JPH03286860A - 積層フィルム - Google Patents

積層フィルム

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JPH03286860A
JPH03286860A JP8953990A JP8953990A JPH03286860A JP H03286860 A JPH03286860 A JP H03286860A JP 8953990 A JP8953990 A JP 8953990A JP 8953990 A JP8953990 A JP 8953990A JP H03286860 A JPH03286860 A JP H03286860A
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潤 大和田
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孝宏 名川
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は耐熱性の優れた積層フィルムに関する。
[従来の技術] 剛直な補強用高分子と屈曲性の骨格を有するマトリック
ス分子とから高分子複合体か得られた例が報告されてい
る。(特公平1−36785 )[発明が解決しようと
する課題] しかし上記例では、熱変形性を有するマトリックス用高
分子を実質的に中間層としているため、その軟化流動点
以上において複合体の厚み変化、寸法変化か起こるとい
う欠点かある。
また剛直な補強用高分子としてポリパラフェニレンベン
ズビスチアドール、ポリパラフエニレンテレフタルアミ
トなどが挙げられているか、これらのポリマーは有機溶
媒に不溶なため濃硫酸に溶解、製膜してフィルムにする
という非常に煩雑な製法か必要なため、工業化しても高
価で得られるフィルムも伸度の小さなもろいフィルムと
なる。
本発明はかかる課題を改善し、優れた耐熱性、機械特性
、化学特性(主に吸湿性)、さらに経済性を有する積層
フィルムを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記目的を達成するために、下記A層および
B層が積層されてなる積層フィルムとするものである。
A層:芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリイミドから選
ばれた少なくとも1種と可溶性樹脂とをブレンドしてな
る樹脂よりなる層。
B層:芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリイミドから選
ばれた少なくとも1種よりなる層。
本発明の芳香族ポリアミドとは一般式 %式%) で示される繰り返し単位を50モル%以上含む重合体か
ら戊るものが好ましく、より好ましくは、70モル%以
上である。
ここでAr1、Ar2は少なくとも1個の芳香環を含み
、同一でも異なっていてもよく、これらの代表例として
は次のものがあげられる。
舎・−〇−・(H)・☆會・ 窃窃9号X塁1塁X−◎−1 また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲン
基(特に塩素)、ニトロ基、C1〜C3のアルキル基(
特にメチル基)、01〜C3のアルコキシ基などの置換
基で置換されているものも含む。また、Xは、−0−−
CH22−−8O2−−8−−CO−などである。これ
らは単独または共重合の形で含まれる。
特に薄物の磁気テープ用途などには、機械特性、環境変
化(温度、湿度)に対する寸法安定性などの点から、パ
ラ結合を主体としたものが好ましく、さらに芳香環に塩
素を導入したものは吸湿率が小さくなり湿度による寸法
変化が小さくなるのでより好ましい。
例えば、 (ここでp、、qは0〜3でp+q≧1)を50モル%
以上含むものが挙げられる。
本発明における芳香族ポリイミドとは、重合体の繰り返
し単位の中に芳香環とイミド環を各々1つ以上含むもの
であり、−形成 で示される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好
ましく、より好ましくは70モル%以上である。
ここてAr3、Ar5は少なくとも1個の芳香環を含み
、イミド環を形成する2つのカルボニル基は芳香環上の
隣接する炭素原子に結合している。
このAr3は、芳香族テトラカルポジ酸あるいはこの無
水物に由来する。代表例としては、次のようなものが挙
げられる。
あるいは、 ここで、Yは−O−−CO−〜CH2−3−−3O2−
などである。
また、Ar5は、無水トリカルボン酸、あるいはこのハ
ライドに由来する。
Ar4、Ar6は少なくとも1個の芳香環を含み、芳香
族ジアミン、芳香族ジイソシアネートに由来する。また
、アミド結合、ウレタン結合等を含んでいてもよい。A
r4、Ar6の代表例としては、次のようなものが挙げ
られる。
ここで、これらの芳香環の環状の水素の一部が、ハロゲ
ン基、ニトロ基、C1−C5のアルキル基、C1〜C3
のアルコキシ基などの置換基で置換されたものも含む。
Zは、 OCH2− −3−一3O22−−CO−などである。これらは単独
または共重合の形で含まれる。
本発明の可溶性樹脂とは、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
メチルメタアクリレート、ポリスチレン、ポリビニルア
ルコール、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ボリ
アリレート、ポリスルフィドスルホン、ポリエーテルケ
トン、ポリカーボネートなどであるが、非品性樹脂、例
えばポリエーテルスルホン、ボリアリレート、ポリカー
ボネートが好ましい。
本発明のA層とは、上記芳香族ポリアミドおよび芳香族
ポリイミドから選ばれた少なくとも1種と、上記可溶性
樹脂とをブレンドしてなる樹脂よりなる層である。また
、本発明のB層とは、上記芳香族ポリアミドおよび芳香
族ポリイミドから選ばれた少なくとも1種よりなる層で
ある。
そして、本発明の積層フィルムとは、上記A層およびB
層が積層されてなるフィルムであって、積層構成として
は、A層/B層からなる2層積層フィルム、A層/B層
/A層もしくはB層/A層/B層からなる3層積層フィ
ルム、あるいはこれ以上の多層積層フィルムであっても
良い。
このときA、B各層の芳香族ポリアミド、芳香族ポリイ
ミドおよび可溶性樹脂は全層とも同種、あるいは異種で
もよいが、接着性を考慮すると同種であるほうか好まし
い。
本発明のA層を構成する芳香族ポリアミドあるいは芳香
族ポリイミドと可溶性樹脂のブレンド比は、芳香族ポリ
アミド又は芳香族ポリイミドの重量含有率で1%以上が
好ましい。より好ましくは3%以上であり、さらに好ま
しくは5%以上である。含有率の上限は90%以下が好
ましい。より好ましくは70%以下であり、さらに好ま
しくは50%以下である。芳香族ポリアミド又は芳香族
ポリイミドか■%より少ないと耐熱性か悪化し、熱収縮
率か大きくなり、90%を越えると吸湿率か大きくなり
、経済的メリットもなくなる。
本発明のB層には可溶性樹脂がブレンドされていてもよ
い。可溶性樹脂は30重量%以下が好ましい。より好ま
しくは20重量%以下であり、さらに好ましくは10重
量%以下である。
また本発明のA、B各層には、本発明を阻害しな1)範
囲内で、滑剤、酸化防止剤、その他の添加剤等や他のポ
リマーがブレンドされていてもよい。
また、本発明の積層フィルムは、A層あるいはB層か複
数積層されてなるときは1.A層あるいはB層を構成す
る樹脂組成は全ての層において同一であっても異なって
いてもよい。
本発明の積層構成はA/B、A/B、/A、B、/A 
、、/ Bなどであるが、それ以上の多層構成でもよい
。A、B各層の厚みは0.1〜500μmであり、0.
2〜200μmがより好ましい。厚み比はA、/B =
 0.001〜1000であり、A/BO101〜10
0かより好ましい。
ここでB層の表裏のA層やA層の表裏のB層は、組成、
厚みか互いに異なっていてもよい。
本発明において得られる積層フィルムの少なくとも一方
向の250℃の熱収縮率は20%以下が好ましい。より
好ましくは10%以下、さらに好ましくは5%以下であ
る。20%より大きくなると、寸法安定性か悪く、例え
ば感熱転写用途、フレキシブル回路基板、コンデンサー
用途の分野では実用に耐えない。
フィルムの吸湿率は5%以下か好ましい。より好ましく
は3%以下である。5%より大きいと吸湿による寸法変
化が大きくなり実用に耐えない。
本発明のフィルムの少なくとも一方向の引張り伸度は1
0%以上が好ましい。より好ましくは15%以上、さら
に好ましくは20%以上である。
10%未満ではフィルムのハンドリング時や加工時にフ
ィルム破れを起こし実用に耐えない。
本発明の積層フィルムの厚みは1〜500μmが好まし
く、2〜200μmがより好ましい。さらに少なくとも
一方向のフィルム強度は7 kg / w112以上が
好ましく、さらに好ましくは9 kg / mm 2以
上である。少なくとも一方向のヤング率は180 kg
 /1m 2以上が好ましく、さらに好ましくは200
kg/++un2以上である。さらに本フィルムの少な
くとも一方向の200℃での熱収縮率は10%以下が好
ましく、5%以下がより好ましい。300℃の熱収縮率
は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。
さらに本発明のフィルムの少なくとも一方向のF−5値
は6kg/1IIff12以上が好ましく、8 kg 
/ mn2以上がより好ましい。6 kg / mm 
2より小さいとフィルム破れが起こり易い。
また、本発明のフィルムの端裂抵抗は、0.05kg/
μm以上が好ましい。これ未満であるとフィルムのハン
ドリング時や加工時にフィルム破れを起こし実用に耐え
ない。より好ましくは、0゜1kg/μm以上、さらに
好ましくは、0.3kg/μm以上である。
本フィルムの密度は1.2〜1.5g/7か好ましく1
.2〜1.4g/7がより好ましい。表面の中心線深さ
Rpは特に限定されないが5μm以下が好ましい。
次に本発明の積層フィルム製造方法について説明するが
、これに限定されるものではない。
まず芳香族ポリアミドであるが、酸クロリドとジアミン
とからの場合は、N−メチルピロリドン(NMP) 、
ジメチルアセトアミド(DM’Ac)、ジメチルホルム
アミド(DMF)などの非プロトン性有機極性溶媒中で
、溶液重合したり、水系媒体を使用する界面重合などで
合成される。ポリマ溶液は、単量体として酸クロリドと
ジアミンを使用すると塩化水素が副生ずるため、これを
中和するために水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭
酸リチウムなどの無機の中和剤、またエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、アンモニア、トリエチルア
ミン、トリエタノールアミン、ジェタノールアミンなど
の有機の中和剤を添加する。
また、イソシアネートとカルボン酸との反応は、非プロ
トン性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行なわれる。
これらのポリマ溶液はそのままフィルムを形成する製膜
原液またはブレンド用原液にしてもよくポリマを一度単
離してから上記の溶媒に再溶解して製膜原液またはブレ
ンド用原液を調製してもよい。また有機の中和剤を使用
した場合には、加熱や減圧下にポリマ溶液を放置して中
和物の一部または全部を蒸発させてから製膜またはブレ
ンドに供することもできる。
製膜原液またはブレンド用原液には溶解助剤として無機
塩、例えば塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化リ
チウム、硝酸リチウムなどを添加する場合もある。液中
のポリマ濃度は2〜40重量%程度が好ましい。
一方、芳香族ポリイミドあるいはポリアミド酸の溶液は
次のようにして得られる。即ち、ポリアミド酸はN−メ
チルピロリドン(NMP) 、ジメチルアセトアミド(
DMAC)、ジメチルホルムアミド(DMF)などの非
プロトン性有機極性溶媒中で、テトラカルボン酸二無水
物と芳香族ジアミンを反応させて、調製することができ
る。また、芳香族ポリイミドは前記のポリアミド酸を含
有する溶液を加熱したり、ピリジンなどのイミド化剤を
添加してポリイミドの固体を得、これを再度溶媒に溶解
して調製できる。原液中のポリマ濃度は5〜40重量%
程度が好ましい。
ブレンド用原液はフィルムの機械的特性を向上させるた
めに、ポリマの分子量を一定以上にしておく必要があり
、この尺度としては固有粘度(ηnh )をもって表わ
すのが便利である。すなわち、固有粘度か、好ましくは
1.0〜10,0、より好ましくは1.5〜7.0であ
る。ブレンドの方法としては芳香族ポリアミドあるいは
芳香族ポリイミドと可溶性樹脂のそれぞれのアミド系極
性溶媒の原液を別個に調整し原液同士をブレンドする方
法、可溶性樹脂を溶解したアミド系極性溶媒を調整し、
その中で前述した芳香族ポリアミドまたは芳香族ポリイ
ミドの重合を行ない、重合とブレンドを同時に行なう方
法などが挙げられるが、これに限られるものではない。
こうして得られたブレンド製膜原液の固有粘度は0.1
〜8.0、好ましくは0.2〜5.0である。ブレンド
製膜原液のポリマー濃度は5〜40重量%程度が好まし
い。
各々の製膜原液の粘度は流延性の点から5〜5oooo
ボイズ/ 30℃が望ましく、10〜20000ボイズ
か更に望ましい。製膜法には乾湿式法、乾式法、湿式法
などがあるが、乾湿式法、乾式法が表面性のよいフィル
ムを得るには好ましい。
湿式法で製膜する場合には該原液を口金から直接製膜用
浴中に押し出すか、又は−旦ドラム等の支持体上に押し
出し、支持体ごと湿式浴中に導入する方法が採用される
。この浴は一般に水系媒体からなるものであり、水の他
に有機溶媒や無機塩等を含有していてもよい。湿式浴を
通すことでフィルム中に含有された塩類、有機溶媒やイ
ミド化剤等の抽出が行なわれるが、これら湿式浴全体を
通過する時間はフィルムの厚みにもよるが10秒〜30
分である。さらにフィルムの長手方向に延伸が行なわれ
る。次いで乾燥、横延伸、熱処理が行なわれるがこれら
の処理は一般に200〜500℃で、合計で1秒〜30
分である。
乾湿式法で製膜する場合は該原液を口金からドラム、エ
ンドレスベルト等の支持体上に押し出して薄膜とし、次
いでかかる薄膜層から溶媒を飛散させ薄膜が自己保持性
をもつまで乾燥する。乾燥条件は室温〜300℃、60
分以内の範囲である。
乾式1程を終えたフィルムは支持体から剥離されて湿式
1程に導入され、上記の湿式法と同様に脱塩、脱溶媒な
どが行なわれ、さらに延伸、乾燥、熱処理が行なわれて
フィルムとなる。
乾式法のプロセスを採用した場合には、ドラム、あるい
はエンドレスベルト等の上で乾燥され、自己保持性をも
ったフィルムを、これら支持体から剥離し、フィルムの
長手方向に延伸を行なう。さらに残存溶媒を除去するた
めの乾燥や、延伸、熱処理が行なわれるが、これらの処
理は200〜500℃で1秒〜30分である。
以上のように形成されるフィルムはその製膜工程中で延
伸が行なわれるが、延伸倍率は面倍率で0.8〜5.0
(面倍率とは延伸後のフィルム面積を延伸前のフィルム
面積で除した値で定義する。
1以下はリラックスを意味する。)の範囲内にあること
か好ましく、より好ましくは1.1〜3゜0である。
本発明の積層フィルムを形成するには、A層側に相当す
るブレンド製膜原液と、B層側に相当する製膜原液の2
種類を公知の方法例えば特開昭56−162617のよ
うに合流管で積層したり、口金内で積層して形成するこ
とができる。またいずれか−種の製膜原液でフィルムを
形成しておき、その上に他の製膜原液を流延して脱溶媒
を行ない、積層フィルムとすることもできる。さらに各
層のフィルムを貼り合わせる方法もある。特に合流管や
、口金内で積層する場合は、原液の粘度が50〜1oo
ooボイズになるように調節することが好ましい。この
範囲より小さいと原液が口金から出る前に液どうしが混
合しやすくなり好ましくない。
また各層の液の粘度は同じことが好ましいが、多少の粘
度差かあってもよく、粘度差は50%以内を目標とする
とよい。
さらに乾式法、乾湿式法を採用する場合、乾燥工程中で
6液が混合することがある。支持体上ヘキャストされた
原液は加熱されると一旦粘度が低下し、その後溶媒の蒸
発に伴なって再び粘度が上昇するか、粘度か10ボイズ
より下がると6液が混合しやすくなるので、10ボイズ
好ましくは50ボイズより粘度か下がらないよう乾燥条
件を十分調節する必要がある。例えば乾燥温度を少なく
とも2段階に分けて上げていく方法が採用できる。
以上のようにして本発明の積層フィルムは製造されるか
、さらに磁性層やコーティング層などを付着させる前に
前処理として、グロー放電処理やコロナ放電処理を施す
と磁性層やコーティング層の密着性、耐久性が向上しよ
り好ましい。
[実施例] 以下に実施例に基づいて本発明を説明する。ただし本発
明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、
本発明中の特性の測定法は以下の通りである。
(1)固有粘度(ηinh ) 下式によりN−メチル−2−ピロリドンを溶媒として0
.5 g/ 100ml、30℃の条件下にウベローデ
型粘度計を用いて測定した。
■ 溶液粘度(ポイズ) 回転式粘度計を用い、温度30℃での値を示した。
(3)引張り伸度、引張り強度、ヤング率、F−5値 TR8型引張り試験器で幅10mm、長さ50閣、引張
り速度300mmの条件で測定した。
(4)熱収縮率(%) 無荷重で250℃、10分間オーブン中で加熱し下式の
計算式より算出した。
X100  (%) (5)吸湿率(%) 150℃、60分絶乾後、75%RH中に48時間放置
し下記の計算式により算出した。
吸湿率= X100  (%) (6)端裂抵抗(kg/μm) J I 5−C−2318に準拠して測定し、厚み1μ
mあたりに換算した。
(7)表面の中心線深さRp 小板研究新製の薄膜段差測定器(ET−10)を用い、
触針先端半径0.5μm1触針荷重5■、カットオフ値
0.008mm、測定長0.5mmの条件で10回測定
し、その平均値でRpを表わした。
なお、Rpの定義は、たとえば奈良治部著「表面粗さの
測定、評価法」 (総合技術センター 1983)に示
されているものである。
実施例I NMPを溶媒としてこの中に2−クロロパラフェニレン
ジアミン80モル%、4.4′−ジアミノジフェニルエ
ーテル20モル%のアミン成分と、2−クロロテレフタ
ル酸クロリド100モル%の酸成分を添加して重合し、
炭酸リチウムで中和した。得られたポリマの固有粘度は
3.2であり溶液粘度を30℃で900ポイズに調製し
てB層用の製膜原液とした。また別に調製しておいたポ
リカーボネートを20重量%含むNMP溶液にこの芳香
族ポリアミド原液を、ポリマー重量比でポリカーボネー
ト70部に対し30部になるようにブレンドし、A層用
の製膜原液を得た。固有粘度は1.3であり溶液粘度は
850ポイズであった。これらの原液を2台の押出機で
合流管に供給し、この中で積層して金属ベルト上へ流延
した。
押出量を調製することで最終積層フィルムのB層の厚み
を0.5μmになるように、また積層フィルムの厚みを
10μmになるように条件を決めた。この流延されたフ
ィルムを、まず100℃で乾燥し次いで140℃で自己
保持性を持つまで乾燥後、ベルトから剥離して水槽中に
導入し、脱溶媒と脱塩を行ない、次いでテンター内で水
分の乾燥と熱処理、冷却を行なって最終フィルムを得た
この間でフィルムは水槽中で長手方向(MD方向)に1
.3倍、テンター内で幅方向(TD方向)に1.3倍延
伸された。また熱処理は310℃で5分、冷却は150
℃で5秒保持した。
得られた厚み10μmの積層フィルムは、MD。
TD方向ともヤング率は580kg、/凧2、強度18
kg、/mm”、伸度48%、F−5値13kg、/m
m2であり、250°010分間の熱収縮率は0.5%
と強靭で耐無性に優れたフィルムであった。またRpo
、08μm、端裂抵抗0.48kg/mm2であった。
実施例2 実施例■と同じポリマを用い、B層の厚さを4μm1積
層フィルムの厚みを10μmにし、実施例1と同条件で
積層フィルムを得た。得られたフィルムのヤング率はM
D、TD方向とも800kg/閤2、強度26聴/圓2
、伸度45%、F−5値17kg/mm2であり250
℃、10分間の熱収縮率は0.6%であった。
実施例3 2−クロロパラフェニレンジアミン85モル%、4.4
′−ジアミノジフェニルスルホン15モル%をアミン成
分とし、2−クロロテレフタル酸クロリド100モル%
を酸成分としNMP中で重合し、水酸化リチウムで中和
してポリマー溶液を得た。これをB層用原液とし、A層
用原液として、ポリマー重量比で、40対60でポリエ
ーテルスルホンとブレンドした。B層の厚みを18m1
積層フィルムの厚みを20μmにし、実施例1と同条件
で積層フィルムを得た。得られたフィルムのヤング率は
620kg/[1l1112、強度18kg/1llI
1112、伸度60%、F−5値12kg/mm225
0℃、10分間の熱収縮率は0.3%であった。
実施例4 4.4′−ジアミノジフェニルエーテル75モル%、パ
ラフェニレンジアミン25モル%をアミン成分とし、無
水ピロメリット酸100モル%とをDMAc中で重合し
てポリアミド酸溶液を得た。同様にポリカーボネートと
、ポリアミド酸対ポリカーボネート=30対70でブレ
ンドし、A層用原液とした。B層の厚みをIOμm、A
層の厚みを15μmとなるよう口金から金属ベルト上へ
流延した。
まず120℃で乾燥し、次いで150℃の熱風で自己保
持性を持つまで乾燥し、さらにベルトから剥離して40
0℃のテンターへ導入して熱処理を行なった後、200
℃、150℃で各々2秒ずつ保持して冷却し25μmの
積層フィルムを得た。
フィルムのヤング率は410kg/mm2、強度15k
g 、、/ am 2、伸度66%、F−5値11kg
/nun2250℃、10分間の熱収縮率は0.8%で
あった。
実施例5 実施例1と同じポリマを用い、3層用合流管によりA層
を厚み10μmの中間層とし、その両面を厚み0.5μ
mのB層にし、実施例1と同条件で積層フィルムを得た
。得られたフィルムのヤング率はMD、TD方向とも7
20kg/關2、強度22 kg、/ mm2、伸度5
2%、F−5値14kg/mm2であり、250℃、1
0分間の熱収縮率は0゜6%であった。
実施例6 実施例1と同じポリマを用い、実施例5の方法でB層を
厚み1μmの中間層とし、その両面に厚み3μmのA層
を積層したフィルムを得た。表1に示すように、機械、
熱、吸湿特性に優れたフィルムであった。
比較例1 実施例5でA層に当たる中間層用原液としてポリカーボ
ネートのNMP溶液を用いて同条件で製膜した。得られ
た積層フィルムは厚みにムラがあり、ヤング率300 
kg/mm2、強度11kg/111m2伸度18%、
F−5値7 kg / mm 2と実施例5に比べ機械
特性に劣るフィルムであった。熱収縮率はフィルムの軟
化による形状変化がひどく測定できなかった。
以上の実施例、比較例の緒特性を表1に示した。
[発明の効果] 本発明で得られる積層フィルムは以下の特徴がある。
(1)可溶性樹脂をマトリックスとしているにもかかわ
らず、軟化流動点以上の温度でも流動せず高温での熱収
縮率も小さく寸法安定性に優れている。
(2)可溶性樹脂フィルムに比べ、機械特性、特に強度
、ヤング率に優れている。
(3)比較的安価な可溶性樹脂をマトリックスとしてい
るため、フィルム製造のコストを下げることか可能であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)下記A層およびB層が積層されてなる積層フィル
    ム。 A層:芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリイミドから選
    ばれた少なくとも1種と可溶性 樹脂とをブレンドしてなる樹脂よりなる 層。 B層:芳香族ポリアミドおよび芳香族ポリイミドから選
    ばれた少なくとも1種よりなる 層。
  2. (2)A層の両面にB層が積層されてなる請求項(1)
    記載の積層フィルム
  3. (3)B層の両面にA層が積層されてなる請求項(1)
    記載の積層フィルム。
JP8953990A 1990-04-03 1990-04-03 積層フィルム Expired - Lifetime JP2870109B2 (ja)

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