JP2013221138A - コーティング剤用中間体の製造方法、コーティング剤組成物及びコーティング物品 - Google Patents

コーティング剤用中間体の製造方法、コーティング剤組成物及びコーティング物品 Download PDF

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Abstract

【課題】プラスチック基材用コーティング剤に添加した場合に、一般に知られる様々な種類のプラスチック基材に対して優れた密着性を有し、耐擦傷性、耐候性、透明性に優れた高耐久性のコーティング皮膜を形成できるコーティング剤用中間体、及び該中間体を用いたコーティング剤組成物、並びに該組成物により被覆されたコーティング物品を提供する
【解決手段】下記の工程(1)〜(3)からなることを特徴とする、紫外線吸収性基とビニル官能性基とエポキシ基を有するコーティング剤用中間体の製造方法。
(1)紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)と加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を含む混合溶液を調製する工程、
(2)(1)で得られた混合溶液に酸性水を加えて加水分解を行う工程、
(3)(2)で得られた加水分解物を、アルミニウム触媒(C)を添加して縮合させる工程。
【選択図】なし

Description

本発明は、透明プラスチック基材をはじめとする様々なプラスチック基材の表面被覆に使用可能なコーティング剤用中間体の製造方法、及び該中間体を用いたコーティング剤組成物、並びに該組成物により被覆されたコーティング物品に関する。
コーティング剤には、各種基材へ意匠性を付与するだけでなく、基材の劣化を防止可能な優れた耐擦傷性や耐久性を備えた塗膜を形成できることが求められている。特に近年は、有機溶剤や酸性雨等が塗膜表面に付着した場合であっても、該塗膜の溶解や剥離、光沢の低下、クラックの発生等を引き起こすことのない塗膜を形成可能な耐候性の良いコーティング剤が求められている。
こうしたプラスチック製品としては、様々な種類のものが開発されており、例えばアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂(ABS樹脂)、ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)及びABS/PC樹脂、ポリスチレン樹脂(PS樹脂)や、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA樹脂)等、その種類は多岐にわたり、携帯電話や家電製品、OA機器、自動車内装材等がかかる製品に使用される。
プラスチック材料の中には、ポリメチルメタクリレート樹脂のように、一般に塗膜が付着しにくい基材として知られているものもあり、このような難付着性のプラスチック基材に対しても優れた密着性を備えたコーティング剤の開発が求められ、このような材料として、例えばメチルメタクリレートを含有する重合性単量体を重合して得られるアクリル樹脂と、3モルのヘキサメチレンジイソシアネート及び1モルのトリメチロールプロパンとからなるウレタン化付加物を含有するプラスチック用塗料組成物が知られている(例えば、特許文献1:特開2003−253021号公報参照)。
プラスチック基材の用途は今後、更に拡大することが予想され、例えば住宅外装部品等のように屋外環境に長期間晒される用途へ適用することも検討されている。
このような状況下、太陽光や風雨等に長期間晒された場合であっても、プラスチック基材の劣化等を防止可能なレベルの耐候性を備えた塗膜を形成できる塗料組成物の開発が期待されているものの、前記特許文献1記載のプラスチック用塗料組成物では、長期間にわたって太陽光や風雨等に晒された場合に、塗膜の部分的な溶解や剥離を引き起こし、その結果、プラスチック基材の劣化を引き起こす場合があった。
以上のように、プラスチック基材に対する優れた密着性と優れた耐候性とを両立した塗膜を形成可能なコーティング剤が産業界から強く求められているものの、未だ見出されていないのが実情である。
また、従来から、プラスチック材質からなる製品のコーティング剤として、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂を用いたコーティング剤が使用されているが、屋外で使用される製品のコーティング剤においては太陽光に曝露されるので、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂が次第に劣化してその硬化膜の諸特性が経時的に低下していく問題がある。また、屋内で使用されるコーティング剤においても、蛍光灯の光に曝露されることから、紫外線による劣化問題は避けることができない。このような光劣化の問題は、太陽光や蛍光灯の光には波長が200〜400nmの高分子材料等にとって有害な紫外線が存在するため、この紫外線がポリマー中の官能基や残存する重合触媒等を励起させ、その結果光分解反応が起こるためと考えられる。従って、このような有害領域の光による硬化膜の特性低下を防止すべく、コーティング剤中にベンゾフェノン系やベンゾトリアゾール系の紫外線吸収性剤を配合することも行われている。
しかし、かかる紫外線吸収性剤は低分子化合物であるために、高分子材料との相溶性が悪く、コーティング剤の調製時に紫外線吸収性剤が揮発したり分解して、塗工、硬化して得られる硬化膜中に殆んど存在しなかったり、硬化膜中に存在しても次第にブリードアウトしてしまい、硬化膜の特性低下を十分に抑制することはできない。
そこで、特許文献2、3(特開2001−139924号公報、特開2002−212491号公報)には、重合性不飽和基を導入した紫外線吸収性化合物を付加重合性モノマー(親水性モノマー、官能基含有ビニル化合物、官能基非含有ビニル化合物等)とともに共重合した紫外線吸収性高分子化合物を、紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂とともに用いたコーティング剤が提案されている。これらは、紫外線吸収性化合物を高分子化することで、コーティング剤のポリマー成分(紫外線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂)との相溶性を改善して上記の問題を解消しようとするものである。
しかしながら、本発明者の研究によれば、これら提案のコーティング剤は、紫外線吸収性化合物と硬化性樹脂(熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂)との相溶性向上により、硬化膜中の紫外線吸収性化合物の保持性は確かに向上するものの、硬化膜と基板(被コート部材、プラスチック等)間の密着性が十分でなく、また、組成によっては十分な透明性が得られないことが分かった。
つまり、一般に電子部品、建材関連の部材に使用するコーティング剤では、その硬化膜に耐擦傷性以外に、高度の透明性、密着性が要求されるが、紫外線吸収性高分子化合物のコーティング剤への配合は、紫外線硬化性樹脂ではUV硬化性を阻害する方向に働き、熱硬化性樹脂では透明性、密着性を阻害する方向に働き、硬化性、耐擦傷性、透明性、密着性等とのバランスに優れた硬化膜を達成できるコーティング剤が得られていないのが実情である。
特開2003−253021号公報 特開2001−139924号公報 特開2002−212491号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、プラスチック基材用コーティング剤に添加した場合に、一般に知られる様々な種類のプラスチック基材に対して優れた密着性を有し、耐擦傷性、耐候性、透明性に優れた高耐久性のコーティング皮膜を形成できるコーティング剤用中間体、及び該中間体を用いたコーティング剤組成物、並びに該組成物により被覆されたコーティング物品を提供することを目的とする。
本発明者は、該樹脂中に占める紫外線吸収成分と紫外線架橋成分と密着性付与成分の構造を導入した樹脂を含むコーティング剤用中間体を使用することによって、実用上十分な耐久性を有する塗膜を形成できるのではないかと考え、検討を進めた。
その結果、紫外線架橋基がシロキサン結合を介して連結した紫外線吸収性基とエポキシ基とを有するビニル系重合体をコーティング剤の中間体として使用することで、プラスチック基材に対する密着性と硬化性と耐擦傷性に優れる塗膜が形成できることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記に示すコーティング剤用中間体の製造方法、コーティング剤組成物及びコーティング物品を提供する。
〔請求項1〕
下記の工程(1)〜(3)からなることを特徴とする、紫外線吸収性基とビニル官能性基とエポキシ基を有するコーティング剤用中間体の製造方法。
(1)紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)と加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を含む混合溶液を調製する工程、
(2)(1)で得られた混合溶液に酸性水を加えて加水分解を行う工程、
(3)(2)で得られた加水分解物を、アルミニウム触媒(C)を添加して縮合させる工程。
〔請求項2〕
ビニル系重合体(A)が、(a1)紫外線吸収性ラジカル重合性モノマー1〜30質量%と、(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマー1〜50質量%と、(a3)エポキシ基含有ラジカル重合性モノマー1〜50質量%と、必要により(a4)それ以外の共重合可能なラジカル重合性モノマー0〜75質量%とを共重合して得られる重合体より形成されることを特徴とする請求項1に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
〔請求項3〕
(a1)成分が下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系化合物及び/又は下記一般式(2)で表されるベンゾフェノン系化合物であり、(a2)成分が下記一般式(3)で表される加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーであり、(a3)成分が下記一般式(4)で表されるエポキシ基含有アクリレート化合物又はメタクリレート化合物である請求項1又は2記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
Figure 2013221138

(式中、Xは水素原子又は塩素原子であり、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、又は炭素数4〜8の第3級アルキル基であり、R2は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R3は水素原子又はメチル基であり、nは0又は1である。)
Figure 2013221138

(式中、R3は上記と同じであり、R4は非置換又は置換の直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R5は水素原子又は水酸基であり、R6は水素原子、水酸基又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。)
Figure 2013221138

(式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素数3〜6の二価の有機基であり、R9は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Yは加水分解性基であり、aは0、1又は2である。)
Figure 2013221138

(式中、R11及びR14はそれぞれ同一又は異種の水素原子又はメチル基であり、R12及びR13はそれぞれ同一又は異種の、置換されていてもよい二価炭化水素基であり、m及びnは0又は1である。)
〔請求項4〕
(B)成分が下記一般式(3’)で表される加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーである請求項1〜3のいずれか1項記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
Figure 2013221138

(式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素数3〜6の二価の有機基であり、R9は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Yは加水分解性基であり、aは0、1又は2である。)
〔請求項5〕
加水分解に使用する水の量が、ビニル系重合体(A)中の加水分解性シリル基の加水分解性基1モルに対して、0.9モル以上10モル以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
〔請求項6〕
アルミニウム触媒(C)が、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム塩、アルミニウムアルコキサイド及びアルミニウムアセテートから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
〔請求項7〕
(I)請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたコーティング剤用中間体、
(II)シリカ、及び
(III)紫外線硬化剤
を含有してなる紫外線硬化型のコーティング剤組成物。
〔請求項8〕
プラスチック基体の表面上に樹脂層を有する物品であって、該樹脂層が、請求項7記載のコーティング剤組成物の硬化物からなることを特徴とするコーティング物品。
本発明の方法により得られるコーティング剤用中間体を用いたコーティング剤組成物は、プラスチック基材に対し、優れた耐擦傷性、透明性、密着性を有し、かつ、優れた耐久性を備えた塗膜を形成できることから、例えば、ポリカーボネート基材、ポリエステル基材、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン基材、ポリアクリル基材、ポリスチレン基材、ポリウレタン基材、及びエポキシ樹脂基材等の基材が使用される有機ガラス、電材や建材、建築物の外装材、液晶ディスプレイ等に使用する光学フィルム、光拡散フィルム、携帯電話、家電製品、及びOA機器等の表面被覆用コーティング剤等として使用することができる。
本発明のコーティング剤用中間体は、以下の工程(1)〜(3)からなる製造方法により得られ、紫外線吸収性基とビニル官能性基とエポキシ基を有するものである。
なお、コーティング剤用中間体とは、コーティング剤を製造する場合のバインダー(ベースポリマー)成分となる物質のことである。
(1)紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)と加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を含む混合溶液を調製する工程、
(2)(1)で得られた混合溶液に酸性水を加えて加水分解を行う工程、
(3)(2)で得られた加水分解物を、アルミニウム触媒(C)を添加して縮合させる工程。
以下に(i)原料について、(ii)工程−製造方法について、(iii)応用−紫外線硬化膜の調製について述べる。
(i)原料
本発明に係るコーティング剤用中間体を製造する際の必須成分は、紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)、加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)及びアルミニウム触媒(C)である。
ビニル系重合体(A)
紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)は、例えば、(a1)紫外線吸収性ラジカル重合性モノマーと、(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマーと、(a3)エポキシ基含有ラジカル重合性モノマーと、必要に応じて、更に(a4)それ以外の共重合可能なラジカル重合性モノマーとを共重合して得られる重合体より形成される。好適なラジカル重合性基としては、アクリレート基、メタクリレート基、ビニル基等が挙げられ、とりわけ本発明において好適に使用できる代表的なラジカル重合性モノマーとしては、上記(a1)成分として紫外線吸収性(メタ)アクリルモノマーが、上記(a2)成分として加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーが、上記(a3)成分としてエポキシ基含有アクリレート化合物又はメタクリレート化合物が挙げられ、ビニル系重合体(A)としては、これらを共重合して得られる(メタ)アクリル樹脂を好適に使用することができる。
(a1)紫外線吸収性ラジカル重合性モノマー
ここで、(a1)紫外線吸収性ラジカル重合性モノマーとしては、有機系紫外線吸収性基を有する(メタ)アクリルモノマーが挙げられ、下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系化合物及び下記一般式(2)で表されるベンゾフェノン系化合物を挙げることができ、これらは1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
Figure 2013221138

(式中、Xは水素原子又は塩素原子であり、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、又は炭素数4〜8の第3級アルキル基であり、R2は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R3は水素原子又はメチル基であり、nは0又は1である。)
Figure 2013221138

(式中、R3は上記と同じであり、R4は非置換又は置換の直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R5は水素原子又は水酸基であり、R6は水素原子、水酸基又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。)
上記一般式(1)において、R1で示される炭素数4〜8の第3級アルキル基としては、tert−ブチル基、tert−ペンチル基、tert−ヘキシル基、tert−ヘプチル基、tert−オクチル基、ジtert−オクチル基等を挙げることができる。
2で示される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、1,1−ジメチルテトラメチレン基、ブチレン基、オクチレン基、デシレン基等を挙げることができる。
また、上記一般式(2)において、R4で示される直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基としては、上記R2で例示したものと同様のもの、あるいはこれらの水素原子の一部をハロゲン原子で置換した基等を挙げることができる。
6で示される炭素数1〜6のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等を挙げることができる。
上記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系化合物の具体例としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(メタ)アクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(メタ)アクリロキシメチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2−(メタ)アクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−(2−(メタ)アクリロキシエチル)フェニル]−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−メチル−5’−(8−(メタ)アクリロキシオクチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール等を挙げることができる。
上記一般式(2)で表されるベンゾフェノン系化合物の具体例としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(4−(メタ)アクリロキシブトキシ)ベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−(2−(メタ)アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシ−4’−(2−(メタ)アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2,2’,4−トリヒドロキシ−4’−(2−(メタ)アクリロキシエトキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−(3−(メタ)アクリロキシ−1−ヒドロキシプロポキシ)ベンゾフェノン等を挙げることができる。
とりわけ、価格や入手の容易さから(a1)成分として、2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2−(メタ)アクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾールが好適に使用される。
(a1)成分の使用量は、共重合組成で1〜30質量%、特に3〜25質量%が好ましい。1質量%未満では、十分な紫外線吸収性が得られないため良好な耐候性が得られない場合があり、また、30質量%を超えると膜の密着性が低下したり、透明性の低下などの膜外観不良を引き起こしたりする場合がある。
(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマー
次に、(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマーとしては、ビニル基、アクリルオキシ基、メタクリルオキシ基を含む炭素数2〜12の有機基に、加水分解性シリル基、特にアルコキシシリル基が結合した化合物を示すことができ、とりわけ、下記一般式(3)で表される加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーが好適に使用できる。
Figure 2013221138
式中、R7は水素原子又はメチル基であり、またR8は炭素数3〜6の二価の有機基、例えばトリメチレン基、テトラメチレン基等のアルキレン基である。R9は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリル基などが挙げられる。Yは加水分解性基、好ましくはOR10で示されるオルガノキシ基であり、R10は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリル基などが挙げられる。なお、aは0、1又は2である。
ここで、上記式(3)中のYとしては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基などのアリロキシ基、アセチルオキシ基などのアシルオキシ基、ブタノキシム基などのオキシム基、アミノ基、メチルアミノ基などのアミノ基、クロル基などのハロゲン基等を具体例として示すことができる。
上記式(3)で表されるアルコキシシリル基含有(メタ)アクリルモノマーとして、具体的には、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等が例示され、特に反応性、入手し易さから、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好適である。
(a2)成分の量は、共重合組成で1〜50質量%、特に3〜40質量%の範囲が好ましい。1質量%未満では、加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を用いたビニル官能基の導入が十分にできないため、UV硬化膜形成時に架橋ネットワークの形成が不十分となり強度が十分でなくなるため耐久性不足が起こる場合がある。また50質量%を超えると、架橋密度が高くなりすぎて、接着性低下や、経時での後架橋が生起することによるクラックが発生し易くなる場合がある。
(a3)エポキシ基含有ラジカル重合性モノマー
(a3)エポキシ基含有ラジカル重合性モノマーとしては、エポキシ基含有(メタ)アクリルモノマーを用いることができ、特に下記一般式(4)で表されるエポキシ基含有アクリレート化合物又はメタクリレート化合物を挙げることができる。
Figure 2013221138
式中、R11及びR14は、それぞれ同一又は異種の水素原子又はメチル基であり、R12及びR13はそれぞれ同一又は異種の、置換されていてもよいアルキレン基、アリーレン基、アルキレン基とアリーレン基とを組み合わせた基等の二価炭化水素基であり、m及びnは0又は1である。
上記一般式(4)において、R12及びR13で示される置換されていてもよい二価炭化水素基としては、炭素数1〜20、特に1〜8のものが好ましく、具体的には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基(トリメチレン基、メチルエチレン基)、ブチレン基(テトラメチレン基、メチルプロピレン基)、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基、又はこれらの基の2種以上の組み合わせ(アルキレン・アリーレン基等)などが挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましい。
式(4)で表される化合物としては、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、β−メチルグリシジルアクリレート、β−メチルグリシジルメタクリレート及びビスフェノールA−モノグリシジルエーテルメタクリレート等が挙げられる。中でもグリシジルアクリレート、あるいはグリシジルメタクリレートが好ましい。
(a3)成分の量は、共重合組成で1〜50質量%、特に3〜40質量%の範囲が好ましい。1質量%未満では、エポキシ基導入による基板との相互作用形成が不十分となるため膜の密着性が十分でない場合がある。また50質量%を超えると、開環反応により生成したOH基が残存し親水性になり易くなり、膜を煮沸劣化試験した時、膜中に水を取り込み白化が生起し易くなる場合がある。
(a4)(a1)〜(a3)と共重合可能なその他のラジカル重合性モノマー
上記(a1)〜(a3)成分と共重合可能な他のラジカル重合性モノマー(a4)としては、上述した(a1)〜(a3)成分の単量体と共重合可能な単量体であれば特に制限されないが、(メタ)アクリル酸エステル、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、アルキルビニルエーテル、アルキルビニルエステル、スチレン、及びこれらの誘導体等を挙げることができる。
その具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸イソヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸イソヘプチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸n−ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸n−デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸n−ウンデシル、(メタ)アクリル酸n−ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸パルミチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−メチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸4−t−ブチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンテニルオキシエチル、(メタ)アクリル酸ベンジル等の一価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル類;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、3−メトキシプロピル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレート、3−メトキシブチル(メタ)アクリレート、4−メトキシブチル(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(エチレングリコール単位数は例えば2〜20)、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート(プロピレングリコール単位数は例えば2〜20)等のアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールの(メタ)アクリル酸エステル類;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート(エチレングリコール単位数は例えば2〜20)、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート(プロピレングリコール単位数は例えば2〜20)等の多価アルコールのモノ(メタ)アクリル酸エステル類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート(エチレングリコール単位数は例えば2〜20)、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート(プロピレングリコール単位数は例えば2〜20)等の多価アルコールのポリ(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができ、こうしたモノマーを単独で又は2種以上を混合して使用することができる。これらのモノマーのうち、(メタ)アクリル酸エステル類が好ましく、特に(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル等が好ましい。
(a4)成分の使用量は、共重合組成で0〜75質量%、特に0〜70質量%の範囲が好ましい。(a4)成分のモノマーが多すぎると、得られるビニル系重合体(A)は、紫外線遮蔽性が十分でなくなり、架橋が不十分となり、密着性が低下するなどの不良を引き起こしたりする場合がある。(a4)成分を使用する場合の下限量は、0.5質量%以上、特に1質量%以上であることが好ましい。
当該ビニル系重合体(A)の製造は、原料(a1)〜(a4)成分の共重合反応により、公知の方法で行うことができる。
例えば、これらモノマーを含有する混合物に、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド等のパーオキサイド類又はアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物から選択されるラジカル重合用開始剤を加え、加熱下(50〜150℃、特に70〜120℃で1〜10時間、特に3〜8時間)に反応させることで容易に得られる。
この場合、反応は有機溶媒の存在下で行うことができ、この有機溶媒としては、例えば、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、トルエンなどを用いることができる。有機溶媒の使用量は、(a1)〜(a4)成分が均一で、透明な溶液となる量であればよいが、ポリマー成分として1〜50質量%となる量が好ましく、より好ましくは2〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%となる量である。
なお、このビニル系重合体(A)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量は、1,000〜300,000、特に5,000〜250,000であることが好ましい。分子量が大きすぎると粘度が高くなりすぎて合成しにくかったり、取り扱いづらくなる場合があり、分子量が小さすぎると、十分な接着性や耐久性が得られない場合がある。
加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)
本発明の原料必須成分である、加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)について説明する。加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)は、加水分解性基、特に加水分解性シリル基がSi−C結合を介して結合したビニル系単量体で、一分子中に1個のビニル重合性官能基と、1個以上の加水分解性基、特に加水分解性シリル基を含有するものであれば、如何なるものでも使用することができる。
ビニル重合性官能基としては、ビニル基、ビニルオキシ基、(メタ)アクリルオキシ基、(α−メチル)スチリル基を含む炭素数2〜12の有機基を示すことができる。具体的には、ビニル基、5−ヘキセニル基、9−デセニル基、ビニルオキシメチル基、3−ビニルオキシプロピル基、(メタ)アクリルオキシメチル基、3−(メタ)アクリルオキシプロピル基、11−(メタ)アクリルオキシウンデシル基、ビニルフェニル基(スチリル基)、イソプロペニルフェニル基(α−メチルスチリル基)、ビニルフェニルメチル基(ビニルベンジル基)を具体例として示すことができる。反応性、入手し易さから、(メタ)アクリルオキシプロピル基を使用することが好ましい。
加水分解性基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基、アセチルオキシ基などのアシルオキシ基、ブタノキシム基などのオキシム基、アミノ基、メチルアミノ基などのアミノ基、クロル基などのハロゲン基を具体例として示すことができる。加水分解性の制御のし易さ、及び入手のし易さから、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基が好適に使用できる。
この(B)成分としては、上記一般式(3)で表されるアルコキシシリル基含有(メタ)アクリルモノマーなどが好適に使用できる。
(B)成分として、具体的には、例えば、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシウンデシルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、アクリロキシウンデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、スチリルメチルジメトキシシラン、スチリルトリエトキシシランなどを挙げることができる。これらの中でも、入手のし易さ、取り扱い性、架橋密度及び反応性などから、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシランが好ましい。
(B)成分の量は、ビニル系重合体(A)中の(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマーのモル数とほぼ等モルとなる量が望ましく、(A)共重合組成中の(a2)のモル数で0.3〜2.0倍モル、特に0.5〜1.5倍モルの範囲が好ましい。0.3倍モル未満ではビニル重合性官能基がビニル系重合体に導入することによるネットワークの形成が不十分となり、UV硬化後の膜強度が十分でなく、膜の耐水性や耐久性が改良されない場合がある。また2.0倍モルを超えると、未反応の加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)が残存し易くなり、経時での加水分解が進むことで、溶液の増粘・ゲル化が発生し易くなる場合がある。
アルミニウム触媒(C)
本発明の原料であるアルミニウム触媒(C)について説明する。アルミニウム触媒(C)は、(A)、(B)成分のシラノール基の縮合反応を促進させるためのものである。このアルミニウム化合物としては紫外線硬化性を阻害しないものが好ましく、アルミニウム塩、アルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセテート、アルミニウムアセチルアセトネート等が好適に用いられ、具体的には、塩化アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、リン酸アルミニウムのようなアルミニウム塩、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリプロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリブトキシドのようなアルミニウムアルコキサイド、アルミニウムアセテート、アルミニウムアセチルアセトナート等が例示されるが、中でもアルミニウムアセチルアセトナートが好ましく使用され、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
(C)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.01〜2質量部、特に0.05〜1質量部とすることが好ましく、0.01質量部未満では縮合促進作用に乏しくなり(A)成分にUV架橋基が十分に導入できない場合があり、2質量部を超えるとコーティング液の保存安定性が悪くなる場合がある。
なお、本発明においては、上記アルミニウム化合物以外にシラノール基の縮合促進剤として、例えば、酢酸ナトリウム、トリメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルホスホニウムヒドロキシド、オクチル酸亜鉛、ジアザビシクロウンデセン・酢酸塩、コリン・酢酸塩等を本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて任意に添加することができる。
(ii)製造方法
本発明のコーティング剤用中間体の製造方法は、以下の工程からなる。
(1)紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)と加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を含む混合溶液を調製する工程、
(2)(1)で得られた混合溶液に酸性水を加えて加水分解を行う工程、
(3)(2)で得られた加水分解物を、アルミニウム触媒(C)を添加して縮合させる工程。
工程(1)は、上述した(A)、(B)成分を上記所定量で配合して混合溶液を調製すればよい。
工程(2)の加水分解は、酸性水を用いて行う必要がある。水を酸性にする物質としては、コーティング皮膜にした際に塗膜中に残存しないものが好ましく、コーティング皮膜中に残存すると、期待した密着性、耐久性が得られない場合がある。より好ましくは有機酸がよく、具体的には、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、しゅう酸等の有機カルボン酸を挙げることができる。中でも皮膜中に残存しないような揮発性を考慮すると、ギ酸、酢酸が好ましい。これら水を酸性にする物質の使用量は0.01〜1Nであることが好ましく、pHは1〜5であることが好ましい。
なお、上記加水分解を弱酸性下で行わない場合、例えば塩基性下では生成するシラノール基が不安定となり、縮合反応が進み、分子量が大きくなりすぎることがあり、また中性では殆ど加水分解が進行しない場合がある。
水の使用量は、ビニル系重合体(A)又は該(A)成分と(B)成分との混合溶液に相溶し、均一になれば特に制限はない。具体的には、ビニル系重合体(A)中における加水分解性シリル基の加水分解性基1モルに対して、0.9モル〜10モルの水量が好ましく、更に好ましくは1.01モル〜5モルの水量である。水の使用量が0.9モルより少ないと加水分解性シリル基が加水分解されず残存し経時での変化を引き起こし保存安定性が低下することがあり、水の使用量が10モルより多いと残存した水のため膜形成が不安定となったり、塗液の保存安定性が低下して塗液中に水が遊離して相分離する場合がある。
加水分解は、公知の方法で行えばよい。好ましくは0〜120℃で0.5〜24時間、通常20〜80℃で1〜10時間で行うことで、上記加水分解による加水分解率としては、70〜100%とすることができ、より好ましくは80〜100%の加水分解率ができる。その測定方法は、例えば13C−NMR分析において、50.0〜50.5ppmに観測されるメトキシシリル基由来のピークと49.0〜49.5ppmに観測される加水分解で生じるメタノールに由来するピークの積分値を用いて、下記式より算出することができる。
加水分解率(%)=〔メタノール由来ピークの積分値/(メタノール由来ピークの積分値+メトキシシリル基由来ピークの積分値)〕×100
次に、工程(3)では、コーティング膜の高硬度を得るために、前記の加水分解に続いて、アルミニウム触媒(C)により縮合させる。縮合は、加水分解に続いて連続的に行えばよく、通常、液温が常温又は60℃以下の加熱下で行われる。60℃より高い温度ではゲル化する場合がある。更に60℃以下、常圧又は減圧下にて、加水分解で生成したアルコールを留去することにより、縮合を促進させることができる。縮合工程の前又は最中に、縮合の進行度及び濃度を調整する目的で有機溶剤を添加してもよく、また二酸化ケイ素ゾルなどの金属酸化物微粒子を水もしくは有機溶剤中に分散させたものを添加してもよい。
(iii)紫外線硬化膜の調製
本発明のコーティング剤用中間体を用いて紫外線硬化型のコーティング剤組成物を調製する際に、任意に添加できる構成成分と、このコーティング剤組成物の使用方法について説明する。
コーティング剤組成物
本発明のコーティング剤用中間体を用いたコーティング剤組成物には、シリカ、紫外線硬化剤(光重合開始剤)、多官能(メタ)アクリレート、希釈溶剤等を配合することができる。
本発明においては、特に(I)上記で得られたコーティング剤用中間体、(II)シリカ及び(III)紫外線硬化剤を含有してなる紫外線硬化型のコーティング剤組成物が好ましい。
本発明において用いることのできるシリカは、ナノサイズの二酸化ケイ素が好ましく、特に一次粒子径が1〜100nmであることが好ましい。一次粒子径が大きすぎると組成物中での分散安定性が低下したり、硬化皮膜の透明性が低下することがある。
シリカは、有機溶媒にコロイド分散しているものが好ましい。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、エチレングリコール、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、キシレン/n−ブタノール混合溶媒等が挙げられる。
有機溶媒に分散しているシリカとしては、PMA−ST、MEK−ST、MIBK−ST、IPA−ST−L、IPA−ST−MS、EG−ST−ZL、DMAC−ST−ZL、XBA−ST(いずれも日産化学工業(株)製)、OSCAL1132、1332、1532、1722、EOM ST−1003SIV(いずれも触媒化成工業(株)製)等が例示される。
シリカの配合量は、本発明のコーティング剤用中間体100質量部に対して、シリカ微粒子を固形分として0.1〜100質量部であることが好ましく、より好ましくは1〜50質量部である。シリカの配合量が多すぎると硬化物が硬くなりすぎて基材との密着性が低下することがあり、少なすぎると添加効果が不十分となることがある。
紫外線硬化剤(光重合開始剤)には、コーティング剤用中間体が紫外線吸収基を含んでいても架橋反応を起こし得る化合物が好ましい。フォスフィンオキサイド系光重合開始剤、ポリシラン系光重合開始剤あるいはチタノセン系光重合開始剤などのような化合物は、350〜450nmに吸収波長を有するフォトブリーチング性を持つため、350〜450nmの紫外線によって容易に硬化させることができ、硬化後は、波長350〜450nmの紫外線を透過させることができるため、厚い膜の深部硬化性に優れ、高耐候性の硬化皮膜を形成することができる。
具体的な光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,3,5,6−テトラメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、3,4−ジメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどのモノアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)エチルフォスフィンオキサイドなどのビスアシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウムなどのメタロセン(チタノセン)系光重合開始剤、フェニルメチルポリシラン、ジフェニルポリシラン、フェニルポリシランなどのポリシラン系光重合開始剤が好適に利用できる。これらの光重合開始剤は市販されており、BASF社から提供されている品番「イルガキュア819」、「イルガキュア784」等を好適に使用することができる。
なお、光重合開始剤の添加量は、本発明のコーティング剤用中間体100質量部に対して、0.01〜30質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜20質量部、特に好ましくは1〜15質量部である。添加量が少なすぎると紫外線照射による硬化が不十分となることがあり、多すぎると皮膜内部への紫外線の透過を阻害することがあり、膜厚が厚い場合、硬度や密着性等の膜特性が低下することがある。
多官能(メタ)アクリレートは、多官能性アクリレート又は多官能性メタクリレートであり、組成物に紫外線硬化時の耐擦傷性や密着性を付与する成分である。かかる化合物の具体例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド2〜6モル付加のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのエチレンオキサイドあるいはプロピレンオキサイド2〜6モル付加のテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。このうち、特に好ましくは、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられる。これらの多官能(メタ)アクリレートは、1種を単独で使用してもよく、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
コーティング剤組成物は、溶剤により任意に希釈されて使用される。この溶剤としては、ジアセトンアルコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−プロピルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセチルアセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、キシレン、トルエンなどが挙げられる。この溶剤で希釈することで、コーティング剤組成物の有効成分濃度が5〜20質量%の溶液として使用することが好ましい。本溶剤は特に限定されるものではないが、乾燥性などの面から比較的低沸点(例えば、1気圧で30〜200℃、特に40〜120℃)の溶剤、すなわち通常の塗料用溶剤であることが好ましい。
更にコーティング剤組成物には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、消泡剤、沈降防止剤、分散剤、帯電防止剤、防曇剤などの界面活性剤;各種顔料,染料等の着色剤;アルミニウムペースト,タルク,ガラスフリット,金属粉などの充填剤;ポリエーテルシリコーン等のレベリング剤などの成分を添加配合することができる。例えば、塗膜の平滑化をはかるため、フロラードFC−4430(住友スリーエム(株)製)、KP−341(信越化学工業(株)製)等のフッ素系あるいはシリコーン系の界面活性剤を効果量添加してもよい。また、この塗膜の硬化を促進させるためにネオスタンU−810(日東化成(株)製)、B−7(日本曹達(株)製)、オルガチックスZA−60、TC−200(マツモトファインケミカル(株)製)等の架橋硬化触媒を触媒量添加してもよい。
コーティング剤組成物の製造方法は任意であり、本発明のコーティング剤用中間体及び上述したような任意の成分を混合することにより調製することができる。好適には、各成分を混合して、25〜60℃で0.1〜10時間撹拌しながら配合することにより得ることができる。
製膜
上記コーティング剤組成物をプラスチック基板上に塗工し乾燥後、紫外線で硬化させることで皮膜にすることができる。
このコーティング剤組成物溶液は、予め清浄化したプラスチックフィルム等の基材の表面に塗布し、上記希釈溶剤を室温あるいは加熱下で蒸発させて、膜を形成させるようにすればよい。
コーティング剤組成物を塗布する基材の材質としては、各種プラスチック材料に好適に使用され、特にポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ウレタン樹脂、チオウレタン樹脂、ハロゲン化ビスフェノールAとエチレングリコールの重縮合物、ハロゲン化アリール基含有(メタ)アクリル樹脂、含硫黄樹脂が挙げられ、とりわけ、ポリカーボネート樹脂が好ましい。これにより、ポリカーボネート樹脂の欠点である耐候性と表面硬度を著しく改善できる。基材の形状は特に限定されず、板状,フィルム状,シート状,ボトル状,固形状等が挙げられる。基材の厚さは特に限定されないが、フィルム状やシート状の場合には、通常、5〜100μmの範囲であり、厚みのある板状の場合には0.005〜0.2mの範囲である。
コーティング剤組成物の塗工方法は特に限定されず、例えば、流し塗り(フローコート),浸漬被覆,回転塗布(スピンコート),吹付け塗布,カーテン塗り,グラビア塗工,ワイヤーバー塗工,ディップコーティング等の公知の方法によって、組成物の薄膜層を各種プラスチック基材表面に形成することができる。また、塗工前の基材表面に予め、シランカップリング剤やその加水分解物等によるプライマー処理;コロナ処理等の表面活性化処理アクリル樹脂、ウレタン樹脂等を用いた公知のアンカー処理を行ってもよい。
本発明のコーティング剤用中間体を用いたコーティング剤組成物は、各成分の相溶性に優れるため外観が均一であり、各種基材に対し、均一で美観に優れた塗膜を形成することができる。
コーティング剤組成物の塗布量は、耐擦傷性が要求される場合には、層の厚さが0.5〜25μmとなる量が好ましく、1〜20μmとなる量がより好ましい。0.5μm未満では所望の耐候性が得られなくなる場合があり、25μmを超えると塗工性が低下するだけでなく、硬化後にクラックが発生する場合がある。
コーティング剤組成物を各種基材に塗工後は、乾燥させた後、紫外線硬化を行うことができる。
ここで、コーティング剤組成物は、常温で乾燥するが、より早く乾燥させる場合には加熱(例えば30〜60℃で1〜30分間程度)することができる。
乾燥後、紫外線を照射することにより極めて短時間で硬化皮膜を得ることができる。紫外線を使用した場合には、極めて短時間で硬化薄膜層が形成されるためである。紫外線照射量は、10mJ/cm2以上であり、好ましくは100〜3,000mJ/cm2である。
このようにして得られた硬化皮膜は、波長400nm以下の紫外線吸収効果、硬度、耐擦傷性、透明性、密着性、耐候性に優れるため、特に屋外等の太陽光線に長時間曝露する環境で使用することができ、美観と強度が要求される用途に好適に利用できる。
以下、合成例、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において、部及び%はそれぞれ質量部と質量%を示し、粘度は回転粘度計(B型)により測定した25℃における値を示し、動粘度はキャノンフェンスケ型粘度計により測定した25℃における値を示し、屈折率はアタゴ社製屈折率計RX−7000により測定した値を示し、共重合体中の紫外線吸収性単位及びアルコキシシリル基単位の含有量はNMR(日本電子(株)製JNM−LA300WB及びブルカーバイオスピン(株)製AdvanceIII400)により測定した値を示す。
以下に、コーティング剤用ベースポリマーの合成、コーティング剤用中間体の製造及びコーティング剤組成物の製造と、コーティング膜の評価を示す。
1)コーティング剤用ベースポリマーの合成
[合成例1]HCベース1の合成
モノマー混合溶液(2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2−メタクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール(RUVA−93と略記、大塚化学(株)製)72g、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン(KBM−502と略記、信越化学工業(株)製)40g、グリシジルメチルメタクリレート樹脂(アクリエステルG、GMAと略記、三菱レイヨン(株)製)20g、メチルメタクリレート(アクリエステルM、MMAと略記、三菱レイヨン(株)製)268g、ジアセトンアルコール(DAAと略記)400gを予め調製しておいた。
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、上記モノマー混合溶液400gを仕込み、窒素気流下にて80℃に加熱した。
ここに予め調製しておいた重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)3gをジアセトンアルコール200gに溶解した溶液のうち100gを順次投入した。
反応熱により80℃から85℃まで温度が上がったことを確認した後、この温度で30分反応させた後、残りの単量体混合溶液と残りの重合開始剤溶液を同時に2方向から、85〜90℃の温度を維持するように注意しながら1.5時間かけて滴下した。更に90℃で5時間撹拌した。
得られたアルコキシシリル基及びエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体溶液の粘度は10,320mPa・s、不揮発分(150℃,3時間)の含有量は36.37%、屈折率は1.4543であった。また、その共重合体中の紫外線吸収性基含有モノマー単位の含有量は18%、アルコキシシリル基含有モノマー単位の含有量は10%、エポキシ基含有モノマー単位の含有量は5%であった。また、標準ポリスチレンを基準とするGPC分析による平均分子量は、THF(テトラヒドロフラン)1%溶液に希釈して測定し表1に示した。このアルコキシシリル基及びエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体(溶液)をHCベース1(M502−10//Ep5と略記)とした。
[合成例2]HCベース2の合成
モノマー混合溶液(2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2−メタクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール(RUVA−93と略記、大塚化学(株)製)72g、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−503と略記、信越化学工業(株)製)80g、グリシジルメチルメタクリレート樹脂(アクリエステルG、GMAと略記、三菱レイヨン(株)製)20g、メチルメタクリレート(アクリエステルM、MMAと略記、三菱レイヨン(株)製)228g、ジアセトンアルコール(DAAと略記)400gを予め調製しておいた。
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、上記モノマー混合溶液400gを仕込み、窒素気流下にて80℃に加熱した。
ここに予め調製しておいた重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)3gをジアセトンアルコール200gに溶解した溶液のうち100gを順次投入した。
反応熱により80℃から85℃まで温度が上がったことを確認した後、この温度で30分反応させた後、残りの単量体混合溶液と残りの重合開始剤溶液を同時に2方向から、85〜90℃の温度を維持するように注意しながら1.5時間かけて滴下した。更に90℃で5時間撹拌した。
得られたアルコキシシリル基及びエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体溶液の粘度は8,428mPa・s、不揮発分(150℃,3時間)の含有量は32.7%、屈折率は1.4499であった。また、その共重合体中の紫外線吸収性基含有モノマー単位の含有量は18%、アルコキシシリル基含有モノマー単位の含有量は20%、エポキシ基含有モノマー単位の含有量は5%であった。また、標準ポリスチレンを基準とするGPC分析による平均分子量は、THF1%溶液に希釈して測定し表1に示した。このアルコキシシリル基及びエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体(溶液)をHCベース2(M503−20//Ep5と略記)とした。
[比較合成例1]比較HCベース1の合成
モノマー混合溶液(2−[2’−ヒドロキシ−5’−(2−メタクリロキシエチル)フェニル]−2H−ベンゾトリアゾール(RUVA−93と略記、大塚化学(株)製)72g、グリシジルメチルメタクリレート樹脂(アクリエステルG、GMAと略記、三菱レイヨン(株)製)20g、メチルメタクリレート(アクリエステルM、MMAと略記、三菱レイヨン(株)製)308g、ジアセトンアルコール(DAAと略記)400gを予め調製しておいた。
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、上記モノマー混合溶液400gを仕込み、窒素気流下にて80℃に加熱した。
ここに予め調製しておいた重合開始剤としての2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)3gをジアセトンアルコール200gに溶解した溶液のうち100gを順次投入した。
反応熱により80℃から85℃まで温度が上がったことを確認した後、この温度で30分反応させた後、残りの単量体混合溶液と残りの重合開始剤溶液を同時に2方向から、85〜90℃の温度を維持するように注意しながら1.5時間かけて滴下した。更に90℃で5時間撹拌した。
得られたアルコキシシリル基を有さないエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体溶液の粘度は41,000mPa・s、不揮発分(150℃,3時間)の含有量は40.69%、屈折率は1.4563であった。また、その共重合体中の紫外線吸収性基含有モノマー単位の含有量は18%、アルコキシシリル基含有モノマー単位の含有量は0%、エポキシ基含有モノマー単位の含有量は5%であった。また、標準ポリスチレンを基準とするGPC分析による平均分子量は、THF1%溶液に希釈して測定し表1に示した。このアルコキシシリル基を持たないエポキシ基を含有する紫外線吸収性ビニル系共重合体(溶液)を比較HCベース1(Ep5と略記)とした。
上記HCベース1,2及び比較HCベース1は、作業性を上げるために最終の不揮発分が20%程度になるようにPGM(プロピレングリコールモノメチルエーテル、MFG、日本乳化剤(株)製)を加えて希釈した。溶液物性(不揮発分、動粘度、屈折率)は表1にまとめた。
Figure 2013221138
2)コーティング剤用中間体とコーティング剤組成物の製造
[実施例1]
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、合成例1で合成したHCベース1溶液93g(HCベース1の含有量33.82g,KBM−502成分14.5mmol)に、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103と略記、信越化学工業(株)製)6.8g(29mmol)とPGM96gで希釈混合した後、撹拌下に0.25N酢酸水溶液2.1g(116mmol)とPGM2gとの混合溶液をゆっくりと滴下した。更に、60℃にて1時間撹拌後、ナーセムアルミ(アルミニムアセチルアセトネートAl(C5723、Alacacと略記、日本化学産業(株)製)0.2gを添加したのち、常圧にて副生したメタノールと一部のPGM、計36gを留去した。
室温まで放冷した後、ろ過してコーティング剤用中間体1とした。こうして得られた溶液は無色であり、動粘度は97.4mm2/s、不揮発分(150℃,3時間)は20.84%、屈折率は1.4278、pHは3.87であった。これらの結果を表2に示す。
次いで、コーティング剤用中間体1を100gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散したシリカゾル溶液(PMA−ST、固形分濃度30%、一次粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)製)30g(シリカ固形分9g)、紫外線硬化剤として、イルガキュア819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製)1gを加え、コーティング剤組成物1とした。
コーティング剤組成物1の液物性、硬化条件、下記に示す方法により測定した膜物性の測定結果及びこれらの評価結果を表3に示す。
[比較例1]
比較例1として、実施例1の操作において、0.25N酢酸水溶液2.1g(116mmol)のみを用いない以外は、全く同様に操作を行った。この溶液は、コーティング剤用Ref−1とした。
次いで、実施例1の操作において、コーティング剤用中間体1の代わりにコーティング剤用Ref−1を用いた以外は全く同様にしてコーティング剤比較組成物1を調製し、同様に評価した。結果を表2,3に示す。
[比較例2]
比較例2として、実施例1の操作において、ナーセムアルミのみを用いない以外は、全く同様に操作を行った。この溶液は、コーティング剤用Ref−2とした。
次いで、実施例1の操作において、コーティング剤用中間体1の代わりにコーティング剤用Ref−2を用いた以外は全く同様にしてコーティング剤比較組成物2を調製し、同様に評価した。結果を表2,3に示す。
[比較例3]
比較例3として、実施例1の操作において、合成例1で合成したHCベース1溶液93g(HCベース1の含有量19.34g,KBM−502成分8.3mmol)の代わりにポリマー比較合成例1で合成した比較HCベース1溶液93g(比較HCベース1の含有量17.8g,KBM−502成分0mmol)を用いる以外は、全く同様に操作を行った。この溶液は、コーティング剤用Ref−3とした。
次いで、実施例1の操作において、コーティング剤用中間体1の代わりにコーティング剤用Ref−3を用いた以外は全く同様にしてコーティング剤比較組成物3を調製し、同様に評価した。結果を表2,3に示す。
[比較例4]
比較例4として、実施例1の操作において、0.25N酢酸水溶液2.1g(116mmol)の代わりにテトラブチルアンモニウムヒドロキサイド10%溶液の0.1gを水2gに加えた水溶液2.1g(分子量259.47、0.04mmol)を用いる以外は、全く同様に操作を行った。この溶液は、コーティング剤用Ref−4とした。
次いで、実施例1の操作において、コーティング剤用中間体1の代わりにコーティング剤用Ref−4を用いた以外は全く同様にしてコーティング剤比較組成物4を調製したが、経時でゲル化してしまった。結果を表2,3に示す。
[実施例2]
撹拌機、コンデンサー及び温度計を備えた2リットルフラスコに、合成例2で合成したHCベース2溶液93g(HCベース2の含有量30.4g,KBM−503成分24.6mmol)に、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−5103と略記、信越化学工業(株)製)8.6g(36.7mmol)とPGM96gで希釈混合した後、撹拌下に0.25N酢酸水溶液5.1g(285mmol)とPGM5gとの混合溶液をゆっくりと滴下した。更に、60℃にて1時間撹拌後、ナーセムアルミ(アルミニムアセチルアセトネートAl(C5723、Alacacと略記、日本化学産業(株)製)0.5gを添加したのち、常圧にて副生したメタノールと一部のPGM、計36gを留去した。
室温まで放冷した後、ろ過してコーティング剤用中間体2とした。得られた中間体の諸物性を表2に示す。
次いで、コーティング剤用中間体2を100gにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに分散したシリカゾル溶液(PMA−ST、固形分濃度30%、一次粒子径10〜15nm、日産化学工業(株)製)30g(シリカ固形分9g)、紫外線硬化剤として、イルガキュア819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、BASF社製)1gを加え、コーティング剤組成物2とした。
コーティング剤組成物2の液物性、硬化条件、下記に示す方法により測定した膜物性の測定結果及びこれらの評価結果を表3に示す。
3)コーティング膜の評価
ポリアクリル平板(三菱レーヨン製)に、実施例1,2、比較例1〜4のコーティング剤組成物をそれぞれかけ流し法で塗工し、20分間風乾後、80℃で10分加熱し、高圧水銀灯(アイグラフィック社製紫外線照射装置)で、照射エネルギー600mJ/cm2(UVメーター(UVPF36)で測定した365nm領域の照射エネルギー)の紫外線中に入れて硬化させ、厚さ3.5μmのコーティング膜を得た。
これらのコーティング膜を下記方法で評価した。結果を表3に併記する。
〔評価方法〕
<膜物性>
・膜外観:
目視により評価した。
・初期密着性:
JIS K5400に準拠し、縦横2mm間隔で、6本ずつナイフで碁盤目カットを入れ、セロテープ(ニチバン社製)剥離試験を行い、25個の碁盤目の残ったマス目をカウントした。
・煮沸外観:
100℃の煮沸水中に2時間浸漬後に、目視により評価した。
・煮沸密着性:
JIS K5400に準拠し、縦横2mm間隔で、6本ずつナイフで碁盤目カットを入れ、100℃の煮沸水中に2時間浸漬後に、セロテープ(ニチバン社製)剥離試験を行い、25個の碁盤目の残ったマス目をカウントした。
・硬度:
三菱鉛筆Uniを用いてJIS K5600に準拠した鉛筆硬度により評価した。
・耐擦傷性:
#0000スチールウールを用いて約500gの荷重で10回、コーティング膜を擦り、傷つきの状態を下記基準で目視判定した。
○:傷が殆どなし
△:わずかに傷がある
×:傷が多い
<評価>
・密着性
○:剥離あり
×:剥離なし
・硬度特性
○:5H以上
△:4H〜2H
×:H以下
・耐湿性
○:煮沸後、外観、密着性共に○
×:煮沸後、外観、密着性少なくとも一つが×
・総合評価
○:全ての評価項目が○
×:評価項目に1つ以上×がある
Figure 2013221138
Figure 2013221138
表3の評価結果より、本発明のコーティング剤組成物(実施例1,2)は、紫外線吸収性を有しながら、硬度、密着性、耐湿性に優れる透明膜を与えることがわかった。
これに対して、酢酸水を用いない場合(比較例1)、アルミニウム触媒を用いない場合(比較例2)、ベースポリマーにアルコキシシリル基がない場合(比較例3)は、いずれも中間体中のUV反応性であるアクリル基を共重合できていないため、硬度が低くなり耐擦傷性も悪い。また、酢酸水の代わりに塩基性水溶液を用いた場合(比較例4)は、塗液の安定性に乏しく経時でゲル化した。

Claims (8)

  1. 下記の工程(1)〜(3)からなることを特徴とする、紫外線吸収性基とビニル官能性基とエポキシ基を有するコーティング剤用中間体の製造方法。
    (1)紫外線吸収性基、加水分解性シリル基及びエポキシ基が側鎖に結合したビニル系重合体(A)と加水分解性基を有するビニル官能性シラン(B)を含む混合溶液を調製する工程、
    (2)(1)で得られた混合溶液に酸性水を加えて加水分解を行う工程、
    (3)(2)で得られた加水分解物を、アルミニウム触媒(C)を添加して縮合させる工程。
  2. ビニル系重合体(A)が、(a1)紫外線吸収性ラジカル重合性モノマー1〜30質量%と、(a2)加水分解性シリル基含有ラジカル重合性モノマー1〜50質量%と、(a3)エポキシ基含有ラジカル重合性モノマー1〜50質量%と、必要により(a4)それ以外の共重合可能なラジカル重合性モノマー0〜75質量%とを共重合して得られる重合体より形成されることを特徴とする請求項1に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
  3. (a1)成分が下記一般式(1)で表されるベンゾトリアゾール系化合物及び/又は下記一般式(2)で表されるベンゾフェノン系化合物であり、(a2)成分が下記一般式(3)で表される加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーであり、(a3)成分が下記一般式(4)で表されるエポキシ基含有アクリレート化合物又はメタクリレート化合物である請求項1又は2記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
    Figure 2013221138

    (式中、Xは水素原子又は塩素原子であり、R1は水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、又は炭素数4〜8の第3級アルキル基であり、R2は直鎖状又は分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R3は水素原子又はメチル基であり、nは0又は1である。)
    Figure 2013221138

    (式中、R3は上記と同じであり、R4は非置換又は置換の直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素数2〜10のアルキレン基であり、R5は水素原子又は水酸基であり、R6は水素原子、水酸基又は炭素数1〜6のアルコキシ基である。)
    Figure 2013221138

    (式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素数3〜6の二価の有機基であり、R9は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Yは加水分解性基であり、aは0、1又は2である。)
    Figure 2013221138

    (式中、R11及びR14はそれぞれ同一又は異種の水素原子又はメチル基であり、R12及びR13はそれぞれ同一又は異種の、置換されていてもよい二価炭化水素基であり、m及びnは0又は1である。)
  4. (B)成分が下記一般式(3’)で表される加水分解性シリル基含有(メタ)アクリルモノマーである請求項1〜3のいずれか1項記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
    Figure 2013221138

    (式中、R7は水素原子又はメチル基であり、R8は炭素数3〜6の二価の有機基であり、R9は非置換又は置換の炭素数1〜10の一価炭化水素基であり、Yは加水分解性基であり、aは0、1又は2である。)
  5. 加水分解に使用する水の量が、ビニル系重合体(A)中の加水分解性シリル基の加水分解性基1モルに対して、0.9モル以上10モル以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
  6. アルミニウム触媒(C)が、アルミニウムアセチルアセトネート、アルミニウム塩、アルミニウムアルコキサイド及びアルミニウムアセテートから選ばれる少なくとも1種である請求項1〜5のいずれか1項に記載のコーティング剤用中間体の製造方法。
  7. (I)請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法により得られたコーティング剤用中間体、
    (II)シリカ、及び
    (III)紫外線硬化剤
    を含有してなる紫外線硬化型のコーティング剤組成物。
  8. プラスチック基体の表面上に樹脂層を有する物品であって、該樹脂層が、請求項7記載のコーティング剤組成物の硬化物からなることを特徴とするコーティング物品。
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