JP2892657B2 - 建築用板 - Google Patents

建築用板

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JP2892657B2
JP2892657B2 JP63260303A JP26030388A JP2892657B2 JP 2892657 B2 JP2892657 B2 JP 2892657B2 JP 63260303 A JP63260303 A JP 63260303A JP 26030388 A JP26030388 A JP 26030388A JP 2892657 B2 JP2892657 B2 JP 2892657B2
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寛 竹森
康博 鈴木
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  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、施工が簡易且つ迅速にでき、しかも施工後
は強度的に優れ、水密性が良好な建築用板に関する。
〔従来の技術及びその課題〕
従来より山部と谷部とが交互に連続する屋根,壁等の
外囲体を施工する立平状馳締めタイプの建築用板が多く
使用されている。その多くの建築用板は、隣接する建築
用板の馳折り部同士を重合させつつ、これらを馳折りし
て連結し外囲体を形成するものであったが、第22図乃至
第24図に示すように少なくとも三回の工程が必要であ
り、その作業が極めて面倒であった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究
を重ねた結果、その発明を、主板の幅方向の両端に立上
り側部を形成し、該立上り側部の上端より外方に頂部を
形成し、その一方の頂部の外端より立上り片,被係止屈
曲片よりなる鉤状の下馳部を折り返し形成し、該下馳部
の下端より取付部を形成し、他方の頂部においては、立
上り側片を形成し、該立上り側片の上端より外方下向き
に傾斜屈曲片を形成し、該傾斜屈曲片の下端より立上り
側片に向かって係止片を形成し、該係止片の先端より外
方下向きに押上げ片を形成した上馳部を設け、該押上げ
片の下端が頂部と略同一面上となるようにした建築用板
としたり、或いは、主板の幅方向の両端に立上り側部を
形成し、該立上り側部の上端より外方に頂部を形成し、
その一方の頂部の外端より立上り片,被係止屈曲片より
なる鉤状の下馳部を折り返し形成し、該下馳部の下端よ
り取付部を形成し、他方の頂部においては、立上り側片
を形成し、該立上り側片の上端より外方下向きに前記被
係止屈曲片の傾斜角度と同等角度の傾斜屈曲片を形成
し、該傾斜屈曲片の下端より下側に折り返して立上り側
片に向かい、且つ上方に向かって,前記傾斜屈曲片の傾
斜角度よりも緩やかに傾斜する傾斜状係止片を形成し、
該傾斜状係止片の先端より折り返して外方下向きに傾斜
端を形成した上馳部を設け、前記傾斜状係止片は前記傾
斜屈曲片よりも幅を小さくし、且つ前記傾斜状係止片の
傾斜角度は予め形成されてなる建築用板としたことによ
り、屋根,壁等の外囲体を簡易且つ迅速に施工でき、し
かも外囲体完成後は、強度的に優れ、しかも水密性の良
好な外囲体にできることとなり、上記課題を解決したも
のである。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を第1図乃至第21図に基づいて
説明する。
Aは建築用板であって、主板1の幅方向(第1図にお
いて左右方向)の両端より立上り側部2,2が形成され、
該立上り側部2,2の上端より頂部3,3が形成されている。
その立上り側部2は、図示するように外方上向きの傾斜
状に形成されたり、図示しないが垂直状に形成されるこ
ともある。頂部3は略平坦状に形成されており、第4図
に示すように、外方上向きに僅かに傾斜状に形成される
こともある。その一方の頂部3の外端より下馳部4が、
他方の頂部3の外端より反力利用タイプの上馳部6がそ
れぞれ形成されている。その下馳部4は、建築用板Aを
形成する金属板において、頂部3の外端縁(第4図にお
いて右側)より上方に鉤形状に折り返して屈曲形成さ
れ、その両立上り箇所が密着状となり垂直状部分が形成
されて立上り片4aとし、さらに垂直状部分の上方箇所が
頂部3に向かって下向き傾斜状に屈曲されて被係止屈曲
片4bとして形成されている。その下馳部4の立上り片4a
下端より取付部5が形成されている。その取付部5は、
具体的には、下馳部4の立上り片4aの下端(前記鉤形状
の密着状の折返し屈曲部分の外側部下端)より略垂下状
に形成された垂下状片5aの下端より略平坦状の底片5bが
形成されたものである(第1図,第2図,第4図参
照)。また底片5bの外端より上方に折返し片5cが屈曲形
成されることもある。その底片5bは、第4図に示すよう
に、主板1と略同一面上になるように形成されるが、必
要に応じて第4図鎖線部分に示すように、底片5bが、頂
部3と主板1との間に形成されることもある。この実施
例は、その底片5bが第21図に示すように、受金具12上に
載置固着される場合に使用され、実際には、その底片5b
が頂部3より僅かに下方に形成される。
また、反力利用タイプの上馳部6(第1図乃至第8図
参照)は、他方の頂部3の外端(第4図において左側)
より略垂直状の立上り側片6aが形成され、該立上り側片
6aの上端より外方下向きに傾斜屈曲片6bが形成され、該
傾斜屈曲片6bの下端より立上り側片6aに向かって係止片
6cが形成されている。該係止片6cは、略水平状或いは、
立上り側片6aに向かって上方に傾斜状に形成されること
が好ましいが、立上り側片6aに向かって下方に傾斜状に
形成されたものであっても構わない。その上馳部6の立
上り側片6a,傾斜屈曲片6b,係止片6cにて下馳部4の立上
り片4aと被係止屈曲片4bとを覆うことができる。その係
止片6cの内端より押上げ片6dが形成されている。該押上
げ片6dの下端は、頂部3と同一面上に位置している。そ
の押上げ片6dは外方に凸状の円弧状に形成されたり(第
5図参照)、外方下向きに平坦状に形成されたり(第6
図参照)、外方に凹状の円弧状に形成されている(第7
図参照)。また第8図に示すように係止片6cと押上げ片
6dとの間に垂下状片が形成されることもある。その押上
げ片6dの下端より外方又は内方に円弧状の屈曲端縁が形
成されることがある。
また傾斜角度利用タイプの上馳部7(第9図乃至第12
図参照)は、前記反力利用タイプの上馳部6とは、先端
側において異なり、基部側は、同一部として形成されて
いる。即ち、立上り側片7a,傾斜屈曲片7bまでは、前記
反力利用タイプの上馳部6の立上り側片6a,傾斜屈曲片6
bと同一である。その傾斜屈曲片7bの下端より下側に折
り返して立上り側片7aに向かい、且つ上方に向かって,
前記傾斜屈曲片7bの傾斜角度よりも緩やかに傾斜する傾
斜状係止片7cが形成されている。この該傾斜状係止片7c
の傾斜角度は予め形成されている。
水平方向の荷重を傾斜屈曲片7bの先端箇所に加える
と、前記立上り側片7aに対して傾斜屈曲片7bが急傾斜す
るように屈曲し、傾斜状係止片7cの端縁が立上り側片7a
に当接し、さらに傾斜屈曲片7bを立上り側片7a方向に押
圧したときに、前記傾斜状係止片7cの端縁が垂直面上
(具体的には、下馳部4の立上り片4a面上)を上方に滑
り易くなるように、傾斜状係止片7cの水平面に対する傾
斜角度θが設定されることが好ましい。前記傾斜状係
止片7cの先端より外方下向きに傾斜端7eが形成され、前
記立上り側片7a,傾斜屈曲片7b,傾斜状係止片7c,傾斜端7
eを総称して上馳部7として形成されている。前記傾斜
状係止片7cが前記傾斜屈曲片7bよりも幅を小さく形成さ
れている。即ち、前記傾斜屈曲片7bを幅L1とし、前記傾
斜状係止片7cを幅L2とすると、幅L1>幅L2となり、第10
図に示すように馳締加工すると、前記立上り側片7aと前
記傾斜屈曲片7bとの屈曲箇所まで、前記傾斜状係止片7c
端が達することなく、その代わりに空隙部sが形成さ
れ、毛管現象を防止できる。
図中8は母屋,胴縁等の構造材で、9は野地板,断熱
材等の下地材である。その構造材8及び下地材9を総称
して下地部Bとする。該下地部Bは、通常は構造材8の
上に下地材9が設けられているが、場合によっては、構
造材8のみ、又は下地材9のみでも下地部Bとすること
もある。
その建築用板Aは、構造材8上、又は下地部B上に載
置され、その取付部5の底片5bがドリルビス等の固着具
10にて固着される。次に、その建築用板Aの下馳部4に
隣接の建築用板Aの上馳部6を上方より嵌合する。
まず、反力利用タイプの建築用板Aでは、第13図に示
すように、上馳部6の係止片6cを下馳部4の被係止屈曲
片4bに係合させ、次いで、第14図に示すように、圧着具
等の工具にて、水平方向の力Fにて、その立上り側片6a
と傾斜屈曲片6bとを押圧して、立上り側片6aと傾斜屈曲
片6bとを圧着して馳締を行う。このとき、第14図に示す
ように、押上げ片6dは、その下端が、隣接の建築用板A
の頂部3上面に当接しながら、下馳部4の立上り片4aに
近づくにつれて、その押上げ片6dの上端が、係止片6cの
端縁を上方に押し上げるように作用し、該係止片6cが下
馳部4の立上り片4aと被係止屈曲片4bとの間に食い込む
こととなり、水平方向の力Fのみで馳締部が構成され、
これを順次繰り返して外囲体を施工するものである。
次に、傾斜角度利用タイプの建築用板Aでは、第11図
に示すように、上馳部7の傾斜状係止片7cを下馳部4の
被係止屈曲片4bに係合させ、次いで、第12図に示すよう
に、圧着具等の工具にて、水平方向の力Fにて、その立
上り側片7aと傾斜屈曲片7bとを押圧して、立上り側片7a
と傾斜屈曲片7bとを圧着して馳締を行う。このとき第12
図に示すように、立上り側片7aと傾斜屈曲片7bとを互い
に押圧し、傾斜状係止片7cの端縁を立上り片4a面上に当
接させ、さらにその立上り側片7aと傾斜屈曲片7bとを互
いに押圧すると傾斜状係止片7cは、自ずと傾斜屈曲片7b
に対して一層折曲され、傾斜状係止片7cが下馳部4の立
上り片4aと被係止屈曲片4bの間に食い込むこととなり、
馳締部が構成され、これを順次繰り返して外囲体を施工
するものである。
第15図乃至第20図は、下馳部4と上馳部6との間にホ
ットメルト,ブチルテープ,コーキング等のシール材11
を介在させたものである。具体的には、第15図,第16図
に示すように下馳部4の立上り片4aと被係止屈曲片4bと
の屈曲箇所と、上馳部6の係止片6cの先端の屈曲箇所と
の間にシール材11を介在させている。また第17図,第18
図に示すように、下馳部4の被係止屈曲片4bの先端と上
馳部6の傾斜屈曲片6bと係止片6cとの屈曲箇所との間に
シール材11を介在させている。さらに第19図,第20図に
示すように、下馳部4の立上り片4aと被係止屈曲片4bと
の屈曲箇所上側と上馳部6の立上り側片6aと傾斜屈曲片
6bとの屈曲箇所内側との間にシール材11を介在させた実
施例もある。
また、本発明の建築用板Aを用いて既設瓦棒葺外囲体
C上に新設外囲体を施工するには、第21図に示すよう
に、その既設瓦棒葺外囲体Cの瓦棒部C1箇所に跨がるよ
うにして、受金具12が載置固着される。そして隣接する
受金具12間に建築用板Aが配置され、該建築用板Aの取
付部5の底片5b(この場合の底片5bは頂部3より僅かに
下方に形成されている)が受金具12上にドリルビス等の
固着具10にて載置固着され、その下馳部4上に上馳部6
が上方より嵌合され、後は、前述した施工要領の馳締作
業にて馳締が行われる。
〔発明の効果〕
請求項1の発明においては、主板1の幅方向の両端に
立上り側部2,2を形成し、該の立上り側部2,2の上端より
頂部3,3を形成し、その一方の頂部3の外端より立上り
片4a,被係止屈曲片4bよりなる鉤状の下馳部4を折り返
し形成し、該下馳部4の下端より垂下状片5aを形成し、
該垂下状片5aの下端より底片5bを形成して取付部5と
し、他方の頂部3においては、立上り側片6aを形成し、
該立上り側片6aの上端より外方下向きに傾斜屈曲片6bを
形成し、該傾斜屈曲片6bの下端より立上り片4aに向かっ
て係止片6cを形成し、該係止片6cの先端より外方下向き
に押上げ片6dを形成した上馳部6を設け、該押上げ片6d
の下端が頂部3と略同一面上となるようにした建築用板
としたことにより、まず第1に屋根,壁等の外囲体を簡
易且つ迅速に施工することができるし、第2に構造が簡
単であり製作が容易にでき低価格に提供することができ
る等の効果を奏する。
これらの効果について詳述すると、本発明の建築用板
Aを下地部Bに載置し、取付部5をドリルビス等の固着
具10にて固着すると、後は下馳部4に隣接する建築用板
Aの上馳部6を重合し、該上馳部6の係止片6cを、下馳
部4の被係止屈曲片4bに係合し、上馳部6の立上り側片
6aと被係止屈曲片4bとを外方より圧着するのみで、馳締
ができ外囲体を施工できる。
上述したように、本発明の建築用板A,Aによってなさ
れる馳締作業は、下馳部4に上馳部6を重合する第1工
程と、上馳部6の立上り側片6aと傾斜屈曲片6bとを圧着
する第2工程にて完了し、従来の立平の馳締タイプの建
築用板のように(第22図乃至第24図参照)、連結部分を
重合し、その連結部を少なくとも2回以上折曲して合計
3工程以上のものに比べて、外囲体の施工が格段と早く
できるものである。これは、上馳部6の係止片6cは、傾
斜屈曲片6bの下端より立上り側片6aに向いて屈曲形成さ
れており、その係止片6cの内端より押上げ片6dが形成さ
れ、該押上げ片6dの下端が頂部3と略同一面上となるよ
うに構成したことで初めて実現できる。具体的には、下
馳部4に上馳部6を重合し、立上り側片6aと傾斜屈曲片
6bとを水平方向の力Fにて互いに押圧すると、傾斜屈曲
片6bの下端は下方に向かって頂部3に近づくことになる
が、係止片6cの内端に形成した押上げ片6dは、第14図に
示すように、傾斜屈曲片6bが変位しても頂部3からの反
力Rによって略一定の高さhを保ちつつ、下馳部4の立
上り片4aに近づくので係止片6cは傾斜屈曲片6b側が下方
に、押上げ片6d側が上方となるように次第に傾斜するよ
うになり、馳締作業の完了時には下馳部4の立上り片4a
と被係止屈曲片4bとの間に垂直状に食い込み極めて容易
に馳締部を形成することができるものである。このよう
に馳締作業は、水平方向のみの力Fによってでき、作業
性を良好にできる。この馳締作業は、何人が行っても一
定の状態に仕上がり、熟練した作業員を必要としない。
次に本発明の建築用板Aは、金属板の適所を折曲するこ
とにより容易に製作でき、大量生産に向いているので低
価格に提供できる利点もある。
また、本発明では、取付部5までも一体化されてお
り、該取付部5が建築用板Aの受金具の役目をなし、一
つの部材で外囲体を施工できる利点がある。
また、下馳部4は、その立上り片4aと被係止屈曲片4b
とが、鉤状をなし、実際には下馳部4は、2枚の金属板
等の部材が重合して形成されたこととなり、極めて強固
なものとなっている。このような下馳部4に上馳部6を
重合することで馳締部の断面係数が相乗的に大きくな
り、力学的強度に優れた馳締部を実現できる。また、上
馳部6の押上げ片6dは、その馳締部では、頂部3の表面
上に接触するものであり馳締部内に浸入しようとする雨
水の大部分を防止し、防水性に優れた外囲体を提供でき
る。
次に請求項2の発明においては、主板1の幅方向の両
端に立上り側部2,2を形成し、該立上り側部2,2の上端よ
り頂部3,3を形成し、その一方の頂部3の外端より立上
り片4a,被係止屈曲片4bよりなる鉤状の下馳部4を折り
返し形成し、該下馳部4の下端より取付部5を形成し、
他方の頂部3においては、立上り側片7aを形成し、該立
上り側片7aの上端より外方下向きに前記被係止屈曲片4b
の傾斜角度と同等角度の傾斜屈曲片7bを形成し、該傾斜
屈曲片7bの下端より下側に折り返して立上り側片7aに向
かい、且つ上方に向かって,前記傾斜屈曲片7bの傾斜角
度よりも緩やかに傾斜する傾斜状係止片7cを形成し、該
傾斜状係止片7cの先端より外方下向きに傾斜端7eを形成
した上馳部7を設け、前記傾斜状係止片7cが前記傾斜屈
曲片7bよりも幅を小さくし、且つ前記傾斜状係止片7cの
傾斜角度は予め形成されてなる建築用板としたことによ
り、まず第1に屋根,壁等の外囲体を簡易且つ迅速に施
工することができるし、第2に構造が簡単であり製作が
容易にでき低価格に提供することができる等の効果を奏
する。
これらの効果について詳述すると、本発明の建築用板
Aを下地部B上に載置し、取付部5をドリルビス等の固
着具10にて固着すると、後は下馳部4に隣接する建築用
板Aの上馳部7を重合し、該上馳部7の傾斜状係止片7c
を下馳部4の被係止屈曲片4bに係合し、上馳部7の立上
り側片7aと傾斜屈曲片7bとを外方より圧着するのみで、
馳締ができ外囲体を施工できる。上述したように、本発
明の建築用板A,Aによってなされる馳締作業は、下馳部
4に上馳部7を重合する第1工程と、上馳部7の立上り
側片7aと傾斜屈曲片7bとを圧着する第2工程にて完了
し、従来の立平の馳締タイプの建築用板のように、連結
部分を重合し、その連結部を少なくとも2回以上折曲し
て合計3工程以上のものに比べて、外囲体の施工を格段
と早くできるものである。
これは、上馳部7の傾斜状係止片7cは、傾斜屈曲片7b
の下端より立上り側片7aに向かって,前記傾斜屈曲片7b
の傾斜角度よりも緩やかに傾斜しているためである。特
に、傾斜上係止片7cの傾斜角度は予め形成されているた
めである。具体的には、傾斜状係止片7cは立上り側片7a
に向かって上方に傾斜状に形成されており、第12図に示
すように、施工前の角度(予め形成された角度)を水平
面に対してθとすると、施工時において水平方向の力
Fにて傾斜屈曲片7bが立上り側片7aに近づき、傾斜状係
止片7cの端縁が下馳部4の立上り片4aに当接するときに
は傾斜状係止片7cの水平面に対する傾斜角度θは、大
きくなり、即ちθ>θとなり傾斜屈曲片7bと立上り
側片7aとを互いに押圧することで傾斜状係止片7cは下馳
部4の立上り片4aと被係止屈曲片4bとの間に食い込み極
めて容易に馳締部を形成できるものである(第12図鎖
線,第10図参照)。
さらに、請求項2では、傾斜屈曲片7bの下端より下側
に折り返して立上り片7a側に向かい、且つ上方に向かっ
て,前記傾斜屈曲片7bの傾斜角度よりも緩やかに傾斜す
る傾斜状係止片7cを形成し、該傾斜状係止片7cの先端よ
り折り返して外方下向きに傾斜端7eを形成し、前記傾斜
状係止片7cは前記傾斜屈曲片7bよりも幅を小さくし、且
つ前記傾斜状係止片7cの傾斜角度は予め形成されている
ため、第10図に示すように馳締加工すると、前記立上り
側片7aと前記傾斜屈曲片7bとの屈曲内側箇所まで、前記
傾斜状係止片7c端が達することなく、且つその屈曲箇所
寄りに傾斜状係止片7c先端と傾斜端7eとの折れ曲がり箇
所が挿入されて、その屈曲箇所のスペースをより広げた
空隙部sが形成されることとなり、該空隙部sの存在に
て毛管現象を防止して雨仕舞を良好にできる利点があ
る。
また、下馳部4は、その立上り片4aと被係止屈曲片4b
とが、鉤状をなし、実際には下馳部4は、2枚の金属板
等の部材が重合して形成されたこととなり、極めて強固
にできる。このような下馳部4に上馳部7を重合して、
これを水平方向の力のみにて馳締加工ができ、且つ馳締
部の断面係数が相乗的に大きくなり、力学的強度に優れ
た馳締部を実現できる。
他の構成は、請求項1の発明と同様であり、これと同
等の効果を発揮しうる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、その第1図
は本発明の縦断正面図、第2図は本発明の要部斜視図、
第3図は本発明の要部断面図、第4図は建築用板の斜視
図、第5図乃至第8図は反力利用タイプの馳締箇所の断
面図、第9図は本発明の別の実施例の建築用板の斜視
図、第10図は第9図の建築用板にて葺成施工した要部断
面図、第11図は第9図の建築用板の初期段階の葺成状態
を示す要部断面図、第12図は第9図の建築用板相互の馳
締加工状態の要部断面図、第13図は第4図の実施例の建
築用板の初期段階の葺成状態を示す断面図、第14図は第
13図の馳締作用状態を示す断面図、第15図はシール材を
下馳部の屈曲部に入れた施工途中の断面図、第16図は第
15図を施工完了した断面図、第17図はシール材を下馳部
の先端に入れた施工途中の断面図、第18図は第17図の施
工完了した断面図、第19図は下馳部と上馳部との間にシ
ール材を入れた断面図、第20図は第19図を施工完了した
断面図、第21図は建築用板を補修屋根として使用した要
部段面図、第22図乃至第24図は従来公知の立平の施工過
程の断面図である。 1……主板、2……立上り側部、 3……頂部、4……下馳部、 4a……立上り片、4b……被係止屈曲片、 5……取付部、5a……垂下状片、 5b……底片、6,7……上馳部、 6a,7a……立上り側片、6b,7b……傾斜屈曲片、 6c……係止片、6d……押上げ片、 7c……傾斜状係止片、7e……傾斜端、 s……空隙部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−80854(JP,A) 実開 昭62−149517(JP,U) 実開 昭53−111520(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04D 3/367 E04F 13/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主板の幅方向の両端に立上り側部を形成
    し、該立上り側部の上端より外方に頂部を形成し、その
    一方の頂部の外端より立上り片,被係止屈曲片よりなる
    鉤状の下馳部を折り返し形成し、該下馳部の下端より取
    付部を形成し、他方の頂部においては、立上り側片を形
    成し、該立上り側片の上端より外方下向きに傾斜屈曲片
    を形成し、該傾斜屈曲片の下端より立上り側片に向かっ
    て係止片を形成し、該係止片の先端より外方下向きに押
    上げ片を形成した上馳部を設け、該押上げ片の下端が頂
    部と略同一面上となるようにしたことを特徴とした建築
    用板。
  2. 【請求項2】主板の幅方向の両端に立上り側部を形成
    し、該立上り側部の上端より外方に頂部を形成し、その
    一方の頂部の外端より立上り片,被係止屈曲片よりなる
    鉤状の下馳部を折り返し形成し、該下馳部の下端より取
    付部を形成し、他方の頂部においては、立上り側片を形
    成し、該立上り側片の上端より外方下向きに前記被係止
    屈曲片の傾斜角度と同等角度の傾斜屈曲片を形成し、該
    傾斜屈曲片の下端より下側に折り返して立上り側片に向
    かい、且つ上方に向かって,前記傾斜屈曲片の傾斜角度
    よりも緩やかに傾斜する傾斜状係止片を形成し、該傾斜
    状係止片の先端より折り返して外方下向きに傾斜端を形
    成した上馳部を設け、前記傾斜状係止片は前記傾斜屈曲
    片よりも幅を小さくし、且つ前記傾斜状係止片の傾斜角
    度は予め形成されてなることを特徴とする建築用板。
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