JP2896257B2 - ヘアーリンス剤組成物 - Google Patents

ヘアーリンス剤組成物

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JP2896257B2 JP27486391A JP27486391A JP2896257B2 JP 2896257 B2 JP2896257 B2 JP 2896257B2 JP 27486391 A JP27486391 A JP 27486391A JP 27486391 A JP27486391 A JP 27486391A JP 2896257 B2 JP2896257 B2 JP 2896257B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヘアーリンス剤に関
し、更に詳しくは、毛髪に対し艶及びしっとり感を大幅
に改善するとともに、その他の毛髪コンディショニング
効果にも優れたヘアーリンス剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】毛髪の
汚れを除去するために、アニオン界面活性剤を主成分と
するシャンプーで洗髪すると、毛髪の汚れのほか毛髪表
面を保護している油分も同時に除去され、艶のないくし
通りの悪い髪となり、毛髪の損傷、枝毛、切毛が発生し
易くなる。
【0003】そこで、これらの弊害を防ぐ目的で、カチ
オン界面活性剤である第4級アンモニウム塩を有効成分
とするヘアーリンス剤が使用されている。
【0004】これらのヘアーリンス剤は、毛髪にコンデ
ィショニング効果(柔軟性、しっとり感、なめらかさ、
くし通り性、艶)を付与することを目的とするものであ
るが、第4級アンモニウム塩のみでは、艶、しっとり
感、なめらかさに関して充分な効果が得られない。従っ
て、従来のヘアーリンス剤にはこれらの欠点を改善する
ために、高級アルコール、グリセライド、流動パラフィ
ン等の油脂類を配合することが提案されている。また近
年、毛髪の艶、なめらかさの改良を目的にシリコンガム
を用いたヘアケア製品も提案されている。
【0005】しかしながら、これらのシリコンガムを用
いたヘアケア製品も、消費者が連用する過程で毛髪に付
着したシリコンガムが部分的に脱離するものであって、
なめらかさ、くし通り性、艶において満足のゆくものが
得られていないのが実情であった。
【0006】即ち本発明は、洗浄により適度な脱離性を
有すると共に、毛髪の艶、なめらかさ、しっとり感を大
幅に改善するヘアーリンス剤を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のヘアーリンス剤組成物は、次のような構
成をとっている。即ち、一般式(A)
【化4】 (式中、R1 はラノリン脂肪酸残基、R2 ,R3
4 ,R5 は炭素数1〜4のアルキル基、lは2〜5の
整数である。)で表わされるラノリン系4級アンモニウ
ム塩の一種または二種以上0.1〜4重量%と、一般式
(B)
【化5】 (式中、R6 は総てがメチル基またはその一部がフェニ
ル基(ただし、R6 の総数の90%以上はメチル基)、
7 は総てがメチル基またはそのうちの一方が水酸基を
示す。またnは300〜800の整数を示す。)で表わ
されるシリコーンの一種または二種以上0.1〜2重量
%と、一般式(C)
【化6】 (式中、R8 は総てがメチル基またはその一部がフェニ
ル基(ただし、R8 の総数の90%以上はメチル基)、
9 は総てがメチル基またはそのうちの一方が水酸基、
mは20〜60の整数、nは2〜6の整数、aおよびb
はそれぞれ10〜30の整数を示す。)で表わされるポ
リエーテル変性シリコーンの一種または二種以上0.1
〜2重量%とを含有することを特徴とするヘアーリンス
剤組成物である。
【0008】本発明における前記一般式(A)で表わさ
れるラノリン系4級アンモニウム塩は公知の物質であっ
て、例えば、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピル
エチルジメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪
酸アミノエチルトリエチルアンモニウム、エチル硫酸ラ
ノリン脂肪酸アミノエチルジエチルメチルアンモニウ
ム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノエチルトリメチル
アンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピ
ルトリエチルアンモニウム、メチル硫酸ラノリン脂肪酸
アミノエチルトリメチルアンモニウム、メチル硫酸ラノ
リン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム
などが挙げられ、特に好ましいものは、エチル硫酸ラノ
リン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム
である。
【0009】本発明のヘアーリンス剤組成物には、これ
らのラノリン系4級アンモニウム塩の一種または二種以
上の混合物が総量を基準として0.1〜4重量%(以下
wt%と略記する)、好ましくは0.3〜3.0wt%
配合される。この配合量が0.1wt%未満では、毛髪
コンディショニング効果に良好な結果が得られず、4w
t%を超えると、毛髪にべたつきが生じ重い仕上がりと
なり好ましくない。
【0010】本発明における前記一般式(B)で表わさ
れるシリコーンとしては、例えば、ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン、末端水酸基含有
ジメチルポリシロキサン、末端水酸基含有メチルフェニ
ルポリシロキサン、などが挙げられる。式中のR6 は総
てメチル基かまたはその一部がフェニル基であり、メチ
ル基の割合は、R6 の総数のうち90%以上であること
が必須である。
【0011】本発明のヘアーリンス剤組成物には、これ
らのシリコーンの一種または二種以上の混合物を総量を
基準として0.1〜2wt%、好ましくは0.2〜1w
t%配合される。配合量が0.1wt%未満では、乾燥
後のしっとり感に良好な結果が得られず、2wt%を超
えると毛髪が重くなり好ましくない。
【0012】一方、本発明で使用するシリコーンの平均
重合度nは300〜800であり、好ましくは400〜
700である。平均重合度が300に満たないものは効
果がなく、平均重合度が800を超えるものは連用した
場合なめらかさ、艶が悪いの0好ましくない。
【0013】本発明における前記一般式(C)で表わさ
れるポリエーテル変性シリコーンとしては、例えば、ジ
メチルポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック
共重合体、メチルフェニルポリシロキサン−ポリオキシ
アルキレンブロック共重合体、末端水酸基含有ジメチル
ポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合
体、末端水酸基含有メチルフェニルポリシロキサン−ポ
リオキシアルキレンブロック共重合体などが挙げられ
る。
【0014】本発明のヘアーリンス剤組成物には、これ
らのポリエーテル変性シリコーンの一種または二種以上
の混合物を総量を基準として0.1〜2wt%好ましく
は、0.2〜1wt%配合する。配合量が0.1wt%
未満では、乾燥後のしっとり感に良好な結果が得られ
ず、2wt%を超えると毛髪にべたつきが生じ好ましく
ない。
【0015】本発明のヘアーリンス剤組成物は、上述し
た3成分を必須の構成成分とするが、当該組成物には、
本発明の目的を達成する範囲で他の成分を適宜配合する
ことができる。
【0016】即ち、流動パラフィン,ワセリン,スクワ
ラン等の炭化水素、イソプロピルミリステート,イソプ
ロピルパルミテート等のエステル油、ツバキ油,オリー
ブ油,アボガド油等の植物油、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル,ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート
等の非イオン界面活性剤、メチルセルロース,ヒドロキ
シエチルセルロース,カチオン化セルロース等のセルロ
ース誘導体、エチレングリコール,プロピレングリコー
ル,グリセリン等の保湿剤、ポリペプチド,その他の殺
菌剤,フケ取り剤,キレート剤,紫外線吸収剤,着色
剤,香料などが挙げられこれらの一種または二種以上を
配合することができる。
【0017】
【実施例】次に実施例を挙げ本発明を説明するが、本発
明は、これら実施例に限定されるものではない。尚、本
実施例中で用いた試験方法は、下記のとおりである。
【0018】(毛髪コンディショニング効果)20名の
専門パネラーにて一週間連用後、各例における「髪の柔
軟性」,「髪のなめらかさ」,「髪のしっとり感」,
「艶」,「くし通り性」を官能的に比較し、下記基準で
評価を行なった。 ◎;良いと答えた人が18人以上の場合 ○;良いと答えた人が14〜17人の場合 △;良いと答えた人が8〜13人の場合 ×;良いと答えた人が7人以下の場合
【0019】実施例1〜3、比較例1〜3 表1の上段に示す配合組成のヘアーリンス剤を通常の方
法で調製し、上記試験を行い表1の下段にその結果を示
した。
【表1】
【0020】実施例4〜6、比較例4〜10 表2の上段に示す配合組成のヘアーリンス剤を通常の方
法で調製し、上記試験を行い表2の下段にその結果を示
した。
【表2】
【0021】実施例1〜6より明らかなように、本発明
のヘアーリンス剤組成物は、いずれも優れた性能を示し
た。一方、必須成分であるラノリン系4級アンモニウム
塩、シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンのどれか
を欠いた場合(比較例1〜3)、またはこれらの配合量
およびシリコーン、ポリエーテル変性シリコーンの平均
重合度が本発明の範囲外の場合(比較例4〜10)は、
いずれも劣った性能を示し本発明の目的を達成できなか
った。
【0022】
【発明の効果】以上記載のごとく、本発明が毛髪コンデ
ィショニング効果(柔軟性、なめらかさ、しっとり感、
艶、くし通り性)に優れた有用なるヘアーリンス剤組成
物を提供することは明らかである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(A) 【化1】 (式中、R1 はラノリン脂肪酸残基、R2 ,R3
    4 ,R5 は炭素数1〜4のアルキル基、lは2〜5の
    整数である。)で表わされるラノリン系4級アンモニウ
    ム塩の一種または二種以上0.1〜4重量%と、 一般式(B) 【化2】 〔式中、R6 は総てがメチル基またはその一部がフェニ
    ル基(ただし、R6 の総数の90%以上はメチル基)、
    7 は総てがメチル基またはそのうちの一方が水酸基を
    示す。またnは300〜800の整数を示す。〕で表わ
    されるシリコーンの一種または二種以上0.1〜2重量
    %と、 一般式(C) 【化3】 〔式中、R8 は総てがメチル基またはその一部がフェニ
    ル基(ただし、R8 の総数の90%以上はメチル基)、
    9 は総てがメチル基またはそのうちの一方が水酸基、
    mは20〜60の整数、nは2〜6の整数、aおよびb
    はそれぞれ10〜30の整数を示す。〕で表わされるポ
    リエーテル変性シリコーンの一種または二種以上0.1
    〜2重量%とを含有することを特徴とするヘアーリンス
    剤組成物。
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