JP2900444B2 - 仕上げ塗装方法 - Google Patents
仕上げ塗装方法Info
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- macromonomer
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は仕上げ塗装方法に関するものである。
[従来の技術] 複層仕上げ塗材は、建築仕上げ材料・仕上げ塗材の中
心となっており、一般的な外壁仕上げの代表になってお
り、その応用範囲は拡大しつつある。この複層仕上げ塗
料は、顔料および/または骨材を含む主材層で模様を形
成し、上塗り材で主材層の保護、耐候性の付与、光沢、
美観の付与等をもたらす。従来から、この上塗り材には
主に溶剤型のアクリル樹脂系塗料、アクリルウレタン樹
脂系塗料が使用されている。
心となっており、一般的な外壁仕上げの代表になってお
り、その応用範囲は拡大しつつある。この複層仕上げ塗
料は、顔料および/または骨材を含む主材層で模様を形
成し、上塗り材で主材層の保護、耐候性の付与、光沢、
美観の付与等をもたらす。従来から、この上塗り材には
主に溶剤型のアクリル樹脂系塗料、アクリルウレタン樹
脂系塗料が使用されている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の複層仕上げ塗装法における上塗り材では、耐候
性の付与の程度が低く、最近の建築界の要望である高級
指向化、塗り替え費用の高騰等に基づく塗り替え周期の
長期化といった課題に充分対応できるものではない。こ
れらの課題を解消する上塗り材として、最近常乾タイプ
のフッ素樹脂塗料が提案されている。しかし、このフッ
素樹脂塗料は溶剤型であるため、環境保全、安全性向上
を求める社会的風潮に合致するものではなかった。
性の付与の程度が低く、最近の建築界の要望である高級
指向化、塗り替え費用の高騰等に基づく塗り替え周期の
長期化といった課題に充分対応できるものではない。こ
れらの課題を解消する上塗り材として、最近常乾タイプ
のフッ素樹脂塗料が提案されている。しかし、このフッ
素樹脂塗料は溶剤型であるため、環境保全、安全性向上
を求める社会的風潮に合致するものではなかった。
本発明は、上述の従来技術の問題点を解決しようとす
るものであり、環境保全、安全性に優れ、かつ耐候性に
優れた複層仕上げ塗装法を提供しようとするものであ
る。
るものであり、環境保全、安全性に優れ、かつ耐候性に
優れた複層仕上げ塗装法を提供しようとするものであ
る。
[課題を解決するための手段] 本発明は、基材に、顔料および/または骨材を含有す
る塗材からなる層を介して上塗り材を塗装する仕上げ塗
装方法であって、上塗り材が、フルオロオレフィンに基
づく単位および親水性部位を有するマクロモノマーに基
づく単位を有する含フッ素共重合体の水性分散液を主成
分とする塗料であることを特徴とする仕上げ塗装方法を
提供する。
る塗材からなる層を介して上塗り材を塗装する仕上げ塗
装方法であって、上塗り材が、フルオロオレフィンに基
づく単位および親水性部位を有するマクロモノマーに基
づく単位を有する含フッ素共重合体の水性分散液を主成
分とする塗料であることを特徴とする仕上げ塗装方法を
提供する。
本発明における含フッ素共重合体は、フルオロオレフ
ィンに基づく単位および親水性部位を有するマクロモノ
マーに基づく単位を必須構成成分とする含フッ素共重合
体である。
ィンに基づく単位および親水性部位を有するマクロモノ
マーに基づく単位を必須構成成分とする含フッ素共重合
体である。
かかる含フッ素共重合体は、水性分散液の機械的、化
学的安定性に優れるため、上塗り材の保存安定性が優
れ、また、造膜性、塗膜の耐水性および顔料の分散性に
優れるため、顔料の高配合が可能となり、厚塗りができ
る。また、顔料の分散性に優れ、緻密な塗膜を得ること
ができるため、特に優れた耐候性、水、光などの遮断性
が発揮される。これは、セメント系の基材に本発明の方
法を適用した場合に、中性化防止、劣化防止、さらには
アルカリ成分のにじみ出し防止等において顕著な効果と
なってあらわれる。
学的安定性に優れるため、上塗り材の保存安定性が優
れ、また、造膜性、塗膜の耐水性および顔料の分散性に
優れるため、顔料の高配合が可能となり、厚塗りができ
る。また、顔料の分散性に優れ、緻密な塗膜を得ること
ができるため、特に優れた耐候性、水、光などの遮断性
が発揮される。これは、セメント系の基材に本発明の方
法を適用した場合に、中性化防止、劣化防止、さらには
アルカリ成分のにじみ出し防止等において顕著な効果と
なってあらわれる。
また、かかる含フッ素共重合体の水性分散液は、安定
性、顔料、分散性に優れ、アルコール等の引火性有機溶
剤を併用せずに使用できるために、環境保全、安全性の
面できわめて優れた利点を示す。さらに、かかる含フッ
素共重合体は、親水性部位を有するため、従来公知の溶
剤可溶型の含フッ素共重合体を水に分散させた水性分散
液を用いる場合に比べても、防水、透湿性の優れた塗膜
が得られる。したがって、風雨にさらされる場合に建造
される窯業建材用仕上げ塗装方法としてきわめて有用で
ある。
性、顔料、分散性に優れ、アルコール等の引火性有機溶
剤を併用せずに使用できるために、環境保全、安全性の
面できわめて優れた利点を示す。さらに、かかる含フッ
素共重合体は、親水性部位を有するため、従来公知の溶
剤可溶型の含フッ素共重合体を水に分散させた水性分散
液を用いる場合に比べても、防水、透湿性の優れた塗膜
が得られる。したがって、風雨にさらされる場合に建造
される窯業建材用仕上げ塗装方法としてきわめて有用で
ある。
本発明におけるフルオロオレフィンとしては、テトラ
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリ
フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロ
プロピレン、ペンタフルオロプロピレンなどの炭素数2
〜4程度のフルオロオレフィンが好ましく採用される。
パーハロオレフィンは、きわめて優れた耐候性を与える
ため、特に好ましい。
フルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、トリ
フルオロエチレン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロ
プロピレン、ペンタフルオロプロピレンなどの炭素数2
〜4程度のフルオロオレフィンが好ましく採用される。
パーハロオレフィンは、きわめて優れた耐候性を与える
ため、特に好ましい。
本発明における含フッ素共重合体は、親水性部位を有
するマクロモノマーに基づく単位を有することが重要で
ある。この単位が含フッ素共重合体の必須構成成分とし
て含まれているため、水性分散液の機械的・化学的安定
性が改善されるばかりでなく、造膜性、塗膜の耐水性、
顔料等の分散性なども向上する。特にヒドロキシル基の
ような官能基を有する含フッ素共重合体であっても、き
わめて優れた水性分散安定性が達成される。
するマクロモノマーに基づく単位を有することが重要で
ある。この単位が含フッ素共重合体の必須構成成分とし
て含まれているため、水性分散液の機械的・化学的安定
性が改善されるばかりでなく、造膜性、塗膜の耐水性、
顔料等の分散性なども向上する。特にヒドロキシル基の
ような官能基を有する含フッ素共重合体であっても、き
わめて優れた水性分散安定性が達成される。
本発明における親水性部位を有するマクロモノマー
の、親水性部位とは、親水性基を有する部位、または親
水性の結合を有する部位、およびこれらの組合わせから
なる部位を表わしている。この親水性基は、イオン性、
非イオン性、両性およびこれらの組合わせのいずれであ
ってもよいが、上記親水性部位がイオン性の親水性基を
有する部位のみからなる場合には、該水性分散液の化学
的安定性に問題があるため好ましくなく、非イオン性ま
たは両性の親水性基を有する部位と組合わせるか、親水
性の結合を有する部位と組合わせることが望ましい。
の、親水性部位とは、親水性基を有する部位、または親
水性の結合を有する部位、およびこれらの組合わせから
なる部位を表わしている。この親水性基は、イオン性、
非イオン性、両性およびこれらの組合わせのいずれであ
ってもよいが、上記親水性部位がイオン性の親水性基を
有する部位のみからなる場合には、該水性分散液の化学
的安定性に問題があるため好ましくなく、非イオン性ま
たは両性の親水性基を有する部位と組合わせるか、親水
性の結合を有する部位と組合わせることが望ましい。
また、マクロモノマーとは片末端にラジカル重合性不
飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオリゴマーの
ことをいう。すなわち、片末端にラジカル重合性不飽和
基を有し、繰り返し単位を少なくとも2個有する化合物
である。繰り返し単位の種類によって異なるが、通常は
繰り返し単位が100個以下のものが重合性、耐候性等の
面から好ましく採用される。
飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオリゴマーの
ことをいう。すなわち、片末端にラジカル重合性不飽和
基を有し、繰り返し単位を少なくとも2個有する化合物
である。繰り返し単位の種類によって異なるが、通常は
繰り返し単位が100個以下のものが重合性、耐候性等の
面から好ましく採用される。
親水性部位を有するマクロモノマーとして、例えば、
以下のものなどの片末端にラジカル重合性不飽和基を有
するポリエーテル類などが例示される。
以下のものなどの片末端にラジカル重合性不飽和基を有
するポリエーテル類などが例示される。
(1)CH2=CHO(CH2)p[O(CH2)m]nOX (pは1〜10の整数、mは1〜4の整数、nは2〜20
の整数、Xは水素原子または低級アルキル基である) (2)CH2=CHCH2O(CH2)p[O(CH2)m]nOX (p、m、n、Xは(1)式のものと同様である) (3)CH2=CHO(CH2)p− −(OCH2CH2)m(OCH2CH(CH3))nOX (pは1〜10の整数、mは2〜20の整数、nは0〜20
の整数、Xは水素原子または低級アルキル基であり、オ
キシエチレン単位およびオキシプロピレン単位はブロッ
ク、ランダムのいずれの型で配列されていてもよい) (4)CH2=CHCH2O(CH2)p− −(OCH2CH2)m(OCH2CH(CH3))nOX (p、m、n、Xは(3)式のものと同様であり、オ
キシエチレン単位とオキシプロピレン単位はブロック、
ランダムのいずれの型で配列されていてもよい) なかでも、片末端がビニルエーテル型の構造を有する
ものがフルオロオレフィンとの共重合性に優れているた
め好ましく採用される。特にポリエーテル鎖部分が、オ
キシエチレン単位、または、オキシエチレン単位とオキ
シプロピレン単位、からなるものが親水性などに優れて
いるため好ましい。また、オキシエチレン単位を少なく
とも2個有するものは、安定性などの諸性質が達成され
るため好ましい。また、オキシアルキレン単位の数があ
まりに大きいものは、塗膜の耐水性や耐候性などが悪く
なり、好ましくない。
の整数、Xは水素原子または低級アルキル基である) (2)CH2=CHCH2O(CH2)p[O(CH2)m]nOX (p、m、n、Xは(1)式のものと同様である) (3)CH2=CHO(CH2)p− −(OCH2CH2)m(OCH2CH(CH3))nOX (pは1〜10の整数、mは2〜20の整数、nは0〜20
の整数、Xは水素原子または低級アルキル基であり、オ
キシエチレン単位およびオキシプロピレン単位はブロッ
ク、ランダムのいずれの型で配列されていてもよい) (4)CH2=CHCH2O(CH2)p− −(OCH2CH2)m(OCH2CH(CH3))nOX (p、m、n、Xは(3)式のものと同様であり、オ
キシエチレン単位とオキシプロピレン単位はブロック、
ランダムのいずれの型で配列されていてもよい) なかでも、片末端がビニルエーテル型の構造を有する
ものがフルオロオレフィンとの共重合性に優れているた
め好ましく採用される。特にポリエーテル鎖部分が、オ
キシエチレン単位、または、オキシエチレン単位とオキ
シプロピレン単位、からなるものが親水性などに優れて
いるため好ましい。また、オキシエチレン単位を少なく
とも2個有するものは、安定性などの諸性質が達成され
るため好ましい。また、オキシアルキレン単位の数があ
まりに大きいものは、塗膜の耐水性や耐候性などが悪く
なり、好ましくない。
かかる親水性部位を有するマクロモノマーは、ヒドロ
キシル基を有するビニルエーテルもしくはアリルエーテ
ルに、ホルムアルデヒド、ジオールを重合させるまたは
アルキレンオキシドもしくはラクトン環を有する化合物
を開環重合させるなどの方法により製造できる。
キシル基を有するビニルエーテルもしくはアリルエーテ
ルに、ホルムアルデヒド、ジオールを重合させるまたは
アルキレンオキシドもしくはラクトン環を有する化合物
を開環重合させるなどの方法により製造できる。
また、親水性部位を有するマクロモノマーは、親水性
のエチレン性不飽和モノマーがラジカル重合した鎖を有
し、末端にビニルエーテルまたはアリルエーテルのよう
なラジカル重合性不飽和基を有するマクロモノマーであ
ってもよい。
のエチレン性不飽和モノマーがラジカル重合した鎖を有
し、末端にビニルエーテルまたはアリルエーテルのよう
なラジカル重合性不飽和基を有するマクロモノマーであ
ってもよい。
このようなマクロモノマーは、山下らがPolym.Bull.,
5,335(1981)に述べている方法などにより製造でき
る。すなわち、縮合可能な官能基を有する開始剤および
連鎖移動剤の存在下に親水性基を有するエチレン性不飽
和モノマーをラジカル重合させることにより、縮合可能
な官能基を有する重合体を製造し、ついでこの重合体の
官能基にグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリル
エーテルのような化合物を反応させ、末端にラジカル重
合性不飽和基を導入する方法などが例示される。
5,335(1981)に述べている方法などにより製造でき
る。すなわち、縮合可能な官能基を有する開始剤および
連鎖移動剤の存在下に親水性基を有するエチレン性不飽
和モノマーをラジカル重合させることにより、縮合可能
な官能基を有する重合体を製造し、ついでこの重合体の
官能基にグリシジルビニルエーテル、グリシジルアリル
エーテルのような化合物を反応させ、末端にラジカル重
合性不飽和基を導入する方法などが例示される。
このマクロモノマーの製造に用いられるエチレン性不
飽和モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、2−メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、多価アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルおよびビニルピロリドンなどがある。
飽和モノマーとしては、(メタ)アクリルアミド、N−
メチロール(メタ)アクリルアミド、2−メトキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ジアセトンアクリルアミド、
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、多価アルコールの(メタ)アクリル
酸エステルおよびビニルピロリドンなどがある。
この他に、共重合可能なモノマーとして、(メタ)ア
クリルアミドとその誘導体、N−メチロールアクリルア
ミド誘導体、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル
酸トリエチレングリコールメチルエーテル、(2−ヒド
ロキシエチルアクリル酸)ホスフェート、ブトキシエチ
ルアクリレートなどがある。
クリルアミドとその誘導体、N−メチロールアクリルア
ミド誘導体、アクリル酸エチルカルビトール、アクリル
酸トリエチレングリコールメチルエーテル、(2−ヒド
ロキシエチルアクリル酸)ホスフェート、ブトキシエチ
ルアクリレートなどがある。
また、このマクロモノマーの調製に用いられる開始剤
としては4,4′−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、
2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、過酸
化カリウム、過酸化アンモニウム、アゾビスイソブチロ
ニトリル、過酸化ベンゾイルなどがある。
としては4,4′−アゾビス−4−シアノバレリアン酸、
2,2′−アゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩、過酸
化カリウム、過酸化アンモニウム、アゾビスイソブチロ
ニトリル、過酸化ベンゾイルなどがある。
本発明における含フッ素共重合体は、上記2種の単位
の他にヒドロキシル基を含有する単位を含むことができ
る。本発明における水性分散液は、含フッ素共重合体が
ヒドロキシル基を有していても安定性は損なわれない。
また、含フッ素共重合体がヒドロキシル基を有している
場合は、上塗り材ベースとしたときに、硬化剤の併用に
よりきわめて優れた耐水、耐溶剤性を有する塗膜を得る
ことができる利点がある。
の他にヒドロキシル基を含有する単位を含むことができ
る。本発明における水性分散液は、含フッ素共重合体が
ヒドロキシル基を有していても安定性は損なわれない。
また、含フッ素共重合体がヒドロキシル基を有している
場合は、上塗り材ベースとしたときに、硬化剤の併用に
よりきわめて優れた耐水、耐溶剤性を有する塗膜を得る
ことができる利点がある。
また、ヒドロキシル基を含有する単位は、ヒドロキシ
ル基含有モノマーを共重合することにより、または、重
合体を高分子反応させてヒドロキシル基を含有する単位
を形成させることにより、導入できる。
ル基含有モノマーを共重合することにより、または、重
合体を高分子反応させてヒドロキシル基を含有する単位
を形成させることにより、導入できる。
ここで、ヒドロキシル基含有モノマーとしては、ヒド
ロキシブチルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキ
ルビニルエーテル類、ヒドロキシエチルアリルエーテル
のようなヒドロキシアルキルアリルエーテル類、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートのような(メタ)アク
リル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが例示され
る。
ロキシブチルビニルエーテルのようなヒドロキシアルキ
ルビニルエーテル類、ヒドロキシエチルアリルエーテル
のようなヒドロキシアルキルアリルエーテル類、ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレートのような(メタ)アク
リル酸のヒドロキシアルキルエステルなどが例示され
る。
また、重合体を高分子反応させてヒドロキシル基を含
有する単位を形成させる方法としては、重合後加水分解
可能なビニルエステル類を共重合させた後、加水分解せ
しめてヒドロキシル基を形成せしめる方法などが例示さ
れる。
有する単位を形成させる方法としては、重合後加水分解
可能なビニルエステル類を共重合させた後、加水分解せ
しめてヒドロキシル基を形成せしめる方法などが例示さ
れる。
本発明における含フッ素共重合体は、上記単位の他
に、これらと共重合可能な単量体に基づく単位が含まれ
ていてもよい。
に、これらと共重合可能な単量体に基づく単位が含まれ
ていてもよい。
かかる単量体としては、エチレン、プロピレンなどの
オレフィン類、エチルビニルエーテル、プロピルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニ
ルエーテルなどのビニルエーテル類や、ビニルエステル
類、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合
物などのビニル系化合物、エチルアリルエーテルなどの
アリルエーテル類やアリルエステル類、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリロイル化
合物などが例示される。特に、オレフィン類、ビニルエ
ーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類、アリ
ルエステル類が好ましく採用される。
オレフィン類、エチルビニルエーテル、プロピルビニル
エーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニ
ルエーテルなどのビニルエーテル類や、ビニルエステル
類、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル化合
物などのビニル系化合物、エチルアリルエーテルなどの
アリルエーテル類やアリルエステル類、アクリル酸ブチ
ル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリロイル化
合物などが例示される。特に、オレフィン類、ビニルエ
ーテル類、ビニルエステル類、アリルエーテル類、アリ
ルエステル類が好ましく採用される。
ここで、オレフィン類としては炭素数2〜10程度のも
のが好ましく、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、
アリルエーテル類、アリルエステル類としては、炭素数
2〜15程度の直鎖状、分岐状または脂環状のアルキル基
を有するものが好ましい。かかる単量体は炭素に結合し
た水素の少なくとも一部がフッ素に置換されていてもよ
い。
のが好ましく、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、
アリルエーテル類、アリルエステル類としては、炭素数
2〜15程度の直鎖状、分岐状または脂環状のアルキル基
を有するものが好ましい。かかる単量体は炭素に結合し
た水素の少なくとも一部がフッ素に置換されていてもよ
い。
本発明における含フッ素共重合体は、フルオロオレフ
ィンに基づく単位が20〜80モル%、親水性部位を有する
マクロモノマーに基づく単位が0.1〜25モル%の割合で
あることが好ましい。フルオロオレフィンに基づく単位
があまりに少ないと耐候性が充分に発揮されず、また多
すぎると水分散性がきわめて悪くなるため好ましくな
い。特に30〜70モル%であることが好ましい。
ィンに基づく単位が20〜80モル%、親水性部位を有する
マクロモノマーに基づく単位が0.1〜25モル%の割合で
あることが好ましい。フルオロオレフィンに基づく単位
があまりに少ないと耐候性が充分に発揮されず、また多
すぎると水分散性がきわめて悪くなるため好ましくな
い。特に30〜70モル%であることが好ましい。
また、親水性部位を有するマクロモノマーに基づく単
位が、少なすぎると水分散性がきわめて悪くなり、また
多すぎると塗膜の耐候性、耐水性が悪くなるため好まし
くない。特に造膜性にきわめて優れるという効果が達成
されるために、この単位が0.3〜20モル%の割合で含ま
れることが好ましい。また、ヒドロキシル基を有する単
位が含まれる場合は、25モル%以下であることが好まし
い。この単位の割合があまりに大きいと水分散性が低下
し、また塗膜を硬化せしめたときに硬く、脆いものにな
ったり、残存ヒドロキシル基の影響で耐水性が低下した
りすることがあるので好ましくない。
位が、少なすぎると水分散性がきわめて悪くなり、また
多すぎると塗膜の耐候性、耐水性が悪くなるため好まし
くない。特に造膜性にきわめて優れるという効果が達成
されるために、この単位が0.3〜20モル%の割合で含ま
れることが好ましい。また、ヒドロキシル基を有する単
位が含まれる場合は、25モル%以下であることが好まし
い。この単位の割合があまりに大きいと水分散性が低下
し、また塗膜を硬化せしめたときに硬く、脆いものにな
ったり、残存ヒドロキシル基の影響で耐水性が低下した
りすることがあるので好ましくない。
また、この単位は、前述の親水性部位を有するマクロ
モノマーに基づく単位がヒドロキシル基を有するものを
含んでいる場合、その単位は、親水性部位を有するマク
ロモノマーに基づく単位およびヒドロキシル基を有する
単位の両方の計算に含められる。上記フルオロオレフィ
ンに基づく単位および親水性部位を有するマクロモノマ
ーに基づく単位以外の単位は、0〜70モル%であること
が好ましい。この単位が多すぎると耐候性が悪くなり、
好ましくない。
モノマーに基づく単位がヒドロキシル基を有するものを
含んでいる場合、その単位は、親水性部位を有するマク
ロモノマーに基づく単位およびヒドロキシル基を有する
単位の両方の計算に含められる。上記フルオロオレフィ
ンに基づく単位および親水性部位を有するマクロモノマ
ーに基づく単位以外の単位は、0〜70モル%であること
が好ましい。この単位が多すぎると耐候性が悪くなり、
好ましくない。
本発明における上塗り材は、上述の含フッ素共重合体
の水性分散液を主成分とする。ここで、含フッ素共重合
体の水性分散液は、通常含フッ素重合体水性分散液で用
いられる乳化剤や親水性有機溶剤が存在しなくとも、優
れた機械的、化学的安定性を発揮する。乳化剤および親
水性有機溶剤の一方または両方が添加されていても支障
ない。しかし、乳化剤は塗膜の耐水性を低下させる、親
水性有機溶剤は環境保全、安全性という点から添加され
ていないことが好ましい。
の水性分散液を主成分とする。ここで、含フッ素共重合
体の水性分散液は、通常含フッ素重合体水性分散液で用
いられる乳化剤や親水性有機溶剤が存在しなくとも、優
れた機械的、化学的安定性を発揮する。乳化剤および親
水性有機溶剤の一方または両方が添加されていても支障
ない。しかし、乳化剤は塗膜の耐水性を低下させる、親
水性有機溶剤は環境保全、安全性という点から添加され
ていないことが好ましい。
ここで、乳化剤を使用する場合には、アニオン性、カ
チオン性、ノニオン性、両性、ノニオン−カチオン型、
ノニオン−アニオン型また反応性基をもったものを単独
でまたは併用して使用できる。
チオン性、ノニオン性、両性、ノニオン−カチオン型、
ノニオン−アニオン型また反応性基をもったものを単独
でまたは併用して使用できる。
本発明における水性分散液は、フルオロオレフィン、
親水性部位を有するマクロモノマー、および必要により
他の単量体、を水性媒体中、乳化重合することにより製
造できる。乳化重合の開始は、通常の乳化重合の開始と
同様に重合開始剤の添加により行なわれる。
親水性部位を有するマクロモノマー、および必要により
他の単量体、を水性媒体中、乳化重合することにより製
造できる。乳化重合の開始は、通常の乳化重合の開始と
同様に重合開始剤の添加により行なわれる。
かかる重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤が
使用できるが、水溶性開始剤が好ましく採用され、具体
的には過硫酸アンモニウム塩等の過硫酸塩、過酸化水素
またはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリ
ウム等の還元剤との組合わせからなるレドックス開始
剤、さらにこれらに少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀等を共
存させた系の無機系開始剤、またはジコハク酸パーオキ
シド、ジグルタル酸パーオキシド等の二塩基酸過酸化
物、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩、アゾビスブ
チロニトリル等の有機系開始剤が例示される。
使用できるが、水溶性開始剤が好ましく採用され、具体
的には過硫酸アンモニウム塩等の過硫酸塩、過酸化水素
またはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チオ硫酸ナトリ
ウム等の還元剤との組合わせからなるレドックス開始
剤、さらにこれらに少量の鉄、第一鉄塩、硫酸銀等を共
存させた系の無機系開始剤、またはジコハク酸パーオキ
シド、ジグルタル酸パーオキシド等の二塩基酸過酸化
物、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩、アゾビスブ
チロニトリル等の有機系開始剤が例示される。
重合開始剤の使用量は、種類、乳化重合条件等に応じ
て適宜変更でき、通常は乳化重合させるべき単量体100
重量部当り0.005〜0.5重量部程度が好ましく採用され
る。また、これらの重合開始剤は一括添加してもよい
が、必要に応じて分割添加してもよい。
て適宜変更でき、通常は乳化重合させるべき単量体100
重量部当り0.005〜0.5重量部程度が好ましく採用され
る。また、これらの重合開始剤は一括添加してもよい
が、必要に応じて分割添加してもよい。
また、乳化物のpHを上昇させる目的で、pH調整剤を用
いてもよい。かかるpH調整剤としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、o−リン酸水素ナトリウム、チオ硫
酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム等の無機塩基および
トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基
類などが例示される。pH調整剤の添加量は、通常乳化重
合媒体100重量部当り0.05〜5重量部程度、好ましくは
0.1〜1重量部程度である。
いてもよい。かかるpH調整剤としては、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、o−リン酸水素ナトリウム、チオ硫
酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム等の無機塩基および
トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基
類などが例示される。pH調整剤の添加量は、通常乳化重
合媒体100重量部当り0.05〜5重量部程度、好ましくは
0.1〜1重量部程度である。
また、乳化重合開始温度は主に重合開始剤の種類に応
じて適宜最適値が選定されるが、通常は、0〜100℃、
特に10〜90℃程度が好ましく採用される。また、反応圧
力は、適宜選定できるが、通常は1〜100kg/cm2、特に
2〜50kg/cm2程度を採用するのが望ましい。
じて適宜最適値が選定されるが、通常は、0〜100℃、
特に10〜90℃程度が好ましく採用される。また、反応圧
力は、適宜選定できるが、通常は1〜100kg/cm2、特に
2〜50kg/cm2程度を採用するのが望ましい。
かかる製造方法において、モノマー、溶媒、開始剤等
の添加物をそのまま一括仕込して重合してもよいが、分
散粒子の粒子径を小さくして分散液の安定性および塗膜
の光沢等の諸物性を向上させる目的で、重合開始剤を添
加する以前にホモジナイザー等の撹拌機を用いて前乳化
させ、その後に開始剤を添加して重合してもよい。ま
た、モノマーを分割してまたは連続して添加してもよ
く、その際モノマー組成は異なってもよい。
の添加物をそのまま一括仕込して重合してもよいが、分
散粒子の粒子径を小さくして分散液の安定性および塗膜
の光沢等の諸物性を向上させる目的で、重合開始剤を添
加する以前にホモジナイザー等の撹拌機を用いて前乳化
させ、その後に開始剤を添加して重合してもよい。ま
た、モノマーを分割してまたは連続して添加してもよ
く、その際モノマー組成は異なってもよい。
本発明における上塗り材は体質顔料および/または顔
料が混入されていてもよい。
料が混入されていてもよい。
かかる体質顔料は、特別に制限はない。例えば、重質
炭酸カルシウム、シリカ粉末、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、ケイ酸微粉末、砕石、天然石、陶石、寒水石、
生石膏、マイカ、プラスチックチップ等が使用される。
顔料は、通常塗料に用いられる顔料でよく、特別に制限
はない。例えば、二酸化チタン(ルチルまたはアナター
ゼ)、酸化鉄、酸化亜鉛、並びに組成物に所望の色彩を
与えるクロム酸塩および有機顔料のような種々の着色顔
料が挙げられる。
炭酸カルシウム、シリカ粉末、炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、ケイ酸微粉末、砕石、天然石、陶石、寒水石、
生石膏、マイカ、プラスチックチップ等が使用される。
顔料は、通常塗料に用いられる顔料でよく、特別に制限
はない。例えば、二酸化チタン(ルチルまたはアナター
ゼ)、酸化鉄、酸化亜鉛、並びに組成物に所望の色彩を
与えるクロム酸塩および有機顔料のような種々の着色顔
料が挙げられる。
さらに、本発明における上塗り材には必要に応じて着
色剤、造膜剤、分散剤、増粘剤、防腐防カビ剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、ハジキ防止剤、皮バ
リ防止剤、硬化剤、消泡剤などが混入されていてもよ
い。
色剤、造膜剤、分散剤、増粘剤、防腐防カビ剤、可塑
剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、ハジキ防止剤、皮バ
リ防止剤、硬化剤、消泡剤などが混入されていてもよ
い。
着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料などが例
示される。造膜助剤としては、通常のエマルション塗料
に用いられる造膜助剤が用いられる。例えば、液状の有
機系化合物であるものは使用できるが、好適なものは、
エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリ
コール系化合物およびそれらのエーテル系誘導体、エス
テル系誘導体、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル
などの可塑剤として用いられるもの、2,2,4−トリメチ
ルペンタン−1,3−グリコールモノブチレートが用いら
れる。これらの他、一般の有機溶剤も使用できる。
示される。造膜助剤としては、通常のエマルション塗料
に用いられる造膜助剤が用いられる。例えば、液状の有
機系化合物であるものは使用できるが、好適なものは、
エチレングリコール、プロピレングリコールなどのグリ
コール系化合物およびそれらのエーテル系誘導体、エス
テル系誘導体、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル
などの可塑剤として用いられるもの、2,2,4−トリメチ
ルペンタン−1,3−グリコールモノブチレートが用いら
れる。これらの他、一般の有機溶剤も使用できる。
可塑剤としては、従来公知のもの、例えば上記例示の
低分子量可塑剤、ビニル重合体可塑剤、ポリエステル系
可塑剤等の高分子量可塑剤等が挙げられる。硬化剤とし
ては、例えばヘキサメチレンイソシアネート三量体等の
ブロックイソシアネート、メチル化メラミン、メチロー
ル化メラミン、ブチロール化メラミン等のメラミン樹
脂、メチル化尿素、ブチル化尿素等の尿素樹脂などが挙
げられる。
低分子量可塑剤、ビニル重合体可塑剤、ポリエステル系
可塑剤等の高分子量可塑剤等が挙げられる。硬化剤とし
ては、例えばヘキサメチレンイソシアネート三量体等の
ブロックイソシアネート、メチル化メラミン、メチロー
ル化メラミン、ブチロール化メラミン等のメラミン樹
脂、メチル化尿素、ブチル化尿素等の尿素樹脂などが挙
げられる。
本発明における上塗り材は、アクリル系ポリマーなど
他の水性分散液をブレンドして用いた方が塗膜の諸物性
が向上したり、コストの面で有利になる場合もある。
他の水性分散液をブレンドして用いた方が塗膜の諸物性
が向上したり、コストの面で有利になる場合もある。
本発明において、顔料および/または骨材を含有する
塗材としては、通常の複層仕上げ塗材の主材として用い
られているものが好適に使用できる。具体的には、JIS
A6910−1988に示されるような主材が例示される。ま
た、かかる層として、JIS A6915−1984、JIS A6021−19
89に示されるような塗材を用いて形成された層でもよ
い。
塗材としては、通常の複層仕上げ塗材の主材として用い
られているものが好適に使用できる。具体的には、JIS
A6910−1988に示されるような主材が例示される。ま
た、かかる層として、JIS A6915−1984、JIS A6021−19
89に示されるような塗材を用いて形成された層でもよ
い。
本発明において用いうる骨材は、仕上げ塗材の主材に
用いられる骨材でよく、特別に制限はない。例えば、重
質炭酸カルシウム、シリカ粉末、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、ケイ酸微粉末、砕石、天然石、陶石、寒水
石、生石膏、マイカ、プラスチックチップ等が使用され
る。
用いられる骨材でよく、特別に制限はない。例えば、重
質炭酸カルシウム、シリカ粉末、炭酸カルシウム、硫酸
バリウム、ケイ酸微粉末、砕石、天然石、陶石、寒水
石、生石膏、マイカ、プラスチックチップ等が使用され
る。
これらの骨材を選択、組合わせて、含フッ素共重合体
を結合材として構成することにより、薄付け仕上げ塗材
(いわゆる、リシン状仕上げ塗材)、厚付け仕上げ塗材
(いわゆる、スタッコ状仕上げ塗材)の他にも、合成樹
脂エマルション系複層仕上げ塗材と同様な凹凸状・凸部
処理状・クレータ状仕上げ塗材や、ローラ塗装用仕上げ
塗材、さらに、大理石調模様を形成する仕上げ塗材、厚
付け仕上げ塗材を得ることができる。
を結合材として構成することにより、薄付け仕上げ塗材
(いわゆる、リシン状仕上げ塗材)、厚付け仕上げ塗材
(いわゆる、スタッコ状仕上げ塗材)の他にも、合成樹
脂エマルション系複層仕上げ塗材と同様な凹凸状・凸部
処理状・クレータ状仕上げ塗材や、ローラ塗装用仕上げ
塗材、さらに、大理石調模様を形成する仕上げ塗材、厚
付け仕上げ塗材を得ることができる。
[実施例] 「合成例:含フッ素共重合体水性分散液の製造」 内容積2500mlのステンレス製撹拌機付オートクレーブ
(耐圧50kg/cm2)にエチルビニルエーテルを354部、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテルを24部、親水性部位を有
するマクロモノマーCH2=CHO(CH2)4(OCH2CH2)nOH
(数平均分子量500)を55部、イオン交換水を980部、パ
ーフルオロオクタン酸アンモニウム塩を10.4部、日本乳
化剤(株)製乳化剤Newcol 293を13部、同じくNewcol
240を18部、炭酸カリウムを2.1部、リン酸水素二ナト
リウム二水塩を10.4部、過硫酸アンモニウムを0.7部仕
込み、氷冷して、窒素ガスを3.5kg/cm2になるように加
圧脱気し、これを2回繰り返した後120mmHgまで脱気
し、溶存空気を除去した後、クロロトリフルオロエチレ
ンを243部仕込んだ後に30℃で反応を開始した。
(耐圧50kg/cm2)にエチルビニルエーテルを354部、ヒ
ドロキシブチルビニルエーテルを24部、親水性部位を有
するマクロモノマーCH2=CHO(CH2)4(OCH2CH2)nOH
(数平均分子量500)を55部、イオン交換水を980部、パ
ーフルオロオクタン酸アンモニウム塩を10.4部、日本乳
化剤(株)製乳化剤Newcol 293を13部、同じくNewcol
240を18部、炭酸カリウムを2.1部、リン酸水素二ナト
リウム二水塩を10.4部、過硫酸アンモニウムを0.7部仕
込み、氷冷して、窒素ガスを3.5kg/cm2になるように加
圧脱気し、これを2回繰り返した後120mmHgまで脱気
し、溶存空気を除去した後、クロロトリフルオロエチレ
ンを243部仕込んだ後に30℃で反応を開始した。
このときオートクレーブの圧力はゲージ圧で3kg/cm2G
で、反応が進行すると圧力が低下したが、圧力が一定
(3kg/cm2G)になるようにクロロトリフルオロエチレン
をさらに365部添加した。その後ゲージ圧がほぼ0kg/cm2
Gになるまで反応を行なった。総反応時間は26hrであっ
た。得られた水性分散液を、含フッ素共重合体濃度約40
重量%に調整し、以下の実施例に使用した。
で、反応が進行すると圧力が低下したが、圧力が一定
(3kg/cm2G)になるようにクロロトリフルオロエチレン
をさらに365部添加した。その後ゲージ圧がほぼ0kg/cm2
Gになるまで反応を行なった。総反応時間は26hrであっ
た。得られた水性分散液を、含フッ素共重合体濃度約40
重量%に調整し、以下の実施例に使用した。
「実施例1」 水性フッ素樹脂塗料としては次の組成からなる塗料を
調製した。
調製した。
含フッ素共重合体水性分散液 89.0部 ルチル型二酸化チタン顔料 5.3部 添加剤(分散剤、消泡剤、造膜助剤、増粘剤) 2.4部 水 3.3部 100.0部(重量部) 得られた塗料を用い、複層仕上げ塗材とし、石綿スレ
ート板を基材として均一に吹付塗装した板を20℃、65%
RHの標準状態内で14日間放置、硬化せしめたものをサン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験
を実施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行
なった。試験結果を表1に併記する。
ート板を基材として均一に吹付塗装した板を20℃、65%
RHの標準状態内で14日間放置、硬化せしめたものをサン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験
を実施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行
なった。試験結果を表1に併記する。
なお、本試験に使用した複層仕上げ塗材主材はJIS A6
910−1988の複層塗材REの主材である。
910−1988の複層塗材REの主材である。
「比較例1」 実施例1において、上塗り材に市販の溶液形アクリル
樹脂塗料と市販の溶液型アクリルウレタン樹脂塗料を用
いて実施例1と同様に促進耐候性試験体を作製し、サン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性を実
施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表1に併記する。
樹脂塗料と市販の溶液型アクリルウレタン樹脂塗料を用
いて実施例1と同様に促進耐候性試験体を作製し、サン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性を実
施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表1に併記する。
「実施例2」 含フッ素共重合体水性分散液 93.1部 ルチル型二酸化チタン顔料 2.0部 添加剤(分散剤、消泡剤、造膜助剤、増粘剤) 2.2部 水 2.7部 100.0部(重量部) 上記の組成以外は実施例1と同様に実施した。得られ
た塗料を用い、複層仕上げ塗材とし、石綿スレート板を
基材として均一に吹付塗装した板を20℃、65%RHの標準
状態内で14日間放置、硬化せしめたものをサンシャイン
ウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験を実施
し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表2に併記する。
た塗料を用い、複層仕上げ塗材とし、石綿スレート板を
基材として均一に吹付塗装した板を20℃、65%RHの標準
状態内で14日間放置、硬化せしめたものをサンシャイン
ウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験を実施
し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表2に併記する。
なお、本試験に使用した複層仕上げ塗材主材はJIS A6
910−1988の複層塗材Eの主材である。
910−1988の複層塗材Eの主材である。
「比較例2」 実施例2において、上塗り材に市販の溶液形アクリル
樹脂塗料と市販の溶液型アクリルウレタン樹脂塗料を用
いて実施例2と同様に促進耐候性試験体を作製し、サン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性を実
施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表2に併記する。
樹脂塗料と市販の溶液型アクリルウレタン樹脂塗料を用
いて実施例2と同様に促進耐候性試験体を作製し、サン
シャインウェザーメーターで2000時間の促進耐候性を実
施し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表2に併記する。
「実施例3」 水性フッ素樹脂塗料として実施例1で調製した塗料と
同一の組成からなる塗料を用いた。
同一の組成からなる塗料を用いた。
得られた塗料を用い、正南の上方に向け、水平面と作
る角度が30゜、試験片の下端が地面から700mm以上にあ
るように3年間屋外曝露された各種複合仕上げ塗材との
密着性試験および促進耐候性試験を実施した。この試験
で使用した3年間屋外曝露された各種複合仕上げ塗材の
主材としては、JIS A6910−1988の複層塗材CEの主材に
溶液形アクリル樹脂塗料、溶液形アクリルウレタン樹脂
塗料および水性アクリル樹脂塗料をそれぞれ塗装したも
のである。
る角度が30゜、試験片の下端が地面から700mm以上にあ
るように3年間屋外曝露された各種複合仕上げ塗材との
密着性試験および促進耐候性試験を実施した。この試験
で使用した3年間屋外曝露された各種複合仕上げ塗材の
主材としては、JIS A6910−1988の複層塗材CEの主材に
溶液形アクリル樹脂塗料、溶液形アクリルウレタン樹脂
塗料および水性アクリル樹脂塗料をそれぞれ塗装したも
のである。
また、水性フッ素樹脂塗料を塗装するに先立ち、塗装
面の素地調整として、水洗いと耐水サンドペーパー#18
0による目荒らしを実施した。これらの素地調整を実施
したものに水性フッ素樹脂塗料を均一に吹付塗装し、20
℃、65%RHの標準状態内で14日間放置、硬化せしめたも
のをテープゴバン目試験による密着性試験とサンシャイ
ンウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験を実施
し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表3に併記する。
面の素地調整として、水洗いと耐水サンドペーパー#18
0による目荒らしを実施した。これらの素地調整を実施
したものに水性フッ素樹脂塗料を均一に吹付塗装し、20
℃、65%RHの標準状態内で14日間放置、硬化せしめたも
のをテープゴバン目試験による密着性試験とサンシャイ
ンウェザーメーターで2000時間の促進耐候性試験を実施
し、外観変化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なっ
た。試験結果を表3に併記する。
「比較例3」 実施例3において、水性フッ素樹脂塗料の代わりに市
販の溶液型アクリル樹脂塗料および市販の溶液型アクリ
ルウレタン樹脂塗料を用いて、実施例3と同様にテープ
ゴバン目試験による密着性試験とサンシャインウェザー
メーターで2000時間の促進耐候性試験を実施し、外観変
化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なった。試験結果
を表3に併記する。
販の溶液型アクリル樹脂塗料および市販の溶液型アクリ
ルウレタン樹脂塗料を用いて、実施例3と同様にテープ
ゴバン目試験による密着性試験とサンシャインウェザー
メーターで2000時間の促進耐候性試験を実施し、外観変
化の肉眼観察と光沢保持率の測定を行なった。試験結果
を表3に併記する。
以上の結果から明らかなように、水性フッ素樹脂塗料
を上塗り材として構成する複層仕上げ塗材は、従来の溶
液型アクリル樹脂塗料や溶液型アクリルウレタン樹脂塗
料を上塗り材に用いた複層仕上げ塗材に比べ、耐候性に
優れることが確認された。
を上塗り材として構成する複層仕上げ塗材は、従来の溶
液型アクリル樹脂塗料や溶液型アクリルウレタン樹脂塗
料を上塗り材に用いた複層仕上げ塗材に比べ、耐候性に
優れることが確認された。
[発明の効果] 本発明の方法は、溶剤規制のある場所、または現場、
市街地においても、耐久性に優れた塗装仕上げが可能で
ある。フルオロオレフィンに基づく単位および親水性部
位を有するマクロモノマーに基づく単位を有する含フッ
素共重合体を用いると、厚塗りができ、さらに緻密な塗
膜が得られ、特に優れた耐候性、水、光などの遮断性な
どが発揮されるため、窯業建材の分野における利用価値
はきわめて高い。
市街地においても、耐久性に優れた塗装仕上げが可能で
ある。フルオロオレフィンに基づく単位および親水性部
位を有するマクロモノマーに基づく単位を有する含フッ
素共重合体を用いると、厚塗りができ、さらに緻密な塗
膜が得られ、特に優れた耐候性、水、光などの遮断性な
どが発揮されるため、窯業建材の分野における利用価値
はきわめて高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−158766(JP,A) 特開 昭63−314202(JP,A) 特開 昭58−137471(JP,A) 特開 昭58−133873(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 1/00 - 7/26 C09D 127/12 - 127/20
Claims (2)
- 【請求項1】基材に、顔料および/または骨材を含有す
る塗材からなる層を介して上塗り材を塗装する仕上げ塗
装方法であって、上塗り材が、フルオロオレフィンに基
づく単位および親水性部位を有するマクロモノマーに基
づく単位を有する含フッ素共重合体の水性分散液を主成
分とする塗料であることを特徴とする仕上げ塗装方法。 - 【請求項2】親水性部位を有するマクロモノマーが、片
末端にラジカル重合性不飽和基を有するポリエーテル類
である請求項1に記載の仕上げ塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29104089A JP2900444B2 (ja) | 1989-11-10 | 1989-11-10 | 仕上げ塗装方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29104089A JP2900444B2 (ja) | 1989-11-10 | 1989-11-10 | 仕上げ塗装方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03154675A JPH03154675A (ja) | 1991-07-02 |
JP2900444B2 true JP2900444B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=17763663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29104089A Expired - Lifetime JP2900444B2 (ja) | 1989-11-10 | 1989-11-10 | 仕上げ塗装方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2900444B2 (ja) |
-
1989
- 1989-11-10 JP JP29104089A patent/JP2900444B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03154675A (ja) | 1991-07-02 |
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Legal Events
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