JP2870109B2 - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は耐熱性の優れた積層フィルムに関する。
[従来の技術] 剛直な補強用高分子と屈曲性の骨格を有するマトリッ
クス分子とから高分子複合体が得られた例が報告されて
いる。(特公平1−36785) [発明が解決しようとする課題] しかし上記例では、熱変形性を有するマトリックス用
高分子を実質的に中間層としているため、その軟化流動
点以上において複合体の厚み変化、寸法変化が起こると
いう欠点がある。
また剛直な補強用高分子としてポリパラフェニレンベ
ンズビスチアゾール、ポリパラフェニレンテレフタルア
ミドなどが挙げられているが、これらのポリマーは有機
溶媒に不溶なため濃硫酸に溶解、製膜してフィルムにす
るという非常に煩雑な製法が必要なため、工業化しても
高価で得られるフィルムの伸度の小さなもろいフィルム
となる。
本発明はかかる課題を改善し、優れた耐熱性、機械特
性、化学特性(主に吸湿性)、さらに経済性を有する積
層フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、下記A層およ
びB層が積層されてなる積層フィルムとするものであ
る。
A層:芳香族ポリアミドと、ポリフッ化ビニリデン、
ポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニル
アルコール、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポ
リアリレート、ポリスルフィドスルホン、ポリエーテル
ケトンおよびポリカーボネートから選ばれた可溶性樹脂
とをブレンドしてなる樹脂よりなる層。
B層:芳香族ポリアミドよりなる層。
本発明の芳香族ポリアミドとは一般式 HN−Ar1−NHOC−Ar2−CO で示される繰り返し単位を50モル%以上含む重合体から
成るものが好ましく、より、好ましくは、70モル%以上
である。
ここでAr1、Ar2は少なくとも1個の芳香環を含み、同
一では異なっていてもよく、これらの代表例としては次
のものがあげられる。
また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲ
ン基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(特
にメチル基)、C1〜C3のアルコキシ基などの置換基で置
換されているものも含む。また、Xは、−O−、−CH2
−、−SO2−、−S−、−CO−などである。これらは単
独または共重合の形で含まれる。
特に薄物の磁気テープ用途などには、機械特性、環境
変化(温度、湿度)に対する寸法安定性などの点から、
パラ結合を主体としたものが好ましく、さらに芳香環に
塩素を導入したものは吸湿率が小さくなり湿度による寸
法変化が小さくなるのでより好ましい。
例えば、 (ここでp、qは0〜3でp+q≧1) を50モル%以上含むものが挙げられる。
本発明の可溶性樹脂とは、ポリフッ化ビニリデン、ポ
リメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニリア
ルコール、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリ
アリレート、ポリスルフィドスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリカーボネートなどであるが、非晶性樹脂、例
えばポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリカー
ボネートが好ましい。
本発明のA層とは、上記芳香族ポリアミドと、上記可
溶性樹脂とをブレンドしてなる樹脂よりなる層である。
また、本発明のB層とは、上記芳香族ポリアミドよりな
る層である。
そして、本発明の積層フィルムとは、上記A層および
B層が積層されてなるフィルムであって、積層構成とし
ては、A層/B層からなる2層積層フィルム、A層/B層/A
層もしくはB層/A層/B層からなる3層積層フィルム、あ
るいはこれ以上の多層積層フィルムであっても良い。
このときA、B各層の芳香族ポリアミドおよび可溶性
樹脂は全層とも同種、あるいは異種でもよいが、接着性
を考慮すると同種であるほうが好ましい。
本発明のA層を構成する芳香族ポリマミドと可溶性樹
脂のブレンド比は、芳香族ポリアミドの重量含有率で1
%以上が好ましい。より好ましくは3%以上であり、さ
らに好ましくは5%以上である。含有率の上限は90%以
下が好ましい。より好ましくは70%以下であり、さらに
好ましくは50%以下である。芳香族ポリアミドが1%よ
り少ないと耐熱性が悪化し、熱収縮率が大きくなり、90
%を越えると吸湿率が大きくなり、経済的メリットもな
くなる。
本発明のB層には可溶性樹脂がブレンドされていても
よい。可溶性樹脂は30重量%以下が好ましい。より好ま
しくは20重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%
以下である。
また本発明のA、B各層には、本発明を阻害しない範
囲内で、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤等の他のポ
リマーがブレンドされていてもよい。
また、本発明の積層フィルムは、A層あるいはB層が
複数積層されてなるときは、A層あるいはB層を構成す
る樹脂組成は全ての層において同一であっても異なって
いてもよい。
本発明の積層構成はA/B、A/B/A、B/A/Bなどである
が、それ以上の多層構成でもよい。A、B各層の厚みは
0.1〜500μmであり、0.2〜200μmがより好ましい。厚
み比はA/B=0.001〜1000であり、A/B=0.01〜100がより
好ましい。
ここでB層の表裏のA層やA層の表裏のB層は、組
成、厚みが互いに異なっていてもよい。
本発明において得られる積層フィルムの少なくとも一
方向の250℃の熱収縮率は20%以下が好ましい。より好
ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
20%より大きくなると、寸法安定性が悪く、例えば感熱
転写用途、フレキシブル回路基板、コンデンサー用途の
分野では実用に耐えない。
フィルムの吸湿率は5%以下が好ましい。より好まし
くは3%以下である。5%より大きいと吸湿による寸法
変化が大きくなり実用に耐えない。
本発明のフィルムの少なくとも一方向の引張り伸度は
10%以上が好ましい。より好ましくは15%以上、さらに
好ましくは20%以上である。10%未満ではフィルムのハ
ンドリング時や加工時にフィルム破れを起こし実用に耐
えない。
本発明の積層フィルムの厚みは1〜500μmが好まし
く、2〜200μmがより好ましい。さらに少なくとも一
方向のフィルム強度は7kg/mm2以上が好ましく、さらに
好ましくは9kg/mm2以上である。少なくとも一方向のヤ
ング率は180kg/mm2以上が好ましく、さらに好ましくは2
00kg/mm2以上である。さらに本フィルムの少なくとも一
方向の200℃での熱収縮率は10%以下が好ましく、5%
以下がより好ましい。300℃の熱収縮率は30%以下が好
ましく、20%以下がより好ましい。
さらに本発明のフィルムの少なくとも一方向のF−5
値は6kg/mm2以上好ましく、8kg/mm2以上がより好まし
い。6kg/mm2より小さいとフィルム破れが起こり易い。
また、本発明のフィルムの端裂抵抗は、0.05kg/μm
以上が好ましい。これ未満であるとフィルムのハンドリ
ング時や加工時にフィルム破れを起こし実用に耐えな
い。より好ましくは、0.1kg/μm以上、さらに好ましく
は、0.3kg/μm以上である。
本フィルムの密度は1.2〜1.5g/cm3が好ましく1.2〜1.
4g/cm3がより好ましい。表面の中心線深さRpは特に限定
されないが5μm以下が好ましい。
次に本発明の積層フィルム製造方法について説明する
が、これに限定されるものではない。
まず芳香族ポリアミドであるが、酸クロリドとジアミ
ンとからの場合は、N−メチルピロリドン(NMP)、ジ
メチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルホルムアミド
(DMF)などの非プロトン性有機極性溶媒中で、溶液重
合したり、水系媒体を使用する界面重合などで合成され
る。ポリマ溶液は、単量体として酸クロリドとジアミン
を使用すると塩化水素が副生するため、これを中和する
ために水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸リチウ
ムなどの無機の中和剤、またエチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルアミン、ト
リエタノールアミン、ジエタノールアミンなどの有機の
中和剤を添加する。
また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非プ
ロトン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
これらのポリマ溶液はそのままフィルムを形成する製
膜原液またはブレンド用原液にしてもよくポリマを一度
単離してから上記の溶媒に再溶解して製膜原液またはブ
レンド用原液を調製してもよい。また有機の中和剤を使
用した場合には、加熱や減圧下にポリマ溶液を放置して
中和物の一部または全部を蒸発させてから製膜またはブ
レンドに供することもできる。
製膜原液またはブレンド用原液には溶解助剤として無
機塩、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化
リチウム、硝酸リチウムなどを添加する場合もある。液
中のポリマ濃度は2〜40重量%程度が好ましい。
ブレンド用原液はフィルムの機械的特性を向上させる
ために、ポリマの分子量を一定以上にしておく必要があ
り、この尺度としては固有粘度(ηinh)をもって表わ
すのが便利である。すなわち、固有粘度が、好ましくは
1.0〜10.0、より好ましくは1.5〜7.0である。ブレンド
の方法としては芳香族ポリアミドと可溶性樹脂のそれぞ
れのアミド系極性溶媒の原液を別個に調製し原液同士を
ブレンドする方法、可溶性樹脂を溶解したアミド系極性
溶媒を調製し、その中で前述した芳香族ポリアミドの重
合を行ない、重合とブレンドを同時に行なう方法などが
挙げられるが、これに限られるものではない。こうして
得られたブレンド製膜原液の固有粘度は0.1〜8.0、好ま
しくは0.2〜5.0である。ブレンド製膜原液のポリマー濃
度は5〜40重量%程度が好ましい。
各々の製膜原液の粘度は流延性の点から5〜50000ポ
イズ/30℃が望ましく、10〜20000ポイズが更に望まし
い。製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法などがある
が、乾湿方法、乾式法が表面性のよいフィルムを得るに
は好ましい。
湿式法で製膜する場合には該原液を口金から直接製膜
用浴中に押し出すか、又は一旦ドラム等の支持体上に押
し出し、支持体ごと湿式浴中に導入する方法が採用され
る。この浴は一般に水系媒体からなるものであり、水の
他に有機溶媒や無機塩等を含有していてもよい。湿式浴
を通すことでフィルム中に含有された塩類、や有機溶媒
等の抽出が行なわれるが、これら湿式浴全体を通過する
時間はフィルムの厚みにもよるが10秒〜30分である。さ
らにフィルムの長手方向に延伸が行なわれる。次いで乾
燥、横延伸、熱処理が行なわれるがこれらの処理は一般
に200〜500℃で、合計で1秒〜30分である。
乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金からドラム、
エンドレスベルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、
次いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜が自己保持
性をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜300℃、60分
以内の範囲である。乾式工程を終えたフィルムは支持体
から剥離されて湿式工程に導入され、上記の湿式法と同
様に脱塩、脱溶媒などが行なわれ、さらに延伸、乾燥、
熱処理が行なわれてフィルムとなる。
乾式法のプロセスを採用した場合には、ドラム、ある
いはエンドレスベルト等の上で乾燥され、自己保持性を
もったフィルムを、これら支持体から剥離し、フィルム
の長手方向に延伸を行なう。さらに残存溶媒を除去する
ための乾燥や、延伸、熱処理が行なわれるが、これらの
処理は200〜500℃で1秒〜30分である。
以上のように形成されるフィルムはその製膜工程中で
延伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で0.8〜5.0(面
倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィルム面積
で除した値で定義する。1以下はリラックスを意味す
る。)の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは
1.1〜3.0である。
本発明の積層フィルムを形成するには、A層側に相当
するブレンド製膜原液と、B層側に相当する製膜原液の
2種類を公知の方法例えば特開昭56−162617のように合
流管で積層したり、口金内で積層して形成することがで
きる。またいずれか一種の製膜原液でフィルムを形成し
ておき、その上に他の製膜原液を流延して脱溶媒を行な
い、積層フィルムとすることもできる。さらに各層のフ
ィルムを貼り合わせる方法もある。特に合流管や、口金
内で積層する場合は、原液の粘度が50〜10000ポイズに
なるように調節することが好ましい。この範囲より小さ
いと原液が口金から出る前に液どうしが混合しやすくな
り好ましくない。また各層の液の粘度は同じことが好ま
しいが、多少の粘度差があってもよく、粘度差は50%以
内を目標とするとよい。
さらに乾式法、乾湿式法を採用する場合、乾燥工程中
で各液が混合することがある。支持体上へキャストされ
た原液は加熱されると一旦粘度が低下し、その後溶媒の
蒸発に伴なって再び粘度が上昇するが、粘度が10ポイズ
より下がると各液が混合しやすくなるので、10ポイズ好
ましくは50ポイズより粘度が下がらないよう乾燥条件を
十分調節する必要がある。例えば乾燥温度を少なくとも
2段階に分けて上げていく方法が採用できる。
以上のようにして本発明の積層フィルムは製造される
が、さらに磁性層やコーティング層などを付着させる前
に前処理として、グロー放電処理やコロナ放電処理を施
すと磁性層やコーティング層の密着性、耐久性が向上し
より好ましい。
[実施例] 以下に実施例に基づいて本発明を説明する。ただし本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。な
お、本発明中の特性の測定法は以下の通りである。
(1) 固有粘度(ηinh) 下式によりN−メチル−2−ピロリドンを溶媒として
0.5g/100ml、30℃の条件下にウベローデ型粘度計を用い
て測定した。
(2) 溶液粘度(ポイズ) 回転式粘度計を用い、温度30℃での値を示した。
(3) 引張り伸度、引張り強度、ヤング率、F−5値 TRS型引張り試験器で幅10mm、長さ50mm、引張り速度3
00mmの条件で測定した。
(4) 熱収縮率(%) 無荷重で250℃、10分間オーブン中で加熱し下式の計
算式より算出した。
(5) 吸湿率(%) 150℃、60分絶乾後、75%RH中に48時間放置し下記の
計算式により算出した。
(6) 端裂抵抗(kg/μm) JIS−C−2318に準拠して測定し、厚み1μmあたり
に換算した。
(7) 表面の中心線深さRp 小坂研究所製の薄膜段差測定器(ET−10)を用い、触
針先端半径0.5μm、触針荷重5mg、カットオフ値0.008m
m、測定長0.5mmの条件で10回測定し、その平均値でRpを
表わした。
なお、Rpの定義は、たとえば奈良治郎著「表面粗さの
測定、評価法」(総合技術センター,1983)に示されて
いるものである。
実施例1 NMPを溶媒としてこの中に2−クロロパラフェニレン
ジアミン80モル%、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル20モル%のアミン成分と、2−クロロテレフタルン酸
クロリド100モル%の酸成分を添加して重合し、炭酸リ
チウムで中和した。得られたポリマの固有粘度は3.2で
あり溶液粘度を30℃で900ポイズに調製してB層用の製
膜原液とした。また別に調製しておいたポリカーボネー
トを20重量%含むNMP溶液にこの芳香族ポリアミド原液
を、ポリマー重量比でポリカーボネート70部に対し30部
になるようにブレンドし、A層用の製膜原液を得た。固
有粘度は1.3であり溶液粘度は850ポイズであった。これ
らの原液を2台で押出機で合流管に供給し、この中で積
層して金属ベルト上へ流延した。
押出量を調製することで最終積層フィルムのB層の厚
みを0.5μmになるように、また積層フィルムの厚みを1
0μmになるように条件を決めた。この流延されたフィ
ルムを、まず100℃で乾燥し次いで140℃で自己保持性を
持つまで乾燥後、ベルトから剥離して水槽中に導入し、
脱溶媒と脱塩を行ない、次いでテンター内で水分の乾燥
と熱処理、冷却を行なって最終フィルムを得た。この間
でフィルムは水槽中で長手方向(MD方向)に1.3倍、テ
ンター内で幅方向(TD方向)に1.3倍延伸された。また
熱処理は310℃で5分、冷却は150℃で5秒保持した。
得られた厚み10μmの積層フィルムは、MD、TD方向と
もヤング率は580kg/mm2、強度18kg/mm2、伸度48%、F
−5値13kg/mm2であり、250℃10分間の熱収縮率は0.5%
と強靭で耐熱性に優れたフィルムであった。またRp0.08
μm、端裂抵抗0.48kg/mm2であった。
実施例2 実施例1と同じポリマを用い、B層の厚さを4μm、
積層フィルムの厚みを10μmにし、実施例1と同条件で
積層フィルムを得た。得られたフィルムのヤング率はM
D、TD方向とも800kg/mm2、強度26kg/mm2、伸度45%、F
−5値17kg/mm2であり250℃、10分間の熱収縮率は0.6%
であった。
実施例3 2−クロロパラフェニレンジアミン85モル%、4,4′
−ジアミノジフェニルスルホン15モル%をアミン成分と
し、2−クロロテレフタル酸クロリド100モル%を酸成
分としNMP中で重合し、水酸化リチウムで中和してポリ
マー溶液を得た。これをB層用原液とし、A層用原液と
して、ポリマー重量比で、40対60でポリエーテルスルホ
ンとブレンドした。B層の厚みを1μm、積層フィルム
の厚みを20μmにし、実施例1と同条件で積層フィルム
を得た。得られたフィルムのヤング率は620kg/mm2、強
度18kg/mm2、伸度60%、F−5値12kg/mm2、250℃、10
分間の熱収縮率は0.3%であった。
実施例4 実施例1と同じポリマを用い、3層用合流管によりA
層を厚み10μmの中間層とし、その両面を厚み0.5μm
のB層にし、実施例1と同条件で積層フィルムを得た。
得られたフィルムのヤング率はMD、TD方向とも720kg/mm
2、強度22kg/mm2、伸度52%、F−5値14kg/mm2であ
り、250℃、10分間の熱収縮率は0.6%であった。
実施例5 実施例1と同じポリマを用い、実施例5の方法でB層
を厚み1μmの中間層とし、その両面に厚み3μmのA
層を積層したフィルムを得た。表1に示すように、機
械、熱、吸湿特性に優れたフィルムであった。
比較例1 実施例4でA層に当たる中間層用原液としてポリカー
ボネートのNMP溶液を用いて同条件で製膜した。得られ
た積層フィルムは厚みにムラがあり、ヤング率300kg/mm
2、強度11kg/mm2、伸度18%、F−5値7kg/mm2と実施例
4に比べ機械特性に劣るフィルムであった。熱収縮率は
フィルムの軟化による形状変化がひどく測定できなかっ
た。
以上の実験例、比較例の諸特性を表1に示した。
[発明の効果] 本発明で得られる積層フィルムは以下の特徴がある。
(1) 可溶性樹脂をマトリックスとしているにもかか
わらず、軟化流動点以上の温度でも流動せず高温での熱
収縮率も小さく寸法安定性に優れている。
(2) 可溶性樹脂フィルムに比べ、機械特性、特に強
度、ヤング率に優れている。
(3) 比較的安価な可溶性樹脂をマトリックスとして
いるため、フィルム製造のコストを下げることが可能で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−68746(JP,A) 実開 平1−99618(JP,U) 特公 平1−36785(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記A層およびB層が積層されてなる積層
    フィルム。 A層:芳香族ポリアミドと、ポリフッ化ビニリデン、ポ
    リメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリビニルア
    ルコール、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリ
    アリレート、ポリスルフィドスルホン、ポリエーテルケ
    トンおよびポリカーボネートから選ばれた可溶性樹脂と
    をブレンドしてなる樹脂よりなる層。 B層:芳香族ポリアミドよりなる層。
  2. 【請求項2】A層の両面にB層が積層されてなる請求項
    (1)記載のフィルム。
  3. 【請求項3】B層の両面にA層が積層されてなる請求項
    (1)記載のフィルム。
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