JPH0753911A - 含フッ素水性塗料組成物 - Google Patents
含フッ素水性塗料組成物Info
- Publication number
- JPH0753911A JPH0753911A JP21902993A JP21902993A JPH0753911A JP H0753911 A JPH0753911 A JP H0753911A JP 21902993 A JP21902993 A JP 21902993A JP 21902993 A JP21902993 A JP 21902993A JP H0753911 A JPH0753911 A JP H0753911A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- water
- fluoroolefin
- group
- hydrophilic
- macromonomer
- Prior art date
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- Pending
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- Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】親水性部位を有するマクロモノマーを必須構成
成分とする共重合可能な単量体とフルオロオレフィンを
水性媒体中で乳化重合して得られる水性分散液と無機ケ
イ素化合物を必須成分とする含フッ素水性塗料組成物。 【効果】本発明の含フッ素水性塗料組成物は、耐候性、
耐水性などの優れた塗膜を形成することができ、しかも
塗膜に付着した汚れが降雨により流れ落ちやすいという
従来見られなかった性能も付与することが可能である。
また水性塗料であるため、有機溶剤の使用量が極め少な
くて済み、環境汚染の問題がないものである。そのため
幅広い用途に適用が可能であり、例えば、ガラス、金
属、セメントなど外装用無機建材の塗装などに有用であ
る。
成分とする共重合可能な単量体とフルオロオレフィンを
水性媒体中で乳化重合して得られる水性分散液と無機ケ
イ素化合物を必須成分とする含フッ素水性塗料組成物。 【効果】本発明の含フッ素水性塗料組成物は、耐候性、
耐水性などの優れた塗膜を形成することができ、しかも
塗膜に付着した汚れが降雨により流れ落ちやすいという
従来見られなかった性能も付与することが可能である。
また水性塗料であるため、有機溶剤の使用量が極め少な
くて済み、環境汚染の問題がないものである。そのため
幅広い用途に適用が可能であり、例えば、ガラス、金
属、セメントなど外装用無機建材の塗装などに有用であ
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は含フッ素水性塗料組成物
に関する。
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルオロオレフィンとシクロヘキ
シルビニルエーテル及びその他各種の単量体からなる共
重合体が室温で有機溶媒に可溶であり、塗料として用い
た場合に透明で高光沢を有し、しかも高耐候性、撥水撥
油性、耐汚染性、非粘着性などフッ素樹脂の有する優れ
た特性を備えた塗膜を与えることが知られており(例え
ば特開昭55−44083 号公報)、建築などの分野で使用が
増大しつつある。
シルビニルエーテル及びその他各種の単量体からなる共
重合体が室温で有機溶媒に可溶であり、塗料として用い
た場合に透明で高光沢を有し、しかも高耐候性、撥水撥
油性、耐汚染性、非粘着性などフッ素樹脂の有する優れ
た特性を備えた塗膜を与えることが知られており(例え
ば特開昭55−44083 号公報)、建築などの分野で使用が
増大しつつある。
【0003】この一方で、近年大気汚染の観点から有機
溶剤の使用に対して規制が行われつつあるため、有機溶
剤を用いない水性塗料や粉体塗料に対する需要が高まっ
ている。フッ素樹脂についてもそのための検討がなされ
ており、フルオロオレフィン単位と親水性部位を有する
マクロモノマー単位を必須構成成分とする含フッ素共重
合体が、非常に安定に水に分散され、水性塗料用原料と
して有用であることが報告されている(例えば特開平2
−225550号公報)。この水性塗料も、高耐候性、撥水撥
油性、非粘着性などを示す。
溶剤の使用に対して規制が行われつつあるため、有機溶
剤を用いない水性塗料や粉体塗料に対する需要が高まっ
ている。フッ素樹脂についてもそのための検討がなされ
ており、フルオロオレフィン単位と親水性部位を有する
マクロモノマー単位を必須構成成分とする含フッ素共重
合体が、非常に安定に水に分散され、水性塗料用原料と
して有用であることが報告されている(例えば特開平2
−225550号公報)。この水性塗料も、高耐候性、撥水撥
油性、非粘着性などを示す。
【0004】しかし高い耐候性のため塗膜の表面劣化が
少なく、表面劣化を起こしやすい塗膜に比べると、一度
付着した汚れが雨水の微小な力で流れ落ちるということ
が少ない傾向にある。このことにより、耐候性が不十分
で表面劣化を起こしやすい塗膜に比べ、外見上汚れやす
く感じられるという問題がある。
少なく、表面劣化を起こしやすい塗膜に比べると、一度
付着した汚れが雨水の微小な力で流れ落ちるということ
が少ない傾向にある。このことにより、耐候性が不十分
で表面劣化を起こしやすい塗膜に比べ、外見上汚れやす
く感じられるという問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述の従来
技術の有する課題を解決しようとするものである。すな
わち、耐候性、撥水撥油性、非粘着性に優れ、かつ一度
付着した汚れが雨水によって容易に流される塗膜を形成
しうる、含フッ素水性塗料組成物を新規に提供すること
を目的とする。
技術の有する課題を解決しようとするものである。すな
わち、耐候性、撥水撥油性、非粘着性に優れ、かつ一度
付着した汚れが雨水によって容易に流される塗膜を形成
しうる、含フッ素水性塗料組成物を新規に提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされたものであり、フルオロオレフィン系共
重合体の水性分散液と無機ケイ素化合物を必須成分とす
る含フッ素水性塗料組成物を提供する。
決すべくなされたものであり、フルオロオレフィン系共
重合体の水性分散液と無機ケイ素化合物を必須成分とす
る含フッ素水性塗料組成物を提供する。
【0007】本発明において、フルオロオレフィン系共
重合体は、フルオロオレフィン単位を有しておれば特に
限定されるものではないが、水性媒体への分散安定性、
塗料配合時の安定性、そして製造の容易さの観点から、
フルオロオレフィン及び親水性部位を有するマクロモノ
マーを必須構成成分とする共重合可能な単量体を、水性
媒体中で乳化重合して得られるものが好ましい。
重合体は、フルオロオレフィン単位を有しておれば特に
限定されるものではないが、水性媒体への分散安定性、
塗料配合時の安定性、そして製造の容易さの観点から、
フルオロオレフィン及び親水性部位を有するマクロモノ
マーを必須構成成分とする共重合可能な単量体を、水性
媒体中で乳化重合して得られるものが好ましい。
【0008】本発明において、フルオロオレフィンとし
ては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペ
ンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンな
どの炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが好ましく
採用される。特にパーハロオレフィンが好ましい。
ては、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロ
ロトリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、ペ
ンタフルオロプロピレン、ヘキサフルオロプロピレンな
どの炭素数2〜4程度のフルオロオレフィンが好ましく
採用される。特にパーハロオレフィンが好ましい。
【0009】本発明の含フッ素水性分散液では、乳化重
合によって得られる含フッ素共重合体が、親水性部位を
有するマクロモノマーに基づく重合した単位を有するこ
とが好ましい。この単位が含フッ素共重合体の必須構成
成分として含まれていると、水性分散液の機械的・化学
的安定性が改善されるばかりでなく、造膜性、塗膜の耐
水性なども向上することができる。
合によって得られる含フッ素共重合体が、親水性部位を
有するマクロモノマーに基づく重合した単位を有するこ
とが好ましい。この単位が含フッ素共重合体の必須構成
成分として含まれていると、水性分散液の機械的・化学
的安定性が改善されるばかりでなく、造膜性、塗膜の耐
水性なども向上することができる。
【0010】本発明における親水性単位を有するマクロ
モノマーの、親水性部位とは、親水性基を有する部位、
または親水性の結合を有する部位、及びこれらの組み合
わせからなる部位を意味すす。この親水性基は、イオン
性、ノニオン性、両性及びこれらの組み合わせのいずれ
であってもよいが、上記親水性部位がイオン性の親水性
基を有する単位のみからなる場合は、含フッ素水性分散
液の化学的安定性に問題があるため好ましくなく、ノニ
オン性または両性の親水性基を有する部位と組み合わせ
るか、親水性の結合を有する部位と組み合わせることが
望ましい。
モノマーの、親水性部位とは、親水性基を有する部位、
または親水性の結合を有する部位、及びこれらの組み合
わせからなる部位を意味すす。この親水性基は、イオン
性、ノニオン性、両性及びこれらの組み合わせのいずれ
であってもよいが、上記親水性部位がイオン性の親水性
基を有する単位のみからなる場合は、含フッ素水性分散
液の化学的安定性に問題があるため好ましくなく、ノニ
オン性または両性の親水性基を有する部位と組み合わせ
るか、親水性の結合を有する部位と組み合わせることが
望ましい。
【0011】また、マクロモノマーとは片末端にラジカ
ル重合性不飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオ
リゴマーのことをいう。すなわち、片末端にラジカル重
合性不飽和基を有し、繰り返し単位を少なくとも2個有
する化合物である。繰り返し単位の種類によって異なる
が、通常は繰り返し単位が100個以下のものが重合
性、耐水性などの面から好ましく採用される。
ル重合性不飽和基を有する低分子量のポリマーまたはオ
リゴマーのことをいう。すなわち、片末端にラジカル重
合性不飽和基を有し、繰り返し単位を少なくとも2個有
する化合物である。繰り返し単位の種類によって異なる
が、通常は繰り返し単位が100個以下のものが重合
性、耐水性などの面から好ましく採用される。
【0012】親水性部位を有するマクロモノマーとし
て、例えば、化1、化2、化3、化4、化5などの片末
端にラジカル重合性不飽和基を有するポリエーテルポリ
エステル類などが例示される。
て、例えば、化1、化2、化3、化4、化5などの片末
端にラジカル重合性不飽和基を有するポリエーテルポリ
エステル類などが例示される。
【0013】
【化1】CH2 =CHO (CH2)k[O (CH2)m]n OX (kは1〜10、mは1〜4、nは2〜20の整数、X
はHまたは低級アルキル基である)
はHまたは低級アルキル基である)
【0014】
【化2】 CH2 =CHCH2 O (CH2)k[O (CH2)m]n OX (k、m、n、Xは化1のものと同等である)
【0015】
【化3】CH2 =CHO (CH2)k(OCH2 CH2)m(O
CH2 CH (CH3))nOX (kは1〜10、mは2〜20、nは0〜20の整数、
XはHまたは低級アルキル基であり、オキシエチレン単
位及びオキシプロピレン単位はブロック、ランダムのい
ずれの型で配列されていてもよい)
CH2 CH (CH3))nOX (kは1〜10、mは2〜20、nは0〜20の整数、
XはHまたは低級アルキル基であり、オキシエチレン単
位及びオキシプロピレン単位はブロック、ランダムのい
ずれの型で配列されていてもよい)
【0016】
【化4】CH2 =CHCH2 O (CH2)k(OCH2 CH
2)m(OCH2 CH (CH3))nOX (k、m、n、Xは化3のものと同様であり、オキシエ
チレン単位とオキシプロピレン単位はブロック、ランダ
ムのいずれの型で配列されていてもよい)
2)m(OCH2 CH (CH3))nOX (k、m、n、Xは化3のものと同様であり、オキシエ
チレン単位とオキシプロピレン単位はブロック、ランダ
ムのいずれの型で配列されていてもよい)
【0017】
【化5】 CH2 =CHO (CH2)n O (CO (CH2)m O)kH (nは1〜10、mは1〜10、kは1〜30の整数で
ある)
ある)
【0018】なかでも、片末端がビニルエーテル型の構
造を有するものがフルオロオレフィンとの共重合性に優
れているため好ましく採用される。特にポリエーテル鎖
部分が、オキシエチレン単位または、オキシエチレン単
位とオキシプロピレン単位からなるものが親水性などに
すぐれているため好ましい。
造を有するものがフルオロオレフィンとの共重合性に優
れているため好ましく採用される。特にポリエーテル鎖
部分が、オキシエチレン単位または、オキシエチレン単
位とオキシプロピレン単位からなるものが親水性などに
すぐれているため好ましい。
【0019】また、オキシエチレン単位を少なくとも2
個有するものが、安定性などの諸性質が良く好ましい。
また、オキシアルキレン単位の数があまりに大きいもの
は、塗膜の耐水性や耐候性などが悪くなり、好ましくな
い。
個有するものが、安定性などの諸性質が良く好ましい。
また、オキシアルキレン単位の数があまりに大きいもの
は、塗膜の耐水性や耐候性などが悪くなり、好ましくな
い。
【0020】かかる親水性部位を有するマクロモノマー
は、ヒドロキシル基を有するビニルエーテルあるいはア
リルエーテルに、ホルムアルデヒド、ジオールを重合さ
せるまたはアルキレンオキシドあるいはラクトン環を有
する化合物を開環重合させるなどの方法により製造でき
る。
は、ヒドロキシル基を有するビニルエーテルあるいはア
リルエーテルに、ホルムアルデヒド、ジオールを重合さ
せるまたはアルキレンオキシドあるいはラクトン環を有
する化合物を開環重合させるなどの方法により製造でき
る。
【0021】また、親水性部位を有するマクロモノマー
として、親水性のエチレン性不飽和モノマーがラジカル
重合した鎖を有し、末端にビニルエーテルまたはアリル
エーテルのごときラジカル重合性不飽和基を有するマク
ロモノマーであってもよい。このようなマクロモノマー
は、山下らがPolym.Bull.,5. 335(1981)に述べている方
法などにより製造することができる。即ち、縮合可能な
官能基を有する開始剤および連鎖移動剤の存在下に親水
性基を有するエチレン性不飽和モノマーをラジカル重合
させることにより、縮合可能な官能基を有する重合体を
製造し、ついでこの重合体の官能基にグリシジルビニル
エーテル、グリシジルアリルエーテルのごとき化合物を
反応させ、末端にラジカル重合性不飽和基を導入する方
法などが例示される。
として、親水性のエチレン性不飽和モノマーがラジカル
重合した鎖を有し、末端にビニルエーテルまたはアリル
エーテルのごときラジカル重合性不飽和基を有するマク
ロモノマーであってもよい。このようなマクロモノマー
は、山下らがPolym.Bull.,5. 335(1981)に述べている方
法などにより製造することができる。即ち、縮合可能な
官能基を有する開始剤および連鎖移動剤の存在下に親水
性基を有するエチレン性不飽和モノマーをラジカル重合
させることにより、縮合可能な官能基を有する重合体を
製造し、ついでこの重合体の官能基にグリシジルビニル
エーテル、グリシジルアリルエーテルのごとき化合物を
反応させ、末端にラジカル重合性不飽和基を導入する方
法などが例示される。
【0022】このマクロモノマーの製造に用いられるエ
チレン性不飽和モノマーとしては、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、2−メトキシエチルアク
リレート、2−メトキシエチルメタクリレート、ジアセ
トンアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタク
リレート、多価アルコールのアクリル酸エステル及び多
価アルコールのメタクリル酸エステル及びビニルピロリ
ドンなどがある。
チレン性不飽和モノマーとしては、アクリルアミド、メ
タクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−
メチロールメタクリルアミド、2−メトキシエチルアク
リレート、2−メトキシエチルメタクリレート、ジアセ
トンアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート、
ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタク
リレート、多価アルコールのアクリル酸エステル及び多
価アルコールのメタクリル酸エステル及びビニルピロリ
ドンなどがある。
【0023】この他に、共重合可能なモノマーとして、
アクリルアミドとその誘導体、メタクリルアミドとその
誘導体、N−メチロールアクリルアミド誘導体、アクリ
ル酸エチルカルビトール、アクリル酸メチルトリグリコ
ール、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェー
ト、ブトキシエチルアクリレートなどがある。
アクリルアミドとその誘導体、メタクリルアミドとその
誘導体、N−メチロールアクリルアミド誘導体、アクリ
ル酸エチルカルビトール、アクリル酸メチルトリグリコ
ール、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェー
ト、ブトキシエチルアクリレートなどがある。
【0024】また、このマクロモノマーの製造に用いら
れる開始剤として4,4’−アゾビス-4ー シアノバレリ
アン酸、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩
酸塩、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビス
イソブチロニトリル、過酸化ベンゾイルなどがある。
れる開始剤として4,4’−アゾビス-4ー シアノバレリ
アン酸、2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン塩
酸塩、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム、アゾビス
イソブチロニトリル、過酸化ベンゾイルなどがある。
【0025】本発明における含フッ素共重合体は、上記
2種の単位の他にヒドロキシル基、エポキシ基、カルボ
ン酸基、カルボニル基及びヒドラジン残基から選ばれる
反応性基を含有する重合した単位を含んでいてもよい。
2種の単位の他にヒドロキシル基、エポキシ基、カルボ
ン酸基、カルボニル基及びヒドラジン残基から選ばれる
反応性基を含有する重合した単位を含んでいてもよい。
【0026】本発明の水性分散液は、含フッ素共重合体
が反応性基を有していても安定性は損なわれない。ま
た、含フッ素共重合体が反応性基を有している場合は、
塗料ベースとしたときに硬化剤の併用により極めて優れ
た耐水、耐溶剤性を有する塗膜を得ることができるとい
う利点がある。
が反応性基を有していても安定性は損なわれない。ま
た、含フッ素共重合体が反応性基を有している場合は、
塗料ベースとしたときに硬化剤の併用により極めて優れ
た耐水、耐溶剤性を有する塗膜を得ることができるとい
う利点がある。
【0027】また、ヒドロキシル基を含有する重合した
単位を得る方法には、ヒドロキシル基含有単量体を共重
合する方法、または、重合体を高分子反応させてヒドロ
キシル基を含有する単位を形成させる方法などがある。
ここで、ヒドロキシル基含有単量体としては、ヒドロキ
シブチルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビ
ニルエーテル類、ヒドロキシエチルアリルエーテルのご
ときヒドロキシアルキルアリルエーテル類、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート
のごときアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシア
ルキルエステルやヒドロキシアルキルビニルエステル、
ヒドロキシアルキルアリルエステルなどが例示される。
単位を得る方法には、ヒドロキシル基含有単量体を共重
合する方法、または、重合体を高分子反応させてヒドロ
キシル基を含有する単位を形成させる方法などがある。
ここで、ヒドロキシル基含有単量体としては、ヒドロキ
シブチルビニルエーテルのごときヒドロキシアルキルビ
ニルエーテル類、ヒドロキシエチルアリルエーテルのご
ときヒドロキシアルキルアリルエーテル類、ヒドロキシ
エチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート
のごときアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシア
ルキルエステルやヒドロキシアルキルビニルエステル、
ヒドロキシアルキルアリルエステルなどが例示される。
【0028】また、重合体を高分子反応させてヒドロキ
シル基を含有する単位を形成させる方法としては、重合
後加水分解可能なビニルエステル類を共重合させた後、
加水分解せしめてヒドロキシル基を形成せしめるという
方法などが例示される。また、カルボン酸基を含有する
重合した単位は、カルボン酸基含有単量体を共重合する
方法、ヒドロキシル基を有する重合体に2塩基酸無水物
を反応せしめてカルボン酸基を形成する方法がある。
シル基を含有する単位を形成させる方法としては、重合
後加水分解可能なビニルエステル類を共重合させた後、
加水分解せしめてヒドロキシル基を形成せしめるという
方法などが例示される。また、カルボン酸基を含有する
重合した単位は、カルボン酸基含有単量体を共重合する
方法、ヒドロキシル基を有する重合体に2塩基酸無水物
を反応せしめてカルボン酸基を形成する方法がある。
【0029】ここで、カルボン酸基含有単量体として
は、化6などが例示される。
は、化6などが例示される。
【0030】
【化6】CH2 =CHOR1 OCOR2 COOM CH2 =CHCH2 R3 OCOR4 COOM (R1 、R3 は、炭素数2〜15のアルキル基、R2 、
R4 は、飽和あるいは不飽和の直鎖上または環状の炭化
水素基、Mは、水素、アルカリ金属または窒素を含む化
合物である)
R4 は、飽和あるいは不飽和の直鎖上または環状の炭化
水素基、Mは、水素、アルカリ金属または窒素を含む化
合物である)
【0031】エポキシ基を含有する重合した単位は、エ
ポキシ基を含有する単量体を共重合することにより導入
できる。エポキシ基を含有する単量体としては、グリシ
ジルビニルエーテルなどのエポキシ基含有アルキルビニ
ルエーテル類、グリシジルアリルエーテルなどのエポキ
シ基含有アルキルアリルエーテル類、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含
有アルキルアクリレートまたはメタクリレート類、など
が例示される。
ポキシ基を含有する単量体を共重合することにより導入
できる。エポキシ基を含有する単量体としては、グリシ
ジルビニルエーテルなどのエポキシ基含有アルキルビニ
ルエーテル類、グリシジルアリルエーテルなどのエポキ
シ基含有アルキルアリルエーテル類、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートなどのエポキシ基含
有アルキルアクリレートまたはメタクリレート類、など
が例示される。
【0032】また、カルボニル基は、カルボニル基含有
単量体を共重合することにより導入することができ、ヒ
ドラジン残基はカルボニル基含有重合体にジカルボン酸
ジヒドラジド(例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、ア
ジピン酸ジヒドラジド)やヒドラジン水和物をカルボニ
ル基1モルあたり、0.02〜1モル量配合し、加熱し
て反応せしめることにより得られる。
単量体を共重合することにより導入することができ、ヒ
ドラジン残基はカルボニル基含有重合体にジカルボン酸
ジヒドラジド(例えば、イソフタル酸ジヒドラジド、ア
ジピン酸ジヒドラジド)やヒドラジン水和物をカルボニ
ル基1モルあたり、0.02〜1モル量配合し、加熱し
て反応せしめることにより得られる。
【0033】本発明における含フッ素共重合体は、上記
単位の他に、これらと共重合可能な単量体に基づく単位
が含まれていてもよい。かかる単量体としては、エチレ
ン、プロピレンなどのオレフィン類、エチルビニルエー
テル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル類や、ブタン酸ビニルエステル、オクタン酸ビニルエ
ステルなどのビニルエステル類、スチレン、ビニルトル
エンなどの芳香族ビニル化合物などのビニル系化合物、
エチルアリルエーテルなどのアリル化合物、アクリル酸
ブチルなどのアクリロイル化合物、メタクリル酸エチル
などのメタクリロイル化合物などが例示される。特に、
オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、
アリルエーテル類、アリルエステル類が好ましく採用さ
れる。
単位の他に、これらと共重合可能な単量体に基づく単位
が含まれていてもよい。かかる単量体としては、エチレ
ン、プロピレンなどのオレフィン類、エチルビニルエー
テル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテ
ル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテ
ル類や、ブタン酸ビニルエステル、オクタン酸ビニルエ
ステルなどのビニルエステル類、スチレン、ビニルトル
エンなどの芳香族ビニル化合物などのビニル系化合物、
エチルアリルエーテルなどのアリル化合物、アクリル酸
ブチルなどのアクリロイル化合物、メタクリル酸エチル
などのメタクリロイル化合物などが例示される。特に、
オレフィン類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、
アリルエーテル類、アリルエステル類が好ましく採用さ
れる。
【0034】ここでオレフィン類としては炭素数2〜1
0程度のものが好ましく、ビニルエーテル類、ビニルエ
ステル類、アリルエーテル類、アリルエステル類として
は、炭素数2〜15程度の直鎖状、分岐状あるいは脂環
状のアルキル基を有するものが好ましく採用される。か
かる単量体は炭素に結合した水素の少なくとも一部がフ
ッ素に置換されていてもよい。
0程度のものが好ましく、ビニルエーテル類、ビニルエ
ステル類、アリルエーテル類、アリルエステル類として
は、炭素数2〜15程度の直鎖状、分岐状あるいは脂環
状のアルキル基を有するものが好ましく採用される。か
かる単量体は炭素に結合した水素の少なくとも一部がフ
ッ素に置換されていてもよい。
【0035】本発明におけるフルオロオレフィン系共重
合体は、フルオロオレフィンに基づく重合した単位が2
0〜80モル%、親水性部位を有するマクロモノマーに
基づく重合した部位が0.1〜25モル%の割合である
ことが好ましい。フルオロオレフィンに基づく重合した
単位があまりに少ないと耐候性が十分に発揮されず、ま
た多すぎると水分散性が極めて悪くなるため好ましくな
い。特に30〜70モル%であることが好ましい。
合体は、フルオロオレフィンに基づく重合した単位が2
0〜80モル%、親水性部位を有するマクロモノマーに
基づく重合した部位が0.1〜25モル%の割合である
ことが好ましい。フルオロオレフィンに基づく重合した
単位があまりに少ないと耐候性が十分に発揮されず、ま
た多すぎると水分散性が極めて悪くなるため好ましくな
い。特に30〜70モル%であることが好ましい。
【0036】また、親水性部位を有するマクロモノマー
に基づく重合した単位が、少なすぎると水分散性が極め
て悪くなり、また多すぎると塗膜の耐候性、耐水性が悪
くなるため好ましくない。特に造膜性に極めて優れた効
果を達成させるために、この単位が0.3 〜20モル%の割
合で含まれることが好ましい。
に基づく重合した単位が、少なすぎると水分散性が極め
て悪くなり、また多すぎると塗膜の耐候性、耐水性が悪
くなるため好ましくない。特に造膜性に極めて優れた効
果を達成させるために、この単位が0.3 〜20モル%の割
合で含まれることが好ましい。
【0037】また、反応性基を含有する重合した単位が
含まれる場合は、25モル%以下であることが好ましい。
この単位の割合があまりに大きいと水分散性が低下し、
また塗膜を硬化せしめたときに硬く脆いものになった
り、残存ヒドロキシル基の影響で耐水性が低下したりす
ることがあるので好ましくない。また、この単位は、親
水性部位を有するマクロモノマーに基づく重合した単位
がヒドロキシル基を有するものを含んでいる場合、その
単位は、親水性部位を有するマクロモノマーに基づく重
合した単位及びヒドロキシル基を含有する重合した単位
の両方の計算に含められる。
含まれる場合は、25モル%以下であることが好ましい。
この単位の割合があまりに大きいと水分散性が低下し、
また塗膜を硬化せしめたときに硬く脆いものになった
り、残存ヒドロキシル基の影響で耐水性が低下したりす
ることがあるので好ましくない。また、この単位は、親
水性部位を有するマクロモノマーに基づく重合した単位
がヒドロキシル基を有するものを含んでいる場合、その
単位は、親水性部位を有するマクロモノマーに基づく重
合した単位及びヒドロキシル基を含有する重合した単位
の両方の計算に含められる。
【0038】上記フルオロオレフィンに基づく重合した
単位及び親水性部位を有するマクロモノマーに基づく重
合した単位以外の単位は、0〜70モル%であることが
好ましい。この単位が多すぎると耐候性が悪くなり、好
ましくない。
単位及び親水性部位を有するマクロモノマーに基づく重
合した単位以外の単位は、0〜70モル%であることが
好ましい。この単位が多すぎると耐候性が悪くなり、好
ましくない。
【0039】本発明では、乳化重合時に乳化剤を使用し
てもしなくてもよいが、用いられる乳化剤としては、以
下のものを好適に例示しうる。ノニオン性乳化剤として
は、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級
アルコールエチレンオキシド付加物、エチレンオキシド
とプロピレンオキシドとのブロックコポリマーなど、ア
ニオン性乳化剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、
アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩などを単独、または混合して使
用できる。
てもしなくてもよいが、用いられる乳化剤としては、以
下のものを好適に例示しうる。ノニオン性乳化剤として
は、アルキルフェノールエチレンオキシド付加物、高級
アルコールエチレンオキシド付加物、エチレンオキシド
とプロピレンオキシドとのブロックコポリマーなど、ア
ニオン性乳化剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、
アルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステ
ル塩、リン酸エステル塩などを単独、または混合して使
用できる。
【0040】本発明での乳化重合の開始は、通常の乳化
重合の開始と同様に重合開始剤の添加により行われる。
かかる重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤を用
いることができるが、水溶性開始剤が好ましく採用さ
れ、具体的には過硫酸アンモニウム塩などの過硫酸塩、
過酸化水素あるいはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チ
オ硫酸ナトリウムなどの還元剤との組み合わせからなる
レドックス開始剤、さらにこれらに少量の鉄、第一鉄
塩、硫酸銀などを共存させた系の無機系開始剤、または
ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシドな
どの二塩基酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジンの
塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリルなどの有機系開始
剤が例示される。
重合の開始と同様に重合開始剤の添加により行われる。
かかる重合開始剤としては、通常のラジカル開始剤を用
いることができるが、水溶性開始剤が好ましく採用さ
れ、具体的には過硫酸アンモニウム塩などの過硫酸塩、
過酸化水素あるいはこれらと亜硫酸水素ナトリウム、チ
オ硫酸ナトリウムなどの還元剤との組み合わせからなる
レドックス開始剤、さらにこれらに少量の鉄、第一鉄
塩、硫酸銀などを共存させた系の無機系開始剤、または
ジコハク酸パーオキシド、ジグルタル酸パーオキシドな
どの二塩基酸過酸化物、アゾビスイソブチルアミジンの
塩酸塩、アゾビスイソブチロニトリルなどの有機系開始
剤が例示される。
【0041】重合開始剤の使用量は、種類、乳化重合条
件などに応じて適宜変更可能であるが、通常は乳化重合
させるべき単量体100重量部あたり0.005〜0.
5重量部程度が好ましく採用される。また、これらの重
合開始剤は一括添加してもよいが、必要に応じて分割添
加してもよい。
件などに応じて適宜変更可能であるが、通常は乳化重合
させるべき単量体100重量部あたり0.005〜0.
5重量部程度が好ましく採用される。また、これらの重
合開始剤は一括添加してもよいが、必要に応じて分割添
加してもよい。
【0042】また乳化物のpHを上昇させる目的で、p
H調整剤を用いてもよい。かかるpH調整剤としては、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、オルトリン酸水素ナト
リウム、チオ硫酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウム
などの無機塩基及びトリエチルアミン、トリエタノール
アミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノー
ルアミンなどの有機塩基類などが例示される。pH調整
剤の添加量は、通常乳化重合媒体100重量部あたり
0.05〜2重量部程度、好ましくは0.1〜2重量部
程度である。pHの高い方が重合速度が速くなる傾向で
ある。
H調整剤を用いてもよい。かかるpH調整剤としては、
炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、オルトリン酸水素ナト
リウム、チオ硫酸ナトリウム、テトラホウ酸ナトリウム
などの無機塩基及びトリエチルアミン、トリエタノール
アミン、ジメチルエタノールアミン、ジエチルエタノー
ルアミンなどの有機塩基類などが例示される。pH調整
剤の添加量は、通常乳化重合媒体100重量部あたり
0.05〜2重量部程度、好ましくは0.1〜2重量部
程度である。pHの高い方が重合速度が速くなる傾向で
ある。
【0043】また、乳化重合開始温度は重合開始剤の種
類に応じて適宜最適値が選定されるが、通常は0〜10
0℃、とくに10〜90℃程度が好ましく採用される。
また反応圧力は適宜選定可能であるが、通常は1〜10
0kg/cm2 、とくに2〜50kg/cm2 程度を採
用するのが望ましい。
類に応じて適宜最適値が選定されるが、通常は0〜10
0℃、とくに10〜90℃程度が好ましく採用される。
また反応圧力は適宜選定可能であるが、通常は1〜10
0kg/cm2 、とくに2〜50kg/cm2 程度を採
用するのが望ましい。
【0044】かかる製造方法において、単量体、水、乳
化剤、開始剤などの添加物をそのまま一括仕込みして重
合してもよいが、分散粒子の粒子径を小さくして分散液
の安定性及び塗膜の光沢などの諸物性を向上させる目的
で、重合開始剤を添加する以前にホモジナイザーなどの
撹拌機を用いて前乳化させ、その後に開始剤を添加して
重合してもよい。また、単量体を分割してあるいは連続
して添加してもよく、その際単量体組成は異なってもよ
い。
化剤、開始剤などの添加物をそのまま一括仕込みして重
合してもよいが、分散粒子の粒子径を小さくして分散液
の安定性及び塗膜の光沢などの諸物性を向上させる目的
で、重合開始剤を添加する以前にホモジナイザーなどの
撹拌機を用いて前乳化させ、その後に開始剤を添加して
重合してもよい。また、単量体を分割してあるいは連続
して添加してもよく、その際単量体組成は異なってもよ
い。
【0045】本発明の含フッ素水性塗料組成物では、上
述のフルオロオレフィン系共重合体の水性分散液ととも
に、無機ケイ素化合物を必須成分とすることが重要であ
る。無機ケイ素化合物としては、水性媒体に溶解または
分散したものが好適に利用される。具体的には、水ガラ
スと呼ばれるケイ酸アルカリ塩、水分散性コロイダルシ
リカなどを例示しうる。またケイ酸エステルの加水分解
縮合を極性溶媒中で行い、その後水を加えて無機ケイ素
オリゴマー化合物を水性媒体に分散したものも用いるこ
とができる。
述のフルオロオレフィン系共重合体の水性分散液ととも
に、無機ケイ素化合物を必須成分とすることが重要であ
る。無機ケイ素化合物としては、水性媒体に溶解または
分散したものが好適に利用される。具体的には、水ガラ
スと呼ばれるケイ酸アルカリ塩、水分散性コロイダルシ
リカなどを例示しうる。またケイ酸エステルの加水分解
縮合を極性溶媒中で行い、その後水を加えて無機ケイ素
オリゴマー化合物を水性媒体に分散したものも用いるこ
とができる。
【0046】この無機ケイ素化合物は、フルオロオレフ
ィン系共重合体100重量部に対し0.1〜300重量
部配合することが望ましい。0.1重量部未満では無機
ケイ素化合物による表面親水性付与効果が不足し、雨水
による汚れの流れ落ちが不十分となり、300重量部超
では塗膜の密着性や透明性、耐候性に問題が生じる。特
に好ましい範囲は10〜100重量部である。
ィン系共重合体100重量部に対し0.1〜300重量
部配合することが望ましい。0.1重量部未満では無機
ケイ素化合物による表面親水性付与効果が不足し、雨水
による汚れの流れ落ちが不十分となり、300重量部超
では塗膜の密着性や透明性、耐候性に問題が生じる。特
に好ましい範囲は10〜100重量部である。
【0047】本発明の水性塗料組成物は、必要に応じて
着色剤、可塑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、ハジキ
防止剤、皮バリ防止剤、硬化剤などを混合してもよい。
着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料などが例示
される。可塑剤としては、従来公知のもの、例えばジオ
クチルフタレートなどの低分子量可塑剤、ビニル重合体
可塑剤、ポリエステル系可塑剤などの高分子量可塑剤な
どが挙げられる。
着色剤、可塑剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、ハジキ
防止剤、皮バリ防止剤、硬化剤などを混合してもよい。
着色剤としては、染料、有機顔料、無機顔料などが例示
される。可塑剤としては、従来公知のもの、例えばジオ
クチルフタレートなどの低分子量可塑剤、ビニル重合体
可塑剤、ポリエステル系可塑剤などの高分子量可塑剤な
どが挙げられる。
【0048】硬化剤としては、例えばヘキサメチレンイ
ソシアネート三量体などのブロックイソシアネートある
いはその乳化分散体、メチル化メラミン、メチロール化
メラミン、ブチロール化メラミンなどのメラミン樹脂、
メチル化尿素、ブチル化尿素などの尿素樹脂を挙げるこ
とができる。また、水性分散液の安定性を向上させるた
めにpH調整剤を添加してもよい。
ソシアネート三量体などのブロックイソシアネートある
いはその乳化分散体、メチル化メラミン、メチロール化
メラミン、ブチロール化メラミンなどのメラミン樹脂、
メチル化尿素、ブチル化尿素などの尿素樹脂を挙げるこ
とができる。また、水性分散液の安定性を向上させるた
めにpH調整剤を添加してもよい。
【0049】
【実施例】以下に合成例、実施例を掲げて本発明を具体
的に説明するが、かかる実施例などにより本発明は限定
されない。なお、以下の実施例中の部数はとくに断りの
ない限り重量部を示す。
的に説明するが、かかる実施例などにより本発明は限定
されない。なお、以下の実施例中の部数はとくに断りの
ない限り重量部を示す。
【0050】(合成例)内容積200ccのステンレス
製撹拌機付きオートクレーブ中に表1に示す組成のエチ
ルビニルエーテル(EVE)、シクロヘキシルビニルエ
ーテル(CHVE)、ヒドロキシブチルビニルエーテル
(HBVE)、親水性部位を有するマクロモノマー(E
OVE)、イオン交換水、乳化剤、炭酸カリウム(K2
CO3 )、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3 )、過
硫酸アンモニウム(APS)を仕込み、氷で冷却して、
窒素ガスを3.5kg/cm2 になるよう加圧し脱気す
る。この加圧脱気を2回繰り返した後10mmHgまで
脱気して溶存空気を除去した後、クロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)またはテトラフルオロエチレン(T
FE)を仕込み、30℃で12時間反応を行った。な
お、EOVEは化7でで示される化合物であり、数平均
分子量は約500である。
製撹拌機付きオートクレーブ中に表1に示す組成のエチ
ルビニルエーテル(EVE)、シクロヘキシルビニルエ
ーテル(CHVE)、ヒドロキシブチルビニルエーテル
(HBVE)、親水性部位を有するマクロモノマー(E
OVE)、イオン交換水、乳化剤、炭酸カリウム(K2
CO3 )、亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO3 )、過
硫酸アンモニウム(APS)を仕込み、氷で冷却して、
窒素ガスを3.5kg/cm2 になるよう加圧し脱気す
る。この加圧脱気を2回繰り返した後10mmHgまで
脱気して溶存空気を除去した後、クロロトリフルオロエ
チレン(CTFE)またはテトラフルオロエチレン(T
FE)を仕込み、30℃で12時間反応を行った。な
お、EOVEは化7でで示される化合物であり、数平均
分子量は約500である。
【0051】
【化7】CH2 =CHOCH2 CH2 CH2 CH2 O
(CH2 CH2 O)nH
(CH2 CH2 O)nH
【0052】
【表1】
【0053】(実施例)合成例で得たフルオロオレフィ
ン系共重合体の水性分散液に、表2に示す化合物を配合
し、水性塗料組成物を調製した。これらの塗料をスレー
ト板上に、乾燥膜厚40ミクロンとなるようにエアスプ
レーで塗布し、20℃で1週間乾燥して試験片を得た。
この試験片について耐候性、耐水性、雨筋汚れを評価し
た。耐候性はサンシャインウェザオメーター3000時
間後に、著しく光沢が低下したものを×、光沢の低下が
あまり認められないものを○とした。耐水性は20℃の
水に2週間浸漬した後、塗膜のふくれや光沢低下で判定
した。雨筋汚れは、川崎市での屋外暴露を6カ月実施
し、目視で判定した。
ン系共重合体の水性分散液に、表2に示す化合物を配合
し、水性塗料組成物を調製した。これらの塗料をスレー
ト板上に、乾燥膜厚40ミクロンとなるようにエアスプ
レーで塗布し、20℃で1週間乾燥して試験片を得た。
この試験片について耐候性、耐水性、雨筋汚れを評価し
た。耐候性はサンシャインウェザオメーター3000時
間後に、著しく光沢が低下したものを×、光沢の低下が
あまり認められないものを○とした。耐水性は20℃の
水に2週間浸漬した後、塗膜のふくれや光沢低下で判定
した。雨筋汚れは、川崎市での屋外暴露を6カ月実施
し、目視で判定した。
【0054】
【表2】
【0055】
【発明の効果】本発明の含フッ素水性塗料組成物は、耐
候性、耐水性などの優れた塗膜を形成することができ、
しかも塗膜に付着した汚れが降雨により流れ落ちやすい
という従来見られなかった性能も付与することが可能で
ある。また水性塗料であるため、有機溶剤の使用量が極
め少なくて済み、環境汚染の問題がないものである。そ
のため幅広い用途に適用が可能であり、例えば、ガラ
ス、金属、セメントなど外装用無機建材の塗装などに有
用である。
候性、耐水性などの優れた塗膜を形成することができ、
しかも塗膜に付着した汚れが降雨により流れ落ちやすい
という従来見られなかった性能も付与することが可能で
ある。また水性塗料であるため、有機溶剤の使用量が極
め少なくて済み、環境汚染の問題がないものである。そ
のため幅広い用途に適用が可能であり、例えば、ガラ
ス、金属、セメントなど外装用無機建材の塗装などに有
用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三宅 晴久 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】フルオロオレフィン系共重合体の水性分散
液と無機ケイ素化合物を必須成分とする含フッ素水性塗
料組成物。 - 【請求項2】フルオロオレフィン系共重合体の水性分散
液が、フルオロオレフィン及び親水性部位を有するマク
ロモノマーを必須構成成分とする共重合可能な単量体
を、水性媒体中で乳化重合して得られるものである請求
項1の含フッ素水性塗料組成物。 - 【請求項3】無機ケイ素化合物が、水性媒体に溶解また
は分散されたものである請求項1の含フッ素水性塗料組
成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21902993A JPH0753911A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 含フッ素水性塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21902993A JPH0753911A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 含フッ素水性塗料組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0753911A true JPH0753911A (ja) | 1995-02-28 |
Family
ID=16729142
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21902993A Pending JPH0753911A (ja) | 1993-08-11 | 1993-08-11 | 含フッ素水性塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0753911A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999021919A1 (fr) * | 1997-10-24 | 1999-05-06 | Daikin Industries, Ltd. | Composition de dispersion aqueuse de fluoropolymere |
EP0909800A4 (en) * | 1996-06-19 | 1999-09-22 | Daikin Ind Ltd | COATING COMPOSITION, COATING FILM, AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME |
-
1993
- 1993-08-11 JP JP21902993A patent/JPH0753911A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0909800A4 (en) * | 1996-06-19 | 1999-09-22 | Daikin Ind Ltd | COATING COMPOSITION, COATING FILM, AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME |
CN1105756C (zh) * | 1996-06-19 | 2003-04-16 | 大金工业株式会社 | 涂布用混合料、涂布膜及其制备方法 |
WO1999021919A1 (fr) * | 1997-10-24 | 1999-05-06 | Daikin Industries, Ltd. | Composition de dispersion aqueuse de fluoropolymere |
US6350806B1 (en) | 1997-10-24 | 2002-02-26 | Daikin Industries, Ltd. | Aqueous fluoropolymer dispersion composition |
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