JP2905380B2 - 耐ブロッキング性,易滑性に優れたシート又はフィルムとその製造方法 - Google Patents

耐ブロッキング性,易滑性に優れたシート又はフィルムとその製造方法

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JP2905380B2 JP34585893A JP34585893A JP2905380B2 JP 2905380 B2 JP2905380 B2 JP 2905380B2 JP 34585893 A JP34585893 A JP 34585893A JP 34585893 A JP34585893 A JP 34585893A JP 2905380 B2 JP2905380 B2 JP 2905380B2
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sheet
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淳司 藤井
章 船木
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、包装産業等において有用な、耐
ブロッキング性,易滑性に優れたポリプロピレンシート
と、その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、表面が平滑なシートやフィル
ムをロール巻きにしたり、枚葉で積み重ねた場合、或い
は自重や外力が強くかかった場合には、ブロッキングが
発生したり、滑りが悪く、加工作業に支障が生じるとい
う問題がある。表面の平滑性と、フィルムやシートの滑
り,耐ブロッキング性は二律背反的な問題であり、その
解決が望まれているが、現在の段階では、両者の妥協点
を見出すことで我慢しているのが実情である。
【0003】すなわち、例えば樹脂微粉末をシートやフ
ィルムの素材に練り込んだり、表面コートする方法が提
案されている。この方法によれば、易滑性(スリップ
性)は得られるものの、耐ブロッキング性(アンチブロ
ッキング性)は不充分であり、しかも練り込む樹脂微粉
末が高価であってコストアップになるという問題があ
る。次に、無機物をシートやフィルムの素材に練り込ん
だり、表面コートする方法が提案されている。この方法
によれば、スリップ性,アンチブロッキング性に優れた
シートやフィルムが得られるものの、シートやフィルム
の透明性を阻害したり、シートやフィルム同士がこすれ
た場合に傷が付くという問題がある。
【0004】また、シート表面に微小な凸部を形成させ
ることにより、上記した問題点を解決する方法が提案さ
れているが、透明性が阻害されるだけでなく、成膜方法
が限定されると共に、特殊な装置が必要になるという問
題がある。さらに、シートやフィルムの表面にデンプン
粒を直接振りかける方法は、古くから行なわれている
が、表面に粉が吹き、外観上好ましくなく、また印刷に
悪影響を及ぼす。これは微量かつ均一塗布が困難である
というためである。
【0005】本発明は、このような従来の欠点を解消
し、表面が平滑なポリプロピレンシートについて、その
平滑性を阻害することなく、耐ブロッキング性,易滑性
に優れたポリプロピレンシートを安価に製造する方法
と、この方法により得られる耐ブロッキング性,易滑性
に優れたポリプロピレンシートを提供することを目的と
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は第1
に、デンプン粒を水及び/又はアルコールと混合した懸
濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にした後、ポリ
プロピレンシートの表面に塗布し、前記ポリプロピレン
シートの表面に厚み100μm以下の塗膜を形成したこ
とを特徴とする耐ブロッキング性,易滑性に優れたポリ
プロピレンシートの製造方法を提供するものである。
【0007】さらに、本発明は第2に、デンプン粒を水
及び/又はアルコールと混合した懸濁液を、300μm
以下の細霧乃至微霧にした後、ポリプロピレンシートの
表面に塗布し、前記ポリプロピレンシートの表面に厚み
100μm以下の塗膜を形成することにより得られる、
耐ブロッキング性,易滑性に優れたポリプロピレンシー
トを提供するものである。この本発明の第2のポリプロ
ピレンシートは、本発明の第1の方法により得られるも
のである。
【0008】本発明の方法においては、デンプン粒を水
及び/又はアルコールと混合した懸濁液を用いる。ここ
でデンプンとしては生デンプンと可溶性デンプンのいず
れでも良いが、粒の大きさとしては、平均粒径が1〜5
0μm程度、特に5〜20μm程度のものを用いること
が好ましい。デンプン粒の大きさが大き過ぎると、白粉
が析出するため好ましくない。
【0009】本発明の方法においては、上記の如きデン
プン粒を懸濁させて懸濁液を作るための溶媒として、水
及び/又はアルコールを用いる。このように溶媒として
は、水とアルコールのいずれか、或いはこれらの混合液
のいずれもが使用可能である。このような溶媒は、常温
程度のものを用いることが好ましい。温度を上げると、
デンプン粒が膨潤糊化するので好ましくない。本発明の
方法において、デンプン粒は、水及び/又はアルコール
1リットル当り、5〜50gの割合、好ましくは10〜
20gの割合で用いる。ここでデンプン粒の使用量が多
過ぎると、凝集し白粉が析出し、一方、デンプン粒の使
用量が少な過ぎると、アンチブロッキング効果がなくな
るので、いずれも好ましくない。上記した割合で、デン
プン粒を水及び/又はアルコールと混合し、懸濁液を得
る。
【0010】本発明の方法においては、上記の如くして
得られる懸濁液を、細かい霧状にし、具体的には300
μm以下、好ましくは10〜100μmの細霧乃至微霧
にし、これをポリプロピレンシートの表面に塗布する。
ここで霧状とした懸濁液の粒(水滴)の大きさが300
μmを越えると、被塗布物の濡れが著しく、乾燥に手間
がかかる。また、ポリプロピレンシートの表面への塗布
は、例えばスプレーノズル等を用いて行えば良い。
【0011】このようにして、ポリプロピレンシート
表面に、厚み100μm以下、好ましくは5〜10μm
程度の塗膜を形成する。ここで塗膜の厚みが100μm
を超えると、被塗布物の濡れが著しく、乾燥に手間がか
かる。
【0012】また、ポリプロピレンシートとしては、表
面が平滑な、透明性に優れたポリプロピレンシートが対
象とされる。このような表面が平滑な、透明性に優れた
ポリプロピレンシートの厚みは10〜1000μm程度
である。本発明において用いる表面が平滑な、透明性に
優れた(高透明・高光沢)ポリプロピレンシートとして
具体的には、平滑性1s以下(1μ)、表面光沢度12
0以上、総ヘイズ10%以下のものが挙げられる。
【0013】なお、本発明の方法において用いるポリプ
ロピレンシートとしては、予め上記懸濁液の塗布面に、
コロナ放電処理などの表面処理を施して、濡れ性を改善
しておいたものを使用することもできる。また、単層シ
ートのみならず、積層シートを用いても良い。
【0014】以上の如くして、表面が平滑であって、し
かも耐ブロッキング性,易滑性等に優れたポリプロピレ
ンシートを製造することができる。このようにして得ら
れたポリプロピレンシートを提供するのが、本発明の第
2である。
【0015】
【実施例】次に本発明を、実施例により詳しく説明す
る。
【0016】実施例1 塗布液として、水1リットル中に可溶性デンプン(平均
粒径15μm)を20g混合し、これを攪拌しながら、
微霧化ノズルにて20μm前後の霧状とし、透明ポリプ
ロピレンシート(厚さ0.3mmであり、表面光沢度が1
30度、総ヘイズが2.6%であり、塗布面をコロナ放
電処理したもの、濡れ張力=52 dyne/cm2 )の表面
に、塗膜厚さ20μm前後に塗布して、シートの表面に
厚み20μm前後の塗膜を形成し、水が蒸発、表面にデ
ンプン粒子が微分散されたシートを得た。得られたシー
トの物性を評価した結果を第1表に示す。
【0017】なお、ブロッキング性は、得られたシート
を100枚重ね、その上から7kg/cm2 の圧力をか
けた際のブロッキングの程度を、次の3段階で評価した
〔◎=ブロッキング無し、△=ブロッキング10%以
下、×=ブロッキング10%以上〕。また、動摩擦係数
は、JIS K 7125に準拠して測定した。さら
に、透明性は目視により、次の3段階で評価した〔◎=
曇り無し、△=やや曇り有り、×=曇り大〕。次に、耐
傷付き性は、塗布面と非塗布面とを合わせ、指でこすっ
たときの外観の状態を目視により、次の3段階で評価し
た〔◎=傷無し、○=傷がわずか、△=傷大〕。さら
に、印刷性(オフセット)は、インクの均一性を目視に
より、また、耐スクラッチ性を爪でこすることにより、
両者を総合して次の3段階で評価した〔◎=インク均一
で、耐スクラッチ性良好、△=インク均一であるが、耐
スクラッチ性やや弱い、×=インク不均一であり、耐ス
クラッチ性弱い〕。なお、乾燥は塗布後の乾燥工程が必
要であるか否かを、「要」、「不要」のいずれかで示し
た。
【0018】比較例1 実施例1において、可溶性デンプンを水に懸濁させた塗
布液を使用しなかった(塗布しなかった)こと以外は、
実施例1と同様にしてシートを得た。得られたシートの
物性を評価した結果を第1表に示す。
【0019】比較例2 実施例1において、塗布液として、可溶性デンプンを水
に懸濁させたものの代わりに、シリコーン樹脂微粉末
(球状、粒径2〜4.5μm)を1リットルの水に対
し、0.5g加えたものを用いたこと以外は、実施例1
と同様にしてシートを得た。得られたシートの物性を評
価した結果を第1表に示す。
【0020】比較例3 実施例1において、可溶性デンプンを水に懸濁させた塗
布液の代わりに、フッ素樹脂微粉末(ディスパージョン
30%濃度)を用いたこと以外は、実施例1と同様にし
てシートを得た。得られたシートの物性を評価した結果
を第1表に示す。
【0021】比較例4 実施例1において、霧化ノズルを変えて、500μm程
度の霧としたこと以外は、実施例1と同様にしてシート
を得た。得られたシートの物性を評価した結果を第1表
に示す。
【0022】比較例5 実施例1において、塗膜の厚さを150μmに変えたこ
と以外は、実施例1と同様にしてシートを得た。得られ
たシートの物性を評価した結果を第1表に示す。
【0023】
【表1】
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、表面が平滑な
リプロピレンシートについて、その平滑性や透明性を阻
害することなく、しかも耐ブロッキング性,易滑性に優
れたポリプロピレンシートを安価に製造することができ
る。さらに、本発明の方法によれば、傷が付きにくく、
無害であり、しかも後の二次加工(印刷,接着)への悪
影響がなく、塗布後の乾燥が不要なポリプロピレンシー
を得ることができる。また、本発明の方法により得ら
れるポリプロピレンシートは、平滑性や透明性に優れ、
しかも耐ブロッキング性,易滑性に優れる上に、傷が付
きにくいものである。従って、本発明の方法により得ら
れるポリプロピレンシートは、特に包装産業において有
効に利用することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−123060(JP,A) 特開 昭48−95471(JP,A) 特開 昭48−84128(JP,A) 特公 昭44−8759(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 7/04 B05D 5/08 B05D 7/04 B05D 7/24 302

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デンプン粒を水及び/又はアルコールと
    混合した懸濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にし
    た後、ポリプロピレンシートの表面に塗布し、前記ポリ
    プロピレンシートの表面に厚み100μm以下の塗膜を
    形成したことを特徴とする耐ブロッキング性,易滑性に
    優れたポリプロピレンシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 デンプン粒を水及び/又はアルコールと
    混合した懸濁液を、300μm以下の細霧乃至微霧にし
    た後、ポリプロピレンシートの表面に塗布し、前記ポリ
    プロピレンシートの表面に厚み100μm以下の塗膜を
    形成することにより得られる、耐ブロッキング性,易滑
    性に優れたポリプロピレンシート。
JP34585893A 1993-12-24 1993-12-24 耐ブロッキング性,易滑性に優れたシート又はフィルムとその製造方法 Expired - Lifetime JP2905380B2 (ja)

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