JPH09105396A - 送風羽根車 - Google Patents

送風羽根車

Info

Publication number
JPH09105396A
JPH09105396A JP26262395A JP26262395A JPH09105396A JP H09105396 A JPH09105396 A JP H09105396A JP 26262395 A JP26262395 A JP 26262395A JP 26262395 A JP26262395 A JP 26262395A JP H09105396 A JPH09105396 A JP H09105396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blade
section
chord
cross
range
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26262395A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3304243B2 (ja
Inventor
Tsutomu Kato
務 加藤
Takaaki Nakasone
孝昭 中曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Ecology Systems Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Seiko Co Ltd filed Critical Matsushita Seiko Co Ltd
Priority to JP26262395A priority Critical patent/JP3304243B2/ja
Publication of JPH09105396A publication Critical patent/JPH09105396A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3304243B2 publication Critical patent/JP3304243B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】小型化で高静圧、大風量を得て、かつ騒音の上
昇を抑制でき、その設計手法を確立した送風羽根車を提
供することを目的とする。 【解決手段】ハブ2の外周に複数枚の動翼羽根1を備
え、動翼羽根1を回転軸3で指示するモータ4があり、
回転軸3を含む平面に映し出される投影図において、翼
内周弦投影中心点Pbと翼外周弦投影中心点Ptとを結
ぶ直線Pを考え、任意断面翼弦中心点Prが翼内周弦投
影中心点Pb付近では直線Pよりも吸込側に存在し、任
意の場所で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付
近では直線Pよりも吐き出し側に存在する軌跡がS字を
示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、換気送風機器や空
気調和機器等使用される送風装置において、特にその高
静圧時での発生騒音を低減し、効率を上昇することを可
能にした送風羽根車に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、居住および非居住空間で使用され
る換気送風装置および空気調和機器に使用される送風羽
根車は、静圧をあまり必要としない中低静圧で大風量の
換気送風機器および空気調和機器として使用され、これ
までの種々の設計手法により低騒音の軸流送風羽根車が
設計されてきた。しかし、機器性能の使用範囲の拡大
化、さらには用途の幅広い展開がさらに求められ、高静
圧で大風量の換気送風装置および空気調和機器が必要と
なってきたが、これまでの送風羽根車では、高静圧時に
は不安定領域があり、騒音が急上昇し、また効率も急下
降するという問題点があった。そこで従来は、軸流送風
羽根車よりも高静圧の送風羽根車として斜流送風羽根車
を用いられてきたが、低静圧時では騒音が増大し、かつ
効率も低いという問題があり、低静圧から高静圧までを
大風量および低騒音で使用したいという社会のすべての
ニーズに応えられなかった。そこで運転時の不安定が無
く、騒音が低く、性能的に使用範囲が広く、さらに効率
がよく省電力である送風羽根車が必要であり、送風羽根
車の設計手法および展開が求められている。
【0003】従来、この種の送風羽根車は、図19〜図
23に示す構成が一般的であった。以下、その構成につ
いて図を参照しながら説明する。
【0004】図に示すように、軸流羽根車101の翼1
02の形状は、回転軸103の軸方向投影図において、
翼102の回転方向104に前進した形状であり、ま
た、回転軸103を含む平面に映し出される投影図にお
いて、吸込側105に一様に傾斜した形状であり、ま
た、軸流羽根車101の翼102の翼内周部106から
翼外周部107までの仕事量を一定とする自由渦、翼1
02の翼内周部106から翼外周部107までの取付角
Cθ’をほぼ一定とする強制渦という流れ分布で設計さ
れ、翼102の翼断面108における中心線109は略
円弧形状で翼断面108の翼弦長L’とそりD’でそり
率Q’は、Q’=D’/L’で与えられ、翼外周部10
7より翼内周部106のそり率Q’が大きくなる形状で
あり、また、翼外周部107より翼内周部106の取付
角Cθ’が大きくなるかあるいは、取付角Cθ’が翼内
周部106から翼外周部107までほぼ一定である構成
をしている。
【0005】上記構成において、機器の小型化、機器性
能の使用範囲の拡大をするために非常に大きな風量およ
び高い静圧を必要とし、小型で高静圧、大風量を得るた
めには、翼が回転方向に前進した形状で、吸込側105
に傾斜した形状の軸流羽根車101を高回転する必要が
ある。しかし回転数が上昇すると翼入口における相対速
度w1が上昇し、渦放出を伴う騒音の音響出力Eに対し
て6乗の乗数で依存するため、騒音は急激に上昇する。
また、使用範囲を拡大する場合には、翼102の設計に
おいて理想とされる抗揚比が最小となる迎え角113の
前後において設計した使用範囲より大きくなるため、迎
え角113が有る限度以上大きくなり、揚力Clが極大
値に達し、迎え角113がそれ以上大きくなるとむしろ
減少し、それとともに抗力Cdが急増する現象が発生す
る。これは翼の上面に沿う境界層114が大きな迎え角
113となるとはがれてしまい乱流110を促進し失速
と呼ばれる現象が発生するためである。このとき最初に
動翼先端111の付近の失速に起因して、動翼先端11
1の吸込側105に最初に逆流112が生じる。また動
翼先端111が失速すると相対流れの転向角は減少する
が、軸流速度が減少するので、絶対流れの流出旋回速度
は増大する。そのため逆流112が広がるにつれて、吐
出側オリフィス付近の圧力が上昇し、吸込側先端付近に
逆流112が発達し、流れはハブ側へ押しやられ、ハブ
側の軸流速度比が増加するため、翼根元では失速しにく
くなるが、遠心効果が働かないので送風機の吐き出し圧
力は流量の減少とともに降下する。吸込側105の逆流
112が広がると、ハブ側115へ押し下げられた翼間
流路内の流体は遠心力の作用によりオリフィス側116
へ押し上げられ、翼根本付近の軸流速度が減少し始め、
吐出側に逆流118が現れ、ハブ側115からオリフィ
ス側116上がりの流れ117が生じ、吐き出し圧力が
上昇する。このような現象をサージング現象といい、送
風羽根車101の不安定を生じさせる原因となってい
た。またサージング現象発生以降は騒音が急激に増大
し、効率が低いという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の送風
羽根車では、小型化で高静圧、低騒音を得る際の動翼羽
根の高回転による騒音の上昇が非常に大きく、また使用
範囲を大きくすることによる騒音の急上昇と効率が低い
という問題があり、またこれらの問題をすべて解決する
羽根設計手法が確立されていないという問題があった。
【0007】本発明は上記課題を解決するもので、小型
化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根の高回転化に
よる騒音の上昇を抑制することが可能で、その設計方法
を確立した送風羽根車を提供することを第1の目的とす
る。
【0008】第2の目的は、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
が可能であり、その設計手法を確立した送風羽根車を提
供することにある。
【0009】第3の目的は、同一の回転数において、締
切静圧を上昇することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の送風羽根車は上
記第1の目的および第2の目的を達成するために、第1
の手段は、ハブの外周に複数枚の動翼羽根を備え、この
動翼羽根を回転軸で支持するモータを設け、前記動翼羽
根の形状は前記回転軸の軸方向に投影した投影図におい
て、前記回転軸を原点Oとし、前記ハブと前記動翼羽根
の接触部における翼内周弦投影線を2等分する点を翼内
周弦投影中心点Pbとし、前記動翼羽根の翼外周弦投影
線を2等分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、か
つ、前記原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を描
き、この円が前記動翼羽根の投影において交わる交点と
半径Rに示される円弧を2等分する点を任意断面翼弦投
影中心点Prとし、かつ、前記回転軸を含む平面に映し
出される投影図において、前記翼内周弦投影中心点Pb
と前記翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pとし、この直
線Pより流体の吸込側にあるものを正方向とし、吐き出
し側にあるものを負方向とすると、前記任意断面翼弦投
影中心点Prが前記翼内周弦投影中心点Pb付近では正
方向にあり、任意の場所で前記直線Pと交わり、前記翼
外周弦投影中心点Pt付近では負方向となる、前記任意
断面翼弦投影中心点Prの軌跡がS字を示す構成とす
る。
【0011】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第2の手段は、前記第1の手段の構成に、回
転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をX
b、前記原点Oと翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ線分を
Xtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのなす角度
をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回転方向
を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前記原点
Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分と前記線分
Xbがなす任意の角度をAθとすると、AθはAθtよ
りも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投影中心点P
bを通り、回転軸と直行する平面を基準面Aとすると、
前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影中心点Prまで
の距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<
0.46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲
であり、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、
0.12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.7
0Rt<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.
34Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:
羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中心とする任意の
半径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してで
きる翼断面で、前記翼断面における中心線は略円弧形状
とし、前記翼断面の翼弦長LとそりDでそり率Qは、Q
=D/Lで与え、前記翼外周部の翼断面における外周部
そり率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、前
記翼内周部の翼断面における内周部そり率Qtは0.0
3〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部のそ
り率Qの方が小さくなる構成とする。
【0012】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第3の手段は、前記第1の手段の構成に、回
転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をX
b、前記原点Oと翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ線分を
Xtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのなす角度
をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回転方向
を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前記原点
Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分と前記線分
Xbがなす任意の角度をAθとすると、AθはAθtよ
りも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投影中心点P
bを通り、回転軸と直行する平面を基準面Aとすると、
前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影中心点Prまで
の距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<
0.46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲
であり、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、
0.12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.7
0Rt<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.
34Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:
羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中心とする前記任
意の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開し
てできる翼断面で、翼弦と前記回転軸と垂直で前記翼断
面の翼前縁を通る直線である翼列線とのなす角を取付角
Cθとし、前記翼外周部の翼断面における外周部取付角
Cθtは20゜〜35゜の範囲であり、前記翼内周部の
翼断面における内周部取付角Cθbは30゜〜40゜の
範囲である構成とする。
【0013】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第4の手段は、前記第3の手段の構成に、回
転軸の原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断
して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼の前
記翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面
の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D/Lで与え、前
記翼外周部の翼断面における外周部そり率Qtは0.0
5〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部の翼断面
における内周部そり率Qtは0.03〜0.06の範囲
の値をとり、外周部より内周部のそり率Qが小さくなる
構成とする。
【0014】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第5の手段は、前記第4の手段の構成に、回
転軸の原点Oを中心とする前記任意の半径Rの円筒面で
切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で翼弦
長Lと、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通る直線である翼
列線上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼と隣り合う翼の
翼前縁との距離をピッチTとしたとき、節弦比SはS=
L/Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜1.0の範囲と
なる構成とする。
【0015】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第6の手段は、前記第2、3、4および第5
の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根の回
転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最小内径
Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの中心か
ら吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環であ
り、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体に作
られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.15Dt
〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.02Dt
〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜〜90゜
であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.10Dtで
ある構成とする。
【0016】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第7の手段は、前記第2、3、4および第5
の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根の回
転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面が半径Or
で最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径O
rの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の
円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部を
挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、前記半径O
rは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記最小内径D
rは1.02Dt〜1.03Dtであり、前記角度Oθ
は30゜〜90゜であり、前記長さLrは0.01Dt
〜0.02Dtである構成とする。
【0017】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第8の手段は、前記第1の手段の構成に、回
転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をX
b、前記原点Oと前記翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ線
分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのなす
角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回転
方向を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前記
原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分と前記
線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、AθはAθ
tよりも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投影中心
点Pbを通り、前記回転軸と直行する平面を基準面Aと
すると、前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影中心点
Prまでの距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb
<R<0.46Rtの範囲では0<K<0.14Rtの
範囲であり、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲で
は、0.13Rt<K<0.17Rtの範囲であり、
0.70Rt<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K
<0.265Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半
径、Rb:羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中心と
する任意の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に
展開してできる翼断面で、前記翼の前記翼断面における
中心線は略円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長Lとそり
Dでそり率QはQ=D/Lで与え、前記翼外周部の翼断
面における外周部そり率Qtは0.05〜0.09の範
囲の値をとり、前記翼内周部の翼断面における内周部そ
り率Qtは0.03〜0.06の範囲の値をとり、外周
部より内周部のそり率Qが小さくなる構成とする。
【0018】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第9の手段は、前記第1の手段の構成に、回
転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をX
b、前記原点Oと翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ線分を
Xtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのなす角度
をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回転方向
を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前記原点
Oと前記任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分と前記
線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、AθはAθ
tよりも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投影中心
点Pbを通り、前記回転軸と直行する平面を基準面Aと
すると、前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影中心点
Prまでの距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb
<R<0.46Rtの範囲では0<K<0.14Rtの
範囲であり、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲で
は、0.13Rt<K<0.17Rtの範囲であり、
0.70Rt<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K
<0.265Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半
径、Rb:羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中心と
する前記任意の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次
元に展開してできる翼断面で、翼弦と前記回転軸と垂直
で前記翼断面の翼前縁を通る直線である翼列線とのなす
角を取付角Cθとし、前記翼外周部の翼断面における外
周部取付角Cθtは20゜〜35゜の範囲であり、前記
翼内周部の翼断面における内周部取付角Cθbは30゜
〜40゜の範囲であり、外周部より内周部の取付角Cθ
が大きくなる構成とする。
【0019】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第10の手段は、前記第9の手段の構成に、
回転軸の原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切
断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、翼の
前記翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断
面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D/Lで与え、
前記翼外周部の翼断面における外周部そり率Qtは0.
05〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部の翼断
面における内周部そり率Qtは0.03〜0.06の範
囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qが小さくな
る構成とする。
【0020】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第11の手段は、前記第10の手段の構成
に、回転軸の原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面
で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で翼
弦長Lと、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通る直線である
翼列線上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼と隣り合う翼
の翼前縁との距離をピッチTとしたとき、節弦比SはS
=L/Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜1.0の範囲
となる構成とする。
【0021】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第12の手段は、前記第8、9、10または
第11の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽
根の回転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最
小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの
中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環
であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体
に作られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.15
Dt〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.02
Dt〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜〜9
0゜であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.10D
tである構成とする。
【0022】また、第1の目的および第2の目的を達成
するために第13の手段は、前記第8、9、10または
第11の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽
根の回転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面が半
径Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の
半径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円
弧状の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダク
ト部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、前記
半径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記最小
内径Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、前記角
度Oθは30゜〜90゜であり、前記長さLrは0.0
1Dt〜0.02Dtである構成とする。
【0023】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第14の手段は、ハブの外周に複数枚の動翼
羽根を備え、この動翼羽根を回転軸で支持するモータを
設け、前記動翼羽根の形状は前記回転軸の軸方向に前記
動翼羽根を投影したときに、前記回転軸に垂直な平面に
映し出される投影図において、前記回転軸を原点Oと
し、前記ハブと前記動翼羽根の接触部における翼内周弦
投影線を2等分する点を翼内周弦投影中心点Pbとし、
前記動翼羽根の翼外周弦投影線を2等分する点を翼外周
弦投影中心点Ptとし、かつ、前記投影図において、前
記原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を描き、前
記円が前記動翼羽根の投影において交わる交点と半径R
において示される円弧を2等分する点を任意断面翼弦投
影中心点Prとし、かつ、前記回転軸を含む平面に映し
出される投影図において、前記翼内周弦投影中心点Pb
と前記翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、前記
直線Pよりも流体の吸込側にあるものを正方向とし、吐
き出し側にあるものを負方向にあるとすると、前記任意
断面翼弦投影中心点Prが前記翼内周弦投影中心点Pb
付近では正方向にあり、任意の場所で前記直線Pと交わ
り、前記翼外周弦投影中心点Pt付近では直線P上を通
る軌跡を描く構成とする。
【0024】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第15の手段は、前記第14の手段の構成
に、回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線
分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ
線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのな
す角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回
転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前
記原点Oと前記任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分
と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、Aθ
はAθtよりも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投
影中心点Pbを通り、前記回転軸と直行する平面を基準
面Aとすると、前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影
中心点Prまでの距離をKとした時、Kの半径方向分布
はRb<R<0.46Rtの範囲では0<K<0.12
5Rtの範囲であり、0.46Rt<R<0.70Rt
の範囲では、0.12Rt<K<0.17Rtの範囲で
あり、0.70Rt<R<Rtの範囲では、0.16R
t<K<0.265Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外
周半径、Rb:羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中
心とする任意の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次
元に展開してできる翼断面で、前記翼断面における中心
線は円弧形状とし、前記翼断面の翼弦長LとそりDでそ
り率QはQ=D/Lで与え、前記翼外周部の翼断面にお
ける外周部そり率Qtは0.05〜0.09の範囲の値
をとり、前記翼内周部の翼断面における内周部そり率Q
tは0.03〜0.06の範囲の値をとり、外周部より
内周部のそり率Qが小さくなる構成とする。
【0025】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第16の手段は、前記第14の手段の構成
に、回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線
分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点Ptを結ぶ
線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分Xtのな
す角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼羽根の回
転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲であり、前
記原点Oと前記任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ線分
と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、Aθ
はAθtよりも小さい値をとり、かつ、前記翼内周弦投
影中心点Pbを通り、前記回転軸と直行する平面を基準
面Aとすると、前記基準面Aから前記任意断面翼弦投影
中心点Prまでの距離をKとした時、Kの半径方向分布
はRb<R<0.46Rtの範囲では0<K<0.12
5Rtの範囲であり、0.46Rt<R<0.70Rt
の範囲では、0.12Rt<K<0.17Rtの範囲で
あり、0.70Rt<R<Rtの範囲では、0.16R
t<K<0.265Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外
周半径、Rb:羽根内周半径)、かつ、前記原点Oを中
心とする前記任意の半径Rの円筒面で切断して、断面を
2次元に展開してできる翼断面で、翼弦と前記回転軸と
垂直で前記翼断面の翼前縁を通る直線である翼列線との
なす角を取付角Cθとし、前記翼外周部の翼断面におけ
る外周部取付角Cθtは20゜〜35゜の範囲であり、
前記翼内周部の翼断面における内周部取付角Cθbは3
0゜〜40゜の範囲であり、外周部より内周部のそり率
Qが小さくなる構成とする。
【0026】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第17の手段は、前記第16の手段の構成
に、回転軸の原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面
で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、
翼の前記翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記
翼断面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D/Lで与
え、前記翼外周部の翼断面における外周部そり率Qtは
0.05〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部の
翼断面における内周部そり率Qtは0.03〜0.06
の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qが小さ
くなる構成とする。
【0027】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第18の手段は、前記第17の手段の構成
に、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断し
て、断面を2次元に展開してできる翼断面で翼弦長L
と、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通る直線である翼列線
上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼と隣り合う翼の翼前
縁との距離をピッチTとしたとき、節弦比SはS=L/
Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜1.0の範囲となる
構成とする。
【0028】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第19の手段は、前記第15、16、17ま
たは第18の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動
翼羽根の回転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Or
で最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径O
rの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の
円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と
一体に作られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.
15Dt〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.
02Dt〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜
〜90゜であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.1
0Dtである構成とする。
【0029】また、第1、第2および第3の目的を達成
するために第20の手段は、前記第15、16、17ま
たは第18の手段に、中心軸を、外周径Dtを有する動
翼羽根の回転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面
が半径Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面
上の半径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばし
た円弧状の円環であり、断面が直線であり長さがLrの
ダクト部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、
前記半径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記
最小内径Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、前
記角度Oθは30゜〜90゜であり、前記長さLrは
0.01Dt〜0.02Dtである構成とする。
【0030】
【発明の実施の形態】本発明は上記した第1の手段の構
成により、回転軸を含む平面に映し出される投影図にお
いて、動翼羽根の弦中心点の軌跡がS字を示す形状で設
計しているために、小型化で高静圧、大風量を得るため
の動翼羽根の高回転化による騒音の上昇を抑制すること
が可能で、軸流送風機特有のサージング現象の発生を最
小限にし、使用範囲を大きくすることができる。
【0031】また、第2、3、4、5、6、7、8、
9、10、11、12または第13の手段の構成によ
り、動翼羽根の回転方向に前進した形状であり、回転軸
を含む平面に映し出される投影図において、動翼羽根の
弦中心点の軌跡がS字を示す形状であり、また外周部よ
り内周部のそり率が小さくなり、外周部より内周部の取
付角が大きくなり、また節弦比の範囲を特定し、オリフ
ィス形状の寸法を特定し、要因の水準を最適化すること
により動翼羽根を設計しているため、小型化で高静圧、
大風量を得るための動翼羽根の高回転化による騒音の上
昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
ができる。
【0032】また、第14の手段の構成により、回転軸
を含む平面に映し出される投影図において、動翼羽根の
弦中心点の軌跡を特定する形状で設計しているために、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根の高回転
化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送風
機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範囲
を大きくすることができ、また同一の回転数で締切静圧
を上昇することができる。
【0033】また、第15、16、17、18、19お
よび第20の手段の構成により、動翼羽根の回転方向に
前進した形状であり、回転軸を含む平面に映し出される
投影図において、動翼羽根の弦中心点の軌跡を特定する
形状であり、また外周部より内周部のそり率が小さくな
り、外周部より内周部の取付角が大きくなり、また節弦
比の範囲を特定し、オリフィス形状の寸法を特定し、要
因の水準を最適化することにより動翼羽根を設計してい
るため、小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根
の高回転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、
軸流送風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、
使用範囲を大きくすることができ、また同一の回転数で
締切静圧を上昇することができる。
【0034】以下、本発明の第1実施例について、図1
〜図8を参照しながら説明する。図に示すように、ハブ
2の外周に複数枚の動翼羽根1を備え、動翼羽根1を回
転軸3で支持するモータ4があり、動翼羽根1の形状に
おいて回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したとき
に、回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図におい
て、回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触
部における翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦
投影中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を
2等分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投
影図において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ
円を描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7
が存在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2
等分する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、かつ、
回転軸3を含む平面に映し出される投影図において、翼
内周弦投影中心点Pbと翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直
線Pを考え、直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを
正方向とし、吐き出し側10にあるものを負方向にある
とすると、任意断面翼弦投影中心点Prが翼内周弦投影
中心点Pb付近では正方向にあり、任意の場所で直線P
と交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負方向とな
り、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11がS字を示
す構成となっている。
【0035】上記構成により、動翼羽根1がモータ4に
より回転し、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数を大きくすると、周速
uが上昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇
し、渦放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数
で依存するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0036】また、図6および図7に示すように、低静
圧時には流体は軸方向に平行な流れ方向20となってい
るため従来の設計方法で問題がないが、高静圧時には吸
込側9の逆流21が広がり流体への遠心力の作用により
流れ方向22は動翼羽根1の内周側から外周側への方向
に傾斜することから、従来のような径方向の形状を意識
しない軸流送風機の設計では、十分な設計が行えない
為、翼弦中心点をS字形状とすることで径方向の形状を
与えることにより動翼羽根1の内周側から外周側への傾
斜断面23での形状を決定することができ、この傾斜断
面23では、従来では略円弧形状となり、理論的な出口
流れ24と実際に流れる出口流れ25との角度差は大と
なるが、図8に示すように傾斜断面23でS字形状を示
し、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ25
との角度差が小となり、渦放出が減少し効率が上昇す
る。
【0037】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0038】このように本発明の第1実施例の送風装置
によれば、回転軸3を含む平面に映し出される投影図に
おいて、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す
形状で設計しているために、小型化で高静圧、大風量を
得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑
制することが可能で、軸流送風機特有のサージング現象
の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすることができ
る。
【0039】つぎに本発明の第2実施例について図1〜
図12を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同
一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0040】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負
方向となり、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11が
S字を示すようにし、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを
通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基
準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をK
とした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rt
の範囲では0<K<0.125Rtの範囲であり、0.
46Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt
<K<0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<
Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.34Rtの範
囲をとり、 (Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半
径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面
で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13
で、翼断面13における中心線は円弧8形状とし、翼断
面13の翼弦長LとそりDでそり率Qは、Q=D/Lで
与え、翼外周部の翼断面13における外周部そり率Qt
は0.05〜0.09の範囲の値をとり、翼内周部の翼
断面13における内周部そり率Qtは0.03〜0.0
6の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qの方
が小さくなる構成にされている。
【0041】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、 f=m・r・ω2で与えられる。
【0042】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。
【0043】したがって高回転時には低回転時よりも、
翼表面における境界層内の流体が内周部から外周部に向
かう流れを生じ、境界層は外周部付近の方が厚くなり、
失速しやすくなるため、サージング現象を起こしやすく
なる、このことから、従来の設計方法では、内周部のそ
り率を外周部のそり率よりも大きくしていた。
【0044】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができるとともに、外周部のそ
り率を内周部のそり率よりも大きくすることができるた
め、外周部での仕事量を増加することができる。
【0045】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0046】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差が小となり、渦放出が
減少し効率が上昇する。
【0047】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である、ここ
で、比騒音レベルKs(dB(A))を、Ks=SPL
−10・Log((Ps+Pv)2・Q)のように定義
する。 (SPL:騒音レベル、Q:風量、Ps:静
圧、 Pv:動圧)。
【0048】図10に示すように、動翼羽根1の回転方
向を正方向とした外周前進角Aθtは、30゜以上90
゜以下が比騒音レベルKsが小さくなっていることがわ
かるが、強度上の問題から30゜以上60゜以下を最適
値とする。
【0049】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0050】このように本発明の第2実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0051】つぎに本発明の第3実施例について図1〜
図10、図13および図14を参照しながら説明する。
なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細
な説明は省略する。
【0052】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、任意の場所で直線P
と交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負方向とな
り、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11がS字を示
し、かつ、回転軸3を含む平面に映し出される投影図に
おいて、翼内周弦投影中心点Pbと翼外周部中心点Pt
とを結ぶ直線Pを考え、直線Pよりも流体の吸込側9に
あるものを正方向とし、吐き出し側10にあるものを負
方向に有るとすると、任意断面翼弦投影中心点Prが正
方向にあり、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを通り、回
転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基準面Aか
ら任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
では0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46R
t<R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<
0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
範囲では、0.16Rt<K<0.34Rtの範囲をと
り、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、か
つ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断し
て、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦
と回転軸3と垂直で翼断面13の翼前縁を通る直線であ
る翼列線18とのなす角を取付角Cθとし、翼外周部の
翼断面13における外周部取付角Cθtは20゜〜35
゜の範囲であり、翼内周部の翼断面13における内周部
取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲である構成とす
る。
【0053】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、 f=m・r・ω2で与えられる。
【0054】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0055】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができる。
【0056】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができる。
【0057】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0058】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差が小となり、渦放出が
減少し効率が上昇する。
【0059】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0060】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向とし
た外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒音
レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度上
の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0061】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0062】このように本発明の第3実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さく、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0063】つぎに本発明の第4実施例について図1〜
図14を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同
一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0064】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、任意の場所で直線P
と交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負方向とな
り、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11がS字を示
し、かつ、回転軸3を含む平面に映し出される投影図に
おいて、翼内周弦投影中心点Pbと翼外周部中心点Pt
とを結ぶ直線Pを考え、直線Pよりも流体の吸込側9に
あるものを正方向とし、吐き出し側10にあるものを負
方向に有るとすると、任意断面翼弦投影中心点Prが正
方向にあり、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを通り、回
転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基準面Aか
ら任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
では0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46R
t<R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<
0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
範囲では、0.16Rt<K<0.34Rtの範囲をと
り、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、か
つ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断し
て、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼弦
と回転軸3と垂直で翼断面13の翼前縁を通る直線であ
る翼列線18とのなす角を取付角Cθとし、翼外周部の
翼断面13における外周部取付角Cθtは20゜〜35
゜の範囲であり、翼内周部の翼断面13における内周部
取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲である構成とす
る。
【0065】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられる。
【0066】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0067】このことから、従来の設計方法では、内周
部のそり率を外周部のそり率よりも大きくしていた。し
かし、図9に示すように、回転方向に前進角を設けるこ
とにより前縁外周部での境界層の集中を防止することが
できるので、前縁での失速を遅らせることができ、サー
ジング現象を起こしにくくし、低静圧時での騒音を低減
することができるとともに、外周部のそり率を内周部の
そり率よりも大きくすることができるため、外周部での
仕事量を増加することができる。
【0068】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができる。
【0069】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0070】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差は小の関係となり、渦
放出が減少し効率が上昇する。
【0071】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0072】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10に示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向と
した外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒
音レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度
上の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0073】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0074】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0075】このように本発明の第4実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、それぞれの要因の水準を最適化し、外周部取
付角Cθtを内周部取付角Cθbより小さく、それぞれ
の要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大
風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上
昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
ができる。
【0076】つぎに本発明の第5実施例について図1〜
図15を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同
一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0077】図に示すように、第4実施例の構成に、原
点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断して、断
面を2次元に展開してできる翼断面13で翼弦長Lと、
回転軸3と垂直で翼14の翼前縁17を通る直線である
翼列線18上で、翼14の翼前縁17と隣り合う翼15
の翼前縁19との距離をピッチTとしたとき、節弦比S
は、S=L/Tで与え、節弦比Sは0.6〜1.0の範
囲となる構成としている。
【0078】上記構成により、翼弦長Lが変化しない場
合、ピッチTを小さくする、つまり翼の枚数を増加する
ことで高静圧時でも流れを翼に沿いやすくし、境界層の
厚みを小さくすることで騒音の低減をはかれるが、翼枚
数を増加すると翼から発生する音源が増加してしまうた
め低静圧時には反対に騒音が上昇する傾向にある。した
がって低静圧時および高静圧時のバランスをとりながら
低騒音化するために節弦比Sを限定した。
【0079】また、図15に示すように、節弦比Sが
0.6以上1.0以下で最適となる。このように本発明
の第5実施例の送風装置によれば、動翼羽根1が回転方
向に前進した形状であり、回転軸3を含む平面に映し出
される投影図において、動翼羽根1の弦中心点の軌跡1
1がS字を示す形状で設計し、外周部そり率Qtを内周
部そり率Qbよりも大きくし、節弦比Sを限定し、それ
ぞれの要因の水準を最適化し、外周部取付角Cθtを内
周部取付角Cθbより小さく、それぞれの要因の水準を
最適化することで、小型化で高静圧、大風量を得るため
の動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑制するこ
とが可能で、軸流送風機特有のサージング現象の発生を
最小限にし、使用範囲を大きくすることができる。
【0080】つぎに本発明の第6実施例について図1〜
図16を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同
一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0081】図に示すように、第2、3、4および5実
施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動翼羽根1
の回転軸3と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最
小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの
中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環
であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体
に作られたオリフィスを有し、半径Orは0.15Dt
〜0.4Dtであり、最小内径Drは1.02Dt〜
1.03Dtであり、角度Oθは30゜〜90゜であ
り、長さLrは0.05Dt〜0.10Dtである構成
としている。
【0082】上記構成により、吸込口側の断面を円弧状
の円管とし、出口側をダクト部とすることで、低静圧時
に翼に沿った流れが中心軸と平行になり、出口での流れ
も乱れにくくなり、騒音が低下する。
【0083】このように本発明の第6実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を
最適化し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さくし、また、オリフィスの形状を特定し、それぞ
れの要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、
大風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の
上昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージ
ング現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくするこ
とができる。
【0084】つぎに本発明の第7実施例について図1〜
図15および図17を参照しながら説明する。なお、第
1実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は
省略する。
【0085】図に示すように、第2、3、4および5実
施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動翼羽根1
の回転軸3と同一とし、吸込口および出口側の断面が半
径Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の
半径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円
弧状の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダク
ト部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、半径
Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、最小内径Dr
は1.02Dt〜1.03Dtであり、角度Oθは30
゜〜90゜であり、長さLrは0.01Dt〜0.02
Dtである構成としている。
【0086】上記構成より、吸込口側および出口側の断
面を円弧状の円管とし、ダクト部により接合すること
で、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体への
遠心力の作用により動翼羽根1の内周側から外周側への
方向に傾斜することから出口側がダクト部の形状で流体
の出口流れを妨げ、乱れを発生させる原因を排除するこ
とができる。
【0087】このように本発明の第7実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を
最適化し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さくし、またオリフィスの形状を特定し、それぞれ
の要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大
風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上
昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
ができる。
【0088】つぎに本発明の第8実施例について図1〜
図12を参照しながら説明する。なお、第1実施例と同
一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0089】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負
方向となり、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11が
S字を示すようにし、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを
通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基
準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をK
とした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rt
の範囲では0<K<0.14Rtの範囲であり、0.4
6Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.13Rt<
K<0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<R
tの範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範
囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半
径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面
で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面13
で、翼断面13における中心線は円弧8形状とし、翼断
面13の翼弦長LとそりDでそり率Qは、Q=D/Lで
与え、翼外周部の翼断面13における外周部そり率Qt
は0.05〜0.09の範囲の値をとり、翼内周部の翼
断面13における内周部そり率Qtは0.03〜0.0
6の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qの方
が小さくなる構成にされている。
【0090】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、 f=m・r・ω2で与えられる。
機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大をするために
非常に大きな風量および高い静圧を必要とし、小型で高
静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1を高回転する
必要がある。回転数が上昇すると角速度ωが大きくなり
同時に遠心力fも上昇する。したがって高回転時には低
回転時よりも、翼表面における境界層内の流体が内周部
から外周部に向かう流れを生じ、境界層は外周部付近の
方が厚くなり、失速しやすくなるため、サージング現象
を起こしやすくなる。このことから、従来の設計方法で
は、内周部のそり率を外周部のそり率よりも大きくして
いた。
【0091】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができるとともに、外周部のそ
り率を内周部のそり率よりも大きくすることができるた
め、外周部での仕事量を増加することができる。
【0092】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0093】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差が小となり、渦放出が
減少し効率が上昇する。
【0094】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0095】また、Kの半径方向分布を特定すること
で、高静圧時の流れにより一致した形状となり、騒音が
低減できる。
【0096】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10に示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向と
した外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒
音レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度
上の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0097】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0098】このように本発明の第8実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0099】つぎに本発明の第9実施例について図1〜
図10、図13、図14を参照しながら説明する。な
お、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な
説明は省略する。
【0100】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、任意の場所で直線P
と交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負方向とな
り、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11がS字を示
し、かつ、回転軸3を含む平面に映し出される投影図に
おいて、翼内周弦投影中心点Pbと翼外周部中心点Pt
とを結ぶ直線Pを考え、直線Pよりも流体の吸込側9に
あるものを正方向とし、吐き出し側10にあるものを負
方向に有るとすると、任意断面翼弦投影中心点Prが正
方向にあり、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを通り、回
転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基準面Aか
ら任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
では0<K<0.14Rtの範囲であり、0.46Rt
<R<0.70Rtの範囲では、0.13Rt<K<
0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、
かつ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断
して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼
弦と回転軸3と垂直で翼断面13の翼前縁を通る直線で
ある翼列線18とのなす角を取付角Cθとし、翼外周部
の翼断面13における外周部取付角Cθtは20゜〜3
5゜の範囲であり、翼内周部の翼断面13における内周
部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲である構成とす
る。
【0101】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fはf=m・r・ω2で与えられる。
【0102】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0103】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができる。
【0104】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができる。
【0105】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0106】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差が小となり、渦放出が
減少し効率が上昇する。
【0107】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0108】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向とし
た外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒音
レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度上
の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0109】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0110】このように本発明の第9実施例の送風装置
によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さく、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0111】つぎに本発明の第10実施例について図1
〜図14を参照しながら説明する。なお、第1実施例と
同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0112】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、 かつ、投影
図において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円
を描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が
存在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等
分する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと
翼内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼
内周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分
Xbと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθt
は動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜
の範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを
結ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、
AθはAθtよりも小さい値をとり、任意の場所で直線
Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では負方向と
なり、任意断面翼弦投影中心点Prの軌跡11がS字を
示し、かつ、回転軸3を含む平面に映し出される投影図
において、翼内周弦投影中心点Pbと翼外周部中心点P
tとを結ぶ直線Pを考え、直線Pよりも流体の吸込側9
にあるものを正方向とし、吐き出し側10にあるものを
負方向に有るとすると、任意断面翼弦投影中心点Prが
正方向にあり、かつ、翼内周弦投影中心点Pbを通り、
回転軸3と直行する平面を基準面Aとすると、基準面A
から任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
では0<K<0.14Rtの範囲であり、0.46Rt
<R<0.70Rtの範囲では、0.13Rt<K<
0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)。
かつ、原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断
して、断面を2次元に展開してできる翼断面13で、翼
弦と回転軸3と垂直で翼断面13の翼前縁を通る直線で
ある翼列線18とのなす角を取付角Cθとし、翼外周部
の翼断面13における外周部取付角Cθtは20゜〜3
5゜の範囲であり、翼内周部の翼断面13における内周
部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲である構成とす
る。
【0113】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは f=m・r・ω2で与えられる。
【0114】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0115】このことから、従来の設計方法では、内周
部のそり率を外周部のそり率よりも大きくしていた。
【0116】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができるとともに、外周部のそ
り率を内周部のそり率よりも大きくすることができるた
め、外周部での仕事量を増加することができる。
【0117】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができる。
【0118】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0119】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点をS字形状とする
ことで径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内
周側から外周側への傾斜断面23での形状を決定するこ
とができ、この傾斜断面23では、従来では略円弧形状
となり、理論的な出口流れ24と実際に流れる出口流れ
25との角度差は大となるが、図8に示すように傾斜断
面23でS字形状を示し、理論的な出口流れ24と実際
に流れる出口流れ25との角度差は小の関係となり、渦
放出が減少し効率が上昇する。
【0120】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。
【0121】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10に示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向と
した外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒
音レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度
上の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0122】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0123】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0124】このように本発明の第10実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、それぞれの要因の水準を最適化し、外周部取
付角Cθtを内周部取付角Cθbより小さく、それぞれ
の要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大
風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上
昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
ができる。
【0125】つぎに本発明の第11実施例について図1
〜図15を参照しながら説明する。なお、第1実施例と
同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0126】図に示すように、第10実施例の構成に、
原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で切断して、
断面を2次元に展開してできる翼断面13で翼弦長L
と、回転軸3と垂直で翼14の翼前縁17を通る直線で
ある翼列線18上で、翼14の翼前縁17と隣り合う翼
15の翼前縁19との距離をピッチTとしたとき、節弦
比Sは、S=L/Tで与え、節弦比Sは0.6〜1.0
の範囲となる構成としている。
【0127】上記構成により、翼弦長Lが変化しない場
合、ピッチTを小さくする、つまり翼の枚数を増加する
ことで高静圧時でも流れを翼に沿いやすくし、境界層の
厚みを小さくすることで騒音の低減をはかれるが、翼枚
数を増加すると翼から発生する音源が増加してしまうた
め低静圧時には反対に騒音が上昇する傾向にある。
【0128】したがって低静圧時および高静圧時のバラ
ンスをとりながら低騒音化するために節弦比Sを限定し
た。
【0129】また、図15に示すように、節弦比Sが
0.6以上1.0以下で最適となる。このように本発明
の第11実施例の送風装置によれば、動翼羽根1が回転
方向に前進した形状であり、回転軸3を含む平面に映し
出される投影図において、動翼羽根1の弦中心点の軌跡
11がS字を示す形状で設計し、外周部そり率Qtを内
周部そり率Qbよりも大きくし、節弦比Sを限定し、そ
れぞれの要因の水準を最適化し、外周部取付角Cθtを
内周部取付角Cθbより小さく、それぞれの要因の水準
を最適化することで、小型化で高静圧、大風量を得るた
めの動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑制する
ことが可能で、軸流送風機特有のサージング現象の発生
を最小限にし、使用範囲を大きくすることができる。
【0130】つぎに本発明の第12実施例について図1
〜図16を参照しながら説明する。なお、第1実施例と
同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0131】図に示すように、第8、9、10および1
1実施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動翼羽
根1の回転軸3と同一とし、吸込口側の断面が半径Or
で最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径O
rの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の
円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と
一体に作られたオリフィスを有し、半径Orは0.15
Dt〜0.4Dtであり、最小内径Drは1.02Dt
〜1.03Dtであり、角度Oθは30゜〜90゜であ
り、長さLrは0.05Dt〜0.10Dtである構成
としている。
【0132】上記構成により、吸込口側の断面を円弧状
の円管とし、出口側をダクト部とすることで、低静圧時
に翼に沿った流れが中心軸と平行になり、出口での流れ
も乱れにくくなり、騒音が低下する。
【0133】このように本発明の第12実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を
最適化し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さくし、また、オリフィスの形状を特定し、それぞ
れの要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、
大風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の
上昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージ
ング現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくするこ
とができる。
【0134】つぎに本発明の第13実施例について図1
〜図15、図17を参照しながら説明する。なお、第1
実施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省
略する。
【0135】図に示すように、第8、9、10および1
1実施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動翼羽
根1の回転軸3と同一とし、吸込口および出口側の断面
が半径Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面
上の半径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばし
た円弧状の円環であり、断面が直線であり長さがLrの
ダクト部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、
半径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、最小内径
Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、角度Oθは
30゜〜90゜であり、長さLrは0.01Dt〜0.
02Dtである構成としている。
【0136】上記構成により、吸込口側および出口側の
断面を円弧状の円管とし、ダクト部により接合すること
で、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体への
遠心力の作用により動翼羽根1の内周側から外周側への
方向に傾斜することから出口側がダクト部の形状で流体
の出口流れを妨げ、乱れを発生させる原因を排除するこ
とができる。
【0137】このように本発明の第13実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を
最適化し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さくし、またオリフィスの形状を特定し、それぞれ
の要因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大
風量を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上
昇を抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージン
グ現象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすること
ができる。
【0138】つぎに本発明の第14実施例について図1
〜図7、図18を参照しながら説明する。なお、第1実
施例と同一箇所には同一番号を付けて詳細な説明は省略
する。
【0139】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1を回転軸3で支持するモ
ータ4があり、動翼羽根1の形状において回転軸3の軸
方向に動翼羽根1を投影したときに、回転軸3に垂直な
平面に映し出される投影図において、回転軸3を原点O
とし、ハブ2と動翼羽根1の接触部における翼内周弦投
影線5を2等分する点を翼内周弦投影中心点Pbとし、
動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等分する点を翼外周
弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図において、原点O
を中心とする任意の半径Rを持つ円を描き、円が動翼羽
根1の投影において交わる交点7が存在し、交点7と半
径Rにおいて示される円弧8を2等分する点を任意断面
翼弦投影中心点Prとし、かつ、回転軸3を含む平面に
映し出される投影図において、翼内周弦投影中心点Pb
と翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、直線Pよ
りも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、吐き出し
側10にあるものを負方向にあるとすると、任意断面翼
弦投影中心点Prが翼内周弦投影中心点Pb付近では正
方向にあり、任意の場所で直線Pと交わり、翼外周弦投
影中心点Pt付近では直線P上を通る軌跡11を描く構
成としている。
【0140】上記構成により、動翼羽根1がモータ4に
より回転し、機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数を大きくすると、周速
uが上昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇
し、渦放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数
で依存するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0141】また、図6および図7に示すように、低静
圧時には流体は軸方向に平行な流れ方向20となってい
るため従来の設計方法で問題がないが、高静圧時には吸
込側9の逆流21が広がり流体への遠心力の作用により
流れ方向22は動翼羽根1の内周側から外周側への方向
に傾斜することから、従来のような径方向の形状を意識
しない軸流送風機の設計では、十分な設計が行えない
為、翼弦中心点を特定することで径方向の形状を与える
ことにより動翼羽根1の内周側から外周側への傾斜断面
26での形状を決定することができ、この傾斜断面26
では、従来では略円弧形状となり、理論的な出口流れ2
7と実際に流れる出口流れ28との角度差は大となる
が、図18に示すように、傾斜断面26で特定形状を示
し、理論的な出口流れ27と実際に流れる出口流れ28
との角度差が小となり、渦放出が減少し効率が上昇す
る。
【0142】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。また、
第1から第13実施例で行った傾斜断面26をS字形状
にしているときよりも絶対速度の円周方向分速度が上昇
するため仕事量が増加し、締切静圧が同一回転の場合で
は上昇する。
【0143】このように本発明の第14実施例の送風装
置によれば、回転軸3を含む平面に映し出される投影図
において、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11を特定形状
で設計しているために、小型化で高静圧、大風量を得る
ための動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑制す
ることが可能で、軸流送風機特有のサージング現象の発
生を最小限にし、使用範囲を大きくすることができる。
【0144】つぎに本発明の第15実施例について図1
〜図7、図9〜図12、図18を参照しながら説明す
る。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて
詳細な説明は省略する。
【0145】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周弦中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では直
線P上を通る軌跡11を示し、かつ、翼内周弦投影中心
点Pbを通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとす
ると、基準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの
距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.
46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲であ
り、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.
12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.70R
t<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.26
5Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽
根内周半径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径R
の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
断面13で、翼断面13における中心線は円弧形状と
し、翼断面13の翼弦長LとそりDで、そり率Qは、Q
=D/Lで与え、翼外周部の翼断面13における外周部
そり率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、翼
内周部の翼断面13における内周部そり率Qtは0.0
3〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部のそ
り率Qが小さくなる構成としている。
【0146】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられる。
【0147】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。このことから、従来
の設計方法では、内周部のそり率を外周部のそり率より
も大きくしていた。
【0148】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができるとともに、外周部のそ
り率を内周部のそり率よりも大きくすることができるた
め、外周部での仕事量を増加することができる。
【0149】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0150】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点を特定することで
径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内周側か
ら外周側への傾斜断面26での形状を決定することがで
き、この傾斜断面26では、従来では略円弧形状とな
り、理論的な出口流れ27と実際に流れる出口流れ28
との角度差は大となるが、図18に示すように傾斜断面
26で特定形状を示し、理論的な出口流れ27と実際に
流れる出口流れ28との角度差が小となり、渦放出が減
少し効率が上昇する。
【0151】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。また、
第1から第13実施例で行った傾斜断面26をS字形状
にしているときよりも絶対速度の円周方向分速度が上昇
するため仕事量が増加し、締切静圧が同一回転の場合で
は上昇する。
【0152】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10に示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向と
した外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒
音レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度
上の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0153】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0154】このように本発明の第15実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも
大きくし、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0155】つぎに本発明の第16実施例について図1
〜図7、図9、図10、図13、図14、図18を参照
しながら説明する。なお、第1実施例と同一箇所には同
一番号を付けて詳細な説明は省略する。
【0156】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周部中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では直
線P上を通る軌跡11を示し、かつ、翼内周弦投影中心
点Pbを通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとす
ると、基準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの
距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.
46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲であ
り、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.
12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.70R
t<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.26
5Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽
根内周半径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径R
の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
断面13で、翼弦と回転軸3と垂直で翼断面13の翼前
縁を通る直線である翼列線18とのなす角を取付角Cθ
とし、翼外周部の翼断面13における外周部取付角Cθ
tは20゜〜35゜の範囲であり、翼内周部の翼断面1
3における内周部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲
であり、外周部より内周部のそり率Qが小さくなる構成
としている。
【0157】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、f=m・r・ω2で与えられる。
【0158】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0159】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができる。
【0160】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができる。
【0161】また、回転数を大きくすると、周速uが上
昇するため、翼入口における相対速度w1が上昇し、渦
放出を伴う騒音の音響出力Eに対して6乗の乗数で依存
するため、騒音は急激に上昇する傾向を示す。
【0162】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は動翼羽根1の内
周側から外周側への方向に傾斜することから、従来のよ
うな径方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、
十分な設計が行えない為、翼弦中心点を特定することで
径方向の形状を与えることにより動翼羽根1の内周側か
ら外周側への傾斜断面26での形状を決定することがで
き、この傾斜断面26では、従来では略円弧形状とな
り、理論的な出口流れ27と実際に流れる出口流れ28
との角度差は大となるが、図18に示すように傾斜断面
26で特定形状を示し、理論的な出口流れ27と実際に
流れる出口流れ28との角度差が小となり、渦放出が減
少し効率が上昇する。
【0163】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。また、
第1から第13実施例で行った傾斜断面26をS字形状
にしているときよりも絶対速度の円周方向分速度が上昇
するため仕事量が増加し、締切静圧が同一回転の場合で
は上昇する。
【0164】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
を、Ks=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向とし
た外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒音
レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度上
の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0165】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0166】このように本発明の第16実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11がS字を示す形状
で設計し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbよ
り小さく、それぞれの要因の水準を最適化することで、
小型化で高静圧、大風量を得るための動翼羽根1の高回
転化による騒音の上昇を抑制することが可能で、軸流送
風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使用範
囲を大きくすることができる。
【0167】つぎに本発明の第17実施例について図1
〜図7、図9〜図14、図18を参照しながら説明す
る。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて
詳細な説明は省略する。
【0168】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周部中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では直
線P上を通る軌跡11を示し、かつ、翼内周弦投影中心
点Pbを通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとす
ると、基準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの
距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.
46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲であ
り、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.
12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.70R
t<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.26
5Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽
根内周半径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径R
の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
断面13で、翼の翼断面13における中心線は略円弧形
状とし、翼断面13の翼弦長LとそりDでそり率Qは、
Q=D/Lで与え、翼外周部の翼断面13における外周
部そり率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、
翼内周部の翼断面13における内周部そり率Qtは0.
03〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部の
そり率Qが小さくなり、かつ、原点Oを中心とする任意
の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開して
できる翼断面13で、翼弦と、回転軸3と垂直で翼14
の翼前縁17を通る直線である翼列線18とのなす角を
取付角Cθとし、翼外周部の翼断面13における外周部
取付角Cθtは20゜〜35゜の範囲であり、翼内周部
の翼断面13における内周部取付角Cθbは30゜〜4
0゜の範囲であり、外周部より内周部の取付角Cθが大
きくなる構成としている。
【0169】上記構成により、動翼羽根1はモータ4に
よって回転し、質量をm、回転半径をr、角速度をωと
したとき遠心力fは、 f=m・r・ω2で与えられる。
【0170】機器の小型化、機器性能の使用範囲の拡大
をするために非常に大きな風量および高い静圧を必要と
し、小型で高静圧、大風量を得るためには、動翼羽根1
を高回転する必要がある。回転数が上昇すると角速度ω
が大きくなり同時に遠心力fも上昇する。したがって高
回転時には低回転時よりも、翼表面における境界層内の
流体が内周部から外周部に向かう流れを生じ、境界層は
外周部付近の方が厚くなり、失速しやすくなるため、サ
ージング現象を起こしやすくなる。
【0171】このことから、従来の設計方法では、内周
部のそり率を外周部のそり率よりも大きくしていた。
【0172】しかし、図9に示すように、回転方向に前
進角を設けることにより前縁外周部での境界層の集中を
防止することができるので、前縁での失速を遅らせるこ
とができ、サージング現象を起こしにくくし、低静圧時
での騒音を低減することができるとともに、外周部のそ
り率を内周部のそり率よりも大きくすることができるた
め、外周部での仕事量を増加することができる。
【0173】また外周部取付角Cθtが内周部取付角C
θbよりも小さくすることで外周部での仕事の負担を軽
減し、前縁での失速を遅らせることができるまた、回転
数を大きくすると、周速uが上昇するため、翼入口にお
ける相対速度w1が上昇し、渦放出を伴う騒音の音響出
力Eに対して6乗の乗数で依存するため、騒音は急激に
上昇する傾向を示す。
【0174】また、低静圧時には流体は軸方向に平行な
流れ方向20となっているため従来の設計方法で問題が
ないが、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体
への遠心力の作用により流れ方向22は羽根の内周側か
ら外周側への方向に傾斜することから、従来のような径
方向の形状を意識しない軸流送風機の設計では、十分な
設計が行えない為、翼弦中心点を特定することで径方向
の形状を与えることにより動翼羽根1の内周側から外周
側への傾斜断面26での形状を決定することができ、こ
の傾斜断面26では、従来では略円弧形状となり、理論
的な出口流れ27と実際に流れる出口流れ28との角度
差は大となるが、図9に示すように傾斜断面26で特定
形状を示し、理論的な出口流れ27と実際に流れる出口
流れ28との角度差は小の関係となり、渦放出が減少し
効率が上昇する。
【0175】このため、周速uが小さくても、静圧上昇
をすることができ、高静圧時にも、従来より回転数を低
減でき、騒音を低減することができる。また従来と同一
回転数としたときにも、より高静圧、大風量となるとと
もに、渦放出低減による騒音低減が可能である。また、
第1から第13実施例で行った傾斜断面26をS字形状
にしているときよりも絶対速度の円周方向分速度が上昇
するため仕事量が増加し、締切静圧が同一回転の場合で
は上昇する。
【0176】ここで、比騒音レベルKs(dB(A))
をKs=SPL−10・Log((Ps+Pv)2・
Q)のように定義する。(SPL:騒音レベル、Q:風
量、Ps:静圧、Pv:動圧) 図10に示すように、動翼羽根1の回転方向を正方向と
した外周前進角Aθtは、30゜以上90゜以下が比騒
音レベルKsが小さくなっていることがわかるが、強度
上の問題から30゜以上60゜以下を最適値とする。
【0177】また、図11に示すように、外周部そり率
Qtが0.05以上0.09以下で最適となり、図12
に示すように、内周部そり率Qbが0.03以上0.0
6以下で最適となる。
【0178】また、図13に示すように、外周部取付角
Cθtが20゜以上35゜以下で最適となり、図14に
示すように、内周部取付角Cθbが30゜以上40゜以
下で最適となる。
【0179】このように本発明の第17実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11を特定形状で設計
し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも大きく
し、それぞれの要因の水準を最適化し、外周部取付角C
θtを内周部取付角Cθbより小さく、それぞれの要因
の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大風量を
得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑
制することが可能で、軸流送風機特有のサージング現象
の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすることができ
る。
【0180】つぎに本発明の第18実施例について図1
〜図7、図9〜図15、図18を参照しながら説明す
る。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて
詳細な説明は省略する。
【0181】図に示すように、ハブ2の外周に複数枚の
動翼羽根1を備え、動翼羽根1の形状において動翼羽根
1の回転軸3の軸方向に動翼羽根1を投影したときに、
回転軸3に垂直な平面に映し出される投影図において、
回転軸3を原点Oとし、ハブ2と動翼羽根1の接触部に
おける翼内周弦投影線5を2等分する点を翼内周弦投影
中心点Pbとし、動翼羽根1の翼外周弦投影線6を2等
分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、かつ、投影図
において、原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
描き、円が動翼羽根1の投影において交わる交点7が存
在し、交点7と半径Rにおいて示される円弧8を2等分
する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、原点Oと翼
内周弦投影中心点Pbを結ぶ線分をXb、原点Oと翼内
周弦投影中心点Ptを結ぶ線分をXtとすると、線分X
bと線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、Aθtは
動翼羽根1の回転方向を正方向として30゜〜60゜の
範囲であり、原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結
ぶ線分と線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、A
θはAθtよりも小さい値をとり、かつ、回転軸3を含
む平面に映し出される投影図において、翼内周弦投影中
心点Pbと翼外周部中心点Ptとを結ぶ直線Pを考え、
直線Pよりも流体の吸込側9にあるものを正方向とし、
吐き出し側10にあるものを負方向に有るとすると、任
意断面翼弦投影中心点Prが正方向にあり、任意の場所
で直線Pと交わり、翼外周弦投影中心点Pt付近では直
線P上を通る軌跡11を示し、かつ、翼内周弦投影中心
点Pbを通り、回転軸3と直行する平面を基準面Aとす
ると、基準面Aから任意断面翼弦投影中心点Prまでの
距離をKとした時、Kの半径方向分布はRb<R<0.
46Rtの範囲では0<K<0.125Rtの範囲であ
り、0.46Rt<R<0.70Rtの範囲では、0.
12Rt<K<0.17Rtの範囲であり、0.70R
t<R<Rtの範囲では、0.16Rt<K<0.26
5Rtの範囲をとり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽
根内周半径)、かつ、原点Oを中心とする任意の半径R
の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
断面13で、翼の翼断面13における中心線は略円弧形
状とし、翼断面13の翼弦長LとそりDで、そり率Q
は、Q=D/Lで与え、翼外周部の翼断面13における
外周部そり率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をと
り、翼内周部の翼断面13における内周部そり率Qtは
0.03〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周
部のそり率Qが小さくなり、かつ、原点Oを中心とする
任意の半径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開
してできる翼断面13で、翼弦と、回転軸3と垂直で翼
14の翼前縁17を通る直線である翼列線18とのなす
角を取付角Cθとし、翼外周部の翼断面13における外
周部取付角Cθtは20゜〜35゜の範囲であり、翼内
周部の翼断面13における内周部取付角Cθbは30゜
〜40゜の範囲であり、外周部より内周部の取付角Cθ
が大きくなり、かつ、原点Oを中心とする任意の半径R
の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
断面13で翼弦長Lと、回転軸3と垂直で翼14の翼前
縁17を通る直線である翼列線18上で、翼14の翼前
縁17と翼と隣り合う翼15の翼前縁19との距離をピ
ッチTとしたとき、節弦比Sは、S=L/Tで与え、節
弦比Sは0.6〜1.0の範囲となる構成をしている。
【0182】上記構成により、翼弦長Lが変化しない場
合、ピッチTを小さくする、つまり翼の枚数を増加する
ことで高静圧時でも流れを翼に沿いやすくし、境界層の
厚みを小さくすることで騒音の低減をはかれるが、翼枚
数を増加すると翼から発生する音源が増加してしまうた
め低静圧時には反対に騒音が上昇する傾向にある。した
がって低静圧時および高静圧時のバランスをとりながら
低騒音化するために節弦比Sを限定した。
【0183】また、図15に示すように、節弦比Sが
0.6以上1.0以下で最適となる。このように本発明
の第18実施例の送風装置によれば、動翼羽根1が回転
方向に前進した形状であり、回転軸3を含む平面に映し
出される投影図において、動翼羽根1の弦中心点の軌跡
11を特定形状で設計し、外周部そり率Qtを内周部そ
り率Qbよりも大きくし、節弦比Sを限定し、それぞれ
の要因の水準を最適化し、外周部取付角Cθtを内周部
取付角Cθbより小さく、それぞれの要因の水準を最適
化することで、小型化で高静圧、大風量を得るための動
翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑制することが
可能で、軸流送風機特有のサージング現象の発生を最小
限にし、使用範囲を大きくすることができる。
【0184】つぎに本発明の第19実施例について図1
〜図7、図8〜図17、図18を参照しながら説明す
る。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて
詳細な説明は省略する。
【0185】図に示すように、第15、16、17およ
び18実施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動
翼羽根1の回転軸3と同一とし、吸込口側の断面が半径
Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半
径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧
状の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト
部と一体に作られたオリフィスを有し、半径Orは0.
15Dt〜0.4Dtであり、最小内径Drは1.02
Dt〜1.03Dtであり、角度Oθは30゜〜90゜
であり、長さLrは0.05Dt〜0.10Dtである
構成としている。
【0186】上記構成により、吸込口側の断面を円弧状
の円管とし、出口側をダクト部とすることで、低静圧時
に翼に沿った流れが中心軸と平行になり、出口での流れ
も乱れにくくなり、騒音が低下する。
【0187】このように本発明の第19実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11を特定形状で設計
し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも大きく
し、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を最適化
し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbより小さ
くし、また、オリフィスの形状を特定し、それぞれの要
因の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大風量
を得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を
抑制することが可能で、軸流送風機特有のサージング現
象の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすることがで
きる。
【0188】つぎに本発明の第20実施例について図1
〜図7、図9〜図16、図18を参照しながら説明す
る。なお、第1実施例と同一箇所には同一番号を付けて
詳細な説明は省略する。
【0189】図に示すように、第15、16、17およ
び18実施例の構成に、中心軸を外周径Dtを有する動
翼羽根1の回転軸3と同一とし、吸込口および出口側の
断面が半径Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する
平面上の半径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸
ばした円弧状の円環であり、断面が直線であり長さがL
rのダクト部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有
し、半径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、最小
内径Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、角度O
θは30゜〜90゜であり、長さLrは0.01Dt〜
0.02Dtである構成としている。
【0190】上記構成により、吸込口側および出口側の
断面を円弧状の円管とし、ダクト部により接合すること
で、高静圧時には吸込側9の逆流21が広がり流体への
遠心力の作用により動翼羽根1の内周側から外周側への
方向に傾斜することから出口側がダクト部の形状で流体
の出口流れを妨げ、乱れを発生させる原因を排除するこ
とができる。
【0191】このように本発明の第20実施例の送風装
置によれば、動翼羽根1が回転方向に前進した形状であ
り、回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、動翼羽根1の弦中心点の軌跡11を特定形状で設計
し、外周部そり率Qtを内周部そり率Qbよりも大きく
し、節弦比Sを限定し、それぞれの要因の水準を最適化
し、外周部取付角Cθtを内周部取付角Cθbより小さ
くし、またオリフィスの形状を特定し、それぞれの要因
の水準を最適化することで、小型化で高静圧、大風量を
得るための動翼羽根1の高回転化による騒音の上昇を抑
制することが可能で、軸流送風機特有のサージング現象
の発生を最小限にし、使用範囲を大きくすることができ
る。
【0192】
【発明の効果】以上のように実施例から明らかなよう
に、本発明によれば、動翼羽根1の羽根形状が、動翼羽
根1の回転軸3を含む平面に映し出される投影図におい
て、翼弦の中心点の軌跡11がS字を示す形状となり、
また翼の回転方向に前進した形状であり、また、外周部
より内周部のそり率が小さくなり、外周部より内周部の
取付角が大きくなり、また節弦比の範囲を特定し、また
オリフィス形状の寸法を特定し、これらの要因の水準を
最適化することで、小型化で高静圧、大風量を得るため
の送風羽根車の高回転化による騒音の上昇を抑制し、軸
流送風機特有のサージング現象の発生を最小限にし、使
用範囲を大きくし、またモータ4の使用負担を軽減する
ことが可能であり、この送風羽根車を使用することで、
従来の換気送風機器および空気調和機器では成しえなか
った幅広い用途に展開できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の送風羽根車の全体図
【図2】同要部投影図
【図3】同要部断面図
【図4】同要部断面図
【図5】同要部断面図
【図6】同要部側断面図
【図7】同要部側断面図
【図8】同要部断面図
【図9】同要部投影図
【図10】同外周前進角Aθtにおける比騒音レベルK
sの性能特性図
【図11】同外周部そり率Qtにおける比騒音レベルK
sの性能特性図
【図12】同内周部そり率Qbにおける比騒音レベルK
sの性能特性図
【図13】同外周部取付角Cθtにおける比騒音レベル
Ksの性能特性図
【図14】同内周部取付角Cθbにおける比騒音レベル
Ksの性能特性図
【図15】同節弦比Sにおける比騒音レベルKsの性能
特性図
【図16】同第6実施例の送風羽根車の側断面図
【図17】同第7実施例の送風羽根車の側断面図
【図18】同第14実施例の送風羽根車の要部断面図
【図19】従来の送風羽根車の要部投影図
【図20】同要部断面図
【図21】同要部断面図
【図22】同要部断面図
【図23】同要部側断面図
【符号の説明】
1 動翼羽根 2 ハブ 3 回転軸 4 モータ 5 翼内周弦投影線 6 翼外周弦投影線 7 交点 8 円弧 X 直線 P 直線 R 半径 Aθ 前進角 Aθt 外周前進角 Pt 翼外周弦投影中心点 Pb 翼内周弦投影中心点 Pr 任意断面翼弦投影中心点 O 原点 9 吸込側 10 吐き出し側 11 軌跡 13 翼断面 14 翼 15 翼 16 翼弦 17 翼前縁 18 翼列線 19 翼前縁 L 翼弦長 T ピッチ Cθ 取付角 u 周速 c1 入口軸流速度 c2 出口軸流速度 w1 相対速度 w2 相対速度 20 流れ方向 21 逆流 22 流れ方向 23 傾斜断面 24 出口流れ 25 出口流れ Dt 外周径 Or 半径 Dr 最小内径 Oθ 角度 Lr 長さ 26 傾斜断面 27 出口流れ 28 出口流れ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハブの外周に複数枚の動翼羽根を備え、こ
    の動翼羽根を回転軸で支持するモータを設け、前記動翼
    羽根の形状は前記回転軸の軸方向に投影した投影図にお
    いて、前記回転軸を原点Oとし、前記ハブと前記動翼羽
    根の接触部における翼内周弦投影線を2等分する点を翼
    内周弦投影中心点Pbとし、前記動翼羽根の翼外周弦投
    影線を2等分する点を翼外周弦投影中心点Ptとし、 かつ、前記原点Oを中心とする任意の半径Rを持つ円を
    描き、この円が前記動翼羽根の投影において交わる交点
    と半径Rに示される円弧を2等分する点を任意断面翼弦
    投影中心点Prとし、 かつ、前記回転軸を含む平面に映し出される投影図にお
    いて、前記翼内周弦投影中心点Pbと前記翼外周弦中心
    点Ptとを結ぶ直線Pとし、この直線Pより流体の吸込
    側にあるものを正方向とし、吐き出し側にあるものを負
    方向とすると、前記任意断面翼弦投影中心点Prが前記
    翼内周弦投影中心点Pb付近では正方向にあり、任意の
    場所で前記直線Pと交わり、前記翼外周弦投影中心点P
    t付近では負方向となる、前記任意断面翼弦投影中心点
    Prの軌跡がS字を示す送風羽根車。
  2. 【請求項2】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pb
    を結ぶ線分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点P
    tを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分
    Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼
    羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲で
    あり、前記原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ
    線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、
    AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、回転軸と直
    行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから前記
    任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした時、
    Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲では
    0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46Rt<
    R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<0.
    17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの範囲
    では、0.16Rt<K<0.34Rtの範囲をとり、
    (Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で
    切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、前
    記翼断面における中心線は略円弧形状とし、前記翼断面
    の翼弦長LとそりDでそり率Qは、Q=D/Lで与え、
    前記翼外周部の翼断面における外周部そり率Qtは0.
    05〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部の翼断
    面における内周部そり率Qtは0.03〜0.06の範
    囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qの方が小さ
    くなる請求項1記載の送風羽根車。
  3. 【請求項3】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pb
    を結ぶ線分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点P
    tを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分
    Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼
    羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲で
    あり、前記原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを結ぶ
    線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとすると、
    AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、回転軸と直
    行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから前記
    任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした時、
    Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲では
    0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46Rt<
    R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<0.
    17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの範囲
    では、0.16Rt<K<0.34Rtの範囲をとり、
    (Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする前記任意の半径Rの円筒
    面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面
    で、翼弦と前記回転軸と垂直で前記翼断面の翼前縁を通
    る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記
    翼外周部の翼断面における外周部取付角Cθtは20゜
    〜35゜の範囲であり、前記翼内周部の翼断面における
    内周部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲である請求
    項1記載の送風羽根車。
  4. 【請求項4】回転軸の原点Oを中心とする任意の半径R
    の円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼
    断面で、翼の前記翼断面における中心線は略円弧形状と
    し、前記翼断面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D
    /Lで与え、前記翼外周部の翼断面における外周部そり
    率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、前記翼
    内周部の翼断面における内周部そり率Qtは0.03〜
    0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり率
    Qが小さくなる請求項1または3記載の送風羽根車。
  5. 【請求項5】回転軸の原点Oを中心とする前記任意の半
    径Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してでき
    る翼断面で翼弦長Lと、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通
    る直線である翼列線上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼
    と隣り合う翼の翼前縁との距離をピッチTとしたとき、
    節弦比SはS=L/Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜
    1.0の範囲となる請求項1、3または4記載の送風羽
    根車。
  6. 【請求項6】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根の
    回転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最小内
    径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの中心
    から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環であ
    り、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体に作
    られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.15Dt
    〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.02Dt
    〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜〜90゜
    であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.10Dtで
    ある請求項1、2、3、4または5記載の送風羽根車。
  7. 【請求項7】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根の
    回転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面が半径O
    rで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径
    Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状
    の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト部
    を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、前記半径
    Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記最小内径
    Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、前記角度O
    θは30゜〜90゜であり、前記長さLrは0.01D
    t〜0.02Dtである請求項1、2、3、4または5
    記載の送風羽根車。
  8. 【請求項8】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pb
    を結ぶ線分をXb、前記原点Oと前記翼内周弦投影中心
    点Ptを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記
    線分Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは
    動翼羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範
    囲であり、前記原点Oと任意断面翼弦投影中心点Prを
    結ぶ線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとする
    と、AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、前記回転軸
    と直行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから
    前記任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
    時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
    では0<K<0.14Rtの範囲であり、0.46Rt
    <R<0.70Rtの範囲では、0.13Rt<K<
    0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
    範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
    とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で
    切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、前
    記翼の前記翼断面における中心線は略円弧形状とし、前
    記翼断面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D/Lで
    与え、前記翼外周部の翼断面における外周部そり率Qt
    は0.05〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部
    の翼断面における内周部そり率Qtは0.03〜0.0
    6の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり率Qが小
    さくなる請求項1記載の送風羽根車。
  9. 【請求項9】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点Pb
    を結ぶ線分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点P
    tを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線分
    Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは動翼
    羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲で
    あり、前記原点Oと前記任意断面翼弦投影中心点Prを
    結ぶ線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとする
    と、AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、前記回転軸
    と直行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから
    前記任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
    時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
    では0<K<0.14Rtの範囲であり、0.46Rt
    <R<0.70Rtの範囲では、0.13Rt<K<
    0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
    範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
    とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする前記任意の半径Rの円筒
    面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面
    で、翼弦と前記回転軸と垂直で前記翼断面の翼前縁を通
    る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記
    翼外周部の翼断面における外周部取付角Cθtは20゜
    〜35゜の範囲であり、前記翼内周部の翼断面における
    内周部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲であり、外
    周部より内周部の取付角Cθが大きくなる請求項1記載
    の送風羽根車。
  10. 【請求項10】回転軸の原点Oを中心とする任意の半径
    Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる
    翼断面で、翼の前記翼断面における中心線は略円弧形状
    とし、前記翼断面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=
    D/Lで与え、前記翼外周部の翼断面における外周部そ
    り率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、前記
    翼内周部の翼断面における内周部そり率Qtは0.03
    〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり
    率Qが小さくなる請求項1または9記載の送風羽根車。
  11. 【請求項11】回転軸の原点Oを中心とする任意の半径
    Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる
    翼断面で翼弦長Lと、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通る
    直線である翼列線上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼と
    隣り合う翼の翼前縁との距離をピッチTとしたとき、節
    弦比SはS=L/Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜
    1.0の範囲となる請求項1、9または10記載の送風
    羽根車。
  12. 【請求項12】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根
    の回転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最小
    内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの中
    心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環で
    あり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体に
    作られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.15D
    t〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.02D
    t〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜〜90
    ゜であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.10Dt
    である請求項1、8、9、10または11記載の送風羽
    根車。
  13. 【請求項13】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根
    の回転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面が半径
    Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半
    径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧
    状の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト
    部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、前記半
    径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記最小内
    径Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、前記角度
    Oθは30゜〜90゜であり、前記長さLrは0.01
    Dt〜0.02Dtである請求項1、8、9、10また
    は11記載の送風羽根車。
  14. 【請求項14】ハブの外周に複数枚の動翼羽根を備え、
    この動翼羽根を回転軸で支持するモータを設け、前記動
    翼羽根の形状は前記回転軸の軸方向に前記動翼羽根を投
    影したときに、前記回転軸に垂直な平面に映し出される
    投影図において、前記回転軸を原点Oとし、前記ハブと
    前記動翼羽根の接触部における翼内周弦投影線を2等分
    する点を翼内周弦投影中心点Pbとし、前記動翼羽根の
    翼外周弦投影線を2等分する点を翼外周弦投影中心点P
    tとし、 かつ、前記投影図において、前記原点Oを中心とする任
    意の半径Rを持つ円を描き、前記円が前記動翼羽根の投
    影において交わる交点と半径Rにおいて示される円弧を
    2等分する点を任意断面翼弦投影中心点Prとし、 かつ、前記回転軸を含む平面に映し出される投影図にお
    いて、前記翼内周弦投影中心点Pbと前記翼外周弦中心
    点Ptとを結ぶ直線Pを考え、前記直線Pよりも流体の
    吸込側にあるものを正方向とし、吐き出し側にあるもの
    を負方向にあるとすると、前記任意断面翼弦投影中心点
    Prが前記翼内周弦投影中心点Pb付近では正方向にあ
    り、任意の場所で前記直線Pと交わり、前記翼外周弦投
    影中心点Pt付近では直線P上を通る軌跡を描く送風羽
    根車。
  15. 【請求項15】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点P
    bを結ぶ線分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点
    Ptを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線
    分Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは動
    翼羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲
    であり、前記原点Oと前記任意断面翼弦投影中心点Pr
    を結ぶ線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとす
    ると、AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、前記回転軸
    と直行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから
    前記任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
    時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
    では0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46R
    t<R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<
    0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
    範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
    とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする任意の半径Rの円筒面で
    切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面で、前
    記翼断面における中心線は円弧形状とし、前記翼断面の
    翼弦長LとそりDでそり率QはQ=D/Lで与え、前記
    翼外周部の翼断面における外周部そり率Qtは0.05
    〜0.09の範囲の値をとり、前記翼内周部の翼断面に
    おける内周部そり率Qtは0.03〜0.06の範囲の
    値をとり、外周部より内周部のそり率Qが小さくなる請
    求項14記載の送風羽根車。
  16. 【請求項16】回転軸の原点Oと翼内周弦投影中心点P
    bを結ぶ線分をXb、前記原点Oと翼内周弦投影中心点
    Ptを結ぶ線分をXtとすると、前記線分Xbと前記線
    分Xtのなす角度をAθtとしたとき、このAθtは動
    翼羽根の回転方向を正方向として30゜〜60゜の範囲
    であり、前記原点Oと前記任意断面翼弦投影中心点Pr
    を結ぶ線分と前記線分Xbがなす任意の角度をAθとす
    ると、AθはAθtよりも小さい値をとり、 かつ、前記翼内周弦投影中心点Pbを通り、前記回転軸
    と直行する平面を基準面Aとすると、前記基準面Aから
    前記任意断面翼弦投影中心点Prまでの距離をKとした
    時、Kの半径方向分布はRb<R<0.46Rtの範囲
    では0<K<0.125Rtの範囲であり、0.46R
    t<R<0.70Rtの範囲では、0.12Rt<K<
    0.17Rtの範囲であり、0.70Rt<R<Rtの
    範囲では、0.16Rt<K<0.265Rtの範囲を
    とり、(Rt:羽根外周半径、Rb:羽根内周半径)、 かつ、前記原点Oを中心とする前記任意の半径Rの円筒
    面で切断して、断面を2次元に展開してできる翼断面
    で、翼弦と前記回転軸と垂直で前記翼断面の翼前縁を通
    る直線である翼列線とのなす角を取付角Cθとし、前記
    翼外周部の翼断面における外周部取付角Cθtは20゜
    〜35゜の範囲であり、前記翼内周部の翼断面における
    内周部取付角Cθbは30゜〜40゜の範囲であり、外
    周部より内周部のそり率Qが小さくなる請求項14記載
    の送風羽根車。
  17. 【請求項17】回転軸の原点Oを中心とする任意の半径
    Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる
    翼断面で、翼の前記翼断面における中心線は略円弧形状
    とし、前記翼断面の翼弦長LとそりDでそり率QはQ=
    D/Lで与え、前記翼外周部の翼断面における外周部そ
    り率Qtは0.05〜0.09の範囲の値をとり、前記
    翼内周部の翼断面における内周部そり率Qtは0.03
    〜0.06の範囲の値をとり、外周部より内周部のそり
    率Qが小さくなる請求項14または16記載の送風羽根
    車。
  18. 【請求項18】回転軸の原点Oを中心とする任意の半径
    Rの円筒面で切断して、断面を2次元に展開してできる
    翼断面で翼弦長Lと、回転軸と垂直で翼の翼前縁を通る
    直線である翼列線上で、前記翼の前記翼前縁と前記翼と
    隣り合う翼の翼前縁との距離をピッチTとしたとき、節
    弦比SはS=L/Tで与え、前記節弦比Sは0.6〜
    1.0の範囲となる請求項14、16または17記載の
    送風羽根車。
  19. 【請求項19】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根
    の回転軸と同一とし、吸込口側の断面が半径Orで最小
    内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半径Orの中
    心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧状の円環で
    あり、断面が直線であり長さがLrのダクト部と一体に
    作られたオリフィスを有し、前記半径Orは0.15D
    t〜0.4Dtであり、前記最小内径Drは1.02D
    t〜1.03Dtであり、前記角度Oθは30゜〜90
    ゜であり、前記長さLrは0.05Dt〜0.10Dt
    である請求項14、15、16、17または18記載の
    送風羽根車。
  20. 【請求項20】中心軸を、外周径Dtを有する動翼羽根
    の回転軸と同一とし、吸込口および出口側の断面が半径
    Orで最小内径Drを示す中心軸に直行する平面上の半
    径Orの中心から吸込口側に角度Oθだけ伸ばした円弧
    状の円環であり、断面が直線であり長さがLrのダクト
    部を挟み込み一体に作られたオリフィスを有し、前記半
    径Orは0.05Dt〜0.2Dtであり、前記最小内
    径Drは1.02Dt〜1.03Dtであり、前記角度
    Oθは30゜〜90゜であり、前記長さLrは0.01
    Dt〜0.02Dtである請求項14、15、16、1
    7または18記載の送風羽根車。
JP26262395A 1995-10-11 1995-10-11 送風羽根車 Expired - Fee Related JP3304243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26262395A JP3304243B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 送風羽根車

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26262395A JP3304243B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 送風羽根車

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09105396A true JPH09105396A (ja) 1997-04-22
JP3304243B2 JP3304243B2 (ja) 2002-07-22

Family

ID=17378371

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26262395A Expired - Fee Related JP3304243B2 (ja) 1995-10-11 1995-10-11 送風羽根車

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3304243B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2372785A (en) * 2001-01-11 2002-09-04 Lg Electronics Inc Three-bladed axial flow fan for the condenser of a refrigerator
JP2002257089A (ja) * 2001-03-02 2002-09-11 Daikin Ind Ltd プロペラファン及び送風装置
JP2006322379A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 軸流型羽根車
CN102758793A (zh) * 2012-07-25 2012-10-31 佛山市盈赛机械设备有限公司 风机叶片及具有该风机叶片的空调用轴流风机
CN102954016A (zh) * 2011-08-19 2013-03-06 日本电产株式会社 轴流型送风风扇
JP2019056309A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 ミネベアミツミ株式会社 軸流ファン

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2372785A (en) * 2001-01-11 2002-09-04 Lg Electronics Inc Three-bladed axial flow fan for the condenser of a refrigerator
GB2372785B (en) * 2001-01-11 2004-05-05 Lg Electronics Inc Fan for condenser of refrigerator
JP2002257089A (ja) * 2001-03-02 2002-09-11 Daikin Ind Ltd プロペラファン及び送風装置
JP4677677B2 (ja) * 2001-03-02 2011-04-27 ダイキン工業株式会社 プロペラファン及び送風装置
JP2006322379A (ja) * 2005-05-19 2006-11-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 軸流型羽根車
CN102954016A (zh) * 2011-08-19 2013-03-06 日本电产株式会社 轴流型送风风扇
US9097262B2 (en) 2011-08-19 2015-08-04 Nidec Corporation Axial flow fan
CN102758793A (zh) * 2012-07-25 2012-10-31 佛山市盈赛机械设备有限公司 风机叶片及具有该风机叶片的空调用轴流风机
JP2019056309A (ja) * 2017-09-20 2019-04-11 ミネベアミツミ株式会社 軸流ファン

Also Published As

Publication number Publication date
JP3304243B2 (ja) 2002-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5064346A (en) Impeller of multiblade blower
US4877370A (en) Diffuser for centrifugal compressor
JP3507758B2 (ja) 多翼ファン
JPH10122188A (ja) 遠心送風機
JP2003148395A (ja) 空調用送風機羽根車
JP6730917B2 (ja) 遠心圧縮機及びターボチャージャ
JP3677214B2 (ja) 軸流ファン
JP2921384B2 (ja) 斜流ファン
JP3461661B2 (ja) 送風機
JP3304243B2 (ja) 送風羽根車
CN110914553B (zh) 叶轮、送风机及空调装置
JP2000314394A (ja) 送風機
JP2013053533A (ja) 軸流送風機及び空気調和機
JP4492060B2 (ja) 送風機羽根車
JPH10311296A (ja) 送風機
JP2018080653A (ja) 流体機械
JPH11280696A (ja) 軸流送風機
JPH0544697A (ja) 薄形斜流フアン
JP7337308B1 (ja) 羽根車、送風機及び空気調和機
JP2004003447A (ja) 空気調和機用送風機羽根車
JPH07286598A (ja) 流体ディフレクタ付遠心ファン
CN215719781U (zh) 离心叶轮及离心风机
RU194494U1 (ru) Радиальное рабочее колесо вентилятора
JPH06299994A (ja) 多翼ファン
JPH0615878B2 (ja) 高速遠心圧縮機のディフューザ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090510

Year of fee payment: 7

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100510

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110510

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120510

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130510

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees