JP2920407B2 - ポリスチレン系熱収縮フィルム - Google Patents
ポリスチレン系熱収縮フィルムInfo
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- JP2920407B2 JP2920407B2 JP16058790A JP16058790A JP2920407B2 JP 2920407 B2 JP2920407 B2 JP 2920407B2 JP 16058790 A JP16058790 A JP 16058790A JP 16058790 A JP16058790 A JP 16058790A JP 2920407 B2 JP2920407 B2 JP 2920407B2
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は包装用およびラベル用に使用されるポリスチ
レン系熱収縮性フィルムに関する。
レン系熱収縮性フィルムに関する。
[従来の技術] 熱収縮性を有するポリスチレン系フィルムとしては、
スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体からなるもの
が広く知られている。
スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体からなるもの
が広く知られている。
しかし、スチレン−ブタジエン系ブロック共重合体を
用いたフィルムを製造するには、一般的に延伸温度を高
くする必要がある。このために、収縮を起す温度が高く
なり、包装用やラベル用などに用いるには好適といえな
かった。
用いたフィルムを製造するには、一般的に延伸温度を高
くする必要がある。このために、収縮を起す温度が高く
なり、包装用やラベル用などに用いるには好適といえな
かった。
かかる問題点を改良した低温収縮性フィルムを提供す
る技術として、特定の分子量範囲あるいは分子量分布を
有するスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、ある
いは、特殊なブロック構造を有するスチレン−ブタジエ
ン系ブロック共重合体を使用した方法等が開発されてい
る。
る技術として、特定の分子量範囲あるいは分子量分布を
有するスチレン−ブタジエン系ブロック共重合体、ある
いは、特殊なブロック構造を有するスチレン−ブタジエ
ン系ブロック共重合体を使用した方法等が開発されてい
る。
[本発明が解決しようとする課題] しかし、上記製造方法により製造される低温収縮フィ
ルムは、延伸後のフィルムが室温保管中に収縮する、い
わゆる自然収縮の現象が生じてしまう。このために、低
温収縮性フィルムは平面性や寸法安定性に欠けており、
その性能は満足いくものではなかった。
ルムは、延伸後のフィルムが室温保管中に収縮する、い
わゆる自然収縮の現象が生じてしまう。このために、低
温収縮性フィルムは平面性や寸法安定性に欠けており、
その性能は満足いくものではなかった。
そこで本発明の目的は、低温収縮性を備えながら、室
温での自然収縮が少い熱収縮性ポリスチレン系フィルム
を提供することにある。
温での自然収縮が少い熱収縮性ポリスチレン系フィルム
を提供することにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明の要旨は、スチレン系炭化水素および共役ジエ
ン系炭化水素を含有するブロック共重合体と、共役ジエ
ン系炭化水素、ビニルエーテル、飽和脂肪酸ビニルおよ
び1−アルケンから選ばれる単量体の少なくとも1種類
およびスチレン系炭化水素を含有しかつガラス転移温度
が40〜80℃であるランダム共重合体とを主成分とするポ
リスチレン系熱収縮フィルムであって、 前記組成物の損失弾性率のピーク温度の少なくとも1つ
が、45〜85℃の温度範囲にあることを特徴とするポリス
チレン系熱収縮フィルムである。
ン系炭化水素を含有するブロック共重合体と、共役ジエ
ン系炭化水素、ビニルエーテル、飽和脂肪酸ビニルおよ
び1−アルケンから選ばれる単量体の少なくとも1種類
およびスチレン系炭化水素を含有しかつガラス転移温度
が40〜80℃であるランダム共重合体とを主成分とするポ
リスチレン系熱収縮フィルムであって、 前記組成物の損失弾性率のピーク温度の少なくとも1つ
が、45〜85℃の温度範囲にあることを特徴とするポリス
チレン系熱収縮フィルムである。
本発明では、損失弾性率の主分散に相当するピークを
ガラス転移温度とする。損失弾性率は粘弾性装置を用い
て測定される。この時、振動周波数は10Hzとした。
ガラス転移温度とする。損失弾性率は粘弾性装置を用い
て測定される。この時、振動周波数は10Hzとした。
本発明でば、ブロック共重合体とランダム共重合体と
を含む組成物が示す、損失弾性率のピーク温度の少なく
とも1つが45〜85℃の範囲にあることを特徴とする。45
℃未満ではフィルムの自然収縮が大きくなり、85℃を越
える場合にはフィルムに低温延伸性が付与されない。
を含む組成物が示す、損失弾性率のピーク温度の少なく
とも1つが45〜85℃の範囲にあることを特徴とする。45
℃未満ではフィルムの自然収縮が大きくなり、85℃を越
える場合にはフィルムに低温延伸性が付与されない。
すなわち、組成物の損失弾性率のピーク温度の範囲を
45〜85℃とすることにより、低温延伸性に優れた高分子
粘弾性上の特性を付与できるため、延伸されたフィルム
の低温収縮性を発現させ、さらに、フィルムを室温付近
に保管する時に生じる自然収縮を防止する。
45〜85℃とすることにより、低温延伸性に優れた高分子
粘弾性上の特性を付与できるため、延伸されたフィルム
の低温収縮性を発現させ、さらに、フィルムを室温付近
に保管する時に生じる自然収縮を防止する。
本発明に使用されるブロック重合体について説明す
る。
る。
前記ブロック重合体は、スチレン系炭化水素および共
役ジエン系炭化水素を含有する。
役ジエン系炭化水素を含有する。
スチレン系炭化水素により構成されるスチレン系炭化
水素ブロックには、例えばスチレン,o−メチルスチレ
ン,p−メチルスチレン,α−メチルスチレン等の単独重
合体、それらの共重合体および/またはスチレン系炭化
水素以外の共重合可能なモノマーをブロック内に含む共
重合体等がある。
水素ブロックには、例えばスチレン,o−メチルスチレ
ン,p−メチルスチレン,α−メチルスチレン等の単独重
合体、それらの共重合体および/またはスチレン系炭化
水素以外の共重合可能なモノマーをブロック内に含む共
重合体等がある。
共役ジエン系炭化水素により構成される共役ジエン系
炭化水素ブロックには、例えばブタジエン,イソプレ
ン,1,3−ペンタジエン等の単独重合体、それらの共重合
体および/または共役ジエン系炭化水素以外の共重合可
能なモノマーをブロック内に含む共重合体等がある。
炭化水素ブロックには、例えばブタジエン,イソプレ
ン,1,3−ペンタジエン等の単独重合体、それらの共重合
体および/または共役ジエン系炭化水素以外の共重合可
能なモノマーをブロック内に含む共重合体等がある。
ブロック共重合体の構造および各ブロック部分の構
造、共に特に限定されない。ブロック共重合体の構造と
しては、例えば直線型,星型等がある。また、各ブロッ
ク部分の構造としては、例えば完全ブロック,テーパー
ドブロック等がある。
造、共に特に限定されない。ブロック共重合体の構造と
しては、例えば直線型,星型等がある。また、各ブロッ
ク部分の構造としては、例えば完全ブロック,テーパー
ドブロック等がある。
スチレン系炭化水素と共役ジエン系炭化水素との割合
は30:70〜90:10(重量比)の範囲内にあるとよい。
は30:70〜90:10(重量比)の範囲内にあるとよい。
本発明に使用されるランダム共重合体について説明す
る。
る。
前記ランダム共重合体は、スチレン系炭化水素を含有
しかつガラス転移温度が40〜80℃であるランダム共重合
体である。
しかつガラス転移温度が40〜80℃であるランダム共重合
体である。
ランダム共重合体に用いられるスチレン系炭化水素と
しては、例えばスチレン,o−メチルスチレン,p−メチル
スチレン,α−メチルスチレン等がある。
しては、例えばスチレン,o−メチルスチレン,p−メチル
スチレン,α−メチルスチレン等がある。
ランダム共重合体のガラス転移温度を40〜80℃に調整
するために、スチレン系炭化水素とは異なる単量体を使
用することができる。前記単量体としては、その単量体
が単独でなす重合体のガラス転移温度が70℃以下となる
ような単量体を使用することが好ましく、さらに好まし
くは55℃以下である。具体的には、共役ジエン系炭化水
素,ビニルエーテル,飽和脂肪酸ビニル,1−アルケンが
挙げられる。これらを単独で、または、2種類以上を混
合して用いるとよい。
するために、スチレン系炭化水素とは異なる単量体を使
用することができる。前記単量体としては、その単量体
が単独でなす重合体のガラス転移温度が70℃以下となる
ような単量体を使用することが好ましく、さらに好まし
くは55℃以下である。具体的には、共役ジエン系炭化水
素,ビニルエーテル,飽和脂肪酸ビニル,1−アルケンが
挙げられる。これらを単独で、または、2種類以上を混
合して用いるとよい。
共役ジエン系炭化水素としては、例えばブタジエン,
イソプレン,1,3−ペンタジエン等が挙げられる。
イソプレン,1,3−ペンタジエン等が挙げられる。
ビニルエーテルとしては、例えばビニルメチルエーテ
ル,ビニルエチルエーテル,ビニルプロピルエーテル,
ビニルブチルエーテル,ビニルヘキシルエーテル,ビニ
ルオクチルエーテル,ビニル−2−エチルヘキシルエー
テル等のC1〜C8のアルキル基を有するビニルアルキルエ
ーテルが挙げられる。
ル,ビニルエチルエーテル,ビニルプロピルエーテル,
ビニルブチルエーテル,ビニルヘキシルエーテル,ビニ
ルオクチルエーテル,ビニル−2−エチルヘキシルエー
テル等のC1〜C8のアルキル基を有するビニルアルキルエ
ーテルが挙げられる。
飽和脂肪酸ビニルとしては、例えば酢酸ビニル,プロ
ピオン酸ビニル,酪酸ビニル,ピバリン酸ビニル,カプ
ロン酸ビニル,カプリル酸ビニル,カプリン酸ビニル,
ラウリン酸ビニル,ミリスチン酸ビニル,パルミチン酸
ビニル,ステアリン酸ビニル,2−エチル−2−メチルブ
タン酸ビニル,2,2−ジメチルブタン酸ビニル,2,2−ジメ
チルペンタン酸ビニル等が挙げられる。
ピオン酸ビニル,酪酸ビニル,ピバリン酸ビニル,カプ
ロン酸ビニル,カプリル酸ビニル,カプリン酸ビニル,
ラウリン酸ビニル,ミリスチン酸ビニル,パルミチン酸
ビニル,ステアリン酸ビニル,2−エチル−2−メチルブ
タン酸ビニル,2,2−ジメチルブタン酸ビニル,2,2−ジメ
チルペンタン酸ビニル等が挙げられる。
1−アルケンとしては、例えばエチレン,プロピレ
ン,ブテン,ペンテン,ヘキセン,ヘプテン,オクテン
等が挙げられる。
ン,ブテン,ペンテン,ヘキセン,ヘプテン,オクテン
等が挙げられる。
スチレン系炭化水素とそれ以外の単量体との共重合比
は、概ね50/50〜95/5重量%が好ましい。スチレン系炭
化水素が50%未満の場合には、ブロック共重合体と混合
時に著しく白濁することがあり製品の外観上好ましくな
い。一方、95%を越えるとガラス転移温度を40〜80℃に
調整しづらい。
は、概ね50/50〜95/5重量%が好ましい。スチレン系炭
化水素が50%未満の場合には、ブロック共重合体と混合
時に著しく白濁することがあり製品の外観上好ましくな
い。一方、95%を越えるとガラス転移温度を40〜80℃に
調整しづらい。
上記白濁の問題を解決する等の目的で、ランダム共重
合体に上述以外の更に別の単量体を20重量%を越えない
範囲で共重合しても構わない。
合体に上述以外の更に別の単量体を20重量%を越えない
範囲で共重合しても構わない。
本発明には、コストが低廉である等の理由から、スチ
レンとブタジエンとのランダム共重合体を好適に使用す
ることができる。ランダム共重合体のガラス転移温度を
40〜80℃に調整するには、スチレンとブタジエンの共重
合比を、80/20〜95/5重量%にすればよい。
レンとブタジエンとのランダム共重合体を好適に使用す
ることができる。ランダム共重合体のガラス転移温度を
40〜80℃に調整するには、スチレンとブタジエンの共重
合比を、80/20〜95/5重量%にすればよい。
ランダム共重合体の製法としては、公知のあらゆる手
法、例えば、懸濁重合,乳化重合,塊状重合,溶液重
合,気相重合等を採用することが可能であり、反応の形
態としてもラジカル重合,アニオン重合,カチオン重合
のいずれの方法を採用してもよい。
法、例えば、懸濁重合,乳化重合,塊状重合,溶液重
合,気相重合等を採用することが可能であり、反応の形
態としてもラジカル重合,アニオン重合,カチオン重合
のいずれの方法を採用してもよい。
ランダム共重合体の分子量(Mw)は、溶融特性と機械
的特性のバランスから50,000〜500,000が好ましく、さ
らに好ましくは100,000〜300,000である。
的特性のバランスから50,000〜500,000が好ましく、さ
らに好ましくは100,000〜300,000である。
ブロック共重合体とランダム共重合体とを主成分とす
る組成物について説明する。
る組成物について説明する。
上記組成物の混合比は、ランダム共重合体のガラス転
移温度および両共重合体の相溶性の度合いに応じて、損
失弾性率のピーク温度を45〜85℃に調整できるように適
宜決められるが、通常、ブロック共重合体とランダム共
重合体との混合割合は、30/70〜90/10重量%となる。
移温度および両共重合体の相溶性の度合いに応じて、損
失弾性率のピーク温度を45〜85℃に調整できるように適
宜決められるが、通常、ブロック共重合体とランダム共
重合体との混合割合は、30/70〜90/10重量%となる。
また、ブロック共重合体中に含まれる共役ジエン系炭
化水素ブロックの重量が組成物全体に占める割合が、5
〜40重量%であることが好ましい。5重量%未満では最
終フィルムの耐衝撃性が劣下し、40重量%を越えると、
フィルムとしての腰が小さくなる。
化水素ブロックの重量が組成物全体に占める割合が、5
〜40重量%であることが好ましい。5重量%未満では最
終フィルムの耐衝撃性が劣下し、40重量%を越えると、
フィルムとしての腰が小さくなる。
上記組成物には、共役ジエン系炭化水素ブロックの重
量割合が、5〜40重量%を満たす範囲で汎用ポリスチレ
ンを混合してもよい。汎用ポリスチレンとは、一般の透
明ポリスチレンおよび耐衝撃性成分がブレンドされた一
般のポリスチレンをさす。汎用ポリスチレンは30重量%
以下の添加であることが好ましい。
量割合が、5〜40重量%を満たす範囲で汎用ポリスチレ
ンを混合してもよい。汎用ポリスチレンとは、一般の透
明ポリスチレンおよび耐衝撃性成分がブレンドされた一
般のポリスチレンをさす。汎用ポリスチレンは30重量%
以下の添加であることが好ましい。
上記組成物中には、通常用いられる各種添加剤、例え
ば紫外線吸収剤,酸化防止剤,安定剤,着色剤,滑剤,
可塑剤,充填剤等を目的に応じて添加できる。
ば紫外線吸収剤,酸化防止剤,安定剤,着色剤,滑剤,
可塑剤,充填剤等を目的に応じて添加できる。
ブロック共重合体とランダム共重合体とを主成分とす
る組成物は、通常の混練機で混合することができるが、
操作の容易さから押出機、特に二軸押出機を用いるのが
好ましい。また、ドライブレンドして直接押出成形して
もよい。
る組成物は、通常の混練機で混合することができるが、
操作の容易さから押出機、特に二軸押出機を用いるのが
好ましい。また、ドライブレンドして直接押出成形して
もよい。
ブロック共重合体およびランダム共重合体、所望によ
り汎用ポリスチレンを混合された本発明の組成物を、押
出機によって、Tダイまたは環状ダイ等により、シート
状またはチューブ状等に押出した後、一軸延伸,二軸延
伸またはチューブラー延伸等により熱収縮性フィルムと
する。
り汎用ポリスチレンを混合された本発明の組成物を、押
出機によって、Tダイまたは環状ダイ等により、シート
状またはチューブ状等に押出した後、一軸延伸,二軸延
伸またはチューブラー延伸等により熱収縮性フィルムと
する。
延伸倍率は、一軸延伸の場合は1.5倍〜8倍、二軸延
伸の場合は縦方向および横方向に、それぞれ、1.5〜8
倍の範囲から選ばれることが好ましい。
伸の場合は縦方向および横方向に、それぞれ、1.5〜8
倍の範囲から選ばれることが好ましい。
[実施例] 以下、実施例について説明するが本発明はこれに限定
されるものではない。
されるものではない。
実験例−1 (ランダム共重合体の合成) 温度制御装置と撹拌装置を備えたオートクレーブに、
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部
と、スチレンおよびメチルビニルエーテルを計100重量
部と、シクロヘキサン300重量部とを投入し、十分撹拌
しながら3気圧80℃で3.5時間加熱後、得られた白色の
共重合体をメタノール洗浄し減圧乾燥して、第1表に示
すスチレン−メチルビニルエーテルランダム共重合体を
4種(RP−1〜4)作製した。
開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル0.5重量部
と、スチレンおよびメチルビニルエーテルを計100重量
部と、シクロヘキサン300重量部とを投入し、十分撹拌
しながら3気圧80℃で3.5時間加熱後、得られた白色の
共重合体をメタノール洗浄し減圧乾燥して、第1表に示
すスチレン−メチルビニルエーテルランダム共重合体を
4種(RP−1〜4)作製した。
メチルビニルエーテル(BASF ジャパン(株)製)を
除き、用いた薬品および単量体はナカライデスク(株)
製の特級試薬である。
除き、用いた薬品および単量体はナカライデスク(株)
製の特級試薬である。
分子量(Mw)はGPC法で測定し、ガラス転移温度は粘
弾性スペクトロメーターVES−F3(岩本製作所(株)
製)を用い、振動周波数10Hzで測定した。
弾性スペクトロメーターVES−F3(岩本製作所(株)
製)を用い、振動周波数10Hzで測定した。
結果を第1表に示す。
第1表から明らかなように、RP−2,3のガラス転移温
度は40〜80℃の範囲内であり、本発明の実施例となる
が、RP−1,4のガラス転移温度は40〜80℃の範囲外であ
り、比較例となる。
度は40〜80℃の範囲内であり、本発明の実施例となる
が、RP−1,4のガラス転移温度は40〜80℃の範囲外であ
り、比較例となる。
ランダム共重合体の化学組成およびランダム性の確認
はIR,NMR,動的粘弾性測定を行った結果、所望したもの
が合成されていることを確認した。
はIR,NMR,動的粘弾性測定を行った結果、所望したもの
が合成されていることを確認した。
(組成物の合成) スチレン70重量%とブタジエン30重量%とからなるブ
ロック共重合体(旭化成工業(株)製アサフレックス81
0)と、第1表に示すRP−1〜4のランダム共重合体と
を、それぞれ45/55(重量%)の比率でドライブレンド
し、同方向二軸押出機を用いて溶融混合し、組成物のペ
レットを得た。
ロック共重合体(旭化成工業(株)製アサフレックス81
0)と、第1表に示すRP−1〜4のランダム共重合体と
を、それぞれ45/55(重量%)の比率でドライブレンド
し、同方向二軸押出機を用いて溶融混合し、組成物のペ
レットを得た。
(フィルムの製造および性能試験) 上記組成物を、有効幅200mmのTダイを備えた30mmφ
押出機により、約200℃で押出し、厚さ250μmのシート
を成形した。
押出機により、約200℃で押出し、厚さ250μmのシート
を成形した。
上記シートを用いて、4倍に一軸延伸できる最低温度
である延伸可能最低温度を測定した。また、得られた延
伸シートを用いて、0℃以上における損失弾性率のピー
ク温度を測定した。
である延伸可能最低温度を測定した。また、得られた延
伸シートを用いて、0℃以上における損失弾性率のピー
ク温度を測定した。
さらに、第2表に示した温度において延伸して得たシ
ートについて、80℃のオーブン中で5分間加熱したとき
の収縮率と30℃で30日放置した後の収縮率とを測定し
た。
ートについて、80℃のオーブン中で5分間加熱したとき
の収縮率と30℃で30日放置した後の収縮率とを測定し
た。
収縮率は次式により求めた。
(上式において、l1は収縮前の長さ、l2は収縮後の長さ
を示す。) 以上の測定結果を第2表に示す。
を示す。) 以上の測定結果を第2表に示す。
なお、ガラス転移温度が40〜80℃であるランダム共重
合体RP−2,3を使用したフィルムを実施例−1,2とし、ガ
ラス転移温度が40〜80℃の範囲外にあるRP−1,4を使用
したフィルムを比較例−1,2とした。
合体RP−2,3を使用したフィルムを実施例−1,2とし、ガ
ラス転移温度が40〜80℃の範囲外にあるRP−1,4を使用
したフィルムを比較例−1,2とした。
また、比較例3として、ブロック共重合体のみを同じ
条件でフィルムとした場合の特性値も併せて第2表に示
す。
条件でフィルムとした場合の特性値も併せて第2表に示
す。
第2表より明らかなように、実施例1,2は80℃収縮率
が50%より大きく、しかも30℃収縮率は2.0%より小さ
く、実用的な範囲に入っている。
が50%より大きく、しかも30℃収縮率は2.0%より小さ
く、実用的な範囲に入っている。
一方、比較例1は30℃収縮率が2.0%より大きく、自
然収縮のために波打ち等の問題が生じやすく実用範囲外
であり、比較例2,3は30℃収縮率が小さいものの、80℃
収縮率が20%と小さく熱収縮性に劣り実用範囲外であ
る。
然収縮のために波打ち等の問題が生じやすく実用範囲外
であり、比較例2,3は30℃収縮率が小さいものの、80℃
収縮率が20%と小さく熱収縮性に劣り実用範囲外であ
る。
実験例−2 スチレン75重量%とラウリン酸ビニル25重量%とを、
実験例−1と同様の方法で重合し、ランダム共重合体RP
−5を得た。RP−5の分子量(Mw)は110,000、ガラス
転移温度は53℃であった。
実験例−1と同様の方法で重合し、ランダム共重合体RP
−5を得た。RP−5の分子量(Mw)は110,000、ガラス
転移温度は53℃であった。
また、スチレン90重量%、ブタジエン10重量%、開始
剤ブチルリチウム0.5重量%とを、単量体フィードを調
整しながら、他は実験例−1と同様の方法を用いて、ス
チレン−ブタジエンランダム共重合体RP−6を得た。RP
−6の分子量(Mw)は220,000、ガラス転移温度は65℃
であった。
剤ブチルリチウム0.5重量%とを、単量体フィードを調
整しながら、他は実験例−1と同様の方法を用いて、ス
チレン−ブタジエンランダム共重合体RP−6を得た。RP
−6の分子量(Mw)は220,000、ガラス転移温度は65℃
であった。
上記ランダム共重合体RP−5,6を、第3表に示す条件
で、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成工
業(株)製 アサフレックス810)と、汎用ポリスチレ
ン(旭化成工業(株)製 スタイロン693)とを、実験
例−1と同様な方法を用いて混合し組成物を得た。さら
に、前記組成物を、押出機によりシートを成形して実施
例3,4のフィルムを製造した。
で、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(旭化成工
業(株)製 アサフレックス810)と、汎用ポリスチレ
ン(旭化成工業(株)製 スタイロン693)とを、実験
例−1と同様な方法を用いて混合し組成物を得た。さら
に、前記組成物を、押出機によりシートを成形して実施
例3,4のフィルムを製造した。
上記シートを用いて、4倍に一軸延伸できる最低温度
である延伸可能最低温度を測定した。また、得られた延
伸シートを用いて、0℃以上における損失弾性率を測定
した。
である延伸可能最低温度を測定した。また、得られた延
伸シートを用いて、0℃以上における損失弾性率を測定
した。
さらに、第3表に示した温度において延伸して得たシ
ートを用いて前述と同様な方法により収縮率を測定し
た。
ートを用いて前述と同様な方法により収縮率を測定し
た。
結果を第3表に示す。
第3表より明らかなように、飽和脂肪酸ビニルあるい
は共役ジエン系炭化水素と、スチレン系炭化水素とを含
むランダム共重合体も、実用的な特性を有していること
がわかる。
は共役ジエン系炭化水素と、スチレン系炭化水素とを含
むランダム共重合体も、実用的な特性を有していること
がわかる。
[発明の効果] 以上より明らかなように、本発明により得られるスチ
レン系熱収縮性フィルムは、包装用およびラベル用に好
適な低温熱収縮性を備えながら、フィルムの自然収縮も
小さい優れた性能をも有している。
レン系熱収縮性フィルムは、包装用およびラベル用に好
適な低温熱収縮性を備えながら、フィルムの自然収縮も
小さい優れた性能をも有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 25:00 B29L 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 5/00 - 5/02 C08J 5/12 - 5/18 B29C 55/00 - 55/28 B29C 61/06
Claims (1)
- 【請求項1】スチレン系炭化水素および共役ジエン系炭
化水素を含有するブロック共重合体と、共役ジエン系炭
化水素、ビニルエーテル、飽和脂肪酸ビニルおよび1−
アルケンから選ばれる単量体の少なくとも1種類および
スチレン系炭化水素を含有しかつガラス転移温度が40〜
80℃であるランダム共重合体とを主成分とするポリスチ
レン系熱収縮フィルムであって、 前記組成物の損失弾性率のピーク温度の少なくとも1つ
が、45〜85℃の温度範囲にあることを特徴とするポリス
チレン系熱収縮フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16058790A JP2920407B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | ポリスチレン系熱収縮フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16058790A JP2920407B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | ポリスチレン系熱収縮フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0452129A JPH0452129A (ja) | 1992-02-20 |
JP2920407B2 true JP2920407B2 (ja) | 1999-07-19 |
Family
ID=15718181
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16058790A Expired - Fee Related JP2920407B2 (ja) | 1990-06-19 | 1990-06-19 | ポリスチレン系熱収縮フィルム |
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Country | Link |
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Families Citing this family (5)
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GB2439674B (en) | 2005-04-07 | 2010-12-08 | Asahi Kasei Chemicals Corp | Hydrogenation product of block copolymer or sheet or film of the same |
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JP2007002219A (ja) * | 2005-05-24 | 2007-01-11 | Gunze Ltd | フイルム |
KR100976312B1 (ko) | 2005-09-14 | 2010-08-16 | 아사히 가세이 케미칼즈 가부시키가이샤 | 열수축성 필름의 제조 방법 |
-
1990
- 1990-06-19 JP JP16058790A patent/JP2920407B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0452129A (ja) | 1992-02-20 |
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