JPH04163149A - 積層シート - Google Patents

積層シート

Info

Publication number
JPH04163149A
JPH04163149A JP28997090A JP28997090A JPH04163149A JP H04163149 A JPH04163149 A JP H04163149A JP 28997090 A JP28997090 A JP 28997090A JP 28997090 A JP28997090 A JP 28997090A JP H04163149 A JPH04163149 A JP H04163149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
aromatic polyamide
resin
laminated sheet
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28997090A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3064386B2 (ja
Inventor
Takahiro Nakawa
孝宏 名川
Nobuaki Ito
伸明 伊藤
Jun Owada
潤 大和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP2289970A priority Critical patent/JP3064386B2/ja
Publication of JPH04163149A publication Critical patent/JPH04163149A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3064386B2 publication Critical patent/JP3064386B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、耐熱性の積層シートに関するものであり、更
に詳しくは、耐熱性の低い樹脂と芳香族ポリアミドがブ
レンドされた耐熱フィルムを用いた積層シートに関する
ものである。
[従来の技術] 従来、耐熱性の積層シートを得るためには、芳香族ポリ
アミドやポリイミドのフィルムを接着剤を用いて積層し
たり、特公平1−36785のように中間層を形成させ
る方法が開示されている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、積層方法としては、耐熱性の高い芳香族ポリア
ミドやポリイミドのフィルムは通常融点を持たないため
、接着剤などの接着層を介するか、フィルムが溶解する
溶剤を用いなければならず、また、中間層を形成する場
合も煩雑な方法をとらざるを得ずコストかかかってしま
い、また、接着層が特性に悪影響を及ぼす場合もあり、
さらに、作業環境が悪化する溶剤を使用しなければなら
ないなどの欠点かある。
本発明は、かかる課題を改善し、耐熱性、機械的特性、
経済性(コスト)に優れた積層シートを提供することを
目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明は、芳香族ポリアミドと可溶性樹脂とのブレンド
樹脂からなる耐熱フィルムを2層以上、接着層を介する
ことなく積層してなる積層シートであって、該耐熱フィ
ルムを構成する芳香族ポリアミドの量がブレンド樹脂の
5重量%以上90重量%以下の範囲であることを特徴と
する積層シートである。
本発明の芳香族ポリアミドとは、一種以上の、一般式 %式% で示される繰り返し単位を50モル%以上含むものが好
ましく、70モル%以上から成るものがより好ましい。
ここでArl、Ar2は少なくとも一個の芳香環を含む
一種以上の構造からなり、同一組成でも異なっていても
よく、これらの代表例としては次のものが挙げられる。
やが−〇− また、これらの芳香環の環上の水素の一部が、ハロゲン
基(特に塩素)、ニトロ基、01〜C3のアルキル基(
特にメチル基)、Cl−C5のアルコキシ基などの置換
基で置換されているものも含む。また、Xは、−〇 −
、−CH2、。
SO2、S  、   Co−などである。これらは単
独または共重合の形で含まれる。
本発明の目的である耐熱性向上という観点から、Arl
、Ar2は主としてパラ配向で剛直な構造が好ましく、
また、芳香環にハロゲン基やアルキル基などの置換基を
有するものは、溶媒に対する溶解性、可溶性樹脂との相
溶性が高くより好ましい。さらに、ハロゲン基は得られ
るフィルムの湿度特性を向上させるので好ましい。
また、溶媒に対する溶解性、可溶性樹脂との相溶性が高
くなる点では、 −O−1−CH2、−3O2、−8。
−〇〇− などを介して2個の芳香環が結合している構造が共重合
されているのも好ましいが、多過ぎると逆に熱特性、機
械特性、湿度特性を悪化させることになる。
すなわち、 Ar1 : (Ar3) 、(Ar4) 1. (Ar
s) CA r 2 : (A re ) 6  (A
ry ) eただし、a+b+d+e>0.5 b+e>0. 5 c<0. 4 Ar4、Ar7 、Ar3、Ar6が核置換(ハロゲン
など)された基 を満たす芳香族ポリアミドが好ましし1゜なお、Arl
 、Ar2を構成する、Ar3、Ar4、A r 5 
、A r 6 、A r 7以外の基は、上式を満足し
ていれば特に制限はない。
例えば、 (ここでp、qは1〜4の整数、p+q≧1)(ここで
Q=0〜4の整数) などで表わされる一種以上の芳香族ポリアミドと、可溶
性樹脂との溶液は、長時間保存してもポットライフは極
めて安定であり、得られるフィルムも強靭で耐熱性、湿
度特性の良好なものとなる。
また、本発明の可溶性樹脂とは、前述した芳香族ポリア
ミドを溶解する溶媒に、1重量%以上溶解する樹脂一種
以上を意味し、特に限定されるものではない。芳香族ポ
リアミドと可溶性樹脂の両者を溶解する溶媒としては、
取り扱いやすさなどを考慮すると有機系の溶媒が好まし
く、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミ
ド、ヘキサメチレンホスホルアミド、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルイミダゾリジノンなどのアミド系極性溶
媒やジメチルスルホンなどが挙げられるが、特にN−メ
チル−2−ピロリドンおよびN−メチル−2−ピロリド
ンと他のアミド系極性溶媒の混合物が好ましい。これら
の溶媒を用いた場合特に、ポリカーボネート、ポリフッ
化ビニリデン、ポリメチルメタアクリレート、ポリスチ
レン、ポリビニルアルコール、ポリエーテルスルホン、
ポリスルホン、ボリアリレート、ポリスルフィドスルホ
ン、ポリエーテルイミドなどが好ましく、高温での機械
特性の改良が顕著で湿度特性の優れている非品性樹脂、
例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポ
リスルホン、ボリアリレート、ポリスルフィドスルホン
がより好ましい。特に、H3 の基本骨格Aと/C=0の構造を両方有する樹脂は、該
芳香族ポリアミドとの相溶性が非常によいために、芳香
族ポリアミドと可溶性樹脂を上記溶媒に溶解して得られ
るブレンド溶液は長期保存安定性に優れ、また機械特性
や透明性に優れたフィルムが得られるなどの理由で、よ
り好ましい。例えはポリカーボネート、ボリアリレート
などが挙げられ、経済性の点からポリカーボネートがさ
らに好ましい。上記基本骨格Aには置換基があってもよ
く、例えばハロゲン基などが挙げられる。また、上記芳
香族ポリアミドと可溶性樹脂とのブレンド樹脂にさらに
、第3成分として別の樹脂が該可溶性樹脂の好ましくは
40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さら
に好ましくは20重量%以下添加されていてもよ(、例
えば、可溶性樹脂としてポリカーボネートを用いた場合
、これにポリエーテルスルホン、ポリスルホンなどを添
加すると、機械特性が向上する。また、上記溶媒の他に
、可溶性樹脂の良溶媒、例えばジオキサン、テトラヒド
ロフラン、塩化メチレン、クロロホルム、1.1.2−
hリクロロエタン、トリクレン、アセトン、トルエンな
どを、可溶性樹脂と芳香族ポリアミドが相溶するのを妨
げない範囲内で、好ましくは全溶媒量の20重量%以内
、より好ましくは15重量%以内でなら含まれてもさし
支えない。
上述したブレンド溶液を、溶液製膜することでブレンド
樹脂からなる耐熱フィルムかまず得られる。
本発明のフィルム中の芳香族ポリアミドの量は、ブレン
ド樹脂の5重量%以上90重量%以下の範囲であること
が必要である。芳香族ポリアミドの量がこの範囲より少
ない場合、もはや耐熱性向上の効果は見られず、高温で
の機械特性か極端に悪化する。好ましくは7重量%以上
、より好ましくは10重量%以上である。また、芳香族
ポリアミドの量がこの範囲より多い場合は経済的メリッ
トがなくなり、湿度特性が悪化するばかりでなく、積層
した際フィルム同士の接着力が落ち剥離してしまうこと
がある。。好ましくは70重量%以下、より好ましくは
50重量%以下である。
また本発明のフィルムの表面のRa (中心線平均粗さ
)は10〜500nmか好ましく、より好ましくは30
〜300nmである。この範囲より小さいと、フィルム
の取り扱い性が悪化しフィルムに傷がつき絶縁欠陥か増
大したり、機械特性なども悪化する。大き過ぎると、フ
ィルムの表面が凸凹になり過ぎて接着性が悪くなる。
なお、以上の表面粗さを達成するには、無機、有機の微
粒子を添加し、添加量(0,05〜10重量%が好まし
く、0.1〜5重量%がより好ましい)や粒径(平均粒
径が0.005〜1.0μmが好ましく、0.01〜0
.8μmがより好ましい)、あるいは延伸温度、延伸倍
率を調節したりすることが有効である。
本発明のフィルムの少なくとも一方向の荷重下(0,5
kg/nun2)の250°Cの熱寸法変化率は50%
以下が好ましい。50%より大きいと、積層シートにし
た後、高温で張力がかかるような用途の場合使用に耐え
ない。より好ましくは40%以下、さらに好ましくは2
0%以下である。
本発明において得られるフィルムの少なくとも一方向の
250℃の熱収縮率は20%以下が好ましい。より好ま
しくは10%以下、さらに好ましくは5%以下である。
20%より大きくなると、寸法安定性が悪く実用に耐え
ない。また、少なくとも一方向の2000Cでの熱収縮
率は10%以下が好ましく、5%以下がより好ましい。
さらに、少なくとも一方向の300°Cの熱収縮率は3
0%以下が好ましく、20%以下がより好ましい。また
、少なくとも一方向の熱膨張係数は、5×10″5/℃
以下が好ましく、4×105/’C以下がより好ましい
。5X10’/’Cを超えると、フレキシブル回路基板
用途での使用に耐えない。
フィルムの吸湿率は5%以下が好ましく、より好ましく
は3%以下、さらに好ましくは1%以下である。5%よ
り大きいと吸湿による寸法変化が大きくなり実用に耐え
ない。また、少なくとも一方向の湿度膨張係数は、5X
10’//%RH以下が好ましい。4X10″1/%R
H以下がより好ましい。
本発明のフィルムは少なくとも一方向の破断伸度が10
%以上か好ましい。より好ましくは15%以上、さらに
好ましくは20%以上である。10%未満ではフィルム
のハンドリング時や加工時にフィルム破れを起こし実用
に耐えない。また、少なくとも一方向の強度は5 kg
 、/ mm 2以上が好ましく、より好ましくは7 
kg 、、’ mm 2以上、さらに好ましくは9 k
g 、、’ IIIm 2以上である。少なくとも一方
向のヤング率は150 kg、/nun2以上が好まし
く、さらに好ましくは200 kg 、、、、/ mm
 2以上である。
本発明のフィルムの厚みは0.2〜200μmが好まし
く、1〜50μmがより好ましい。また、本フィルムの
密度は1.0〜1.5g/cm3が好ましく、1.1〜
1.4g/cm3がより好ましい。
また、本発明のフィルムの少なくとも一方向の端裂抵抗
は、0.05kg/μm以上が好ましい。
これ未満であるとフィルムのハンドリング時や加工時に
フィルム破れを起こし実用に耐えない。より好ましくは
、O,1kg/μm以上、さらに好ましくは、0.3k
g/μm以上である。
次に、本発明の耐熱フィルム製造方法について説明する
か、これに限定されるものではない。
本発明の芳香族ポリアミドはジイソシアネートとジカル
ボン酸、あるいはジ酸クロリドとジアミンとの反応で得
られる。ジ酸クロリドとジアミンとからの場合は、N−
メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミドなどの
アミド系極性溶媒中で、溶液重合したり、水系媒体を使
用する界面重合などで合成される。ジ酸クロリドとジア
ミンを低水分のアミド系極性溶媒中で低温下(通常50
℃以下、好ましくは30℃以下)で1〜2時間撹拌し重
合される。モノマの添加順序は特に限定されるものでは
ない。重合後発生した塩酸を無機アルカリあるいは有機
系の中和剤で中和する。また、ジイソシアネートとジカ
ルボン酸との反応は、アミド系極性溶媒中、触媒の存在
下、通常は高温下(50〜200°C)で行なわれる。
これらのポリマ溶液はそのままブレンド用原液にしても
よく、またポリマーを一度単離してから溶媒に再溶解し
てブレンド用原液を調製してもよい。ブレンド用原液に
は、溶解助剤として無機塩、例えば塩化カルシウム、塩
化マグネシウムなどを添加する場合もある。
耐熱性フィルムの機械的特性を向上させるためにはポリ
マの分子量を一定以上にしておく必要があり、この尺度
としては固有粘度(ηinh ?をもって表わすのが便
利である。すなわち、固有粘度が、N−メチル−2−ピ
ロリドンに溶解する場合は、好ましくは1.0〜10.
0、より好ましくは1.5〜7.0である。
上記芳香族ポリアミドと可溶性樹脂とのブレンドの方法
としては、芳香族ポリアミドと可溶性樹脂のそれぞれの
ブレンド原液を別個に調製しその原液同士をブレンドす
る方法、可溶性樹脂を溶解したアミド系極性溶媒溶液を
調整し、その中で前述した芳香族ポリアミドの重合を行
ない、重合とブレンドを同時に行なう方法などが挙げら
れる。
特に、芳香族ポリアミドと可溶性樹脂のそれぞれのブレ
ンド原液を別個に調製しその原液同士をブレンドする場
合、溶液の温度が25〜100℃、好ましくは30〜8
0°Cで、30分以上撹拌するのが好ましい。これより
低い温度や撹拌時間が十分でないとフィルムにした時表
面が荒れてしまう場合がある。そして、前述のように、
フィルムの表面の粗さをコントロールするために、無機
、有機の微粒子を添加する。こうして得られた製膜原液
から得られる見かけの固有粘度は0.1〜8゜0が好ま
しく、より好ましくは0.2〜5.0である。溶液粘度
は、自由に選べるが流延性の点から5〜50000ボイ
ズ7/30°Cが望ましく、10〜20000ボイズが
更に望ましい。樹脂濃度は1〜50%が望ましく、5〜
30%が更に望ましい。
この製膜原液は以下の方法でフィルムにする。
まず、乾湿式法だが、ドクターナイフ、口金などにより
フィルム状に支持体上に流延され、通常50〜250℃
の範囲、より好ましくは60〜200°Cで一定時間乾
燥される。50°C未満では溶媒の蒸発速度が遅く、2
50℃を越えると溶媒の突沸が起こりフィルムの品質の
低下をきたす。乾燥されたフィルムは支持体より剥離さ
れ、水系の媒体中へ浸漬または媒体を噴霧せられて無機
塩および溶媒が抽出される。水系の媒体とは、水を主成
分とする液体であり、ポリマに対しては貧溶媒であるが
、無機塩やアミド系極性溶媒には親和性のある液体のこ
とである。例えば、水単独、水と原液を構成しているア
ミド系極性溶媒との混合物、水とエチレングリコール、
アセトン、低級アルコールとの混合物が挙げられるが、
水の比率として少なくとも50%以上が脱塩・脱溶媒速
度や溶媒回収を考慮すると望ましい。また、湿式浴の温
度は通常5〜90℃が適当である。該湿式1程では溶解
助剤となる無機塩とアミド系極性溶媒が抽出される訳で
あるが、該湿式1程終了直後のフィルム中で無機塩残存
量はポリマ当り3%以下、より好ましくは1%以下がよ
い。アミド系極性溶媒の残存率は特に規定されないが溶
媒回収を考慮すれば出来るだけ抽出した方が有利である
。該湿式1程中のフィルムは水系媒体で膨潤した状態に
あるため湿式温度範囲での延伸が行いやすく最終フィル
ムの機械特性向上のため、−船釣に工程中で1゜01〜
5.0倍に縦方向に延伸される。湿式1程を終了したフ
ィルムは、水系媒体の蒸発、アミド系極性溶媒の蒸発の
ため加熱が行われる。この加熱工程では最終的に100
°C以上、好ましくは2000C以上500°C以下の
処理が行なわれるが、50〜100℃で一旦水分を乾燥
した後(水分量がフィルム重量に対して20重量%以下
まで)、上記温度での加熱を行なうと、本発明の熱、機
械特性を有するフィルムが得られやすく好ましい。
また、該加熱工程では、横方向に1.01〜5゜0倍延
伸されるが、100〜200°Cで一旦1゜05〜1.
2倍延伸した後、200〜500℃で延伸するという2
段の延伸を行なうと、本発明の表面特性を有するフィル
ムが得られ易い。。また必要に応じてリラックスなども
行なわれても何ら問題はない。
次に、湿式法は、口金から直接、あるいは−旦支持体上
にフィルム上に成形して、水系(メタノール、エタノー
ルなどのアルコールを含んでいてもアルコールだけでも
よい)の媒体中に導入する方法である。多量のアミド系
極性溶媒などを含むため、水系の媒体中で急激な無機塩
やアミド系極性溶媒の置換が行われ最終フィルムにボイ
ドの発生あるいはフィルムの面荒れが起こりやすくなる
ために、前述の水系の媒体中に必要に応じて置換速度を
制御するため無機塩、例えば、塩化カルシウム、塩化リ
チウム、臭化リチウムなどが含有されたり、水槽を多段
にして、水とアミド系極性溶媒・無機塩の混合物などに
濃度勾配を持たせたりする。乾湿式性同様に本工程で縦
方向に1.01〜5倍延伸してもよい。湿式1程を終了
したフィルムは乾湿式法と同様に加熱(200〜500
℃)と横方向の2段階の延伸(1,01〜5.0倍)が
行われる。この加熱前に一旦50〜100℃で水分を乾
燥するのが好ましく、熱ロールや熱風によって行なわれ
、場合により1.01〜5倍の縦延伸も行なわれる。
次に、乾式法である。この方法は湿式法とは逆に抽出工
程を省いたプロセスであり、有機系溶媒を使用し製膜原
液中に溶解助剤である無機塩を含まないものに限って可
能となる方法である。ドクターナイフや口金より支持体
上へ流延された原液は乾湿式性同様に乾燥されて支持体
から剥離され、支持体と加熱工程の間で縦方向に1.0
1〜5゜0倍延伸される。乾式1程を終了したフィルム
は乾湿式法と同様な加熱と延伸が行われる。以上のよう
にして本発明のフィルムを得ることができる。
次にフィルムの積層方法について述べる。
上記のようにして得られた耐熱フィルムは、通常用いら
れているフィルムが溶解する溶剤を用いるウェットラミ
ネーションや接着剤を用いるドライラミネーションでも
積層することができるが、本発明の耐熱フィルムの場合
、ただ単にフィルムを積層し熱圧着するだけで本発明の
積層シートを作製することができるという特徴がある。
たとえば、温度150〜350°C1圧カ1〜20 k
g/an2の条件でロールプレス、熱板プレスなどによ
って行なう。3層以上積層する場合は、1層ずつでも同
時に積層してもよい。
また、積層する耐熱フィルムは、同じ組成のフィルムで
も異なるフィルムを積層してもよい。
積層する方向は、長尺フィルムを積層する場合は、同じ
でも直交させてもあるいはそれらの中間でもよく、用途
によって選択できる。
以上のようにして得られた積層シートの厚みは、使用す
るフィルムの厚み、積層数により異なるが、5μm〜5
柵が好ましく、10μm〜10がより好ましい。
[特性の評価法] なお、実施例中の特性の測定法は以下の通りである。
(1)固有粘度(η1nh) 下式により、N−メチル−2−ピロリドンを溶媒としテ
0− 5 g/ 100m l、30℃の条件下にウベ
ローデ型粘度計を用いて測定した。
■ 溶液粘度(ポイズ) 回転式B型粘度計(東京計器)を用い、温度30℃で測
定した。
(3)破断伸度、強度、ヤング率、F−5値TR3型引
張り試験器で幅10mm、長さ50m+3引張り速度3
00mm/分の条件で測定した。
(4)熱収縮率(%) 無荷重で所定の温度に設定したオーブン中で10分間加
熱後、室温にもどして寸法を測り、下式の計算式より算
出した。
X100 (%) (5)吸湿率(%) 150℃、60分絶乾後と、75%RH中に48時間放
置後のフィルム重量を測定し、下記の計算式により算出
した。
吸湿率=(75%RH,48時間放置後のフィルム重量
〜絶乾時のフィルム重量) /(絶乾時のフィルム重量) X100 (%) (6)熱膨張係数(α) 熱収縮や吸脱湿の影響を除くためフィルムを一旦150
℃まで加熱し、徐々に冷却していった時の80〜150
℃の領域における寸法変化がら計算した。寸法変化量は
、熱機械分析計(TMA)によって測定した。
■ 湿度膨張係数(β) 恒温恒湿槽中で、脱湿時(約3o%RH)と加湿時(約
80%RH)でそれぞれ平衡になった時のフィルム長を
読み取りその差(伸び量)を使い下式より求めた。
ΔH:加湿時と脱湿時の湿度差(%RH)(8)荷重下
の熱寸法変化率 荷重0 、 5 kg / mm 2を掛ケチ温度25
0’Cで10分間、オーブン中に入れ、室温にもどして
寸法を測り、下式の計算式より算出した。
X100  (%) (9)中心線平均粗さRa 小板研究所製の高精度薄膜段差測定器ET−IOを用い
て測定した。条件は下記の通りであり、20回の平均値
をもって値とした。
・触針先端半径二0.5μm ・触針荷重  :5mg ・測定長   :1g ・カットオフ値:0.08mm なお、中心線平均粗さRaの定義は、例えば、奈良治部
著「表面粗さの測定・評価法」 (総合技術センター、
1983)に示されているものである。
■ 端裂抵抗(kg/μm) J l5−C−2318に準拠して測定し、厚み1μm
あたりに換算した。
01)耐はんだ性 20mm角に切り出した試料を260°C±2°Cのは
んだ浴に10秒間浮かべた後、取り出して全く変形が見
られないものを良好と判断した。
(2)接着性 耐はんだ性のテスト後のサンプルでフィルム同士の剥離
が全く見られないものを良好と判断した。
[実施例] 次に実施例に基づいて本発明の実施態様を説明するが、
これに限定されるものではない。なお、以下の実施例で
用いた部は全て重量部を表わし、特性値で縦方向と横方
向で異なるものは平均した値を示した。
実施例1 (1)フィルムの製造 70mo 1%の2−クロロパラフェニレンジアミン(
以下CPAと略す)と30mo1%の4゜4°−ジアミ
ノジフェニルエーテル(以下4.4’ −DAEと略す
)を、100mo1%の2−クロロテレフタル酸クロリ
ド(以下CTPCと略す)とN−メチル−2−ピロリド
ン(以下NMPと略す)中で20℃以下で反応させ、芳
香族ポリアミドのNMP溶液を得た。この溶液を多量の
水に投入し、再沈・乾燥して粉体状のポリマを得た。こ
のポリマ20部をNMP 200部に溶解さ、せ、この
中に別に調整しておいたポリカーボネート30部を含む
NMP溶液200部を加えて、40℃で4時間撹拌し、
さらにサイロイド150(富士ディヴイソン化学)を0
.2重量%(トータルポリマ量に対して)添加してブレ
ンド溶液を得た。固有粘度は1.1であり溶液粘度は5
30ボイズであった。
この製膜用原液を、ステンレス製エンドレスベルト上に
流延し、160℃の熱風によって自己支持性を持つまで
乾燥した。自己支持性を得たゲルフィルムを連続的にベ
ルトから剥離し、次にこれを水槽中へ導入して溶媒の抽
出と同時に縦方向に1.1倍延伸を行ない、ステンター
へ導いた。ステンターで定長下で、80°Cで水分を乾
燥し、160℃で1.3倍横方向に延伸した後、さらに
280℃で1.5倍(トータルで2倍)横方向に延伸し
、厚み10μmのフィルムを得た。得られたフィルムの
破断伸度=28%、引張り強度=11kg/M2、ヤン
グ率:420kg/IIIII12、端裂抵抗:0.5
8kg/μmであり、250℃、10分間の熱収縮率:
0.5%、250℃の荷重下(0,5kg/mm2)の
熱寸法変化率=17%、熱膨張係数(α):2.3X1
0′5/℃、吸湿率=0.8%、Ra : 120部m
、と強靭で湿度特性、耐熱性、作業性に優れたフィルム
であった。
(2)積層シートの製造 以上のようにして得られたフィルムを15cm角に切り
出し、15枚重ねて、280℃、10kg/C[n2.
5分間熱プレスした。得られた積層シートの耐はんだ性
は良好であり、フィルム同士の接着性も非常に優れたも
のであった。
実施例2 CPA70mo1%、4.4゛ −ジアミノジフェニル
スルホン(以下DASと略す)30mo1%とCTPC
50mo 1%、テレフタル酸クロリド(以下TPOと
略す)50mo1%との反応後単離して得られた芳香族
ポリアミドを35部を300部のNMPに溶かした溶液
と、ポリカーボネート15部を含むNMP溶液100部
、さらに粒径0.3μmのコロイダルシルカ0. 3重
量%(対ポリマ)をブレンドした。このブレンド溶液か
ら、実施例1と同様な方法でフィルムを作製した。得ら
れたフィルムは、厚み:32μm、引張り伸度:22%
、引張り強度=14kg/Im2、ヤング率:430k
g/ffll112、端裂抵抗:0.44kg/μmで
あり、250℃、10分間の熱収縮率:0.5%、25
0℃の荷重下(0,5kg/mm2)の熱寸法変化率:
11%、吸湿率:1.2%、Ra:1105n、と強靭
で湿度特性、耐熱性、作業性に優れたフィルムであった
。さらに、このフィルムを用いて、280℃、10kg
/cm”のプレスロールで2層の積層シートを作製した
ところ、耐はんだ性、接着性とも良好であった。
実施例3 実施例1と同様な方法で、CPA85mo 1%、4.
4’−DAE 15mo 1%とCTPCloom。
1%の反応から得られる芳香族ポリアミド10部と、ポ
リエーテルスルホン40部、およびサイロイド150を
0.2重量%(対ポリマ)を含むNMP溶液350部を
調製した。溶液粘度は、30℃で80ポイズであった。
このブレンド原液を、幅100mm、スリット0.1m
mの口金から連続的に水中に押し出し、水中で縦方向に
1.05倍延伸し、95℃で水分を乾燥した後、150
℃で横方向に1.2倍、さらに310℃で横方向に1゜
3倍延伸しながら加熱を行ない長尺のフィルムを得た。
得られたフィルムは、厚み=4μm、引張り伸度:20
%、引張り強度: 12 kg、/mm2、ヤング率:
 450 kg/mm2、端裂抵抗:0.60kg/μ
mであり、250℃、1−0分間の熱収縮率二0.3%
、250℃の荷重下(0,5kg/世2)の熱寸法変化
率=7.1%、吸湿率二0.7%、Ra : 95部m
、と強靭で湿度特性、耐熱性、作業性に優れたフィルム
であった。さらに、このフィルムを用いて実施例1と同
様な方法で積層シートを作製したところ、耐はんだ性、
接着性とも良好であった。
比較例1 ポリカーボネートのクロロホルム溶液に、サイロイド1
50を0.2重量%(ポリマ量に対して)添加して実施
例1と同様に40μmのフィルムを作製し、2層積層し
たところ、作業性は問題無かったが、耐熱性に乏しく耐
はんだ性が著しく悪かった。
比較例2 CPA75mo 1%、DAE25mo ]%とCTP
C100mo1%とから得られた芳香族ポリアミドのN
MP溶液にアエロジルR972(日本アエロジル)を0
.18重量%添加して作製した8μmのフィルムを、実
施例1と同様な方法で積層しようと試みたがフィルム同
士が接着せず、積層シートを得られなかった。
[発明の効果] 本発明で得られる積層シートは、耐熱性に優れ、製造方
法が容易であり安価である。さらに、単膜の場合に比べ
て機械特性が向上する、単膜では得られない厚いものが
得られるなどの特徴がある。
また、特に接着層を介在させていないため、接着層の劣
化が積層シートの特性を低下させることもない。
本発明の積層シートは、耐熱性などを要求されるモータ
ーやトランスなどの絶縁材に最適である。
例えば冷凍機油に漬った状態で用いられるハーメチック
モーター、サーボモーター、車輌用モーターなどの各種
モーター、ガストランス、オイルトランス、モールドト
ランスなどの各種変圧器、発電機、などの絶縁材として
用いつる。
また、耐放射線性、低温特性に優れるため、原子力発電
所など耐放射線性を必要とする装置の電気絶縁材や超電
導材の被覆材としても最適である。
また、電線の被覆材、プリント基板、ベルトや内装材、
ダイアフラム、音響振動板などにも適している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)芳香族ポリアミドと可溶性樹脂とのブレンド樹脂
    からなる耐熱フィルムを2層以上、接着層を介すること
    なく積層してなる積層シートであって、該耐熱フィルム
    を構成する芳香族ポリアミドの量がブレンド樹脂の5重
    量%以上90重量%以下の範囲であることを特徴とする
    積層シート。
JP2289970A 1990-10-26 1990-10-26 積層シート Expired - Fee Related JP3064386B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2289970A JP3064386B2 (ja) 1990-10-26 1990-10-26 積層シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2289970A JP3064386B2 (ja) 1990-10-26 1990-10-26 積層シート

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04163149A true JPH04163149A (ja) 1992-06-08
JP3064386B2 JP3064386B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=17750086

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2289970A Expired - Fee Related JP3064386B2 (ja) 1990-10-26 1990-10-26 積層シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3064386B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP3064386B2 (ja) 2000-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4702051B2 (ja) 芳香族高分子、フィルム、電解質膜およびセパレーター
US20080132673A1 (en) Method for preparing films
JP6790678B2 (ja) ポリイミドゲル状組成物、ポリイミド多孔質体、その製造方法、断熱材
JP2016145300A (ja) 多孔質ポリアミドイミドフィルムおよびその製造方法
JP4009918B2 (ja) ポリイミドフィルム、その製造方法およびそれを基材とした金属積層板
JPH06913A (ja) 芳香族ポリアミドフィルム複合体
US6828390B2 (en) Polyimide substrates having an interpenetrating network morphology and methods relating thereto
JPH07165915A (ja) 芳香族ポリアミドイミド系フィルム
JPH04163149A (ja) 積層シート
JPH03237135A (ja) 耐熱性フィルム
JPH06136156A (ja) 芳香族ポリアミドフィルムおよびその製造法
JPS5998704A (ja) ポリイミドからなる気体分離膜
JP2979706B2 (ja) 積層体
JP2884665B2 (ja) 芳香族ポリカーボネート/芳香族ポリアミドブロック共重合体組成物
JPH04107126A (ja) 耐熱性フィルム
JP2870109B2 (ja) 積層フィルム
JPS5837024A (ja) 気体分離用複合膜
JP3942046B2 (ja) Tab用ベースフィルム
JPH04117433A (ja) フィルムの製造方法
JP7436023B2 (ja) ポリアミドイミド溶液および多孔質ポリアミドイミドフィルムの製造方法
JP4069725B2 (ja) 多孔性芳香族ポリアミド系フィルムおよびその製造方法
JPH0749487B2 (ja) 芳香族ポリイミドフィルムの製造法
JPH09118748A (ja) 芳香族ポリアミド組成物
JPH0425535A (ja) 微孔性フィルム
JPH0427110A (ja) 耐熱性コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080512

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees