JP2939048B2 - シート体の堆積装置 - Google Patents

シート体の堆積装置

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JP2939048B2
JP2939048B2 JP4129100A JP12910092A JP2939048B2 JP 2939048 B2 JP2939048 B2 JP 2939048B2 JP 4129100 A JP4129100 A JP 4129100A JP 12910092 A JP12910092 A JP 12910092A JP 2939048 B2 JP2939048 B2 JP 2939048B2
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和也 濱口
尚哉 岡村
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Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機の循環式原稿供
給装置(以下、RDHと略す)などに備えられるシート
体の堆積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の前提となる技術を、図8に示
す。複写機のRDH102は、原稿載置部143、給紙
部190、供給搬送部144、回転ドラム145,14
6、反転搬送部147および変換搬送部148を備えて
いる。原稿載置部143に堆積されて載置される原稿d
は、最上部から1枚ずつ給紙部190によって供給搬送
部144に供給され、回転ドラム145に接触して複写
機本体の光走査窓164に導かれて一面が露光される。
その後原稿dは反転搬送部147を経て回転ドラム14
6に沿って移動し、原稿dの両面を複写する場合には光
走査窓165において他面が露光され、片面のみの複写
の場合には移動のみを行って、返還搬送部148へ供給
される。返還搬送部148に送られた原稿dは、搬送ベ
ルト149によって原稿載置部143に堆積されている
原稿dの最下部に搬送される。この搬送動作は、「下戻
し」と通称される。
【0003】このようなRDH102において、原稿循
環経路のうちの1箇所で原稿dが詰まることがある。こ
のようないわゆる紙詰まりの状態のまま原稿供給動作を
続けると、詰まった原稿だけでなく、他の後続の原稿も
前の原稿に衝突して紙詰まり状態となるため、多数枚の
原稿に折れなどの損傷を与えてしまうことになる。した
がって、早急に紙詰まりの発生を検知して原稿供給動作
を停止し、詰まった原稿を除去する必要がある。
【0004】そこで、紙詰まりの発生を検知するため
に、原稿の搬送経路内の複数箇所に原稿の通過を検知す
るセンサC1〜C3が設けられる。これにより、原稿d
が給紙部190によって供給を開始されてから予め定め
る各時間内に各センサC1〜C3の位置に到達しないと
きは、当該センサの手前で紙詰まり状態となっているこ
とが検出される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のような構成のR
DH102においては、原稿の下戻しの際に載置部14
3付近で紙詰まりが発生してもそれを検知する手段がな
いので、迅速に対応することができず、後続の多数枚の
原稿に損傷を与えるという問題がある。
【0006】そこで、載置部143付近の紙詰まりを検
知するために、前述した原稿の通過を検知するセンサC
1〜C3と同様のセンサC4を載置部143の下方に設
けた場合を想定する。このようなセンサC4はたとえば
アクチュエータを備えたマイクロスイッチなどであり、
センサC4の上方を原稿が通過するときにこのアクチュ
エータが押圧されて角変位されることによって、原稿の
通過を検出している。載置部143には原稿供給動作中
常に原稿dが堆積されて載置されている場合が多く、こ
のようなセンサC4は常にオン状態となっているので、
下戻しされる原稿dが適正に図8左方に移動して載置部
143に収納されるか否かを検知し得ない。したがっ
て、載置部143付近の紙詰まりを検知し得ないので、
上述のような問題が生じている。
【0007】本発明の目的は、乗載部材付近でのシート
体の紙詰まりを検知し、迅速な対処を可能にするシート
体の堆積装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)複数の
シート体が積み重ねられて乗載される乗載部材と、 (b)乗載部材の上方に設けられ、積み重ねられたシー
ト体の最上部を、1枚ずつ供給方向に搬送する供給搬送
手段と、 (c)供給搬送手段から供給されたシート体を、乗載部
材の上に積み重ねられたシート体の下方に向けて搬送す
る返還搬送手段と、 (d)乗載部材の上に積み重ねられたシート体の下方
に、返還搬送手段によって搬送されてきたシート体を挿
入して戻す下戻し搬送手段と、 (e)乗載部材の下方に回転自在に設けられ、下戻し搬
送手段によって挿入されるシート体の下面に外周面が接
触して回転する円板と、 (f)円板が周方向に予め定める等しい角度ずつ回転す
るたびに、検知パルスを発生する下戻し用センサと、 (g)返還搬送手段によって搬送されたシート体を検出
する返還用センサと、 (h)紙詰まり判断手段であって、返還用センサと下戻
し用センサとの出力に応答し、返還用センサによってシ
ート体検出出力が得られてから、紙詰まりを生じていな
いときに得られる第1基準時間T1を経過しても、下戻
し用センサによるシート体の最初の検知パルスが得られ
ないとき、および下戻し用センサからの検知パルスが得
られてから、紙詰まりを生じていないときに得られる第
2の基準時間T2を経過しても隣接する検知パルスが得
られないとき、紙詰まりが生じたものと判断する紙詰ま
り判断手段とを含むことを特徴とするシート体の堆積装
置である。
【0009】
【作用】本発明に従えば、乗載部材の上に複数のシート
体が積み重ねられ、供給搬送手段によって、シート体の
最上部が1枚ずつ供給方向(後述の図1の右方)に搬送
され、この搬送されたシート体は、乗載部材上にあるシ
ート体の下方に、返還搬送手段を経て下戻し搬送手段に
よって挿入されて戻される。シート体が返還搬送手段に
よって搬送されるとき、そのシート体が返還用センサS
1によって検出される。シート体が、下戻し搬送手段に
よって、既に積み重ねられているシート体の下方に挿入
されるとき、その挿入されるシート体の下面に円板の外
周面が接触し、円板が回転する。下戻し用センサ81
は、この円板が予め定める等しい角度ずつ回転するたび
に、検知パルスPを発生する。後述のように、円板82
には、たとえば細長いスリット84が、放射状に延びて
形成され、このスリット84は、周方向に等間隔をあけ
て設けられ、スリット84は、フォトインタラプタ83
によって検出される。このようにして、上述のように円
板が周方向に予め定める等しい角度ずつ回転することに
よって、1つの検知パルスが発生されることになる。返
還搬送手段によって搬送されるシート体が、返還用セン
サによって検出された後から、下戻し用センサによるシ
ート体の最初の検知パルスが得られるまで、紙詰まりを
生じないときには、第1基準時間T1が必要であり、こ
の第1基準時間T1を経過しても下戻し用センサから最
初の検知パルスが得られないときには、紙詰まり判断手
段は、紙詰まりが生じたものと判断する。こうして返還
搬送手段から下戻し搬送手段にわたって返還用センサと
下戻し用センサとの間でシート体が紙詰まりを生じてい
るかどうかを即座に検知することができ、これによって
迅速な対処が可能になる。積み重ねられたシート体の下
方に、下戻し搬送手段によってシート体が挿入されると
き、下戻し用センサは、その挿入されるシート体が円板
の外周面に接触した後から、下戻し動作が完了されるま
で、紙詰まりを生じないときには、N個の検知パルスが
発生される。このときN個の検知パルスが得られるまで
に、検知パルスが得られてから、紙詰まりを生じないと
きにおける検知パルス相互の時間差である第2基準時間
T2を経過しても隣接する検知パルスが得られないと
き、紙詰まり判断手段は、紙詰まりが生じたものと判断
する。こうして積み重ねられたシート体の下方に、新た
に挿入されるシート体が紙詰まりを生じているかどうか
を即座に検知することができ、これによって迅速な対処
が可能になる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の一実施例であるシート体の堆
積装置が備えられるRDH2の側断面図であり、図2は
本実施例の下戻し原稿検知センサ81の断面図である。
また、図3はRDH2が備えられる複写機1の側断面図
であり、図4は複写機1の操作パネル210の平面図で
ある。
【0011】本実施例に係る複写機は、図3に示すよう
に、複写機本体1の上部に、本発明の原稿供給装置に係
るRDH2が配置されるとともに、RDH2に隣接して
原稿載置台3が設けられている。透光性のガラスから成
る原稿載置台3は、開閉自在の原稿カバー4によって覆
われており、この原稿カバー4により原稿載置台3に載
置された原稿(図示せず)を押圧し、保持するようにな
っている。これによって、RDH2を使用する必要のな
い1枚のみ、もしくは少数枚の原稿の複写は勿論、RD
H2で搬送することのできない大型の原稿や厚手の原稿
の複写等が行えるようになっている。
【0012】RDH2および原稿載置台3の下方には、
ミラー5〜8およびレンズ9を含む光学系10が配置さ
れている。光学系10は、光源11からの出射光を原稿
に照射して光走査を行うとともに、原稿からの反射光を
取り込んで、感光体ドラム12に導くようになってい
る。
【0013】光源11は原稿載置台3に載置された原稿
の複写を行う際には、原稿載置台3に沿って移動しなが
ら光走査を行う一方、RDH2を用いて複写を行う際に
は、後述する光走査窓64または65(図1参照)を介
して光走査を行うようになっている。
【0014】光学系10の下方には、上記感光体ドラム
12が図の時計方向に回転可能に配置されている。感光
体ドラム12の周囲には、帯電器13、現像装置14、
転写器16、剥離器17、クリーニング装置18、除電
ランプ19等が配設されて複写プロセス部20が構成さ
れている。複写プロセス部20は、光学系10からの光
により感光体ドラム12に形成された静電潜像をトナー
像として現像し、後述する給紙カセット33〜35また
は中間トレイ28から供給される複写用紙に、上記トナ
ー像を転写するようになっている。
【0015】複写プロセス部20の出紙側には、搬送ベ
ルト22および定着部23が配置されており、複写プロ
セス部20において所定の複写プロセスが施された複写
用紙が搬送ベルト22によって定着部23に搬送され、
複写用紙上に転写されたトナー像が定着部23で加熱定
着されるようになっている。
【0016】定着部23の出紙側には、搬送切換部24
が設けられている。搬送切換部24は、複写用紙の進路
をオフセットトレイ31側と中間トレイ28側のいずか
に切換えるゲートフラッパ27を備えている。片面複写
の場合、複写用紙は反転ローラ26を介してオフセット
トレイ31における排紙トレイ80上に排出される。な
お、オフセットトレイ31は排出された複写用紙の枚数
に応じて排紙トレイ80の高さを調整できるようになっ
ている。
【0017】また、両面複写の場合は複写用紙のゲート
フラッパ30を有する反転搬送部25側に搬送され、反
転ローラ29で搬送方向が反転された後、中間トレイ2
8内に排出される。
【0018】一方、合成複写、すなわち、複写用紙の同
一表面側に複数回にわたって複写を行う場合は、定着部
23を通過した複写用紙が一旦反転ローラ26に導か
れ、ここで搬送方向が反転されて反転搬送部25に送ら
れ、いま1度搬送方向が反転された後、中間トレイ28
に排出される。
【0019】中間トレイ28は、搬送ベルト22および
定着部23の下方に配置されている。中間トレイ28内
の複写用紙は、出紙側に設けられたエア吸着式の送出ベ
ルト32により最下端のものから順次所定のタイミング
で感光体ドラム12側に送り出されるようになってい
る。
【0020】中間トレイ28の下方には給紙カセット3
4が配される一方、現像装置14の下方には給紙カセッ
ト33,35が配されている。上記給紙カセット33〜
35には、二複写の複写用紙が装填されており、出紙側
に設けられたエア吸着式の給紙ベルト37〜39により
最上端にあるものから順次給紙されるようになってい
る。
【0021】中間トレイ28および給紙カセット33〜
35と感光体ドラム12との間には、各給紙カセット3
3〜35側に分岐した搬送路41aと、複数の搬送ロー
ラ41bとを有する供給搬送部41が設けられている。
供給搬送部41の感光体ドラム12側端部には、搬送さ
れてきた複写用紙を、必要に応じて一旦停止させた上で
所定のタイミングで感光体ドラム12に供給するレジス
トローラ42が設けられている。
【0022】次に、RDH2についてより詳細に説明す
る。
【0023】図1に示すように、RDH2は、原稿載置
部43、給紙部90、供給搬送部44、回転ドラム4
5,46、反転搬送部47および返還搬送部48を備え
ている。原稿載置部43は、搬送ベルト49の上側張架
部分および原稿ホッパ50からなり、複数枚の原稿D
を、原稿ホッパ50に端部を受け入れさせた状態で搬送
ベルト49の上側張架部分上に載置するようになってい
る。上記搬送ベルト49の上面側には原稿検知手段であ
る原稿検知センサ52cが取付けられおり、原稿ホッパ
50と原稿Dが載置されたことを検出し、後述する制御
系へ検出信号を出力するようになっている。
【0024】上記搬送ベルト49は駆動ローラ53に架
け渡されて駆動されており、後述する光走査を経て返還
される原稿Dを堆積される原稿Dの下側へ挿入するよう
になっている。このような搬送ベルト49による原稿D
の挿入を容易にするため、原稿Dの後端部をはね上げる
はね上げローラ54が設けられている。
【0025】原稿ホッパ50と搬送ベルト49の上側張
架部分との間には、下戻し原稿検知センサ81が設けら
れる。この下戻し原稿検知センサ81は、円板82とフ
ォトインタラプタ83とを含む。円板82は合成樹脂材
料などで一体的に成型され、軸91によって回転可能に
支持される。円板82の外周部には、多数のV字状の微
細な溝が厚み方向に形成されている。また、この円板8
2には、中央部付近から外周部にかけて複数の細長いス
リット84が、周方向に等間隔をおいて放射状に設けら
れる。このスリット84は、一例として8本設けられ
る。このようにしてスリット84は、円板82の周方向
に等間隔をあけて形成されるので、次に述べるフォトイ
ンタラプタ83は、円板82が周方向に予め定める等し
い角度ずつ回転するたびに、検知パルスPを出力するこ
とになる。
【0026】前記円板82は、堆積される原稿Dの最下
部に光走査を終えた原稿Dが挿入されるとき(いわゆる
下戻しされるとき)に、搬送ベルト49上から原稿ホッ
パ50上へと移動する原稿Dの下面が外周部に接触して
回転する。この場合、円板82の外周部には前述した微
細な溝が設けられているので、原稿Dの下面と接触した
ときに適度な摩擦を生じて、滑ることなく、下戻しされ
る原稿Dの移動に伴って適正に回転することができる。
【0027】フォトインタラプタ83は、図2に示すよ
うに、発光ダイオード85と受光素子86とハウジング
87とを含む。ハウジング87には、その上部に円板8
2の中央部から下部が入り込む凹所88が形成されてお
り、その凹所88の両側部内の空間88a,88bに各
々発光ダイオード85と受光素子86とが収納される。
ハウジング87の凹所88側部であって、発光ダイオー
ド85と受光素子86とが相互に対向する部分には、各
々透孔89a,89bが設けられる。
【0028】発光ダイオード85が光を発生すると、こ
の光は透孔89aを通って矢符93方向に進む。この光
が凹所88内の円板82によって進行を遮られる場合に
は受光素子86によって検出されないが、光の進行経路
上に前記スリット84が位置するときには、このスリッ
ト84内を通過して進み、透孔89bを通して受光素子
86に到達して検出される。
【0029】このようにして、このフォトインタラプタ
83によって光が間欠的に検出される場合には、円板8
2が回転しており、すなわち原稿Dが下戻しされている
動作状態であることを検出することができる。原稿Dの
先端がこの円板に接触して回転させられ始めてから1周
回転するまで移動すると、載置部43の所定の位置まで
下戻しされているように、円板82の大きさは選ばれて
いる。したがって、原稿の下戻し動作を行うべきときに
円板82の回転が止まっていることを検出することによ
って、RDH2の原稿載置部43付近で紙詰まりが生じ
ていることを検知して迅速に後述する紙詰まり処理を行
い、紙詰まりによって原稿Dが被る損傷を最小限に抑え
ることができる。
【0030】原稿ホッパ50は、載置した原稿Dの一循
環を検知するための検知用アクチュエータ50aを備え
ている。検知用アクチュエータ50aは、原稿ホッパ5
0への原稿Dのセット前には、図1の実線で示す最下位
置にあり、その上に原稿Dが載置される。検知用アクチ
ュエータ50aは原稿Dが1枚ずつ供給され、返還搬送
部48から返還されるに伴って上昇し、原稿Dが全て一
循環したとき、図中仮想線で示す最上位置に達する。そ
の際、最上位置に達した検知用アクチュエータ50a
が、原稿ホッパ50の上方に配置された原稿一巡検知セ
ンサ55で検知され、一循環が終了した旨の検知信号が
発生される。この検知信号を利用することにより、複写
部数等の制御を行うことができる。なお、検知用アクチ
ュエータ50aは、原稿Dの一循環の終了後、原稿ホッ
パの外側を経由して180度回動し、実線で示す最下位
置に復帰する。
【0031】一方、原稿載置部43における出紙側前方
には、エア噴出手段であるエア吹き付け用ファン52d
が配設されている。このエア吹き付け用ファン52dの
エア吹き付け方向は、積層された原稿Dの端部方向に設
定されており、噴出されたエアで原稿Dを浮揚させると
ともに、重送を防止するためにエアさばきを行うように
なっている。
【0032】また、原稿載置部43の上方には、原稿D
を所定のタイミングで取り出す給紙手段である給紙部9
0が設けられ、この給紙部90は、給紙ベルト52aと
給紙ベルト52aの内側に内設された吸着用ファン52
b(吸引手段)とから構成されている。給紙部90は、
吸着用ファン52bの回転により、下方から給紙ベルト
52a方向にエアの流れ(吸引力)を発生させて原稿D
の最上部に位置する原稿を給紙ベルト52aの外周面に
吸着させる一方、給紙ベルト52aを回転させることに
より原稿を搬送するようになっている。
【0033】そして、この吸着用ファン52bおよび上
述のエア吹き付け用ファン52dとも、それぞれ図3に
示す吸着用ファンモータ92bとエア吹き付け用ファン
モータ92bとによりそれぞれ回転駆動されるようにな
っており、上記の原稿検知センサ52cからの検知信号
に基づいて回転を開始するように後述する制御系により
制御されている。
【0034】供給搬送部44は、搬送路56、一対の分
離ローラ57、所定の間隔で配置される複数の搬送ロー
ラ58および一対のレジストローラ59を備えている。
搬送路56は、原稿載置部43の出紙側から後述する外
周搬送路60の入紙部60aにかけて配設されている。
一対の分離ローラ57は搬送路56の入紙側開口部から
やや内方に設けられる一方、一対のレジストローラ59
は上記入紙部60a近傍に設けられている。
【0035】上記一対の分離ローラ57は、上下に配さ
れた一対のローラが互いに同方向に回転駆動させること
により、原稿Dが2枚以上重ねて取り出された際に、こ
れらを分離し、重送を防止するようになっている。一
方、一対のレジストローラ59は、搬送ローラ58によ
り搬送されてきた原稿Dを必要に応じて一旦停止させ、
所定のタイミングで回転ドラム45へ供給するようにな
っている。
【0036】回転ドラム45,46は、ともに図の時計
方向に回転駆動されるようになっており、それぞれの外
周面に沿って環状の外周搬送路60,61が形成され得
るようになっている。外周搬送路60,61には、回転
ドラム45,46の外周面に接触するように複数の従動
ローラ62,63が間隔をおいて回転自在に設けられて
いる。従動ローラ62,63は、原稿Dを回転ドラム4
5,46に押し付けるようにして搬送の補助を行うよう
になっている。
【0037】複写機本体1の上端面における回転ドラム
45,46の下端部に対向する部位には、それぞれガラ
スからなる光走査窓64,65が設けられており、この
光走査窓64,65を介して光源11により原稿Dの光
走査が行われるようになっている。
【0038】外周搬送路60,61の各出紙部60b,
61bには、それぞれ原稿Dの進路を切り換えるゲート
フラッパ66,67が設けられている。ゲートフラッパ
66,67は、マルチコピーのために同一原稿Dの光走
査を複数回行う際には、仮想線で示すように外周搬送路
60,61の出紙部60b,61bを閉鎖して回転ドラ
ム45,46の周囲に環状の外周搬送路60,61を形
成して、原稿Dを回転ドラム45,46の周囲で所望回
数だけ循環させ得るようになっている。
【0039】所定回数の光走査が終了した場合あるいは
光走査を行わない場合、ゲートフラッパ66は実線の位
置に回動して外周搬送路60の上半部を閉鎖し、原稿D
を反転搬送部47へ導く通路を形成する一方、ゲートフ
ラッパ67は実線の位置に回動して外周搬送路61の上
半部を閉鎖し、原稿Dを返還搬送部48へ導く通路を形
成するようになっている。
【0040】反転搬送部47は、搬送路68,69と、
反転搬送路70と、送出ローラ71と、ゲートフラッパ
72と、一対のレジストローラ73と、一対の反転ロー
ラ74とを有している。搬送路68,69は、それぞれ
一端が外周搬送路60の出紙部60bと外周搬送路61
の入紙部61aとに接続される一方、他端が合流して反
転搬送路70に接続されている。
【0041】送出ローラ71は搬送路68,69の合流
部近傍に設けられ、原稿Dの反転搬送路70への送出も
しくは回転ドラム46への送出を行うとともに、ゲート
フラッパ72が原稿Dの進路を切り換えるようになって
いる。また、レジストローラ73は搬送路69における
上記入紙部61a近傍に設けられ、必要に応じて原稿D
を一旦停止させた上で、所定のタイミングで回転ドラム
46へ送給するようになっている。なお、反転ローラ7
4は反転搬送路70に設けられ、回転方向を逆転させる
ことにより、原稿Dの搬送方向を反転させるようになっ
ている。
【0042】返還搬送部48は、搬送路75と複数の搬
送ローラ76とを有している。搬送路75は、外周搬送
路61の出紙部61bから搬送ベルト49にかけて配設
されている。上記の搬送ベルト49は、原稿載置部43
の一部を構成しているが、返還搬送部48としても機能
しており、搬送路75を介して返還されてきた原稿Dを
原稿載置部43まで搬送する。このため、搬送ベルト4
9には、搬送路75の出紙側開口近傍に呼込ローラ77
が設けられており、呼込ローラ77により原稿Dを搬送
ベルト49に押し付けて、搬送ベルト49の搬送を補助
するようになっている。
【0043】この返還搬送部48には、この位置を原稿
Dが通過したことを検知するセンサS1が設けられてい
る。
【0044】図4に示すように、操作パネル210に
は、複写枚数等を設定するためのテンキー211a、設
定した複写枚数をクリアするクリアキー211b、RD
H2を使用して複数枚の原稿を順次循環させながら複写
を行う際の複写モードを選択するためのRDHセレクト
キー211c、1枚の原稿から連続的に所望枚数の複写
を行うADFモードを選択するADFキー211d、複
写開始を指示するプリントスイッチ211e、設定され
た複写枚数を表示するセット表示部213a、複写済枚
数をカウントして表示するカウント表示部213b、R
DH2を使用した4つの複写モードのいずれが選択され
ているかを表示するモード表示部213c〜213fお
よびADFモードが選択されているか否かを表示するA
DF表示部213gと、紙詰まりなどの複写動作の不良
を表示する表示部211fとを備えている。
【0045】上記のモード表示部213cは片面原稿か
ら片面複写を行うモードを表示し、モード表示部213
dは片面原稿から両面複写を行うモードを表示し、モー
ド表示部213eは両面原稿から片面複写を行うモード
を表示し、モード表示部213fは両面原稿から両面複
写を行うモードを表示する。そして、RDHセレクトキ
ー211cを1回押圧する毎にモード表示部213c〜
213fが最上位置のものから順次下方位置のものに切
り換わり、最下位値のモード表示部213fの次ぎは再
び最上位置のモード表示部213cが点灯されるように
なっている。
【0046】上記の構成において、複写動作を説明す
る。
【0047】複写に際して、まず、操作者が、所定枚数
の原稿Dを裏返しにして画像の形成された面を下向きに
するとともに、最終頁の原稿が最上位置にくるように頁
順に積層し、原稿載置部43に載置する。
【0048】この状態で操作者が、RDHセレクトキー
211cにより所望の複写モードを選択するとともに、
テンキー211aにより複写部数を設定し、プリントス
イッチ211eにより複写開始を指示すると、後述する
マイクロコンピュータ204は、原稿Dの枚数を検知す
るとともに、原稿枚数が奇数であるか偶数であるかを判
定し、それぞれの場合に対応した複写を行う。なお、こ
こでは、原稿枚数が、5枚(第1頁のものから、順次D
1、D2、…、D5とする)で、各原稿D1、D2、…
の下側の面に画像I1,I2,…が形成されているもの
とする。
【0049】複写が開始されると、上記の給紙ベルト5
2aに吸着された原稿D、つまり一番上に位置している
第5頁の原稿D5は、給紙ベルト52aの回転に伴って
搬送部44に搬送され、最終頁のものから順次供給さ
れ、第1巡目の原稿の循環が開始される。そして、第5
頁の原稿D5が回転ドラム46を通過するときに光走査
位置である光走査窓65(図1)を介して光走査が行わ
れ、原稿D5の画像I5が給紙カセット33〜35のい
ずれか、たとえば、給紙カセット33から供給される第
1枚目の複写用紙P1に複写され、この複写用紙P1は
そのまま排紙トレイ80に排出される。なお、片面原稿
から両面複写を行うモードでは、回転ドラム46側の光
走査窓65のみを使用して光走査が行われる(光走査窓
64は両面原稿から複写する複写モードで使用され
る)。
【0050】続いて、第4頁の原稿D4が回転ドラム4
6を通過する際に原稿D4に光走査が行われ、第2枚目
の複写用紙P2に画像I4が複写され、この複写用紙P
2は中間トレイ28に送られ、画像I4の形成された面
が上向きになるように排出される。その間に第3頁の原
稿D3は回転ドラム46を光走査されずに、スキップす
る。
【0051】続いて、第2頁の原稿D2が回転ドラム4
6を通過する際に光走査が行われ、画像I2が第3枚目
の複写用紙P3に複写され、この複写用紙P3は中間ト
レイ28に送られ、複写用紙P2上に重ねて排出され
る。また、第2頁の原稿D2の複写が終了すると、給紙
源の切換動作が開始され、エア供給系統が給紙ベルト3
7側から送出ベルト32側に切り換えられ、この切換が
終了すると、送出ベルト32により、まず、中間トレイ
28内で最下位置に格納されている複写用紙P2が送出
されて感光体ドラム12に供給される。
【0052】そして、第2巡目の原稿の循環期間におい
て第3頁の原稿D3が回転ドラム46に到達すると、原
稿D3に光走査が行われて、画像I3が複写用紙P2の
未複写面に複写される。その後、両面への複写が終了し
た複写用紙P2は排紙トレイ80に排出される。その間
に第2頁の原稿D2が回転ドラム46をスキップし、原
稿載置部43に返還される。その後、第1頁の原稿D1
が回転ドラム46に到達するが、それに対応させて中間
トレイ28から複写用紙P3が感光体ドラム12に供給
され、原稿D1の画像が複写用紙P3の未複写面に複写
される。そして、複写用紙P3は排紙トレイ80に排出
される一方、原稿D1は原稿載置部43に戻される。こ
れにより、原稿D5〜D1が2回循環する間に全ての複
写が完了される。
【0053】次に、制御系について述べる。
【0054】図5に示すように、制御系は制御手段とし
てのCPUからなるマイクロコンピュータ204を備
え、複写機本体1とRDH2とを互いに関連して制御し
ている。
【0055】感光体ドラム12、複写機本体1およびR
DH2における各搬送ローラ41b,58等の各回転部
品を駆動するための複数のモータM1〜Miおよび、吸
着用ファン52bを駆動する吸着用ファンモータ92
b、エア吹き付け用ファン52dを駆動するエア吹き付
け用ファンモータ92d(図1、図3には図示せず)は
モータドライバ200に接続され、各レジストローラ4
2,59等を断続的に駆動するための複数のクラッチC
LT1〜CLTiはクラッチドライバ201に接続さ
れ、各ゲートフラッパ27,30等を駆動するための複
数のソレノイドSOL1〜SOLiはソレノイドドライ
バ202に接続されている。
【0056】そして、これら各ドライバ200〜202
および直流電源79、複写用紙Pまたは原稿Dが所定位
置を通過したことを検出する複数の検知センサS1〜S
i、原稿ホッパー50に原稿が載置されたことを検知す
る原稿検知センサ52c、この載置部に積層された原稿
の原稿供給動作が一巡して終了したことを検知する原稿
一巡センサ55、光走査を終えた原稿が戻ってきたこと
を検知する下戻し原稿検知センサ81等のセンサ、原稿
搬送制御、複写用紙搬送制御および複写プロセス部20
の制御に用いられる各制御要素はインターフェース回路
203に接続されている。
【0057】また、前記マイクロコンピュータ204に
関して、下戻し原稿検知センサ81の検出結果に基づい
て計測を行うタイマ215と、このタイマ215によっ
て計測された値および後述する基準値である時間T1,
T2を記憶するメモリ部216と、計測値と基準値であ
る時間T1,T2とを比較する比較手段217とが設け
られる。
【0058】インターフェース回路203はマイクロコ
ンピュータ204と接続され、前記検知センサS1〜S
iおよび原稿検知センサ52c、原稿一巡センサ55、
下戻し原稿検知センサ81等からの検知信号をマイクロ
コンピュータ204に出力するとともに、マイクロコン
ピュータ204からの制御信号に応じて上記各ドライバ
200〜202を制御し作動させるようになっている。
【0059】マイクロコンピュータ204はROM(Re
ad Only Memory)205およびRAM(Random Access
Memory)206に接続され、ROM205に予め記憶さ
れている制御用プログラムに従って制御を行うようにな
っている。この制御には、片面原稿から両面複写を行う
場合の複写手順の制御も含まれている。一方、RAM2
06は、バッファ用メモリまたは複写制御に必要なフラ
グ、カウンタ、タイマその他の演算用領域等として使用
される。
【0060】インターフェース回路203はドライバ2
07および調光ユニット208を介して光源11に接続
されている。また、インターフェース回路203は、後
述する操作パネル210における操作用のキー入力部2
11に接続されるとともに、表示ドライバ212を介し
て表示装置213に接続されている。
【0061】図6は、本実施例の下戻し原稿検知センサ
81による載置部43付近の紙詰まり検知の工程を示す
フローチャートである。ステップa1においてプリント
スイッチ211eがオン状態とされると、原稿Dは1枚
ずつ搬送されて露光され、返還搬送部48において通過
をセンサS1によって検出される。この検出された時点
を時刻t1とする。ステップa2において時刻t1から
タイマ215が駆動され、時間の計測を開始する。ステ
ップa3において、時刻t1から時間T1が経過したか
否かが、タイマ215によって計測される時間とメモリ
部216に記憶される時間T1とを比較手段217によ
って比較することによって判断され、経過している場合
にはステップa4に進み、経過していない場合にはステ
ップa1に戻る。時間T1とは、原稿Dの先端が時刻t
1においてセンサS1の位置を通過してから、下戻し原
稿検知センサ81の位置に到達するのに充分な基準値と
して、予め定める時間である。
【0062】ステップa4において下戻し原稿検知セン
サ81によるシート体の最初の検知パルスPが検出され
たか否かが判断され、検出されない場合はセンサS1の
位置から下戻し原稿検知センサ81の位置までの間で紙
詰まりが生じていると判断され、紙詰まり処理が行われ
る。この紙詰まり処理とは、たとえば原稿給紙動作を停
止し、同時に紙詰まりが生じていることを操作パネル2
10の警告表示部211fあるいは他の表示部等に表示
するという処理である。また、このステップa4におい
てパルスPが検出された場合はステップa5に進む。ス
テップa5では一旦タイマ215がリセットされ、ステ
ップa6に進んで新たにタイマ215が駆動される。
【0063】前述のように、原稿Dが下戻しされるとき
にその先端が円板82を回転させ始めてから、所定の位
置まで移動し終わるまでに円板82はほぼ一回転するの
であるから、等間隔をおいて8本のスリット84を有す
る本実施例では、正常な状態では8個のパルスPが等間
隔をおいて検出されるはずである。この8個のパルスP
の検出されるべき間隔を基準値として時間T2に設定す
る。ステップa7においては、ステップa4においてパ
ルスPを検出した時点から時間T2が経過したか否か
が、タイマ215が計測する時間とメモリ216が記憶
する時間T2とを比較手段217が比較することによっ
て判断され、経過した場合にはステップa8に進み、経
過していない場合にはステップa6に戻る。ステップa
8では、パルスPが検出されたか否かが判断され、検出
されない場合には円板82が一回転しない間に停止して
いる状態であるから、紙詰まりが生じていると判断さ
れ、前述した紙詰まり処理を行う。パルスPが検出され
た場合には、ステップa9に進む。
【0064】ステップa9では、検出されたパルスPの
数すなわち計数値がN個であるか否かが判断される。N
は、円板82の有するスリットの数であって、すなわち
1枚の原稿Dを下戻しするときに検出されるべきパルス
Pの数である。本実施例においては、N=8である。N
個であると判断されたときには、当該原稿Dの下戻し動
作は完了したと判断して、他の処理が行われる。未だN
個に満たないときには、ステップa5に戻る。
【0065】図7は、本実施例の原稿Dの下戻し動作に
おける各部のタイミングを示すタイミングチャートであ
る。プリントスイッチ211eが押下され複写動作が開
始された後に、給紙ベルト52aが駆動されて、原稿D
を載置部43から1枚ずつ搬送し、原稿Dが一対の搬送
ローラ58にかみ込まれるまでオン状態とされる。原稿
Dが光走査窓64または光走査窓65まで搬送される
と、光源11はこの光走査窓64または光走査窓65を
介して光走査を行う。光走査を終えた原稿Dが返還搬送
部48を搬送されて、センサS1が原稿Dの先端の通過
を検出すると、この検出した時刻t1から前記時間T1
だけ遅れて、下戻し原稿検知センサ81がパルスPを検
出する。検出しない場合には、前述のように紙詰まり処
理が行われて原稿供給動作が停止される。
【0066】このパルスPを検出した時点から前記時間
T2だけ遅れて2個目のパルスPが検出され、それぞれ
時間T2を隔てて合計8個のパルスPが連続して検出さ
れる。その後、下戻し原稿検知センサ81はオフ状態と
される。次の原稿Dが給紙ベルト52aによって給送さ
れると、他の各部は再び前述の動作を行い、センサS1
がオン状態となる時刻t1から時間T1だけ遅れて下戻
し原稿検知センサ81はオン状態とされ、時間T2を等
しく隔てて、パルスPが連続して検出される。このパル
スPがたとえば4個検出された後、時間T2の後にもパ
ルスPが検出されない場合には、原稿Dが載置部43上
で紙詰まりを生じていると判断されるので、紙詰まり処
理が行われ原稿供給動作が停止される(パルスPが適正
に検出される場合を2点鎖線で示す)。
【0067】したがって、下戻し原稿検知センサ81に
よって、載置部43に下戻しされる原稿Dが適正に移動
して搬送されているか否かが検知されるので、この載置
部43付近で紙詰まりが発生した場合には即座にそれを
検知して原稿供給動作を停止し、詰まった原稿を除去す
るなどの対応を迅速に行うことができる。これにより、
紙詰まり状態のまま原稿供給を続行して複数枚の原稿が
損傷を受けることが防がれる。
【0068】また、紙詰まりの検知に際しては、返還搬
送部48に設けられるセンサS1の位置を原稿Dの先端
が通過してから下戻し原稿検知センサ81の位置に到達
するまでの間に紙詰まりが発生した場合には、前記時刻
t1から時間T1を経過してもパルスPが検出されない
ことによって、検知される。原稿Dの先端が下戻し原稿
検知センサ81の位置を通過してからこの原稿Dの下戻
しが完了するまでの間に紙詰まりが発生した場合には、
最初のパルスPから前記時間T2の間隔をおいて次のパ
ルスPが円板82のスリット数である所定の個数だけ検
出されないことによって、検知される。
【0069】したがって、従来では紙詰まりの検知が不
可能であったセンサS1から載置部43全範囲にわたっ
ての確実な紙詰まり検知を行って上述の効果を達成する
ことができるので、RDH2を備える複写機1の使用性
を向上する。
【0070】なお、上述のような下戻し原稿検知センサ
81による紙詰まりの検知は、載置部43に載置された
原稿Dが比較的少ないときには、下戻しされる原稿Dが
円板82上で浮き上がって適正に円板82を回転させ得
ない場合がある。このような場合にも紙詰まり処理が行
われて原稿供給動作が停止されることになると、紙詰ま
りの生じていない場合でも頻繁に動作が停止してしま
う。また、原稿枚数の少ない場合には紙詰まりを生じて
も多数枚にわたって損傷を受ける可能性が少ないので、
載置される原稿Dが予め定める枚数以下である場合に
は、下戻し原稿検知センサ81による検出を行わないよ
うに設定されてもよい。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、乗載部材の上に積み重
ねられた複数のシート体は、供給搬送手段によってその
最上部から1枚ずつ供給方向に搬送され、その積み重ね
られたシート体の下方に、返還搬送手段を経て下戻し搬
送手段によって、挿入されて戻される。返還搬送手段に
よって搬送されるシート体は、返還用センサによって検
出され、その後、第1基準時間T1よりも長い時間が経
過しても、下戻し用センサによるシート体の最初の検知
パルスが得られないとき、紙詰まり判断手段によって、
紙詰まりが生じたものと判断される。さらに挿入されて
戻されるシート体の下面には、円板の外周面が接触し、
円板が、挿入されるシート体の搬送に従って回転され
る。これによって下戻し用センサから、円板が、予め定
める等しい角度ずつ回転するたびに、検知パルスが発生
され、下戻し用センサからの検知パルスが得られてか
ら、第2基準時間T2よりも長い時間が経過しても、隣
接する新たな検知パルスが得られないとき、紙詰まり判
断手段によって、紙詰まりが生じたものと判断される。
こうして搬送路上流側の検知センサを組み合わせ、単一
の下戻しセンサを用いて検知パルス間隔と基準時間T
1,T2を比較することにより、返還搬送手段から下戻
し搬送手段にわたる返還用センサと下戻し用センサとの
間におけるシート体の紙詰まりを即座に検知できるとと
もに、さらに、下戻しされるシート体の紙詰まりを即座
に検知することができる。これによって迅速に対処する
ことができる。こうして紙詰まり状態のまま、たとえば
シート体の供給動作を続行することによる多数枚のシー
ト体の損傷を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシート体の堆積装置が
備えられるRDH2の側断面図である。
【図2】本実施例のRDH2に設けられる下戻し原稿検
知センサ81の断面図である。
【図3】本実施例のRDH2が備えられる複写機1の側
断面図である。
【図4】本実施例の複写機1の操作パネル210の平面
図である。
【図5】本実施例の制御系を示すブロック図である。
【図6】本実施例の下戻し原稿検知センサ81による紙
詰まり検知の工程を示すフローチャートである。
【図7】本実施例の原稿下戻し動作における各部のタイ
ミングを示すタイミングチャートである。
【図8】本発明の前提となる技術を示す図である。
【符号の説明】
2 RDH 43 原稿載置部 81 下戻し原稿検知センサ 82 円板 83 フォトインタラプタ 90 給紙部 215 タイマ 216 メモリ部 217 比較手段 D 原稿 P パルス
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65H 7/06 B65H 85/00 G03G 15/00 526

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)複数のシート体が積み重ねられて
    乗載される乗載部材と、 (b)乗載部材の上方に設けられ、積み重ねられたシー
    ト体の最上部を、1枚ずつ供給方向に搬送する供給搬送
    手段と、 (c)供給搬送手段から供給されたシート体を、乗載部
    材の上に積み重ねられたシート体の下方に向けて搬送す
    る返還搬送手段と、 (d)乗載部材の上に積み重ねられたシート体の下方
    に、返還搬送手段によって搬送されてきたシート体を挿
    入して戻す下戻し搬送手段と、 (e)乗載部材の下方に回転自在に設けられ、下戻し搬
    送手段によって挿入されるシート体の下面に外周面が接
    触して回転する円板と、 (f)円板が周方向に予め定める等しい角度ずつ回転す
    るたびに、検知パルスを発生する下戻し用センサと、 (g)返還搬送手段によって搬送されたシート体を検出
    する返還用センサと、 (h)紙詰まり判断手段であって、返還用センサと下戻
    し用センサとの出力に応答し、 返還用センサによってシート体検出出力が得られてか
    ら、紙詰まりを生じていないときに得られる第1基準時
    間T1を経過しても、下戻し用センサによるシート体の
    最初の検知パルスが得られないとき、および下戻し用セ
    ンサからの検知パルスが得られてから、紙詰まりを生じ
    ていないときに得られる第2の基準時間T2を経過して
    も隣接する検知パルスが得られないとき、 紙詰まりが生じたものと判断する紙詰まり判断手段とを
    含むことを特徴とするシート体の堆積装置。
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