JP2929616B2 - インクジェット染色用布帛の製造方法および染色法 - Google Patents
インクジェット染色用布帛の製造方法および染色法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はインクジェット染色に際し、布帛に良好な品
位の画像を付与するための、インクジェット用の布帛の
製造方法および該布帛を用いた染色法に関するものであ
る。
位の画像を付与するための、インクジェット用の布帛の
製造方法および該布帛を用いた染色法に関するものであ
る。
[従来の技術] 従来、布帛に図柄を形成する方法として、手捺染、ロ
ーラ捺染、スクリーン捺染、転写捺染などが利用されて
いるが、いずれもあらかじめ図柄を形成したスクリー
ン、彫刻ローラ、転写紙を用意して行う方法である。ま
た、近年紙の印写分野でインクジェットによる印写方式
が発達し、既に実用化されている。
ーラ捺染、スクリーン捺染、転写捺染などが利用されて
いるが、いずれもあらかじめ図柄を形成したスクリー
ン、彫刻ローラ、転写紙を用意して行う方法である。ま
た、近年紙の印写分野でインクジェットによる印写方式
が発達し、既に実用化されている。
インクジェット方式による図柄形成は、図柄読取機や
コンピュータと組合わせることにより、時間と費用をか
けることなく作製可能であるため、繊維分野において
も、注目を集め、そのまま布帛類に適用する試みがなさ
れている。
コンピュータと組合わせることにより、時間と費用をか
けることなく作製可能であるため、繊維分野において
も、注目を集め、そのまま布帛類に適用する試みがなさ
れている。
このインクジェット染色を布帛類に適用する場合、重
要なことは下記の点にある。
要なことは下記の点にある。
(1)布帛に繊細な画像を得るために滲み防止処理を行
う。
う。
(2)少量のインク付与で高発色性が得られること。
(3)少量のインク付与で均染性が得られること。
(4)インク吐出が安定であること。
本名者らも、インクジェットの滲み防止に関し、すで
に下記の方法を提案している。
に下記の方法を提案している。
(A)布帛に特殊な前処理を用いる方法。
(B)特殊なインクを用いる方法。
(C)特殊な前処理と特殊なインクの両者を用いる方
法。
法。
(A)については、インクの移動を防ぐための撥水処
理(特開昭60−99081号公報)や布帛の保水性向上を目
的とした水溶性高分子の処理(特開昭63−31592号公
報)等がある。
理(特開昭60−99081号公報)や布帛の保水性向上を目
的とした水溶性高分子の処理(特開昭63−31592号公
報)等がある。
(B)については、特定粘性挙動インクによる滲み防
止(特開昭62−101669号公報)。
止(特開昭62−101669号公報)。
(C)については、布帛とインクの両者から、インク
の移動を少なくしたもので、例えば、ゲル化法として
(特開昭60−81379号公報、特開昭61−231287号公報)
等があげられる これらの中でインクに何らかの添加剤を必要とする場
合は、滲み防止の効果が大きくても、インクの吐出能を
悪化させる場合が多い。すなわち添加剤はインク粘度の
増大、粘着性アップ、不溶成分の増大などから、インク
の吐出性および信頼性の低下を招く。
の移動を少なくしたもので、例えば、ゲル化法として
(特開昭60−81379号公報、特開昭61−231287号公報)
等があげられる これらの中でインクに何らかの添加剤を必要とする場
合は、滲み防止の効果が大きくても、インクの吐出能を
悪化させる場合が多い。すなわち添加剤はインク粘度の
増大、粘着性アップ、不溶成分の増大などから、インク
の吐出性および信頼性の低下を招く。
一方、布帛の前処理のみでは十分な滲み防止効果と高
発色性の両者が満足されていない。本発明者らの検討に
よれば、濃色を得ようとすればインク付与量を増大する
かまたは、インク中の染料濃度を増大するかのどちらか
である。インク付与量を増大すると滲みが大きくなり、
またインク中の染料濃度を増大すると吐出性能が低下す
る。
発色性の両者が満足されていない。本発明者らの検討に
よれば、濃色を得ようとすればインク付与量を増大する
かまたは、インク中の染料濃度を増大するかのどちらか
である。インク付与量を増大すると滲みが大きくなり、
またインク中の染料濃度を増大すると吐出性能が低下す
る。
従って、インクジェットの滲み防止、高染色性、均染
性およびインクの吐出性能において、各要因単独では満
足できても、全ての要因を満足するに至ってないのが現
状である。
性およびインクの吐出性能において、各要因単独では満
足できても、全ての要因を満足するに至ってないのが現
状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らはこれらの問題点、特にインクジェットの
滲み防止、高発色性、均染性を解決するため、種々鋭意
検討した結果、水溶性高分子と特定な水溶性溶剤との溶
解系の処理液で、前処理された布帛をインクジェットす
ることにより、前記問題がなく全ての要因を満足させる
得る事を見出し、本発明に到達した。本発明の課題は、
滲み防止された、高発色性でかつ、高品位の画像を得る
ためのインクジェット染色用布帛の製造方法および染色
法を堤供することにある。
滲み防止、高発色性、均染性を解決するため、種々鋭意
検討した結果、水溶性高分子と特定な水溶性溶剤との溶
解系の処理液で、前処理された布帛をインクジェットす
ることにより、前記問題がなく全ての要因を満足させる
得る事を見出し、本発明に到達した。本発明の課題は、
滲み防止された、高発色性でかつ、高品位の画像を得る
ためのインクジェット染色用布帛の製造方法および染色
法を堤供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明は前記の課題を達成するため、次の構成を有す
る。すなわち、本発明のインクジェット染色用布帛の製
造方法は、布帛に水溶性高分子と微細繊維状粉末を含む
水系処理液を付与し、乾燥することを特徴とするもので
ある。また、本発明の染色法は、かかる製造方法で得た
インクジェット染色用布帛を用いてインクジェット染色
し、次いで固着、ソーピング処理することを特徴とする
ものである。
る。すなわち、本発明のインクジェット染色用布帛の製
造方法は、布帛に水溶性高分子と微細繊維状粉末を含む
水系処理液を付与し、乾燥することを特徴とするもので
ある。また、本発明の染色法は、かかる製造方法で得た
インクジェット染色用布帛を用いてインクジェット染色
し、次いで固着、ソーピング処理することを特徴とする
ものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
通常、前処理剤の水溶性高分子の水溶液をマングルで
絞ると、絞られた瞬間は水溶性高分子が布帛の全面、す
なわち表面、内部および空隙に一定の割合でほぼ均一に
分布する。その後、布帛中の水溶性高分子は乾燥工程で
加熱され乾燥固化される。この場合、布帛に付与された
水溶性高分子は表面から水分が蒸発するにしたがい粘度
が増加して体積が減り、表面張力により徐々に繊維同志
を引き寄せながら内部へ後退し、ついには繊維同志を接
着するかたちで繊維束を充填する固形物となる。このよ
うな乾燥工程中の移動はマイグレーションとよばれてい
るものである。この結果、乾燥後は水溶性高分子が繊維
束の表面および内部に多量に付着されているが、編織物
組織の空隙にはほとんど付着されていない状態となる。
絞ると、絞られた瞬間は水溶性高分子が布帛の全面、す
なわち表面、内部および空隙に一定の割合でほぼ均一に
分布する。その後、布帛中の水溶性高分子は乾燥工程で
加熱され乾燥固化される。この場合、布帛に付与された
水溶性高分子は表面から水分が蒸発するにしたがい粘度
が増加して体積が減り、表面張力により徐々に繊維同志
を引き寄せながら内部へ後退し、ついには繊維同志を接
着するかたちで繊維束を充填する固形物となる。このよ
うな乾燥工程中の移動はマイグレーションとよばれてい
るものである。この結果、乾燥後は水溶性高分子が繊維
束の表面および内部に多量に付着されているが、編織物
組織の空隙にはほとんど付着されていない状態となる。
この布帛にインクジェットした場合、水溶性高分子が
インクを吸収するより速く、束に固まった繊維表面をイ
ンクが拡散して糸間を走って広がるため、多量の水溶性
高分子を付与しても滲みが止まりにくく、満足のいく品
位が得らない。また、紙などに多く用いられている充填
剤としての無機物においても、前記のような通常の付
与、乾燥方法では編織物組織の空隙にはほとんど付着さ
れていない。
インクを吸収するより速く、束に固まった繊維表面をイ
ンクが拡散して糸間を走って広がるため、多量の水溶性
高分子を付与しても滲みが止まりにくく、満足のいく品
位が得らない。また、紙などに多く用いられている充填
剤としての無機物においても、前記のような通常の付
与、乾燥方法では編織物組織の空隙にはほとんど付着さ
れていない。
本発明者らはこれらの問題点を解決ため種々検討した
結果、滲み防止の点から水溶性高分子を好ましい付着状
態とすることにより、問題点を解消しうる見通しを得て
本発明に到達した。すなわち水溶性高分子の好ましい付
着状態とは、布帛の表面、内部および空隙を薄片状被膜
で覆い、インクをすばやく吸収し、増粘させる事であ
る。
結果、滲み防止の点から水溶性高分子を好ましい付着状
態とすることにより、問題点を解消しうる見通しを得て
本発明に到達した。すなわち水溶性高分子の好ましい付
着状態とは、布帛の表面、内部および空隙を薄片状被膜
で覆い、インクをすばやく吸収し、増粘させる事であ
る。
本発明者らは水溶性高分子と微細繊維状粉末を併用す
ることにより、各々の単独に前処理した場合に比べ、相
乗効果を有し、滲み防止効果が高くなる事を見出した。
ることにより、各々の単独に前処理した場合に比べ、相
乗効果を有し、滲み防止効果が高くなる事を見出した。
これは水溶性高分子と微細繊維状粉末を併用で処理し
た場合、水溶性高分子単独では前述したように編織物組
織の空隙にほとんど付着していないが、微細繊維状粉末
が介在すると、編織物組織の空隙を橋渡しする形で水溶
性高分子および微細繊維状粉末で充填されるものと推定
される。すなわち本発明は水主媒体のインク系があれば
分散染料のような水不溶性染料が分散されたインクおよ
び反応性染料、酸性染料などのような水溶性染料インク
全てに適用可能であり、適応素材も限定されず、合成繊
維(ポリエステル、ナイロン、アクリル等)、天然植物
繊維(木綿、麻等)、動物繊維(絹、羊毛等)などに利
用でき、合理的かつ汎用的な方法である。
た場合、水溶性高分子単独では前述したように編織物組
織の空隙にほとんど付着していないが、微細繊維状粉末
が介在すると、編織物組織の空隙を橋渡しする形で水溶
性高分子および微細繊維状粉末で充填されるものと推定
される。すなわち本発明は水主媒体のインク系があれば
分散染料のような水不溶性染料が分散されたインクおよ
び反応性染料、酸性染料などのような水溶性染料インク
全てに適用可能であり、適応素材も限定されず、合成繊
維(ポリエステル、ナイロン、アクリル等)、天然植物
繊維(木綿、麻等)、動物繊維(絹、羊毛等)などに利
用でき、合理的かつ汎用的な方法である。
布帛としては特に限定されず織物、編物、不織布など
があげられる。
があげられる。
本発明でいう水溶性高分子とは、天然水溶性高分子と
合成水溶性高分子に分類できる。
合成水溶性高分子に分類できる。
天然糊料には、澱粉系、メチルセルロース、ヒドロキ
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース等のセルロース系、ローカス
トビーン、グアー、タマリンド等のガム系、その他、ア
ルギン酸ソーダがある。
シメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース等のセルロース系、ローカス
トビーン、グアー、タマリンド等のガム系、その他、ア
ルギン酸ソーダがある。
合成水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、
ポリビニルメチールエーテル等のビニル系、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸塩、およびこ
れらの水溶性共重合物、ポリアクリルアマイド等のアク
リル系、マレイン酸共重合物としてたとえばスチロー
ル、酢酸ビニルとの共重合物、その他ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、単独もし
くは2種以上配合して用いてもよい。
ポリビニルメチールエーテル等のビニル系、ポリ(メ
タ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸塩、およびこ
れらの水溶性共重合物、ポリアクリルアマイド等のアク
リル系、マレイン酸共重合物としてたとえばスチロー
ル、酢酸ビニルとの共重合物、その他ポリビニルピロリ
ドン、ポリエチレンオキサイド等が挙げられ、単独もし
くは2種以上配合して用いてもよい。
一般的には発色性や脱糊性の面より、使用染料により
水溶性高分子はほぼ決定される。たとえば反応性染料を
使用する場合、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ソーダ、ポリ(メタ)アクリル酸塩が好ましく用いら
れる。
水溶性高分子はほぼ決定される。たとえば反応性染料を
使用する場合、カルボキシメチルセルロース、アルギン
酸ソーダ、ポリ(メタ)アクリル酸塩が好ましく用いら
れる。
水溶性高分子の付与量は布帛に対して0.1〜5重量%
であり、0.1重量%未満では滲み防止性が小さく、5重
量%を越えると処理液の粘度が上昇しすぎ、付与方法が
限定されたり、脱糊性や発色性が不良となる。従って0.
5〜3重量%の範囲が好ましく用いられる。
であり、0.1重量%未満では滲み防止性が小さく、5重
量%を越えると処理液の粘度が上昇しすぎ、付与方法が
限定されたり、脱糊性や発色性が不良となる。従って0.
5〜3重量%の範囲が好ましく用いられる。
本発明でいう微細繊維状粉末とは、粒状ないしは繊維
状(フィブリル状、パイル状、羽毛状)のものであり、
一般の天然繊維や合成繊維から成る微粒子繊維である。
(以下微粒子繊維と略す)。天然繊維としてはセルロー
ス系繊維粉末、合成繊維としてはポリエステル、ポリア
ミド、アクリルなどの極細繊維が用いられる。この極細
繊維とは1デニール以下、直径15μ以下の微粒子状のも
のである。また微粒子状の繊維は特に限定されるもので
ないが、好ましい例としてセルロース系、タンパク質
系、合成高分子としてはビニロン、親水性ポリアミドま
た高吸収性樹脂として架橋型および低膨潤型の微粒子で
水分散できるものは使用できる。特に好ましくはセルロ
ース繊維(天然セルロースまたは再生セルロース)であ
る。
状(フィブリル状、パイル状、羽毛状)のものであり、
一般の天然繊維や合成繊維から成る微粒子繊維である。
(以下微粒子繊維と略す)。天然繊維としてはセルロー
ス系繊維粉末、合成繊維としてはポリエステル、ポリア
ミド、アクリルなどの極細繊維が用いられる。この極細
繊維とは1デニール以下、直径15μ以下の微粒子状のも
のである。また微粒子状の繊維は特に限定されるもので
ないが、好ましい例としてセルロース系、タンパク質
系、合成高分子としてはビニロン、親水性ポリアミドま
た高吸収性樹脂として架橋型および低膨潤型の微粒子で
水分散できるものは使用できる。特に好ましくはセルロ
ース繊維(天然セルロースまたは再生セルロース)であ
る。
また微粒子繊維の長径としては300μ以下、さらに好
ましくは100μ以下、より好ましくは30μ以下である。3
00μを越えるとカラミが大きく、固まりやすく均一分散
が難しい。同時に布帛が羽毛立ち、インクジェット次に
ノズルに接触しやすく、印字乱れが生じ好ましくない。
ましくは100μ以下、より好ましくは30μ以下である。3
00μを越えるとカラミが大きく、固まりやすく均一分散
が難しい。同時に布帛が羽毛立ち、インクジェット次に
ノズルに接触しやすく、印字乱れが生じ好ましくない。
微粒子繊維の付与量は、布帛に対して0.1〜15重量%
であり、好ましくは2〜10%である。0.1重量%未満で
は滲み防止性が小さく、15重量%を越えると処理液の粘
度が上昇しすぎ、付与方法が限定されたり、発色性が不
良となる。
であり、好ましくは2〜10%である。0.1重量%未満で
は滲み防止性が小さく、15重量%を越えると処理液の粘
度が上昇しすぎ、付与方法が限定されたり、発色性が不
良となる。
水溶性高分子と微粒子繊維の配合比率は水溶性高分子
に対し0.5〜20倍、好ましくは2〜10倍である。
に対し0.5〜20倍、好ましくは2〜10倍である。
天然繊維や合成繊維から成る微粒子繊維は、天然繊維
や合成繊維と同様に染色される。従って、布帛と微粒子
繊維が同一素材の場合は好ましくない。すなわち、被染
物(布帛)、使用染料、染色助剤、微粒子繊維の関係を
十分考慮し、被染物の染色性を阻害しない適切なものが
選ばれる。
や合成繊維と同様に染色される。従って、布帛と微粒子
繊維が同一素材の場合は好ましくない。すなわち、被染
物(布帛)、使用染料、染色助剤、微粒子繊維の関係を
十分考慮し、被染物の染色性を阻害しない適切なものが
選ばれる。
本発明者らの検討によれば、好ましい組み合わせの例
として、被染物が絹織物、使用染料が反応性染料でしか
も中性染色の場合、微粒子繊維としては麻、木綿および
ポリエステル、被染物が絹織物、使用染料が酸性染料の
場合も同様である。
として、被染物が絹織物、使用染料が反応性染料でしか
も中性染色の場合、微粒子繊維としては麻、木綿および
ポリエステル、被染物が絹織物、使用染料が酸性染料の
場合も同様である。
また被染物がポリエステル系繊維の場合、微粒子繊維
としては麻、木綿等げあげられる。
としては麻、木綿等げあげられる。
水溶性高分子と微粒子繊維から成る処理液を付与させ
る方法はパッド法、スプレー法、コーティング法および
プリント法等いずれの方法でも良いが、滲み防止の点
で、前処理剤は繊維構造内部まで含浸せるのが好まし
く、この点および処理の均一性の点で、パッド法が最も
優れている。
る方法はパッド法、スプレー法、コーティング法および
プリント法等いずれの方法でも良いが、滲み防止の点
で、前処理剤は繊維構造内部まで含浸せるのが好まし
く、この点および処理の均一性の点で、パッド法が最も
優れている。
また、それ以外に必要に応じ布帛に、発色性向上など
を目的に酸、アルカリ、塩類水溶性溶剤、還元防止剤等
の染色助剤および滲み防止を目的とした無機微粒子の充
填剤、発泡剤を付与しても差支えない。
を目的に酸、アルカリ、塩類水溶性溶剤、還元防止剤等
の染色助剤および滲み防止を目的とした無機微粒子の充
填剤、発泡剤を付与しても差支えない。
本発明でいうインクジェット染色とは、インク等の液
体をノズルから吐出させ、吐出した液を液滴化して、制
御し利用するものであり、その方法としては(1)連続
吐出方式(偏向型、発散型)(2)オンデマンド型(圧
力パルス式、バブルジェット式、静電吐出式)に分類さ
れ、いずれの方法を用いても良い。
体をノズルから吐出させ、吐出した液を液滴化して、制
御し利用するものであり、その方法としては(1)連続
吐出方式(偏向型、発散型)(2)オンデマンド型(圧
力パルス式、バブルジェット式、静電吐出式)に分類さ
れ、いずれの方法を用いても良い。
最適インク付与量は布帛構造にもよるが、通常布帛の
目付が60〜200/m2の場合、15〜60g/m2付与するのが良
い。インク付与量が少ない場合、白場が残り発色性が低
下し、インク付与量が多い場合、滲み防止が大きくなる
ため、布帛により最適の付与量を設定する必要がある。
目付が60〜200/m2の場合、15〜60g/m2付与するのが良
い。インク付与量が少ない場合、白場が残り発色性が低
下し、インク付与量が多い場合、滲み防止が大きくなる
ため、布帛により最適の付与量を設定する必要がある。
本発明の具体的な染色法は、水溶性高分子/微細繊維
状粉末から成る処理液を布帛に付与し、乾燥して得られ
る布帛をインクジェット染色し、次いで、スチーミング
等の固着処理を行い、最後に水溶性高分子、微粒子繊維
を除去するための、ソーピング処理および仕上げ処理を
行い製品化する。
状粉末から成る処理液を布帛に付与し、乾燥して得られ
る布帛をインクジェット染色し、次いで、スチーミング
等の固着処理を行い、最後に水溶性高分子、微粒子繊維
を除去するための、ソーピング処理および仕上げ処理を
行い製品化する。
スチーミング処理、ソーピング処理および仕上げ処理
は通常公知の設備、方法でよい。
は通常公知の設備、方法でよい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
[実施例] 実施例1〜2、比較例1〜3 漂白、精錬した絹織物(サテン:目付 95g/m2)およ
び木綿織物(ツイル:目付 125g/m2)を下記の前処理
液で処理を行った(未処理は比較例1とする。) 絹織物は実施例1、比較例1〜2および木綿織物は実施
例2、比較例1、3をそれぞれ処理した。
び木綿織物(ツイル:目付 125g/m2)を下記の前処理
液で処理を行った(未処理は比較例1とする。) 絹織物は実施例1、比較例1〜2および木綿織物は実施
例2、比較例1、3をそれぞれ処理した。
(1)前処理液 (実施例 1) アルギン酸ナトリウム 1% セルロースパウダー 10% イオン交換水 89% (実施例 2) アルギン酸ナトリウム 1% 極細ポリエステルパイル 10% 炭酸ナトリウム 3% イオン交換水 86% (比較例 2) アルギン酸ナトリウム 1% イオン交換水 99% (比較例 3) アルギン酸ナトリウム 1% 炭酸ナトリウム 3% イオン交換水 96% (セルロースパウダー:50μの麻、フィブリル形状、ト
スコ社製、ポリエステル パイル:0.2d, パイル長:平均 75μ、繊維状) いずれも、パッド(絞り率:65%)−乾燥(125℃)し
た。
スコ社製、ポリエステル パイル:0.2d, パイル長:平均 75μ、繊維状) いずれも、パッド(絞り率:65%)−乾燥(125℃)し
た。
(2) インク組成 染料 30% エチレングリコール 20% イオン交換水 50% 染料としては a.レマゾール カーキスブルー G リキッド (Remazol TurquoiseBlue G Liquid)(ヘキスト社製) シバクロン レッド 6B リキッド b.(Cibacron Red 6B Liquid)(チバ.ガイギー社製) いずれも1ミクロンのフィルターで濾過後、減圧下で
脱気を行い使用した。
脱気を行い使用した。
(3) インクジェット条件 インクジェット方式:オンデマド型 ノズル径 :75ミクロン 印加電圧 :60V 駆動周波数:4000Hz 解像度 :8ドット/mm (1)で得られたインクジェット用の前処理布および未
処理(比較例1)をインクジェットを行った。次に、染
色するため固着−ソーピングを行った。
処理(比較例1)をインクジェットを行った。次に、染
色するため固着−ソーピングを行った。
(4) 固着−ソーピング 飽和水蒸気100℃で15分間スチーミング処理。次いで
水洗し、80℃で5分間ソーピング処理し、乾燥した。結
果を第1表に示した。
水洗し、80℃で5分間ソーピング処理し、乾燥した。結
果を第1表に示した。
(5)測定 a.発色性 下記の式よりK/Sを求めた。
K/S=(1−R)2/2R K/Sは値が大きいものほど発色性が高い。
(Rはブルーを測定し、670nmでの最大吸収波長の反射
率を示す) b.滲みはインクの移動距離(mm)を表しブルーとレッド
の境界に、どれだけインクが広がっているかを示しもの
である。0.6mm以下であれば布帛に繊維画像が付与出来
る。
率を示す) b.滲みはインクの移動距離(mm)を表しブルーとレッド
の境界に、どれだけインクが広がっているかを示しもの
である。0.6mm以下であれば布帛に繊維画像が付与出来
る。
第1表に示した様に、比較例1は未処理であり滲みが
最も大きい。実施例1と比較2また実施例2と比較例3
を比較した場合、いずれも本発明法の微粒子繊維を添加
した方が滲み防止性に優れていることが認められた。本
発明法は滲み防止の目標である0.6mm以下に達してお
り、繊維の画像が得られた。また発色性においても、本
発明法は比較例に比べ絹、木綿のいずれにおいても、優
れている。
最も大きい。実施例1と比較2また実施例2と比較例3
を比較した場合、いずれも本発明法の微粒子繊維を添加
した方が滲み防止性に優れていることが認められた。本
発明法は滲み防止の目標である0.6mm以下に達してお
り、繊維の画像が得られた。また発色性においても、本
発明法は比較例に比べ絹、木綿のいずれにおいても、優
れている。
(発明の効果) 本発明により得られたインクジェット用布帛は発色性
に優れ、かつインクの滲み防止性が良好であるため、濃
色で繊細な画像が得られる。
に優れ、かつインクの滲み防止性が良好であるため、濃
色で繊細な画像が得られる。
また、本発明はインク成分に特別な添加剤を必要とし
ないため、吐出性能を損なうことなく、布帛の前処理の
みでにじみ防止が達成でき、しかも天然繊維、合成繊維
のいずれにも用いる事ができる。
ないため、吐出性能を損なうことなく、布帛の前処理の
みでにじみ防止が達成でき、しかも天然繊維、合成繊維
のいずれにも用いる事ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−55277(JP,A) 特開 昭62−169680(JP,A) 特開 平2−219679(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06P 5/00 111 D06P 5/00 104
Claims (3)
- 【請求項1】布帛に水溶性高分子と微細繊維状粉末を含
む水系処理液を付与し、乾燥することを特徴とするイン
クジェット染色用布帛の製造方法。 - 【請求項2】該微細繊維状粉末が、セルロール系繊維の
粉末である請求項(1)に記載のインクジェット染色用
布帛の製造方法。 - 【請求項3】前記請求項(1)または(2)に記載され
た製造方法で得たインクジェット染色用布帛を用いてイ
ンクジェット染色し、次いで固着、ソービング処理する
ことを特徴とする染色法。
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JP1247509A JP2929616B2 (ja) | 1989-09-22 | 1989-09-22 | インクジェット染色用布帛の製造方法および染色法 |
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JP1247509A JP2929616B2 (ja) | 1989-09-22 | 1989-09-22 | インクジェット染色用布帛の製造方法および染色法 |
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-
1989
- 1989-09-22 JP JP1247509A patent/JP2929616B2/ja not_active Expired - Fee Related
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