JPH0742658B2 - インクジェット染色用布帛および染色方法 - Google Patents

インクジェット染色用布帛および染色方法

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JPH0742658B2
JPH0742658B2 JP3359451A JP35945191A JPH0742658B2 JP H0742658 B2 JPH0742658 B2 JP H0742658B2 JP 3359451 A JP3359451 A JP 3359451A JP 35945191 A JP35945191 A JP 35945191A JP H0742658 B2 JPH0742658 B2 JP H0742658B2
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06PDYEING OR PRINTING TEXTILES; DYEING LEATHER, FURS OR SOLID MACROMOLECULAR SUBSTANCES IN ANY FORM
    • D06P5/00Other features in dyeing or printing textiles, or dyeing leather, furs, or solid macromolecular substances in any form
    • D06P5/30Ink jet printing

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェット方式によ
り染料インクを付与し、尖鋭性且つビルドアップ性の良
好なプリント画像が得られる布帛に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、捺染分野に於て、インクジェット
方式による図柄染色が開発されだした。すなわち、原型
図柄をセンサーにより読みとらせ、コンピューター処
理、電気信号に変換し、インクジェットノズルから染液
を吐出させ布帛に印字、染色する。ところが、インクジ
ェット方式による染色に於て、布帛に染料インクを印字
した時に「にじみ」が生じ、尖鋭性の良好なプリント画
像の得られないことが大きな問題であった。該問題を改
善する方策として、用いる染料に対し実質的に非染着性
である水溶性高分子、水溶性塩類、並びに水不溶性無機
微粒子の群から選ばれた化合物を予め布帛に処理してお
き、インクジェット染色を行うる方法(特公昭63−3
1594号公報)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】布帛を染色する際に用
いられている繊維の種類に対し適合した染料および染色
条件をきめ細く対応させて行わなければならない。しか
し、上記の従来の提案技術では、各種繊維のインクジェ
ット染色に於て尖鋭性且つビルドアップ性が良好で、再
現性よく、染色することは甚だ難しい。本発明はこれら
の問題点を解決し、尖鋭性且つビルドアップ性が良好で
再現性よく染色できるインクジェット染色用布帛を提供
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
目的を達成すべく、鋭意検討した結果、水不溶性吸水性
樹脂を用いることにより、上記のように改善された染色
が可能となることを見い出し本発明に到達した。すなわ
ち、本発明は純水に対する吸水能が50〜1,000m
l/gの水不溶性吸水性樹脂の親水性有機溶剤または芳
香族系溶剤の分散液で処理されてなり、該水不溶性吸水
性樹脂が布帛に対して0.01〜10重量%付着されて
なることを特徴とするインクジェット染色用布帛(第1
発明);並びに布帛に対して、純水に対する吸水能が5
0〜1,000ml/gの水不溶性吸水性樹脂を親水性
有機溶剤または芳香族系溶剤の分散液で処理し該水不溶
性吸水性樹脂を0.01〜10重量%付着せしめた後、
インクジェット方式により染料インクを付与し、次いで
熱固着処理した後、該水不溶性吸水性樹脂を染浄除去す
ることを特徴とする布帛のインクジェット染色方法(第
2発明)である。
【0005】本発明に於て、該水不溶性吸水性樹脂とし
ては、たとえばデンプンまたはセルロース(a)と、
カルボキシル基もしくはスルホン酸基を含有する水溶性
単量体および加水分解により水溶性となる単量体から選
ばれる単量体(以下、水溶性単量体と記す)(b)と、
架橋剤(c)とを必須成分として重合させ、必要により
加水分解を行うことにより得られる水不溶性吸水性樹脂
(以下、デンプンまたはセルロース系架橋体と記す)が
あげられる。
【0006】上記に例示した水不溶性吸水性樹脂の製造
に用いられる(a)、(b)、および(c)の詳細、
(a)、(b)、および(c)の割合、製造法および水
不溶性吸水性樹脂の具体例は特開昭52−25886
号、特公昭53−46199号、特公昭53−4620
0および特公昭55−21041号公報に記載されてい
る。
【0007】上記に例示した以外の水不溶性吸水性樹脂
としては、たとえば(a)と(b)とを重合させたも
の(デンプン−アクリルニトリルグラフト重合体の加水
分解物、セルロース−アクリルニトリルグラフト重合体
の加水分解物等、以下デンプンまたはセルロース−アク
リルニトリルグラフト重合物と記す);(a)の架橋
物(カルボキシメチルセルロ−スの架橋物等);
(b)と(c)との共重合体(架橋ポリアクリルアミド
の部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリルア
ミド共重合体、架橋されたスルホン化ポリスチレン、特
開昭52−14689号および特開昭52−27455
号公報記載のビニルエステル−不飽和カルボン酸共重合
体ケン化物、架橋されたポリアクリル酸塩、架橋された
アクリル酸−アクリルエステル酸共重合体、架橋された
イソブチレン−無水マレイン酸共重合体、および架橋さ
れたカルボン酸変性ポリビニルアルコール);並びに
自己架橋性を有する(b)の重合物(自己架橋型ポリア
クリル酸塩等)があげられる。また、以上例示した水不
溶性吸水性樹脂は2種以上併用してもよい。
【0008】これらのうち、好ましいものは、;並び
にとして例示したもののうち、架橋ポリアクリルアミ
ドの部分加水分解物、架橋されたアクリル酸−アクリル
アミド共重合体、架橋されたポリアクリル酸塩、架橋さ
れたアクリル酸−アクリルエステル酸共重合体、架橋さ
れたイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、および架
橋されたカルボン酸変性ポリビニルアルコールである。
【0009】該水不溶性吸水性樹脂(A)の純水に対す
る吸水能は、通常50〜1,000ml/g、好ましく
は100〜1,000ml/gである。また該水不溶性
吸水性樹脂の形状は特に限定しないが、粉末状または粒
状(粒度は通常5mm以下)のものが好ましい。
【0010】本発明に於て採用されるインクジェット方
式は染料インクをノズルから効果的に離脱させて、射程
体である布帛類に付与しさえすれば用いることが出来、
その代表的な方式はたとえば、1EEEトランスクッシ
ョング・インダストリ・アプリケ−ションズ、Vol.
1A−13、No1(’77年2月3日号)エレクトロ
ニクス、76年4月19日号などに記載されている。
【0011】その代表的な方式としては、下記(1)〜
(3)の方法がある。即ち(1)静電吸引方式;ノズル
とノズルの数mm前方に置いた加速電極との間に強電解
を与えて、ノズルからインクを粒子化して次々に引出
し、引き出されたインク粒子が偏向電極間を飛翔する時
に情報信号を偏向電極に与えて記録する。
【0012】(2)超音波振動式;小型ポンプでインク
に高圧を加え、ノズルを水晶振動子などで機械的に振動
させることにより強制的に微小インク粒子を噴射する。
噴射されたインク粒子は噴射と同時に情報信号に応じて
帯電される。帯電されたインク粒子は偏向電極板間を通
過する際、帯電量に応じて偏向される。
【0013】(3)ピエゾ素子方式;ピエゾ素子を利用
するもので、ピエゾ素子に電気信号を与えて機械的変位
を生じさせることにより、インクに圧力を加えて、ノズ
ルより噴射させるものである。
【0014】これらの種々のインクジェット方式は本発
明に於ては適宜選択して採用することが出来る。
【0015】本発明に於ける布帛は織物でも、編物で
も、不織布でもよく、布帛に用いる繊維素材としては、
任意の合成繊維(ポリエステル、ポリアミド、アクリル
繊維など)、半合成繊維(アセテート、レーヨンな
ど)、天然繊維(綿、絹、羊毛など)、これらの混合品
(混紡品、交撚品、交編織品)などすべての繊維素材を
適用することが出来る。
【0016】本発明に於ける染料インクとしては布帛に
対し染着可能な染料を含有するものが必要であり、この
染料としては酸性染料、直接染料、反応性染料、カチオ
ン染料、分散染料などがあげられる。
【0017】染料インクを構成する染料は使用する繊維
素材に対応して変更させなければならない。たとえば、
布帛を構成する繊維素材がポリエステル、アセテート繊
維である場合は染料インクは分散染料を用いて構成され
る。
【0018】布帛を構成する素材が羊毛、絹、ポリアミ
ド、綿、レーヨンなどアニオン性染料可染素材の場合は
染料として、直接染料、酸性染料、反応染料などのアニ
オン性染料が適用される。また、アクリル繊維やカチオ
ン可染ポリエステル系繊維などのカチオン性染料可染素
材の場合は染料としてカチオン性染料が適用される。
【0019】分散染料としては、アゾ系、アントラキノ
ン系、ニトロジフェニルアミン系、ナフタルイミド系、
ナフトキノンイミド系、メチン系などがあげられる。具
体的には新版染料便覧(発行所:丸善株式会社)第72
5〜816頁記載の染料があげられる。
【0020】直接染料としては、アゾ系、スチルベン
系、チアゾール系、ジオキサジン系、フタロシアニン系
などがあげられる。具体的には同染料便覧第317〜3
96頁記載の染料があげられる。
【0021】酸性染料としては、アゾ系、アントラキノ
ン系、トリフェニルメタン系、キサンチン系などがあげ
られる。具体的には、同染料便覧第393〜526頁記
載の染料があげられる。
【0022】反応染料としては、アゾ系、アントラキノ
ン系、フタロシアニン系染料などがあげられる。具体的
には、同染料便覧第881〜934頁記載の染料があげ
られる。
【0023】カチオン染料としては、具体的には同染料
便覧第529〜562頁記載の染料があげられる。
【0024】染料インクは各々のインクジェット方式に
適したインク設計とすればよいが、環境上および布帛へ
のにじみの点から水性インクが好ましく適用される。
【0025】該インクには必要により物性調整剤(粘
度、表面張力、電導度、pHなどの調整)、防カビ剤、
殺菌剤、キレート化剤、インク乾燥防止剤などの添加剤
が配合される。インク乾燥防止剤はインクジェットノズ
ルのインクづまりを防止する作用を有するもので、たと
えばエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコ
ール、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドンな
どのN−アルキルピロリドン、メチルセロソルブ、エチ
ルセロソルブ、メチルカルビトールなどのエーテル化合
物、N−シクロヘキシルホルムアミド、N−,N−ジブ
チルホルムアミドなどのホルムアミド誘導体およびベン
ジルアルコール、1−フェニルエチルアルコールなどの
アラルキルアルコールなどがあげられる。
【0026】該水不溶性吸水性樹脂を布帛に付着させる
方法を例示すると、まず親水性有機溶剤(メタノール、
イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジメチルホルムアミドなど)に該水不
溶性吸水性樹脂を分散させ、分散液を作成する。次いで
パッド法、スプレー法、コーティング法およびプリント
法などのいずれかの方法により布帛をこの分散液で処理
し、乾燥する。防曝装置がついているならば、芳香族系
溶剤(トルエン、キシレンなど)で分散溶液を作成し、
用いてもよい。
【0027】水不溶性吸水性樹脂の付着量は布帛に対し
て0.01〜10重量%であり、好ましくは0.1〜5
重量%である。0.01%未満では染料インクのにじみ
防止性が小さく、尖鋭性の良好なプリント画像が得られ
ない。また、10重量%を越えるとにじみ防止性は増大
するが、プリント画像のビルドアップ性が極端に低下
し、好ましくない。
【0028】本発明のインクジェット染色方法の具体例
としてはまず、布帛に該水不溶性吸水性樹脂からなる分
散溶液を付与し、乾燥して本発明のインクジェット染色
用布帛を得る。この染色用布帛にインクジェット染色機
にて染料インクを印字する。次いで、布帛に付与された
染料を加熱発色させるために蒸熱または乾熱処理をす
る。熱固着条件は使用される染料の種類や布帛類の種類
によって異なるが、蒸熱の場合、100〜130℃で1
0〜30分、乾熱の場合、180〜210℃で1〜5分
処理する。最後に未染着染料および該水不溶性吸水性樹
脂を除去するためにソーピングまたは還元洗浄を行う。
【0029】本発明に於て、該水不溶性吸水性樹脂を付
着させた布帛にインクジェット方式により染料インクを
付与(印字)した場合、何故尖鋭性且つビルドアップ性
が良好で、再現性よく染色できるのかということについ
て考察する。
【0030】プリント染色に於て尖鋭性、且つビルドア
ップ性を良好ならしめるには布帛上に染料を如何に多量
に、シャープにのせ、熱固着時に染料のマイグレーショ
ンを起こさせないかにかかっている。ところで、インク
ジェット方式の染料インクは前述したように媒体が水主
体であり水可溶性染料の水溶液あるいは微小に分散させ
た染料の水分散液であり、インク量に関係なくインクを
如何に早く被染着体に吸収させるかがポイントである。
【0031】本発明の染色用布帛にインクが付着すると
多くのインクがにじむことなくスピィーディーに吸収す
る。これは該水不溶性吸水性樹脂の架橋した高分子網目
内にインクが閉じ込められマイグレーションを防ぎシャ
ープな印字を形成すると考えられる。また、該水不溶性
吸水性樹脂は各染料との親和性が乏しいため、高分子網
目内に閉じ込められた染料は熱固着しても該水不溶性吸
水性樹脂内部では拡散せず、親和性の良好な繊維部分の
みにマイグレートする。
【0032】一方、従来技術の水溶性高分子あるいは水
溶性塩類を用いる方法では同様にインクが付着した時、
インクはこれら化合物を溶解させ、拡がりながら吸収す
るいわゆるにじみながらインクを吸収する。さらに従来
技術の水不溶性無機微粒子を用いる方法では粒子の隔隙
に毛細管現象によって該インクを含み、吸収状態をと
る。しかし、水不溶性であるがために、吸収速度が遅く
吸収量も限定され多くは吸収しない。
【0033】該水不溶性吸水性樹脂を付着させた本発明
の染色用布帛にインクジェット方式により染料インクを
付与(印字)する方法は、従来技術の水溶性高分子、水
溶性塩類ならびに水不溶性無機微粒子の群から選ばれた
化合物を用いる方法に比べ、尖鋭性とビルドアップ性が
優れるのはこのためである。
【0034】
【実施例】以下、実施例により更に説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。以下に於て%は重量
%を示す。
【0035】1.拡散度;インクジェット染色に於て、
飛翔中のインク液滴の径に対する布帛上でのドット径の
比率である。数値が小さいほど、インクのにじみが少な
いことを示す。 2.尖鋭性;インクジェット染色に於て幾何学模様を印
字、染色し尖鋭性を肉眼判定した。 (判定基準) ◎:全くにじむことなく印字、染色されていて模様の細
線が鮮明である。 ○:にじむことなく印字、染色されていて模様はまずま
ずである。 △:若干にじんで印字、染色されて模様の細線が不明確
である。 ×:にじんで印字、染色され模様の細線が表現できてい
ない。 3.彩度量;インクジェット染色に於て、べた印字、染
色し、彩度量(*C)を測定、彩度差(△*C)を算出
した。ここで言う彩度差とは処理剤を処理したものと、
処理剤を処理しないものの各々の染色布の彩度差であ
る。数値の小さいものほど彩度差が少ないことを示す。 4.ビルドアップ性;3.の染色布の明度(L値)をM
ulti Specutro MSC−2[スガ試験機
(株)製]で測色し、色の濃さを測定した。数値が小さ
いほど、濃染色されていることを示す。
【0036】参考例1 デンプン系架橋型吸水性樹脂、サンウェットIM−10
00MPS[三洋化成(株)製]の1%分散溶液を作成
し、ポリエステル加工糸織物をパッディング(絞り率5
0%)し、100℃で2分乾燥し、インクジェット染色
用布帛を作成した。該布帛を下記条件でインクジェット
染色を行った。
【0037】 (インクジェット用インクの組成) スミカロンブリリアントブルーS−BL 8(部) [分散染料、住友化学(製)] N−メチルピロリドン 10 エチレングリコール 15 イオン交換水 67 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 100 粘 度(cps/25℃) : 8 表面張力(dyne/cm,25℃) : 58.2 比電導度(mμ、25℃) : 3.3 pH : 7.8
【0038】(インクジェット染色) (1)印字 1)インクジェット方式 : オンデマンド方式 2)ノズル径 : 60μ 3)印加電圧 : 50V (2)発色(熱処理、還元洗浄) 1)熱処理 : 180℃×2分、固着処理 2)還元洗浄 : ハイドロサルファイト 1(g/l) NaOH 1 イオネットRK−15 1 [三洋化成(株)製] 80℃×20分処理、水洗、乾燥
【0039】参考例2 参考例1のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりに架橋
されたポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂[日本触媒化
学(株)製、アクアリックCA−ML]を用い、インク
ジェット染色用布帛を作成した。参考例1と同様のイン
クジェット染色試験を行った。
【0040】参考例3 参考例1のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりに架橋
されたポリアクリル酸(塩)系吸水性樹脂[三洋化成
(株)製、サンウェットIM−5000]を用いインク
ジェット染色用布帛を作成した。
【0041】比較例1、2 参考例1のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりにアラ
ビアゴム(比較例1)、モンモリロナイト(比較例2)
の各々の1%水溶液を用い、インクジェット染色用布帛
を作成した。続いて参考例1と同様のインクジェット染
色試験を行った。
【0042】参考例1〜3、比較例1、2のインクジェ
ット染色用布帛について拡散度、そして各々の染色布に
ついて尖鋭性、彩度量(*C)およびビルドアップ性
(L値)を測定し、その結果を下記表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】上記表1の評価結果から参考例のインクジ
ェット染色布帛は拡散度、尖鋭性に優れ、且つ彩度およ
びビルドアップ性の良好なインクジェット画像が得られ
た。これに対し、比較例1、2は拡散度、尖鋭性が本発
明の布帛に比べ今一つであり、彩度、ビルドアップ性に
おいても劣っていた。
【0045】参考例4 デンプン系架橋型吸水性樹脂、サンウェットIM−10
00MPS[三洋化成(株)製]の1%分散溶液を作成
した。綿ブロード#80をパッディング(絞り率80
%)し、105℃で2分乾燥し、インクジェット染色用
布帛を作成した。該布帛を下記条件でインクジェット染
色を行った。
【0046】 (インクジェット用インクの組成) カヤシオンスカーレット P−RN [反応染料、日本化薬(株)製] 10(部) 尿素 10 炭酸ソーダ 2 グリセリン 15 イオン交換水 63 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 100 粘 度(cps/25℃) : 10 表面張力(dyne/cm,25℃) : 55.3 比電導度(mμ、25℃) : 2.4 pH : 10.2
【0047】(インクジェット染色) (1)印字 1)インクジェット方式 : オンデマンド方式 2)ノズル径 : 60μ 3)印加電圧 : 50V (2)発色(過熱蒸気処理、還元洗浄) 1)過熱蒸気処理 : 130℃×3分処理 2)ソーピング : グランアップQF−105K 1(g/l) [三洋化成(株)製] 80℃×20分処理、水洗、乾燥
【0048】参考例5 参考例4のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりに架橋
されたイソブチレン無水マレイン酸共重合体吸水性樹脂
[クラレ(株)KIゲル201K]を用い、インクジェ
ット染色用布帛を作成した。参考例4と同様のインクジ
ェット染色試験を行った。
【0049】参考例6 参考例4のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりに架橋
されたカルボン酸変性ポリビニルアルコール系吸水性樹
脂[住友化学(株)製、イゲタゲルP]を用い、インク
ジェット染色用布帛を作成した。参考例4と同様のイン
クジェット染色試験を行った。
【0050】比較例3、4 参考例4のデンプン系架橋型吸水性樹脂の代わりにポリ
ビニルアルコール[PVA117](比較例3)、Ca
Cl(比較例4)の各々1%水溶液を用い、インクジ
ェット染色用布帛を作成した。続いて、参考例4と同様
のインクジェット染色試験を行った。
【0051】参考例4〜6、比較例3、4のインクジェ
ット染色用布帛について拡散度、そして各々の染色布に
ついて尖鋭性、彩度量(*C)およびビルドアップ性
(L値)を測定し、その結果を下記表2に示した。
【0052】
【表2】
【0053】上記表2の評価結果から参考例のインクジ
ェット染色布帛(参考例4〜6)は拡散度、尖鋭性に優
れ、且つ彩度およびビルドアップ性の良好なインクジェ
ット画像が得られた。これに対し、比較例3、4は拡散
度、尖鋭性が本発明の布帛に比べ少し劣っており、且つ
彩度、ビルドアップ性も劣っていた。
【0054】実施例1 デンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂、サンウェットI
M−1000MPS[三洋化成(株)製、純水に対する
吸水能が900ml/g]の20%分散エチレングリコ
ール液を作成し、ポリエステル加工糸織物(目付量20
0g/m)にスプレー法で50g塗布後、100℃で
5分乾燥し、インクジェット染色用布帛を作成した。
(水不溶性吸水性樹脂の付着量は布帛に対して4%)該
布帛を参考例1と同じ条件でインクジェット染色を行っ
た。
【0055】実施例2 実施例1のデンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂の代わ
りに架橋されたポリアクリル酸(塩)系水不溶性吸水性
樹脂[日本触媒化学(株)製、アクアリックCA−M
L、純水に対する吸水能が250ml/g]を用い、イ
ンクジェット染色用布帛を作成した。(水不溶性吸水性
樹脂の付着量は布帛に対して4%)参考例1と同様のイ
ンクジェット染色試験を行った。
【0056】実施例3 実施例1のデンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂の代わ
りに架橋されたポリアクリル酸(塩)系水不溶性吸水性
樹脂[三洋化成(株)製、サンウェットIM−5000
MPS、純水に対する吸水能が400ml/g]を用い
インクジェット染色用布帛を作成した。(水不溶性吸水
性樹脂の付着量は布帛に対して4%)参考例1と同様の
インクジェット染色試験を行った。
【0057】実施例4 実施例1の20%分散エチレングリコール液の代わり
に、1%分散エチレングリコール液を用い、実施例1と
同様にしてインクジェット染色用布帛を作製した。この
布帛を参考例1と同じ条件でインクジェット染色を行っ
た。
【0058】比較例5 デンプン系架橋型吸水性樹脂サンウエットIM−100
0MPS[三洋化成工業(株)製]10部に対して水4
0部を加えかき混ぜたが、固くゲル化し流動性がなく、
ポリエステル加工糸織物に処理できなかった。
【0059】比較例6、7 比較例5のデンプン系架橋型吸水性樹脂サンウエットI
M−1000MPSに代えて、架橋されたポリアクリル
酸(塩)系水不溶性吸水性樹脂アクアリックCA−ML
[(株)日本触媒製](比較例6)、架橋されたポリア
クリル酸(塩)系水不溶性吸水性樹脂サンウエットIM
−5000MPS[三洋化成(株)製](比較例7)を
用いて比較例5と同様の操作を行ったが、固くゲル化し
流動性がなく、ポリエステル加工糸織物に処理できなか
った。
【0060】実施例1〜4のインクジェット染色用布帛
について拡散度、そして各々の染色布について尖鋭性、
彩度量(C*)およびビルドアップ性(L値)を測定し
た結果、本発明のインクジェット染色布帛(実施例1〜
4)は拡散度、尖鋭性に優れ、且つ彩度およびビルドア
ップ性の良好なインクジェット画像が得られた。
【0061】実施例5 デンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂、サンウェットI
M−1000MPS[三洋化成(株)製、純水に対する
吸水能が900ml/g]の5%分散エチレングリコー
ル液を作成し、綿ブロード#80(目付量80g/
)をディップ−スクイズ法で32g塗布(絞り率4
0%)後、105℃で5分乾燥し、インクジェット染色
用布帛を作成した。(水不溶性吸水性樹脂の付着量は布
帛に対して2%)該布帛を参考例4と同じ条件でインク
ジェット染色を行った。
【0062】実施例6 実施例5のデンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂の代わ
りに架橋されたイソブチレン無水マレイン酸共重合体水
不溶性吸水性樹脂[クラレ(株)KIゲル201K、純
水に対する吸水能は200ml/g]を用い、インクジ
ェット染色用布帛を作成した。(水不溶性吸水性樹脂の
付着量は布帛に対して2%)参考例4と同様のインクジ
ェット染色試験を行った。
【0063】実施例7 実施例5のデンプン系架橋型水不溶性吸水性樹脂の代わ
りに架橋されたポリアクリル酸(塩)系水不溶性吸水性
樹脂[三洋化成(株)製、IM−5000MPS、純水
に対する吸水能が400ml/g]を用い、インクジェ
ット染色用布帛を作成した。(水不溶性吸水性樹脂の付
着量は布帛に対して2%)参考例4と同様のインクジェ
ット染色試験を行った。
【0064】実施例8 実施例5の5%分散エチレングリコール液の代わりに、
1%分散エチレングリコール液を用い、実施例5と同様
にしてインクジェット染色用布帛を作製した(水不溶性
吸水性樹脂の付着量は布帛に対して0.8%)。この布
帛を参考例4と同じ条件でインクジェット染色を行っ
た。
【0065】比較例8 デンプン系架橋型吸水性樹脂サンウエットIM−100
0MPS[三洋化成(株)製]2.5部に対して水4
7.5部を加えかき混ぜたが、固くゲル化し流動性がな
く、綿ブロード#80に処理できなかった。
【0066】比較例9、10 比較例8のデンプン系架橋型吸水性樹脂サンウエットI
M−1000MPSに代えて、架橋されたイソブチレン
無水マレイン酸共重合体水不溶性吸水性樹脂KIゲル2
01K[クラレ(株)製](比較例9)、架橋されたポ
リアクリル酸(塩)系水不溶性吸水性樹脂サンウエット
IM−5000MPS[三洋化成(株)製](比較例1
0)を用いて比較例8と同様の操作を行ったが、固くゲ
ル化し流動性がなく、綿ブロード#80に処理できなか
った。
【0067】実施例5〜8のインクジェット染色用布帛
について拡散度、そして各々の染色布について尖鋭性、
彩度量(C*)およびビルドアップ性(L値)を測定し
た結果、本発明のインクジェット染色布帛(実施例5〜
8)は拡散度、尖鋭性に優れ、且つ彩度およびビルドア
ップ性の良好なインクジェット画像が得られた。
【0068】
【発明の効果】本発明のインクジェット染色用布帛を用
いることにより尖鋭性およびビルドアップ性が良好で、
再現性よく染色できる。それ故、本発明の染色方法によ
り、従来のローラ捺染やスクリン捺染のような高級捺染
品と同様の価値ある捺染品を得ることが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 純水に対する吸水能が50〜1,000
    ml/gの水不溶性吸水性樹脂の親水性有機溶剤または
    芳香族系溶剤の分散液で処理されてなり、該水不溶性吸
    水性樹脂が布帛に対して0.01〜10重量%付着され
    てなることを特徴とするインクジェット染色用布帛。
  2. 【請求項2】 布帛に対して、純水に対する吸水能が5
    0〜1,000ml/gの水不溶性吸水性樹脂の親水性
    有機溶剤または芳香族系溶剤の分散液で処理し、該水不
    溶性吸水性樹脂を0.01〜10重量%付着せしめた
    後、インクジェット方式により染料インクを付与し、次
    いで熱固着処理した後、該水不溶性吸水性樹脂を洗浄除
    去することを特徴とする布帛のインクジェット染色方
    法。
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