JP2900837B2 - 電界放射型冷陰極装置及びその製造方法 - Google Patents

電界放射型冷陰極装置及びその製造方法

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JP2900837B2 JP13370395A JP13370395A JP2900837B2 JP 2900837 B2 JP2900837 B2 JP 2900837B2 JP 13370395 A JP13370395 A JP 13370395A JP 13370395 A JP13370395 A JP 13370395A JP 2900837 B2 JP2900837 B2 JP 2900837B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子放出装置に関し、特
に絶縁特性が改善された電界放射型冷陰極の構造及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出装置としては熱陰極型電
子放出装置が多く用いられていたが熱陰極を利用した電
子放出は、加熱による消費電力が大きいこと等の問題点
を有していた。これらの問題点を解決するため、いくつ
かの冷陰極型電子放出装置が考案されている。その中に
局所的に高電界を発生させ、電界により電子放出を行な
う電界放射型の電子放出装置がある。
【0003】電界放射型冷陰極装置は、先鋭な突起を持
つ電極の先端に高電界(2〜5×107 V/cm以上)
を発生させることで電子を空間に放出させる。このた
め、突起先端の先鋭度が電子放出特性に影響するが、一
般に、数百オングストローム以下の曲率半径が必要であ
る。また、電界発生のためには、突起先端をゲート電極
から1μm以下の近接した位置に配して、ゲート電極に
数十〜数百Vの電圧を印加する。このような構造を持つ
単位素子が同一基板上に数千〜数万形成され、並列に接
続されたアレイとして使用されることが多く、半導体の
微細加工技術を応用して製造される。
【0004】このような電界放射型冷陰極の代表的な製
造方法の一つは、アメリカのSRI(Stanford
Reserch Institute)のスピントら
によって開発された方法(J.Appl.Phys.3
9,p3504,1968)で導電性の基板上にモリブ
デンのような高融点金属を堆積させて先端形状の先鋭な
構造を得るものである。この製造方法を図5(a)〜
(d)に示す。まず、図5(a)に示すように、シリコ
ン基板41上にシリコン酸化膜42を形成し、続いてゲ
ート層44としてモリブデンを真空蒸着により堆積す
る。さらに、フォトリソグラフィー技術によりフォトレ
ジスト46を塗布し、パターンニングする。次に、図5
(b)に示すように、フォトレジスト46をマスクにし
てゲート層44及びシリコン酸化膜42をエッチング
し、直径がおよそ1μmの開口部47を設ける。その
後、フォトレジスト46を除去する。次に、図5(c)
に示すように、真空蒸着装置により回転斜め蒸着を行
い、アルミニウムの犠牲層48を堆積し、さらに、モリ
ブデンを垂直方向から堆積し、エミッタ電極45を形成
する。また、そのとき同時に、アルミニウム犠牲層48
上にモリブデン層40が堆積される。次に、図5(d)
に示すように、アルミニウム犠牲層48を選択エッチン
グすることによりモリブデン層40をリフトオフする。
このようにして作られた素子は、エミッタ電極45に
負、ゲート層44(ゲート電極)に正となるように電圧
を印加することでエミッタ電極45の先端に電界を集中
させ、その先端からシリコン基板41と垂直な方向に電
子を放射する。このような構造は、一般に縦型電界放射
冷陰極と呼ばれている。
【0005】デバイスの断面構造に関しては、前述の構
造の他に、以下のようないくつかの構造及び製法が公知
である。特開平4−274123には、図6(a)〜
(d)に示すように、面方位が〈111〉の単結晶シリ
コン基板51上に形成した絶縁層52,53,55に四
角形の開口部を設ける(図6(b))。その開口部に露
出した単結晶シリコン基板面56を起点として、選択的
に単結晶アルミニウムを気相成長させるものである(図
6(c))。この単結晶アルミニウムの気相成長は、面
方位が〈100〉で早く成長し、〈111〉で遅く成長
する性質を利用したもので先端の尖ったエミッタ電極5
7を形成できるとしている。また、さらに、この気相成
長の途中で高周波を印加すると、これまで成長しなかっ
た絶縁層上にも非晶質アルミニウムが成長するようにな
り、上層の絶縁層55上にコレクタ電極58が形成さ
れ、エミッタ電極57には、さらに単結晶アルミニウム
が成長する(図6(d))というものである。
【0006】特開平1−149351は、図7(a)〜
(d)に示すように、面方位が〈100〉の単結晶シリ
コン基板61上に形成した絶縁層62に四角形の開口部
を設ける(図7(a))。その開口部に露出した単結晶
シリコン基板面66を起点として、選択的に単結晶シリ
コンを気相成長させるものである(図7(b))。この
単結晶シリコンの気相成長は、面方位が〈100〉で最
も早く成長し、他の面方位でそれぞれの成長速度がある
ため高次の結晶面のファセットを作りながら先端の尖っ
たエミッタ電極67を形成するとしている。この気相成
長は、1030℃という高い温度を使用するため、上層
絶縁層65及びゲート電極64は、エミッタ電極67を
形成した後の工程で形成する(図7(c),(d))。
【0007】特開平6−52788は、図8(a)〜
(e)に示すように、シリコン基板71上のシリコン酸
化膜72をマスクにシリコン基板71を等方性エッチン
グして、エミッタ電極77の基本となる円錐形状の凸部
をシリコン基板71表面に形成する(図8(b))。次
に、シリコン基板71表面を熱酸化する(図8
(c))。その後、絶縁機能を強化するシリコン絶縁補
助層75を蒸着し、さらに、モリブデンを蒸着してゲー
ト電極74を形成する(図8(d))。次に、シリコン
酸化膜72,73をエッチングすることにより、エミッ
タ電極77上のシリコン及びモリブデンをリフトオフす
る。同時に、シリコン基板71からなるエミッタ電極7
7の先端部を露出させ、エミッタ電極77とゲート電極
74間距離を短縮するというものである(図8
(e))。
【0008】特開平5−151887は、図9(a)〜
(e)に示すように、大口径の基板を傾けることなく素
子を作成する方法である。まず、ガラス基板80上に第
1の金属膜81−絶縁膜82−第2の金属膜84という
順で3つの層を形成する。次に、第2の金属膜84上に
フォトレジスト89を塗布し、フォトリソグラフィー技
術を使って第2の金属膜84に微小な穴86を形成す
る。次に、その穴86を介して絶縁膜82をハーフエッ
チングする(図9(a))。さらに、穴86を介して穴
86の真下の絶縁膜82を除去して第1の金属膜81が
露出するように溝部88を形成する(図9(b))。次
に、ガラス基板80を水平に保持した状態で穴86周囲
の第2の金属膜84上及び溝部88にニッケル90を蒸
着する(図9(c))。次に、穴86を介して穴86の
上部よりモリブデン91を垂直入射蒸着し、溝部88内
のニッケル90上にエミッタ電極87を形成する(図9
(d))。最後に、穴86周囲の第2の金属膜84上の
ニッケル90をエッチングすることにより、その上のモ
リブデン91をリフトオフする(図9(e))。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】電界放射型冷陰極装置
は、上述のように1μm以下の非常に短い間隔を置いた
電極間に数十V以上の電圧を印加するために、絶縁耐圧
やリーク電流といった、電極間の絶縁特性が特に重要な
特性の要素になる。すなわち、絶縁耐圧が低ければ、エ
ミッタ電極から十分な電子を放出する電界に達する前
に、素子が破壊して致命的なダメージを与えたり、リー
ク電流が多いと電力消費が増えたり、さらに、素子の安
定動作を妨げる原因になる。また、電界放射型冷陰極装
置は、多数の素子を並列に接続したアレーで用いること
が多いため、たとえその内の1つの素子が何らかの原因
で破壊し、その部分をショートしたとしても、デバイス
全体が動作しなくなってしまう。従って、歩留まりや品
質を高くし、それを維持するためには、絶縁耐圧を高く
することはもとより、破壊が生じても、その部分がオー
プンになりやすいこと、さらに、破壊が周辺の素子へ伝
播しないことが求められる。
【0010】この絶縁耐圧には、基板とゲート電極間
の絶縁層で決まる耐圧、絶縁層に穴を空けたときにで
きる側面の距離で決まる耐圧、エミッタ電極とゲート
電極間の放電が開始する電圧の3つに分類できる。その
中で、特に、については、の放電を起こす原因にも
なる。すなわち、穴内の絶縁層の側壁と基板との間にで
きるトリプルジャンクションを起点として沿面放電を起
こしたり、沿面放電に至らないまでも、局所的に真空度
を落としエミッタ電極とゲート電極間の放電の引き金に
なる。ここで沿面放電の一般的に言われているメカニズ
ムについて説明する。強い電界により、基板から飛び出
した電子がトリプルジャンクション近傍で絶縁層の壁に
ぶつかり、その衝撃エネルギーにより、絶縁層の壁から
2次電子を放出させる。その2次電子が上方の絶縁層の
壁にぶつかり、さらに2次電子を放出する。このサイク
ルを繰り返して、どんどん2次電子を増殖させ、ついに
は、放電破壊に至る(IEEE Trans.Elec
tr.Insl.Vol.24,pp765−786,
1989)。
【0011】前述の公知例をもとにして、具体的に、従
来技術の問題点を説明する。図5に示すスピントらによ
って開発された構造は、シリコン酸化膜45の側壁がシ
リコン基板41からゲート電極44に直接、延びてつな
がっている。トリプルジャンクション近傍のシリコン基
板41から放出した電子は、電界により上方に向かうた
め、テーパ上のシリコン酸化膜42の側壁にある確率で
ぶつかり2次電子を放出させ、沿面放電を起こしたり、
電子衝突による局所的な発熱により真空度を落としエミ
ッタ電極45とゲート電極44間の放電の引き金になっ
た。それゆえ、シリコン酸化膜42の側面がテーパな分
だけ絶縁特性がやや改善されたものの完全な対策ではな
かった。
【0012】図6に示す公知例は、シリコン基板51の
面方位が〈111〉であること、エミッタ電極57の底
面のパターンが選択エピタキシャル成長により特定のフ
ァセットで囲まれた形状の単結晶を成長させるに必要上
四角形であること、エミッタ電極57がアルミニウムで
あること等の限定があり、製造に幅がないという欠点が
ある。また、気相成長により、選択的に単結晶アルミニ
ウムを成長させるため、実際には、図6に示す様な絶縁
層52上にまで張り出した結晶成長とはならず、寧ろ絶
縁層52と単結晶アルミニウムの関に隙間が空き、極め
て安定な構造になる。さらに、この気相成長の途中で高
周波を印加して、これまで成長しなかった絶縁層上に
も、非晶質アルミニウムを成長するようにして、上層の
絶縁層55上にコレクタ電極58を形成すると、同時
に、上層、下層絶縁層55,53の側壁にも非晶質アル
ミニウムが成長し、エミッタ電極57,ゲート電極5
4、さらにコレクタ電極58のすべてが側壁の非晶質ア
ルミニウムによりショートする。このためこの公知例で
は、実用的に所望の素子が形成できないという問題があ
る。
【0013】図7に示す公知例は、シリコン基板61の
面方位が〈100〉であること、エミッタ電極67の底
面のパターンが四角形であること、エミッタ電極67が
シリコンであること、気相成長が高温であるため、上層
絶縁層65及びゲート電極64は、エミッタ電極67を
形成した後の工程で形成すること等の限定があり、製造
に幅がないという欠点がある。さらに、最終工程でフォ
トリソグラフィー技術を使ってゲート電極64を形成す
るため、エミッタ電極67との間にずれが生じ易くなる
という製造上の欠点もあり、そのため、エミッタ電極6
7とゲート電極64間距離が設計許容値以下に接近する
とエミッタ電極67から放出された電子がゲート電極6
4に入り込み、これをきっかけに放電破壊を起こし易く
なる。また、気相成長により選択的に単結晶シリコンを
成長させるため、絶縁層62上に這い出した単結晶シリ
コンは、その界面で極めてざらざらな隙間ができ、その
影響でいろいろな面方位が表れるため、素子毎に異なる
形状のエミッタ電極67ができあがる欠点がある。さら
に、底面の四角形パターンの角部は、厳密には、丸みが
あり、パターンニングの影響をうける。この丸みにもま
た多くの面方位が表れているため、パターンニング毎に
異なる形状のエミッタ電極67ができあがる欠点もあ
る。
【0014】図8に示す公知例は、シリコン基板71を
加工して、エミッタ電極77の基礎となる円錐形状の凸
部を形成し、最終工程でシリコン酸化膜72,73をエ
ッチングして、エミッタ電極77の先端部を露出させる
製法であり、エミッタ電極77とゲート電極74の間隔
より、絶縁膜の側面距離の方が短く、絶縁膜の側面がエ
ミッタ電極77からゲート電極74に直接つながって延
びた構造になっている。さらに、ゲート電極74が上方
に湾曲しているためエミッタ電極77と絶縁膜の側面の
交点にできるトリプルジャンクション近傍の電界方向が
ゲート電極74に向かう構造になる。そのため、トリプ
ルジャンクション近傍のエミッタ電極77から放出した
電子は、絶縁膜の側面に衝突し、そこから、2次電子を
放出させ、間隔も短いことも手伝って、容易に、沿面放
電や局所的低真空によるエミッタ電極77とゲート電極
74間の放電が発生しやすい欠点をもっている。また、
この構造は、エミッタ電極77とゲート電極74間距離
が短く、上面にエミッタ電極77とゲート電極74があ
るため、放電破壊するとショートの発生や放電が周辺素
子に伝播しやすい欠点もある。
【0015】図9に示す公知例は、前述したスピントら
の図5とシリコン基板の加工によりエミッタ電極を形成
する図8を合わせた構造であり、絶縁膜82の側壁がエ
ミッタ電極87からゲート電極84に直接つながって延
びている。さらに、エミッタ電極87と絶縁膜82側面
の交点にできるトリプルジャンクション近傍では、電界
がエミッタ電極87の側面に対して垂直方向に向いてい
るため、エミッタ電極87から放出した電子は、絶縁膜
82の側壁に衝突し、その側面から2次電子を放出さ
せ、沿面放電や局所的低真空によるエミッタ電極87と
ゲート電極84間の放電の引き金になり、絶縁特性を悪
化させるという欠点がある。また、この構造は、いった
ん放電破壊すると、上述したようにショートの発生や放
電が周辺素子に伝播しやすい欠点もある。
【0016】本発明の目的は、絶縁特性に優れ、たとえ
素子の一部に絶縁破壊が生じても、その影響を最小限に
とどめ、素子全体の機能に致命的なダメージを与えない
ような素子構造を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電界放射型冷陰極装置は、上面が導電性の
ある基板上に堆積した絶縁層と導電性のゲート層、およ
び前記絶縁層と前記ゲート層に形成した空洞内に設けら
れた先端の先鋭な略円錐状のエミッタ電極から構成して
なる電界放射型冷陰極装置において、前記エミッタ電極
の側面または前記エミッタ電極と同電位の前記基板上に
絶縁膜を有し、前記絶縁膜上に前記エミッタ電極の先端
を中心とした前記絶縁層を除去した空洞を有し、前記空
洞内の前記絶縁膜の表面位置が前記空洞以外の部分より
同一かまたは下がっていることを特徴とするものであ
る。
【0018】また、本発明の電界放射型冷陰極装置の製
造方法は、半導体または、金属からなる基板の表面に、
気相成長もしくは熱酸化を施すことによって、前記基板
上に第1の絶縁層を形成する工程と前記第1の絶縁層に
穴を開けて前記基板を露出する工程と前記第1の絶縁層
及び穴から露出した基板表面に、気相成長を施すことに
よって、第2の絶縁層を形成する工程と前記第2の絶縁
層表面に、気相成長もしくは真空蒸着やスパッタを施す
ことによって導電性皮膜を形成する工程と前記導電性皮
膜を前記第1の絶縁層に設けた穴と同心になるように前
記第2の絶縁層が露出する穴を設けゲート電極をゲート
電極を形成する工程と前記導電性皮膜か前工程で使用し
たフォトレジストをマスクにして、前記第2の絶縁層が
前記第1の絶縁層に対し、選択比が大きく、前記第2の
絶縁層のエッチングレートが早いエッチング液もしくは
ガスでエッチングを施し、前記第1の絶縁層に開けた穴
から前記基板を露出させる工程と前記導電性皮膜上に無
機あるいは、有機材料からなる犠牲層を形成する工程と
前記導電性皮膜に開けた穴の上方より高融点金属を入射
させ、前記第1の絶縁層の穴から露出している前記基板
とその周辺を底面とする円錐状のエミッタ電極を形成す
る工程と前記導電性皮膜上にも堆積した前記高融点金属
を前記犠牲層を取りのぞくことで除去する工程と前記第
1の絶縁層表面の露出部分をエッチングし、くぼみを形
成する工程とにより成ることを特徴とする。
【0019】
【作用】以上の構成を有する本発明の電界放射型冷陰極
装置は、エミッタ電極底面の外周が確実に第1の絶縁層
上にあり、トリプルジャンクションの導体側(エミッタ
電極)が基板に対して垂直方向に、絶縁体側(第1の絶
縁層)が水平になるような構造になっている。沿面放電
あるいは、局所な低真空発生による放電のきっかけは、
導体側から電界によって放出した電子が絶縁体側の表面
に衝突して2次電子を次から次に発生させることや、そ
のために局所的な発熱が起こり、吸着物質の離脱による
低真空化が起こることによる。そのため、絶縁体側から
の2次電子放出を抑制する方法は、導体側から放出した
電子を絶縁体側の表面に衝突しにくくなるような構造に
することが重要になる。本発明の電界放射型冷陰極装置
の構造は、前述したように、導体側(エミッタ電極)を
基板に対して垂直に、絶縁体側(第1の絶縁層)を水平
にし、電界集中によってトリプルジャンクション近傍の
エミッタ電極から放出した電子を上方向の電界で上向き
に進行させ、水平な第1の絶縁層表面には衝突しない構
造にしていることが特徴となっている。それゆえ、第1
の絶縁層表面からの2次電子放出がなく、放電が起こる
きっかけがなくなるため、絶縁耐圧が大幅に向上し、歩
留まりや品質を高く維持することができる。
【0020】ここで重要なことは、電子が電界の方向に
向かって進行することを利用し、電界方向に対してトリ
プルジャンクションを構成している絶縁層表面の角度を
広げ、導体側から放出した電子が絶縁層表面に衝突しな
い構造にすることにある。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は、本発明の電界放射型冷陰極装置の主要素
子の第1の実施例の断面図である。この実施例によれ
ば、半導体または表面が金属からなる基板1上に開口径
Aを持つ開口穴を有する第1の絶縁層2があり、この第
1の絶縁層2の開口穴より一回り大きく、その一部を底
面が覆う第1の絶縁層2上の底部径Bを持つ円錐状のエ
ミッタ電極5が立ち、この円錐状のエミッタ電極5の底
面よりさらに一回り大きい開口径Cの開口穴を有する第
2の絶縁層3があり、エミッタ電極5と第2の絶縁層3
の間に露出している第1の絶縁層2の表面位置が露出し
ていない位置より下がった構造になっている。言い換え
ると、エミッタ電極5が基板1に対して垂直に立ち、一
方、第1の絶縁層2が水平なため、電界集中でトリプル
ジャンクション6近傍のエミッタ電極5から電子が放出
したとしても、その電子は、図2に示すように上方向の
電界に影響されて上向きに進行し、第1の絶縁層2の表
面に衝突しにくくなる。ここでトリプルジャンクション
とは、エミッタ電極の底部においてエミッタ電極と第1
の絶縁層が接する接点をいう。これは、このトリプルジ
ャンクション6を構成する第1の絶縁層2の表面がトリ
プルジャンクション6近傍の電界方向に対して、開いて
遠ざかる方向に向いているためである。そのため、第1
の絶縁層2から2次電子の放出がなく、沿面放電や発熱
からの局所低真空による放電等を起こすきっかけがなく
なる。例えば、従来の図5に示すようなスピントタイプ
の構造では、70V付近に分布していた絶縁耐圧が本発
明の構造にすると、150V付近に分布するまでに改善
された。
【0022】次に、図3を参照して、本発明の第2の実
施例の電界放射型冷陰極装置の主要素子における製造方
法について説明する。図3の(a)〜(g)は本発明の
電界放射型冷陰極装置の主要工程の断面図である。ま
ず、図3(a)に示すように、N型シリコン基板1の表
面に、気相成長あるいは、熱酸化を施すことによって、
第1の絶縁層2を800オングストローム形成する。次
に、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィー技
術により、第1の絶縁層2に直径がおよそ0.7μmの
開口穴7を形成する。次に、図3(c)に示すように、
第1の絶縁層2及び開口穴7から露出したN型シリコン
基板1の表面に、気相成長を施すことによって、第2の
絶縁層3を形成し、さらに、第2の絶縁層3の表面に、
気相成長もしくは真空蒸着やスパッタを施すことによっ
て導電性皮膜4′を形成する。この導電性皮膜4′は、
モリブデン,タングステン,タングステンシリサイド等
の金属や不純物をドープしたポリシリコンなどを用い
る。
【0023】次に、図3(d)に示すように、フォトリ
ソグラフィー技術により、導電性皮膜4′に直径がおよ
そ1.0μmの開口穴8を設け、ゲート電極4を形成す
る。次に、図3(e)に示すように、導電性皮膜4′
か、ゲート電極4の形成に用いたマスク材(例えば、フ
ォトレジスト)をマスクにして、第2の絶縁層3に開口
穴9を形成する。このとき、第1の絶縁層2は、第2の
絶縁層3のエッチングに対して、選択比が大きい材料を
選ぶ。例えば、第1の絶縁層2の材料にシリコン窒化膜
を用い、第2の絶縁層3にシリコン酸化膜を用いると弗
酸系のエッチングで所望の形状が得られる。このエッチ
ングは、第1の絶縁層2の開口穴7から、N型シリコン
基板1の表面が露出してからも、さらに十分に時間をか
けて行うと、第2の絶縁層3の表面がサイドエッチされ
るため、直径が第1の絶縁層2の開口穴7及びゲート電
極4の開口穴8より大きい開口穴9が形成できる。例え
ば、エッチング時間を適切にとれば、第1の絶縁層2の
開口穴7の直径が0.7μm、ゲート電極4の開口穴8
の直径が1.0μmに対して一回り大きい、およそ1.
2μmの開口穴9ができる。また、シリコン窒化膜を直
接、N型シリコン基板1の上に形成すると、開口穴7の
エッチング(例えば、四弗化炭素を用いるドライエッ
チ)時に、露出したN型シリコン基板表面が荒れるた
め、N型シリコン基板1上に、あらかじめ熱酸化でシリ
コン酸化膜を薄く(およそ300オングストローム)形
成した後、気相成長でシリコン窒化膜を堆積し、第1の
絶縁層2を形成することもできる。
【0024】次に、図3(f)に示すように、真空蒸着
装置により、回転斜め蒸着を行い、犠牲層10を堆積
し、さらに高融点金属を垂直方向から堆積し、エミッタ
電極5を形成する。また、そのとき同時に、犠牲層10
上に高融点金属層11が堆積される。次に、図3(g)
に示すように、犠牲層10を選択エッチングすることに
より、高融点金属層11をリフトオフする。このとき、
犠牲層の材料は、アルミニウム,アルミナ等を用い、高
融点金属の材料は、タングステン,ニッケル,モリブデ
ン等を用いる。さらに、露出している第1の絶縁層2の
表面に等方性のエッチングを施すことにより、くぼみ1
2を形成する。この等方性エッチングは、第1の絶縁層
2の材料にシリコン窒化膜を用いる場合、リン酸系の薬
液を使用しても良いし、四弗化炭素などのガスを用いて
も良い。
【0025】このような本発明の電界放射型冷陰極装置
の製造方法は、ゲート電極形成工程の1回のフォトリソ
グラフィ技術により、ゲート電極の開口穴8,第2の絶
縁層の開口穴9及び円錐状のエミッタ電極5がセルフア
ラインでずれがなく形成できるため、開口穴9が第1絶
縁層2と接する位置と第1絶縁層2上に乗ったエミッタ
電極5の外周の位置が高精度に構成することができる。
【0026】ここで、前述した公知例に基づいて、本発
明の電界放射型冷陰極装置がいかにすぐれているか簡単
に述べる。まず、図5のスピントらの公知例は、絶縁体
(シリコン酸化膜)の側壁が導体(シリコン基板)から
導体(ゲート電極)に直接、延びてつながっており、ト
リプルジャンクション近傍の導体(シリコン基板)から
放出した電子は、電界方向に飛び出し、絶縁体(シリコ
ン酸化膜)の側面に衝突しやすい構造になっている。
【0027】次に、図8及び図9の公知例は、絶縁体
(絶縁膜)の側壁が導体(エミッタ電極)から導体(ゲ
ート電極)に直接、延びてつながっており、トリプルジ
ャンクション近傍の電界方向が絶縁体(絶縁膜)の側壁
に沿う方向に向いている。そのため、導体(エミッタ電
極)から放出した電子は、絶縁体(絶縁膜)の側面にき
わめて衝突しやすい構造になっている。
【0028】本発明の電界放射型冷陰極装置は、上述し
た公知例のこのような欠点を図1の例に示すような構造
にすることにより解決した。つまり、導体(エミッタ電
極5)を基板に対して垂直に、絶縁体(第1の絶縁層
2)を水平にし、さらに、絶縁体(第1の絶縁層2)に
くぼみ12を形成することにより、電界集中によってト
リプルジャンクション近傍の導体(エミッタ電極5)か
ら放出した電子を上方向の電界で上向きに進行させ、水
平な絶縁体(第1の絶縁層2)の表面には衝突しない構
造にすることが特徴となっている。それゆえ、絶縁体
(第1の絶縁層2)の表面からの2次電子放出がなく、
放電が起こるきっかけがなくなるため、絶縁耐圧が大幅
に向上し、歩留まりや品質を高く維持することができ
る。重要なことは、電界方向に対してトリプルジャンク
ションを構成している絶縁体(第1の絶縁層2)の角度
を広げ、導体(エミッタ電極5)から放出した電子が絶
縁体(第1の絶縁層2)の表面に衝突しない構造にする
ことにある。また、万が一放電が起き、素子を破壊した
としても、基板1上に第1の絶縁層2が覆っているた
め、その破壊規模も小さく、周辺の素子に放電破壊を伝
播することがない。
【0029】さらに、図6と図7の公知例の製造方法で
は、前述したようにシリコン基板上だけに選択的に単結
晶を気相成長させようとする方法なので絶縁層表面で
は、単結晶を成長させる原子の吸着を抑えている。その
ため、絶縁層と単結晶の間に隙間が必ず形成され基板の
一部が露出し、本発明のような構造には決してならな
い。それゆえ、絶縁層に開けた開口部に露出した小さな
表面積のシリコン基板の面だけにエミッタ電極の底部が
接着した極めて不安定な構造になることは明らかであ
る。本発明の電界放射型冷陰極装置と構造上、異なるこ
とは明らかである。
【0030】また、図6の公知例では、気相成長の途中
で高周波を印加することで上層,下層の絶縁層の側壁に
成長した非晶質アルミニウムにより、エミッタ電極,ゲ
ート電極,コレクタ電極がショートし、電界放射型冷陰
極の素子が形成できないという問題もある。本発明の製
造方法では、決してこのようなことが起こらず、耐電圧
特性の良い電界放射型冷陰極装置を提供することができ
る。
【0031】また、図7の公知例では、エミッタ電極を
形成した後フォトリソグラフィー技術を使いゲート電極
を形成するため、エミッタ電極との間にずれが生じる。
そのため、エミッタ電極とゲート電極間の距離が製造毎
に変化し、さらに、左右における距離も異なってくるた
め、電子放出の閾値が変動し、不安定な特性になる。本
発明の電界放射型冷陰極装置の製造方法は、セルフアラ
インでエミッタ電極とゲート電極の位置が決定されるた
め、ずれがなく安定した特性を提供することができる。
【0032】本発明の第3の実施例として図4(a)〜
(g)に主要素子の製造方法の断面図を示す。まず、図
4の(a)〜(c)に示すような方法でエミッタ電極の
凸部をシリコン基板31に形成した後、シリコン酸化膜
を除去する(図4(d))。次に、第1の絶縁膜32,
第2の絶縁膜33,ゲート電極34,塗布膜39を順次
形成する(図4(e))。例えば、気相成長により、第
1の絶縁膜32にはシリコン窒化膜を用い、第2の絶縁
膜33にはシリコン酸化膜を用いる。さらに、ゲート電
極34にはポリシリコンを用いる。最後に、塗布機で酸
化膜系の塗布膜39を塗布し、凸部に薄く、凹部に厚く
形成する。それを400℃程度の熱処理で固める。
【0033】次に、上面より全面にドライエッチング
し、凸部のポリシリコン34をエミッタ電極35の先端
位置になるまでエッチングする。次に、弗酸系の薬液で
シリコン窒化膜32が露出するところまでシリコン酸化
膜33をエッチングする。この時、塗布膜39も同時
に、エッチング除去される。次に、リン酸系の薬液でシ
リコン窒化膜32をエッチングし、エミッタ電極35の
先端を露出する(図4(f))。次に、再び、弗酸系の
薬液でシリコン酸化膜33をエッチングし、シリコン酸
化膜33を後退させる(図4(g))。この実施例の特
徴は、第1の絶縁層32,第2の絶縁層33及びゲート
電極34をエミッタ電極35を形成した後に形成し、エ
ミッタ電極35の先端を露出させるエッチングを施すこ
とにより、露出部分を少なくし、製造中のゴミ,汚れの
付着や吸着物質が吸着する確率を低く抑えている。
【0034】このような、本発明のこの実施例は、シリ
コン窒化膜32を300オングストローム程度に薄く
し、エミッタ電極35とシリコン窒化膜32との間にで
きたトリプルジャンクション近傍の電子の衝突による影
響を極力小さくした。そのため、エミッタ電極35の側
面に平行にシリコン窒化膜32がある構造となり、トリ
プルジャンクション近傍のエミッタ電極35から飛び出
した電子がエミッタ電極35の側面に対し、垂直方向の
電界により、垂直に進行するため、シリコン窒化膜32
の表面に衝突しない。この実施例は、シリコン基板を直
接エミッタ電極として用い、より微細化した電界放出型
冷陰極装置を提供する。
【0035】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電界放出型
冷陰極装置は、電界方向に対してトリプルジャンクショ
ンを構成している絶縁体の角度を広げ、トリプルジャン
クションを構成している導体から放出した電子が絶縁体
の表面に衝突しにくい構造になっている。それゆえ、絶
縁体の表面からの2次電子放出がなく、放電が起こるき
っかけがなくなるため、絶縁耐圧が大幅に向上する。ま
た、万が一、放電が起き、素子が破壊したとしても、導
体上が絶縁層で保護されているため、導体とゲート電極
がショートすることなく、オープン破壊にとどまりやす
い。それゆえ、1個の素子の破壊が装置全体に影響を及
ぼすことが少なくなる。このような効果により、本発明
は、歩留まりや品質を高く維持できる電界放出型冷陰極
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界放射型冷陰極装置の主要素子の第
1の実施例の断面図である。
【図2】本発明の電界放射型冷陰極装置の主要素子の等
電位面と電界方向を示した断面図である。
【図3】(a)〜(g)は、本発明の電界放射型冷陰極
装置の主要素子の製造方法を示す第2の実施例の工程断
面図である。
【図4】(a)〜(g)は、本発明の電界放射型冷陰極
装置の主要素子の製造方法を示す第3の実施例の工程断
面図である。
【図5】(a)〜(d)は、従来の代表的な電界放射型
冷陰極装置の主要素子の製造方法を示す工程断面図であ
る。
【図6】(a)〜(d)は、特開平4−274123で
公知な電界放射型冷陰極装置の製造方法を示す工程断面
図である。
【図7】(a)〜(d)は、特開平1−149351で
公知な電界放射型冷陰極装置の製造方法を示す工程断面
図である。
【図8】(a)〜(e)は、特開平6−52788で公
知な電界放射型冷陰極装置の製造方法を示す工程断面図
である。
【図9】(a)〜(e)は、特開平5−151887で
公知な電界放射型冷陰極装置の製造方法を示す工程断面
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 第1の絶縁層 3 第2の絶縁層 4,34 ゲート電極 4′ 導電性皮膜 5,35 エミッタ電極 6 トリプルジャンクション 7 第1の絶縁層の開口穴 8 ゲート電極の開口穴 9 第2の絶縁層の開口穴 10 犠牲層 11 高融点金属層 12 くぼみ 31 シリコン基板 32 第1の絶縁膜 33 第2の絶縁膜 39 塗布膜

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面が導電性のある基板上に堆積した絶
    縁層と導電性のゲート層、および前記絶縁層と前記ゲー
    ト層に形成した空洞内に設けられた先端の先鋭な略円錐
    状のエミッタ電極とを有する電界放射型冷陰極装置にお
    いて、前記エミッタ電極の側面または前記エミッタ電極
    と同電位の前記基板上に絶縁膜を有し、前記絶縁膜上に
    前記エミッタ電極の先端を中心とした前記絶縁層を除去
    した空洞を有し、前記空洞内の前記絶縁膜の表面位置が
    前記空洞以外の部分の絶縁膜の表面位置より窪んでいる
    ことを特徴とする電界放射型冷陰極装置。
  2. 【請求項2】 前記絶縁膜の表面に対して前記絶縁膜の
    終端近傍の電界が離れていく方向を向いていることを特
    徴とする請求項1記載の電界放射型冷陰極装置。
  3. 【請求項3】 上面が導電性のある基板上に、気相成長
    もしくは熱酸化を施すことによって第1の絶縁層を形成
    する工程と、前記第1の絶縁層に穴を開けて前記基板を
    露出する工程と、前記第1の絶縁層及び穴から露出した
    基板表面に気相成長を施すことによって第2の絶縁層を
    形成する工程と、前記第2の絶縁層表面に気相成長もし
    くは真空蒸着やスパッタを施すことによって導電性皮膜
    を形成する工程と、前記導電性皮膜を前記第1の絶縁層
    に設けた穴と同心になるように前記第2の絶縁層が露出
    する穴を設けゲート電極を形成する工程と、前記導電性
    皮膜か前工程で使用したフォトレジストをマスクにして
    前記第2の絶縁層が前記第1の絶縁層に対し、選択比が
    大きく、前記第2の絶縁層のエッチングレートが早いエ
    ッチング液もしくはガスでエッチングを施し、前記第1
    の絶縁層に開けた穴から前記基板を露出させる工程と、
    前記導電性皮膜上に無機あるいは、有機材料からなる犠
    牲層を形成する工程と、前記導電性皮膜に開けた穴の上
    方より高融点金属を入射させ、前記第1の絶縁層の穴か
    ら露出している前記基板とその周辺を底面とする円錐状
    のエミッタ電極を形成する工程と、前記導電性皮膜上に
    も堆積した前記高融点金属を前記犠牲層を取りのぞくこ
    とで除去する工程と、前記第1の絶縁層表面の露出部分
    をエッチングし、窪みを形成する工程とを有することを
    特徴とする電界放射型冷陰極装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の絶縁層を前記エミッタ電極を
    形成した後に形成することを特徴とする請求項3記載の
    電界放射型冷陰極装置の製造方法。
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