JP2894642B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法 - Google Patents

ハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法

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JP2894642B2 JP4751591A JP4751591A JP2894642B2 JP 2894642 B2 JP2894642 B2 JP 2894642B2 JP 4751591 A JP4751591 A JP 4751591A JP 4751591 A JP4751591 A JP 4751591A JP 2894642 B2 JP2894642 B2 JP 2894642B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀カラー写真
感光材料の処理方法に関し、更に詳しくは処理装置の小
型化と迅速化更には低公害化を達成したハロゲン化銀カ
ラー写真感光材料の処理方法に関する。
【0002】
【発明の背景】ハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下
カラー感光材料と略称する。)は撮影用カラー感光材料
とプリント感光材料に大別され、撮影用カラー感光材料
はカラーネガティブフィルムに、プリント感光材料はカ
ラーペーパーに代表される。
【0003】これらのカラー感光材料には基本的には発
色現像と脱銀工程の2工程と付加的な処理工程、すなわ
ち安定処理、リンス処理等が施されるが、主にこれらの
処理は従来、専任の技術者がいる現像所で処理されてき
たが近年はミニラボと呼ばれるコンパクトラボが普及し
カメラ屋さん、写真店等の店頭でも処理されるようにな
ってきた。
【0004】これらのミニラボは多くの場合狭い店内に
配置されている為、設置面積及び作業スペースの少ない
ことが重要であり、更には悪臭が少なく環境に対してソ
フトなことが最近重要になってきている。従ってミニラ
ボの更なるコンパクト化と低公害化を達成しうる処理シ
ステムの開発が強く要望されていた。
【0005】この様な要望に対し、特開平1−2444
49号、同1−154153号、同1−154154号
各公報に記載されている様にカラーネガティブフィルム
とカラーペーパーの一部又は全てを同一処理槽で混合処
理する一体型自動現像機が提案されている。又、1方の
処理槽から他の処理槽へオーバーフローさせることで低
公害化及びコンパクト化を図る方法が特開平2−167
547号、同2−168253号、同2−170161
号各公報に記載されている。確かにこれらの方法が具体
化されたならばコンパクト化及び低公害化が図れ、しか
も使用する処理液の種類も減り大巾な作業の効率化も可
能になる。しかしながらいずれの方法も技術的な可能性
や個々の問題点のみに着眼した方法であり、実用化する
上で数多くの問題点が残されたままになっている。
【0006】又コンパクト化を図る別の方法としては処
理を迅速化することが挙げられる。例えばカラーペーパ
ー処理では1986年より高塩化銀乳剤を含有したカラ
ーペーパーにより処理の迅速化が達成されており、カラ
ーネガティブフィルム処理では特開平1−206340
号、同1−206342号各公報等に1,3ジアミノプ
ロパン四酢酸第2鉄錯塩(以下PDTAFeと記す)を
用いる方法が開示されているが、この方法はPDTAF
eの酸化力が強い為に漂白カブリが発生し易いという問
題がある。
【0007】特に上記問題はコンパクト化と迅速性の為
にカラーネガフィルムとカラーペーパーの共通処理化又
は共通補充液化を実施しようとした場合に重大である。
【0008】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は第1にヨウ化銀
含有量が高い撮影用カラー感光材料と塩化銀含有量の高
いプリント用カラー感光材料を漂白能を有する処理液が
共通の補充液ないしは共通の処理浴で処理することによ
り、処理の簡易化と迅速化を達成することであり、第2
に漂白カブリが少ない安定な処理液を提供することであ
り、第3に環境にソフトな低公害処理液を提供すること
である。
【0009】
【発明の構成】本発明者等は上記問題を解決する為に鋭
意検討を重ねた結果、撮影用カラー感光材料とプリント
用カラー感光材料に共通の処理液ないしは補充液で処理
した場合の漂白カブリの原因の1つがアンモニウムイオ
ンに起因することが判明し、本発明を完成するに至った
ものである。
【0010】すなわち、本発明は支持体上に塗布された
ハロゲン化銀乳剤の平均ヨウ化銀含有量が3モル%以上
のハロゲン化銀カラー写真感光材料(a)と支持体上に
塗布されたハロブン化銀乳剤の平均塩化銀含有量が80
モル%以上のハロゲン化銀カラー写真感光材料(b)を
漂白能を有する処理液で処理した後安定処理する方法に
おいて、前記漂白能を有する処理液がハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料(a)及び(b)に共通の補充液ないし
は共通の処理液を有する処理浴であり、かつアンモニウ
ムイオンが全カチオンの50モル%以下であることを特
徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法で
ある。
【0011】又好ましい態様としては前記漂白能を有す
る処理液が漂白液であることであり、更にアンモニウム
イオンが全カチオンの20モル%以下であることであ
り、漂白液中の漂白剤が下記一般式(A)又は(B)で
示される有機酸第2鉄錯塩であることである。
【0012】
【化2】
【0013】
【発明の具体的構成】本発明において平均ヨウ化銀含有
量が3モル%以上のハロゲン化銀カラー写真感光材料は
撮影用ハロゲン化銀カラー感光材料特にカラーネガティ
ブフィルムに好ましく用いられる。
【0014】平均塩化銀含有量が80モル%以上のハロ
ゲン化銀カラー写真感光材料はプリント用ハロゲン化銀
カラー感光材料であり特にカラーペーパーに好ましく用
いられるがこれらについての説明は後で述べる。
【0015】本発明において「共通の補充液ないしは共
通の処理液を有する処理浴を用いて処理する」とは、カ
ラー感光材料(a)および(b)を処理するための処理
浴は例えば別々であっても、同一の補充液が補充されて
処理するか、またはカラー感光材料(a)および(b)
を処理する漂白能を有する処理液の少なくとも1つが同
一で同一の処理浴中で処理する方法はもちろん、それ以
外にも1台又は複数の自動現像機において1つの処理槽
で例えばカラー感光材料(a)を処理し、該処理槽から
のオーバーフロー液をカラー感光材料(b)を処理する
ための別の処理槽に流入させて処理する方法も本発明に
包含される。
【0016】又本発明においては漂白能を有する処理
液、例えば漂白液のみならず漂白定着液及び安定液も共
通の補充液ないしは共通の処理浴で処理しても良く、む
しろ本発明の実施態様においてはその方が好ましい。
【0017】次に本発明における処理工程の主な例を下
記に示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。ただし処理工程中実線はカラーネガティブフィル
ム、破線はカラーペーパーの処理工程を示している。
【0018】
【化3】
【0019】
【化4】 上記処理工程においては補充液は全く別の補充液でも良
いし共通の補充液でカラー感光材料の種類により補充量
をかえても良い。上記処理工程の中で好ましい工程は
1,2及び3である。
【0020】本発明においてアンモニウムイオンは全カ
チオンの50モル%以下、好ましくは20モル%以下、
特に好ましくは0〜10モル%が漂白カブリ防止及び低
公害化の上から好ましい。
【0021】又漂白液ばかりでなく漂白定着液、定着液
及び安定液についてもアンモニウムイオンが全カチオン
の50モル%以下であることが本発明の実施態様として
好ましく、自動現像機へのチオ硫酸塩やその他の処理成
分の固着を有効に防止してくれる。
【0022】次に本発明において使用する処理液につい
て説明する。本発明において現像処理に用いる発色現像
液は、好ましくは芳香族第一級アミン系発色現像主薬を
主成分とするアルカリ性水溶液である。この発色現像主
薬としては、パラフェニレンジアミン系化合物が好まし
く、代表例としては3−メチル−4−アミノ−N,N−
ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ−N−エチ
ル−N−(β−ヒドロキシエチル)アニリン、3−メチ
ル−4−アミノ−N−エチル−N−(β−メタンスルホ
ンアミドエチル)アニリン、3−メチル−4−アミノ−
N−エチル−N−(β−メトキシエチル)アニリンおよ
びこれらの硫酸塩、塩酸塩、リン酸塩もしくはp−トル
エンスルホン酸塩等が挙げられる。これらのジアミン類
は一般に塩のほうが安定であり、塩型で使用するのが好
ましい。これらの塩の中でもp−トルエンスルホン酸塩
が発色現像主薬を高濃度化する上で有用である。上記発
色現像主薬の中でも (1)3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β
−ヒドロキシエチル)アニリン (2)3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−(β
−メタンスルホンアミドエチル)アニリン が好ましく、目的により両者を併用することも好ましい
場合がある。
【0023】本発明において、発色現像工程で混合処理
することは任意であるが、混合処理に際して使用する発
色現像主薬は上記(1)を単独または(2)と併用させ
て用いることが好ましい。
【0024】発色現像主薬は、一般に発色現像液1リッ
トルあたり1g〜30g、好ましくは2g〜20g、特
に好ましくは3g〜15gの範囲で使用される。
【0025】発色現像液にはヒドロキシルアミン、ジエ
チルヒドロキシルアミン等のヒドロキシルアミン類、ヒ
ドラジン類、カテコールジスルホン酸、カテコールトリ
スルホン酸等の芳香族ポリヒドロキシ化合物、ポリエチ
レンジアミン(1,4−ジアザビシクロ〔2,2,2〕
オクタン)類、亜硫酸塩、重亜硫酸塩をはじめ各種の保
恒剤が用いられるが本発明の実施態様としてはジエチル
ヒドロキシルアミン、特開昭63−32547号公報記
載のジメトキシエチルヒドロキシルアミン及び特開平1
−226862号記載の一般式(1)で示されるジアル
キルヒドラジン類が漂白カブリを若干低減させる為に好
ましく用いられる。同時に保恒剤及び沈澱防止剤として
エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸、シクロヘキサンジ
アミン四酢酸などのアミノポリカルボン酸類、エチレン
ジアミン四メチレンホスホン酸、ニトリロ三メチレンホ
スホン酸などのアミノポリホスホン酸類、1−ヒドロキ
シエチリデン−1,1−ジホスホン酸に代表されるアル
キリデンジホスホン酸類等の各種金属キレート形成化合
物が用いられる。
【0026】その他ベンジルアルコール、ポリエチレン
グリコール、四級アンモニウム塩、アミン類、3,6−
チアオクタン−1,8−ジオール等の発色現像促進剤、
1−フェニル−3−ピラゾリンドン等の補助現像剤、シ
トラジン酸、ハイドロキノン等の発色現像反応の競争化
合物、臭化物、ヨウ化物、ベンズイミダゾール類、ベン
ゾチアゾール類のようなカブリ防止剤や現像抑制剤、炭
酸塩、ホン酸塩、リン酸塩などのpH緩衝剤、更には目的
によってジアミノスチルベン系蛍光漂白剤を加えること
もできる。
【0027】発色現像液のpHは通常9〜12.5の範囲
に設定されるが、多くは10.0〜12.0の範囲であ
る。発色現像補充液が高pHである場合には発色現像主薬
を高濃度化でき、それによって迅速化が達成しやすくな
る為に好ましく用いられるが発色現像液としては色にご
り防止の点からpH10.0〜10.50が好ましい。発
色現像処理は、通常発色現像液を補充しながら行われる
が、その補充量を例示すればカラーペーパー1m2 あた
り30ml〜300ml、カラーネガフィルム1m2 あたり
350ml〜1200mlである。発色現像液の補充量を低
減する場合、補充液の臭化物濃度は0.005モル/リ
ットル以下であることが好ましい。低補充処理において
は、処理液と空気接触面積を出来るだけ削減して、液の
蒸発、酸化を防止することが好ましい。
【0028】本発明において発色現像処理の温度は25
℃〜50℃、好ましくは30℃〜45℃の範囲に設定さ
れる。また処理時間は感光材料の種類によって任意に設
定されるが、カラーペーパーの場合10秒〜4分、迅速
化を目的とする処理においては、10秒〜50秒の範囲
が設定され、カラーネガフィルムの場合は1分〜4分、
同様に迅速化を目的とする処理においては1分〜2分3
0秒に設定し得る。
【0029】本発明においては発色現像液の迅速化の為
に発色現像主薬濃度をあげた場合に本発明の効果がより
顕著となる。
【0030】本発明において、発色現像後に漂白能を有
する処理液で処理するが漂白液又は漂白定着液に用いら
れる漂白剤として前記一般式(A)又は(B)で示され
る有機酸第2鉄錯塩が本発明を実施する上で好ましく用
いられる。
【0031】一般式(A)又は(B)で示される有機酸
第2鉄錯塩は、特開平1−206340号、同1−20
6342号各公報、および特願平2−240400号、
同2−240401号各明細書に記載されており、中で
も1,3ジアミノプロパン四酢酸第2鉄錯塩、グリコー
ルエーテルジアミン四酢酸第2鉄錯塩が特に好ましい。
【0032】すなわち迅速化の為に上記有機酸第2鉄錯
塩を用いた場合に漂白カブリが著しく、特に混合処理に
おいて顕著となるが、本発明の実施によって有効に防止
でき、かつその効果が顕著となる。
【0033】本発明においては上記有機酸第2鉄錯塩以
外にエチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五
酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二
酢酸、等のアミノポリカルボン酸鉄(III)との錯塩を
併用しても良い。これらの錯塩はリサーチディスクロジ
ャーNo.24023号(1984年4月)に記載のご
とく種々組合せて使用することができる。
【0034】しかしながら、本発明の効果をより良好に
奏する点からは、実質的に前記一般式(A)又は(B)
で示される化合物の第2鉄錯塩のみを使用した漂白液が
好ましい。ここで実質的とは全第2鉄錯塩の中で少なく
とも70%(モル換算)以上を意味する。該比率は好ま
しくは80%以上であり、より好ましくは90%以上、
最も好ましくは95%以上である。
【0035】前記一般式(A)又は(B)で示される化
合物の第2鉄錯塩は漂白液1リットル当り少なくとも
0.10モル使用されるが、好ましくは0.15モル〜
0.6モルの範囲であり、より好ましくは0.18モル
〜0.5モルの範囲である。漂白定着液に使用する場合
には1リットル当たり0.03モル〜0.3モルの範囲
であり好ましくは0.05〜0.25モルの範囲であ
る。
【0036】本発明に係わる漂白能を有する処理液には
特願平2−41549号明細書記載の一般式〔I〕〜
〔IX〕で示される化合物イミダゾール及びその誘導体を
含有することができ、漂白促進効果ばかりでなく銀スラ
ッジを改善するという別の効果もあるため好ましく用い
られる。
【0037】これらの漂白促進剤は単独で用いてもよい
し、2種以上を併用してもよく、添加量は一般に漂白液
1リットル当り約0.01〜100gの範囲で好結果が
得られる。しかしながら、一般には添加量が過小の時に
は漂白促進効果が小さく、また添加量が必要以上に過大
の時には沈澱を生じて処理するハロゲン化銀カラー写真
感光材料を汚染したりすることがあるので、漂白能を有
する処理液1リットル当り0.05〜50gが好まし
く、更に好ましくは0.05〜15gである。
【0038】漂白促進剤を添加する場合には、そのまま
添加溶解してもよいが、水、アルカリ、有機酸等に予め
溶解して添加するのが一般的であり、必要に応じてメタ
ノール、エタノール、アセトン等の有機溶媒を用いて溶
解して添加することもできる。
【0039】本発明に係る漂白液は好ましくはpH2.0
から5.5の範囲で使用され、より好ましくは3.0以
上5.0以下である。漂白液のpHが5.5以上では充分
に漂白カブリを防止できなかったり、pH2以下だと漂白
カブリは防止するものの写真性能に影響を与えることも
ある。処理の温度は好ましくは20℃〜50℃で使用さ
れるが、より望ましくは25℃〜45℃である。
【0040】本発明に係る漂白液には、臭化アンモニウ
ムの如きハロゲン化物を通常添加して用いる。
【0041】なお本発明に係る漂白液には、硼酸、硼
砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各
種の塩からなるpH緩衝剤を単独であるいは2種以上組合
せて含有せしめることができる。さらにまた、各種の蛍
光増白剤や消泡剤あるいは界面活性剤や防ばい剤を含有
せしめることもできる。
【0042】本発明に係る漂白液においてアンモニウム
イオンは全カチオンの50モル%以下、好ましくは20
モル%以下、特に10モル%以下であることが好まし
く、その場合に本発明の効果である漂白カブリが防止さ
れる。
【0043】本発明に係る漂白液の好ましい補充量はハ
ロゲン化銀カラー写真感光材料1m2 当り20mlないし
400mlであり、特に好ましくは30mlないし350ml
であり、さらに特に好ましくは40mlないし300mlで
あり、最も好ましくは50mlないし250mlである。
【0044】以上述べた漂白液は処理工程中、発色現像
後、直ちに用いられることが好ましい。
【0045】本発明においては迅速処理の観点から、好
ましくは漂白液で処理された後引き続き定着液ないし漂
白定着液で処理される。
【0046】本発明に係る定着液及び漂白定着液には、
いわゆる定着剤が必須である。定着剤としては、ハロゲ
ン化銀と反応して水溶液の錯塩を形成する化合物、例え
ばチオ硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸ア
ンモニウムの如きチオ硫酸塩、チオシアン酸カリウム、
チオオシアン酸ナトリウム、チオシアン酸アンモニウム
の如きチオシアン酸塩、あるいはチオ尿素、チオエーテ
ル等が挙げられるが好ましくはチオ硫酸塩とチオシアン
酸塩であり、特に好ましくはチオシアン酸塩である。
又、本発明を実施する上で定着液又は漂白定着液のアン
モニウムイオンを漂白液と同様全カチオンの50モル%
以下、好ましくは20モル%以下にすることが好ましい
実施態様であり、若干ではあるがステイン防止に効果が
ある。
【0047】定着液及び漂白定着液にはこれら定着剤の
他に更に、亜硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウム、重亜
硫酸アンモニウム、重亜硫酸カリウム、重亜硫酸ナトリ
ウム、メタ重亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の亜硫酸塩や硼酸、硼
砂、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウ
ム、酢酸、酢酸ナトリウム、水酸化アンモニウム等の各
種の塩から成るpH緩衝剤を単独あるいは2種以上含むこ
とができる。
【0048】更にアルカリハライドまたはアンモニウム
ハライド、例えば臭化カリウム、臭化ナトリウム、塩化
ナトリウム、臭化アンモニウム等の再ハロゲン化剤を多
量に含有させることが望ましい。また硼酸塩、蓚酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、燐酸塩等のpH緩衝剤、アルキルアミン
類、ポリエチレンオキサイド類等の通常定着液及び漂白
定着液に添加することが知られているものを適宜添加す
ることができる。前記定着剤は定着剤として処理液1リ
ットル当り0.1モル以上で用いられ、本発明の目的の
効果の点から好ましくは0.3モル〜4モルの範囲、特
に好ましくは0.5モル〜3.0モルの範囲、とりわけ
特に好ましくは0.6モル〜2.0モルの範囲で用いら
れる。
【0049】本発明においては漂白液又は漂白定着液の
活性度を高める為に処理浴中及び処理補充液貯蔵タンク
内で所望により空気の吹き込み、又は酸素の吹き込みを
行ってよく、あるいは適当な酸化剤、例えば過酸化水
素、臭素酸塩、過硫酸塩等を適宜添加してもよい。
【0050】本発明の処理方法を実施する際には、定着
液又は漂白定着液から公知の方法で銀回収してもよい。
例えば電気分解法(仏国特許2,299,667号明細
書記載)、沈澱法(特開昭52−73037号公報記
載、独国特許2,331,220号明細書記載)イオン
交換法(特開昭51−17114号公報記載、独国特許
2,548,237号明細書記載)及び金属置換法(英
国特許1,353,805号明細書記載)等が有効に利
用できる。
【0051】これら銀回収はタンク液中からインライン
で銀回収すると、迅速処理適性がさらに良好となるため
特に好ましいが、オーバーフロー廃液から銀回収し、再
生使用してもよい。
【0052】本発明に係わる定着液及び漂白定着液はそ
の補充量が感光材料1m2 当り800ml以下の際に、本
発明の目的の効果をより良好に奏する。とりわけ感光材
料1m2 当り20ml〜650ml、とりわけ特に30ml〜
400mlの際に良好な結果を得る。
【0053】また、本発明に係わる定着液及び漂白定着
液中に、沃化物(沃化アンモニウム、沃化カリウム、沃
化ナトリウム、沃化リチウム等)を0.1g/リットル
〜10g/リットル含有する際には本発明の効果をより
助長する。
【0054】特に0.3g/リットル〜5g/リット
ル、とりわけ特に0.5g/リットル〜3g/リット
ル、最も好ましくは0.8g/リットル〜2g/リット
ルの際に良好な結果を得る。
【0055】本発明に係わる定着液又は漂白定着液には
特願平2−41549号明細書記載の一般式〔FA〕又
は〔FB〕を用いることがアンモニアフリー化を達成す
る上で好ましく用いられる。
【0056】又本発明に係る定着液及び漂白定着液には
本発明の効果の点から、亜硫酸付加物が好ましく用いら
れる。亜硫酸付加物としては特願平2−41549号明
細書記載の一般式(A−I)〜(A−II)が好ましく用
いられる。
【0057】これら、亜硫酸付加化合物は、処理液1リ
ットルあたり、0.1g〜80gの範囲で好ましく用い
られ、より好ましくは0.5g〜40gの範囲である。
【0058】本発明に係わる漂白液及び定着能を有する
処理液(定着液又は漂白定着液)の処理時間は合計3分
45秒以下であることが好ましく、合計時間はより好ま
しくは20秒〜3分20秒以下、特に好ましくは40秒
〜3分、とりわけ特に好ましくは60秒〜2分40秒の
範囲である際に本発明の効果を良好に奏する。
【0059】また、漂白時間は上記合計時間の範囲で任
意に選択できるが、本発明の効果の点からとりわけ1分
30秒以下が好ましく、特に10秒〜70秒、とりわけ
特に20秒〜55秒が好ましい。定着能を有する処理液
の処理時間は、任意に選択できるが、本発明の効果の点
から好ましくは3分10秒以下であり、特に好ましく
は、10秒〜2分40秒の範囲である。
【0060】又、漂白カブリを防止する上で発色現像液
槽と漂白液槽間のクロスオーバー時間は好ましくは10
秒以内、特に好ましくは7秒以内であることが本発明を
実施する上で好ましい態様である。
【0061】本発明の処理方法においては、漂白液、定
着液及び漂白定着液に強制的液撹拌を付与することが好
ましい。そうすることにより本発明の効果をより良好に
奏することができ、また迅速処理適性の観点からも好ま
しいからである。
【0062】ここに強制的液撹拌とは、通常の液の拡散
移動ではなく、撹拌手段を付加して強制的に撹拌するこ
とを意味する。
【0063】強制的に撹拌する手段としては、以下の方
法が挙げられる。 1.高圧スプレー処理法又は吹きつけ撹拌法 2.エアーバブリング処理法 3.超音波発振処理方 4.バイブレーション処理法 上記の具体的方法は特願平2−41549号明細書に記
載されている。
【0064】次に本発明に用いられる安定液について説
明する。本発明に用いられる安定液はハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料の最終処理工程である安定化処理に使用
される安定化液に適用することができる。また、ハロゲ
ン化銀カラー写真感光材料を定着能を有する処理液、例
えば定着液または漂白定着液で処理し、引き続いて実質
的に水洗することなく安定化処理を行なう場合にも適用
することができる。
【0065】本発明に用いられる安定液の補充量は処理
するカラー感光材料の単位面積当り前浴からの持ち込み
量の1〜80倍であることが好ましいが、本発明におい
ては安定液中の前浴成分(漂白定着液又は定着液)の濃
度が安定液槽の最終槽で1/100以下、低公害及び液
の保存性の面から1/100〜1/100000、好ま
しくは1/200〜1/50000になるように安定化
槽の処理槽を構成することが好ましい。
【0066】安定処理槽は複数の槽より構成されてもよ
く、該複数の槽は、2槽以上6槽以下にすることが本発
明にとって好ましい。
【0067】本発明において2槽以上の場合、カウンタ
ーカレント方式(後浴に供給して前浴からオーバーフロ
ーさせる方式)にすることが本発明の効果、特に低公害
及び画像保存の向上の上からも特に好ましい。
【0068】持ち込み量は感光材料の種類、自動現像機
の搬送速度、搬送方式、感光材料表面のスクイズ方式等
により異なるが、カラー感光材料の場合、通常持ち込み
量は50ml/m2 〜150ml/m2 であり、この持ち込
み量に対する本発明の効果がより顕著である補充量は5
0ml/m2 〜4.0リットル/m2 の範囲であり、特に
効果が顕著な補充量は100ml/m2 〜1500ml/m
2 の範囲である。
【0069】安定液による処理の処理温度は15〜60
℃、好ましくは20〜45℃の範囲である。また、本発
明に用いられる安定液中には、特願平2−41549号
明細書記載の一般式〔CH−I〕〜〔CH−III〕で示
されるキレート剤を含有することが好ましい。
【0070】上記安定液に好ましく用いられるキレート
剤は、本発明に用いられる安定液1リットル当り、0.
01〜100gで用いることが好ましく、より好ましく
は0.05〜50gであり、特に好ましくは0.1〜2
0gである。
【0071】また、安定液のpH値としては、画像保存性
を向上させる目的でpH4.0〜9.0の範囲が好まし
く、より好ましくは5.5〜9.0の範囲である。
【0072】安定液に含有することができるpH調整剤
は、一般に知られているアルカリ剤または酸剤のいかな
るものも使用できる。
【0073】安定液には、有機酸酸(クエン酸、酢酸、
コハク酸、シュウ酸、安息香酸等)、pH調整剤、(リン
酸塩、ホウ酸塩、塩酸、硫酸塩等)、界面活性剤、防腐
剤、Bi、Mg、Zn、Ni、Al、Sn、Ti、Zr
等の金属塩などを添加することができる。これら化合物
の添加量は安定浴のpHを維持するのに必要な量であり、
かつカラー写真画像の保存時の安定性と沈澱の発生に対
し悪影響を及ぼさない範囲の量であればどのような組み
合わせで使用してもさしつかえない。又安定液中のC
a、Mgイオンが5ppm 以下になるようにすることも上
記の効果を奏する上で好ましい。
【0074】本発明に用いられる安定液に好ましく用い
られる防黴剤は、ヒドロキシ安息香酸エステル化合物、
フェノール系化合物、チアゾール系化合物、ピリジン系
化合物、グアニジン系化合物、カーバメイト系化合物、
モルホリン系化合物、四級ホスホニウム系化合物、アン
モニウム系化合物、尿素系化合物、イソキサゾール系化
合物、プロパノールアミン系化合物、スルファミド系化
合物、アミノ酸系化合物及びベンツトリアゾール系化合
物である。
【0075】更に好ましくは液保存性の上からフェノー
ル系化合物、チアゾール系化合物及びベンツトリアゾー
ル系化合物である。
【0076】具体例としては、1,2−ベンツイソチア
ゾリン3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン3−
オン、2−オクチル−4−イソチアゾリン3−オン、5
−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン3−オン、
0−フェニルフェノールナトリウム、ベンツトリアゾー
ル等が挙げられる。これら防黴剤の安定液への添加量
は、1リットルあたり0.001g〜20gの範囲が好
ましく、特に好ましくは0.005g〜10gの範囲で
ある。
【0077】また、本発明に用いられる安定液には、特
願平2−234776号、同2−234780号各明細
書記載の化合物、例えばホルマリン、ヘキサメチレンテ
トラミン、トリアジン系化合物、N−メチロール化合物
(ジメチロールウレア、トリメチロールウレア、ジメチ
ロールグアニジン、N−ヒドロキシメチルヒドロキシエ
チルアミン、トリメチロールメラミン等)、アリファテ
ィックアルデヒド等を組合わせて用いることができるが
好ましくは公害の面からホルマリンを実質的に0にする
ことが好ましく、液保存性の上からも好ましい実施態様
である。
【0078】又、本発明に用いられる安定液には、特願
平2−41549号明細書記載の一般式〔I〕又は〔II
I〕で表わされる界面活性剤、トリエタノールアミン、
ポリビニルピロリドン類を含有することが好ましい。
【0079】これら上記界面活性剤及び水溶性有機シロ
キサン系化合物の添加量は、安定液1リットルあたり
0.01〜20gの範囲で使用することにより良好な結
果を奏する。
【0080】添加量が0.01g以下では感光材料表面
の汚れが目立ち、20g以上では有機シロキサン系化合
物が感光材料表面に大量に付着し、汚れの原因となる。
【0081】上記水溶性有機シロキサン系化合物は、例
えば、特開昭47−18333号、特公昭55−511
72号、特公昭51−37538号、特開昭49−62
128号公報明細書及び米国特許第3,545,970
号明細書等に記載されてあるが如き一般的な水溶性の有
機シロキサン系化合物を意味する。これら水溶性有機シ
ロキサン系化合物はUCC(ユニオンカーバイド社)や
信越化学工業(株)等から一般的に入手することができ
る。
【0082】次に本発明の処理方法が適用される感光材
料について説明する。カラー感光材料がカラーペーパー
である場合には塩化銀を少なくとも80モル%以上含有
する塩化銀主体のハロゲン化銀粒子であり、好ましくは
90モル%以上、さらに好ましくは95モル%以上含有
するもの、最も好ましくは99モル%以上含有するもの
が用いられる。かかる塩化銀主体のハロゲン化銀乳剤
は、塩化銀の他にハロゲン化銀組成として臭化銀を含む
ことができ、この場合、臭化銀は20モル%以下が好ま
しく、より好ましくは10モル%以下、さらに好ましく
は3モル%以下である。又沃化銀は1モル%以下が好ま
しく、より好ましくは0.5モル%以下、最も好ましく
はゼロである。本発明においては、平均塩化銀含有量が
80モル%以上であればよく、上記の塩化銀80モル%
以上からなる塩化銀主体のハロゲン化銀粒子は、少なく
とも1層のハロゲン化銀乳剤層に適用されればよいが、
全てのハロゲン化銀乳剤層に適用されることが好まし
い。
【0083】またカラー感光材料がカラーネガフィルム
のごときカラー撮影用フィルムの場合にはヨウ化銀含有
率が3モル%以上であり、好ましくは5モル%以上の沃
臭化銀が用いられる。本発明においては平均ヨウ化銀含
有量が3モル%以上であればよく、上記ハロゲン組成を
有するハロゲン化銀粒子は少なくとも1層のハロゲン化
銀乳剤層に適用されればよいが、全てのハロゲン化銀乳
剤層に適用されることが好ましい。
【0084】前記ハロゲン化銀粒子の結晶は、正常晶で
も双晶でもその他でもよく、〔1,0,0〕面と〔1,
1,1〕面の比率は任意のものが使用できる。更に、こ
れらのハロゲン化銀粒子の結晶構造は、内部から外部ま
で均一なものであっても、内部と外部が異質の層状構造
(コア・シェル型)をしたものであってもよい。また、
これらのハロゲン化銀は潜像を主として表面に形成する
型のものでも、粒子内部に形成する型のものでもよい。
さらに平板状ハロゲン化銀粒子(特開昭58−1139
34号公報、特願昭53−170070号明細書参照)
を用いることもできる。また特開昭64−26837
号、同64−26838号、同64−77047号公報
等に記載のハロゲン化銀を使用できる。
【0085】さらに前記ハロゲン化銀粒子は、酸性法、
中性法またはアンモニア法等のいずれの調整法により得
られたものでもよい。
【0086】また例えば種粒子を酸性法でつくり、更
に、成長速度の速いアンモニア法により成長させ、所定
の大きさまで成長させる方法でもよい。ハロゲン化銀粒
子を成長させる場合に反応釜内のpH、pAg等をコント
ロールし、例えば特開昭54−48521号公報に記載
されているようなハロゲン化銀粒子の成長速度に見合っ
た量の銀イオンとハライドイオンを逐次同時に注入混合
することが好ましい。
【0087】本発明の処理に用いられる感光材料のハロ
ゲン化銀乳剤層にはカラーカプラーが含有される。これ
らカラーカプラーは発色現像剤酸化生成物と反応して非
拡散性染料を形成する。カラーカプラーは有利には非拡
散性形態で感光性層中またはそれに密に隣接して合体さ
れる。
【0088】赤感光性層は例えばシアン部分カラー画像
を生成する非拡散性カラーカプラー、一般にはフェノー
ルまたはα−ナフトール系カプラーを含有することがで
きる。緑感光性層は例えばマゼンタ部分カラー画像を生
成する少なくとも一つの非拡散性カラーカプラー、通常
5−ピラゾロン系のカラーカプラー及びピラゾロトリア
ゾールを含むことができる。青感光性層は例えば黄部分
カラー画像を生成する少なくとも一つの非拡散性カラー
カプラー、一般には開鎖ケトメチレン基を有するカラー
カプラーを含むことができる。カラーカプラーは例えば
6、4または2当量カプラーであることができる。
【0089】本発明においては、とりわけ2当量カプラ
ーが好ましい。適当なカプラーは例えば次の刊行物に開
示されている:アグファの研究報告(Mitteilungln aus
den Forschungslaboratorien der Agfa)、レーフェルク
ーゼン/ミュンヘン(Leverkusen/Munchen)、Vol.
III .P.111(1961)中ダブリュー・ペルツ
(W. Pelz)による「カラーカプラー」(Farbkuppler);
ケイ・ベンカタラマン(K. Venkataraman)、「ザ・ケミ
ストリー・オブ・シンセティック・ダイズ」(The Chem
istry of Synthetic Dyes)、Vol.4、341〜38
7、アカデミック・プレス(Academic Press) 、「ザ・
セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス」
(The Theory of the Photographic Process) 、4版、
353〜362頁;及びリサーチ・ディスクロージュア
(Research Disclosure)No.17643、セクション
VII 。
【0090】本発明においては、とりわけ特開昭63−
106655号公報明細書、26頁に記載されるが如き
一般式〔M−1〕で示されるマゼンタカプラー(これら
の具体的例示マゼンタカプラーとしては特開昭63−1
06655号公報明細書、29〜34頁記載のNo.1
〜No.77が挙げられる。)、同じく34頁に記載さ
れている一般式〔C−I〕又は〔C−II〕で示されるシ
アンカプラー(具体的例示シアンカプラーとしては、同
公報明細書、37〜42頁に記載の(C′−1)〜
(C′−82)、(C″−1)〜(C″−36)が挙げ
られる。)、同じく20頁に記載されている高速イエロ
ーカプラー(具体的例示シアンカプラーとして、同公報
明細書21〜26頁に記載の(Y′−1)〜(Y′−3
9)が挙げられる)を用いることが本発明の効果の点か
ら好ましい。
【0091】感光材料に含窒素複素環メルカプト化合物
を用いることにより、本発明の効果を良好に奏するばか
りでなく、発色現像液中に漂白液または漂白定着液が混
入した際に生じる写真性能への影響を、極めて軽微なも
のにするという別なる効果を奏するため、本発明におい
てはより好ましい態様として挙げることができる。
【0092】これらの含窒素複素環メルカプト化合物の
具体例としては、特開昭63−106655号公報明細
書、42〜45頁記載の(I′−1)〜(I′−87)
が挙げられる。
【0093】ハロゲン化銀乳剤は常法(例えば材料の一
定または加速早急による単一流入または二重流入)によ
って調整されうる。pAgを調節しつつ二重流入法によ
り調整する方法が特に好ましい;リサーチ・ディスクロ
ージュアNo.17643、セクションI及びII参照。
【0094】乳剤は化学的に増感することができる。ア
リルイソチオシアネート、アリルチオ尿素もしくはチオ
サルフェートの如き硫黄含有化合物が特に好ましい。還
元剤もまた化学的増感剤として用いることができ、それ
らは例えばベルギー特許493,464号及び同56
8,687号記載の如き銀化合物、及び例えばベルギー
特許547,323号によるジエチレントリアミンの如
きポリアミンまたはアミノメチルスルフィン酸誘導体で
ある。金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム
またはロジウムの如き貴金属及び貴金属化合物もまた適
当な増感剤である。この化学的増感法はツァイトシュリ
フト・フェア・ビッセンシャフトリッヘ・フォトグラフ
ィ(Z. Wiss. Photo)46、65〜72(1951)の
アール・コスロフスキー(R. Kosiovsky)の論文に記載
されている;また上記リサーチ・ディスクロージュアN
o.17643、セクションIII も参照。
【0095】乳剤は光学的に公知の方法、例えばニュー
トロシアニン、塩基性もしくは酸性カルボシアニン、ロ
ーダシアニン、ヘミシアニンの如き普通のポリメチン染
料、スチリル染料、オキソノール及び類似物を用いて、
増感することができる:エフ・エム・ハマー(F. M. Ha
mer)の「シアニン・ダイズ・アンド・リレーテッド・コ
ンパウンズ」(The Cyanine Dyes and related Compoun
ds) (1964)ウルマンズ・エルジルバディー・デル
・テクニッシェン・ケミィ(UllmannsEnzyklpadie der
technischen Chemie)4版、18巻、431頁及びその
次、及び上記リサーチ・ディスクロージュアNo.17
643、セクションIV参照。
【0096】乳剤には常用のかぶり防止剤及び安定剤を
用いることができる。アザインデンは特に適当な安定剤
であり、テトラ及びベンタアザインデンが好ましく、特
にヒドロキシル基またはアミノ基で置換されているもの
が好ましい。この種の化合物は例えばビア(Birr) の論
文、ツァイトシュリフト・フュア、ビッセンシャフトリ
ッヘ・フォトグラフィ(Z. Wiss. Photo) 47、195
2、p.2〜58、及び上記リサーチ・ディスクロージ
ュアNo.17643、セクションIVに示されている。
【0097】感光材料の成分は通常の公知方法によって
含有させることができる;例えば米国特許2,322,
027号、同2,533,514号、同3,689,2
71号、同3,764,336号及び同3,765,8
97号参照。感光材料の成分、例えばカプラー及びUV
吸収剤はまた荷電されたラテックスの形で含有させるこ
ともできる。(独国特許出願公開2,541,274号
及び欧州特許出願14,921号参照。)成分はまたポ
リマーとして感光材料中に固定することができる。(例
えば独国特許出願公開2,044,992号、米国特許
3,370,952号及び同4,080,211号参
照。)
【0098】感光材料の支持体は通常の支持体を用いる
ことができる。例えばカラーペーパーの場合は紙の支持
体の如き反射支持体が用いられ、そしてこれらは例えば
ポリオレフィン、特にポリエチレンまたはポリプロピレ
ンで被覆することができる。(これに関して上記リサー
チ・ディスクロージュアNo.17643セクションV
VI参照。)
【0099】感光材料はカプラーを含有する所謂内式現
像方法で処理される感光材料であれば、カラーペーパ
ー、カラーネガフィルム、カラーポジフィルム、スライ
ド用カラー反転フィルム、映画用カラー反転フィルム、
TV用カラー反転フィルム、反転カラーペーパー等任意
の感光材料に適用することができる。
【0100】
【実施例】次に、本発明について、実施例をって、更に
具体的に説明するが、本発明は、これに限定されるもの
ではない。
【0101】実施例1全ての実施例において、ハロゲン
化銀写真感光材料中の添加量は特に記載のない限り1m
2 当りのg数を示す。また、ハロゲン化銀とコロイド銀
は銀に換算して示した。
【0102】トリアセチルセルロースフィルム支持体上
に、下記に示す組成の各層を順次支持体側から形成し
て、撮影用カラーネガティブフィルムの試料Iを作製し
た。
【0103】 試料−I 第1層:ハレーション防止層(HC−1) 黒色コロイド銀 …0.20 紫外線吸収剤(UV−1) …0.20 カラードカプラー(CC−1) …0.05 カラードカプラー(CM−2) …0.06 高沸点溶媒(Oil−1) …0.20 ゼラチン …1.5 第2層:中間層(LL−1) 紫外線吸収剤(UV−1) …0.01 高沸点溶媒 (Oil−1) …0.01 ゼラチン …1.3 第3層:低感度赤感性乳剤層(RL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …1.0 〃 (Em−2) …0.7 増感色素(S−1)…2.2×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2)…2.5×10-4( 〃 ) 〃 (S−3)…0.5×10-4( 〃 ) シアンカプラー(C′−4) …1.3 〃 (C′−2) …0.15 カラードシアンカプラー(CC−1) …0.05 DIR化合物(D−1) …0.0015 高沸点溶媒(Oil−1) …0.5 ゼラチン …1.3 第4層:高感度赤感性乳剤層(RH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) …2.2 増感色素(S−1)…2.2×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−2)…2.0×10-4( 〃 ) 増感色素(S−3)…0.1×10-4( 〃 ) シアンカプラー(C′−1) …0.15 〃 (C′−2) …0.018 〃 (C′−3) …1.20 カラードシアンカプラー(CC−1) …0.015 DIR化合物(D−2) …0.04 高沸点溶媒(Oil−1) …0.5 ゼラチン …1.3 第5層:中間層(LL−2) ゼラチン …0.5 第6層:低感度緑感性乳剤層(GL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …0.9 増感色素(S−4)…5×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−5)…1×10-4( 〃 ) マゼンタカプラー(M′−1) …0.5 カラードマゼンタカプラー(CM−1) …0.05 DIR化合物(D−3) …0.015 〃 (D−4) …0.020 高沸点溶媒(Oil−2) …0.5 ゼラチン …1.2 第7層:中間層(LL−3) ゼラチン …0.7 高沸点溶媒(Oil−1) …0.2 第8層:高感度緑感性乳剤層(GH) 沃臭化銀乳剤(Em−3) …1.2 増感色素(S−6)…1.5×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−7)…2.5×10-4( 〃 ) 〃 (S−8)…0.7×10-4( 〃 ) マゼンタカプラー(M′−2) …0.08 〃 (M′−3) …0.18 カラードマゼンタカプラー(CM−2) …0.05 DIR化合物(D−3) …0.01 高沸点溶媒(Oil−3) …0.5 ゼラチン …1.15 第9層:イエローフィルター層(YC) 黄色コロイド銀 …0.10 色汚染防止剤(SC−1) …0.1 高沸点溶媒 (Oil−3) …0.1 ゼラチン …0.9 第10層:低感度青感性乳剤層(BL) 沃臭化銀乳剤(Em−1) …0.23 〃 (Em−2) …0.27 増感色素(S−10)…7×10-4(モル/銀1モル) イエローカプラー(Y′−2) …0.6 DIR化合物(D−2) …0.01 高沸点溶媒(Oil−3) …0.15 ゼラチン …1.0 第11層:高感度青感性乳剤層(BH) 沃臭化銀乳剤(Em−4) …0.45 〃 (Em−1) …0.22 増感色素(S−9)…1.3×10-4(モル/銀1モル) 〃 (S−10)…3×10-4( 〃 ) イエローカプラー(Y′−2) …0.36 高沸点溶媒(Oil−3) …0.07 ゼラチン …1.1 第12層:第1保護層(PRO−1) 微粒子沃臭化銀乳剤 …0.25 (平均粒径0.06μm Agl 2.0モル%) 紫外線吸収剤(UV−1) …0.10 〃 (UV−2) …0.05 高沸点溶媒(Oil−1) …0.1 〃 (Oil−4) …0.1 ホルマリンスカベンジャー(HS−1)…0.5 〃 (HS−2)…0.2 ゼラチン …1.0 第13層:第2保護層(PRO−2) 界面活性剤(Su−1) …0.005 アルカリで可溶性のマット化剤 …0.10 (平均粒径2μm) シアン染料(AIC−1) …0.005 マゼンタ染料(AIM−1) …0.01 スベリ剤 (WAX−1) …0.04 ゼラチン …0.6 尚、各層には上記組成物の他に、塗布助剤Su−2、分
散助剤Su−3、防腐剤DI−1、安定剤Stab−
1、カブリ防止剤AF−1、AF−2を添加した。
【0104】 Em−1 平均粒径0.40μm、平均沃化銀含有率 7.0モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−2 平均粒径0.32μm、平均沃化銀含有率 3.0モル% 単分散性で均一組成の乳剤 Em−3 平均粒径0.85μm、平均沃化銀含有率 6.5モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−4 平均粒径0.95μm、平均沃化銀含有率 8.0モル% 単分散性の表面低沃化銀含有型乳剤 Em−1,Em−3およびEm−4は特開昭60−13
8538号、同61−245151号の各公報を参照に
調整した多層構造を有し、主として8面体から成る沃臭
化銀乳剤である。またEm−1〜Em−4はいずれも、
粒径/粒子の厚さの平均値は1.0であり、粒子の分布
の広さはそれぞれ10,8,10および12%であっ
た。
【0105】
【化5】
【0106】
【化6】
【0107】
【化7】
【0108】
【化8】
【0109】
【化9】
【0110】
【化10】
【0111】
【化11】
【0112】
【化12】
【0113】
【化13】
【0114】
【化14】 紙支持体の片面にポリエチレンを、別の面の第1層側に
酸化チタンを含有するポリエチレンをラミネートした支
持体上に以下に示す構成の各層を塗設し、プリント用カ
ラーペーパーの試料IIを作成した。塗布液は下記のごと
く調整した。
【0115】第1層塗布液 イエローカプラー(Y−1)26.7g、色素画像安定
化剤(ST−1)10.0g、(ST−2)6.67
g、添加剤(HQ−1)0.67gを高沸点有機溶剤
(DNP)6.67gに酢酸エチル60mlを加え溶解
し、この溶液を20%界面活性剤(SU−1)7mlを含
有する10%ゼラチン水溶液220mlに超音波ホモジナ
イザーを用いて乳化分散させてイエローカプラー分散液
を作製した。この分散液を下記条件にて作製した青感性
ハロゲン化銀乳剤(銀10g含有)と混合し第1層塗布
液を調製した。
【0116】第2層〜第7層塗布液も上記第1層塗布液
と同様に調製した。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【化15】
【0120】
【化16】
【0121】
【化17】
【0122】
【化18】 尚、硬膜剤として、下記H−1を使用した。
【0123】
【化19】 〔青感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法〕40℃に保温し
た2%ゼラチン水溶液1000ml中に下記(A液)及び
(B液)をpAg =6.5,pH=3.0に制御しつつ30
分かけて同時添加し、更に下記(C液)及び(D液)を
pAg =7.3,pH=5.5に制御しつつ180分かけて
同時添加した。
【0124】このとき、pAg の制御は特開昭59−45
437号記載の方法により行い、pHの制御は硫酸又は水
酸化ナトリウムの水溶液を用いて行った。 (A液) 塩化ナトリウム 3.42g 臭化カリウム 0.03g 水を加えて 200ml (B液) 硝酸銀 10g 水を加えて 200ml (C液) 塩化ナトリウム 102.7g 臭化カリウム 1.0g 水を加えて 600ml (D液) 硝酸銀 300g 水を加えて 600ml 添加終了後、花王アトラス社製デモールNの5%水溶液
と硫酸マグネシウムの20%水溶液を用いて脱塩を行っ
た後、ゼラチン水溶液と混合して平均粒径0.85μ
m、変動係数(σ/r)=0.07、塩化銀含有率9
9.5モル%の単分散立法体乳剤EMP−1を得た。
【0125】上記乳剤EMP−1に対し、下記化合物を
用い50℃にて90分間化学熟成を行い、青感性ハロゲ
ン化銀乳剤(EmA)を得た。
【0126】 チオ硫酸ナトリウム 0.8mg/モル AgX 塩化金酸 0.5mg/モル AgX 安定剤 SB−5 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 D−1 4.3×10-4モル/モル AgX D−4 0.7×10-4モル/モル AgX 〔緑感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法〕(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.4
3μm、変動係数(σ/r)=0.08、塩化銀含有率
99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−2を得た。
EMP−2に対し、下記化合物を用いて55℃で120
分間化学熟成を行い、緑感性ハロゲン化銀乳剤(Em
B)を得た。
【0127】 チオ硫酸ナトリウム 1.5mg/モル AgX 塩化金酸 1.0mg/モル AgX 安定剤 SB−5 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 D−2 4×10-4モル/モル AgX 〔赤感性ハロゲン化銀乳剤の調製方法〕(A液)と(B
液)の添加時間及び(C液)と(D液)の添加時間を変
更する以外はEMP−1と同様にして、平均粒径0.5
0μm、変動係数(σ/r)=0.08、塩化銀含有率
99.5モル%の単分散立方体乳剤EMP−3を得た。
EMP−3に対し、下記化合物を用いて60℃で90分
間化学熟成を行い、赤感性ハロゲン化銀乳剤(EmC)
を得た。
【0128】 チオ硫酸ナトリウム 1.8mg/モル AgX 塩化金酸 2.0mg/モル AgX 安定剤 SB−5 6×10-4モル/モル AgX 増感色素 D−3 1.0×10-4モル/モル AgX
【0129】
【化20】
【0130】
【化21】 試料I,IIを実写露光し、一部は白色光を用いてウェッ
ヂ露光した。実写露光した試料I,IIを下記の処理工
程,処理条件及び処理液で処理した。処理工程及び処理
条件は以下の通りである。
【0131】
【表3】 カラーネガティブフィルム(試料I)用の処理液は以下
の通りである。使用した発色現像液の組成は次の通りで
ある。
【0132】 炭酸カリウム 30g 炭酸水素ナトリウム 2.5g 亜硫酸カリウム 3.0g 臭化ナトリウム 1.3g 沃化カリウム 1.2mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.5g 塩化ナトリウム 0.6g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N− (β−ヒドロキシルエチル) アニリン硫酸塩 4.5g ジエチレントリアミン五酢酸 3.0g 水酸化カリウム 1.2g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20
%硫酸を用いてpH10.06に調整する。
【0133】<発色現像補充液> 炭酸カリウム 35g 炭酸水素ナトリウム 3g 亜硫酸カリウム 5g 臭化ナトリウム 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.1g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル −N−(β−ヒドロキシエチル) アニリン硫酸塩 5.8g 水酸化カリウム 2g ジエチレントリアミン五酢酸 1.5g 水を加えて1リットルとし、水酸化カリウムまたは20
%硫酸を用いてpH10.12に調整する。
【0134】使用した漂白液の組成は、次の通りであ
る。 1,3ジアミノプロパン四酢酸第2鉄錯塩 (カリウム塩又はアンモニウム塩) 0.35モル エチレンジアミンテトラ酢酸塩(ナトリウム塩又はアンモニウム塩)10g 臭化物(カリウム塩又はアンモニウム塩) 150g 氷酢酸 40ml 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は氷酢酸を
用いてpHを4.2とし、かつ全カチオンに対するアンモ
ニウム塩の比率を表1に示すように1,3ジアミノプロ
パン四酢酸第2鉄錯塩のアンモニウム塩とカリウム塩の
比率や各塩の種類をかえることで調整した。
【0135】使用した漂白補充液の組成は、次の通りで
ある。 1,3ジアミノプロパン四酢酸第2鉄錯塩 (アンモニウム塩又はカリウム塩) 0.40モル エチレンジアミンテトラ酢酸塩(ナトリウム塩又はアンモニウム塩) 2g 臭化物(カリウム塩又はアンモニウム塩) 178g 氷酢酸 50ml 硝酸塩(カリウム塩又はナトリウム塩) 30g 水を加えて1リットルとし、全カチオンに対するアンモ
ニウム塩の比率を表1の様になるようにし、pH3.2に
調整する。
【0136】使用した定着液の組成は次のとおりであ
る。 チオ硫酸アンモニウム 200g 無水重亜硫酸ナトリウム 12g メタ重亜硫酸ナトリウム 2.5g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム塩 0.5g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水又は酢酸でpH
6.5に調整した。
【0137】使用した定着補充液の組成は、次の通りで
ある。 チオ硫酸アンモニウム 250g 無水重亜硫酸ナトリウム 15g メタ重亜硫酸ナトリウム 3g エチレンジアミンテトラ酢酸2ナトリウム 0.8g 水を加えて1リットルとする。pHは6.5に調整した。
【0138】使用した安定化液及び安定化補充液の組成
は次の通りである。 5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン 0.05g エマルゲン810 1ml ヘキサヒドロ−1,3,5−トリス− (2−ヒドロキシエチル)−5−トリアジン 0.3g ホルムアルデヒド重亜硫酸付加物 ナトリウム 2g ヘキサメチレンテトラミン 0.3g 水を加えて1リットルとし、アンモニア水及び50%硫
酸にてpH8.5に調整した。
【0139】次にカラーペーパー(試料II)の処理液の
組成を以下に示す。使用した発色現像液の組成は次の通
りである。 トリエタノールアミン 10g エチレングリコール 1g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g ヒドラジノジ酢酸 5.0g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 3.5g ジエチレントリアミン五酢酸 5g 亜硫酸カリウム 5.0×10-4モル 発色現像主薬(3 −メチル−4−アミノ−N− エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−アニリン硫酸塩 5.5g 炭酸カリウム 25g 炭酸水素カリウム 5g チノパールSFP(チバガイギー社製) 1.2g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化カリウム又は
硫酸でpH10.10に調整する。
【0140】<発色現像補充液> トリエタノールアミン 14.0g エチレングリコール 8.0g チノパールSFP(チバガイギー社製) 1.2g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.5g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g ヒドラジノジ酢酸 7g 塩化カリウム 0.3g ジエチレントリアミン五酢酸 7.5g 亜硫酸カリウム 7.0×10-4モル 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N− エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−アニリン硫酸塩 10g 炭酸カリウム 30g 炭酸水素カリウム 1g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化カリウム又は
硫酸でpH10.60に調整する。
【0141】漂白液及び漂白補充液 漂白液はカラーネガティブフィルム(試料I)の漂白液
の1/2の濃度にし漂白補充液はカラーネガティブフィ
ルムの漂白補充液と同じ。
【0142】定着液及び定着補充液 定着液はカラーネガティブフィルム(試料I)の定着液
の1/2の濃度にし定着補充液はカラーネガティブフィ
ルムの定着補充液と同じ。
【0143】(安定液) オルトフェニルフェノール 0.1g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 0.5g ZnSO4 ・7H2 O 0.15g 亜硫酸アンモニウム(40%溶液) 4.5ml 1ーヒドロキシエチリデン−1,1− 2.0g ジホスホン酸(60%溶液) エチレンジアミン四酢酸 1.0g アンモニア水又は硫酸でpH7.5とすると共に水で1リ
ットルとする。
【0144】漂白液及び漂白補充液のアンモニウムイオ
ンの比率を表1に示す値に調整し、試料(I)を1日2
4Expで10本処理(0.1R)し、試料(I)は1
日2m2 (0.5R)処理した。ただし1Rはタンク容
量(V1 )に対する補充液量(V2 )の割合(V2 /V
1 )を言う。
【0145】処理は20日間にわたって行ない、処理後
の漂白カブリ及び脱銀性を評価した。漂白カブリはBl
ue,Green及びRedの最低透過濃度(Dmi
n)をPDA−65(コニカ株製)で測定し、代表特性
としてBlueの透過濃度を表1に示した。又脱銀性は
蛍光X線にて測定しこれも表1に示した。結果を表1に
示す。
【0146】
【表4】 表1より明らかな様に共通の補充液を用い、かつアンモ
ニウムウオンの濃度が高いと漂白カブリが試料I、II共
高いが本発明のアンモニウムイオン濃度特に20モル%
以下で効果が大きいことがわかる。
【0147】実施例2 実施例1において試料Iの漂白液のオーバーフロー全量
を試料IIの漂白液に流し込み実施例1と同様の評価を行
った。結果は表2に示す。
【0148】
【表5】 表2より明らかな様に試料Iの漂白液のオーバーフロー
を試料IIに全量流し込むと脱銀性は若干よくなるものの
漂白カブリは増える傾向にあり、表1と同様アンモニウ
ムイオンのモル%を本発明の範囲内にすることで大巾に
改良されることがわかる。
【0149】実施例3 実施例1の漂白剤1,3ジアミノプロパン四酢酸第2鉄
錯塩を表3に示す鉄塩にかえ、かつ試料Iの漂白時間を
45秒から3分15秒にかえ実施例1と同様の評価を行
った。結果は表3に示す。
【0150】
【表6】 表1、表3より明らかな様に1,3ジアミノプロパン四
酢酸第2鉄錯塩を用いた場合は漂白カブリが多く、また
他の錯塩を用いても漂白カブリがあり、特にカラーペー
パー用試料(II)の場合に大きく、アンモニウムイオン
濃度を本発明の範囲内にすることで有効に防止できるこ
とがわかる。
【0151】実施例4 実施例1の試料II用の発色現像液及び補充液を下記に示
す組成にした。
【0152】<発色現像液> トリエタノールアミン 10g エチレングリコール 1g パラトルエンスルホン酸ナトリウム 20g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 3.6g ヒドラジノジ酢酸 5.0g 臭化カリウム 20mg 塩化カリウム 3.5g ジエチレントリアミン五酢酸 5g 亜硫酸カリウム 5.0×10-4モル 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N− エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−アニリン硫酸塩 6.0g 炭酸カリウム 25g 炭酸水素カリウム 5g チノパールSFP(チバガイギー社製) 1.2g エビテックスMST(チバガイギー社製) 1.5g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化カリウム又は
硫酸でpH10.10に調整する。
【0153】<発色現像補充液> トリエタノールアミン 14.0g エチレングリコール 8.0g パラトルエンスルホン酸ナトリウム 50.0g チノパールSFP(チバガイギー社製) 1.2g ユビテックスMST(チバガイギー社製) 1.5g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 5g ヒドラジノジ酢酸 7g 塩化カリウム 0.3g ジエチレントリアミン五酢酸 7.5g 亜硫酸カリウム 7.0×10-4モル 発色現像主薬(3−メチル−4−アミノ−N− エチル−N−(β−メタンスルホンアミド エチル)−アニリン硫酸塩 12g 炭酸カリウム 30g 炭酸水素カリウム 1g 水を加えて全量を1リットルとし、水酸化カリウム又は
硫酸でpH10.60に調整する。
【0154】この処理液を用いて実施例1と同様の評価
を行った。ただし、結果については試料IIのみ表4に示
す。
【0155】
【表7】 表4より明らかな様に発色現像液にパラトルエンスルホ
ン酸を添加して発色現像主薬濃度をあげた場合更に漂白
カブリが増大するが、本発明の構成により漂白カブリが
有効に防止されていることがわかる。
【0156】実施例5 実施例4においてパラトルエンスルホン酸の代りにリン
酸ソーダー(発色現像液20g/リットル、発色現像補
充液30g/リットル)を添加し、発色現像液及び補充
液のpHを各々pH10.30、pH12.0にした以外は実
施例4と同様の評価を行ったところ、ほぼ実施例4と同
様の効果を得ることができた。
【0157】実施例6 実施例4における実験No. 4−1,4−5 N,Nジエ
チルヒドロキシルアミン、ヒドラジノジ酢酸を表5の様
に変えた以外は実施例4と同様の評価を行った。結果は
表5に示す。
【0158】
【表8】 表5より明らかな様に発色現像液中の保恒剤をDEH
A、HDA及びDMHAにすることで効果が更に顕著で
あることがわかる。
【0159】実施例7 実施例4実験No. 4−1,4−5について試料IIの塩化
銀含有率を表6の様に変化させ、実施例4と同様の評価
を行った。結果は表6に示す。
【0160】
【表9】 表6より明らかな様に塩化銀含有率が低いと漂白カブリ
は小さいものの脱銀性が低下する。本発明においてのみ
漂白カブリが低く、脱銀性も良好であることがわかる。
【0161】実施例8 下記に示すように漂白定着液及び安定液を調整した。 試料Iの漂白定着液 ジエチレントリアミン五酢酸第2鉄錯塩 (アンモニウム塩又はカリウム塩) 0.30モル 臭化物(カリウム塩又はアンモニウム塩) 50g チオ硫酸塩(アンモニウム塩又はナトリウム塩) 200g メタ重亜硫酸塩(ナトリウム塩又はアンモニウム塩) 30g 酢酸又はアルカリ剤でpHを6.5に調整した。試料IIの
漂白定着液 試料Iの漂白定着液の濃度の1/2に調整した。 安定液 試料I、II共下記の組成である。 安定液 エマルゲン810
1ml 上記処理液を用いて下記の処理工程、条件により実施例
1と同様の評価を行った。
【0162】
【表10】 安定は共通の安定槽、共通の補充液を用い、漂白定着は
共通の補充液を用い、試料Iの漂白定着液のオーバーフ
ローを試料IIの漂白定着槽に流し込んだ。結果は表8に
示す。
【0163】
【表11】 表8より明らかな様に漂白定着液においても本発明の効
果が顕著であることがわかる。なお本発明においてジエ
チレントリアミン五酢酸第2鉄錯塩をエチレジアミン四
酢酸第2鉄錯塩、グリコールエーテルジアミン四酢酸第
2鉄錯塩、シクロヘキサンジアミン四酢酸第2鉄錯塩及
び1,3ジアミノプロパン四酢酸第2鉄錯塩/エチレン
ジアミン四醋酸第2鉄錯塩=1/2(モル比)について
も検討したが表8と同様の効果を得ることができた。
【0164】実施例9 実施例8においてチオ硫酸塩をチオシアン酸塩50モル
%にかえて検討したところ、漂白カブリに対する効果及
び脱銀性の効果共チオ硫酸塩単独より良好であった。
【0165】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
りコンパクトで処理の簡易化と迅速化を達成することが
できる処理方法を提供することができた。また漂白カブ
リが少ない安定な処理液及び環境上ソフトな低公害処理
液を提供することができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−154153(JP,A) 特開 平1−197756(JP,A) 特開 平1−187558(JP,A) 特開 平1−244449(JP,A) 特開 昭61−73955(JP,A) 特開 平1−187559(JP,A) 特開 平1−154154(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 7/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に塗布されたハロゲン化銀乳剤
    の平均ヨウ化銀含有量が3モル%以上のハロゲン化銀カ
    ラー写真感光材料(a)と支持体上に塗布されたハロゲ
    ン化銀乳剤の平均塩化銀含有量が80モル%以上のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料(b)を漂白能を有する処
    理液を用いて処理した後安定処理する方法において、前
    記漂白能を有する処理液がハロゲン化銀カラー写真感光
    材料(a)及び(b)に共通の補充液ないしは共通の処
    理液を有する処理浴であり、かつそのアンモニウムイオ
    ンが全カチオンの50モル%以下であることを特徴とす
    るハロゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  2. 【請求項2】 アンモニウムイオンが全カチオンの20
    モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のハロ
    ゲン化銀カラー写真感光材料の処理方法。
  3. 【請求項3】 漂白能を有する処理液が漂白液であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のハロゲン化銀カラ
    ー写真感光材料の処理方法。
  4. 【請求項4】 漂白能を有する処理液の漂白剤が下記一
    般式(A)又は(B)で示される有機酸第2鉄錯塩であ
    ることを特徴とする請求項1,2又は3記載のハロゲン
    化銀カラー写真感光材料の処理方法。 【化1】
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