JPH07149892A - 芳香族ポリアミドフィルム - Google Patents

芳香族ポリアミドフィルム

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JPH07149892A
JPH07149892A JP30177893A JP30177893A JPH07149892A JP H07149892 A JPH07149892 A JP H07149892A JP 30177893 A JP30177893 A JP 30177893A JP 30177893 A JP30177893 A JP 30177893A JP H07149892 A JPH07149892 A JP H07149892A
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acid chloride
mol
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佃  明光
Masanori Mizouchi
正規 溝内
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伸明 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】繰り返し単位の60モル%以上が 【化1】 からなることを特徴とする芳香族ポリアミドフィルム。 【効果】耐熱性、機械的特性に優れ、且つ延伸フィルム
において非延伸方向の機械的特性の低下が極めて小さい
芳香族ポリアミドフィルムを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、機械特性に優
れた芳香族ポリアミドフィルムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジイソシアネートとジカルボン酸、また
はジアミンとジ酸クロライドより得られる芳香族ポリア
ミドフィルム、特にパラ配向系芳香族ポリアミドフィル
ムは優れた耐熱性、機械特性を有することから薄膜の磁
気テープのベースフィルムを代表とする記録材料用途や
電気電子用途、情報関連分野などに使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、近年、フレキ
シブルプリント基板や磁気材料、特に薄膜の磁気テープ
のベースフィルムの分野において、従来より更に機械特
性、特にヤング率に優れ、且つ、フィルムの長手方向
(MD)のみならず巾方向(TD)においてもヤング率
に優れたフィルムの要請が強くなってきている。
【0004】この要請に対して、フィルム製造において
一般的に行われている延伸により機械物性を向上させる
方法が、パラ配向系芳香族ポリアミドフィルムにおいて
も試みられているが、一方向に延伸して延伸方向におい
て高いヤング率を得ても、非延伸方向の機械物性が大幅
に低下するので、得られたフィルムが実用に適さなくな
る。これを補償するために先に延伸した方向と直角をな
す方向に延伸しようとすると、ポリマーが本質的に有す
る分子構造の剛直性さゆえに延伸が困難な場合が多くT
Dに十分な機械的特性を持たせることが難しく、延伸で
きたとしても逆にMDの機械物性が大幅に低下する場合
や、MD、TDともに高いヤング率を得られてもフィル
ムが脆くなる場合があり磁気テープのベースフィルム等
の磁気材料、FPC用フィルム等の工業材料として実用
に適さなくなるおそれがある。
【0005】本発明は、従来の技術に見られる上記欠点
を解消せしめ産業界の要請に応えることのできる、耐熱
性、機械特性に優れ、且つ延伸フィルムにおいて非延伸
方向の機械物性の低下が極めて小さい芳香族ポリアミド
フィルムを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる課題を
解決するために繰り返し単位の60モル%以上が
【化3】 からなることを特徴とする芳香族ポリアミドフィルム。
【0007】(ここでR1 、R2 、R3
【化4】 より選ばれ、これらが2種以上含まれていてもよく、か
かる芳香族環上の水素の一部がハロゲン、C1 〜C3
アルキル基、C1 〜C3 のアルコキシ基、ニトロ基また
はシアノ基で置換されていてもよい。また、pとqのモ
ル比は80:20〜99.9:0.1の範囲である。)
本発明における芳香族ポリアミドフィルムは、構成単位
の内
【化5】 で表される繰り返し単位を60モル%以上含むものであ
り、またR1 、R2 、R3
【化6】 に表される構造のものから選ばれる必要がある。その理
由は実質的な繰り返し単位が規則性が高く、剛直な構造
で、且つ芳香族環を含むことにより高い機械的特性、耐
熱性が発現し、更にフルオレン基が特定の量含有される
ことにより延伸フィルムにおいて非延伸方向の機械的特
性の低下が極めて小さいという本発明の目的が達成され
るためである。本発明における繰り返し単位が60モル
%未満では耐熱性及び機械的物性、特にヤング率の低下
をきたし、更に、延伸フィルムにおいて非延伸方向の機
械的特性が大幅に低下するため本発明の目的を達成する
ことができず、またR1 、R2 、R3 が上記構造のもの
ではなければ機械的特性、耐熱性が大幅に低下する。
【0008】また本発明における上記繰り返し単位を構
成するp、qの比率はp:q=80:20〜99.9:
0.1の範囲である。これは、本発明の芳香族ポリアミ
ドフィルムにおいて、フルオレン基を含有する繰り返し
単位をの比率qが上記範囲にあることにより、延伸フィ
ルムにおいて非延伸方向の機械的特性低下が極めて小さ
いという本発明の効果が得られるためである。qが0.
1より小さいと非延伸方向の機械的物性低下が小さいと
いう特徴が失われ、qが20より大きいとフルオレン基
の嵩高さのために延伸方向、非延伸方向ともに機械的物
性が低下し、更に、非延伸方向の機械的物性の低下が極
めて小さいという本発明の効果を充たすことができな
い。p:qの比率はp:q=80:20〜99.9:
0.1の範囲内であれば特に限定されるものではない
が、非延伸方向の機械的物性低下を極力抑える点、延伸
方向の機械的物性を高く保つ点、及び経済性(コスト)
の点からp:q=85:15〜99.7:0.3の範囲
が好ましく、更に好ましくはp:q=90:10〜9
9.5:0.5の範囲である。
【0009】本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得る
ために使用するモノマは、重合方法により異なるが、こ
こでは低温溶液重合で用いるジアミンとジ酸クロライド
を例にとって説明する。
【0010】本発明の芳香族ポリアミドフィルムを得る
には、フルオレン基を導入するためにフルオレン基を含
有するジアミン成分を用いて共重合を行う必要がある。
このようなジアミンとしては、9,9−ビス(4−アミ
ノフェニル)フルオレン(以下BAFL)が代表例とし
て挙げられるが、BAFLの芳香族環上の水素の一部が
置換基により置換されたもの、例えば、9,9−ビス
(3−メチル、4−アミノフェニル)フルオレン、9,
9−ビス(3−エチル、4−アミノフェニル)フルオレ
ンなどを用いても差し支えない。
【0011】また比率pで表される繰り返し単位を構成
するジアミン成分としては、パラフェニレンジアミン、
2−クロロパラフェニレンジアミン、2,3−ジクロロ
パラフェニレンジアミン、2,5−ジクロロパラフェニ
レンジアミン、2,6−ジクロロパラフェニレンジアミ
ン、2,3,5−トリクロロパラフェニレンジアミン、
2−ブロモパラフェニレンジアミン、2,6−ジブロモ
パラフェニレンジアミン、2−フロロパラフェニレンジ
アミン、2,6−ジフロロパラフェニレンジアミン、2
−ニトロパラフェニレンジアミン、2,6−ジニトロパ
ラフェニレンジアミン、2−シアノパラフェニレンジア
ミン、2,6−ジシアノパラフェニレンジアミン、2−
メチルパラフェニレンジアミン、2,6−ジメチルパラ
フェニレンジアミン、2−エチルパラフェニレンジアミ
ン、4,4’−ビフェニレンジアミン、3,3’−ビフ
ェニレンジアミン、3,4’−ビフェニレンジアミン、
1,4−ナフタレンジアミン、1,5−ナフタレンジア
ミン、2,6−ナフタレンジアミン、1,4−ビス(4
−アミノフェニル)ベンゼンが代表例として挙げられ
る。
【0012】ジ酸クロライド成分としては、テレフタル
酸クロライド、2−クロロテレフタル酸クロライド、
2,3−ジクロロテレフタル酸クロライド、2,5−ジ
クロロテレフタル酸クロライド、2,6−ジクロロテレ
フタル酸クロライド、2,3,5−トリクロロテレフタ
ル酸クロライド、2−ブロモテレフタル酸クロライド、
2,6−ジブロモテレフタル酸クロライド、2−フロロ
テレフタル酸クロライド、2,6−ジフロロテレフタル
酸クロライド、2−ニトロテレフタル酸クロライド、
2,6−ジニトロテレフタル酸クロライド、2−シアノ
テレフタル酸クロライド、2,6−ジシアノテレフタル
酸クロライド、2−メチルテレフタル酸クロライド、
2,6−ジメチルテレフタル酸クロライド、2−エチル
テレフタル酸クロライド、4,4’−ビフェニルジカル
ボニルクロライド、3,3’−ビフェニルジカルボニル
クロライド、3,4’−ビフェニルジカルボニルクロラ
イド、1,4−ナフタレンジカルボニルクロライド、
1,5−ナフタレンジカルボニルクロライド、2,6−
ナフタレンジカルボニルクロライド、1,4−ビス(p
−フェニレンカルボニルクロライド)ベンゼンが代表例
として挙げられる。
【0013】先に述べたように本発明を構成する芳香族
ポリアミドは上記の繰り返し単位を60%以上含むもの
をいい、繰り返し単位の40%はポリマの溶解性を向上
させること、得られたフィルムに適度の柔軟性を持たせ
ることなどを目的として他の成分と共重合されても差し
支えない。
【0014】そのような共重合単位としては、ジアミン
として例えば、メタフェニレンジアミン、4−クロロメ
タフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフォン、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルケトン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、
3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、3,3’−
ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジ
フェニルエーテルなどが挙げられ、メタフェニレンジア
ミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,
4’−ジアミノジフェニルメタンのような屈曲構造を持
つものが好適である。またジ酸クロライドとしては、イ
ソフタル酸クロライド、4−クロロイソフタル酸クロラ
イド、4,6−ジクロロイソフタル酸クロライド、4−
ブロモイソフタル酸クロライド、4−フロロイソフタル
酸クロライド、4−ニトロイソフタル酸クロライド、4
−メチルイソフタル酸クロライド、4−シアノイソフタ
ル酸クロライドなどが代表例として挙げられる。
【0015】本発明により得られる芳香族ポリアミドフ
ィルムは、厚さ1〜200μmが好ましく、更に好まし
くは1〜50μmである。
【0016】また、本発明の芳香族ポリアミドフィルム
は、未延伸フィルムにおいてヤング率800kg/mm
2 以上が好ましく、更に好ましくは900kg/mm2
以上である。また、一軸延伸フィルムにおいては延伸方
向、非延伸方向のヤング率がそれぞれ1500kg/m
2 、800kg/mm2 以上あることが望ましい。次
に、本発明による芳香族ポリアミドフィルムを得るため
の方法について説明よる。
【0017】本発明の芳香族ポリアミドは、ジイソシア
ネート、ジカルボン酸を極性溶媒中で高温で反応させる
ジイソシアネート法や、ジアミン、ジ酸クロライドを極
性溶媒中で低温で反応させるジアミン法、ジアミン、ジ
酸クロライドをそれぞれ他方に対しての貧溶媒に溶かし
てそれを接触させて重合体を得る界面重合法などがあ
り、どの方法で重合されても差し支えないが、温和な条
件で反応が進行されるため安定した重合度のポリマーが
得られるジアミン法が望ましく、ここではジアミン法を
例にとって説明する。
【0018】重合方法として、0〜70℃の温度で、
(1)ジアミンを極性溶媒で溶解またはスラリー化し、
撹拌下に酸クロライド物を溶液、融体または粉末状で添
加し、更に1〜15時間撹拌を続け反応を完結させる方
法。(2)極性溶媒中に、酸クロライド物、ジアミンの
各々粉末を混合したものを添加し反応させる方法などが
ありどの方法で合成されても差し支えない。ここで言う
極性溶媒とはN−メチル−2−ピロリドン、ジメチルア
セトアミド、ジメチルホルムアミド、ヘキサメチルホス
ホルアミド、ジメチルスルホキサイドなどの非プロトン
系の有機溶媒のことである。しかる後にアミンと酸クロ
ライドより発生する塩酸を炭酸カルシウム、炭酸リチウ
ムなどの無機アルカリ等により中和させることが溶液の
安定性の点から望ましい。
【0019】以上のようにして得られた芳香族ポリアミ
ドポリマーの固有粘度は0.5〜7.0の範囲が好まし
い。0.5未満では得られるフィルムが非常に脆く実用
性に乏しくなるおそれがある。また高すぎると溶液粘度
が極端に上昇するおそれがある。
【0020】こうして得られた芳香族ポリアミドポリマ
ーはそのまま製膜に用いても、また、多量の水で水洗し
塩酸、塩酸塩等を除去した後乾燥し、しかる後に溶媒に
溶解させたドープを製膜に用いても差し支えない。
【0021】また、製膜に用いるドープはポリマー濃度
として5〜40重量%のものが製膜の安定性の面から好
ましく、また、ポリマーの溶解性を向上させる目的で塩
化リチウム、臭化リチウム等の無機塩類を含んでいても
差し支えない。
【0022】次に本発明の芳香族ポリアミドフィルムの
製膜方法について説明する。
【0023】製膜原液中に溶解助剤、中和剤としての無
機塩が含有されている場合には、乾湿式あるいは湿式法
が好ましい。乾湿式法で製膜する場合には原液を口金か
らドラム、エンドレスベルト等の支持体上に押し出して
薄膜とし、次いで乾式工程に導入される。そしてかかる
薄膜層から溶媒を飛散させ濃縮し、薄膜を自己支持性を
持つまで乾燥する。この際フィルム表面から溶媒が急激
に飛散しないように調節する必要があり、そのために5
0℃〜200℃、好ましくは70℃〜150℃で数十秒
〜数十分乾燥させる。50℃以下では乾燥時間の長時間
化、200℃以上では急激な加熱によるボイドの発生、
表面の荒れ等が起こり工業材料、磁気材料として実用的
なフィルムが得られないからである。上記乾式工程を終
えたフィルムは支持体から剥離されて湿式工程に導入さ
れる。ここでフィルム中に含有されているイオン性無機
化合物が除去される。この浴は一般に水系媒体からなる
ものであり、水の他に有機溶媒や無機塩等を含有してい
てもよい。しかし一般には水分量は30%以上好ましく
は50%以上含有されているものであり、浴温度は通常
0〜100℃で使用される。
【0024】この湿式工程では剥離されたフィルムはか
かる浴中に緊張下で浸漬され、フィルム中の無機化合物
は0.1未満好ましくは0.05%以下まで抽出され
る。溶解助剤としての無機塩量は多くとも中和で生成し
た中和塩、あるいは中和塩と同量であり無機塩量が少量
であるため抽出速度が速く、また浴中の無機塩や有機溶
媒の回収も容易である。
【0025】また、乾式工程を終えたフィルムは湿式工
程に導入される前、湿式浴中、あるいは湿式工程終了後
にフィルム長手方向(MD)に1.05〜2.5倍の範
囲内で延伸が行われる。1.05倍以下であると延伸方
向の機械的特性に向上が見られず、2.5倍以上である
と延伸方向にフィブリル化が生じ極端に脆いフィルムし
か得られない。こうして得られたフィルムは次いで20
0℃〜500℃、好ましくは250℃〜350℃で10
秒から60分緊張下にに熱処理されて最終的なフィルム
となるが、熱処理の前、あるいは熱処理時フィルム巾方
向(TD)に1.05〜2.5倍の範囲で延伸して二軸
延伸フィルムを得ることもできる。
【0026】湿式法で製膜する場合には原液を口金から
直接製膜用浴中に押し出すか、または一旦ドラム等の支
持体上に押し出し支持体ごと上記湿式浴中に導入する方
法が採用される。湿式浴中ではフィルムに含有されたイ
オン性無機化合物及び有機溶媒の抽出が行われる。湿式
浴は前記乾湿式用製膜浴と同じ組成よりなるものであっ
て、更にかかる脱塩、脱溶媒速度を調整するために有機
溶媒や無機塩等を添加することも前記同様である。ま
た、湿式浴中、あるいは湿式工程終了後に乾湿式法と同
様にMDに1.05〜2.5倍の範囲内で延伸すること
ができる。更に乾湿式法と同様に湿式工程終了後のフィ
ルムを200℃〜500℃、好ましくは250℃〜35
0℃で10秒から60分緊張下にに熱処理されて最終的
なフィルムとなるが、熱処理の前、あるいは熱処理時T
Dに1.05〜2.5倍の範囲で延伸して二軸延伸フィ
ルムを得ることもできる。
【0027】
【特性値の測定法】本発明の特性値は次の測定法によ
る。
【0028】(1)ヤング率、強度 JIS−1702、ASTMD882−67に準じて測
定した。
【0029】(2)固有粘度 固有粘度=ln(t/tO )/C(dl/g) ここで、C :溶液1dl中のポリマのグラム数 tO :溶媒のみの流下時間(秒) t :溶液の流下時間(秒) 溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを用いて30℃
で測定した。
【0030】
【実施例】
実施例1 2−クロロパラフェニレンジアミン32.78g(0.
23モル)、4、4’−ジアミノジフェニルエーテル
3.50g(0.0175モル)と9,9−ビス(4−
アミノフェニル)フルオレン(BAFL)0.871g
(0.0025モル)をN−メチル−2−ピロリドン6
00mlを1000mlの四つ口フラスコに仕込み窒素
気流中で均一に撹拌分散させ氷浴により10℃に冷却す
る。この系にテレフタル酸クロライド50.78g
(0.25モル)をフラスコ系内温度が30℃を超えな
いように徐々に添加し添加完了後1時間撹拌を続けると
重合系は極めて粘稠な溶液となった。この溶液に炭酸カ
ルシウム25.0g(0.25モル)を加え40℃で3
時間撹拌し脱塩化水素を行った。このポリマー溶液を回
転式粘度計で測定すると3300ポイズであり、固有粘
度は3.2であった。このドープを厚さ5mm、300
mm×300mmのガラス板上にアプリケータにて約1
00μm厚に流延し、120℃の熱風オーブン中で10
分間乾燥後ガラス板より剥離し、一軸延伸器に固定し空
中で延伸を行った。続いて40℃の流水中に15分間浸
漬後、330℃の熱風オーブン中で緊張下に1分間熱固
定した。また同様に延伸を行ったフィルムを先の延伸と
直角方向に延伸後同様に熱固定した。得られたフィルム
の物性を表1、表2に示す。
【0031】実施例2 実施例1で調製したドープ厚さ5mm、300mm×3
00mmのガラス板上にアプリケータにて約100μm
厚に流延し、40℃の流水中に15分間浸漬し支持体よ
り剥離したフィルムを水中で延伸を行った。ついで33
0℃の熱風オーブン中で緊張下に1分間熱固定した。ま
た同様に延伸を行ったフィルムを先の延伸と直角方向に
延伸後同様に熱固定した。得られたフィルムの物性を表
1、表2に示す。
【0032】実施例3 パラフェニレンジアミン23.52g(0.218モ
ル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル5.01
g(0.025モル)とBAFL2.613g(0.0
075モル)をN−メチル−2−ピロリドン600ml
を1000mlの四つ口フラスコに仕込み窒素気流中で
均一に撹拌分散させ氷浴により10℃に冷却する。この
系に2−クロロテレフタル酸クロライド59.37g
(0.25モル)をフラスコ系内温度が30℃を超えな
いように徐々に添加し添加完了後1時間撹拌を続けると
重合系は極めて粘稠な溶液となった。この溶液に炭酸カ
ルシウム25.0g(0.25モル)を加え40℃で3
時間撹拌し脱塩化水素を行った。このポリマ溶液を回転
式粘度計で測定すると3400ポイズであり、固有粘度
は3.3であった。このドープを実施例1と同様に乾
燥、延伸、熱処理を行った。得られたフィルムの物性を
表1、表2に示す。
【0033】比較例1 2−クロロパラフェニレンジアミン33.15g(0.
233モル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
3.50g(0.0175モル)をN−メチル−2−ピ
ロリドン600mlを1000mlの四つ口フラスコに
仕込み窒素気流中で均一に撹拌分散させ氷浴により10
℃に冷却する。この系にテレフタル酸クロライド50.
78g(0.25モル)をフラスコ系内温度が30℃を
超えないように徐々に添加し添加完了後1時間撹拌を続
けると重合系は極めて粘稠な溶液となった。この溶液に
炭酸カルシウム25.0g(0.25モル)を加え40
℃で3時間撹拌し脱塩化水素を行った。このポリマー溶
液を回転式粘度計で測定すると3200ポイズであり、
固有粘度は3.2であった。このドープを実施例1と同
様な乾燥、延伸、熱処理を行った。結果を表1、表2に
示す。
【0034】比較例2 パラフェニレンジアミン33.29g(0.248モ
ル)、BAFL0.871g(0.0025モル)をN
−メチル−2−ピロリドン600mlを1000mlの
四つ口フラスコに仕込み窒素気流中で均一に撹拌分散さ
せ氷浴により10℃に冷却する。この系にイソフタル酸
クロライド50.76g(0.25モル)をフラスコ系
内温度が30℃を超えないように徐々に添加し、添加完
了後1時間撹拌を続けると重合系は極めて粘稠な溶液と
なった。この溶液に炭酸カルシウム25.0g(0.2
5モル)を加え40℃で3時間撹拌し脱塩化水素を行っ
た。このポリマー溶液を回転式粘度計で測定すると27
00ポイズであり、固有粘度は2.5であった。このド
ープを実施例1と同様な乾燥、延伸、熱処理を行った。
結果を表1、表2に示す。
【0035】比較例3 パラフェニレンジアミン20.28g(0.188モ
ル)、BAFL21.78g(0.0625モル)をN
−メチル−2−ピロリドン600mlを1000mlの
四つ口フラスコに仕込み窒素気流中で均一に撹拌分散さ
せ氷浴により10℃に冷却する。この系に2−クロロテ
レフタル酸クロライド59.37g(0.25モル)を
フラスコ系内温度が30℃を超えないように徐々に添加
し添加完了後1時間撹拌を続けると重合系は極めて粘稠
な溶液となった。この溶液に炭酸カルシウム25.0g
(0.25モル)を加え40℃で3時間撹拌し脱塩化水
素を行った。このポリマー溶液を回転式粘度計で測定す
ると2900ポイズであり、固有粘度は2.6であっ
た。このドープを実施例1と同様な乾燥、延伸、熱処理
を行った。結果を表1、表2に示す。
【0036】
【表1】
【表2】
【0037】
【発明の効果】本発明の芳香族ポリアミドフィルムは、
耐熱性、機械的特性に優れ、またフルオレン基を特定の
量導入したことにより一軸延伸フィルムにおいて非延伸
方向の機械的特性の低下が極めて小さく、二軸延伸フィ
ルムにおいて延伸方向、非延伸方向ともに高い機械的特
性を持つという優れた特性を持つので、高密度磁気記録
テープ用ベースフィルム用途、電線被覆用途、コンデン
サー、フレキシブルプリント基板など種々の応用分野に
適用されるが、特に薄膜の高密度磁気記録テープ用ベー
スフィルム用途に優れている。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 77:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繰り返し単位の60モル%以上が 【化1】 からなることを特徴とする芳香族ポリアミドフィルム。
    (ここでR1 、R2 、R3 は 【化2】 より選ばれ、これらが2種以上含まれていてもよく、か
    かる芳香族環上の水素の一部がハロゲン、C1 〜C3
    アルキル基、C1 〜C3 のアルコキシ基、ニトロ基また
    はシアノ基で置換されていてもよい。また、pとqのモ
    ル比は80:20〜99.9:0.1の範囲である。)
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