JP2903427B2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は電気掃除機に係り、さらに詳しくは、電気掃
除機の床用吸込具の改良に関するものである。

［従来の技術］ 第３図は電気掃除機の従来の床用吸込具の一例を示す
断面図、第４図は第３図の底面図である。両図におい
て、（１）は電気掃除機の床用吸込具である。（２）は
床用吸込具（１）の上ケース、（３）は上ケース（２）
に取付けられたバッファ、（４）は上ケース（２）の下
部にネジ止めされた下ケースで、これら上ケース
（２）、バッファ（３）及び下ケース（４）により吸込
具本体ケース（５）を構成する。（６）は本体ケース
（５）の底面、（７）は底面（６）の中央部に設けられ
た吸込口、（８）は吸込口（７）の後側及び左右に接着
剤により接着された高密度で軟かい起毛布からなるブラ
シ材である。（９）は床用吸込具（１）に電気掃除機の
吸込パイプ、ホース（図示せず）を接続するため、本体
ケース（５）の後部に取付けられた接続管、（10）は接
続管（９）を吸込具本体ケース（５）に係止するための
抜け止めである。

次に、作用について説明する。接続管（９）に電気掃
除機のパイプを接続したのち、電源スイッチを閉成して
電気掃除機の吸引を開始すると、本体ケース（５）の底
面（６）に設けられた吸込口（７）より接続管（９）内
部に向かって気流が発生する。いま、床用吸込具（１）
の底面（６）を床面に接触させると、底面（６）の前側
のブラシ材（８）の配設されていない部分Ａと、床面と
の間に隙間が形成され、ここに風路が形成される。風路
が形成されたことにより、床面にあるゴミは床用吸込具
（１）の前側より吸込口（７）から接続管（９）の内部
を通って移動し、掃除機本体の紙袋内に収集される。床
用吸込具（１）を前後に移動すると、床面と接触してい
るブラシ材（８）により床面の拭き掃除が同時におこな
われる。

［発明が解決しようとする課題］ 上記のように構成した従来の電気掃除機の床用吸込具
（１）においては、床面にごみがこびりついているよう
な場合は、ブラシ材（８）自体が軟かく、拭き機能のみ
を備えてブラッシング機能を具備していないため、床面
にこびり付いたごみを取り除くことができなかった。

本発明は上記のような課題を解決するためになされた
もので、拭き機能とブラッシング機能の両機能を有する
床用吸込具を備えた電気掃除機を得ることを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］ 本発明に係る電気掃除機は、床用吸込具の底面におけ
る吸込口の後方および左右のそれぞれに、中央部に起毛
布等からなる軟質ブラシ材を有しかつ該軟質ブラシ材の
周囲に植毛ブラシ等からなる硬質ブラシ材を配設して成
るブラシを設け、吸込口の前方を風路として構成したも
のである。

［作用］ 電気掃除機で被掃除面を掃除する際、床用吸込具に設
けた吸込口からごみを吸引すると同時に、軟質ブラシ材
により床面の拭き掃除をおこない、硬質ブラシ材により
床面のブラッシングをおこなう。

［実施例］ 第１図は本発明実施例の断面図、第２図は第１図の底
面図である。なお、第３図、第４図の従来例と同一又は
相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。（８）
は本体ケース（５）の底面（６）の吸込口（７）の後側
及び左右両側に、例えば、接着剤で接着された起毛布の
ごとき柔軟でかつ高密度の軟質ブラシ材、（11）は軟質
ブラシ材（８）の周囲に植毛された、例えば、植毛ブラ
シのごとき硬くて腰が強い疎密度の硬質ブラシ材であ
る。

上記のように構成した本発明の作用を説明すれば次の
通りである。接続管（９）に電気掃除機のパイプを接続
し、電源スイッチを閉成して電気掃除機の吸引を開始す
ると、本体ケース（５）の底面（６）の中央部に設た吸
込口（７）により、接続管（９）内部に向かって気流が
発生する。ここで、床用吸込具（１）の底面（６）を床
面に接触させると、底面（６）の前側のブラシ材
（８），（11）が配置されていない部分Ａと床面との間
に隙間が形成され、ここに風路が形成される。これによ
り床面にあるゴミは、床用吸込具（１）の前側より吸込
口（７）、接続管（９）を通って移動し、掃除機本体の
紙袋内に収集される。

床用吸込具（１）を前後方向に移動させると柔軟で高
密度の軟質ブラシ材（８）が床面に均一に接触し、床面
を拭き掃除する。一方、軟質ブラシ材（８）の外周にあ
る硬くて腰が強く疎密度の硬質ブラシ材（11）は、床面
にこびりついた付着物をかき剥がし、床面より浮き上が
らせてごみと共に吸引する。

［発明の効果］ 以上述べたように、本発明によれば、床用吸込具の底
面における吸込口の後方および左右のそれぞれに、中央
部に起毛布等からなる軟質ブラシ材を有しかつ該軟質ブ
ラシ材の周囲に植毛ブラシ等からなる硬質ブラシ材を配
設して成るブラシを設け、吸込口の前方を風路として構
成したので、吸込口の前方の大きな塵埃はスムーズに吸
込口に吸引され、床にこびりついた塵埃は硬質ブラシ材
で掻きあげて吸引させたのち、軟質ブラシ材で床面を拭
くことができる。また、ブラシを床用吸込具の底面にお
ける吸込口の後方および左右のそれぞれに設けたので、
広範囲にわたって効率よく床を清掃することができ、そ
の上床用吸込具を床面に置いたときにがたつきがなく、
動きがスムーズになる。さらに、ブラシを軟質ブラシ材
の周囲に硬質ブラシ材を配設した構成としたので、床用
吸込具がどの方向に移動しても、必ず硬質ブラシ材によ
り床にこびりついた塵埃を掻きあげることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の断面図、第２図は第１図の底面
図、第３図は電気掃除機の従来の床用吸込具の一例を示
す断面図、第４図は第３図の底面図である。 図において、（１）は床用吸込具、（６）は底面、
（７）は吸込口、（８）は軟質ブラシ材、（11）は硬質
ブラシ材である。 なお、図中同一符号は同一または相当部分を示すものと
する。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳田 孝浩 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 小池 利男 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (72)発明者 今井 智久 埼玉県大里郡花園町大字小前田1728番地 １ 三菱電機ホーム機器株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−200723（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−40926（ＪＰ，Ａ) 実開 昭49−137371（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) A47L 9/06

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】底面に吸込口を有する床用吸込具の該底面
   を被掃除面に当接して塵埃を吸引する電気掃除機におい
   て、 前記底面における吸込口の後方および左右のそれぞれ
   に、中央部に起毛布等からなる軟質ブラシ材を有しかつ
   該軟質ブラシ材の周囲に植毛ブラシ等からなる硬質ブラ
   シ材を配設して成るブラシを設け、前記吸込口の前方を
   風路として構成したことを特徴とする電気掃除機。