JP2900586B2 - 油中水型乳化物 - Google Patents

油中水型乳化物

Info

Publication number
JP2900586B2
JP2900586B2 JP2302067A JP30206790A JP2900586B2 JP 2900586 B2 JP2900586 B2 JP 2900586B2 JP 2302067 A JP2302067 A JP 2302067A JP 30206790 A JP30206790 A JP 30206790A JP 2900586 B2 JP2900586 B2 JP 2900586B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
water
emulsion
phase
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2302067A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04173052A (ja
Inventor
孝二 松田
信行 諏訪
彰夫 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2302067A priority Critical patent/JP2900586B2/ja
Publication of JPH04173052A publication Critical patent/JPH04173052A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2900586B2 publication Critical patent/JP2900586B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Colloid Chemistry (AREA)
  • Edible Oils And Fats (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、油中水型乳化物に関するものである。
さらに詳しくは、本発明は、常温で流動性のある油
相、特に液体油含量の高い油相を用いた場合の油中水型
乳化物に関するものである。
[従来の技術及び、発明が解決しようとする課題] 油中水型乳化物、中でも液体油含量が高い油相の油中
水型乳化物は、乳化状態が不安定で製造時及び保存中に
水分の浸み出しやオイルオフを起こし、種々の用途に満
足に応用できないものであった。油中水型の乳化は、あ
る範囲の固体脂及び液体油を含有するとき一般的に安定
である。これは、固定脂のマトリックスが水及び液体油
を安定に保持しているためと考えられている。液体油含
量の高い乳化系の場合は、特に製造時等や室温以上の高
温において大変に不安定化するものであり、従来におい
ては、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル(PGP
R)が、乳化剤としてやや有効であるとして使用されて
いた。しかしながら、PGPRは風味が悪く、近年の高級化
嗜好には満足に適用しにくくなってきている。油中水型
乳化物の固定脂含量が高いものについては、PGPRやPGPR
と飽和脂肪酸エステルの併用が有効(特開昭61-85141号
公報、特開昭58-170432号公報参照)であることが報告
されているが、液体油含量が高いものについて有効な乳
化剤は今だ見出されていない。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記事情に鑑み液体油含量の高い油相
の優れた油中水型乳化物について鋭意検討を進めた結
果、特定の乳化剤を用いることにより安定な油中水型乳
化物が得られることを見出して本発明を完成するに至っ
た。
すなわち、本発明の要旨は、水相、常温で流動性のあ
る油相及びショ糖縮合リシノール酸エステルを含有する
ことを特徴とする油中水型乳化物に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明においてショ糖縮合リシノール酸エステルは、
リシノール酸縮合物とショ糖とのエステルをいう。リシ
ノール酸には他の脂肪酸が混在するのが通常である。本
発明におけるショ糖縮合リシノール酸エステルは、リシ
ノール酸含量を70%以上、好ましくは80%以上有する混
合脂肪酸のメチルエステル化物とショ糖との反応によっ
て製造される。リシノール酸メチルは、その反応中で、
縮合リシノール酸メチルを同時に生成しながら、ショ糖
とエステル化反応して、ショ糖縮合リシノール酸エステ
ルを生成する。
本発明に用いるショ糖縮合リシノール酸エステルのリ
シノール酸部分の平均縮合度は通常2〜6モル、好まし
くは2〜4モルの場合において本発明の効果が優れる。
また、ショ糖は、1分子中に8個のヒドロキシル基を有
する多価アルコールであるが、ショ糖1分子当り、縮合
リシノール酸が通常2〜6個、好ましくは2〜4個エス
テル化したショ糖縮合リシノール酸エステルの場合にお
いて本発明の効果が優れる。
本発明の油中水型乳化物における、ショ糖縮合リシノ
ール酸エステルの使用量は、乳化物の全量に対して0.1
〜5重量%、好ましくは0.5〜2重量%の範囲を挙げる
ことができる。少なすぎると、安定な乳化物を得るのが
難しくなり、また、過剰に用いると、風味の低下及びコ
スト高を招く。
本発明において、油相に使用する油脂には、特に制限
はなく、大豆油、ナタネ油、パーム油、コーン油、綿実
油、ヤシ油、パーム核油、等々の植物油脂類等、牛脂、
豚脂、魚油、乳脂等の動物油脂類等及びこれらの混合物
が挙げられ、更には、これらの油脂を水添処理したもの
及びエステル交換したもの等も使用できる。また、他に
油相にはビタミン、色素等を適宜配合しても良い。
ここで、油相を常温で流動性のあるものにするには、
上記油脂を必要に応じて混合し、常温で流動性を示すも
のを得る必要がある。例えば、0℃以下の融点(m.p.)
をもつ油脂を20〜70%含むように混合する、あるいは、
全体としてm.p.が30℃以下となるようにしたものを使用
することが望ましい。尚、油脂の融点(m.p.)は、基準
油脂分析試験法(日本油化学協会制定)の融点(上昇融
点)測定法による。
本発明において、水相と油相の比率に関しては特に制
限はない。通常の油中水型乳化物とは、水相:油相の比
率が(重量比、以下同様)10:90〜20:90のものが一般的
であるが、本発明では、一般的なもののみならず、低カ
ロリーを目的として油相の比率を低めた、いわゆる高含
水タイプの油中水型乳化物に関しても優れた安定性を示
す。例えば水相:油相の比率が30:70〜80:20のものにお
いても、安定した乳化物を得ることが出来る。中でも、
高含水タイプの油中水型乳化物としては、水相:油相の
比率が40:60〜60:40のものが最も今後の市場性を期待さ
れており、また、安定性にも優れたものである。本発明
に係る油中水型乳化物には目的に応じて水相、油相の副
成分として、乳製品、糖類、増粘剤、着香料、呈味剤等
又は上記以外の乳化剤例えば、脂肪酸モノグリセライ
ド、レシチン、ソルビタン脂肪酸エステル等を自由に含
ませることもできる。また更に重合リン酸塩等のPH、電
荷調整剤を用いることによって更に安定性を高めること
もできる。
本発明は、安定性の優れた液体油含量の高い油中水型
乳化物であり、例えば、調理用油中水型乳化物として、
あるいは、健康食品用油中水型乳化物としての使用用途
が広く、例えば、マーガリン、ファットスプレット、調
理油、天板油等が挙げられる。
本発明に係わる油中水型乳化物は、例えば以下の様に
して得ることができる。
まず、油脂と乳化剤を常温もしくは40〜60℃位に加熱
下で混合溶解せしめて均一な油相を調整し、一方、水、
もしくは目的に応じた有機酸水、食塩水、あるいはその
他の副成分を溶解又は分散せしめた水相を調整する。次
いで、油相と水相を加熱せずに20〜30℃で、もしくは40
〜60℃に加熱しながら油中水型に混合乳化せしめる。
[実施例] 以下に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1〜2及び比較例1〜3 大豆サラダ油(液体油 100%、m.p.約−10℃)1600g
にショ糖縮合リシノール酸エステル(三菱化成食品
(株)製、商品名RC-085)20gを50℃で分散後、特殊機
化工業製アヂホモミキサーに仕込み、ホモミキサー1000
0rpmパドルミキサー50rpmで真空下1分間攪拌し脱気し
た。次いで真空ラインを切り、ホモミキサー10000rpm、
パドルミキサー50rpmのもとで50℃の水道水を100ml/分
の速度で400g添加し、添加後10分間真空下で攪拌した。
次いで、−10℃の冷却水を循環させ、ホモミキサー0rpm
(停止)、パドルミキサー100rpmのもとで、真空下10分
間攪拌し、およそ15℃の品温とし取り出し、乳化物を得
た。
この乳化物を100CCのビーカーに採取し、20℃、7日
後及び30日後に分離の有無を観察したところ、乳化は極
めて安定で、分離がみられなかった。
以下、第1表の様に水相、油相の比率を変え同様に安
定性を評価した。また、用いる乳化剤を変化させて(実
施例2及び比較例1〜3)同様に評価した。これらの結
果を第1表に示す。
[発明の効果] 本発明によれば、液体油含量が高い油相を用いて、低
含水から高含水の広い範囲で長期にわたり乳化が安定、
特に常温における乳化安定剤が良好であり、かつ風味に
も優れた油中水型乳化物が得られ、食品工業に幅広く応
用できる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23D 7/01,7/015 A23L 1/035

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水相、常温で流動性のある油相及びショ糖
    縮合リシノール酸エステルを含有することを特徴とする
    油中水型乳化物。
  2. 【請求項2】水相:油相の比率(重量比)が30:70〜80:
    20である請求項(1)記載の油中水型乳化物。
JP2302067A 1990-11-07 1990-11-07 油中水型乳化物 Expired - Fee Related JP2900586B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2302067A JP2900586B2 (ja) 1990-11-07 1990-11-07 油中水型乳化物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2302067A JP2900586B2 (ja) 1990-11-07 1990-11-07 油中水型乳化物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04173052A JPH04173052A (ja) 1992-06-19
JP2900586B2 true JP2900586B2 (ja) 1999-06-02

Family

ID=17904517

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2302067A Expired - Fee Related JP2900586B2 (ja) 1990-11-07 1990-11-07 油中水型乳化物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2900586B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04173052A (ja) 1992-06-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5160759A (en) Edible oil-in-water emulsion
EP0011891B1 (en) Emulsions and process for their preparation
JP2862981B2 (ja) 油中水中油型二重乳化油脂組成物
EP1227733B1 (en) Water-in-oil type emulsified fat and/or oil composition
TW200303171A (en) Triglyceride compositions
JPS6345182B2 (ja)
JP3078891B2 (ja) 高水分油中水型乳化油脂組成物
EP0417562B1 (en) Water-in-oil emulsion composition
KR20070007745A (ko) 두부용 응고 제제
JPH038431A (ja) 水中油型乳化組成物
JP2900586B2 (ja) 油中水型乳化物
JP3178094B2 (ja) 高含水油中水型乳化物
JPS6240972B2 (ja)
JPH08332053A (ja) マグネシウム塩の苦味低減方法
JPH0127774B2 (ja)
JP3018464B2 (ja) 油中水型乳化物
JP4132583B2 (ja) 水中油型乳化物
JPH05236896A (ja) 水中油型乳化物の製造法
JPS6239008B2 (ja)
JPH0545213B2 (ja)
JP2982344B2 (ja) 耐熱性油中水型乳化物
JP2777217B2 (ja) 水中油型乳化組成物
JPH069464B2 (ja) 乳化油脂組成物の製造法
JPH0367734B2 (ja)
JP3162825B2 (ja) 油中水型乳化物

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090319

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100319

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees