JPH0615878B2 - 高速遠心圧縮機のディフューザ - Google Patents

高速遠心圧縮機のディフューザ

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JPH0615878B2
JPH0615878B2 JP62218941A JP21894187A JPH0615878B2 JP H0615878 B2 JPH0615878 B2 JP H0615878B2 JP 62218941 A JP62218941 A JP 62218941A JP 21894187 A JP21894187 A JP 21894187A JP H0615878 B2 JPH0615878 B2 JP H0615878B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は遠心圧縮機のディフューザに係り、特に単段で
高い圧力比を得る高速遠心圧縮機に好適なディフューザ
に関する。
〔従来の技術〕
高速遠心圧縮機は一般に第10図及び第11図に示すよ
うな構造で、羽根車1の回転によって矢印2で示す方向
の気流を発生させる。単段で高い圧力比を得るように作
られた高速遠心圧縮機においては、羽根車1から流出す
る気流2の速度が音速を超えるので、羽根車1の下流側
に当る羽根車外周部に静止翼を備えたディフューザ3を
設けて、羽根車1から吐出される流体の速度エネルギー
を圧力エネルギーに変換するように作られている。
ディフューザ3を構成する静止翼4は、第11図に示す
ように羽根車1の外周部に複数個放射状に設けられてお
り、これらの静止翼4の翼間にはディフューザ流路5が
形成されている。矢印6はこれらのディフューザ流路5
内の流れ方向を示している。
このような圧縮機においては、比較的高速回転で小流量
の条件では静止翼4の負圧面に剥離流れ領域が発生し、
充分な圧力上昇が得られなくなるサージ現象が発生する
という問題があった。この問題を解決し、高速小流量状
態でもサージング現象を起こしにくい高速遠心圧縮機の
ディフューザとしては、本願出願人により先に提案され
特開昭57−159998号公報によって開示されたよ
うに、ディフューザの入口部に回動可能な補助翼を設け
て、ディフューザを流れる流体を制御する提案が知られ
ている。また特開昭53−119411号公報によって
開示されたように、羽根付ディフューザを二重円形翼列
で構成し、内側の円形翼列の羽根の長さを羽根間隔の
0.9倍以下とする提案も知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら前者は、補助翼の前縁(内周端)が静止翼
の前縁より外周側にある構造であることから、補助翼あ
るいは静止翼の前縁で発生した衝撃波が隣接する補助翼
あるいは静止翼面上に到達するため、流れの剥離の発生
により小流量側の運転範囲が狭まるという問題があっ
た。また、静止翼間に形成されるディフューザ流路が補
助翼の下流直後において急激に拡大されるため、圧力損
失が発生してチヨーク流量が減少し、ディフューザの性
能が低下する問題があった。また後者は、チヨーク流量
減少の問題はないが、内側の円形翼列を構成する羽根入
口の流れが音速を超える場合、内側の円形翼列の羽根下
流に生ずる強い剪断流による損失発生により、ディフュ
ーザ性能が低下するという問題があった。更に、補助翼
が、静止翼の内周端を通過する円とX状に交叉していな
いため、補助翼と同補助翼に対面する静止翼の間の通路
が短くなり、超音速流を充分に減速できない。このた
め、補助翼下流で衝撃波が発生し、小流量側の作動範囲
が狭い、且つ損失が大きいという問題があった。
本願第1の発明の目的は、上記の問題を解決し、補助翼
の一方の翼面のみが静止翼に対面する構造にして、補助
翼あるいは静止翼の前縁で発生した衝撃波が隣接する補
助翼あるいは静止翼の面に到達しないようにし、更に、
補助翼が静止翼の内周端を通過する円とX状に交叉する
構造にして、すなわち該補助翼とこれと対面する静止翼
との間に形成される通路の長さが充分に長くなるように
して、この通路部分で超音速流を充分に減速できるよう
にし、以上の構成により、作動範囲が広く性能が高い高
速遠心圧縮機のディフューザを提供することにある。
本願第2の発明の目的は、前記第1の発明を適用する
と、静止翼の外周に近い側の流路を大きく形成すること
になり、その結果生ずる性能低下を中間翼を設けること
によって防止することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本願第1の発明は、羽根車
の外周に複数の静止翼を配設し、羽根車から吐出される
流体の運動エネルギーを静止翼の作用によって圧力エネ
ルギーに変換する形式の遠心圧縮機のディフューザにお
いて、前記複数の静止翼間の内周に近い側に、該静止翼
よりも弦長の短かい補助翼を設け、該補助翼の一方の翼
面のみを前記静止翼に対向させるとともに、該補助翼を
前記羽根車の回転軸中心を中心とし前記静止翼の内周端
を通過する円とX状に交叉する位置に配設したものであ
る。
また本願第2の発明は、羽根車の外周に複数の静止翼を
配設し、羽根車から吐出される流体の運動エネルギーを
静止翼の作用によって圧力エネルギーに変換する形式の
遠心圧縮機のディフューザにおいて、前記複数の静止翼
間の内周に近い側に、該静止翼よりも弦長の短かい補助
翼を設け、該補助翼の一方の翼面のみを前記静止翼に対
向させるとともに、該補助翼を前記羽根車の回転軸中心
を中心とし前記静止翼の内周端を通過する円とX状に交
叉する位置に配設し、かつ前記複数の静止翼間の外周に
近い側に、該静止翼よりも弦長の短い中間翼を設け、該
中間翼は、前記静止翼の外周端より隣接する静止翼の内
周側への延長線に下した垂線の中点を通過し、該中間翼
の外周端は前記静止翼の外周端を通過する円に達し、か
つ前記垂線の中点より内周側にある前記中間翼の長さは
該中間翼全長の20%以下とし、該中間翼全体の形状は
仮想的に該中間翼を前記羽根車の回転軸中心を中心とし
て回転移動した場合に前記静止翼の内部に含まれること
を特徴とするものである。
〔作用〕
本願第1の発明によれば、補助翼の一方の翼面のみが静
止翼に対面する構造にしたので、補助翼あるいは静止翼
の前縁で発生した衝撃波は、隣接する補助翼あるいは静
止翼の面に到達しない。よって流れの剥離の発生により
小流量側の運転範囲が狭くなるという問題の発生を防ぐ
ことができる。
更に、補助翼が静止翼の内周端を通過する円とX状に交
叉する構造にしたので、該補助翼とこれと対面する静止
翼との間に形成される通路の長さが充分に長くなる。よ
って、この通路部分で超音速流を充分に減速できるの
で、補助翼下流で衝撃波が発生し、小流量側の作動範囲
が狭くなり、また損失が大きいという問題の発生を防ぐ
ことができる。
また内周側の補助翼はできる限り薄くすることが望まし
いが、強度上一定の厚さが必要となる。このため静止翼
の枚数を十分な流路断面積が確保できる程度とする必要
があるが、このようにすると静止翼の外周に近い側の流
路は静止翼の間隔が過大となり性能が低下するが、本願
第2の発明で、静止翼間の外周に近い側には中間翼が、
静止翼の外周端から隣接する静止翼の翼面に下した垂線
の中点を通過するように延在しているので、静止翼の外
周端付近は実質的に静止翼の間隔が適正な値となり性能
低下を防ぐことができる。
〔実施例〕
以下、本発明に係る高速遠心圧縮機のディフューザの一
実施例を図面を参照して説明する。尚、本願第1の発明
と第2の発明との差異は、第1の発明が第2の発明が有
する中間翼を有していない点である。すなわち、第2の
発明の構成要素から中間翼に相当する構成部分を除いた
ものが第1の発明の構成である。そこで説明の重複を避
けるため、以下の実施例の説明では、第2の発明の実施
例を中心に説明する。以下の実施例から中間翼部分を除
いたものが第1の発明の実施例ということになる。
第1及び第2図に本願第2の発明の一実施例を示す。図
において、第10図及び第11図に示す従来例と同一ま
たは同等部分には同一符号を付して示し、説明を省略す
る。本実施例の特徴はディフューザ3内に設けられた補
助翼7及び中間翼12にある。補助翼7は第2図に示す
ように、羽根車1の回転軸8の中心を中心とし静止翼4
の内周端(前縁)を通過する円9とX状に交叉するよう
に配設されている。また隣接する静止翼4a及び4bの
うち曲率半径の中心側の静止翼4bの前縁から他方の静
止翼4aに下した垂線を10とするとき、前記補助翼7
はこの垂線10と交叉しないように配設されている。中
間翼12は静止翼4aの後縁(外周端)から隣接する静
止翼4bに下した垂線13の中点を通過し、中間翼12
の後縁が、静止翼4の後縁を通過する円14に達するよ
うに配設されている。また垂線13の中点より内周側に
延在する中間翼12の長さは該中間翼12全長の20%
以内とし、中間翼12全体の形状は、仮想的に中間翼1
2を回転軸8の中心を中心として回転移動した場合に静
止翼4の内部に含まれている。さらに静止翼4、補助翼
7及び中間翼12はそれぞれディフューザ3の対向する
壁11によって両端が限定され、これらによって形成さ
れる空間でディフューザ通路5が形成されている。
次に本実施例の作用を説明する。羽根車1から流出する
気流2はディフューザ3内を通過する際に運動エネルギ
ーが圧力エネルギーに変換され圧縮される。高速遠心圧
縮機ではディフューザ3に流入する気流2は、流速が音
速を超えるので衝撃波が発生し、流速が亜音速に減速さ
れる。
第3図は気流2のマッハ数が1に近い(例えば1.1以
下)の場合に発生する衝撃波のうち流れに大きく影響す
る各翼4,7の前縁近くに生ずる強いものを示してい
る。圧縮機が圧縮する気体の流量によって気流2と静止
翼4との間の角度θは変化するが、強い衝撃波は翼の前
縁で発生するので第3図に示す状況は変りない。静止翼
4の前縁付近に生ずる衝撃波15は、静止翼4の近くに
発生するのみであり、他の補助翼7または静止翼4に衝
突することはない。以下その理由を詳説する。静止翼4
aの前縁に生ずる衝撃波15aは気流2のマッハ数が1
に近い場合は、静止翼4aにほぼ垂直に延在するから補
助翼7、隣接する静止翼4bに衝突することがない。補
助翼7と静止翼4aの負圧面16とに挾まれた部分と、
その下流の1点鎖線18と負圧面16との間に挾まれた
部分は亜音速流17が流れる。衝撃波は超音速流が亜音
速流に減速されるときに生ずるものであるから、静止翼
4aに対向する静止翼4bの前縁に生ずる衝撃波15b
は、1点鎖線18に達するのみで静止翼4aの負圧面1
6には達しない。上記のように補助翼7を設けることに
より衝撃波が負圧面16に達することを防ぐことがで
き、サージング現象を起しにくくして作動範囲を拡大す
ることができる。この理由をさらに以下で説明する。
一般に羽根付ディフューザ内を流れる気流は、圧縮機の
流量を減少させてゆくと流れの方向に対向する圧力が上
昇し、ある限界を超えると逆流を生じて正常な圧縮作用
をなさなくなり、いわゆるサージング現象を起して圧縮
機の正常な運転ができなくなる。ディフューザが逆流を
起す限界は静止翼の形状などによって異るが、気流が静
止翼の表面または静止翼の両側を挾む壁面から剥離する
ことによって逆流が発生しやすくなり、通常静止翼の負
圧面からの剥離が主な原因である。このとき衝撃波が負
圧面に達していると、衝撃波前後の強い圧力上昇のため
負圧面に沿う境界層は急速に厚くなるか、部分剥離を生
ずるか、場合によっては大規模な剥離が発生することが
ある。従って衝撃波が負圧面に到達しないようにすれ
ば、負圧面における気流層の剥離をほぼ防止することが
でき、逆流を起す限界を小流量側に移すことができる。
すなわちディフューザに起因するサージング現象の発生
を抑制することができる。
気流の大流量側の限界はディフューザ内の流路の最小断
面積で決る。従って第3図についていえば静止翼4bの
前縁から静止翼4bの負圧面16へ下した垂線10の長
さによって決る。このとき補助翼7はこの垂線10と交
叉しておらず、垂線10を短くしていないので大流量側
の限界に影響を及ぼすことはない。上記のように補助翼
7により大流量側の限界を小さくすることなく、小流量
側の限界をより小流量側へ移動させることができる。
上述した補助翼7による流量範囲拡大効果は、補助翼7
が以下の条件を満たす場合に効果が大きく、かつディフ
ューザの性能低下をもたらさない。
第1の条件は補助翼7の後縁が垂線10より上流に位置
していることである。補助翼7が垂線10と交叉してい
ると、前述したように最大流量が減ずるのみでなく、流
路断面積の急拡大による圧力損失が発生する。すなわち
垂線10より下流の流路は静止翼4a,4bにより両側
を挾まれており、補助翼7の後縁が垂線10より下流に
あると後縁の厚さhだけ流路幅が急拡大するからであ
る。一方補助翼7の後縁と垂線10との間の距離pの間
においては、補助翼7と静止翼4aに挾まれて亜音速に
減速された気流17と、衝撃波15bの上流側の超音速
流19とが接触混合するため、大きな圧力損失が発生す
る。従って距離pは十分小さいことが必要で、例えば静
止翼4aの前縁と垂線10との間の距離mの50%以下
にする必要がある。
第2の条件は補助翼7と静止翼4aの出口側の距離rと
入口側の距離qの比r/qが1に近い値、例えば1〜
1.1とすることである。r/qが、この値の範囲をは
ずれると補助翼7の翼面から流れが剥離して補助翼7の
下流側への損失が増加するからである。
第3の条件は補助翼7と静止翼4aとが対向して重なっ
ている部分の長さnと、静止翼4aの前縁と補助翼7の
表面の間の距離qとの比n/qを、気流17を確実に亜
音速流にするために1より大きくすることである。
本実施例によれば、対向する静止翼4a,4b間で流れ
を強く拘束する領域には補助翼7は侵入していないの
で、補助翼7の下流直後における流路断面積の急拡大と
チヨーク流量の減少は生じない。また補助翼7の一方の
面のみが静止翼4aに対向しているので、静止翼4a,
4bが対向している領域と補助翼7の後縁との間の距離
が短く、強い剪断流が発生する区間が短く、圧力損失の
発生が少ない。補助翼7の後縁は静止翼4aの前縁と静
止翼4bの前縁との間に位置するので、衝撃波が静止翼
4aの表面に到達することがなく、気流17が静止翼4
aの表面から剥離しにくくなり、ディフューザ3が正常
に作動して流量範囲を拡大することができる。
第4図はディフューザに流入する気流2のマッハ数が、
たとえば1.1を超える場合に好適な実施例で補助翼7
の前縁が静止翼4aの前縁より上流側になるように配置
したものである。気流2のマッハ数が大きくなると衝撃
波15,20は湾曲する。このため衝撃波15aが補助
翼7の表面に衝突するのを防ぐため補助翼7の前縁に衝
撃波20を発生させて補助翼7と静止翼4aの間の通路
21の流れを亜音速流としたものである。
補助翼7は空力的にはできる限り薄くするのが望ましい
が、強度・構造上必要な厚さにしなければならない。す
なわち厚みに見合った長さ(例えば厚みの5〜10倍)
が必要となるが、このとき前記の静止翼4と補助翼7の
関係を満足するように静止翼の数を選ぶ必要があり通常
補助翼7を設けない場合に比べ20%以上少くしなけれ
ばならない。このように静止翼4の枚数を少くすると外
周近くでは静止翼4の間隔が過大となり流れが静止翼4
の翼面に沿って流れなくなるため性能が低下する。
第5図および第6図は、第2の発明の必須構成要素であ
る中間翼12の作用を説明する図である。第5図は中間
翼12を持たない場合で静止翼4aの後縁近くの負圧面
21では流れが翼面に沿わず大規模な剥離域22が生ず
る(この状態が第1の発明である)。大規模な剥離域の
発生は、流れの実質的な断面積が減少することによりデ
ィフューザの減速が減少するとともに剥離域内での運動
エネルギの拡散の発生によりディフューザ性能が低下す
る。この大規模な剥離は後縁近くの負圧面21での負荷
(減速)を低減することにより防止できる。以下その様
子を第6図により説明する。
静止翼4aの負圧面21の後縁付近の減速量は、一次元
流理論を用いると静止翼4aの後縁23と静止翼4bの
後縁24の間の円周距離hと静止翼の出口角βの正弦の
積と静止翼4aの後縁23から隣接する静止翼4bに下
した垂線の長さfを用いてhsinβ/f-1で表わされる。
この値が大きい程減速負荷が大きいこととなる。hsinβ
/f-1の値は静止翼の形状、数によって定まり、翼数が
大きい程大きくなる。第1表に1例を示す。中間翼12
を設けると同じ考え方から静止翼4aの後縁負圧面近く
の減速量gsinβ/e-1で表わされる。第1表に中間翼を
設けた場合の減速負荷も合わせて示す。第1表に示すよ
うに中間翼12により静止翼の枚数が17の場合でも2
3%の減速が19%の減速となり減速量が20%低減で
き負圧面後縁付近の大規模な剥離を抑制することができ
る。
上記のような効果で中間翼12は静止翼4aの後縁近く
の大規模な剥離を防止するのであるから中間翼12は静
止翼の後縁近くの流れを確実に拘束するため静止翼4a
の後縁23から隣接する静止翼4bに下した垂線と交差
し、後縁25は円14に達するようにする。中間翼の翼
長が過大であると流れに接触する面積が増加するので前
記垂線より内周側の中間翼長さiは中間翼全長の20%
以内とする。同垂線より上流の流れは比較的に偏りが少
いので中間翼12は垂線の中点を通過するようにして流
れを等分して、ディフューザ出口の流れの均一化を図
り、流れの不均一による付加的な損失の発生を防ぐ。ま
た中間翼12の全体の形状は仮想的に中間翼12を回転
軸8の中心を中心として回転移動した場合に静止翼4の
内部に含まれる形状であるので流れが滑らかに通過でき
るので損失の発生が少い。
第7図は静止翼4の弦長が短く静止翼4aの後縁より隣
接する静止翼4bに垂線が下せない場合の実施例で、こ
の場合は静止翼4bの前縁における平均厚さ線の延長線
26に下した垂線27を用いる。延長線26は直線でも
良いが静止翼4bの前縁を通り入口角ηを成す対数累線
でも同様の効果が得られる。
第8図に本願第1発明及び第2発明の他の実施例を示
す。本実施例は補助翼7を羽根車1の回転軸8に平行な
支軸28によって角度δだけ回動可動に支承したもので
ある。そして大流量運転時には静止翼4bの前縁から補
助翼7に下した垂線27の長さを長くし、小流量運転時
には垂線27の長さを短くして、絞り効果によって流量
範囲をさらに拡大しようとするものである。本実施例に
おいて、補助翼7の支軸28を人為的操作で回動できる
ようにしてもよく、または本実施例に係る遠心圧縮機を
装備した機器の制御装置と連動させて、支軸28を自動
的に操するようにしてもよい。本実施例によれば、前記
操作によって流量範囲を拡大することができ、実用的効
果をさらに高めることができる。
第9図は本願第2発明の別の実施例を示す。本実施例で
は中間翼12を羽根車1の回転軸8に平行な支軸30に
よって角度γだけ回転可動に支承したものである。中間
翼12の前縁から隣接する静止翼4aに下した垂線28
の長さと中間翼12の後縁から隣接する静止翼4bに下
した垂線29の長さの和を大量流時には長く、小流量時
には短くして第8図の実施例と同様に絞り効果によって
流量範囲の拡大を図ったもので、補助翼7の回転可動制
御と組合わせると一層効果的である。
〔発明の効果〕
上述したように本願第1発明によれば、高速遠心圧縮機
の羽根車から流出する空気流の速度エネルギーを圧力エ
ネルギーに変換する複数個の静止翼を備えたディフュー
ザに、一方の翼面のみが前記静止翼に対向し、静止翼前
縁を通過する円と交又する位置に補助翼を設けるので、
ディフューザの作動流量範囲を性能を低下させることな
く拡大することができ、高速遠心圧縮機の運転流量範囲
を大幅に拡大できる。
また、本願第2発明によれば、静止翼後縁から隣接した
静止翼へ下した垂線の中点を通り静止翼後縁を通過する
円に達する中間翼を設けたので、静止翼の外周に近い側
の流路を大きく形成することに起因する性能低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願第2発明に係る高速遠心圧縮機のディフュ
ーザの一実施例を示す縦断面図であり、この実施例から
中間翼部分を除いたものが本願第1の発明の実施例であ
り、第2図は第1図のA−A矢視図、第3図から第6図
はそれぞれ本実施例の作用を示す線図、第7図から第9
図は本発明の他の実施例を示す要部拡大図、第10図は
従来の高速遠心圧縮機を示す縦断面図、第11図は第1
0図のB−B矢視図である。 1……羽根車、3……ディフューザ、 4……静止翼、7……補助翼、 8……回転軸、9……円、 12……中間翼、16……垂線。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】羽根車の外周に複数の静止翼を配設し、羽
    根車から吐出される流体の運動エネルギーを静止翼の作
    用によって圧力エネルギーに変換する形式の遠心圧縮機
    のディフューザにおいて、前記複数個の静止翼間の内周
    に近い側に、該静止翼よりも弦長の短かい補助翼を設
    け、該補助翼の一方の翼面のみを前記静止翼に対向させ
    るとともに、該補助翼を前記羽根車の回転軸中心を中心
    とし前記静止翼の内周端を通過する円とX状に交叉する
    位置に配設したことを特徴とする高速遠心圧縮機のディ
    フューザ。
  2. 【請求項2】前記補助翼を、該補助翼と対向する静止翼
    の内周端における該静止翼に対し直角方向の垂線と交叉
    する位置に配設したことを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の高速遠心圧縮機のディフューザ。
  3. 【請求項3】前記補助翼を、羽根車の回転軸と平行な支
    軸により回動可能に支承したことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の高速遠心圧縮機のディ
    フューザ。
  4. 【請求項4】前記補助翼の内周端および外周端から該補
    助翼と対向する静止翼までの距離が異なっていることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の高速遠心圧縮機
    のディフューザ。
  5. 【請求項5】羽根車の外周に複数の静止翼を配設し、羽
    根車から吐出される流体の運動エネルギーを静止翼の作
    用によって圧力エネルギーに変換する形式の遠心圧縮機
    のディフューザにおいて、前記複数個の静止翼間の内周
    に近い側に、該静止翼よりも弦長の短かい補助翼を設
    け、該補助翼の一方の翼面のみを前記静止翼に対向させ
    るとともに、該補助翼を前記羽根車の回転軸中心を中心
    とし前記静止翼の内周端を通過する円とX状に交叉する
    位置に配設し、かつ前記複数の静止翼間の外周に近い側
    に、該静止翼より弦長の短い中間翼を設け、該中間翼
    は、前記静止翼の外周端より隣接する静止翼の内周側へ
    の延長線に下した垂線の中点を通過し、該中間翼の外周
    端は前記静止翼の外周端を通過する円に達し、かつ前記
    垂線の中点より内側にある前記中間翼の長さは該中間翼
    全長の20%以下とし、該中間翼全体の形状は仮想的に
    該中間翼を前記羽根車の回転軸中心を中心として回転移
    動した場合に前記静止翼の内部に含まれることを特徴と
    する高速遠心圧縮機のディフューザ。
  6. 【請求項6】前記中間翼を、羽根車の回転軸と平行な支
    軸により回動可能に支承したことを特徴とする特許請求
    の範囲第5項記載の高速遠心圧縮機のディフューザ。
  7. 【請求項7】前記中間翼の内周端および外周端から該中
    間翼と対向する静止翼まで距離が異なっていることを特
    徴とする特許請求の範囲第5項記載の高速遠心圧縮機の
    ディフューザ。
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