JP2936676B2 - 耐熱性フィルム - Google Patents

耐熱性フィルム

Info

Publication number
JP2936676B2
JP2936676B2 JP22735490A JP22735490A JP2936676B2 JP 2936676 B2 JP2936676 B2 JP 2936676B2 JP 22735490 A JP22735490 A JP 22735490A JP 22735490 A JP22735490 A JP 22735490A JP 2936676 B2 JP2936676 B2 JP 2936676B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
aromatic polyamide
weight
less
aromatic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP22735490A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04107126A (ja
Inventor
潤 大和田
孝宏 名川
伸明 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TORE KK
Original Assignee
TORE KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TORE KK filed Critical TORE KK
Priority to JP22735490A priority Critical patent/JP2936676B2/ja
Publication of JPH04107126A publication Critical patent/JPH04107126A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2936676B2 publication Critical patent/JP2936676B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐熱性フィルムに関するものであり、更に
詳しくは、耐熱性の低い樹脂とパラ配向系の剛直な芳香
族ポリアミドと柔軟な芳香族ポリアミドがブレンドされ
た耐熱性フィルムに関するものである。
[従来の技術] ポリカーボネート、ポリスルフォン、ポリエーテルイ
ミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフィドスルフ
ォンなどに代表される非晶性フィルムは、優れた光学的
性質、電気的性質、熱的性質から、液晶用透明導電フィ
ルム、プリンターインクリボン、コンデンサー、プリン
ト基板、電気絶縁材料など幅広い用途展開が行なわれて
いる。しかしながら、比較的安価で、かつ湿度特性が良
好なこれら非晶性フィルムの大きな欠点としては、ガラ
ス転移点以上の温度でフィルムが急激に軟化流動してし
まい、市場の要求する高耐熱性材料としては不満が残
る。また機械特性が結晶性のフィルムに較べて悪いこと
も大きな欠点である。
一方、耐熱フィルムとしては芳香族ポリアミド、芳香
族ポリイミドから成るフィルムが知られているが、耐熱
性・機械特性は良好であるが、生産性が悪いためコスト
が高かったり、湿度特性も非晶性フィルムに較べると悪
い。
これら樹脂の欠点を補なう一つの方法として分子複合
の検討も行なわれている。例えば剛直な構造をもつポリ
パラフェニレンテレフタルアミド(芳香族ポリアミド)
とナイロン6を分子複合し高強度のフィルムが得られた
り(J.MACRMOL.SCI.,PHYS.,B17(4),591〜615(198
0))、剛直な補強用高分子と屈曲性の骨格を有するマ
トリックス分子とから高分子複合体が得られた例(特公
平1−36785)が報告されている。
また、結晶性の低い芳香族ポリアミドに非晶性のポリ
エーテルスルホンなどの結晶化促進剤をブレンドするこ
とで、芳香族ポリアミドの結晶性を上げ耐熱フィルムを
得るという報告もある(高分子学会予稿集、38(12)、
4149〜4154(1989))。
[発明が解決しようとする課題] しかし、例えばポリパラフェニレンテレフタルアミド
とナイロン6の分子複合体フィルムは、ポリパラフェニ
レンテレフタルアミドが有機溶媒に不溶なため、濃硫酸
に溶解させ、多量の水で再沈殿させて高温下で熱圧縮し
てフィルムにするという非常に煩雑な製法が必要なため
工業化しても高価になり、得られるフィルムも伸度の小
さなもろいフィルムしかできない。又、特公平1−3678
5では剛直な補強用高分子としてポリパラフェニレンベ
ンズビスチアドール、ポリパラフェニレンテレフタルア
ミドなどが挙げられているが、これらのポリマも上記同
様、酸性溶媒に溶解して製膜する必要があるため高価と
なり、また、得られるフィルムも伸度が小さい。
さらに、結晶性の低い芳香族ポリアミドに非晶性のポ
リマをブレンドするという方法は、結晶化に長時間を有
し生産性が悪いばかりでなく、得られるフィルムの機械
特性も悪く実用的ではない。
本発明は、かかる課題を改善し、機械的特性、化学的
特性(主に吸湿特性)、さらに経済性(コスト)に優れ
た耐熱性フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、パラ配向系の
剛直な芳香族ポリアミドAと柔軟な芳香族ポリアミド
B、及び可溶性樹脂とのブレンド樹脂からなるフィルム
であって、該芳香族ポリアミドA,Bの合計量がフィルム
中の全ブレンド樹脂の5重量%以上90重量%以下の範囲
であり、かつ、パラ配向系の剛直な芳香族ポリアミドA
が芳香族ポリアミドA,Bの合計量に対して10重量%以上9
0重量%以下含有され、該フィルムの少なくとも一方向
の荷重下(0.5kg/mm2)の250℃の熱寸法変化率が50%以
下であることを特徴とする耐熱性フィルムとするもので
ある。
本発明のパラ配向系の剛直な芳香族ポリアミドAと
は、一般式 で示される繰り返し単位を60モル%以上含むものであ
り、70モル%以上から成るものがより好ましい。
ここで、パラ配向系とはAr1,Ar2がパラに結合した少
なくとも一個の芳香環や、ナフタレン骨格を含む一種以
上の構造からなるものであり、同一組成でも異なってい
てもよく、これらの代表例としては次のものが挙げられ
る。
また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(特
にメチル基)、C1〜C3のアルコキシ基などの置換基で置
換されているものは、溶媒に対する溶解性、可溶性樹脂
との相溶性が高くより好ましい。さらに、ハロゲン基は
得られるフィルムの湿度特性を向上させるので好まし
い。例えば、 などを60モル%以上含むものが挙げられる。
また、溶媒に対する溶解性、可溶性樹脂との相溶性が
高くなる点では、40モル%未満の範囲でAr1,Ar2のどち
らか一方に、少なくとも1個のメタ結合した芳香環を含
む構造や、Xを介して芳香環が結合している構造のもの
が共重合されているのが好ましい。これらの代表例とし
ては次のものが挙げられる。
X=−O−,−CH2−,−SO2−,−S−,−CO−など また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(特
にメチル基)、C1〜C3のアルコキシ基などの置換基で置
換されていてもよい。この共重合成分は多過ぎると逆に
熱特性、機械特性、湿度特性を悪化させる。
なお、上記のパラ配向系の剛直な芳香族ポリアミドA
を単独でフィルムにした場合、少なくとも一方向のヤン
グ率は、500kg/mm2以上が好ましく、600kg/mm2以上がよ
り好ましい。
本発明の柔軟な芳香族ポリアミドBとは、一般式、 で示される繰り返し単位を50モル%以上含むものであ
り、70モル%以上から成るものがより好ましい。
ここでAr3,Ar4は、下記の(I)、(II)の中から選
ばれるが、Ar3,Ar4の少なくとも一方は必ず(I)から
選ばれる。
Xは、−O−,−CH2−,−SO2−,−S−,−CO−な
どである。
また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(特
にメチル基)、C1〜C3のアルコキシ基などの置換基で置
換されていてもよい。例えば、 を50モル%以上含むものが挙げられる。Xは、−O−,
−CO−,−SO2−などが好ましい。
上記の柔軟な芳香族ポリアミドBを単独でフィルムに
した場合、少なくとも一方向のヤング率は、500kg/mm2
未満が好ましく、400kg/mm2未満がより好ましい。
本発明の可溶性樹脂とは、前述した芳香族ポリアミド
を溶解する溶媒に、1重量%以上溶解する樹脂を意味す
る。芳香族ポリアミドと可溶性樹脂の両者を溶解する溶
媒としては、取り扱いやすさなどを考慮すると有機系の
溶媒が好ましく、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチ
ルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノンなどのアミ
ド系極性溶媒やジメチルスルホキシドなどが挙げられる
が、特にN−メチル−2−ピロリドンおよびN−メチル
−2−ピロリドンと他のアミド系極性溶媒の混合物が好
ましい。これらの溶媒を用いた場合特に、ポリカーボネ
ート、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタアクリレ
ート、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリス
ルフィドスルホン、ポリエーテルイミドなどが好まし
く、高温での機械特性の改良が顕著で湿度特性の優れて
いる非晶性樹脂、例えば、ポリカーボネート、ポリエー
テルスルホン、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリス
ルフィドスルホンがより好ましい。特に、 の基本骨格YとC=Oの構造を両方有する樹脂は、該
芳香族ポリアミドとの相溶性が非常によいために、芳香
族ポリアミドと可溶性樹脂を上記溶媒に溶解して得られ
るブレンド溶液は長期保存安定性に優れ、また機械特性
や透明性に優れたフィルムが得られるなどの理由で、よ
り好ましい。例えばポリカーボネート、ポリアリレート
などが挙げられ、経済性の点からポリカーボネートがさ
らに好ましい。上記基本骨格Yには置換基があってもよ
く、例えばハロゲン基などが挙げられる。また、上記パ
ラ配向系の剛直な芳香族ポリアミドAと柔軟な芳香族ポ
リアミドB、及び、可溶性樹脂とのブレンド樹脂にさら
に別の樹脂が該可溶性樹脂の好ましくは40重量%以下、
より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量
%以下添加されていてもよく、例えば、可溶性樹脂とし
てポリカーボネートを用いた場合、これにポリエーテル
スルホン、ポリスルホン、または、第3の芳香族ポリア
ミドなどを添加すると、機械特性が向上する。また、上
記溶媒の他に、可溶性樹脂の良溶媒、例えばジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、塩化メチレン、クロロホル
ム、1,1,2−トリクロロエタン、トリクレン、アセト
ン、トルエンなどを、可溶性樹脂と芳香族ポリアミドが
相溶するのを妨げない範囲内で、好ましくは全溶媒量の
20重量%以内、より好ましくは15重量%以内でなら含ま
れてもさし支えない。
上述したブレンド溶液を、溶液製膜することでブレン
ド樹脂からなるフィルムが得られる。
本発明のフィルム中のパラ配向系の剛直な芳香族ポリ
アミドAの量は、芳香族ポリアミドA,Bの合計量に対し
て10重量%以上90重量%以下である。この範囲外になる
と、少量成分をブレンドする効果がなくなる。好ましく
は20重量%以上80重量%以下、より好ましくは30重量%
以上70重量%以下である。
本発明のフィルム中の芳香族ポリアミドA,Bの合計量
は、フィルム中の全ブレンド樹脂の5重量%以上90重量
%以下の範囲であることが必要である。芳香族ポリアミ
ドA,Bの合計量がこの範囲より少ない場合、もはや耐熱
性向上の効果は見られず、高温での機械特性が極端に悪
化する。好ましくは10重量%以上、より好ましくは20重
量%以上である。また、芳香族ポリアミドA,Bの合計量
がこの範囲より多い場合は経済的メリットがなくなる。
好ましくは70重量%以下、より好ましくは50重量%以下
である。
本発明のフィルムの少なくとも一方向の荷重下(0.5k
g/mm2)の250℃の熱寸法変化率は50%以下である。50%
より大きいと、高温で張力がかかるような場合での使用
に耐えない。好ましくは40%以下、より好ましくは20%
以下である。
本発明において得られるフィルムの少なくとも一方向
の250℃の熱収縮率は20%以下が好ましい。より好まし
くは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。20%
より大きくなると、寸法安定性が悪く、例えば感熱転写
用途、フレキシブル回路基板、コンデンサー用途の分野
では実用に耐えない。また、少なくとも一方向の200℃
での熱収縮率は10%以下が好ましく、5%以下がより好
ましい。さらに、少なくとも一方向の300℃の熱収縮率
は30%以下が好ましく、より好ましくは20%以下、さら
に好ましくは15%以下である。また、少なくとも一方向
の熱膨張係数は、5×10-5/℃以下が好ましく、4×10
-5/℃以下がより好ましい。
フィルムの吸湿率は5%以下が好ましく、より好まし
くは3%以下、さらに好ましくは1%以下である。5%
より大きいと吸湿による寸法変化が大きくなり実用に耐
えない。また、少なくとも一方向の湿度膨張係数は、5
×10-5/%RH以下が好ましく、4×10-5/%RH以下がより
好ましい。3×10-5/℃RH以下がさらに好ましい。
また、得られるフィルムの少なくとも一方向の破断伸
度は10%以上が好ましい。より好ましくは15%以上、さ
らに好ましくは20%以上である。10%未満ではフィルム
のハンドリング時や加工時にフィルム破れを起こし実用
に耐えない。また、少なくとも一方向の強度は5kg/mm2
以上が好ましく、より好ましくは7kg/mm2以上、さらに
好ましくは9kg/mm2以上である。少なくとも一方向のヤ
ング率は150kg/mm2以上が好ましく、さらに好ましくは2
00kg/mm2以上である。さらに本発明のフィルムの少なく
とも一方向のF−5値(伸度5%の時の強度)は4kg/mm
2以上が好ましく、6kg/mm2以上がより好ましい。
本発明のフィルムの厚みは0.2〜200μmが好ましく、
1〜50μmがより好ましい。さらに好ましくは2〜40μ
mである。また、本フィルムの密度は1.0〜1.5g/cm2
好ましく、1.1〜1.4g/cm2がより好ましい。
フィルムの、誘電率(1kHz)は,2〜7が好ましく、3
〜7がより好ましい。また、誘電正接(1kHz)は、3%
以下が好ましい。より好ましくは、2%以下である。
本発明で得られるフィルムの光線透過率は、50%以上
が好ましい。より好ましくは、60%以上である。
さらにフィルムの平均表面粗さ(Ra)は、10〜500nm
が好ましく、より好ましくは30〜300nmである。この範
囲であると加工時の作業性や使用時の走行性が一層よく
なり特に望ましい。なおこの表面粗さを達成するには、
無機、有機の微粒子を添加することが有効である。
また、本発明のフィルムの少なくとも一方向の端裂抵
抗は、0.05kg/μm以上が好ましい。これ未満であると
フィルムのハンドリング時や加工時にフィルム破れを起
こし実用に耐えない。より好ましくは、0.1kg/μm以
上、さらに好ましくは、0.3kg/μm以上である。
次に、本発明の耐熱フィルム製造方法について説明す
るが、これに限定されるものではない。
本発明で用いる芳香族ポリアミドはジイソシアネート
とジカルボン酸、あるいはジ酸クロリドとジアミンとの
反応で得られる。ジ酸クロリドとジアミンとからの場合
は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ドなどのアミド系極性溶媒中で、溶液重合したり、水系
媒体を使用する界面重合などで合成される。ジ酸クロリ
ドとジアミンを低水分のアミド系極性溶媒中で低温下
(通常50℃以下、好ましくは30℃以下)で1〜2時間撹
拌し重合される。モノマの添加順序は特に限定されるも
のではない。重合後発生した塩酸を無機アルカリあるい
は有機系の中和剤で中和する。また、ジイソシアネート
とジカルボン酸との反応は、アミド系極性溶媒中、触媒
の存在下、通常は高温下(50〜200℃)で行なわれる。
これらのポリマ溶液はそのままブレンド用原液にしても
よく、またポリマーを一度単離してから溶媒に再溶解し
てブレンド用原液を調製してもよい。ブレンド用原液に
は、溶解助剤として無機塩、例えば塩化カルシウム、塩
化マグネシウムなどを添加する場合もある。
耐熱性フィルムの機械的特性を向上させるためにはポ
リマの分子量を一定以上にしておく必要があり、この尺
度としては固有粘度(ηinh)をもって表わすのが便利
である。すなわち、固有粘度が、N−メチル−2−ピロ
リドンに溶解する場合は、好ましくは1.0〜10.0、より
好ましくは1.5〜7.0である。
パラ配向系の剛直な芳香族ポリアミド、及び、柔軟な
芳香族ポリアミドと可溶性樹脂とのブレンドの方法とし
ては、2種の芳香族ポリアミドと可溶性樹脂のそれぞれ
の原液を別個に調製しその原液同士をブレンドする方
法、可溶性樹脂を溶解したアミド系極性溶媒溶液を調整
し、その中で前述した2種の芳香族ポリアミドの重合を
一方ずつ行ない、重合とブレンドを同時に行なう方法、
また一方の芳香族ポリアミドと可溶性樹脂の重合とブレ
ンドを同時に行ない、これに他方の芳香族ポリアミドを
ブレンドする方法などが挙げられる。こうして得られた
製膜原液から得られる見かけの固有粘度は0.1〜8.0が好
ましく、より好ましくは0.2〜5.0である。溶液粘度は、
自由に選べるが流延性の点から5〜50000ポイズ/30℃が
望ましく、10〜20000ポイズが更に望ましい。樹脂濃度
は1〜50%が望ましく、5〜30%が更に望ましい。
この製膜原液は以下の方法でフィルムにする。まず、
乾湿式法だが、ドクターナイフ、口金などによりフィル
ム状に支持体上に流延され、通常50〜250℃の範囲、よ
り好ましくは60〜200℃で一定時間乾燥される。50℃未
満では溶媒の蒸発速度が遅く、250℃を越えると溶媒の
突沸が起こりフィルムの品質の低下をきたす。乾燥され
たフィルムは支持体より剥離され、水系の媒体中へ浸漬
または媒体を噴霧せられて無機塩および溶媒が抽出され
る。水系の媒体とは、水を主成分とする液体であり、ポ
リマに対しては貧溶媒であるが、無機塩やアミド系極性
溶媒には親和性のある液体のことである。例えば、水単
独、水と原液を構成しているアミド系極性溶媒との混合
物、水とエチレングリコール、アセトン、低級アルコー
ルとの混合物が挙げられるが、水の比率として少なくと
も50%以上が脱塩・脱溶媒速度や溶媒回収を考慮すると
望ましい。また、湿式浴の温度は通常5〜90℃が適当で
ある。該湿式工程では溶解助剤となる無機塩とアミド系
極性溶媒が抽出される訳であるが、該湿式工程終了直後
のフィルム中で無機塩残存量はポリマ当り3%以下、よ
り好ましくは1%以下がよい。アミド系極性溶媒の残存
率は特に規定されないが溶媒回収を考慮すれば出来るだ
け抽出した方が有利である。該湿式工程中のフィルムは
水系媒体で膨潤した状態にあるため湿式温度範囲での延
伸が行いやすく最終フィルムの機械特性向上のため、一
般的に工程中で1.01〜5.0倍に縦方向に延伸される。湿
式工程を終了したフィルムは、水系媒体の蒸発、アミド
系極性溶媒の蒸発のため加熱が行われる。この加熱工程
では最終的に100℃以上、好ましくは200℃以上500℃以
下の処理が行なわれる。また、該加熱工程では横方向に
1.01〜5.0倍延伸される。また必要に応じてリラックス
なども行なわれても何ら問題はない。
次に、湿式法は、口金から直接、あるいは一旦支持体
上にフィルム状に成形して、水系(メタノール、エタノ
ールなどのアルコールを含んでいてもアルコールだけで
もよい)の媒体中に導入する方法である。多量のアミド
系極性溶媒などを含むため、水系の媒体中で急激な無機
塩やアミド系極性溶媒の置換が行われ最終フィルムにボ
イドの発生あるいはフィルムの面荒れが起こりやすくな
るために、前述の水系の媒体中に必要に応じて置換速度
を制御するため無機塩、例えば、塩化カルシウム、塩化
リチウム、臭化リチウムなどが含有されたり、水槽を多
段にして、水とアミド系極性溶媒・無機塩の混合物など
に濃度勾配を持たせたりする。乾湿式法同様に本工程で
縦方向に1.01〜5倍延伸してもよい。湿式工程を終了し
たフィルムは乾湿式法と同様に加熱(200〜500℃)と横
方向の延伸(1.01〜5.0倍)が行われる。
次に、乾式法である。この方法は湿式法とは逆に抽出
工程を省いたプロセスであり、有機系溶媒を使用し製膜
原液中に溶解助剤である無機塩を含まないものに限って
可能となる方法である。ドクターナイフや口金より支持
体上へ流延された原液は乾湿式法同様に乾燥されて支持
体から剥離され、支持体と加熱工程の間で縦方向に1.01
〜5.0倍延伸される。乾式工程を終了したフィルムは乾
湿式法と同様な加熱と延伸が行われる。以上のようにし
て本発明の耐熱フィルムを得ることができる。
かくして得られた本発明の耐熱フィルムの用途は、感
熱転写用リボン、フレキシブルプリント基板、コンデン
サー、電気絶縁材料用途などがある。
[実施例] 次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説明する
が、これに限定されるものではない。なお、実施例中の
特性の測定法は以下の通りである。
(1) 固有粘度(ηinh) 下式により、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒とし
て0.5g/100ml、30℃の条件下にウベローデ型粘度計を用
いて測定した。
(2) 溶液粘度(ポイズ) 回転式B型粘度計(東京計器)を用い、温度30℃で測
定した。
(3) 破断伸度、強度、ヤング率、F−5値 TRS型引張り試験器で幅10mm、長さ50mm、引張り速度3
00mm/分の条件で測定した。
(4) 熱収縮率(%) 無荷重で所定の温度に設定したオーブン中で10分間加
熱後、室温にもどして寸法を測り、下式の計算式より算
出した。
(5) 吸湿率(%) 150℃、60分絶乾後と、75%RH中に48時間放置後のフ
ィルム重量を測定し、下記の計算式により算出した。
吸湿率=(75%RH、48時間放置後のフィ ルム重量−絶乾時のフィルム重量) /(絶縁時のフィルム重量) ×100(%) (6) 熱膨張係数(α) 熱収縮や吸脱湿の影響を除くためフィルムを一旦150
℃まで加熱し、徐々に冷却していった時の80〜150℃の
領域における寸法変化から計算した。寸法変化量は、熱
機械分析計(TMA)によって測定した。
(7) 湿度膨張係数(β) 恒温恒湿槽中で、脱湿時(約30%RH)と加湿時(約80
%RH)でそれぞれ平衡になった時のフィルム長を読み取
りその差(伸び量)を使い下式より求めた。
ΔH:加湿時と脱湿時の湿度差(%RH) (8) 荷重下の熱寸法変化率 荷重0.5kg/mm2を掛けて温度250℃で10分間、オーブン
中に入れ、室温にもどして寸法を測り、下式の計算式よ
り算出した。
(9) 誘電率、tanδ ASTM−D−150−81に準ずる。
(10) 光線透過率 ASTM D−1003に準拠して測定した。
(11) 平均表面粗さ(Ra) 小坂研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−10を用いて
測定した。条件は下記の通りであり、20回の平均値をも
って値とした。
・触針先端半径:0.5μm ・触針荷重 :5mg ・測定長 :0.5mm ・カットオフ値:0.08mm なお、Raの定義は、例えば、奈良治郎著「表面粗さの
測定・評価法」(総合技術センター、1983)に示されて
いるものである。
(12) 端裂抵抗(kg/μm) JIS−C−2318に準拠して測定し、厚み1μmあたり
に換算した。
なお、以下の実施例で用いた部は全て重量部を表わ
す。
実施例1 75mol%の2−クロロパラフェニレンジアミン(以下C
PAと略す)と25mol%の4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル(以下4,4′−DAEと略す)を、100mol%の2−クロ
ロテレフタル酸クロリド(以下CTPCと略す)とN−メチ
ル−2−ピロリドン(以下NMPと略す)中で20℃以下で
反応させ、芳香族ポリアミドA1のNMP溶液を得た。この
溶液を多量の水に投入し、再沈・乾燥して粉体状のポリ
マを得た。同様にして、10mol%のCPAと90mol%の4,4′
−DAEと100mol%のCTPCから粉体状の芳香族ポリアミドB
1を得た。このポリマA1,B1各10部をNMP200部に溶解さ
せ、この中に別に調整しておいたポリカーボネート(以
下PCと略す)30部を含むNMP溶液200部を加えてブレンド
溶液を得た。固有粘度は1.2であり溶液粘度は500ポイズ
であった。
この製膜用原液を、アプリケータを用いてガラス板上
に均一に流延し、120℃のオーブン中で8分間乾燥後、
ガラス板より剥離して流水中に10分間浸漬した後、1分
間300℃で加熱して厚み9μmの最終フィルムを得た。
得られたフィルムの破断伸度は30%、引張り強度13kg/m
m2、ヤング率450kg/mm2、F−5値11kg/mm2、端裂抵抗
は0.55kg/μmであり、250℃、10分間の熱収縮率は0.5
%、250℃の荷重下(0.5kg/mm2)の熱寸法変化は18%、
熱膨張係数(α)は1.7×10-5/℃、吸湿率は1.0%、平
均表面粗さは80nmと強靭で湿度特性、耐熱性、作業性に
優れたフィルムであった。
実施例2 CPA70mol%、4、4′−ジアミノジフェニルスルホン
(以下DASと略す)30mol%とCTPC50mol%,テレフタル
酸クロリド(以下TPCと略す)50mol%との反応後単離し
て芳香族ポリアミドA2を得た。同様にして、4,4′−DAE
100mol%、CTPC100mol%から芳香族ポリアミドB2を得
た。A220部とB210部を300部のNMPに溶かした溶液と、ポ
リカーボネート15部を含むNMP溶液100部をブレンドし
た。このブレンド溶液を、ガラス板上にキャストし150
℃で4分間乾燥後さらに30秒間230℃で乾燥した。この
フィルムをストレッチャーを使い250℃で縦横とも1.3倍
延伸した後、さらに280℃で加熱した。得られたフィル
ムは、表1に示すように優れた特性を有していた。
実施例3 CPA100mol%とCTPC100mol%から芳香族ポリアミドA3
を、また、4,4′−DAE100mol%とCTPC100mol%から芳香
族ポリアミドB3を得た。A320部、B310部、ポリカーボネ
ート70部をブレンドしたNMP溶液を、アプリケータを用
いてガラス板上に均一に流延し、流水中に浸漬すると自
然にガラス板から剥離してくる。さらに10分間浸漬し脱
溶媒した後、1分間300℃で加熱して厚み7μmの最終
フィルムを得た。表1に示すような非常に特性の優れた
フィルムであった。
実施例4 実施例1の芳香族ポリアミドA130部と芳香族ポリアミ
ドB120部をポリエーテルスルホン50部とブレンドし、実
施例1と同じ方法でフィルムを作製した。表1に示すよ
うな非常に特性の優れたフィルムであった。
実施例5 実施例2と同様な方法で、3,4′−DAE100mol%とTPC1
00mol%から得られた芳香族ポリアミド20部と、CPA100m
ol%とCTPC100mol%から得られた芳香族ポリアミド20部
とポリカーボネート60部からなるフィルムを作製した。
なお、縦横とも1.6倍の延伸を行なった。表1に示すよ
うに特性の非常に優れたフィルムであった。
実施例6 実施例3でポリカーボネートをポリアリレート(“U
ポリマ”)に変える以外は全く同様な方法でフィルムを
作製したところ、表1に示すような非常に優れた特性を
有するフィルムであった。
比較例1 ポリカーボネートのNMP溶液をガラス板上に流延し、1
20℃で6分乾燥後、210℃に加熱して得たポリカーボネ
ートのみからなるフィルムの特性は、表1に示すように
熱特性が非常に悪いフィルムであった。
比較例2 実施例3で、芳香族ポリアミドA3,B3の量を各1部に
変えた以外は同様な方法でフィルムを作製しようとした
が、300℃では溶融しフィルムが得られなかった。そこ
で加熱温度を220℃に変えてフィルムを得たが、表1に
示したように熱特性の非常に悪いものであった。
比較例3 実施例1と同様な方法で、4,4′−ジアミノジフェニ
ルメタン100mol%とTPC100mol%の反応から得られる芳
香族ポリアミド95部と、ポリカーボネート5部からなる
フィルムを作製したが、湿度特性の悪いフィルムであっ
た。
以上のように、本発明の範囲外のフィルムは、熱特
性、湿度特性のいずれかが劣るものであった。
実施例7 実施例3の芳香族ポリアミドA3,B3各15部とポリカー
ボネート50部、ポリエーテルスルホン20部をブレンドし
て製膜原液を調製した。このブレンド原液を幅100mm、
スリット0.1mmの口金から連続的に水中に押し出し、水
中で縦方向に1.05倍延伸し、300℃で横方向に1.3倍延伸
しながら長尺のフィルムを得た。得られたフィルムの機
械特性は、破断伸度35%、引張り強度19kg/mm2、ヤング
率520kg/mm2、端裂抵抗は0.76kg/μmであり、250℃、1
0分間の熱収縮率は0.4%、250℃の荷重下(0.5kg/mm2
の熱寸法変化は5.5%、吸湿率は0.8%、湿度膨張係数
(β)は2.1×10-5/%RHと強靭で湿度特性、耐熱性に優
れたフィルムであった。また、εは3.5、tanδは0.7%
と電気特性にも優れ、光線透過率は75%で光学特性も優
れていた。さらに、表面の平均突起高さは120nmと平滑
性のよいフィルムであった。
[発明の効果] 本発明で得られるパラ配向系の剛直な芳香族ポリアミ
ドと柔軟な芳香族ポリアミド、及び、可溶性樹脂とのブ
レンド樹脂からなるフィルムは、可溶性樹脂の軟化流動
点以上の温度でも流動せず、高温での熱収縮率も小さく
寸法安定性に優れており、また、可溶性樹脂の単体フィ
ルムに比較して機械特性、特に引張り伸度や引張り強度
が優れており、ハンドリング、加工時の取り扱いが容易
となる。さらに、可溶性樹脂がフィルム中の全樹脂の50
重量%を越えると、芳香族ポリアミドの最大の欠点と言
われている湿度特性(特に吸湿性)が改良される。
また、本発明の芳香族ポリアミドと可溶性樹脂は相溶
性が非常によいためにブレンド溶液の長期安定性に優
れ、また、得られるフィルム中でもポリマが微分散しや
すく界面でのミクロボイドの発生が抑えられるため機械
特性や透明性に優れている。
さらに、比較的安価な可溶性樹脂を使用しているため
フィルムの製造コストを下げることが可能となる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 55/02 - 55/28 C08J 5/18 CFG C08L 77/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パラ配向系の剛直な芳香族ポリアミドAと
    柔軟な芳香族ポリアミドB、及び可溶性樹脂とのブレン
    ド樹脂からなるフィルムであって、該芳香族ポリアミド
    A,Bの合計量がフィルム中の全ブレンド樹脂の5重量%
    以上90重量%以下の範囲であり、かつ、パラ配向系の剛
    直な芳香族ポリアミドAが芳香族ポリアミドA,Bの合計
    量に対して10重量%以上90重量%以下含有され、該フィ
    ルムの少なくとも一方向の荷重下(0.5kg/mm2)の250℃
    の熱寸法変化率が50%以下であることを特徴とする耐熱
    性フィルム。
JP22735490A 1990-08-28 1990-08-28 耐熱性フィルム Expired - Fee Related JP2936676B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22735490A JP2936676B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 耐熱性フィルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22735490A JP2936676B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 耐熱性フィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04107126A JPH04107126A (ja) 1992-04-08
JP2936676B2 true JP2936676B2 (ja) 1999-08-23

Family

ID=16859488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22735490A Expired - Fee Related JP2936676B2 (ja) 1990-08-28 1990-08-28 耐熱性フィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2936676B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101796174B1 (ko) 2011-05-19 2017-11-10 삼성전자주식회사 폴리아미드 블록 코폴리머, 이의 제조 방법, 이를 포함하는 성형품 및 상기 성형품을 포함하는 디스플레이 장치

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08281816A (ja) * 1995-04-18 1996-10-29 Toray Ind Inc フィルム及びそれを用いたフレキシブルプリント基板
JP3724160B2 (ja) * 1997-11-19 2005-12-07 東レ株式会社 芳香族ポリアミドフィルムおよびそれを用いた磁気記録媒体
JP2006045517A (ja) * 2004-06-30 2006-02-16 Sumitomo Chemical Co Ltd フィルム
WO2016199509A1 (ja) * 2015-06-10 2016-12-15 コニカミノルタ株式会社 異種の樹脂を表面偏在させた高配向フィルム、その製造方法、それを用いた偏光板、液晶表示装置、加飾用フィルム、及びガスバリアーフィルム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101796174B1 (ko) 2011-05-19 2017-11-10 삼성전자주식회사 폴리아미드 블록 코폴리머, 이의 제조 방법, 이를 포함하는 성형품 및 상기 성형품을 포함하는 디스플레이 장치

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04107126A (ja) 1992-04-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR0161313B1 (ko) 폴리이미드 아미 에스테르 화합물 및 그 제조방법
JP2936676B2 (ja) 耐熱性フィルム
JP2897312B2 (ja) 耐熱性フィルム
JPH0685858B2 (ja) 分離膜の製造方法
JP2979610B2 (ja) フィルムの製造方法
JP2884665B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート/芳香族ポリアミドブロック共重合体組成物
JPH06136156A (ja) 芳香族ポリアミドフィルムおよびその製造法
JP2718212B2 (ja) 耐熱性フィルム
JPH01287167A (ja) 高分子複合体の製造法
JP3405022B2 (ja) 芳香族ポリアミド組成物
JP2751467B2 (ja) 耐熱性フィルム
JPH07149892A (ja) 芳香族ポリアミドフィルム
JP2870109B2 (ja) 積層フィルム
JPH0685861B2 (ja) 分離膜製造用ド−プ液
JPS5837024A (ja) 気体分離用複合膜
JPH04283246A (ja) 耐熱性フィルム
JP3025583B2 (ja) 芳香族ポリアミドフイルム及びその製造法
JPS6339412B2 (ja)
JPH0625269B2 (ja) ポリイミドフィルムの製造方法
JP2002208416A (ja) スルホン酸含有ポリイミダゾール化合物およびその成型物
JP2979706B2 (ja) 積層体
JPS6253339A (ja) 複素環芳香族ポリマ−からなるフイルムの製法
JP2853117B2 (ja) 芳香族ポリマーフイルム
JP2564794B2 (ja) 芳香族ポリアミドフイルム
JPS63182352A (ja) フイルムの製造法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090611

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees