JP2931982B2 - 半田付可能な導電塗料 - Google Patents

半田付可能な導電塗料

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JP2931982B2
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    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/09Use of materials for the conductive, e.g. metallic pattern
    • H05K1/092Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks
    • H05K1/095Dispersed materials, e.g. conductive pastes or inks for polymer thick films, i.e. having a permanent organic polymeric binder

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、銅粉末を含有する良好な導電性を有する導
電塗料に関し、より詳しくは、絶縁基板上にスクリーン
印刷などで導電回路を形成し、回路の塗膜を加熱硬化さ
せた後、該塗膜上にフラックス材を塗布して直接半田付
をすることができる導電塗料に関する。
〔従来技術〕
銀ペーストの比抵抗は、10-4Ω・cm級と良好な導電性
を有するので、電子機器の印刷回路用材料として従来か
ら広く使用されてきたが、銅粉末は高価であり、コスト
に占める割合も大きく、且つ銀ペーストで形成された導
電回路を湿潤雰囲気中で直流電圧を印加すると、銀マイ
グレーションを起し回路を短絡する事故が発生するの
で、銀ペーストに代替し得る安価な銅ペーストの出現が
強く要望されている。
一方、従来の銅ペーストは、銅粉末と熱硬化性樹脂を
混練したものであり、その塗膜を加熱硬化させると、銅
の被酸化性が大きいため、空気中およびバインダーの樹
脂中に含まれる酸素が銅粉末と化合して、その表面に酸
化膜を形成し著しくその導電性を阻害し、又は経時と共
に導電性が全く消失するものとなる。
このため、各種の添加剤を加えて、銅粉末の酸化を防
止し安定化した導電性を有する銅ペーストが種々開示さ
れている。しかし、その導電性は10-3Ω・cm級のものが
多く、導電性の長期の安定性に難点がある。しかも、得
られる銅ペーストの塗膜に、直接半田付を適用すること
ができない問題がある。
したがって、従来公知の銅ペーストによって絶縁基体
上に形成された導電回路は、前記のように半田付が直接
適用することができないため、回路の塗膜に活性化処理
を施して無電解メッキするか、又は塗膜を陰極としてメ
ッキ液中で電気銅メッキを施した後に、銅面上に半田付
がなされる。かかる場合、塗膜と銅メッキとの層間の結
合が確実でないと実用に供されない。
このため、無電解メッキ又は/及び電気メッキを施す
必要のない半田付可能な銅ペーストが開発されると、印
刷回路の形成工程が大巾に短縮されるのでその経済的メ
リットは多大なものとなる。
ここに、銅ペーストとして具備すべき問題点は、銀
ペーストと同等な導電性を有すること、スクリーン印
刷、凹版印刷、が容易であること、絶縁基体上への塗
膜の密着性がよいこと、細線回路が形成できること、
塗膜上への半田付性と半田付強度がすぐれているこ
と、半田コートの導電回路の導電性が長期にわたって
維持できること、である。
そこで、本発明者は、特願昭61−75302号(特開昭62
−230869号)および特願昭61−75303号(特開昭62−230
870号)で半田付可能な導電塗料を提案した。これ等の
提案は導電性と半田付性に優れたものとして市場で高い
評価を受けた。
本発明者等は、上記評価を基により高い導電性と物理
的、化学的安定性を有する導電ペースト(組成物)を提
供すべく、樹脂メーカーから種々のバインダーを提供せ
しめ、提供されたバインダーをもとに種々の組成物を調
整し、それぞれの特性を検討するなかで、より良好な特
性を示す組成物が得られ、その組成物に用いたバインダ
ーが、レゾール型フェノール樹脂であり、それが有する
2−1置換体、2、4−2置換体、2、4、6−3置換
体、メチロール基、ジメチレンエーテル、フェニル基の
赤外分光法による赤外線透過率を、m、n、a、b、
cとするとき各透過率の間に、 (イ) /n=0.8〜1.2 (ロ) m/n=0.8〜1.2 (ハ) b/a=0.8〜1.2 (ニ) c/a=1.2〜1.5 なる関係が成り立つことを確認し、特願昭63−167229号
によって次に記す提案を行った。
「金属銅粉A85〜95重量%と、レゾール型フェノール
樹脂B15〜5重量%と、その両者A、Bの合計100重量部
に対して、飽和脂肪族若しくは不飽和脂肪酸又はそれら
の金属塩0.5〜8重量部と、金属キレート形成剤1〜50
重量部とから成り、前記レゾール型フェノール樹脂B
は、それが有する2−1置換体、2、4−2置換体、
2、4、6−3置換体、メチロール基、ジメチレンエー
テル、フェニル基の赤外分光法による赤外線透過率を
、m、n、a、b、cとするとき、各透過率の間に なる関係が成り立つものとした半田付可能な導電塗料。
ここで、赤外線透過率比とは、レゾール型フェノール
樹脂を、島津フーリエ変換赤外分光光度計(FTIR−410
0)を用い、液膜法による分光分析をおこなった結果得
られたチャートに関して、各置換基に対応する吸収位置
(波数)における透過率の比を検討することによって得
られる。そのレゾール型フェノール樹脂を確定するため
に必要なスペクトルの位置及び置換基の関係は以下の表
の通りである。
このように、各置換基の吸収に対して、透過率を、
m、n、a、b、cと表し、透過率(T)は、各吸収ピ
ークのバックグラウンドにベースラインを引き、そこか
ら求められる入射光の強度(I0)と透過光の強度(I)
の比とすると、一般に、〔T=I/I0×100〕で表され
る。これらから、各置換基に対して規定した波長におい
て、透過率が得られ、この透過率の大小関係を検討する
ことにより、前記の通り、レゾール型フェノール樹脂の
内でも、ジメチレンエーテル結合が多く、なおかつ、3
置換体の多いタイプを確定することができる。」 〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、この提案においても、上記の問題点
〜を十分に解決したものとは言えない。
ここで本発明者等は、導電ペーストの特性を改良する
ために、ペーストの組成である銅粉に着目し次のような
観点で、銅粉メーカーから種々の銅粉の提供を求めた。
即ち、銅粉を上記バインダーで十分バインドするには
銅粉を樹枝状とする。銅粉を極端な樹枝状とすると嵩密
度に対する比表面積が大きくなって酸化し易くなり、得
られる導電ペーストの導電性が低下する。
従って、上記観点に立って銅粉メーカーから種々の銅
粉を提供せしめ、その銅粉をもとに種々のペーストを試
作し、その特性を試験したところ良好な特性を有するも
のが存在していることを確認し、そのペーストに採用し
た銅粉を特定する手段として銅粉の「形状」、「平均粒
子径」、「かさ密度」、「比表面積と水素還元減量との
比」を規定することとした。
本発明は、上記知見に基づき、上記問題点〜を十
分に解決し得る半田付可能な導電性銅ペーストを提供す
ることを課題とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、本発明にあっては、前記特
願昭63−167229号の提案技術において、金属銅粉を、樹
枝状、平均粒子径:2〜30μm、かさ密度:1.5〜3.5g/c
c、比表面積と水素還元減量との比:11000以上としたの
である。
上記金属銅粉は、一般に、平均粒子径が小さくなり、
かさ密度が増すと、比表面積が大きくなり、そのペース
トは導電性が向上する。このため、平均粒子径:30μm
を越えると、所要の導電性を得ることができず、一方、
2μm未満では酸化され易く、導電性などの電気特性に
問題が生じ、半田付性も悪くなる。また、かさ密度が1.
5g/ccより小さいものは酸化し易く、電気特性が低下
し、良好な導電性を維持できない。一方、3.5g/ccを越
えると、2μm未満の粒子が多くなり、これらは酸化さ
れ易く、電気特性等で問題が生じる。
上記平均粒子径とかさ密度の条件を満たす銅粉であっ
ても、製作時から使用時(ペースト作成時)までの時
間、及び管理環境によって、銅粉粒子表面の酸化度合が
変化する。酸化すれば、導電性及び半田付性等の低下を
招く。このため、この発明は、その酸化度合を示す指標
として、比表面積と水素還元減量との比を採用した。す
なわち、その比が低ければ、酸化されていることであ
り、高ければ、酸化されていないこととなる。したがっ
て、所要の良好な導電性を得るために、同比を11000以
上とした。とくに、高い半田付性を要求する場合には、
上記比は15000以上とする。
ここで、比表面積は、サブシーブサイザー法で測定
し、水素還元減量はつぎの要領で得る。すなわち、試料
約5gを0.1gの桁まで計りとり、石英又は磁製還元ボート
(以下、ボートという)に3mm以下の厚さに均一に入
れ、更に0.1gの桁まで計りとる。これを化学分析用石英
又は磁製還元管(以下、還元管という)の中に入れて電
気炉内に置き、還元管内の空気を水素ガスで十分置換し
たのち昇温する。この場合の水素ガスの純度は、露点−
40℃以下、酸素含有量は黄りん試験によって白煙発生が
ない程度のものでなければならない。次に、水素ガスの
流量を約100ml/minに調整し、375±15℃で30分間保持す
る。この後、電気炉から還元管を取り出し、室温まで冷
却したのち、水素を止め、ボートを取り出して0.001gの
桁まで計り、次式により還元減量の百分率を小数第2位
まで算出し、JIS Z 8401によって小数第1位に丸め
る。
還元減量(%)=(A−B)/C×100、ここに、A:ボ
ート及び試料の還元前の質量(g)、B:ボート及び試料
の還元後の質量(g)、C:試料の計りとり量(g)。
他の金属銅粉の配合量等は、上記提案技術と同様であ
り、その明細書に記載しているが、再度、記載すればつ
ぎのとおりである。
すなわち、金属銅粉の配合量は、レゾール型フェノー
ル樹脂との配合において85〜95重量%の範囲で用いら
れ、好ましくは87〜93重量%である。
配合量が85重量%未満では、半田付性が悪くなり、逆
に95重量%を超えるときは、金属銅粉が十分にバインド
されず、得られる塗膜も脆くなり、所望の半田付強度が
得られず、導電性が低下すると共にスクリーン印刷性も
悪くなる。
使用するレゾール型フェノール樹脂について、その化
学量、2−1置換体量をλ、2、4−2置換体量をμ、
2、4、6−3置換体量をν、メチロール基量をα、ジ
メチレンエーテル量をβ、フェニル基量をγとすると、
前記構成の/n、m/nが大きいということは、λ/ν、
μ/νが小さいということになる。すなわち、2−1置
換体量λ、2、4−2置換体量μ、に比して、2、4、
6−3置換体量をνが多いということを意味する。
また、前記構成のb/a、c/aが大きいということは、β
/α、γ/αが小さいということになる。すなわち、ジ
メチレンエーテル量β、フェニル基量γに比して、メチ
ロール基量αが多いということを意味する。
一般に2、4、6−3置換体量νが大きくなると、レ
ゾール型フェノール樹脂の架橋密度が大きくなるため、
前記λ/ν、μ/νが小さい方が、すなわち、/n、m/
nが大きい方が塗膜の導電性は良くなる。しかし、逆に
塗膜が硬く、脆くなる傾向を示し、物理的特性が悪くな
る。また、β/αが小さいと塗膜の半田付性が悪くな
り、γ/αが大きいと塗膜の導電性が悪くなる。
従って、得られる導電塗料において、塗膜の硬さを適
切にし、良好な導電性と半田付性とを兼備するレゾール
型フェノール樹脂としては、前記構成に示す/n、m/
n、b/aがそれぞれ0.8〜1.2、c/aが1.2〜1.5とするのが
適している。
レゾール型フェノール樹脂の配合量は、金属銅粉との
配合において15〜5重量%の範囲で用いられ、金属銅粉
Aとレゾール型フェノール樹脂Bとの合計量(A+B)
を100重量部とする。レゾール型フェノール樹脂が5重
量%未満では、金属銅粉が十分にバインドされず、得ら
れる塗膜も脆くなり、導電性が低下すると共にスクリー
ン印刷性が悪くなる。逆に15重量%を超えるときは、半
田付性が好ましいものとならない。
上記金属銅粉及び樹脂のそれぞれの重量%から、両者
の重量比は、金属銅粉:樹脂=85〜95:15〜5となる
が、この比率と体積固有抵抗率との関係は金属銅粉のか
さ密度により左右され、、一般的に第1図の如き関係を
持っている。
飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又はそれら金属塩と
は、飽和脂肪酸にあっては、炭素数16〜20のパルミチン
酸、ステアリン酸、アラキン酸など、不飽和脂肪酸にあ
っては炭素数16〜18のゾーマリン酸、オレイン酸、リノ
レン酸などで、それらの金属塩にあってはカリウム、
銅、アルミニウム、ナトリウム、亜鉛などの金属との塩
である。
これらの分散剤の使用は、金属銅粉とレゾール型フェ
ノール樹脂との配合において、金属銅粉の樹脂中への微
細分散を促進し、導電性の良好な塗膜を形成するので好
ましい。
飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又はそれらの金属塩
の配合量は、金属銅粉とレゾール型フェノール樹脂の合
計量100重量部に対して0.5〜8重量部の範囲で用いら
れ、好ましくは1〜3重量部である。
前記分散剤の配合量が、0.5重量部未満では、金属銅
粉の微細分散性が期待できず、逆に8重量部を超えると
きは、塗膜の導電性を低下させ、塗膜と基板との密着性
の低下をまねくので好ましくない。
金属キレート形成剤とは、モノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジ
アミン、トリエチレンジアミン、トリエチレンテトラア
ミン、などの脂肪族アミンから選ばれる少なくとも一種
を使用する。
添加する金属キレート形成剤は、金属銅粉の酸化を防
止し、導電性の維持に寄与すると共に、半田付性をより
向上させる。
金属キレート形成剤の配合量は、金属銅粉とレゾール
型フェノール樹脂との合計量100重量部に対して、1〜5
0重量部の範囲で用いられる。金属キレート形成剤の配
合量が、1重量未満では、導電性が低下し、且つ半田付
性も好ましいものとならない。逆に50重量部を超えると
きは、塗料自体の粘度が下がり過ぎて印刷性に支障をき
たすので好ましくない。
本発明に係る導電塗料には、粘度調節をするために、
通常の有機溶剤を適宜使用することができる。例えば、
ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、
ブチルセロソルブ、メチルイソブチルケトン、トルエ
ン、キシレンなどの公知の溶剤である。
〔実施例〕
以下、実施例及び比較例にもとづいて本発明を更に詳
細に説明するが、本発明はかかる実施例にのみ限定され
るものでない。
粒径5〜10μmの樹枝状金属銅粉、表1に示す赤外線
透過率比のレゾール型フェノール樹脂、オレイン酸カリ
ウム、トリエタノールアミンをそれぞれ表2に示す割合
で配合(重量部)し、溶剤として若干のブチルカルビト
ールを加えて、20分間三軸ロールで混練して導電塗料を
調整した。これをスクリーン印刷法によりガラス・エポ
キシ樹脂基板上に、巾0.4mm、厚さ30±5μm、長さ520
mmのS形導電回路を形成し、130〜180℃×10〜60分間加
熱して塗膜を硬化させた。
その金属銅粉において、実施例1は、平均粒径が:8μ
m、かさ密度(g/cc):2.0、比表面積(cm2/g):4500、
水素還元減量(wt%):0.26、(比表面積/水素還元減
量)比:17300、同2は、平均粒径:6μm、かさ密度:1.
7、比表面積:4500、水素還元減量:0.26、(比表面積/
水素還元減量)比:17300、同3は、平均粒径:10μm、
かさ密度:2.5、比表面積:3300、水素還元減量:0.29、
(比表面積/水素還元減量)比:11380、とした。
一方、比較例1〜6は実施例3と同一性状の金属同粉
を使用し、比較例7は、同一の金属銅粉において、比表
面積:3300、水素還元減量:0.33で、その比が10000のも
のを使用した。
引続いて、形成させた導電回路上に半田付を施すた
め、実際の工程で使用する半田レベラマシンに通して、
該基板を有機酸系のフラックス槽に4秒間浸漬し、次い
で250℃の溶融半田槽(Pb/Sn=40/60)中に5秒間浸漬
して引上げると同時に2〜6.0気圧、220〜230℃の熱風
を吹きつけた後、洗浄して導電回路全面に半田付をし
た。塗膜に半田付された半田コート厚は平均10μmであ
る。
上記の過程で得た導電回路の諸特性を調べた結果を表
2に示す。
ここに、塗膜の導電性とは、加熱硬化された塗膜の体
積固有抵抗を測定した値である。
塗膜の密着性とはJIS K5400(1979)の基盤目試験方
法に準じて、塗膜上に互に直交する縦横11本づつの平行
線を1mmの間隔で引いて、1cm2中に100個のます目ができ
るように碁盤目状の切り傷を付け、その上からセロハン
テープで塗膜を引きはがしたときに、絶縁基板上に残る
塗膜の碁盤目個数を求めたものである。
半田付性とは、塗膜上に半田付された状態を低倍率の
実体顕微鏡によって観察し、下記の基準によって評価し
た。
○印:表面平滑で全面に半田が付着しているもの △印:部分的に塗膜が露出しているもの ×印:部分的にしか半田が付着していないもの 印刷性とは、粘度調整して得られた導電塗料を用いて
スクリーン印刷法により導電回路を形成するに際して、
その印刷の容易性を観察し、下記の基準により評価し
た。
○印:導電回路の形成が良好なもの △印:導電回路の形成が稍々困難なもの ×印:導電回路の形成が困難なもの 次に、半田付強度とは、ガラス・エポキシ樹脂基板
(例えば、G10)上に直径3mmφのランドで、厚さが25〜
30μmの塗膜を形成させ、130〜180℃×10〜60分間加熱
して塗膜を硬化させた後、そのランド上にリード線(0.
8mmφの錫メッキ軟銅線)を垂直に半田付(63Snの共晶
半田を使用)をし、前記基板を固定して50mm/分の引張
速度でリード線を垂直に引張り、その強度を求めたもの
である。
結果からわかるように、実施例1、2、3は、特定の
配合材料が適切に組合わされているので、塗膜の導電
性、塗膜の密着性、半田付性、半田付強度、印刷性など
の諸特性が良好なものとなる。また、得られた硬化塗膜
に通常の有機酸系のフラックス剤を用いて直接半田付を
施すことができるので、導電回路の導電性を10-4Ω・cm
級から10-5Ω・cm級に向上させることができ、より大き
な電流を導電回路に流すことができる。
また、実施例は、比較例7に対しては、金属銅粉の比
表面積と水素還元減量の比を11000以上としたため、体
積固有抵抗率(塗膜の導電性)等が良好である。
次に、比較例についてみると、比較例1、2、3は使
用するレゾール型フェノール樹脂の赤外線透過率比が適
切でないため、好ましい半田付性をもつ塗膜が得られな
い。比較例4、5は、金属銅粉が少ないため、半田付に
おいて導電回路の部分的にしか半田が付着しないので好
ましくない。比較例6は、金属銅粉が多く、金属銅粉が
十分にバインドされないため、塗膜の導電性が不安定で
あって、得られる塗膜も脆く、又スクリーン印刷性が稍
々困難で好ましくない。
〔発明の効果〕
以上説明した如く、本発明に係る導電塗料は、絶縁基
板上に導電回路を形成させた後、その塗膜を加熱効果さ
せて塗膜上に直接半田付をすることができ、かつ金属銅
粉の性状を特定したので、導電回路の導電性をより向上
できると共に、従来のように、回路の塗膜に活性化処理
を施して無電解メッキをするか又は電気メッキを行なう
必要がないので、印刷回路の形成工程が大巾に短縮さ
れ、経済的メリットが多大となる。
また、本発明の導電塗料は、導電回路の形成以外に電
子機器部品、回路部品の電極、スルーホール接続剤、電
磁、静電しゃへい層などにも使用することができ、産業
上の利用価値が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、銅粉/樹脂バインダー体積固有抵抗率特性図
である。 1……かさ密度2.2g/ccにおける特性曲線、 2……かさ密度1.5〜1.7g/ccにおける特性曲線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村上 久敏 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内 (72)発明者 寺田 恒彦 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内 (72)発明者 森元 昌平 大阪府東大阪市岩田町2丁目3番1号 タツタ電線株式会社内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属銅粉A85〜95重量%と、レゾール型フ
    ェノール樹脂B15〜5重量%と、その両者A、Bの合計1
    00重量部に対して、飽和脂肪酸若しくは不飽和脂肪酸又
    はそれらの金属塩0.5〜8重量部と、金属キレート形成
    材1〜50重量部とから成り、前記レゾール型フェノール
    樹脂Bは、それが有する2−1置換体、2、4−2置換
    体、2、4、6−3置換体、メチロール基、ジメチレン
    エーテル、フェニル基の赤外分光法による赤外線透過率
    を、m、n、a、b、cとするとき、各透過率の間に なる関係が成り立つものとし、かつ、上記金属銅粉A
    は、形状が樹枝状、平均粒子径が2〜30μm、かさ密度
    が1.5〜3.5g/cc、比表面積と水素還元減量との比が1100
    0以上であることを特徴とする半田付可能な導電塗料。
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