JP2930783B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2930783B2
JP2930783B2 JP3223747A JP22374791A JP2930783B2 JP 2930783 B2 JP2930783 B2 JP 2930783B2 JP 3223747 A JP3223747 A JP 3223747A JP 22374791 A JP22374791 A JP 22374791A JP 2930783 B2 JP2930783 B2 JP 2930783B2
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semiconductor element
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孝 平野
暢幸 指田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ酸処理後の密着性
に優れ、しかも湿度処理後の密着性にも優れた高感度な
感光性ポリイミド樹脂組成物を用いて半導体素子表面に
被着させた半導体装置及びその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の表面保護膜、層間絶
縁膜などには、耐熱性が優れ、また卓越した電気的特
性、機械的特性などを有するポリイミド樹脂が用いられ
ているが、近年半導体素子の高集積化、大型化、封止樹
脂パッケージの薄型化、小型化、半田リフローによる表
面実装方式への移行などにより耐熱サイクル性、耐熱シ
ョック性等の著しい向上の要求があり、更に高性能なポ
リイミド樹詣が必要とされるようになってきた。しか
し、従来のポリイミド樹脂は、ガラスなどの保護材をエ
ッチングするフッ酸系の薬液に浸漬すると剥離が生じる
ため、まずレジストを用いて保護材をエッチングし、そ
の後ポリイミド樹脂を塗布しエッチングするという非常
に複雑な工程をとってきた。
【0003】一方、ポリイミド樹脂自身に感光性を付与
する技術が最近注目を集めてきた。これらの感光性を付
与したポリイミド樹脂を使用すると、付与していないポ
リイミド樹脂に比較してパターン作成工程の簡素化効果
があるだけでなく、毒性の強いエッチング液を使用しな
くてすむので、安全、公害上も優れており、ポリイミド
樹脂の感光性化は重要な技術となることが期待されてい
る。感光性ポリイミド樹脂としては、例えば下式(A)
【0004】
【化5】
【0005】で示されるような構造のエステル基で感光
性基を付与したポリイミド前駆体組成物(例えば特公昭
55−41422号公報)、特開昭60−228537
号公報)あるいは下式(B)
【0006】
【化6】
【0007】で示されるような構造のポリアミック酸に
化学線により2量化、または重合可能な炭素−炭素二重
結合およびアミノ基または、その四級化塩を含む化合物
を添加した組成物(例えば特公昭59−52822号公
報)などが知られている。これらは、いずれも適当な有
機溶剤に溶解し、ワニス状態で塗布、乾燥した後、フォ
トマスクを介して紫外線照射し、現像、リンス処理して
所望のパターンを得、さらに加熱処理することによりポ
リイミド被膜としている。
【0008】しかし、かかる従来の組成物は、次のよう
な欠点を有している。即ち、(A)に示す組成物におい
ては、まずテトラカルボン酸二無水物と感光基を有する
アルコールをエステル化反応させ、次にジアミンとアミ
ド化反応を行ない製造するという著しく複雑な工程を経
るため、低分子量でかつイオン性不純物の多いものしか
得られなかった。しかし、エステル結合は強い結合力を
有するためスプレー現像(現像液を激しく噴きつけて急
速に短時間に現像する方法)可能という長所をもつ。と
ころが逆に結合力が強すぎるため、400℃以上の高温
でも感光基の除去が完全にはできず、ポリイミド皮膜が
黒化し、皮膜物性(強度、伸び等)が低下するという短
所にもなった。一方、(B)に示す組成物においては、
ポリアミック酸に感光剤を添加混合するだけでよいた
め、製造工程は著しく簡単であるが、ポリアミック酸と
感光剤とのイオン結合力が著しく弱いため、パドル現像
(現像液を静止した被現像皮膜に滴下して現像する方
法)しなければならず、やや時間を要する。さらに現像
時にクラックの発生や膜減りが生じやすく、また解像度
が低いなどの短所を有する。一方、結合力が弱いために
加熱により感光基が除去され易く、ポリイミド皮膜の皮
膜物性が優れるという長所になる。しかしながら、
(A)、(B)のいずれもその露光感度は200〜40
0mJ/cm(超高圧水銀灯、ポリイミド厚み10μ
m)であり、最近の技術の進歩に伴う高感度化の要求に
は不充分なものになってきた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フッ酸処理
後、無機パッシベーションとの密着性に優れ、しかも湿
度処理後も密着性に優れたポリイミド樹脂を被着させた
半導体装置及びそれを従来に比較しより短縮された簡便
な方法で得ようというものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(1)
で示される芳香族ジアミンと、一般式(2)で示される
シリコーンジアミンと、一般式(3)で示される芳香族
テトラカルボン酸二無水物とを、化学線により重合可能
な炭素−炭素二重結合を含むアミド化合物中で反応さ
せ、該アミド化合物を溶媒としたポリアミック酸溶液
に、一般式(4)で示されるアミノアクリレート化合物
と、吸収極大波長(λmax)が330〜500nmで
ある増感剤とからなる感光性樹脂組成物を半導体素子表
面に塗布・露光・現像・加熱硬化せしめてなる半導体装
置である。
【0011】
【作用】本発明において、ポリイミド樹脂あるいはその
前駆体であるポリアミック酸は、一般式(1)及び
(2)で表わされるジアミンと、一般式(3)で表わさ
れる芳香族テトラカルボン酸二無水物とを、化学線によ
り重合可能な炭素−炭素二重結合を含むアミド化合物中
で反応させる方法によって得られる。そして、上述のよ
うな特定の組合せにより半導体装置へ適用した場合の耐
フッ酸処理、その処理後の半導体への密着性、湿度処理
後の同様な密着性に優れ、しかも感光性樹脂としての特
性にも優れたポリイミド樹脂が得られる。
【0012】ポリイミド樹脂は、高分子量になることが
好ましく、そのため反応温度は−20℃〜50℃である
ことが好ましく、−10゜Cから30℃がさらに好まし
い。また芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンの
モル比は0.8〜1.1であることが好ましい。
【0013】本発明における芳香族テトラカルボン酸二
無水物を具体的に挙げると、ピロメリット酸二無水物、
ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3´,
4,4´−ジフェニルテトラカルボン酸二無水物であ
り、またこれらの混合物を使用することもできる。数多
くの芳香族テトラカルボン酸二無水物中、特に上記のも
のを用いることにより、密着性、耐熱性、反応性などの
点が優れたポリアミック酸乃至ポリイミド樹脂が得られ
る。
【0014】本発明における芳香族ジアミンの具体例を
挙げると、例えば、2,2−ビス〔4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−メ
チル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−クロロ−4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−ブロ
モ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−エチル−4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−プロ
ピル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔3−イソプロピル−4−(4−アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3
−ブチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プ
ロパン、2,2−ビス〔3−sec−ブチル−4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビ
ス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3,5−ジクロロ
−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−ク
ロロ−4−(4−アミノフェノキシ)−5−メチルフェ
ニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビ
ス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス〔3−クロロ
−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロ
ロプロパン、2,2−ビス〔3−ブロモ−4−(4−ア
R>ミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、
2,2−ビス〔3−エチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス
〔3−プロピル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス〔3−イソプ
ロピル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキ
サフロロプロパン、2,2−ビス〔3−ブチル−4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロロプロ
パン、2,2−ビス〔3−sec−ブチル−4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、
2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−
ビス〔3,5−ジクロロ−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス
〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕ヘキサフロロプロパン、2,2−ビス〔3−ク
ロロ−4−(4−アミノフェノキシ)−5−メチルフェ
ニル〕ヘキサフロロプロパン、1,1−ビス〔4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス
〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エタン、1,1−ビス〔3−クロロ−4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3
−ブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
タン、1,1−ビス〔3−エチル−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3−プロ
ピル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、1,1−ビス〔3−イソプロピル−4−(4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス
〔3−ブチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エタン、1,1−ビス〔3−sec−ブチル−4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−
ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3,5−ジクロ
ロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、
1,1−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔3−クロ
ロ−4−(4−アミノフェノキシ)−5−メチルフェニ
ル〕エタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕メタン、ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−クロロ−4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3
−ブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、ビス〔3−エチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕メタン、ビス〔3−プロピル−4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−イ
ソプロピル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕
メタン、ビス〔3−ブチル−4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル〕メタン、ビス〔3−sec−ブチル−4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス
〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕メタン、ビス〔3,5−ジクロロ−4−(4−
アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3,5−
ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メ
タン、ビス〔3−クロロ−4−(4−アミノフェノキ
シ)−5−メチルフェニル〕メタン、3,3−ビス〔4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタン、1,
1ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロ
パン、3,3−ビス〔3,5−ジメチル−4−(4−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ペンタン、1,1ビス
〔3,5−ジメチル−4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕プロパン、3,3−ビス〔3,5−ジブロモ−
4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ペンタン、
1,1−ビス〔3,5−ジブロモ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−
ビス〔3−メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕ブタン、2,2−ビス〔3,5−ジメチル−4−
(4−アミノフェノキシ)ブタン、2,2−ビス〔3,
5−ジブロモ−4−(4−アミノフェノキシ)ブタン、
などがある。これらのジアミンを用いることにより、半
導体チップとの密着性が向上する。
【0015】本発明において、半導体チップとの密着性
を向上させるためにシロキサン結合を導入するが、この
ようなジアミノシロキサンとしては、例えば次式で示さ
れる化合物等が挙げられる。これらの化合物は、単独で
又は2種以上混合して用いられる。
【0016】
【化7】
【0017】全ジアミン成分中のシリコーンジアミンの
モル%は1以上10以下であることが好ましい。1未満
であると湿度処理後の密着性が劣り、10以上であると
フッ酸処理後の密着性が悪くなったり、フィルム特性が
低下する。
【0018】また密着性があまり低下しない範囲におい
て、上記以外の一殻的に知られている次のようなジアミ
ンを併用してもよい。例えば、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、4,4´−ジアミノフェ
ニルエーテル、4,4´−ジアミノジフェニルメタン、
4,4´−ジアミノフェニルスルホンなどがある。
【0019】本発明で用いる化学線により重合可能な炭
素−炭素二重結合を含むアミド化合物としては、例えば
N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミ
ド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリ
ルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−
ジエチルアクリルアミド、N,N−ジブチルアクリルア
ミド、N−アクリロイルピペリジン、N−アクリロイル
モルホリン、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N,
N−ジエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミ
ノエチルメタクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプ
ロピルメタクリルアミド、N−ビニルピロリドンなどが
あげられるが、これらに限定されるものではない。また
使用にあたっては1種類でも、2種類以上の混合物でも
かまわない。
【0020】本発明になるポリアミック酸は、化学線に
より重合可能な炭素−炭素二重結合を含むアミド化合物
中で製造することを特徴とするものである。従来から反
応系溶媒として該アミド化合物を用いるということは全
く行われていなかった。従来の反応系溶媒は、その官能
基が酸無水物類及びジアミン類と反応しないダイポール
モーメントを有する有機極性溶媒であった。系に対し不
活性であり、かつ生成物に対して溶媒であること以外
に、この有機極性溶媒は反応成分の少なくとも一方、好
ましくは両者に対して溶媒でなければならなかった。
【0021】この種の溶媒として代表的なものは、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジエチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルフォスホアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、ジメチル
スルホン、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメ
チレンスルホン、メチルホルムアミド、N−アセチル−
2−ピロリドン、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等があ
り、これらの溶媒は単独又は組合せて使用される。この
他にも溶媒として組合せて用いられるものとして、ベン
ゼン、ベンゾニトリル、ジオキサン、ブチロラクトン、
メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、キシレン、トルエン、シクロヘキサン等の非溶媒
が、原料の分散媒、反応調節剤、皮膜平滑剤などとして
併用されていた。従来の反応系溶媒は、光に対して感応
性を有していなかった。そのため、従来の感光性樹脂の
製造にあたっては、光に対する感光性成分を特に添加し
ていた。しかし、多量の反応系溶媒に希釈されてしまう
ため、感光基濃度の向上には限界があった。
【0022】本発明による該アミド化合物は、アミド結
合を含むため、ポリアミック酸に対する溶解性に優れ
る。さらに該アミド組成物を溶媒とする方法によれば、
溶媒自身が100%感光性であるため、感光基濃度は著
しく高く、よって光感度も著しく高くすることができる
ようになった。また、本発明による感光性樹脂の製造方
法はそれぞれの成分を添加混合するだけであるため、著
しく簡単で、品質のバラツキも著しく少ないものとなっ
た。
【0023】本発明で用いるアミノアクリレート化合物
は、光反応を促進させるために添加するもので、その例
としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,
N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジ
エチルアミノエチルアクリレートが挙げられる。また使
用にあたっては、1種類でも2種類以上の混合物でもか
まわない。さらにより光反応を促進させるため、アミノ
基を有しないアクリレート(メタアクリレート)化合物
を併用することもできる。
【0024】本発明で用いる増感剤は、330〜500
nmに吸収極大波長(λmax)を持つ化合物である。
λmaxが330nm以下であると、ポリアミック酸そ
のものに光が吸収されてしまい光反応ができないので好
ましくない。また、500nm以上であると可視光で光
反応してしまい作業場所をシールドルームにするなどの
ことが必要となり、その取扱い性が低下するので好まし
くない。本発明の増感剤は例えば
【0025】
【化8】
【0026】などが挙げられるが、これに限定されるも
のではない。また、使用にあたっては1種類でも2種類
以上の混合物でも構わない。
【0027】本発明による感光性樹脂組成物には、接着
助剤やレベリング剤その他各種充填剤を添加してもよ
い。
【0028】本発明による感光性樹脂組成物の使用方法
は、まず該組成物を適当な支持体、例えばシリコンウェ
ハーやセラミック、アルミ基板などに塗布する。塗布方
法は、スピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーター
を用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティングな
どで行なう。次に、60〜80゜Cの低温でプリベーク
して塗膜を乾燥後、所望のパターン形状に化学線を照射
する。化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光
線などが使用できるが、200〜500nmの波長のも
のが好ましい。
【0029】次に、未照射部を現像液で溶解除去するこ
とによりレリーフパターンを得る。現像液としては、N
−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどや、メタノー
ル、イソプロピルアルコール、水などを単独または混合
して使用する。現像方法としては、スプレー、パドル、
浸漬、超音波などの方式が可能である。
【0030】次に、現像によって形成したレリーフパタ
ーンをリンスする。リンス液としては、メタノール、エ
タノール、イソプロピルアルコール、酢酸ブチルなどを
使用する。次に加熱処理を行ない、イミド環を形成し、
耐熱性に富む最終パターンを得る。その後、フッ酸系の
エッチング液でガラス無機パッシベーションをエッチン
グし、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂
などの成形材料で、注型、トランスファ成形などにより
モールドされる。
【0031】上記のようにして得られたポリイミド樹脂
膜は、フッ酸処理、湿度処理後の密着性に優れるため、
半導体製造工程が短縮でき、しかも耐湿性の優れた半導
体装置が得られる。
【0032】以下に図面を用いて本発明の製造工程を従
来技術と比較しながら詳述する。図1において、1はシ
リコン等の半導体素子を示し、その表面層には例えばp
mp型のトランジスタが形成されている。この半導体基
体1の表面には、電極2がアルミ蒸着により形成され、
さらに保護用のリンガラス(PSG)3が形成されてい
る。このプレーナ型トランジスタをパッケージングする
場合、金、あるいはアルミニウムのワイヤボンディング
を行うため、電極2上のPSG3をエッチングする必要
がある。従来法では、レジストを用いてまずPSGのエ
ッチングを行ない、その後でポリイミドの塗布、パター
ンニングを行なう。
【0033】これを工程を追って図示したものが図1の
a〜jであり、非常に複雑な工程をとらねばならない。
即ち、 a:半導体素子 b:レジスト塗布、プリベーク c:レジストのパターニング d:PSGのエッチング(フッ酸水溶液使用) e:レジスト剥離 f:ポリイミド塗布、プリベーク g:レジスト塗布、プリベーク h:レジストのパターニング i:ポリイミドのエッチング j:レジスト剥離、ポリイミドの硬化
【0034】これに対し、本発明では、ポリイミド自体
に感光性があり、耐フッ酸性もあるため、ポリイミドを
直接パターンニングし、これをマスクにPSGをエッチ
ングすることができる。即ち、工程を図示すれば、図2
のa〜dであり、従来の方法に比べ非常に短縮された簡
単な工程で所定の半導体装置を得ることができる。 a:半導体素子 b:感光性樹脂組成物塗布、プリベーク c:感光性樹脂組成物のパターンニング、硬化 d:PSGのエッチング(フッ酸水溶液)
【0035】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何等限定されるものではな
い。
【0036】(実施例1) 2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
41.05g(0.1モル)と、(5)
【0037】
【化9】
【0038】で示されるシリコーンジアミン0.74g
(0.003モル)と、3,3´,4,4´−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸二無水物32.23g(0.1
モル)とを、N,N−ジメチルアクリルアミド270m
l中で、20℃で5時間反応させ、粘稠なワニスを得
た。得られたポリアミック酸溶液500重量部(固形分
で100重量部)に、N,N−ジメチルアミノエチルメ
タクリレート20重量部とミヒラーケトン(λ max
365nm)5重量部を添加し、室温で溶解した。得
られた組成物をリンガラス(PSG)が形成されたシリ
コンウェハー上にスピンナーで塗布し、乾燥機により6
0℃で1時間乾燥し、約10μmのフィルムを得た。
【0039】このフィルムにコダック社製フォトグラフ
ィックステップタブレットNo2,21ステップ(本グ
レースケールでは、段数が一段増加するごとに透過光量
が前段の1/√2に減少するので現像後の残存段階が大
きいものほど感度が良い)を重ね、1000mJ/cm
の紫外線を照射し、次いでN−メチル−2−ピロリド
ン60重量部と、メタノール40重量部からなる現像液
を用いて現像、さらにイソプロピルアルコールでリンス
をしたところ、18段までパターンが残存し、高感度で
あることが判った。またクラックの発生もなく、かつ膜
厚の減少もほとんど認められなかった。
【0040】さらに150、250、350℃で各々3
0分間加熱硬化し、フィルムを得た。このウェハを2%
フッ酸水溶液に20分間浸漬したが、剥離は認められな
かった。さらに125℃/100%の耐湿処理を500
hr行い、ゴバン目試験を行ったが、剥離は認められな
かった。
【0041】(比較例1)実施例1で用いたミヒラーケ
トンの代りに3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフ
ェノンを使用したが、この増感剤のλ maxが296
nmであるために、効率よ<光開始反応ができず、現像
時に全てパターンが流れてしまい、実用性のないことが
判明した。
【0042】(比較例2)実施例1で用いたミヒラーケ
トンの代りにテトラフェニルポルフィリン亜鉛錯体を使
用したが、この増感剤のλmaxが650nmであるた
めに、作業中に光反応してしまい、現像によりパターン
を得ることができなかった。
【0043】(比較例3)実施例1で用いたN,N−ジ
メチルアクリルアミドの代りにN−メチル−2−ピロリ
ドンを使用し、他は全て同様に配合し、同様に評価した
が、ステップタブレット段数は8段しかなく低感度であ
り、またクラックの発生が認められ、実用性のないこと
が判った。
【0044】(比較例4)実施例1で用いたN,N−ジ
メチルアミノエチルメタクリレートの代りにテトラエチ
レングリコールジメタクリレートを使用し、他は全て同
様に配合し、同様に評価したが、ステップタブレット段
数は9段しかなく低感度であり、またクラックの発生が
認められ、実用性の低いことが判った。
【0045】(比較例5)実施例1で用いた2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン
の代りに4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを使用
し、他は全て同様に配合し、同様に評価したが、フッ酸
処理したところ、5分で剥離した。
【0046】(比較例6)実施例1と同様の条件で、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.05g(0.1モル)と、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無
水物32.23g(0.1モル)との反応を行い、他は
全て同様に配合した。実施例1と同様の方法でウェハに
塗布、フッ酸処理したところ、15分まで剥離しなかっ
た。さらに耐湿処理を500hr行い、ゴバン目試験を
行ったところ、全数剥離した。
【0047】(比較例7)実施例1と同様の条件で、
2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニ
ル]プロパン41.05g(0.1モル)と、一般式
(5)で示されるシリコーンジアミン3.73g
(0.015モル)と、ピロメリット酸二無水物21.
8g(0.1モル)との反応を行い粘稠なワニスを得
た。実施例1と同様の方法でウェハに塗布、フッ酸処理
したところ、8分で剥離した。
【0048】
【発明の効果】本発明による感光性樹脂組成物は、ポリ
アミック酸に優れた溶解能を持つ、化学線により重合可
能な炭素−炭素二重結合を含むアミド化合物を溶媒とし
て用いるという特殊な方法により製造されたもので、溶
媒自身が100%感光性であるために、感光基濃度が著
しく高く、よって露光感度を従来タイプの感光性樹脂組
成物に比べ10倍以上に向上させることができるように
なった。また、従来のポリイミド樹脂の欠点であったフ
ッ酸処理後の密着性が著しく改良されるため、半導体製
造工程が短縮できるだけでなく、湿度処理後の密着性が
良いので、半導体素子保護用組成物として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来法による半導体素子製造工程
【図2】 本発明による半導体素子製造工程
【符号の説明】
1…半導体素子 2…電極 3…リンガラス(PSG) 4…レジスト 5…ポリイミド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/075 511 G03F 7/075 511 H01L 21/027 H01L 23/30 D 23/29 21/30 502R 23/31 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/038 C08G 73/10 C08K 5/17 C08L 79/08 G03F 7/027 G03F 7/075 H01L 21/027 H01L 23/29 H01L 23/31

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1)で示される芳香族ジアミン
    と、 【化1】 一般式(2)で示されるシリコーンジアミンと、 【化2】 一般式(3)で示される芳香族テトラカルボン酸二無水
    物とを 【化3】 化学線により重合可能な炭素−炭素二重結合を含むアミ
    ド化合物中で反応させ、該アミド化合物を溶媒としたポ
    リアミック酸溶液に、一般式(4)で示されるアミノア
    クリレート化合物 【化4】 と、吸収極大波長(λmax)が330〜500nmで
    ある増感剤とからなる感光性樹脂組成物を半導体素子表
    面に塗布・露光・現像・加熱硬化せしめてなる半導体装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の感光性樹脂組成物を半導
    体素子表面に塗布し、露光、現像してパターン加工をし
    た後、加熱硬化させ、次いで半導体素子保護材をエッチ
    ングして除去することを特徴とする半導体装置の製造方
    法。
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