JP2913964B2 - 金属物品の製造方法 - Google Patents

金属物品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、可撓性組成物を原料と
する金属物品の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属または合金からなる粉末を含有し、
かつ、高い可撓性を有する粘土状の可撓性組成物を所望
の形状に成形し、この成形された可撓性組成物を加熱す
ることにより、可撓性組成物中のバインダーを除去しつ
つ金属粉末を焼結して、所定の形状の金属物品を製造す
るという手段が本願出願人から提案されている。
【0003】前記した従来の手段においては、可撓性組
成物に高い可撓性が付与されているために、成形の自由
度が高く、比較的容易に任意の形状の金属物品を製造す
ることができる。
【0004】ところで、可撓性組成物は、金属粉末を包
含しており、比重が大きい上に、高い可撓性を付与され
ているので、自重によって変形しやすいという特性を有
している。このため、可撓性組成物を用いて所望の形状
の金属物品を製造する手段としては、たとえば、ろう製
の中子(型)を用いて可撓性組成物を所望の形状に成形
し、ついで、可撓性組成物を加熱して金属製品を製造す
ることが考えられる。
【0005】こうした製造手段においては、ろう型を用
いて成形を行っているので、比重の大きい可撓性組成物
が自重により変形することを防止でき、さらに、精度の
高い成形を行うことができるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ろう型を形
成しているろうの溶解温度は、可撓性組成物の金属粉末
の焼結温度よりもはるかに低いため、前記したろう製の
中子を用いた製造方法においては、加熱の際に前記中子
が溶解し、金属物品から中子を取り除く手間が省ける。
しかしながら、前記加熱の際において、可撓性組成物の
金属粉末が焼結する前に中子が溶解してしまい、可撓性
組成物を支持できなくなることがある。この場合には、
焼結前の可撓性組成物が自重によって変形して、金属物
品の成形精度が低下するという不具合があった。
【0007】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、焼結後に、型を金属物品から容易に取り除くことが
できる上に、焼結の際における可撓性組成物の変形を防
止することのできる金属物品の製造方法を提供すること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る金属物品
の製造方法は、せっこう製の型を用いて、金属または合
金からなる粉末を含有した粘土状の可撓性組成物を成形
し、ついで、この可撓性組成物を加熱して金属物品を製
し、この後、前記型を砕いて前記金属物品より分離す
ることを特徴とするものである。
【0009】
【作用】請求項1の製造方法によれば、耐熱性の高いせ
っこう製の型によって可撓性組成物を成形・支持してい
るので、ろう製の型を用いた場合と異なり、加熱時にお
いても可撓性組成物を確実に支持して、その変形を防止
することができる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明に係る金属物品の製造方法の
実施例を説明する。
【0011】本実施例の金属物品の製造方法において
は、貴金属粉末を含有する可撓性組成物を原料として使
用する。
【0012】この可撓性組成物は、 金属粉末 50〜90重量%、 セルローズ系水溶性バインダー 0.8〜8重量% 界面活性剤 0.03〜3重量% 油脂 0.1〜3重量% を含有し、残りが水及び不可避不純物からなっている。
【0013】本例に係る金属物品の製造方法の説明に先
立ち、前記可撓性組成物の製造手順について説明する。
【0014】まず、セルローズ系水溶性バインダーと水
とを混合し、しばらく放置して寒天状物質とする。次い
で、この寒天状物質に界面活性剤を添加して混合し、さ
らに所定の貴金属粉末を添加して混合する。そして、こ
の貴金属粉末混合体に油脂を添加して混合し、可撓性組
成物を得る。
【0015】次に、可撓性組成物の組成を上記のように
決めた理由を説明する。
【0016】(a)金属粉末 金、銀、白金またはこれらの合金等からなる金属粉末
は、可撓性組成物を構成する主成分であり、製品の色を
決定する重要な要素であるが、その含有量が50重量%
未満ではその効果がなく、一方、90重量%以上を越え
て含有すると得られた可撓性組成物の伸びおよび強度が
低下するようになるので好ましくない。したがって、上
記の通り、貴金属粉末の含有量は、50〜90重量%と
した。
【0017】(b)セルローズ系水溶性バインダー セルローズ系水溶性バインダーは、加熱すると速やかに
ゲル化して固化し、成形体の形状の保持を容易にする。
しかし、その添加量が0.8重量%未満ではその効果が
得られず、一方、8重量%より多く添加すると粘性度が
大きくなりすぎて造形することができなくなってしま
う。従って、上記の通り、セルローズ系水溶性バインダ
ーの含有量は、0.8〜8重量%とした。セルローズ系
水溶性バインダーとしては、メチルセルローズ、エチル
セルローズ等が好ましい。
【0018】(c)界面活性剤 界面活性剤を添加して混合することにより、バインダー
と水との反応により生じた固形物が粉砕し、また、貴金
属粉末とバインダーとの混合性が良くなるという作用が
得られる。しかし、添加する界面活性剤の量が0.03
重量%未満ではその効果が充分でなく、一方、界面活性
剤を3重量%よりも多く添加すると、得られた可撓性組
成物の粘性度が低下し、流動性が増して造形することが
できなくなるので好ましくない。従って、上記の通り、
界面活性剤の添加量は、0.03〜3重量%とした。
【0019】(d)油脂 油脂を少量添加することにより、造形時、可撓性組成物
が手に付着しないようにすることができる。しかし、そ
の添加量が0.1重量%未満ではその効果が得られず、
一方、3重量%より多く添加すると、可撓性組成物が油
っぽくなり、滑り易くなって、造形時の作業性が悪くな
るので好ましくない。従って、上記の通り、油脂の含有
量は0.1〜3重量%とした。
【0020】油脂としては、高級有機酸(例えば、フタ
ル酸)、高級有機酸エステル(例えば、フタル酸−n−
ジオクチル、フタル酸−n−ジブチル)、高級アルコー
ル、高級多価アルコール(例えば、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレングリコール、エーテル類)等が挙げら
れる。
【0021】つぎに、図1に基づいて本例に係る製造方
法について説明する。
【0022】まず、液体にしたせっこうを型に流し込
み、硬化後に型から取り出し、さらに加熱して水分を除
いて、半球状のせっこう製の中子(型)1を製造する。
【0023】ついで、この中子1の周囲に可撓性組成物
2を密着させてこの可撓性組成物2を成形し、ついで、
従来と同様にしてこの可撓性組成物2を加熱して、金属
物品を製造することができる。
【0024】ついで、製造された金属物品を十分に冷却
固化した後、中子1を砕いて金属物品から除去し、この
金属物品について仕上げ加工を行う。
【0025】本例の製造方法によれば、耐熱性の高いせ
っこう製の中子1によって可撓性組成物2を支持してい
るので、加熱時においても可撓性組成物2を中子1によ
って確実に支持することができ、可撓性組成物2の自重
による変形を防止して、金属物品の成形精度の低下を防
止することができるという利点がある。
【0026】また、本例の製造方法では、中子1として
せっこう製のものを用いているので、この中子1を金属
物品から除去する際に、容易に微細に砕いて除去するこ
とができ、比較的に複雑な成形を行った場合であって
も、中子1が金属物品内に残留するおそれが少ないとい
う利点もある。
【0027】また、本例の製造方法においては、型とし
て中子1を用いたが、これに限るものではなく、可撓性
組成物2の成形をなしうるものであればどのような形状
の型であってもよいことは当然である。
【0028】つぎに、本例の変形例を図2に基づいて説
明する。
【0029】この変形例に係る製造方法においては、中
子3として、円柱状のものを用い、この円柱状の中子3
を用いて可撓性組成物4を成形している点で前記した実
施例の製造方法と相違している。
【0030】他の構成および作用は、前記した実施例の
ものと同様であるので詳細についての説明を省略する。
【0031】
【発明の効果】請求項1に係る金属物品の製造方法は、
せっこう製の型を用いて、金属または合金からなる粉末
を含有した可撓性組成物を成形し、ついで、この可撓性
組成物を加熱して金属物品を製造する構成とされている
ので、加熱時においても可撓性組成物を型によって確実
に支持することができ、可撓性組成物の変形を防止し
て、金属物品の成形精度の低下を防止することができ
る。
【0032】また、型としてせっこう製のものを用いて
いるので、この型を金属物品から除去する際に、容易に
微細に砕いて除去することができ、比較的に複雑な成形
を行った場合であっても、型が金属物品内に残留するお
それが少ないという効果もある。さらに、粘土状の可撓
性組成物を用いるので、流動性の高い組成物を用いる場
合と比較して、金型等の高価な装置が不要であり、金属
物品の製造コストが低い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る金属物品の製造方法に用
いる型および可撓性組成物の断面図である。
【図2】本発明の変形例に係る型および可撓性組成物の
断面図である。
【符号の説明】
1・3 中子(型) 2・4 可撓性組成物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B22F 3/10 C (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22F 3/00 - 3/26 B28B 1/30,7/34 C04B 33/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 せっこう製の型を用いて、金属または合
    金からなる粉末を含有した粘土状の可撓性組成物を成形
    し、ついで、この可撓性組成物を加熱して金属物品を製
    し、この後、前記型を砕いて前記金属物品より分離す
    ることを特徴とする金属物品の製造方法。
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