JP6790976B2 - 導電性銅ペースト - Google Patents

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Description

本発明は、導電性銅ペーストに関する。
導電性銅ペーストは、プリント基板の回路の形成、及びビアホールの充填等に使用されている。導電性銅ペーストには導電性、基材等に対する密着性、長期保存性及び耐熱性が求められている。
かかる導電性銅ペーストにおいては、長期にわたって導電性を維持するために、酸化防止剤、還元剤等の添加剤を使用して、導電性銅ペーストの低抵抗化が試みられている。ところが、これらの添加剤は、導電性銅ペーストから作製した塗膜に残存する。そのため、塗膜作製直後の基材表面に対する初期の密着性が低下するという欠点を有していた。
上記の問題を解決するために、銅粉、バインダー樹脂、添加剤としてのスルホン酸系化合物及び溶剤を含む組成物を加圧等して製造される導電性銅ペーストが開示されている(特許文献1)。
特開平5−135619号公報
しかしながら、特許文献1に記載の導電性銅ペーストでは、初期の密着性、及び耐熱性が不十分であった。さらに、特許文献1に記載の導電性銅ペーストは、200℃以上の高温下での使用が想定される用途に適用できないという問題を有している。はんだ接合を伴う電子部品の製造工程では200℃以上のリフロー炉で部品実装する。しかし、特許文献1に記載の導電性銅ペーストは、リフロー炉を通過した後に、導電性銅ペーストの密着性、及び導電性が低下する。すなわち、特許文献1に記載の導電性銅ペーストから作製した試料塗膜は、初期の密着性が不十分であることに加えて、リフロー試験等の耐熱試験を行った後に、密着性、及び導電性が低下する。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、初期の密着性及び導電性、並びにリフロー試験後の密着性及び導電性に優れる導電性銅ペーストを提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
[1] 銅粒子(A)と、バインダー樹脂(B)と、有機酸(C)と、を含む導電性銅ペーストであって、前記バインダー樹脂(B)は、レゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)とから構成され、前記有機酸(C)は、ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、スルホン酸基を有する有機酸(c2)とから構成され、前記有機酸(C)の含有量が、前記銅粒子(A)100質量部に対して、1.0〜5.0質量部であり、前記レゾール型フェノール樹脂(b1)と、前記エポキシ樹脂(b2)の質量比(レゾール型フェノール樹脂(b1)/エポキシ樹脂(b2))が60/40〜90/10であり、前記ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、前記スルホン酸基を有する有機酸(c2)の質量比(ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)/スルホン酸基を有する有機酸(c2))が25/75〜95/5である、導電性銅ペースト。
本発明の導電性銅ペーストは、初期の密着性及び導電性、並びにリフロー試験後の密着性及び導電性に優れる。
実施例の試験片がリフロー炉内を通過する際の試験片の温度変化を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明において、「導電性」とは、1×10−3Ω・cm未満の比抵抗を有することである。
また、「平均粒子径」とは、レーザー回折散乱法(マイクロトラック法)により測定される50%粒径(D50%)のことである。
本発明の導電性銅ペーストは、銅粒子(A)と、バインダー樹脂(B)と、有機酸(C)と、を含む。
<銅粒子(A)>
銅粒子(A)は、導電性を有する粒子である。銅粒子(A)の一例としては、アトマイズ法で製造されたアトマイズ銅粉、水溶液中の銅化合物を還元析出した還元銅粉、及び電解銅粉等が挙げられるが、特に限定されない。これらの中でもコストの観点から、安価な電解銅粉が好ましい。
銅粒子(A)の形状は、鱗片状、樹枝状、球状、及び不定型等が挙げられる。これらの中でも、銅粒子(A)の形状は、樹枝状であることが好ましい。本発明の導電性銅ペーストは、これら各形状の銅粒子(A)を、一種を単独で含んでもよく、二種以上を組み合わせて含んでもよい。銅粒子(A)は市販品であってもよい。
銅粒子(A)の平均粒径は、特に限定されないが、例えば1.0〜12μm程度であることが好ましい。銅粒子(A)の平均粒径が上記の数値範囲内であれば導電性銅ペーストの印刷性、及び導電性が優れやすい。
銅粒子(A)の含有量は、本発明の導電性銅ペースト100質量部に対して60〜95質量部であることが好ましく、70〜93質量部であることがより好ましい。銅粒子(A)の含有量が前記下限値以上であれば、実用的な初期の導電性が得られやすい。銅粒子(A)の含有量が前記上限値以下であれば、後述するバインダー樹脂(B)との良好な分散性が確保されやすい。
なお、銅粒子(A)は、本発明の効果を損なわない範囲で、表面にメッキ処理等の公知の処理が公知の目的で施されてもよい。
<バインダー樹脂(B)>
バインダー樹脂(B)について説明する。
本発明の導電性銅ペーストが含むバインダー樹脂(B)は、レゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)とから構成される。
レゾール型フェノール樹脂(b1)は、本発明の導電性銅ペーストのリフロー試験後の導電性に寄与する。この理由の一つとしてレゾール型フェノール樹脂は、加熱硬化時に還元作用のあるホルムアルデヒドを生成し得ることが挙げられる。かかるホルムアルデヒドは、銅粒子(A)の表面に生成される酸化銅を還元し得るので、レゾール型フェノール樹脂(b1)は、200度以上の高温となるリフロー試験後の導電性に寄与し得る。
本発明で用いられるレゾール型フェノール樹脂(b1)としては、特に限定されず、公知のレゾール型フェノール樹脂であってよい。
レゾール型フェノール樹脂(b1)は、合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。レゾール型フェノール樹脂(b1)は公知の方法で合成されたものであってよい。レゾール型フェノール樹脂(b1)の市販品の具体例としては、群栄化学工業社製、「EFR30」、アイカSDKフェノール社製、「BSR−781」等が挙げられるが、これらに限定されない。
レゾール型フェノール樹脂(b1)の含有量は、銅粒子(A)100質量部に対して、6.7〜10質量部であることが好ましい。レゾール型フェノール樹脂(b1)の含有量が前記下限値未満の場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性が劣る傾向にある。レゾール型フェノール樹脂(b1)の含有量が前記上限値より大きい場合、本発明の導電性銅ペーストのリフロー試験後の密着性が劣る傾向にある。
エポキシ樹脂(b2)は、特に限定されず、公知のエポキシ樹脂であってよい。リフロー試験後の密着性が優れやすいため、公知のエポキシ樹脂の中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、及びビスフェノールF型エポキシ樹脂が好ましい。
エポキシ樹脂(b2)は、合成したものを用いてもよく、市販品を用いてもよい。エポキシ樹脂(b2)は公知の方法で合成されたものであってよい。エポキシ樹脂(b2)の市販品の具体例としては、三菱化学社製、「JER1001」(ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂)、三菱化学社製「JER4007P」(ビスフェノールF型固形エポキシ樹脂)等が挙げられるが、これらに限定されない。
エポキシ樹脂(b2)は、本発明の導電性銅ペーストのリフロー試験後の密着性に寄与する。すなわち、本発明の導電性銅ペーストは、バインダー樹脂(B)としてエポキシ樹脂(b2)を含むので、リフロー試験後の密着性に優れる。
エポキシ樹脂(b2)の含有量は、銅粒子(A)100質量部に対して、1.1〜4.5質量部であることが好ましい。エポキシ樹脂(b2)の含有量が前記下限値未満の場合、本発明の導電性銅ペーストのリフロー試験後の密着性が劣る傾向にある。エポキシ樹脂(b2)の含有量が前記上限値よりも大きい場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性が劣る傾向にある。
レゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)の質量比(以下「(b1)/(b2)」とも記す。)は、60/40〜90/10であり、70/30〜90/10であることが好ましい。(b1)/(b2)が、前記数値範囲内であれば、初期の密着性及び導電性、並びにリフロー試験後の密着性及び導電性に優れやすい。
本発明の導電性銅ペーストが含むバインダー樹脂(B)は、上記のレゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)とに加えて、さらに他のバインダー樹脂とから構成されてもよい。他のバインダー樹脂としては、導電性銅ペーストのバインダーとして機能するものであれば特に限定されず、公知の熱可塑性樹脂、及び公知の熱硬化性樹脂が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、フェノキシ樹脂、フッ素樹脂、及び熱可塑性イミド樹脂などが挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、ノボラック型フェノール樹脂等のレゾール型フェノール樹脂以外のフェノール樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、イミド樹脂、及びアミド樹脂などが挙げられる。これらの中でもリフロー試験後の導電性が優れる観点から、フェノール樹脂が好ましい。これら他のバインダー樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
<有機酸(C)>
有機酸(C)について説明する。
本発明の導電性銅ペーストが含む有機酸(C)は、ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、スルホン酸基を有する有機酸(c2)とから構成される。
有機酸(C)の含有量は、銅粒子(A)100質量部に対して、1.0〜5.0質量部であり、1.0〜2.0質量部であることが好ましい。有機酸(C)の含有量が前記下限値未満の場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性と密着性が劣る。有機酸(C)の含有量が前記上限値よりも大きい場合、本発明の導電性銅ペーストのリフロー試験後の導電性及び密着性が劣る。
ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)は、特に限定されず、ヒドロキシ酸等の公知のヒドロキシル基を有する有機酸であってよい。
ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)の具体例としては、グリコール酸、乳酸、タルトロン酸、グリセリン酸、2−ヒドロキシ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、γ−ヒドロキシ酪酸、リンゴ酸、酒石酸、シトラマル酸、クエン酸、イソクエン酸、ロイシン酸、及びメバロン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、初期の密着性が優れやすいため、乳酸が好ましい。
ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)は、本発明の導電性銅ペーストの初期の密着性に寄与する。すなわち、本発明の導電性銅ペーストは、有機酸(C)としてヒドロキシル基を有する有機酸(c1)を含むので、初期の密着性に優れる。
ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)の含有量は、銅粒子(A)100質量部に対して、0.25〜4.75質量部であることが好ましい。ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)の含有量が前記下限値未満の場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の密着性が劣る。ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)の含有量が前記上限値より大きい場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性が劣る。
スルホン酸基を有する有機酸(c2)は、特に限定されず、スルホン酸系化合物等の公知のスルホン酸基を有する有機酸であってよい。
スルホン酸基を有する有機酸(c2)の具体例としては、アルキルスルホン酸類、アルキルベンゼンスルホン酸等が挙げられるが、これらに限定されない。これらの中でも、初期の導電性が優れやすいため、炭素数10〜16の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸が好ましい。
スルホン酸基を有する有機酸(c2)は、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性に寄与する。すなわち、本発明の導電性銅ペーストは、有機酸(C)としてスルホン酸基を有する有機酸(c2)を含むので、初期の導電性に優れる。
スルホン酸基を有する有機酸(c2)の含有量は、銅粒子(A)100質量部に対して、0.05〜3.75質量部であることが好ましい。スルホン酸基を有する有機酸(c2)の含有量が前記下限値未満の場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性が劣る。スルホン酸基を有する有機酸(c2)の含有量が前記上限値より大きい場合、本発明の導電性銅ペーストの初期の密着性が劣る。
前記ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、前記スルホン酸基を有する有機酸(c2)の質量比(以下「(c1)/(c2)」とも記す。)は、25/75〜95/5であり、22/78〜76/24であることが好ましい。(c1)/(c2)が、前記数値範囲内であれば、本発明の導電性銅ペーストの初期の導電性および初期の密着性が優れやすい。
<他の成分>
本発明の導電性銅ペーストは、銅粒子(A)、バインダー樹脂(B)、有機酸(C)以外の成分(その他の成分)を含有していてもよい。
例えば、本発明の導電性銅ペーストは、熱硬化性樹脂を硬化させるための硬化剤が含まれていてもよく、例えば、アミン系エポキシ硬化剤、酸無水物系エポキシ硬化剤、イソシアネート系硬化剤、イミダゾール系硬化剤などが挙げられる。これらの硬化剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の導電性銅ペーストは、粘度調整用の溶剤および分散剤、表面調整剤、チクソトロピック剤などの塗料用添加剤を含有していてもよい。
<導電性銅ペーストの製造方法>
導電性銅ペーストは、上述した銅粒子(A)と、バインダー樹脂(B)と、有機酸(C)と、必要に応じてその他の成分とを混合することで得られる。
混合には、例えばロールミル、プラネタリーミキサー等の混合機を用いればよい。
<作用効果>
以上説明した構成を有する本発明の導電性銅ペーストは、バインダー樹脂(B)としてレゾール型フェノール樹脂(b1)を含むので、導電性銅ペースト中の銅粒子(A)の表面の酸価が抑制され、酸化被膜の形成を低減され、リフロー試験後の導電性に優れる。
本発明の導電性銅ペーストは、バインダー樹脂(B)としてエポキシ樹脂(b2)を含むので、リフロー試験後の密着性に優れる。
本発明の導電性銅ペーストは、有機酸(C)としてヒドロキシル基を有する有機酸(c1)を含むので、初期密着性が優れる。
本発明の導電性銅ペーストは、有機酸(C)としてスルホン酸基を有する有機酸(c2)を含むので、初期導電性が優れる。
よって、本発明の導電性銅ペーストは、初期の密着性及び導電性、並びにリフロー試験後の密着性及び導電性に優れる。
<用途>
本発明の導電性銅ペーストの用途としては、電子部品の回路用などが挙げられる。例えば多層プリント基板の貫通または非貫通ビアホール用途、タッチパネル回路用途、メンブレンスイッチ等のフレキシブル基板用途、コンデンサー電極の被覆用途、各種電子部品の実装用の接着剤用途などが挙げられる。特に耐熱性が求められる用途に好適である。
例えば、導電性銅ペーストをビアホールへ印刷、及び充填したのちに、加熱処理することにより、優れた密着性、導電性、及び耐熱性を備えた多層プリント基板を製造できる。
加熱処理には、ボックス式熱風炉、連続式熱風炉、マッフル式加熱炉、近赤外線炉、遠赤外線炉、真空加熱プレスなどの公知の装置が使用できる。この際の雰囲気としては空気雰囲気であってもよく、不活性ガス雰囲気、還元性雰囲気、及び真空雰囲気であってもよい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されない。また、本発明は特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が加えられてよい。例えば、本発明の導電性銅ペーストは、銅粒子(A)以外の導電性粒子として、銀、スズ、ビスマス、亜鉛、インジウム、ニッケル、及び金等の金属、これらの中から選ばれる2種以上の合金、並びにカーボンブラック、及びグラファイト等の導電性粒子を、本発明の効果を損なわない範囲で含んでいてもよい。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は以下の記載に限定されるものではない。
実施例および比較例で調製した導電性銅ペーストを構成する成分を以下に示す。
(使用原料)
銅粒子(A)として、以下に示す市販品を用いた。
・銅粒子(A):電解銅粉(福田金属社製「FCC−SP−99」、50%径(D50%)=8.0μm」
バインダー樹脂(B)として、以下に示すレゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)と、を用いた。
・レゾール型フェノール樹脂(b1):レゾール型フェノール樹脂のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液(群栄化学工業社製「EFR30」)。
・エポキシ樹脂(b2):ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液(三菱化学社製「JER1001」、エポキシ当量450〜500)。
有機酸(C)として、以下に示すヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、スルホン酸基を有する有機酸(c2)と、を用いた。
・ヒドロキシル基を有する有機酸(c1):乳酸
・スルホン酸基を有する有機酸(c2):ドデシルベンゼンスルホン酸(東京化成工業社製)
溶剤として、ジエチレングリコールモノブチルエーテルを用いた。
(実施例1)
電解銅粉900gと、レゾール型フェノール樹脂70gと、ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂30gと、乳酸7.6gと、ドデシルベンゼンスルホン酸3.2gとをロールミルで混合して、導電性銅ペーストを製造した。導電性銅ペーストの組成を表1に示す。
Figure 0006790976
(実施例2)
導電性銅ペーストの組成を表1に示す組成とし、エポキシ樹脂(b2)としてビスフェノールF型固形エポキシ樹脂のジエチレングリコールモノブチルエーテル溶液(三菱化学社製「JER4007P」、エポキシ当量2000〜2500)を30g用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の導電性銅ペーストを製造した。
(実施例3、及び比較例1〜5)
導電性銅ペーストの組成を表1に示す組成としたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例3、及び比較例1〜5の導電性銅ペーストを製造した。
(比較例6)
導電性銅ペーストの組成を表1に示す組成とし、レゾール型フェノール樹脂(b1)を用いない代わりに、ノボラック型フェノール樹脂(群栄化学工業社製「レジトップPSM‐4261」)を50g用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例6の導電性銅ペーストを製造した。
(初期の導電性の評価)
得られた実施例1〜3、及び比較例1〜6の各例の導電性銅ペーストをガラス板上に幅1cm、長さ8cm、厚さ20μmになるようにしごき塗りした。ガラス板上の導電性銅ペーストを、150℃で30分間硬化させ、試験片を作製した。得られた試験片について、抵抗値(R)、膜厚(A)、電極幅(B)、電極間距離(C)を測定し、下記式(1)により比抵抗を算出した。なお、抵抗値は、デジタルマルチメーター(エーディーシー社製「6581」)を用いて測定し、膜厚は表面粗さ計(小坂研究所社製「SE3500」)を用いて測定した。
ρ=R×{(A×B)/C} ・・・(1)
上記式(1)により得られた比抵抗の値が、1.0×10−3Ω・cm未満である試験片を○と評価し、比抵抗の値が、1.0×10−3Ω・cm以上である試験片を×と評価した。
(初期の密着性の評価)
銅張りの基板に、ニチバン製セロテープ(登録商標)を約2cm間隔で平行になるように貼り、この間に実施例1〜3、及び比較例1〜6の各例の導電性銅ペーストを載せ、ガラス棒でしごき塗りして、150℃で30分間硬化させて、試験片を作製した。
この試験片について、縦横に銅張り基板の銅張り部に達する切り線を、カッターナイフで1mm±0.1mm間隔で、平行に11本引き、1mm角の碁盤目を100個作製した。碁盤目上にニチバン製セロテープ(登録商標)を気泡が含まれないように爪で押しつけるようにして貼り、セロテープ(登録商標)の一方の端部を持ち、基材と直角方向に一気に引っ張り、試験片からセロテープ(登録商標)を剥がした。剥がした後の試験片に残存した塗膜の碁盤目の数を数えた。
試験片に残存した碁盤目の数が、90個以上である例を○と評価し、試験片に残存した碁盤目の数が、90個未満である例を×と評価した。
(リフロー試験後の導電性の評価)
上述の「初期の導電性の評価」の項で作製した試験片と同様にして、リフロー試験後の導電性の評価用の試験片を作製した。作製した試験片を、リフロー炉に通した。
リフロー炉を通過している最中の当該試験片の温度は、図1に示すように、最高到達温度が260.3℃であり、試験片がリフロー炉を一回通過するのに要する時間は、200秒である。その後、試験片を室温(23℃)で放置して、試験片の温度が室温に低下したことを確認してから、試験片を再度リフロー炉に通した。試験片をリフロー炉に通し、試験片の温度が室温に低下するまで放置する操作を合計3回繰り返した。その後、得られた試験片について、「初期の導電性の評価」の項で述べた方法と同様にして、比抵抗を算出した。得られた比抵抗と、初期の比抵抗との値の変化が170%未満である試験片を○と評価し、得られた比抵抗と、初期の比抵抗との値の変化が170%以上である試験片を×と評価した。
(リフロー試験後の密着性の評価)
上述の「初期の密着性の評価」の項で作製した試験片と同様にして、リフロー試験後の密着性の評価用の試験片を作製した。作製した試験片を、上述の「リフロー試験後の導電性の評価」の項で行った操作と同様にして、リフロー炉に通し、試験片の温度が室温に低下するまで放置する操作を合計3回繰り返した。その後、得られた試験片について、「初期の密着性の評価」の項で述べた方法と同様にして、残存した塗膜の碁盤目の数を数えた。試験片に残存した碁盤目の数が、90個以上である例を○と評価し、試験片に残存した碁盤目の数が、90個未満である例を×と評価した。
上記結果に示すとおり、実施例1〜3の導電性銅ペーストは、初期の密着性及び導電性、並びにリフロー試験後の密着性及び導電性のいずれの評価においても○であった。
ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)を含まない比較例1の導電性銅ペースは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりも初期の密着性に劣っていた。
スルホン酸基を有する有機酸(c2)を含まない比較例2の導電性銅ペーストは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりも初期の導電性に劣っていた。
(c1)/(c2)が25/75より小さい比較例3の導電性銅ペーストは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりも初期の導電性に劣っていた。
エポキシ樹脂(b2)を含まない比較例4の導電性銅ペーストは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりもリフロー試験後の密着性に劣っていた。
(b1)/(b2)が60/40より小さい比較例5の導電性銅ペーストは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりも初期の導電性に劣っていた。
レゾール型フェノール樹脂(b1)を含まない比較例6の導電性銅ペーストは、実施例1〜3の導電性銅ペーストよりも初期の導電性に劣っていた。

Claims (1)

  1. 銅粒子(A)と、バインダー樹脂(B)と、有機酸(C)と、を含む導電性銅ペーストであって、
    前記バインダー樹脂(B)は、レゾール型フェノール樹脂(b1)と、エポキシ樹脂(b2)とから構成され、
    前記有機酸(C)は、ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、スルホン酸基を有する有機酸(c2)とから構成され、
    前記有機酸(C)の含有量が、前記銅粒子(A)100質量部に対して、1.0〜5.0質量部であり、
    前記レゾール型フェノール樹脂(b1)と、前記エポキシ樹脂(b2)の質量比(レゾール型フェノール樹脂(b1)/エポキシ樹脂(b2))が60/40〜90/10であり、
    前記ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)と、前記スルホン酸基を有する有機酸(c2)の質量比(ヒドロキシル基を有する有機酸(c1)/スルホン酸基を有する有機酸(c2))が25/75〜95/5である、導電性銅ペースト。
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