JP2915480B2 - 紫外線硬化性組成物 - Google Patents

紫外線硬化性組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属、ガラス、プラスチックス、その他塗
装物等の表面を保護するための硬化被膜の硬度、耐表面
損傷性、耐熱性、耐水性及び耐久性に優れた紫外線硬化
性組成物に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物について
は、既に各種のものが提案、実施されているが、一長一
短があって改良が必要とされている。例えばアクリル官
能性シリコーン樹脂系のものとして特開昭61−111330号
があるが、硬化被膜が脆く、耐表面損傷性に劣るという
欠点がある。また、コロイダルシリカと多官能価アクリ
レートモノマー及びアクリレートシランの加水分解物と
からなるものとして特開昭58−1756号があるが、耐摩耗
性に優れる反面可撓性、耐熱性、耐候性等に劣る欠点が
ある。更に特定のアクリル官能基を有するシロキサン単
位とフェニルシロキサン単位とを含有するアクリル官能
性ポリオルガノシロキサンと特定のポリアクリレートを
併用するものとして特開昭63−251407号が知られている
が、UV硬化特性に優れるものの、硬度、耐摩耗性の面で
はまだ改良が必要である。
本発明は、これらの問題点を解決する目的で成された
ものであり、紫外線照射により硬化するポリオルガノシ
ロキサン組成物において、硬化被膜の脆さ、硬度、耐表
面損傷性、耐熱性、耐水性及び耐久性等について改善さ
れた紫外線硬化性組成物を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記目的を達成するため、鋭意検討を重
ねた結果、特定のアクリル官能性を有するラダー型ポリ
オルガノシルセスキオキサンオリゴマーと特定の多官能
性ポリアクリレートおよび光重合開始剤とを併用するこ
とにより紫外線照射により容易に硬化する紫外線硬化性
組成物が得られると共に、その硬化物は硬度が高く、耐
表面損傷性、耐熱性、耐水性及び耐久性に優れているこ
とを見出した。
すなわち、本発明は、 (1)(A)下記一般式(I)で示されるアクリルまた
はメタクリル官能性ラダー型ポリオルガノシルセスキオ
キサン、 (式中R1、R2は、炭素数が1〜3のアルキル基及び下記
一般式(II)で示されるアクリルまたはメタクリル官能
性の置換基を示し、その両者を同時に含む。) (式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は炭素数1〜
12の非置換または置換二価炭化水素基を示す。) (B)異なる炭素原子に結合した主鎖に酸素を有するか
もしくは有しない多価炭化水素残基のポリアクリレート
もしくはポリメタクリレートまたは多価アルコールと多
塩基酸とで構成される末端に2個以上の水酸基を有する
エステルのポリアクリレートもしくはポリメタクリレー
ト、及び (C)光重合開始剤からなることを特徴とする紫外線硬
化性組成物、 (2)(A)成分の置換基R1及びR2において、アクリル
またはメタクリル官能性の置換基の含有量が10〜70モル
%である前記(1)記載の組成物、及び (3)(A)成分において、一般式(I)の化合物の数
平均分子量が1,000〜100,000である前記(1)または
(2)に記載の組成物からなることを特徴とする紫外線
硬化性組成物に関する。
本発明において(A)成分として使用されるアクリル
又はメタクリル官能性ポリオルガノシロキサンは、上述
したように下記一般式(I)で示されるシルセスキオキ
サン単位から構成されるものである。
ここで(I)式中R1、R2は、アルキル基と一般式(I
I)で示されるアクリルまたはメタクリル官能性の置換
基の両者からなるものであり、それらの一部であるアル
キル基はメチル、エチル、プロピル基のいずれかであ
り、炭素数4以上のアルキル基やフェニル基では紫外線
硬化後の硬化被膜の硬度、耐表面損傷性が不充分とな
り、本発明の目的には不適である。
また、R1及びR2の一部は下記一般式(II)に示される
アクリルまたはメタクリル官能性の置換基である。
一般式(II)中R3は水素原子又はメチル基であり、R4
は炭素数1〜12の非置換又は置換二価炭化水素基であ
る。R4は非置換炭化水素基の例としては、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、テトラメチレンなどのアルキレ
ン基が挙げられ、またR4の置換基の例としてはアルキル
基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基また
はこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部をハ
ロゲン原子、シアノ基などで置換した基等が挙げられ
る。
この(A)成分の置換基R1及びR2において、アクリル
またはメタクリル官能性置換基の含有量は置換基R1、R2
全体の10〜70モル%が好ましい。アクリルまたメタクリ
ル官能性の置換基が10モル%未満だと紫外線硬化性が遅
く、また90モル%以上のものは紫外線硬化性は良好にな
るが、可撓性、耐水性、硬度等に欠けるようになる。
(A)成分の数平均分子量はGPC等の測定方法により
容易に測定されるが、1,000〜100,000の範囲が好まし
い。分子量が1,000以下では紫外線硬化後の硬化被膜の
耐表面損傷性及び耐水性等が不充分となる他、硬化収縮
が大きくなる欠点があり、逆に分子量が100,000以上で
はUV硬化組成物とした時の液の保存安定性に問題が生じ
る他、粘性が高くなりすぎて薄膜にしづらくなる等の欠
点を有する。
(A)成分をこのような分子量域のオリゴマーとする
ことにより、紫外線硬化に伴う硬化収縮は一般の紫外線
硬化アクリル組成物の硬化収縮に比較して格段に低減さ
れ、収縮に伴う基板のそり、被膜のクラックなどの弊害
を回避することが可能となる。
本発明において(B)成分は異なる炭素原子に結合し
た主鎖に酸素を有するかもしくは有しない多価炭化水素
残基のポリアクリレートもしくはポリメタクリレートま
たは多価アルコールと多塩基酸とで構成される末端に2
個以上の水酸基を有するエステルのポリアクリレートも
しくはポリメタクリレートである。
この場合、主鎖に酸素を有するかもしくは有しない多
価アルコールのポリアクリレートまたはポリメタクリレ
ートは、有機多価アルコールとアクリル酸またはメタク
リル酸とを公知の条件下にエステル化反応させることに
より製造することが出来る。
なお、有機多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3
−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、プロピ
レングリコール、平均分子量約150〜約600を有するポリ
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコー
ル、平均分子量約150〜約600を有するポリエチレングリ
コール、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシエトキシ)
フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキ
シプロポキシ)フェニル]プロパン、2,3−ブタンジオ
ール、テトラエチレングリコール、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、グリセリン、トリメチロ
ールプロパン、1,4−ブタンジオール、約1.5当量のカプ
ロラクトンを含むトリメチロールプロパンのポリカプロ
ラクトンエステル、約3.6当量のカプロラクトンを含む
トリメチロールプロパンのポリカプロラクトンエステ
ル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、トリプロピレングリコール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,2,6−
ヘキサントリオール、1,3−プロパンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール等が挙げられ、これらの一種又は2種以
上が使用し得る。
このようなポリアクリレートまたはポリメタクリレー
トとしては、特に限定されるものではないが、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコ
ールジメタクリレート、テトラエチレングリコールジア
クリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート及びトリメチロールプロパン
トリメタクリレートなどが挙げられる。
また、多価アルコールと多塩基酸とで構成されるエス
テルの残基を有するポリアクリレート又はポリメタクリ
レートを得る場合、多価アルコールとしては、例えばエ
チレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,6−
ヘキサンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルピトール、ペン
タエリスリトール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコールなどが挙げられ
る。
一方、多塩基酸としては、例えばフタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ハイミック酸、コハク酸、アジピン酸、
ドデカン酸、セバチン酸、マレイン酸、イタコン酸、フ
マール酸、ピロメリット酸、トリメリット酸等の多塩基
酸又はその無水物などがある。なお、エステル残基R8
一種の多価アルコールと一種の多塩基酸であることを必
要とせず、それぞれ2種以上の多塩基酸から構成されて
いても良い。
このようなポリエステルアクリレートの具体例として
は、 などが挙げられる。
本発明の組成物中における(A)成分及び(B)成分
の配合量(合計で100重量部)は、(A)成分20〜90重
量部、好ましくは30〜80重量部に対して(B)成分80〜
10重量部、好ましくは70〜20重量部である。
この(B)成分が80重量部を越えると、紫外線硬化後
の硬化被膜の耐熱性、耐水性、耐候性が劣り、また硬化
収縮が大きいことによる弊害も生じる。(B)成分が10
重量部以下であると紫外線を照射しても硬化速度が遅
く、好ましくない。
本発明において、(A)、(B)成分の他に、重合性
の単官能性の不飽和基を有する化合物を併用し、希釈に
よる粘度調整、基材に対する密着性、帯電防止性、その
他の性質を改良することも可能である。
この種のモノマーとしては幅広い選択が可能である
が、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニル
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−メタ
クリロイルオキシエチル−アシッドホスフェート、メタ
クリル酸、N−ビニル−2−ピロリドン、スチレンなど
が例示し得る。
本発明において使用される(C)成分である光重合開
始剤としては、従来公知とされている種々のものを使用
することができ、具体的にはアセトフェノン、プロピオ
フェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレノ
ン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アンスラキノン、
3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノ
ン、4,4′ジメトキシベンゾフェノンなどが例示され
る。
これらの光重合開始剤は1種類を単独でもしくは2種
類以上を混合して使用することが出来る。
また、本発明においては上記の光重合開始剤と共に3
級アミン等のいわゆる増感助剤を用いて紫外線硬化性を
一層高めることも可能である。3級アミンとしては脂肪
族、芳香族の各種3級アミンが使用可能であり、N−ジ
メタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル
ジエタノールアミン、トリエチルアミン、P−ジメチル
アミノ安息香酸エチルなどが例示される。
本発明においてこれらの光重合開始剤及び増感助剤は
(A)、(B)両成分の合計量100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましく、更に好ましくは1〜4重量部の範
囲である。
なお、本発明の組成物には硬化物の物性の改質を目的
として、あるいは硬化物の用途等に応じて、種々の物質
や化合物を配合して硬化させることができる。これらの
添加物としては熱重合防止剤としてハイドロキノン、P
−メトキシフェノールなど、着色顔料としてフタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、チタンホワイト
など、増粘剤としてシリカ、炭酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、コロイダルシリカなど、各種のUV吸収剤、
酸化防止剤など、更に本発明の組成物の特徴を損なわな
い範囲で、使用目的に応じ通常のジオルガノポリシロキ
サン等を添加しても良い。
上記のように調整された本発明の紫外線硬化性組成物
は金属、セラミックス、ガラス、プラスチック等の基材
の表面コート剤として有用である。
特に耐熱性の面から加熱処理による硬化が制限される
プラスチック成形物、例えばプラスチックレンズ、サン
グラス、自動車、航空機等の窓ガラス、コンパクトディ
スク、光磁気ディスク、バスタブ、光ファイバー等の表
面コーティング剤として有用である。
コーティング方法は、スプレーコーティング、刷設
塗、浸漬コーティング、フローコーティング、スピンコ
ーティング等いずれの方法も用いられる。
本発明に係る組成物を硬化させるに際して使用される
紫外線源としては、紫外線蛍光灯、水銀灯、キャノン
灯、炭素アーク灯等があり、その照射量は適宜選定し得
る。
[作 用] 本発明において、成分(A)のアクリル又はメタクリ
ル官能性ラダー型ポリオルガノシルセスキオキサンはオ
リゴマーであるため、多官能アクリレートと併用しても
硬化の際の収縮を大幅に減少させることが出来た。ま
た、該オリゴマーはアクリル又はメタクリル官能性であ
るため、ポリシロキサン系の硬化性組成物であるにも拘
らず、多官能アクリレートを併用することにより加熱硬
化を必要とせず、常温での紫外線硬化が可能となった。
更に特定ポリシロキサン及び特定の多官能アクリレー
トを組み合わせることにより両者の優れた特長を有し、
得られた硬化膜はポリシロキサンの特長である耐水性、
耐候性、耐熱性等を保持するだけでなく、多官能アクリ
レートの特長である硬度、耐摩耗性、易硬化性等の硬質
膜の性能をも保持する優れた紫外線硬化性組成物であ
る。
[実施例] 以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明
する。実施例及び比較例中の「部」は特に断りのないか
ぎり、「重量部」を示す。
なお、実施例及び比較例中の各物性値は下記の方法に
従って測定した。
〔耐摩耗性〕
#0000のスチールウールの束を荷重500gをかけながら
硬化被膜を15往復こすり、その後被膜についた傷の程度
を調べ、下記のように4ランクに分けて評価した。
A:全く傷がつかない B:10本以内の傷がつく C:10本以上の傷がつくが、なお光沢を保持している D:無数の傷で光沢を失う 〔表面硬度〕 塗料用鉛筆引かき試験機を用いて、JIS K5401に準じ
て測定した。
〔耐水性〕
60℃で温水中に浸漬し、硬化被膜にクラック等の異常
の発生する時間を測定した。
〈A成分の合成例1〉 1の四ツ口フラスコにγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン149g(0.6モル)、メチルトリエト
キシシラン428g(2.4モル)、塩酸0.05重量%の水溶液1
08gおよびP−メトキシフェノール0.01gを仕込み、フラ
スコ内の温度を60℃まで昇温し、撹拌しながら30分間保
持した。続いて70度に昇温し、1時間反応後n−ブチル
アミン0.9gを滴下し、更に1時間反応させた後ギ酸0.5g
を滴下し70℃で30分間保持した。次に無水硫酸ナトリウ
ムで脱水後、エバポレータを用いて脱溶媒したところMn
=32,000、Mw=95,000の(A−1)成分が392g得られ
た。
〈A成分の合成例2〉 1の四ツ口フラスコにγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン298g(1.2モル)、メチルトリエト
キシシラン214g(1.2モル)、塩酸0.10重量%の水溶液1
08g、P−メトキシフェノール0.02gを仕込み、フラスコ
内の温度を60℃まで昇温し、撹拌しながら60℃で30分間
保持した。
続いて80℃に昇温し、2時間反応せしめた。
次に無水硫酸ナトリウムで脱水後、エバポレータを用
いて脱溶媒したところMn=1,860、Mw=4,500の(A−
2)成分が415g得られた。
(実施例1) 合成例1の(A−1)成分35部、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート45部、トリメチロールプロパント
リアクリレート10部、N−ビニル−2−ピロリドン10
部、ベンゾフェノン3部、P−ジメチルアミノ安息香酸
エチル3部を混合し、ポリカーオネート板上に浸漬塗布
により、厚さ12μmに塗布し、2KW高圧水銀灯を用い距
離10cmで2秒間照射し、組成物を硬化させた。この硬化
被膜の諸物性を第1表に示す。
(比較例1) N−ビニル−2−ピロリドン5部、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート85部、ベンゾフェノン3部、P
−ジメチルアミノ安息香酸エチル3部を混合し、実施例
1と同様にしてポリカーボネート板上に紫外線硬化被膜
を形成した。この膜の諸物性を第1表に示す。
(実施例2) 合成例2の(A−2)成分60部、トリメチロールプロ
パンアクリル酸安息香酸エステル30部、アセトフェノン
2.5部、P−ジメチルアミノ安息香酸エチル2.3部、トリ
エタノールアミン0.2部、メチルセロソルブ5部を混合
し、ポリカーボネート板上にスピンコーティングにより
膜を形成し、実施例1と同様に紫外線照射を行なった。
硬化被膜の諸物性を第1表に示す。
(実施例3) 実施例1,2、比較例1と同じ組成の液を同じ処方で10c
m×10cm×2mmのポリカーボネート板の片面にコーティン
グし、紫外線硬化せしめた。これを完全に水平な面上に
置き、ポリカーボネート板のそりを調べたところ、実施
例1,2のものは中央部で共に0.2mmであったが、比較例の
ものは最大1.3mmと大きなそりが観察された。
(実施例4) 実施例3と同じポリカーボネート板に対して、カーボ
ンアークサンシャインウェザーメーター試験を行なっ
た。1000時間後、比較例1のものは曇りが見られ、透過
度の大きな低下が認められたが、実施例1,2のものは異
常は認められなかった。
[発明の効果] 本発明の紫外線硬化性組成物は、(A)成分のアクリ
ル官能性ポリオルガノシルセスキオキサンと(B)成分
のポリアクリレートとを併用したことにより、耐表面損
傷性の優れたハードコート剤となり得る。また、硬化し
て得られる硬質膜は硬度、耐水性、耐熱性、耐候性、耐
摩耗性に優れる他、硬化の際の硬化収縮率も少ないので
光学関係、電子関係の用途に広く利用できる。したがっ
て、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等の
プラスチックのハードコートとしても利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 290/14 C08F 299/08 C09D 183/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I)で示されるアクリ
    ルまたはメタクリル官能性ラダー型ポリオルガノシルセ
    スキオキサン、 (式中R1、R2は、炭素数が1〜3のアルキル基及び下記
    一般式(II)で示されるアクリルまたはメタクリル官能
    性置換基を示し、その両者を同時に含む。) (式中、R3は水素原子またはメチル基、R4は炭素数1〜
    12の非置換または置換二価炭化水素基を示す。) (B)異なる炭素原子に結合した主鎖に酸素を有するか
    もしくは有しない多価炭化水素残基のポリアクリレート
    もしくはポリメタクリレートまたは多価アルコールと多
    塩基酸とで構成される末端に2個以上の水酸基を有する
    エステルのポリアクリレートもしくはポリメタクリレー
    ト、及び (C)光重合開始剤 からなることを特徴とする紫外線硬化性組成物。
  2. 【請求項2】(A)成分の置換基R1及びR2において、ア
    クリルまたはメタクリル官能性の置換基の含有量が10〜
    70モル%である特許請求の範囲第1項記載の組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分において、一般式(I)の化合
    物の数平均分子量が1,000〜100,000である特許請求の範
    囲第1項または第2項記載の組成物。
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