JP3053353B2 - ラジカル重合性樹脂組成物 - Google Patents

ラジカル重合性樹脂組成物

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JP3053353B2
JP3053353B2 JP7092433A JP9243395A JP3053353B2 JP 3053353 B2 JP3053353 B2 JP 3053353B2 JP 7092433 A JP7092433 A JP 7092433A JP 9243395 A JP9243395 A JP 9243395A JP 3053353 B2 JP3053353 B2 JP 3053353B2
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acrylate
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猪智郎 小野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明のラジカル重合性樹脂組成
物は、被覆組成物として塗料、インキ、各種保護コーテ
ィング等に、また成形品としてFRP、人工大理石、化
粧板、電気部品、装飾品、プラスチックコンクリート等
に有用なものである。
【0002】
【従来の技術】塗料、インキ等の分野では古くから有機
溶剤系が主流であったが、最近では省資源、低公害、省
エネルギーの観点から無溶剤系のものが増加している。
特に電子線や、紫外線などの活性エネルギー線で硬化さ
せる方法は加熱を行なわずに短時間で硬化させることが
できるという特長を有している。一方、FRP、人工大
理石等の成形物には不飽和ポリエステル、ウレタンアク
リレート、エポキシアクリレートなどのラジカル重合性
基をパーオキサイド等のラジカル発生剤存在下に加熱硬
化させる方法が広く使われている。このようにラジカル
重合を利用した硬化方法は様々な応用分野に利用されて
いるが、いずれの分野でもシリコーンにより撥水性、離
型性、潤滑性、防汚性、可撓性、耐衝撃性、気体透過性
等を向上させた高付加価値製品が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ジメチ
ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポ
リエーテル変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン
オイルの添加は、相溶性の悪いものは、透明性、表面
性、硬化性を低下させ、相溶性の良いものは上記性能が
うまく発現しなかったり、効果が長続きしない等の問題
があり、上記シリコーンの諸特性が十分に発揮されてい
ない。また、特公昭58-53656号公報、特公平2-3417号公
報、特公平 6-96639号公報に記載の(メタ)アクリル基
含有オルガノポリシロキサンを添加し、樹脂と同時に硬
化させる方法も提案されているが、これらは一般的にラ
ジカル重合性樹脂組成物の主成分との相溶性が悪く、透
明性、表面性を低下させたり、極端な場合にはシロキサ
ンだけの硬化層が表面に出来てしまうことがあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のラジカル重合性
樹脂組成物はこれら従来技術の問題点を解決するもので
あり、これはラジカル重合性樹脂成分 100重量部にオル
ガノポリシロキサングラフトビニル共重合体のラジカル
重合性モノマー溶液 0.5〜50重量部を配合したラジカル
重合性樹脂組成物である。
【0005】以下本発明について詳細に説明する。本発
明のラジカル重合性樹脂組成物においては、ラジカル重
合性樹脂成分にオルガノポリシロキサングラフトビニル
共重合体のラジカル重合性モノマー溶液を配合してなる
ものであり、オルガノポリシロキサングラフトビニル共
重合体はラジカル重合性樹脂成分との相溶性が良好なた
め透明性、表面性を低下させることなく撥水性、離型
性、潤滑性、防汚性、可撓性、耐衝撃性等を付与するこ
とができる。また、シロキサン部分とビニル重合体部分
が化学的に結合しており、且つ常温で固体状であるため
上記諸特性の持続性に優れる。更に固体状のオルガノポ
リシロキサングラフトビニル共重合体をラジカル重合性
モノマーに溶解して液状化してあるためラジカル重合性
樹脂成分への添加、混合が容易であり作業性に優れる。
また有機溶剤を使用しないので環境を汚染しない。本発
明のラジカル重合性樹脂組成物は、被覆組成物として塗
料、インキ、各種保護コーティング等に、また成形品と
してFRP、人工大理石、化粧板、電気部品、装飾品、
プラスチックコンクリート等に有用なものである。
【0006】本発明におけるラジカル重合性樹脂成分と
は、本発明のラジカル重合性樹脂組成物の主成分となる
もので、ラジカル重合性プレポリマーを主体とし、必要
に応じてラジカル重合性モノマーを配合する。ラジカル
重合性プレポリマーとしてはポリエステル(メタ)アク
リレート[本明細書で表記している(メタ)アクリルは
メタクリル及びアクリルの両方の意味を表す]等の不飽
和ポリエステル、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレ
タン(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アク
リレート等が代表的なものとして挙げられるがこれらに
限定されるものではない。ラジカル重合性モノマーはラ
ジカル重合性プレポリマーの粘度調整や架橋密度向上等
を目的に使用してもよく、これには(メタ)アクリル
酸、フマル酸、マレイン酸等の不飽和脂肪酸類;(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等の(メタ)ア
クリル酸のアルキルエステル類;(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキ
シプロピル等の(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキ
ルエステル類;(メタ)アクリルアミド等の酸アミド
類;(メタ)アクリル酸パーフロロオクチルエチル、
(メタ)アクリル酸パーフロロブチルエチル等の(メ
タ)アクリル酸のフッ素置換アルキルエステル類;(メ
タ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸イソシ
アナートエチル等の反応性基含有(メタ)アクリレート
類;スチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体;γ
−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等
の重合性けい素化合物類;トリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート等の多官能(メタ)アクリレート類;アクリロニ
トリル;ビニルピロリドン;酢酸ビニル等が挙げられる
がこれらに限定されるものではない。
【0007】オルガノポリシロキサングラフトビニル共
重合体は主鎖がビニル重合体で側鎖がオルガノポリシロ
キサンからなるものであれば特に限定されないが、1分
子中に1個のラジカル重合性基を有するオルガノポリシ
ロキサン化合物と(メタ)アクリレート及び/またはス
チレンを主体とするとするラジカル重合性モノマーとを
ラジカル重合させてなるものが好ましい。ここで、1分
子中に1個のラジカル重合性基を有するオルガノポリシ
ロキサン化合物は、アクリル、メタクリル、スチリル、
ケイ皮酸エステル、ビニル、アリル等のラジカル重合性
基を1分子中に1個有するものである限り特に制限され
ないが、これと(メタ)アクリレート及び/またはスチ
レンを主体とするラジカル重合性モノマーとの共重合の
容易さ、オルガノポリシロキサン化合物自体の合成の容
易さ及びそれを本発明のラジカル重合性樹脂組成物とし
た際のこの組成物の性能等を考慮すると、下記一般式
(化1)または(化2)で示されるラジカル重合性シリ
コーンマクロモノマーであることが好ましい。
【0008】
【化1】
【化2】 [ここで式中、R3 は水素原子またはメチル基、R4
酸素原子により中断されても良い炭素原子数1〜12の2
価の炭化水素基、R5 はメチル基またはトリメチルシロ
キシ基、R6 は炭素原子数1〜4の1価炭化水素基、n
は3〜200 の整数、mは1〜3の整数を表す。]
【0009】R4 の具体例としては-CH2- 、-(CH2)2-、
-(CH2)3-、-CH2CH(CH3)CH2−、-(CH2)6-、-(CH2)12- 、
-(CH2)2-O-(CH2)3- 、-(CH2)2-O-(CH2)2-O-(CH2)3-等が
例示される。R6 の具体例としては、-CH3、-CH2CH3
-CH2CH2CH3、-CH2CH2CH2CH3 等が例示される。nは、3
〜200 、好ましくは6〜100 の整数を表す。nが3未満
であると撥水性、離型性、潤滑性等の性能が不十分とな
り、 200を超えると、ラジカル重合性樹脂成分との相溶
性が悪くなり透明性、表面性が悪くなる。上記のラジカ
ル重合性シリコーンマクロモノマーは下記一般式(化
3)または(化4)で表される(メタ)アクリレート置
換クロロシラン化合物またはスチレン置換クロロシラン
化合物と下記(化5)で表される末端水酸基含有ジメチ
ルポリシロキサン化合物とを常法に従って脱塩酸反応さ
せるか、前記(化3)または(化4)で表される化合物
と下記(化6)で表される末端にLiを有するジメチル
ポリシロキサン化合物とを、常法に従って脱塩化リチウ
ム反応させることにより得ることができる。しかしなが
ら合成方法はこれらに限定されるものではない。
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【0010】前記(化1)及び(化2)で表されるラジ
カル重合性シリコーンマクロモノマーの具体例としては
下記(化7)〜(化14)に示される化合物が挙げられ
る。
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】
【化14】 更に、本発明の撥水性、離型性、潤滑性等の性能を損な
わない程度に、前記メチル基の一部をフェニル基、ビニ
ル基、トリフロロプロピル基、長鎖アルキル基等に変え
たものも使用可能である。また(メタ)アクリレートと
しては(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、(メ
タ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類、(メ
タ)アクリル酸のフッ素置換アルキルエステル類、(メ
タ)アクリル酸グリシジル等が例示される。
【0011】本発明の請求項2及び請求項3において
(メタ)アクリレート及び/またはスチレンを主体とす
ると記載されていることは、前記のラジカル重合性シリ
コーンマクロモノマーと共重合するラジカル重合性モノ
マー中の、上記(メタ)アクリレート及び/またはスチ
レンの合計量が、ラジカル重合性モノマー全体の50重量
%以上を占めることを意味する。これは(メタ)アクリ
レート及び/またはスチレンが50重量%未満であると皮
膜形成性が不十分となり、撥水性、離型性、潤滑性等の
持続性が悪くなるからである。
【0012】本発明におけるのラジカル重合性モノマー
の(メタ)アクリレート及び/またはスチレン以外の化
合物としては、例えば(メタ)アクリル酸、アクリルア
ミド、フマル酸、マレイン酸、これらの誘導体、アクリ
ロニトリル、ビニルピロリドン、酢酸ビニル、ビニルア
ルキルエーテル類、分子中に1個のラジカル重合性基を
有するポリオキシアルキレン及びポリカプロラクトン等
のラジカル重合性マクロモノマー類等が例示される。
【0013】本発明における共重合反応はベンゾイルパ
ーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ラウロイルパ
ーオキサイド等の有機過酸化物類;2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイ
ソブチロニトリル等のアゾ系化合物等通常のラジカル重
合開始剤の存在下に行われ、溶液重合、乳化重合、懸濁
重合、塊状重合のうちのいずれの方法を適用することも
可能である。この場合、分子量調整剤として、ブチルメ
ルカプタン、ドデシルメルカプタン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、四塩化炭素、α−メチルス
チレンダイマーなどの連鎖移動剤を使用しても良い。
【0014】本発明においては、これらの重合法のうち
特に溶液重合法が、得られるグラフト共重合体の分子量
を最適範囲に調整することが容易であるという観点から
好ましい。この場合に用いられる溶媒としては、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等の
ケトン類;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチ
ル等のエステル類;エタノール、イソプロパノール、n
−ブタノール、イソブタノール等のアルコール類等の中
から選択される1種または2種以上の混合物が挙げられ
る。重合温度は50〜 180℃、特に60〜 120℃の範囲内で
あることが好ましく、この温度条件であれば、5〜10時
間程度で重合反応を完結させることができる。重合に際
してのオルガノポリシロキサン化合物と(メタ)アクリ
レート及び/またはスチレンを主体とするラジカル重合
性モノマーとの比率は、重量比で5/95〜70/30であ
り、好ましくは10/90〜60/40である。オルガノポリシ
ロキサン化合物が5未満では撥水性、離型性、潤滑性等
の性能が不十分であり70を超えると前記ラジカル重合性
樹脂成分との相溶性が悪くなり皮膜または成型物の透明
性、表面性が悪くなる。また、オルガノポリシロキサン
グラフトビニル共重合体の、GPCによるポリスチレン
換算の重量平均分子量は 5,000〜500,000 であり、特に
10,000〜100,000 の範囲であることが好ましい。重量平
均分子量が 5,000未満では皮膜形成性が不十分となるた
め撥水性、離型性、潤滑性等の特性の持続性に劣り、 5
00,000を超えると、共重合体を溶解するラジカル重合性
モノマー及び前記ラジカル重合性樹脂成分との相溶性が
悪くなる。
【0015】本発明のオルガノポリシロキサングラフト
ビニル共重合体を上記方法で得た後にこれにラジカル重
合性基を導入することにより、さらに前記諸特性の持続
性を優れたものにすることができる。ラジカル重合性基
の導入方法としては(メタ)アクリル酸のヒドロキシア
ルキルエステル類を共重合させて得たグラフト共重合体
に(メタ)アクリル酸イソシアナートエチル等のイソシ
アナート基含有ラジカル重合性モノマーを反応させる方
法、(メタ)アクリル酸等の不飽和脂肪酸類を共重合さ
せて得たグラフト共重合体に(メタ)アクリル酸グリシ
ジル等のエポキシ基含有ラジカル重合性モノマーを反応
させる方法及びエポキシ基含有ラジカル重合性モノマー
を共重合させて得たグラフト共重合体に不飽和脂肪酸類
を反応させる方法などが挙げられるがこれに限定される
ものではない。
【0016】本発明のオルガノポリシロキサングラフト
ビニル共重合体を溶解するラジカル重合性モノマーは、
固体状のグラフト共重合体を溶解して液状化できるもの
であれば特に制限は無いが、(メタ)アクリル酸のアル
キルエステル類、スチレン、液状の多官能(メタ)アク
リレート類などが好ましいものとして挙げられる。グラ
フト共重合体とラジカル重合性モノマーの比率は重量比
で5/95〜80/20である、好ましくは10/90〜60/40で
ある。グラフト共重合体が5未満であると撥水性、離型
性、潤滑性等の性能が不十分であり、80を超えるとラジ
カル重合性モノマーとの混合物が液状とならず作業性が
悪くなる。
【0017】本発明のラジカル重合性樹脂組成物は、ラ
ジカル重合性樹脂成分 100重量部に対し、オルガノポリ
シロキサングラフトビニル共重合体のラジカル重合性モ
ノマー溶液 0.5〜50重量部、好ましくは2〜30重量部を
配合する。 0.5重量部未満では撥水性、離型性、潤滑性
等の性能が不十分であり、50重量部を超えると皮膜また
は成形品の透明性、硬度、強度等が低下する。本発明の
ラジカル重合性樹脂組成物は、これだけで電子線照射に
より硬化させることが可能であるが、ベンゾイン及びそ
の誘導体、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジル及
びその誘導体、芳香族ジアゾニウム塩、アントラキノン
及びその誘導体、アセトフェノン及びその誘導体、ベン
ゾフェノン及びその誘導体等の増感剤を配合することに
より紫外線硬化型にすることも可能であり、有機過酸化
物類、アゾ系化合物等の重合開始剤を配合することによ
り加熱硬化型にすることも可能である。本発明のラジカ
ル重合性樹脂組成物には、さらに必要に応じて、顔料、
充填剤、レベリング剤、重合禁止剤、消泡剤、硬化促進
剤等の各種添加剤を配合しても良い。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
る。 (オルガノポリシロキサングラフトビニル共重合体のラ
ジカル重合性モノマー溶液の合成例) (合成例1)撹拌機、温度計、コンデンサー、滴下装置
を備えたガラス製反応装置にトルエン 100重量部を仕込
み90℃に加熱後、下記(化15)で表わされるラジカル
重合性シリコーンマクロモノマー40重量部、メタアクリ
ル酸メチル40重量部、アクリル酸ブチル20重量部及び
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル2重量部の混合
物を窒素通気下に滴下した。90〜 100℃で5時間重合後
2,2’−アゾビスイソブチロニトリル1重量部を加
え、さらに90〜 100℃で2時間重合を行なった。次いで
減圧下 120℃でトルエンを留去した後空気をバブリング
しながらスチレン 100重量部を滴下、混合し淡黄色透明
な液体を得た。
【化15】
【0019】(合成例2)合成例1のラジカル重合性シ
リコーンマクロモノマーを(化16)で表されるもの20
重量部に、メタアクリル酸メチルを60重量部に、スチレ
ンをアクリル酸ブチルに変えた以外は合成例1と同様に
して淡黄色透明な液体を得た。
【化16】
【0020】(合成例3)合成例1のラジカル重合性シ
リコーンマクロモノマーを(化17)で表されるもの35
重量部に、メタアクリル酸メチルとアクリル酸ブチルの
代わりにスチレンを65重量部に変えた以外は合成例1と
同様にして淡黄色透明な液体を得た。
【化17】
【0021】(合成例4)合成例1と同様な反応装置
に、トルエン 100重量部を仕込み、90℃に加熱後、合成
例1と同じラジカル重合性シリコーンマクロモノマー40
重量部、メタアクリル酸メチル50重量部、メタアクリル
酸2−ヒドロキシエチル10重量部及び2,2’−アゾビ
スイソブチロニトリル2重量部の混合物を窒素通気下に
滴下した。90〜 100℃で5時間重合後、2,2’−アゾ
ビスイソブチロニトリル1重量部を加え、さらに90〜 1
00℃で2時間重合を行なった。次いで、メタアクリル酸
2−イソシアナートエチル5重量部及びジブチル錫ジラ
ウレート 0.1重量部を加え90〜100℃で2時間反応を行
ない、メタアクリル基をグラフト共重合体に導入し、減
圧下 120℃でトルエンを留去した後、空気をバブリング
しながらアクリル酸ブチル 100重量部を滴下、混合し、
淡黄色透明な液体を得た。
【0022】(実施例1〜4)ポリエステルアクリレー
ト・ビスコート#3700[大阪有機化学工業(株)製商品
名]95重量部及びトリメチロールプロパントリアクリレ
ート5重量部からなるラジカル重合性樹脂成分 100重量
部に合成例1〜4で得たオルガノポリシロキサングラフ
トビニル共重合体のラジカル重合性モノマー溶液各10重
量部を加え混合した液を膜厚が 100μmになるようにそ
れぞれスピナーでガラス板に塗布し、下記の条件で電子
線を照射して4種類の硬化皮膜を得た。(なお各実施例
と各合成例の対応は(表1)の如くである。 電子線照射装置:モデルCB−150 (エナージ・サイエ
ンス社製) 加速電圧:165kv 電流:5.0mA ライン速度:20m/min 酸素濃度: 150〜300ppm 次にこの4種類の硬化皮膜の物性を下記の方法により調
べたところ(表1)の結果が得られた。
【0023】(比較例1〜2)オルガノポリシロキサン
グラフトビニル共重合体のラジカル重合性モノマー溶液
をジメチルポリシロキサン・KF- 96〔信越化学工業
(株)製商品名〕(粘度100cSt)2重量部(比較例1)
または下記(化18)で示されるアクリル基含有ジメチ
ルポリシロキサン2重量部(比較例2)に替えた以外は
実施例1〜4と同様にして硬化皮膜を得、物性を調べて
(表1)の結果を得た。
【0024】
【表1】
【化18】
【0025】(物性測定法) 水の接触角:協和界面科学 contact angle meter で測
定 動摩擦係数:協和界面科学 動摩擦係数測定装置で測定
(摩擦子:SUSBall、速度20cm/min、荷重:50g )
【0026】(実施例5〜8)不飽和ポリエステル樹脂
・エスターGL−22[三井東圧化学(株)製商品名]10
0重量部に合成例1〜4で得たオルガノポリシロキサン
グラフトビニル共重合体のラジカル重合性モノマー溶液
各20重量部を加え混合した後、さらに水酸化アルミニウ
ム粉末・CW−325LV 〔住友化学工業(株)製商品名〕
200 重量部、ナフテン酸コバルト・PRO−KD〔日本
触媒(株)製商品名〕 1.5重量部及びMEKパーオキサ
イド・パーメックN〔日本油脂(株)製商品名〕1.5gを
加え、十分に混合し、10mmHgの減圧下で脱気したものを
2mm厚の金型に流し込み室温で1時間放置後80℃で1時
間硬化させた。この硬化物の物性を(表2)に示す。
(なお各実施例と各合成例の対応は(表2)の如くであ
る。
【0027】(比較例3〜4)オルガノポリシロキサン
グラフトビニル共重合体のラジカル重合性モノマー溶液
をジメチルポリシロキサン(100cSt)3重量部に(比較
例3)または比較例2で使用したアクリル基含有ジメチ
ルポリシロキサン3重量部に(比較例4)替えた以外は
実施例5〜8と同様にして硬化物を調製し物性を測定し
(表2)の結果を得た。
【0028】(比較例5〜6)合成例1で得たオルガノ
ポリシロキサングラフトビニル共重合体のラジカル重合
性モノマー溶液を0.2 重量部(比較例5)または60重量
部(比較例6)とした以外は実施例1と同様にしてガラ
ス板上に硬化皮膜を得、この硬化皮膜の物性を(実施例
1〜4)と同様の方法により調べた結果を(表1)に併
記した。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明のラジカル重合性樹脂組成物を被
覆組成物として塗料、インキ、各種保護コーティング等
に、また成形品としてFRP、人工大理石、化粧板、電
気部品、装飾品、プラスチックコンクリート等に使用す
ると、透明性、表面性を低下させることなく優れた撥水
性、離型性、潤滑性、防汚性、可撓性、耐衝撃性等を付
与することができ、且つ上記諸特性はその持続性にも優
れており、有機溶剤を使用しないので環境を汚染しな
い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09D 4/00 C09D 4/00 7/12 7/12 A 155/00 155/00 167/07 167/07 201/02 201/02 (C08L 67/07 55:00) (56)参考文献 特開 平5−331220(JP,A) 特開 昭61−19606(JP,A) 特開 平2−242810(JP,A) 特開 平2−247211(JP,A) 特開 平2−247210(JP,A) 特開 平2−242811(JP,A) 特開 平5−230161(JP,A) 特開 平8−208773(JP,A) 特開 昭58−154766(JP,A) 特開 平6−184256(JP,A) 特開 平5−230161(JP,A) 特開 平2−64117(JP,A) 特開 昭62−156172(JP,A) 特開 平7−196975(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 290/00 - 290/14 C08F 299/00 - 299/08 C08F 2/00 - 2/60 C08L 1/00 - 101/14 C09D 1/00 - 201/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジカル重合性樹脂成分 100重量部にオ
    ルガノポリシロキサングラフトビニル共重合体のラジカ
    ル重合性モノマー溶液 0.5〜50重量部を配合したラジカ
    ル重合性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 オルガノポリシロキサングラフトビニル
    共重合体が1分子中に1個のラジカル重合性基を有する
    オルガノポリシロキサン化合物と、(メタ)アクリレー
    ト及び/またはスチレンを主体とするラジカル重合性モ
    ノマーとをラジカル重合せしめてなることを特徴とする
    請求項1記載のラジカル重合性樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 オルガノポリシロキサングラフトビニル
    共重合体が(A)1分子中に1個のラジカル重合性基を
    有するオルガノポリシロキサン化合物、(B)(メタ)
    アクリレート及び/またはスチレンを主体とするラジカ
    ル重合性モノマー及び(C)水酸基、カルボキシル基ま
    たはエポキシ基含有反応性ラジカル重合性モノマーをラ
    ジカル重合せしめた後これに該反応性基と反応可能で且
    つラジカル重合性基を有するモノマーを反応させたラジ
    カル重合性基含有オルガノポリシロキサングラフトビニ
    ル共重合体であることを特徴とする請求項1記載のラジ
    カル重合性樹脂組成物。
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