JP6647031B2 - 樹脂組成物、導電性銅ペースト、硬化物、半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、導電性銅ペースト、硬化物、半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、導電性銅ペースト、硬化物、及び半導体装置に関する。
従来の導電性接着剤や導電性材料は、銀ペーストを使用している。しかし、銀ペーストは高価であり、且つ水分によりマイグレーションし易い。そこで、銀ペーストの代わりに銅ペーストを使用することが検討されている。
一方、銀ペーストの硬化物に比べ、銅ペーストの硬化物は導電性が低いという問題がある。
ここで、特許文献1及び特許文献2には、銅粉末に鉛やビスマスを添加することにより、硬化後の導電性を向上させた導電性銅ペースト組成物が開示されている。
特許第4396126号 特許第4396134号
ところで、大気雰囲気下において、銅は酸化し易い。よって、特許文献1や特許文献2に記載の銅ペースト組成物を硬化させる場合、通常は窒素雰囲気下で行われる。
しかし、窒素雰囲気下での作業は煩雑であり、作業できる場所等も限られるため、銅を用いた汎用性の高い樹脂組成物を得ることは困難である。
また、銅を用いた樹脂組成物の汎用性を高めるためには、硬化後の導電性を向上させるだけでなく、ポットライフが長いことが要求される。
本発明の目的は、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化後の導電性が高く、且つポットライフが長い樹脂組成物等を提供することにある。
上記目的を達成するための主たる発明は、(A)銅粉、(B)熱硬化性樹脂、(C)脂肪酸、(D)アミン、及び(E)ビスマス類を含有することを特徴とする樹脂組成物である。本発明の他の特徴については、本明細書の記載により明らかにする。
本発明の樹脂組成物は、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化後の導電性が高く、且つポットライフが長い。
==開示の概要==
本明細書の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
すなわち、(A)銅粉、(B)熱硬化性樹脂、(C)脂肪酸、(D)アミン、及び(E)ビスマス類を含有することを特徴とする樹脂組成物が明らかとなる。このような樹脂組成物は、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化後の導電性が高く、且つポットライフが長い。
また、(E)成分は、(A)成分及び(E)成分の合計100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部であることが望ましい。また、(B)成分は、レゾール型フェノール樹脂であることが望ましい。また、(C)成分は、オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸から選ばれる少なくとも一種類であることが望ましい。また、(D)成分は、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンから選ばれる少なくとも一種類であることが望ましい。また、(E)成分は、ビスマス、酸化ビスマス、硝酸ビスマスから選ばれる少なくとも一種類であることが望ましい。このような樹脂組成物は、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化後の導電性が高く、且つポットライフが長い。また、オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸は、樹脂組成物の中で均一に分布し、銅粉表面へ付着し易くなる。
更に、(A)銅粉、(B)熱硬化性樹脂、(C)脂肪酸、(D)アミン、及び(E)ビスマス類を含有する樹脂組成物を用いたことを特徴とする導電性銅ペーストが明らかとなる。このような導電性銅ペーストは、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化後の導電性が高く、且つポットライフが長い。
また、上記樹脂組成物または上記導電性銅ペーストを硬化させた硬化物が明らかとなる。このような硬化物は導電性が高い。また、硬化物の元となる上記樹脂組成物、及び上記導電性銅ペーストはポットライフが長く、且つ大気雰囲気下で硬化させることができる。従って、その硬化物は様々な用途に利用できる。
また、上記硬化物を用いたことを特徴とする半導体装置が明らかとなる。上記硬化物は導電性が高い。従って、高い導電性が要求される半導体装置にも利用することができる。また、硬化物の元となる上記樹脂組成物、及び上記導電性銅ペーストはポットライフが長く、且つ大気雰囲気下で硬化させることができる。従って、その硬化物は様々な半導体装置に利用できる。
==実施形態==
[樹脂組成物]
本実施形態の樹脂組成物は、(A)銅粉、(B)熱硬化性樹脂、(C)脂肪酸、(D)アミン、及び(E)ビスマス類を含有する。
本実施形態において、「常温」とは25℃±5℃をいう。「比抵抗値」とは、樹脂組成物の硬化物の電気抵抗を表す値である(単位:μΩ・cm)。樹脂組成物Xの硬化物に比べ樹脂組成物Yの硬化物の比抵抗値が低い場合、樹脂組成物Yの硬化物は、樹脂組成物Xの硬化物よりも電気抵抗が少ない(すなわち、導電性が高い)といえる。「ポットライフ」とは、樹脂組成物の作製後、当該樹脂組成物が所定の粘度になるまでの時間(樹脂組成物が半導体装置等に使用可能な状態を維持している時間)である。本実施形態における「比抵抗値」及び「ポットライフ」の具体的な測定方法は後述する。
(銅粉)
(A)成分である銅粉は導電性材料である。銅粉を含む樹脂組成物の硬化物は導電性を有する。(A)成分としては、棒状、フレーク状、球状の銅粉を用いることができる。硬化後の樹脂組成物の比抵抗値を低く抑える観点からは、棒状、フレーク状が好ましい。(A)成分は、樹枝状銅粉(電解銅粉)を解砕して得られた棒状の銅粉がより好ましく、脂肪酸で表面処理を行った棒状の銅粉が更に好ましい。表面処理に用いる脂肪酸はオレイン酸が好ましい。(A)成分としては、たとえば、三井金属鉱業(株)製の電解銅粉を用いることができる。特に、10%粒子径:3.4μm、50%粒子径:8.1μm、90%粒子径:15.2μm、タップ密度:4.4 g/cm3の電解銅粉(ECY−4)がより好ましい。粒子径は、レーザー回折・散乱式粒子分布測定装置により測定された値である。タップ密度は、振盪比重測定機(タップマシン)で測定された値である。なお、(A)成分は、1種類の銅粉のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(熱硬化性樹脂)
(B)成分である熱硬化性樹脂は、樹脂組成物に接着性、及び硬化性を付与する。(B)成分は、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂等を用いることができる。(B)成分は、熱硬化収縮性・密着性の観点からフェノール樹脂が好ましく、レゾール型フェノール樹脂がより好ましい。(B)成分は、たとえば、昭和電工(株)製のレゾール型フェノール樹脂(ショウノールCKM−918A)を用いることができる。(B)成分は、1種類の熱硬化性樹脂のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(脂肪酸)
(C)成分である脂肪酸は、銅粉表面の酸化物を除去し、銅粉と熱硬化性樹脂との濡れ性(熱硬化性樹脂に対する銅粉の親和性)、及び樹脂組成物の硬化物の導電性を向上させる。具体的に、(C)成分は、オレイン酸(CH3(CH27CH=CH(CH27COOH、シス−9−オクタデセン酸)、リノール酸(CH3(CH24CH=CHCH2CH=CH(CH27COOH、シス−9,シス−12−オクタデカジエン酸)、リノレン酸(CH3CH2CH=CHCH2CH=CHCH2CH=CH(CH27COOH、シス−9,シス−12,シス−15−オクタデカトリエン酸)、ステアリン酸(CH3(CH216COOH、オクタデカン酸)、パルミチン酸(CH3(CH214COOH、ヘキサデカン酸)、ラウリン酸(CH3(CH210COOH、ドデカン酸)を用いることができる。
オレイン酸、リノール酸、リノレン酸は、常温で液体である。ステアリン酸、パルミチン酸、ラウリン酸は、常温で固体である。すなわち、(C)成分は、液体でも固体でも使用することができる。一方、液状の脂肪酸は、樹脂組成物の中でより均一に分布し、銅粉表面へ付着し易くなると考えられる。従って、(C)成分は常温で液状の脂肪酸であることがより好ましい。(C)成分は、1種類の脂肪酸のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(アミン)
(D)成分であるアミンは、銅粉から生じる銅イオンを固定化し、且つ常温における脂肪酸のカルボキシル基の作用を抑制する。(D)成分は、モノエタノールアミン(MEA、(CH2CH2OH)NH2)、ジエタノールアミン(DEA、(CH2CH2OH)2NH)、トリエタノールアミン(TEA、N(CH2CH2OH)3)を用いることができる。(D)成分は、1種類のアミンのみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(ビスマス類)
(E)成分であるビスマス類は、樹脂組成物の硬化時に銅粉同士の融着をより進行させることにより、比抵抗値を低下させる。また、(E)成分であるビスマス類は、樹脂組成物の硬化時における銅の酸化を抑制することによりポットライフを向上させる。
(E)成分は、ビスマス及びビスマス化合物を用いることができる。ビスマス化合物は、たとえば、酸化ビスマス(III)、硝酸ビスマス(III)である。
(E)成分は、(A)成分及び(E)成分の合計100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部であることが好ましい。銅粉に対してビスマス類の添加量が多い場合、硬化物の比抵抗値が向上し、導電性が低くなる。(E)成分の定量分析は、たとえば、グロー放電質量分析法(Glow Discharge Mass Spectrometry。GDMS)により行う。
[樹脂組成物の製造方法]
本発明の樹脂組成物は、(A)銅粉、(B)熱硬化性樹脂、(C)脂肪酸、(D)アミン、及び(E)ビスマス類を混練することにより製造できる。樹脂組成物の製造方法は、上述の各成分が均一に混合した組成物を得ることができる方法であれば、特に限定されない。たとえば、上記の各成分は、同時に混練されてもよいし、別々に混練されてもよい。混練は、攪拌、溶融、混合、分散等の処理を含む。混練に用いる装置は、特に限定されるものではなく、撹拌、加熱装置を備えたライカイ機、3本ロールミル、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。更に、混練に際し、加熱処理を行ってもよい。
[その他の添加物]
本実施形態において、樹脂組成物は、(F)成分として4−アミノサリチル酸(4−アミノ−2−ヒドロキシ安息香酸)を含有することができる。4−アミノサリチル酸は、銅粉の酸化を抑制する。また、(F)成分は、(C)成分及び(D)成分との相互作用により、硬化後の樹脂組成物の比抵抗値の低下、及びポットライフの長期化を更に促進する。
また、本実施形態において、樹脂組成物は、更に溶剤、レベリング剤、着色剤、イオントラップ剤、消泡剤、難燃剤、その他の添加剤等を配合することができる。
溶剤は、たとえば、熱硬化性樹脂の溶解性や硬化条件を考慮して適宜選択することができる。具体的には、エチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、テルピネオール、ジヒドロテルピネオール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、グリコールエーテル等を用いることができる。(B)成分がフェノール樹脂である場合にはブチルカルビトールを用いることが好ましい。
[導電性銅ペースト]
本実施形態に係る導電性銅ペーストは、上述の樹脂組成物を用いる。すなわち、本実施形態に係る導電性銅ペーストは、大気雰囲気下で硬化可能であって、硬化物の導電性が高く、且つポットライフが長い。導電性銅ペーストは、スクリーン印刷、ディスペンサー等で、電子部品の所望の位置(半導体基板の導電部、半導体素子の電極部等)に形成・塗布することができる。導電性銅ペーストは、以下に述べる半導体装置の他、パーソナルコンピュータや携帯端末(スマートフォン等)の内部に設けられる電子部品用の接着材等として用いることができる。
[樹脂組成物及び導電性銅ペーストの硬化物]
本実施形態に係る硬化物は、上述の樹脂組成物または導電性銅ペーストを硬化させることにより得られる。本実施形態に係る硬化物は、比抵抗値が低い(導電性が高い)。硬化物の元となる樹脂組成物及び導電性銅ペーストは、大気雰囲気下で硬化させることが可能である。また、硬化物の元となる樹脂組成物または導電性銅ペーストは、ポットライフが長い。従って、樹脂組成物等を大量に生産し、保存しておくことが可能となる。また、樹脂組成物等の硬化を遅らせるために2液系で保管、輸送等を行う必要もない。
具体的な硬化条件としては、たとえば、大気雰囲気下、加熱温度200〜220℃、加熱時間5〜60分間である。
[半導体装置]
本実施形態に係る半導体装置は、上述の樹脂組成物の硬化物を含む。半導体装置は、導電部を有する基板、及び電極部を有する半導体素子を有する。本実施形態に係る導電性銅ペーストを導電部及び電極部に塗布・硬化させることにより、導電部と電極部とを接合し、且つ電気的接続を取ることができる。
すなわち、本実施形態に係る半導体装置は、硬化物により装置内における各種部品同士の導電性を保つことができる。また硬化物の元となる樹脂組成物または導電性銅ペーストはポットライフが長いため、半導体装置の様々な部分に利用できる。
==実施例==
[比抵抗値及びポットライフ]
以下の実施例1〜10、参考例1及び比較例1〜4で得られた樹脂組成物について、比抵抗値及びポットライフを求めた。
(A)成分は、以下に示すいずれかを使用した。
・「ECY−4」(オレイン酸による表面処理が施された電解銅粉。三井金属鉱業株式会社製)
・「ポットミル加工フレーク」(特開平9−165606号公報に記載された方法により作製された液相還元球状銅粉をボールミルで粉砕したフレーク状の銅粉。ナミックス株式会社製)
(B)成分は、「ショウノールCKM918A」(レゾール樹脂。昭和電工株式会社製)を用いた。
(C)成分は、以下に示すいずれかを使用した。
・「オレイン酸」(和光純薬工業株式会社製)
・「リノール酸」(和光純薬工業株式会社製)
・「ラウリン酸」(和光純薬工業株式会社製)
(D)成分は、「トリエタノールアミン」(TEA、和光純薬工業株式会社製)を使用した。
(E)成分は、以下に示すいずれかを使用した。
・「ビスマス粉」(和光純薬工業株式会社製)
・「酸化ビスマス」(和光純薬工業株式会社製)
・「硝酸ビスマス」(和光純薬工業株式会社製)
(実施例1)ビスマス粉0.01質量部
「ECY−4」87.491質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.009質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物aを作製した。
(実施例2)ビスマス粉0.1質量部
「ECY−4」87.412質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.088質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物bを作製した。
(実施例3)ビスマス粉0.5質量部
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物cを作製した。
(実施例4)ビスマス粉3質量部
「ECY−4」84.875質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」2.625質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物dを作製した。
(実施例5)ビスマス粉5質量部
「ECY−4」83.125質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」4.375質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物eを作製した。
(実施例6)フレーク状の銅粉
「ポットミル加工フレーク」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物fを作製した。
(実施例7)酸化ビスマス
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「酸化ビスマス」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物gを作製した。
(実施例8)硝酸ビスマス
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「硝酸ビスマス」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物hを作製した。
(実施例9)リノール酸
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「リノール酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物iを作製した。
(実施例10)ラウリン酸
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「ラウリン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物jを作製した。
(参考例1)ビスマス類無し
「ECY−4」87.5質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物kを作製した。
(比較例1)銅粉なし
「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」87.5質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物lを作製した。
(比較例2)脂肪酸なし
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「TEA」3.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物mを作製した。
(比較例3)アミンなし
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「オレイン酸」1.0質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物nを作製した。
(比較例4)脂肪酸及びアミンなし
「ECY−4」87.062質量部、「ショウノールCKM918A」12.5質量部、「ビスマス粉」0.438質量部、及びブチルカルビトール12質量部を容器に入れ、手攪拌した後、三本ロールミルを用いて混練し、樹脂組成物oを作製した。
(ポットライフの測定)
樹脂組成物を作製した後、1時間以内に、ブルックフィールド型(B型)粘度計を用い、25℃、50rpmにおける樹脂組成物の初期粘度を測定した。その後、24時間毎に25℃、50rpmにおける樹脂組成物の粘度を測定した。そして、初期粘度の1.2倍(20%増加)以上になった時間を当該樹脂組成物のポットライフとした。
(比抵抗値の測定)
スクリーン印刷機を用い、アルミナ基板上に幅:1mm、長さ:71mmの樹脂組成物のパターンを印刷した。パターンを印刷したアルミナ基板に対し、大気雰囲気下の送風定温乾燥機で210℃、10分間の加熱処理を行って、硬化物を得た。得られた硬化物の膜厚は、表面粗さ形状測定機(株式会社東京精密製。型番:サーフコム1500SD−2)を用いて測定した。得られた硬化物の抵抗値は、デジタルマルチメーター(株式会社TFFケースレーインスツルメンツ製。型番:2001)を用いて測定した。測定結果から、各樹脂組成物の硬化物における比抵抗値(体積抵抗率)を算出した。
Figure 0006647031
表1に示したように、実施例1〜10の樹脂組成物は、比較例1〜4の樹脂組成物に比べ、比抵抗値がかなり低いという結果が得られた。すなわち、実施例1〜10の樹脂組成物の硬化物は導電性が高いということが明らかとなった。
また、実施例1〜10の樹脂組成物は、比較例1〜4の樹脂組成物と概ね同等以上の長さのポットライフであるという結果が得られた。
具体的には、実施例1〜8の結果から、樹脂組成物に含まれるビスマス類を0.01質量部〜5質量部の間で調整することができることが明らかとなった。また、実施例6の結果から、フレーク状の銅粉を用いた場合であっても、比較例1〜4の樹脂組成物と比べ、比抵抗値を低く抑え、且つポットライフも同等以上にできることが明らかとなった。また、実際例7及び8の結果から、ビスマス類として酸化ビスマスや硝酸ビスマスを用いた場合であっても、ビスマス粉を用いた場合と同等の結果が得られることが明らかとなった。また、実施例1〜10の結果から、脂肪酸としては、少なくともオレイン酸、リノール酸、ラウリン酸が利用可能なことが明らかとなった。なお、比較例2の樹脂組成物はポットライフが12日となっているが、硬化物の比抵抗値が468.8μΩ・cmであり、実施例の樹脂組成物の硬化物と比べ、非常に高い値となっている。
なお、参考例1における樹脂組成物kであっても、比較例1〜4の樹脂組成物と比べた場合には、硬化後の導電性が高く、且つポットライフも同等とすることができる。しかし、実施例1〜10における樹脂組成物の方が、より導電性が高く、且つポットライフを長くできる点で優れている。
本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。

Claims (4)

  1. (A)銅粉、(B)レゾール型フェノール樹脂、(C)オレイン酸、リノール酸、ラウリン酸から選ばれる少なくとも一種類、(D)トリエタノールアミン、及び(E)ビスマス、酸化ビスマス、硝酸ビスマスから選ばれる少なくとも一種類を含有する樹脂組成物を用いた導電性銅ペースト。
  2. (E)成分は、(A)成分及び(E)成分の合計100質量部に対して、0.01質量部〜5質量部であることを特徴とする請求項1記載の導電性銅ペースト
  3. 請求項1または2記載の導電性銅ペーストを硬化させたことを特徴とする硬化物。
  4. 請求項記載の硬化物を用いたことを特徴とする半導体装置。
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