JP5025563B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭等で使用される誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱調理器は、アルミニウム若しくは銅又はこれらと同等以上の電気伝導率を有し、これらと同等以下の低透磁率材質(以下、高電気伝導率材質と記す)の被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体板とを備え、前記電気導体板は加熱コイルの中央またはその近傍を覆わないようにすると共に、加熱コイルに流れる電流の流れる方向と略平行に周回して流れる誘導電流の分布を制限するようにスリット等が設けられているものであった。
このように電気導体板を備えている結果、高電気伝導率材質の被加熱物を加熱する際、電気導体板を備えない場合よりも加熱コイルの等価直列抵抗が大きくなって、同一出力を得る場合の加熱コイルに流す電流値を小さくすることができ、また、被加熱物に働くべき浮力を電気導体板が分担して被加熱物に対して働く浮力を低減することができるものであった。
さらに、電気導体板に周回して流れる誘導電流の分布を制限するようにスリット等が設けていると共に、電気導体板は加熱コイルの中央またはその近傍を覆わないようにして加熱コイルから発生して被加熱物に鎖交させる磁界の経路として磁界を集中させることにより、電気導体を付設することに伴う加熱効率の大幅な低下を抑制している(例えば、特許文献1)。
特開2003−272812号公報(第2頁、図1)
しかし、従来の誘導加熱調理器は、被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、前記加熱コイルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体板とを備え、前記電気導体板は加熱コイルの中央またはその近傍を覆わないようにすると共に、加熱コイルに流れる電流の流れる方向と略平行に周回して流れる誘導電流の分布を制限するようにスリット等が設けられていても、その鍋底の加熱分布は、加熱コイルの中央部および中間部が高くなる一方、周辺部の加熱が弱くなり、加熱むらが生じる問題点があった。また、加熱効率の低下を更に抑制することが望まれていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、鍋に対して働く浮力を低減すると共に加熱むらが小さく、加熱効率の低下を抑制した高電気伝導率材質の鍋を加熱可能な誘導加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る誘導加熱調理器は、アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、前記加熱コイルと被加熱物との間に加熱コイルの中央部またはその近傍を覆わないように設けられ、その外径側から内径側に至る1つ以上のスリット部を有する環状電気導体板とを備え、前記加熱コイルは内側と外側とで間隔を置いて複数に分割され、前記環状電気導体板も内側と外側とで間隔を置いて複数に分割され、前記分割された加熱コイルのうちの少なくとも外側に位置する加熱コイルとそれより内側の加熱コイルとの間隙部の上方に、前記分割された環状電気導体板のうちの少なくとも外側に位置する環状電気導体板とそれより内側に位置する環状電気導体板との間隙部を設けるようにしたものである。
本発明は、加熱コイルと被加熱物との間に加熱コイルの中央部またはその近傍を覆わないように設けられ、その外径から内径に至る1つ以上のスリット部を有する環状電気導体板とを備えることにより、被加熱物に働く浮力を低減するとともに加熱むらを抑制し、加熱コイルを内側と外側とで間隔を置いて複数に分割することにより、加熱むらを低減し、環状電気導体板も内側と外側とで間隔を置いて複数に分割することにより、環状電気導体を設けることによる加熱損失を抑制し、分割された加熱コイルのうちの少なくとも外側に位置する加熱コイルとそれより内側の加熱コイルとの間隙部の上方に、前記分割された環状電気導体板のうちの少なくとも外側に位置する環状電気導体板とそれより内側に位置する環状電気導体板との間隙部を設けることにより、さらに加熱むらを低減することができる。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図、図2は同誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係を示す側面図、図3は同誘導加熱調理器の環状電気導体板の形状の一例と加熱コイルとの位置関係を示す平面図、図4は同誘導加熱調理器の内加熱コイル及び外加熱コイルに流れる高周波電流と内環状電気導体板及び外環状電気導体板に流れる誘導電流の向きを示す説明図、図5は同誘導加熱調理器の鍋底の温度分布を説明するための参考図、図6は同誘導加熱調理器の鍋底の温度分布を示す説明図、図7は同誘導加熱調理器の環状電気導体板の別の形状例を示す説明図である。
図1において、商用交流電源1を直流に変換する直流電源回路2は、整流回路3とチョークコイル4と平滑コンデンサ5とから構成されている。
その直流電源回路2の出力側には直流電源回路2の出力である直流電力を高周波電力に変換するインバータ回路6が接続されている。
そのインバータ回路6は、直流母線間に直列に接続されたスイッチング素子7、8と、そのスイッチング素子7、8にそれぞれ逆並列に接続された逆並列ダイオード9、10と、スイッチング素子7,8を交互にオン・オフするドライブ回路11とで構成されている。そのインバータ回路6の出力側には共振回路12が接続されている。
その共振回路12は、内外に分割された加熱コイルである内加熱コイル13及び外加熱コイル14と共振コンデンサ15の直列回路で構成されている。
その内加熱コイル13及び外加熱コイル14は、環状電気導体板である内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17や天板18上に載置された被加熱物である鍋19と磁気結合している。
その被加熱物である鍋19はアルミニウム若しくは銅又はこれらと同等以上の電気伝導率を有し、これらと同等以下の低透磁率材質(以下、高電気伝導率材質と記す)のものである。
内加熱コイル13及び外加熱コイル14の上方に天板18が配設され、その天板18の下面にサーミスタ等による天板温度センサ20が設けられ、天板18を介して鍋の温度を検出する。
商用交流電源1からの入力電流を検出する入力電流検出手段21は誘導加熱調理器全体の制御を行なう制御手段22に接続されている。
その制御手段22は、入力電流検出手段21の検出値に基づいてドライブ回路11を制御して火力制御を行い、また天板温度センサ20の検出した温度に基づいて鍋19の温度を制御する。
環状電気導体板16、17は誘導電流により自己発熱するため、その影響を回避するために天板温度センサ20は内環状導体板16と外環状導体板17の間隙部で、外環状導体板17より内環状導体板16に近い位置に配設されている。
図2及び図3に示すように、二分割された内加熱コイル13と外加熱コイル14は図3に示すように直列に接続されている。
これら内加熱コイル13及び外加熱コイル14の下面側に4本の略直方体をした棒形状のフェライト23がコイル中心に対して放射状に配置されている。
また、内加熱コイル13及び外加熱コイル14の上面側には内外に2分割された電気導体板である内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17が配置され、これら内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17の上方に被加熱物の鍋19が載置される天板18が配置されている。
したがって、内加熱コイル13と外加熱コイル14の間隙部の上方に内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の間隙部が位置することとなる。
したがって、内加熱コイル13及び外加熱コイル14に流れる高周波電流により発生した磁界は、内加熱コイル13及び外加熱コイル14の下面側はフェライト23により磁気シールドされ、上面側は内環状電気導体板16、外環状電気導体板17及び鍋19に鎖交して誘導電流を生じさせる。
内加熱コイル13の上面側に配置された内環状電気導体板16及び外加熱コイル14の上面側に配置された外環状電気導体板17は、図3及び図4に示したように、それぞれ外径から内径にスリット部16a、17aを有しており、内加熱コイル13及び外加熱コイル14の中心を周回する誘導電流は流れ得ない形状となっている。
次に、本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器における動作について説明する。
図1、図3に示したように、内加熱コイル13と外加熱コイル14は直列に接続されており、インバータ回路6から同時に高周波電流が供給されると、その高周波電流により高周波磁界を生ずる。その高周波磁界は、内環状電気導体板16、外環状電気導体板17及び被加熱物である鍋19と鎖交して誘導電流を生じさせる。
図4は内加熱コイル13及び外加熱コイル14に流れるコイル電流の向き(実線矢印)と、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17に流れる誘導電流の向き(破線矢印)を示している。
内加熱コイル13及び外加熱コイル14に流れるコイル電流は高周波で向きを反転して流れるが、図4に示した時点では右回りに流れており、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17には、内加熱コイル13及び外加熱コイル14に流れる高周波電流により発生した磁束が鎖交して、加熱コイルに流れる電流と逆周回方向に誘導起電力が生じている。
しかし、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17には、スリット部16a,17aが設けられており、内加熱コイル13及び外加熱コイル14に流れる電流と逆周回方向の環状の電流が流れることが妨げられている。
ここで、スリット部16a、17aの両端に生じる誘導電圧は、各電気導体板の外径側の方が内径側より径が大きく経路が長い分高くなっており、内環状電気導体板16、外環状電気導体板17のそれぞれにおいて、スリット部16a、17aの両端に発生する誘導起電力は、外径側に対して内径側に発生する電圧が相対的に低くなっているので、各電気導体板の外径側には加熱コイルに流れる電流と逆向きに誘導電流が流れ、内径側には加熱コイルに流れる電流と同じ向きに誘導電流が流れる。
その結果、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17に鎖交する磁界は、一部は各電気導体板に流れる誘導電流により電気導体板外(特に内径側)に迂回するとともに、誘導電流の抵抗損失として消費され、一部は電気導体板を透過して被加熱物の鍋に至り、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17のスリット部16a、17aや、内、外環状電気導体板16、17間の間隙部等の電気導体板が無い部分では、加熱コイルに流れる電流により生じる磁界は電気導体板の影響をあまり受けずに鍋19に到達し、また、電気導体板を迂回した磁束が鍋19に到達して誘導電流を生じさせて加熱する。
したがって、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の間隙部において、外環状電気導体板17の内側近傍で高周波磁界が強まる。
高周波磁界は天板温度センサ20を構成するサーミスタやリード線部分等に影響を与え、その検出温度に影響するので、高周波磁界の影響を抑えるために天板温度センサ20を外環状導体板17より内環状導体板16に近い位置に配設することにより、環状電気導体板を迂回した磁界が天板温度センサ20に大きく影響するのを回避している。
図5は本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器の鍋底の温度分布を説明するための参考図で、(a)、(b)は内外に分割されていない加熱コイル24で加熱した場合の鍋底の温度分布(加熱分布)を示し、(c)は内外に分割された加熱コイル13,14で加熱した場合の鍋底の温度分布(加熱分布)を示している。図6は本発明の実施の形態1の誘導加熱調理器で、内外に分割された加熱コイルがあり、環状電気導体板を設けた場合の鍋底の温度分布を示している。
図5(a)で示した加熱コイル24を内外に分割せず、環状電気導体板25も設けない場合の鍋底の温度分布は、加熱コイル巻線の略中央部分に対向する鍋底部分がドーナツ状に高温となり、加熱コイル巻線の存在しない加熱コイル中心部や加熱コイル外周部分の温度が低めとなり、加熱むらが大きくなる。
図5(b)で示した加熱コイル24を内外に分割せず、環状電気導体板25を設けた場合の鍋底の温度分布は、環状電気導体板25に鎖交する磁束の一部が環状電気導体板25に流れる誘導電流により迂回するので、高温となる加熱コイル巻線の略中央部分に対向する鍋底の温度を抑制するとともに、加熱コイル中心部に対向する鍋底の温度を高めて温度むらを改善しているが、加熱コイル外周部の鍋底温度は低く、十分ではない。
また、図5(c)で示した加熱コイルを内外に分割し、環状電気導体板を設けなかった場合の鍋底の温度分布は、分割された内加熱コイル13及び外加熱コイル14に対して、それぞれの巻線の略中央部分に対向する鍋底部分がドーナツ状に高温になり、内加熱コイル13の中心部、内・外加熱コイル13、14の間隙部、外加熱コイル14の外周部の温度が低目となるが、分割されていない加熱コイルによる加熱分布(図5(a))と比較して温度差が小さく、温度がピークとなる鍋底位置が分散している。
さらに、図6で示した本発明の実施形態1の誘導加熱調理器の環状電気導体板を設けた場合の鍋底の温度分布は、環状電気導体板が内加熱コイル13及び外加熱コイル14に対応して分割され、内加熱コイル13と外加熱コイル14の間隙部上方に内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の間隙部が位置するように配置したので、内環状電気導体板16を迂回した磁界が加熱コイル中心部に移動するとともに、外環状電気導体板17を迂回した磁束が内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の間隙部に移動するので、内加熱コイル巻線および外加熱コイル巻線のそれぞれ略中央部分に対向する鍋底高温部分の温度が抑圧され、加熱コイル中心部分だけでなく内・外加熱コイルの間隙部の温度を高め、加熱むらを一層低減している。
なお、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17に設けられているスリット部16a、17aでは、そこに誘導電流は発生し得ず、環状電気導体板における発熱損失が無いと共に、そこを通る磁界が妨げられないので、環状電気導体板が存在する部分より鍋底の加熱が強くなる。
従って、スリット部を設ける方向を加熱コイルの中心部から見て内環状電気導体板16と外環状電気導体板17で異なる方向に配置することにより、より鍋底の加熱むらを低減することができる。
また、上記実施の形態1では、内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17のスリット部16a、17aをそれぞれ1箇所とした例を示したが、図7の(a)、(b)に示すようにスリット部16a、17aは2箇所以上でもよい。
図7(a)はスリット部16a、17aが2箇所の例、(b)はスリット部16a、17aが4箇所の例を示している。
このように、スリット部16a、17aを設ける箇所を増やした方が電気導体板に妨げられずに磁界が鍋に到達する割合が増えるので、加熱効率の低下を抑制できるが、加熱コイル半径方向の(加熱)温度分布の改善効果も抑制されるので、鍋を加熱した際の実測データ等により適切なスリット数を選択することが望ましい。
実施の形態2.
図8は本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の寸法関係を示す側面図、図9は同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の寸法関係を示す平面図、図10は同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の別の寸法関係を示す側面図、図11は同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の別の寸法関係を示す平面図である。
上記実施の形態1では内環状電気導体板16と外環状電気導体板17がそれぞれ内加熱コイル13と外加熱コイル14の上方を略覆うように配設したが、この実施の形態2では、図8及び図9に示すように、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の外径をそれぞれ内加熱コイル13と外加熱コイル14の外径より小さい形状としている。
このように、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の外径をそれぞれ内加熱コイル13と外加熱コイル14の外径より小さい形状とすることで、内加熱コイル13と外加熱コイル14に流れる高周波電流による鍋底の加熱が、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17の外径部分に流れる誘導電流により内加熱コイル13と外加熱コイル14の外径付近でそれぞれ弱められるのを抑えられるため、加熱むらを一層低減することができる。
また、図10及び図11に示すように、外環状電気導体板17の外径のみを外加熱コイル14の外径より小さい形状としてもよい。この場合には、加熱コイル最外部である外加熱コイル14の外径付近における鍋底加熱分布の低下を抑えることができる。
実施の形態3.
図12は本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の環状電気導体板の形状例と天板温度センサの配置例を示す説明図で、(a)は各環状電気導体板のスリット部が1箇所の例、(b)は各環状電気導体板のスリット部が4箇所の例を示している。
上記実施の形態1、2では環状電気導体板を内外に分割して別体としたがこの実施の形態3では、図12の(a)、(b)に示すように、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17間に連結部26を設けて結合した構成としたものである。
本実施の形態3のように、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17を連結部26で結合して固定することにより、部品点数が2点から1点に減って部品管理や組み立てが容易となる。
さらに、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17を連結せずに個別部品として組み立てた場合と比較して、この実施の形態3では内環状電気導体板16と外環状電気導体板17を連結部26で結合して固定しているので、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17との間の間隔を一定に保つことができ、加熱分布のばらつきを小さくすることができる。
また、天板温度センサ20については、内・外環状電気導体板16、17間に設けた連結部26から離れた位置に配置、例えば図12の(a)では3つの天板温度センサ20を20a〜20cの位置に配置し、図12の(b)では2つの天板温度センサ20を20d〜20eの位置に配置している。
このように、天板温度センサ20を連結部26から離れた位置に配置することにより、連結部26を迂回した磁界の影響を避けることができる。
実施の形態4.
図13は本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図である。
この実施の形態4において、上記実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
上記実施の形態1〜3では、分割した内加熱コイル13と外加熱コイル14を直列に接続し、内外の加熱コイルに同時に高周波電流を流すインバータ回路6を有する例を示したが、この実施の形態4では、図13に示すように内加熱コイル13と外加熱コイル14を並列に接続し、スイッチング素子7、8の接続点に接続され、制御手段22によって動作させられる加熱コイル選択スイッチ27で内加熱コイル13と外加熱コイル14のいずれかを選択して高周波電流を流す回路構成としたものである。
この実施の形態4の場合においても、内環状電気導体板16と外環状電気導体板17とを有して鍋に働く浮力を低減するとともに、高周波電流を通電する加熱コイルを加熱コイル選択スイッチ27により内加熱コイル13と外加熱コイル14に切り替えることにより、鍋底の加熱分布を変化させる調理が可能である。
また、電気導体板が内環状電気導体板16と外環状電気導体板17に分割されているので、内加熱コイル13に高周波電流を流した場合と外加熱コイル14に高周波電流を流した場合で異なる環状電気導体板に誘導電流が流れ、環状電気導体板を迂回する磁界も異なる場所(加熱コイル中心付近と、内、外加熱コイル間)を通るため、鍋底の異なる位置を加熱する調理機能が環状電気導体板によって阻害されることがない。
実施の形態5.
図14は本発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図である。
この実施の形態5において、上記実施の形態1と同様の構成は同一符号を付して重複した構成の説明を省略する。
この実施の形態5では、図14に示すように、分割した内加熱コイル13と外加熱コイル14を直列に接続しているが、使用する鍋径に応じて、高周波電流を内加熱コイル13及び外加熱コイル14へ同時に通電する場合と、内加熱コイル13のみに通電する場合とを切り替え可能な回路構成例としたものである。
制御手段22によって動作させられるバイパススイッチ28を外加熱コイル14と並列に接続し、バイパススイッチ28を開成状態とすることによって内、外加熱コイル13、14を同時通電とし、バイパススイッチ28を閉成状態とすることによって内加熱コイル13のみ通電とするものである。
この実施の形態5では、大径鍋に対してはバイパススイッチ28を開成状態とすることによって内、外加熱コイル13、14に同時に高周波電流を流すことにより、発生させた磁界の一部を内環状電気導体板16及び外環状電気導体板17を迂回させて鍋に働く浮力を低減するとともに、鍋底の温度むらを抑制する。
一方、小径鍋に対してはバイパススイッチ28を閉成状態とすることによって内加熱コイル13のみに高周波電流を流すことにより、発生させた磁界の一部を内環状電気導体板16で迂回させることにより鍋に働く浮力を低減し、鍋底の温度むらを改善することができる。
また、内外に分割されていない環状電気導体板を用いる場合と比較して磁界の迂回距離が短くなるので、環状電気導体板を設けることによる加熱効率の低下を抑えることができる。
実施の形態6.
図15は本発明の実施の形態6に係る誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係の一例を示す側面図、図16は同誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係の別の一例を示す側面図である。
この実施の形態6は、図15に示すように、加熱コイルおよび電気導体板をそれぞれ内外に3つに分割した場合の内加熱コイル13、中加熱コイル29、外加熱コイル14及び内環状電気導体板16、中環状電気導体板30、外環状電気導体板17の配置例を示す。
また、図16に示すように、加熱コイルを内外に3つに分割して内加熱コイル13、中加熱コイル29、外加熱コイル14とし、環状電気導体板を内外に2つに分割し、内環状電気導体板16、外環状電気導体板17とした配置例を示す。
この実施の形態6では、加熱コイルや電気導体板の内外分割数を3つとし、内加熱コイル13、中加熱コイル29、外加熱コイル14及び内環状電気導体板16、中環状電気導体板30、外環状電気導体板17とすることにより、被加熱物の発熱分布を分散させ、加熱コイル中心部や加熱コイル間隙部に磁界を移動して、温度むらをより小さくすることができる。
また、3つに分割した加熱コイルに対して電気導体板を内外に2つとして加熱コイル内外分割数未満に分割し、内加熱コイル13、中加熱コイル29、外加熱コイル14とし、内環状電気導体板16、外環状電気導体板17とした場合も、被加熱物の発熱分布を分散させ、発熱量の少ない加熱コイル中心部や加熱コイル間隙部に対向する鍋底の加熱を強めるので、加熱むらを小さくすることができる。
なお、加熱コイルや電気導体板の内外分割数を3以上としても、前述と同じ効果を有することは勿論である。
また、3以上に分割した加熱コイルに対して電気導体板を内外に2以上、加熱コイル内外分割数未満に分割した場合も、前述と同じ効果を有することは勿論である。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図。 同誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係を示す側面図。 同誘導加熱調理器の環状電気導体板の形状の一例と加熱コイルとの位置関係を示す平面図。 同誘導加熱調理器の内加熱コイル及び外加熱コイルに流れる高周波電流と内環状電気導体板及び外環状電気導体板に流れる誘導電流の向きを示す説明図。 同誘導加熱調理器の鍋底の温度分布を説明するための参考図。 同誘導加熱調理器の鍋底の温度分布を示す説明図。 同誘導加熱調理器の環状電気導体板の別の形状例を示す説明図。 本発明の実施の形態2に係る誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の寸法関係を示す側面図。 同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の寸法関係を示す平面図。 同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の別の寸法関係を示す側面図。 同誘導加熱調理器の加熱コイルと環状電気導体板の別の寸法関係を示す平面図。 本発明の実施の形態3に係る誘導加熱調理器の環状電気導体板の形状例と天板温度センサの配置例を示す説明図。 本発明の実施の形態4に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図。 本発明の実施の形態5に係る誘導加熱調理器の構成を示す回路図。 本発明の実施の形態6に係る誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係の一例を示す側面図。 同誘導加熱調理器の加熱コイル、環状電気導体板、被加熱物及び天板温度センサの位置関係の別の一例を示す側面図。
符号の説明
1 商用交流電源、2 直流電源回路、6 インバータ回路、7、8 スイッチング素子、9、10 逆並列ダイオード、11 ドライブ回路、12 共振回路、13 内加熱コイル、14 外加熱コイル、15 共振コンデンサ、16 内環状電気導体板、17 外環状電気導体板、18 天板、19 鍋、20 天板温度センサ、22 制御手段、23 フェライト。

Claims (10)

  1. アルミニウム若しくは銅またはこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、
    前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、
    前記加熱コイルと被加熱物との間に加熱コイルの中央部またはその近傍を覆わないように設けられ、その外径側から内径側に至る1つ以上のスリット部を有する環状電気導体板とを備え、
    前記加熱コイルは内側と外側とで間隔を置いて複数に分割され、
    前記環状電気導体板も内側と外側とで間隔を置いて複数に分割され、
    前記分割された加熱コイルのうちの少なくとも外側に位置する加熱コイルとそれより内側の加熱コイルとの間隙部の上方に、前記分割された環状電気導体板のうちの少なくとも外側に位置する環状電気導体板とそれより内側に位置する環状電気導体板との間隙部を設けるようにしたことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記複数に分割された各環状電気導体板のうち、少なくとも外側に位置する環状電気導体板の外径を、前記各環状電気導体板より下方に位置する各加熱コイルのうち、少なくとも外側に位置する加熱コイルの外径より小さくしたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記分割された各環状電気導体板のスリット部は、加熱コイルの中心部から見て互いに異なる方向に配置されていることを特徴とする請求項1又は2記載の誘導加熱調理器。
  4. 被加熱物を載置する天板の温度を検出する天板温度検出手段を備え、該天板温度検出手段は複数に分割された環状電気導体板の間隙部に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記分割された環状電気導体板同士を連結する連結部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  6. 被加熱物を載置する天板の温度を検出する天板温度検出手段を備え、該天板温度検出手段は複数に分割された環状電気導体板の間隙部で、前記連結部から離れた位置に配置されるようにしたことを特徴とする請求項5記載の誘導加熱調理器。
  7. 前記天板温度検出手段は、分割された環状導体板の間隙部のうち、外側より内側に位置する環状導体板に近い位置に配置されるようにしたことを特徴とする請求項4又は6記載の誘導加熱調理器。
  8. 前記複数に分割された加熱コイルは直列に接続されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  9. 前記複数に分割された加熱コイルは直列に接続され、一番内側に位置する分割されたコイルを除いた他の分割されたコイルにそれぞれ開成時に当該コイルに通電させ、閉成時に当該コイルに非通電とさせるバイパススイッチを備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  10. 前記複数に分割された加熱コイルは並列に接続され、分割された加熱コイルを選択的に通電可能とする加熱コイル選択スイッチを備えたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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