JP2975402B2 - コーティング膜の製造方法 - Google Patents

コーティング膜の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、金属、ガラス、プラスチックス、その他塗
装物等の表面を保護するためのコーティング膜に関する
ものであり、更に詳しくは硬度、耐表面損傷性、耐熱
性、耐水性及び耐久性に優れたコーティング膜の製造方
法に関する。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 紫外線硬化性オルガノポリシロキサン組成物について
は、既に各種のものが提案、実施されているが、一長一
短があって改良が必要とされている。例えばアクリル官
能性シリコーン樹脂系のものとして特開昭61−111330号
公報があるが、硬化被膜が脆く、耐表面損傷性に劣ると
いう欠点がある。また、コロイダルシリカと多官能アク
リレートモノマー及びアクリレートシランの加水分解物
とからなるものとして特開昭58−1756号公報があるが、
耐摩耗性に優れる反面可撓性、耐熱性、耐候性等に劣る
欠点がある。更に特定のアクリル官能基を有するシロキ
サン単位とフェニルシロキサン単位とを含有するアクリ
ル官能性ポリオルガノシロキサンと特定のポリアクリレ
ートを併用するものとして特開昭63−251407号公報が知
られているが、UV硬化特性に優れるものの、硬度、耐摩
耗性の面ではまだ改良が必要である。
本発明は、これらの問題点を解決する目的でなされた
ものであり、コーティング膜において硬化被膜の脆さ、
硬度、耐表面損傷性、耐熱性、耐水性及び耐久性等につ
いて改善されたコーティング膜を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは上記目的を達成するため、鋭意検討を重
ねた結果、特定のアクリル官能性基と特定の末端基構造
とを有する(メタ)アクリル官能性ポリオルガノシルセ
スキオキサンと特定のポリ(メタ)アクリレート及び光
重合開始剤とを併用することにより、紫外線照射により
容易に初期硬化体が得られ、これは更に70〜180℃の加
熱を行なうことで硬度が高く、耐表面損傷性、耐熱性、
耐水性及び耐久性に優れた硬化体が得られることを見出
した。
すなわち、本発明は、 (A)下記一般式(I) で示される(メタ)アクリル官能性ポリオルガノシルセ
スキオキサンであって、かつ側鎖であるR1及びR2は同一
である構造単位と異なる構造単位の両者を含む(メタ)
アクリル官能性ポリオルガノシルセスキオキサン (B)下記一般式(III)で示されるポリ(メタ)アク
リレート 及び (C)光重合開始剤 からなる紫外線硬化性組成物を用いて、まず基材表面を
コーティングし、紫外線で初期硬化せしめた後、70〜18
0℃に加熱することにより未反応不飽和結合の重合と、
末端シラノール基とアルコキシ基との縮合反応を行なわ
せることを特徴とするコーティング膜の製造方法に関す
る。
本発明において(A)成分として使用されるアクリル
又はメタクリル官能性ポリオルガノシルセスキオキサン
は、上述したように下記一般式(I)で示されるシルセ
スキオキサン単位から構成されるものであり、末端基は
シラノール基を常に含有し、他にメトキシ基及び/又は
エトキシ基とから構成されるものである。
ここで一般式(I)中R1、R2がアルキル基である場合
には、メチル、エチル、プロピル基のいずれかである。
炭素数4以上のアルキル基やフェニル基では紫外線硬化
後の硬化被膜の硬度、耐表面損傷性が不充分となり、本
発明の目的には不適である。
また、R1及びR2の一部は下記一般式(II)に示される
アクリロキシ又はメタクリロキシ結合を含むものであ
る。
一般式(II)中R7は水素原子又はメチル基であり、R8
は炭素数1〜12の非置換又は置換二価炭化水素基であ
る。R8の非置換炭化水素基の例としては、メチレン、エ
チレン、トリメチレン、テトラメチレンなどのアルキレ
ン基が挙げられ、またR8の置換基の例としてはアルキル
基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基又は
これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部をハロ
ゲン原子、シアノ基などで置換した基等が挙げられる。
この(A)成分の置換基R1及びR2において、アクリロ
キシ又はメタクリロキシ結合を含む基とアルキル基のモ
ル比は5〜50:95〜50が好ましい。アクリロキシ又はメ
タクリロキシ結合を含む基が5モル%未満だと紫外線硬
化性が遅く、また50モル%以上のものは紫外線硬化性は
良好になるが、紫外線硬化に続く加熱硬化による架橋密
度の向上に起因する性能向上が顕著とならず、結果とし
て硬度、耐表面損傷性、耐熱性、耐水性等に欠けるよう
になる。
一般式(I)において、末端基OR3、OR4、OR5、OR6
いずれかはシラノール基であり、他はメトキシ基及び/
又はエトキシ基から構成されるものである。シラノール
基とアルコキシ基とのモル比は20〜90:80〜10、好まし
くは30〜80:70〜20である。
アルコキシ基がプロピル基以上の長鎖アルキル基では
加熱による縮合反応が遅く、本発明の目的には合致しな
い。同様にシラノール基のみ、あるいはアルコキシ基の
みでも縮合による三次元硬化反応が遅くやはり本発明の
目的には合致しない。
(A)成分の数平均分子量はGPC等の測定方法により
容易に測定されるが、800〜10,000の範囲が好ましい。
分子量が800未満では紫外線照射及び加熱後の硬化被膜
の耐表面損傷性及び耐水性等が不充分となる他、硬化収
縮が大きくなる欠点があり、逆に分子量が10,000を越え
る場合は末端基の存在とその縮合による架橋密度の向上
の効果が低く、例えば紫外線硬化後加熱処理による性能
向上が不満足となる。
(A)成分をこのような分子量域のオリゴマーとする
ことにより、紫外線硬化に伴う硬化収縮は一般の紫外線
硬化性アクリル組成物の硬化収縮に比較して格段に低減
され、収縮に伴う基盤のそり、被膜のクラックなどの弊
害を回避することが可能となる。一般のアクリル化合物
では上記のような分子量域のオリゴマーは粘度が高くな
りすぎて実用的でない。
本発明において(B)成分は下記一般式(III)で示
されるポリアクリレート又はポリメタクリレートであ
り、 一般式(III)中R9は水素原子又はメチル基であり、R10
は異なる炭素原子に結合した多価炭化水素残基又は多価
アルコールと多塩基酸とで構成されるエステルの残基を
示し、は2以上の数である。
この場合、R10として異なる炭素原子に結合した主鎖
に酸素を有するか又は有しない多価炭化水素残基を有す
るポリアクリレート又はポリメタクリレートは、有機多
価アルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステ
ル化反応を公知の条件下に反応させることにより製造す
ることが出来る。
なお、有機多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3
−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、プロピ
レングリコール、平均分子量約150〜約600を有するポリ
プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,4
−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコー
ル、2,2−ジメチル−3−ヒドロキシプロピル、2,2−ジ
メチル−3−ヒドロキシプロパナート、平均分子量約15
0〜約600を有するポリエチレングリコール、2,2−ビス
[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[4−(2−ヒドロキシプロポキシ)フ
ェニル]プロパン、トリエタノールアミン、2,3−ブタ
ンジオール、テトラエチレングリコール、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、グリセリン、ト
リメチロールプロパン、1,4−ブタンジオール、約1,5当
量のカプロラクトンを含むトリメチロールプロパンのポ
リカプロラクトンエステル、約3.6当量のカプロラクト
ンを含むトリメチロールプロパンのポリカプロラクトン
エステル、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,5−
ペンタンジオール、トリプロピレングリコール、2,2−
ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、1,2,
6−ヘキサントリオール、1,3−プロパンジオール、1,6
−ヘキサンジオール等が挙げられ、これらの一種又は2
種以上が使用し得る。
このようなポリアクリレート又はポリメタクリレート
としては、特に限定されるものではないが、ジエチレン
グリコールジメタクリレート、テトラエチレングリコー
ルジメタクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリアクリレート及びトリメチロールプロパント
リメタクリレートなどが挙げられる。
また、R10として多価アルコールと多塩基酸とで構成
されるエステルの残基を有するポリアクリレート又はポ
リメタクリレートを得る場合、多価アルコールとして
は、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリ
コール、1,6−ヘキサンジオール、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、ソル
ピトール、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、ポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール
などが挙げられる。
一方、多塩基酸としては、例えばフタル酸、テトラヒ
ドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、イソフタル酸、
テレフタル酸、ハイミック酸、コハク酸、アジピン酸、
ドデカン酸、セバチン酸、マレイン酸、イタコン酸、フ
マール酸、ピロメリット酸、トリメリット酸等の多塩基
酸又はその無水物などがある。なお、エステル残基R10
は一種の多価アルコールと一種の多塩基酸であることを
必要とせず、それぞれ2種以上の多塩基酸から構成され
ていても良い。
このようなポリエステルアクリレートの具体例として
は、 などが挙げられる。
本発明のコーティング膜に用いる紫外線硬化性組成物
中における(A)成分及び(B)成分の配合量(合計で
100重量部)は、(A)成分30〜95重量部、好ましくは4
0〜90重量部に対して(B)成分70〜5重量部、好まし
くは60〜10重量部である。
この(B)成分が70重量部を越えると、紫外線硬化
後、加熱処理によっての縮合による架橋密度の向上の寄
与が少なく、本発明の目的には不満足になる他、最終的
な硬化被膜の耐熱性、耐水性、耐摩耗性が劣り、また硬
化収縮が大きいことによる弊害も生じる。(B)成分が
5重量部未満であると紫外線を照射しても硬化速度が遅
く、好ましくない。
本発明のコーティング膜に用いる紫外線硬化性組成物
において、(A)、(B)成分の他に、重合性の単官能
性の不飽和基を有する化合物を併用し、希釈による粘度
調整、基材に対する密着性、帯電防止性、その他の性質
を改良することも可能である。
この種のモノマーとしては幅広い選択が可能である
が、メチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタク
リレート、シクロヘキシルアクリレート、イソボルニル
メタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−メタ
クリロイルオキシエチル−アシッドホスフェート、メタ
クリル酸、N−ビニル−2−ピロリドン、スチレンなど
が例示し得る。
本発明において使用される(C)成分である光重合開
始剤としては、従来公知とされている種々のものを使用
することができ、具体的にはアセトフェノン、プロピオ
フェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレノ
ン、ベンズアルデヒド、フルオレン、アンスラキノン、
3−メチルアセトフェノン、4−クロロベンゾフェノ
ン、4,4′ジメトキシベンゾフェノンなどが例示され
る。
これらの光重合開始剤は1種類を単独でもしくは2種
類以上を混合して使用することが出来る。
また、本発明においては上記の光重合開始剤と共に3
級アミン等のいわゆる増感助剤を用いて紫外線硬化性を
一層高めることも可能である。3級アミンとしては脂肪
族、芳香族の各種3級アミンが使用可能であり、N−ジ
メタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチル
ジエタノールアミン、トリエチルアミン、P−ジメチル
アミノ安息香酸エチルなどが例示される。
本発明においてこれらの光重合開始剤及び増感助剤は
(A)、(B)両成分の合計量100重量部に対して0.1〜
10重量部が好ましく、更に好ましくは1〜4重量部の範
囲である。
本発明においては、加熱による硬化反応を促進するこ
とを目的として紫外線硬化性組成物に対して、加熱によ
り分解してラジカルを発生するような化合物、例えばア
ゾビス化合物、有機過酸化物をあらかじめ添加しておく
ことも可能である。
なお、本発明の組成物には硬化物の物性の改質を目的
として、あるいは硬化物の用途等に応じて、種々の物質
や化合物を配合して硬化させることができる。これらの
添加物としては熱重合防止剤としてハイドロキノン、P
−メトキシフェノールなど、着色顔料としてフタロシア
ニンブルー、フタロシアニングリーン、チタンホワイト
など、増粘剤としてシリカ、炭酸カルシウム、カオリ
ン、クレー、コロイダルシリカなど、各種のUV吸収剤、
酸化防止剤など、更に本発明の組成物の特徴を損なわな
い範囲で、使用目的に応じ通常のジオルガノポリシロキ
サン等を添加しても良い。
上記のように調整された本発明のコーティング膜に用
いる紫外線硬化性組成物は金属、セラミックス、ガラ
ス、プラスチック等の基材の表面コート剤として有用で
ある。
コーティングされる基材としては、金属、ガラス、プ
ラスチックス、木材、セラミックス等特に限定する必要
はない。
コーティング方法は、スプレーコーティング、刷毛
塗、浸漬コーティング、フローコーティング、スピンコ
ーティング等いずれの方法にも適用出来る。
本発明に係る組成物を紫外線硬化させるに際して使用
される紫外線源としては、紫外線蛍光灯、高圧水銀灯、
メタルハライドランプ、炭素アーク灯等があり、その照
射量は適宜選定し得る。
本発明のコーティング膜は上記のような紫外線による
硬化の後、更に70〜180℃で加熱処理することにより未
反応不飽和結合の重合と、末端のシラノール基とアルコ
キシ基との縮合反応を行なわせることができる。
加熱処理温度は70〜180℃、好ましくは100〜150℃で
あり、加熱温度が70℃未満では加熱処理による効果が顕
現するのに長時間がかかりすぎ、逆に180℃を越える場
合はコーティング膜の熱劣化を伴うようになり好ましく
はない。熱処理時間は10〜180分、好ましくは20〜60分
である。
[作 用] 本発明においては、(メタ)アクリル官能性ラダー型
ポリオルガノシルセスキオキサンとポリ(メタ)アクリ
レートとの紫外線硬化性を利用して紫外線照射により三
次元硬化せしめ短時間のうちに硬化被膜を得ることがで
きる。
この硬化被膜は更に加熱処理することにより、(メ
タ)アクリル官能性ラダー型ポリオルガノシルセスキオ
キサンの末端基のシラノール基とアルコキシ基との縮合
反応が起こり、更に架橋密度の高い硬化膜となる結果硬
度、耐摩耗性、耐薬品性等の一層の向上が期待し得る。
[実施例] 以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体的に説明
する。実施例及び比較例中の「部」は特に断りのないか
ぎり、「重量部」を示す。
なお、実施例及び比較例中の各物性値は下記の方法に
従って測定した。
〔耐摩耗性〕
#0000のスチールウールの束を荷重500gをかけながら
硬化被膜を15往復こすり、その後被膜についた傷の程度
を調べ、下記のように4ランクに分けて評価した。
A:全く傷がつかない B:10本以内の傷がつく C:10本以上の傷がつくが、なお光沢を保持している D:無数の傷で光沢を失う 〔表面硬度〕 塗料用鉛筆引かき試験機を用いて、JIS K5401に準じ
て測定した。
〔耐水性〕
60℃の温水中に浸漬し、硬化被膜にクラック等の異常
の発生する時間を測定した。
〈A成分の合成例1〉 1の四ツ口フラスコにγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン149g(0.6モル)、メチルトリエト
キシシラン535g(3.0モル)、塩酸0.05重量%の水溶液1
08g及びP−メトキシフェノール0.01gを仕込み、フラス
コ内の温度を60℃まで昇温し、撹拌しながら30分間保持
した。続いて70℃に昇温し、1時間反応させた。次に無
水硫酸ナトリウムで脱水後、エバポレーターを用いて脱
溶媒したところMn=1,420のA−1成分が465g得られ
た。
〈A成分の合成例2〉 1の四ツ口フラスコにγ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン149g(0.6モル)、メチルトリメト
キシシラン204g(1.5モル)、塩酸0.05重量%の水溶液1
08g、P−メトキシフェノール0.01gを仕込み、フラスコ
内の温度を60℃まで昇温し、撹拌しながら60℃で30分間
保持した。
続いて70℃に昇温し、1時間反応後、n−ブチルアミ
ン0.9gを滴下し、更に30分反応せしめた後、ギ酸0.5gを
滴下し、70℃で30分間保持した。
次に無水硫酸ナトリウムで脱水後、エバポレーターを
用いて脱溶媒したところMn=8,200のA−2成分が285g
得られた。
(実施例1) 合成例1の(A−1)成分60部、ジペンタエリスリト
ールヘキサアクリレート30部、N−ビニル−2−ピロリ
ドン10部、ベンゾフェノン3部、P−ジメチルアミノ安
息香酸エチル3部を混合し、アルミニウム板上にスプレ
ーコーティングにより塗布し、3KW高圧水銀灯を用い距
離20cmで1.5秒間照射し硬化させた。次にこのアルミニ
ウム板を加熱炉中に入れ160℃で30分間熱処理を行なっ
た。この硬化被膜の諸物性を第1表に示す。
(比較例1) 実施例1において、熱処理を行なわない以外は実施例
1と全く同じ処方により硬化被膜を形成した。この硬化
被膜の諸物性を第1表に示す。第1表の比較例1と実施
例1の性能比較からUV照射後の加熱処理によって更に性
能向上が達成されていることが判る。
(実施例2) 合成例2の(A−2)成分45部、ペンタエリスリトー
ルテトラアクリレート40部、イソボルニルメタクリレー
ト15部、アセトフェノン2.5部、P−ジメチルアミノ安
息香酸エチル2.3部、トリエタノールアミン、0.2部、メ
チルセロソルブ8部を混合し、ポリカーボネート板上に
スピンコーティングにより膜を形成し、実施例1と同様
に紫外線照射を行なった。次にこのポリカーボネート板
を加熱炉に入れ、100℃で1時間熱処理を行なった。硬
化被膜の諸物性を第1表に示す。比較例1よりも鉛筆硬
度が低いように見えるが、これは基材の性質が反映して
いるためである。
(実施例3) 実施例1で紫外線硬化し、加熱硬化して得られた被覆
アルミ板を更に加熱炉に入れ、180℃で3時間加熱を行
ない、冷却後表面状態の観察を行なったが何ら異常は認
められず、硬化被膜の高い耐熱性が確認された。
(実施例4) 実施例2で紫外線硬化し、加熱硬化して得られた被覆
ポリカーボネート板に対して、カーボンアークサンシャ
インウェザーメーター試験を行なった。1000時間後もほ
とんど硬化被膜に異常は認められず、耐候性に優れてい
ることが確認された。
[発明の効果] 本発明のコーティング膜の製造方法においては、
(A)成分の(メタ)アクリル官能性ポリオルガノシル
セスキオキサンと(B)成分のポリ(メタ)アクリレー
トとからなる組成物を塗布し、紫外線により初期硬化を
行なった後、加熱処理をすることにより耐表面損傷性の
優れたハードコート膜を製造でき、またこの硬化して得
られる硬質膜は硬度、耐水性、耐熱性、耐候性、耐摩耗
性に優れる他、硬化の際の硬化収縮率も少ないので光学
関係、電子関係の用途に広く利用できる。したがって、
ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のプラ
スチックのハードコートとしても利用できるものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09D 183/07 C09D 5/00 C08L 83/07 C08L 33/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)下記一般式(I) で示される(メタ)アクリル官能性ポリオルガノシルセ
    スキオキサンであって、かつ側鎖であるR1及びR2は同一
    である構造単位と異なる構造単位の両者を含む(メタ)
    アクリル官能性ポリオルガノシルセスキオキサン (B)下記一般式(III)で示されるポリ(メタ)アク
    リレート 及び (C)光重合開始剤 からなる紫外線硬化性組成物を用いて、まず基材表面を
    コーティングし、紫外線で初期硬化せしめた後、70〜18
    0℃に加熱することにより未反応不飽和結合の重合と、
    末端シラノール基とアルコキシ基との縮合反応を行なわ
    せることを特徴とするコーティング膜の製造方法。
  2. 【請求項2】(A)成分のR1及びR2において、(メタ)
    アクリロキシ結合を含む基とアルキル基のモル比が5〜
    50:95〜50である特許請求の範囲第1項記載のコーティ
    ング膜の製造方法。
  3. 【請求項3】(A)成分の数平均分子量が800〜10,000
    である特許請求の範囲第1項又は第2項記載のコーティ
    ング膜の製造方法。
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