JP2921384B2 - 斜流ファン - Google Patents
斜流ファンInfo
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- JP2921384B2 JP2921384B2 JP3502294A JP3502294A JP2921384B2 JP 2921384 B2 JP2921384 B2 JP 2921384B2 JP 3502294 A JP3502294 A JP 3502294A JP 3502294 A JP3502294 A JP 3502294A JP 2921384 B2 JP2921384 B2 JP 2921384B2
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Description
に設置されて空調用ブースタや換気等に使用される小形
の斜流ファンに係り、特に静音化と空力性能の向上のた
めの改良に関する。
8899号公報に記載されているように、リターンガイ
ドベーンの前縁は、軸方向において回転軸と直角である
ので半径方向には同一の軸方向位置にあり、また、前縁
を正面から見ると羽根車の羽根の後縁と同一の放射線上
にある。
ファンでは、羽根車の羽根の後縁で大きく発達した気流
の境界層や剥離が、羽根の後縁から非一様な流跡(ウェ
ーク)となって下流のリターンガイドベーンに流入する
ので、リターンガイドベーンの前縁ではウェークによっ
て気流の乱れが発生し、大きな騒音を発生する。この気
流の乱れの発生状態は、リターンガイドベーンの前縁で
は羽根の後縁からのウェークが半径方向には同時に、ま
た時間的には回転と同期して脈動的に流入するために、
該リターンガイドベーンの前縁で新たな乱れとなって発
生するもので、大きな騒音の原因となっている。更に、
これら前縁での気流の乱れにより、流体損失が大きくな
り、空力性能が低いという欠点が発生する。
低減し、騒音を大幅に低減すると共に空力性能を大幅に
向上することにある。
形の斜流羽根車と、該羽根車の下流に設置されたリター
ンガイドベーンを備えた斜流ファンにおいて、前記リタ
ーンガイドベーンの前縁を前記斜流羽根車の羽根の後縁
よりも大きく反回転方向側へ傾斜させたことを特徴と
し、具体的には、前記リターンガイドベーンの前縁の外
周側をケーシングの上流側に張り出させたことを特徴と
し、あるいは、前記リターンガイドベーンの前縁を半径
方向位置の増大に伴って上流側に張り出した逆円錐形態
としたことを特徴とする。
該ハブ部の表面に設けられた羽根とを有する斜流羽根車
と、該羽根車の外周を覆う円錐筒状の上流側ケ−シング
と、前記斜流羽根車と上流側ケ−シングによって形成さ
れた風路の下流に設置された下流側ケ−シングと内筒に
よって形成された逆円錐筒形の風路に設けられたリター
ンガイドベーンを備えた斜流ファンにおいて、前記リタ
ーンガイドベーンの前縁を前記斜流羽根車の羽根の後縁
よりも大きく反回転方向側へ傾斜させたことを特徴と
し、具体的には、前記上流側ケ−シングと下流側ケ−シ
ングは同一形状に成形されたものを向きを変えて使用し
たものであることを特徴とし、または、前記上流側ケ−
シングと下流側ケ−シングは同一形状に成形されたもの
を向きを変えて接合し、前記リターンガイドベーンの前
縁の外周側は前記両ケーシングの接合位置よりも上流側
まで張り出させたことを特徴とし、更には、前記リター
ンガイドベーンの張り出し部の外周縁の一部は上流側ケ
−シングの内面に当接するようにしたことを特徴とす
る。
後縁よりも大きく反回転方向に傾いているので、羽根の
後縁からのウェークがリターンガイドベーンの前縁の半
径方向の全領域に同時に流入することがなく、全前縁で
の単位時間当りの騒音発生量が大幅に小さくなる。ま
た、リターンガイドベーンの前縁の半径方向全領域での
気流の乱れの発生が時間的に分散するので、相乗効果に
よりリターンガイドベーンの前縁での気流の乱れの発生
量が小さくなり、騒音が大幅に低減する。
縁での気流の乱れの発生量が低減して流体損失も低下す
るので、斜流ファンの空力性能と全圧効率が向上する。
に張り出したリターンガイドベーンの前縁は、羽根の後
縁で外周部分の大きな回転方向の流速成分のエネルギ
(動圧)を早期に静圧に変換できるので斜流ファンの空
力性能を向上することができ、更に、羽根の後縁からの
ウェークのリターンガイドベーン前縁への流入を非同期
化して騒音を低減することができる。
下流側ケ−シングは共通の金型を用いて成形(プレス加
工)することができるので、ケ−シング製造コストを低
減する。
る。
一実施例を示しており、図1は該斜流ファンの縦断側面
図、図2は図1のX−X断面図(縦断正面図)である。
に向けて円錐台状のハブ部1の円錐外周面に複数の羽根
2が反回転方向に傾斜して設けられた斜流羽根車3と、
この斜流羽根車3の外周を覆う円錐筒状の上流側ケ−シ
ング4と、その上流側端縁が前記ハブ部1の後端縁と同
一外径で該後端縁に対向し、下流側に向けて円錐筒状の
内筒5と、その上流側端縁が前記上流側ケ−シング4の
後端縁と同一内径で該後端縁に対向し、下流側に向けて
円錐筒状の下流側ケ−シング6と、前記内筒5と下流側
ケ−シング6の間に形成された逆円錐筒形の風路に前記
羽根2の後縁よりも大きく反回転方向に傾斜して設置さ
れた複数のリターンガイドベーン7と、前記斜流羽根車
3を駆動する駆動モータ8を備える。
グ6は、共通の金型によって同一形状にプレス加工され
たもので、向きを変えて接合して連結フランジ4a,6
aを螺子結合することにより連結される。また、前記リ
ターンガイドベーン7は、内筒5の外周面と下流側ケ−
シング6の内周面にその内外周縁を溶接により結合さ
れ、前記駆動モータ8は支持片9によって内筒5に支持
される。そして、この斜流ファンは前記連結フランジ4
a,6aに形成した取り付け孔を利用して設置される。
羽根車3が駆動モータ8に駆動されて回転すると、空気
はこの斜流羽根車3に吸い込まれて矢印10a〜10d
のように流れる。
車3に設けられた羽根2の後縁2aとリターンガイドベ
ーン7の前縁7aの反回転方向の傾斜の関係は、図2に
示すように、羽根2の後縁2aに対してリターンガイド
ベーン7の前縁7aは反回転方向に更に多く傾斜してい
る。内筒5とリターンガイドベーン7の前縁7aの接合
点Aと該前縁7aの外周側の反回転方向最後端点Bの間
の傾斜部の円周方向長さをS2としたとき、この円周方
向長S2の値を、内筒5と下流側ケ−シング7の間の半
径方向長さlとの比で、S2/lが1.1〜2.2とな
るようにすると、該リターンガイドベーン7の前縁7a
での気流の乱れの発生量が小さくなり、騒音低減の効果
が大きい。また、この円周方向長S2の値を斜流羽根車
3の羽根2の形状との関係で特定すると、図2におい
て、ボス部1と羽根2の後縁2aの接合点Aと該後縁2
aの反回転方向の最後部点Cとの間の傾斜部の円周方向
長さをS1としたとき、比率S2/S1が1.1〜2.0
の範囲で良好な騒音低減効果が得られ、S2がS1より大
きくなるようにリターンガイドベーン7の前縁を反回転
方向側に羽根2の後縁2aよりも強く傾斜させると、静
音化に大きな効果が得られた。
にずれた位置にある状態を示したもので、該羽根2の後
縁2aとリターンガイドベーン7の前縁7aとの相対関
係を示している。リターンガイドベーン7の前縁7aは
羽根2の後縁2aに対し、D点で交差してX形となるよ
うに傾斜している。なお、この傾斜角度の差は、5度〜
20度が好適であった。
7aでの気流の乱れが低減すると空力性能も向上する。
この実施例では、S2/lが1.75となるように設定
して良好な効果が得られた。
ン7の前縁7aの外周側直径と内周側直径は、斜流羽根
車3の羽根2の後縁2aの外周側直径と内周側直径とほ
ぼ同じ寸法にしている。リターンガイドベーン7の前縁
7aを所定の寸法にするために、例えば、羽根2の後縁
2aからリターンガイドベーン7の前縁7aまでを径方
向に広げた場合には流路拡大による流体損失が生じ、ま
た、両ケーシング4,6が相応して大型化するが、この
実施例のように羽根2の後縁2aの外周側直径とリター
ンガイドベーン7の前縁7aの外周側直径とをほぼ同じ
寸法にすることにより、流体損失を最小限に抑えること
ができると共に両ケーシング4,6を小型化できる。
施例の縦断側面図である。この実施例は、前記実施例に
更に改良を加えたもので、リターンガイドベーン7の前
縁7aが半径方向位置の増大に伴って軸方向に上流側へ
張り出し、その一部が両ケ−シング4,6の接合位置よ
りも上流側まで突出してその外周縁が上流側ケ−シング
4の内面に嵌合して当接状態となる逆円錐形態となって
いる。前縁7aが逆円錐形態に張り出したリターンガイ
ドベーン7は、羽根2の後縁2aで外周部分の大きな回
転方向流速成分のエネルギ(動圧)を早期に静圧に変換
するように作用し、斜流ファンの空力性能を大幅に向上
させ。また、羽根2の後縁2aからのウェークのリター
ンガイドベーン7の前縁7aへの流入を非同期化するこ
とができ、騒音低減にも貢献する。
ドベーン7の前縁7aの外周側点Fと両ケーシング4,
6の接合点Eの間の上流側長さをa、下流側ケーシング
6の最大直径部と内筒5の間の半径方向長さをlとした
とき、a/lが0.13〜0.50になるようにリター
ンガイドベーン7の前縁7aの外周側点Fを設定して該
リターンガイドベーン7を上流側ケ−シング4内まで侵
入させるようにすると、両ケーシング4,6の軸方向寸
法を従来と同じ小型の寸法に抑えた状態で良好な騒音低
減及び空力性能の向上が得られる。この実施例では、a
/lが0.25となるように設定している。
イドベーン7の形状を、前縁7aの前記円周方向長S2
が羽根2の後縁2aの円周向長S1よりも大きくなるよ
うに大きく傾斜させ、また、該リターンガイドベーン7
の前縁7aを半径方向位置の増大に伴って軸方向上流側
に張り出させた逆円錐形態とすることにより、従来の斜
流ファンに比べて、騒音を約7dB低減し、また、空力
性能を15%向上させることができた。
が羽根車の羽根の後縁よりも大きく反回転方向に傾けて
羽根の後縁からのウェークがリターンガイドベーンの前
縁の半径方向の全領域に同時に流入することがないよう
にしたので、該前縁での気流の乱れが低減して騒音発生
量が大幅に低減すると共に流体損失が小さくなって空力
性能が向上する効果が得られる。
に張り出したリターンガイドベーンの前縁は、羽根の後
縁で外周部分の大きな回転方向の流速成分のエネルギ
(動圧)を早期に静圧に変換できるので斜流ファンの空
力性能を向上することができ、更に、羽根の後縁からの
ウェークのリターンガイドベーン前縁への流入を非同期
化して騒音が低減する効果が得られる。
下流側ケ−シングは共通の金型を用いて成形(プレス加
工)することができるので、ケ−シング製造コストを低
減することができる効果が得られる。
側面図である。
対関係の別の状態を示した正面図である。
断側面図である。
4…上流側ケーシング、5…内筒、6…下流側ケーシン
グ、7…リターンガイドベーン、7a…前縁、8…駆動
モータ。
Claims (7)
- 【請求項1】上流側に円錐形の斜流羽根車と、該斜流羽
根車の下流に設置されたリターンガイドベーンを備えた
斜流ファンにおいて、 前記リターンガイドベーンの前縁を前記斜流羽根車の羽
根の後縁よりも大きく反回転方向側へ傾斜させたことを
特徴とする斜流ファン。 - 【請求項2】請求項1において、前記リターンガイドベ
ーンの前縁の外周側をケーシングの上流側に張り出した
ことを特徴とする斜流ファン。 - 【請求項3】請求項1において、前記リターンガイドベ
ーンの前縁を半径方向位置の増大に伴って上流側に張り
出した逆円錐形態としたことを特徴とする斜流ファン。 - 【請求項4】上流側に向けて円錐台状のハブ部と該ハブ
部の表面に設けられた羽根とを有する斜流羽根車と、該
羽根車の外周を覆う円錐筒状の上流側ケ−シングと、前
記斜流羽根車と上流側ケ−シングによって形成された風
路の下流に設置された下流側ケ−シングと内筒によって
形成された逆円錐筒形の風路に設けられたリターンガイ
ドベーンを備えた斜流ファンにおいて、 前記リターンガイドベーンの前縁を前記斜流羽根車の羽
根の後縁よりも大きく反回転方向側へ傾斜させたことを
特徴とする斜流ファン。 - 【請求項5】請求項4において、前記上流側ケ−シング
と下流側ケ−シングは同一形状に成形されたものを向き
を変えて使用したものであることを特徴とする斜流ファ
ン。 - 【請求項6】請求項4において、前記上流側ケ−シング
と下流側ケ−シングは同一形状に成形されたものを向き
を変えて接合され、前記リターンガイドベーンの前縁の
外周側は前記両ケーシングの接合位置よりも上流側まで
張り出したことを特徴とする斜流ファン。 - 【請求項7】請求項6において、前記リターンガイドベ
ーンの張り出し部の外周縁の一部は上流側ケ−シングの
内面に当接することを特徴とする斜流ファン。
Priority Applications (1)
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JP3502294A JP2921384B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 斜流ファン |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3502294A Expired - Fee Related JP2921384B2 (ja) | 1994-03-04 | 1994-03-04 | 斜流ファン |
Country Status (1)
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- 1994-03-04 JP JP3502294A patent/JP2921384B2/ja not_active Expired - Fee Related
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