JP3945754B2 - 建設用外囲体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属薄板の表面に合成樹脂製のフィルムが被覆されてなる建設用材にて施工された屋根,壁等の外囲体において、連結箇所における防水シールとしての樹脂溶接の作業性及び仕上りを極めて良好なものとし、防水性,水密性等に優れた建設用外囲体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、積雪地域では屋根の接合部(連結部)が水にひたり、そこから、スガ漏れ等の漏れを生じる問題が発生することが多かった。さらに近年、緑化屋根の普及に伴い、植物栽培のために、屋根の接合部が水が浸るケースが生じることになり、その水密性はさらに高度のものが要求されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、建築用板の連結部のタイプには、種々の馳締め,嵌合等の種類が存在しているが、高度な水密性を得るために、隣接する屋根板同士の連結箇所に充填式のシール材が装着されることが多い。ところが、このような、シール材は長期使用に亘り、柔軟性,弾性が無くなり、且つ硬化して、シール箇所にひび割れや剥離が生じて隙間ができ、水密性が次第に劣化するものであった。このようなことから、充填式のシール材には確実性,信頼性に大いに不安が残るものであった。
【0004】
そのために、近年では樹脂溶接が使用されることがある。ところが、該樹脂溶接は、作業時に連結部箇所に熱風を吹きつけて、連結箇所を高温に熱して、樹脂溶接材を溶かし込む工程であるため、その発生する高温に伴い高温になる部位に局部的な熱歪みが生じるものであった。その熱歪による建築用板の変形は、その仕上がりを不良なものとし、樹脂溶接材も整然と仕上がらず、外観を著しく損ねる結果を招くことになる。本発明の目的は、上記のように、建築用板同士の連結部箇所の樹脂溶接において、局部的な高温による熱歪に対して変形が生じにくいものとし、その樹脂溶接の仕上がりを良好にすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、金属薄板部と,該金属薄板部の表面の合成樹脂フィルムとが層状に構成された建設用材からなり,主板の幅方向両側に立上り側部が形成され,該立上り側部の少なくとも一方の外方に連結部が連続形成された建築用板を幅方向に並設し、その隣接する前記建築用板において、一方側の建築用板の立上り側部が,他方側の建築用板の立上り側部と連結部にて挟持され、その一方側の建築用板の主板と立上り側部との角部箇所と他方側の建築用板の連結部の略U字形状の屈曲端縁箇所に亘り前記角部及び屈曲端縁に当たるように樹脂溶接材が充填して配置され前記合成樹脂フィルムと融着させてなる建設用外囲体としたことにより、金属薄板の表面に合成樹脂製のフィルムが被覆されてなる建設用材にて施工された外囲体において、局部的な高温による熱歪に対して変形が生じにくいものとし、その樹脂溶接の仕上がりを良好にすることができ、上記課題を解決したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、外囲体を構成する建設用材について説明する。該建設用材は、金属薄板部m1に合成樹脂フィルムm2を被覆させて構成される。その建設用材は、ロール成形機により、屋根板材又は壁板材等に成形され、該建設用材を使用して、屋根,壁等の種々の建築構造物とした外囲体を施工することができる。その金属薄板部m1の具体例としては、長手方向において長尺であり、メッキ鋼板,カラー鋼板,ステンレス等の鋼材又はアルミ材,チタン材等の非鉄系金属等が使用される。その金属薄板部m1は、ロール成形機により成形が可能な程度に板厚であり、その金属薄板部m1の厚さは、0.3mm乃至1.5mm程度であり、さらに好ましくは0.5mm乃至1mm程度である。
【0007】
次に合成樹脂フィルムm2 は、熱可塑性樹脂を主成分とするものからなるものである。具体的には、塩化ビニル樹脂やオレフィン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性を有する樹脂を主成分とした合成樹脂からなるものである。その厚さは、0.1mm乃至1mmの範囲であり、さらに好ましくは0.2mm程度とすることが多い。さらに合成樹脂フィルムm2は、耐久性のあるものが好適である。また、溶融する温度の設定も材質により種々異なるが、建設用材の使用条件に適応するように設定されることが好ましい。なお、上記のような条件の建築用板Aの中には、塩化ビニル鋼板(通称「塩ビ鋼板」)も含まれる。また、合成樹脂フィルムm2は、紫外線又は汚染空気に対して強いもので耐候性に優れた材質であり、且つ破断,膨れ或いはひび割れ等が起きにくい性質のものが好ましい。上記の条件を満たす具体的な材質として好適なるものとしては、エチレンプロピレンを主成分としたオレフィン系熱可塑性エラストマー等が存在する。
【0008】
なお、環境保護の面からいえば、前記合成樹脂フィルムm2を構成する成分には、ハロゲンを含まない化合物から構成されることが好ましい。即ち、合成樹脂フィルムm2を構成する成分から塩素系化学物質を排除したものであって、有機塩素化合物をもとにして形成されたものではないことが好ましい。これによって、合成樹脂フィルムm2は、焼却しても、ダイオキシンを発生することがなく、環境,生物に対して害を及ぼさないものである。
【0009】
その合成樹脂フィルムm2 は、500℃前後の熱風を吹きつけて溶融し、その加熱後,押圧することで、合成樹脂フィルムm2同士の融着が可能である。またフィルムと同一の樹脂を加熱容器内で溶融させ、合成樹脂フィルムm2上に押し出し展着させることで樹脂溶接材8との融着も良好に行われる。その樹脂溶接材8は、熱可塑性を有するものであれば良いが、前記合成樹脂フィルムm2と同一の素材からなるものが好ましい。
【0010】
その建築用板Aは、屋根,壁等を構成するものであり、種々のタイプが存在する。また、建築用板Aには、角部K及び端縁T(t)が存在する。その角部Kは、樹脂溶接が施される箇所又は近接する箇所であり、建築用板Aのタイプによって、角部Kが適宜の位置に設定されるものである。また連結部3の端縁Tは、略円弧形状の端部となるように加工形成された屈曲端縁Tと、特になんら加工,形成されないほぼ平坦状とした平坦状端縁tが存在する。前記屈曲端縁Tは、円弧状屈曲以外にその断面形状がU字形状や,S字形状や,J字形状等の種々のタイプが存在する。
【0011】
まず第1実施形態の建築用板Aは、図1(A)に示すように、フラットタイプの外囲体を構成するもので、その連結部3,3は、図1(B),図3(A)に示すように、縦馳部によって連結を行うタイプである。まず、平坦状の主板1の幅方向に立上り側部2,2が形成され、その一方側の立上り側部2に連結部3が形成されたものである。具体的には、図1(C)の左側に示すように、前記立上り側部2の上端より外方下向きに折り返し状に略垂下状の連結部3が形成され、該連結部3の端縁は、その下端から内方側に向かって略U字形状の屈曲端縁Tが形成されている。また、他方側の立上り側部2には、内方下向きに折り返し形成された被連結片2fが形成されている。そして、図1(C)の右側に示すように、前記主板1と立上り側部2との略直角なる屈曲箇所が角部Kとなる。
【0012】
隣接する建築用板A,Aの一方の立上り側部2の一方より外方に連結部3が連続形成され、隣接する建築用板A,Aにおいて、一方側の建築用板Aの立上り側部2と被連結片2fとが他方側建築用板Aの立上り側部2と連結部3にて挟持される。その一方側の主板1と立上り側部2との角部Kと、前記連結部3の屈曲端縁T箇所に亘り樹脂溶接が施され、図1(B),図3(B)に示すように、前記樹脂溶接材8と角部K箇所及び屈曲端縁T箇所における合成樹脂フィルムm2とが融着する。この樹脂溶接作業において、樹脂溶接を行うための熱風は、角部K及び屈曲端縁Tに当たるようにしている。これによって、建築用板Aの連結部3,3の樹脂溶接において、熱風による局部的な熱変形が生じにくいものにしている。
【0013】
その樹脂溶接には、走行式樹脂溶接機B或いは手動式樹脂溶接機Cが使用される。該走行式樹脂溶接機Bは、図2(A)に示すように、車輪にて移動するもので、車体に走行モータが装着されている。そしてさらに、車体には溶接材送り装置10と熱風装置11が装着されている。その熱風装置11の噴射ノズル11aから熱風を連結部3,3箇所に吹きつけ、連結部3,3を高温に熱しながら前記溶接材送り装置10から樹脂溶接材8を充填してゆくものである。このとき噴射ノズル11aの熱風は、図2(B)に示すように、前記角部K及び連結部3の屈曲端縁Tに当たるようにし、樹脂溶接材8は角部K箇所で且つ屈曲端縁T箇所に亘り充填することができる〔図3(B)参照〕。
【0014】
この樹脂溶接には、必ずしも熱風吹付は、必要としないが溶接能力や溶接品質を向上させるため、何らかの予熱を行うことが望ましい。また、前記手持式樹脂溶接機Cは、図5(A)に示すように、作業員が手にもって樹脂溶接を行うことができるハンディータイプのものであり、溶接材送り装置10と熱風装置11が略一体的になって構成されている。
【0015】
本発明の第2実施形態では、図4(A),(B)に示すように、建築用板Aの連結部3,3は、馳締タイプとしたものである。具体的には、図5(C)に示すように、前記建築用板Aの主板1の幅方向両側に外方上向きに傾斜する立上り側部2,2が形成されている。該立上り側部2は、傾斜面2a及び傾斜面2aの上端よりほぼ水平状に形成された頂面2bから構成される。その一方の立上り側部2の頂面2bの外端から下馳部3aが形成され、他方の立上り側部2の頂面2bの外端から上馳部3bが形成されている。
【0016】
そして、図5(B),図6(A)等に示すように、前記下馳部3aに上馳部3bが巻き付けられるようにして馳締され、隣接する建築用板A,A同士が連結される構造である。ここで、第2実施形態における建築用板Aでは、下馳部3aと頂面2bとの屈曲箇所が角部Kであり、該角部Kに上馳部3bの端部が平坦状端縁tとなり、下馳部3aと上馳部3bとを馳締した状態で角部Kと平坦状端縁tとが近接した状態となる。
【0017】
そして、走行式或いは手持式樹脂溶接機が使用され、その熱風装置11の噴射ノズル11aから熱風を一方側の立上り側部2の頂部2bと下馳部3aとの略直角状の角部K箇所で且つ上馳部3bの平坦状端縁t箇所に亘り、高温に熱しながら前記樹脂溶接機を操作して樹脂溶接材8を充填するようにして樹脂溶接を施すものである。このとき噴射ノズル11aの熱風は、図5(A),(B)及び図6(A)等に示すように、前記角部K及び上馳部3bの平坦状端縁tに当たるようにしている。このようにして、図6(B)に示すように、前記角部K箇所と上馳部3bの平坦状端縁t箇所に亘り、樹脂溶接が施され、合成樹脂フィルムm2と樹脂溶接材8とが融着するものである。
【0018】
次に、本発明の第3実施形態として、図7(A),(B)に示すように、連結部3,3を嵌合タイプとしたもので、その連結部3,3を構成する部材に被嵌合部3c,3cとキャップ材3dとが前記連結部3,3を構成する部材として、付加される構造である。第3実施形態における建築用板Aは図7(C)に示すように、主板1の幅方向両側より立上り側部2,2が形成され、その上端に連結部3,3として、被嵌合部3c,3cが形成されている。
【0019】
また、前記キャップ材3dには、キャップ頂部3d2 の幅方向両側に嵌合部3d1,3d1が形成され、前記建築用板Aの被嵌合部3c,3cと嵌合する部位となる。また、第3実施形態では、建築用板Aの角部Kは、立上り側部2の傾斜側面2aと頂部2bとのなす角であり、屈曲端縁Tは、前記キャップ材3dの嵌合部3d1,3d1の外端箇所に形成された円弧状の屈曲箇所である。
【0020】
上記第3実施形態における隣接する建築用板A,A同士の樹脂溶接にも走行式或いは手持式樹脂溶接機が使用される。このとき噴射ノズル11aの熱風は、図7(A)に示すように、前記角部K及びキャップ材3dの嵌合部3d1 ,3d1下端の屈曲端縁Tに当たるようにしている。このようにして、図7(B)に示すように、キャップ材3dの嵌合部3d1 ,3d1と建築用板Aの角部K箇所の合成樹脂フィルムm2と樹脂溶接材8とを融着するものである。
【0021】
次に、本発明の第4実施形態としては、隣接する建築用板A,A同士の連結部3,3を重合させ、その重合箇所にキャップ材を被せて建築用板A,A同士を連結する構造としたものである。第4実施形態における建築用板Aは、図8(A)に示すように、主板1の幅方向両側に立上り側部2,2が形成され、両立上り側部2,2の頂部2b,2bの外端からそれぞれに断面略L字形状,または断面略逆L字形状の重合面3e,3eが形成されたものである。
【0022】
そして、第4実施形態の建築用板Aでは、前記重合面3eの直角箇所が角部Kとなる。また、重合面3eの外端が平坦状端縁tとなる。そして、図8(C)に示すように、隣接する建築用板A,A同士の重合面3e,3e同士が重合され、図8(D)に示すように、前記角部Kと平坦状端縁tとが近接状態となり、この重合箇所に樹脂溶接が施され、樹脂溶接材8が角部Kと平坦状端縁t箇所の合成樹脂フィルムm2 とそれぞれ融着するものである。また、その隣接する建築用板A,A同士の連結箇所では、図8(D)に示すように、キャップ材3dが嵌合状態で装着されることもある。
【0023】
【発明の効果】
請求項1の発明は、金属薄板部m1と,該金属薄板部m1の表面の合成樹脂フィルムm2とが層状に構成された建設用材からなり,主板1の幅方向両側に立上り側部2,2が形成され,該立上り側部2,2の少なくとも一方の外方に連結部3が連続形成された建築用板Aを幅方向に並設し、その隣接する前記建築用板A,Aにおいて、一方側の建築用板Aの立上り側部2が,他方側の建築用板Aの立上り側部2と連結部3にて挟持され、その一方側の建築用板Aの主板1と立上り側部2との角部K箇所と他方側の建築用板Aの連結部3の略U字形状の屈曲端縁T箇所に亘り前記角部K及び屈曲端縁Tに当たるように樹脂溶接材8が充填して配置され前記合成樹脂フィルムm2と融着させてなる建設用外囲体としたことにより、連結部3,3箇所における防水シールとしての樹脂溶接を行う際に、その樹脂溶接にて発生する熱歪みによる変形を生じにくいものとすることができ、樹脂溶接箇所が整然とした良好な仕上がり状態にすることができる。
【0024】
上記効果を詳述すると、連結部3,3箇所における樹脂溶接を行うにおいて、建築用板A,Aの連結箇所の一方側の建築用板Aの適宜の角部Kで、且つ他方側の建築用板Aの連結部3の端縁(屈曲端縁T又は平坦状端縁t)箇所に樹脂溶接を行うと、その溶接作業の際に生じる熱が角部Kや端縁(屈曲端縁T又は平坦状端縁t)に及ぶが、その角部Kは、その形状によって、熱歪みに対する抵抗力が大きく作用し、変形を生じにくくすることができる。
【0025】
さらに、端縁を平坦状端縁tとした場合には、樹脂溶接により、前記樹脂溶接材8によって被覆され、たとえ局部的に変形したとしてもその変形は隠されるものであり、樹脂溶接材8がその連結箇所の長手方向に沿って整然とした状態にでき、防水性,水密性に優れ、且つ隣接する建築用板A,A同士の連結状態を極めて良好な仕上がりにする事ができるものである。
【0026】
さらに、請求項1の発明は、前記連結部3の端縁は屈曲形成された屈曲端縁Tとしてなる建設用外囲体としたことにより、樹脂溶接において、連結部3,3には熱歪による影響を極めて受けにくいものとすることができる。特に、連結部3にもその外端に断面円弧状等とした屈曲端縁Tが形成され、その屈曲端縁T箇所の断面係数は大きくなり、前記角部Kとともに、連結部3,3では、熱歪みによる変形が生じにくいものにでき、ひいては、樹脂溶接を極めて良好なる仕上がりにすることができる。
【0027】
また、請求項1の発明は、前記建築用板Aの一方の立上り側部より外方に連結部が連続形成され、隣接する建築用板A,Aにおいて、前記一方側の建築用板Aの立上り側部2が,他方側の建築用板Aの立上り側部2と連結部3にて挟持され、その一方側の建築用板Aの主板1と立上り側部2との角部K箇所と前記他方側の建築用板Aの連結部3の端縁(特に屈曲端縁T)箇所に亘り樹脂溶接材8が配置され前記合成樹脂フィルムm2と融着させてなる建設用外囲体としたことにより、縦馳タイプの連結部3,3を有するフラット状の外囲体の防水シール加工に好適である。特に、フラット状の建築用板Aであるがゆえに、連結部3に樹脂溶接も行いやすく、走行式樹脂溶接機Bの使用に対しても好適である。
【0028】
請求項2の発明は、金属薄板部m1と,該金属薄板部m1の表面の合成樹脂フィルムm2とが層状に構成された建設用材からなり、前記建築用板Aの一方の立上り側部2の外端には下馳部3aが形成され、他方の立上り側部2の外端には上馳部3bが形成され、前記下馳部3aに上馳部3bが馳締され、前記立上り側部2と下馳部3aとの角部K箇所と,該角部Kに近接する上馳部3bの平坦状端縁t箇所に亘り樹脂溶接材8が充填して配置され前記合成樹脂フィルムと融着させてなる建設用外囲体としたことにより、特に馳締タイプの折板屋根の防水シール加工に好適である。特に、連結部3,3は、立上り側部2,2の外端に下馳部3a及び上馳部3bとして形成されたものであるから、樹脂溶接箇所が黙視しやすく、手持式樹脂溶接機C等を使用して樹脂溶接を行うときにも良好な仕上がりにできるものである。
【0029】
請求項3の発明は、金属薄板部m1と,該金属薄板部m1の表面の合成樹脂フィルムm2 とが層状に構成された建設用材からなり、該建築用板Aの両連結部3,3は、嵌合部3d1,3d1 が形成されたキャップ材3dが具備され、隣接する建築用板A,Aの対向する被嵌合部3c,3cに前記キャップ材3dが嵌合され、前記立上り側部2,2の上端の角部K,Kと前記嵌合部3d1,3d1の屈曲端縁T箇所に亘り樹脂溶接材8が充填して配置され前記合成樹脂フィルムm2 と融着させてなる建設用外囲体としたことにより、特に嵌合タイプの折板屋根の防水シール加工に好適である。特に、キャップ材3dの屈曲端縁Tと、建築用板Aの角部Kとは極めて近接した状態なので、角部Kと端縁(特に屈曲端縁T)箇所の合成樹脂フィルムm2と樹脂溶接材8との融着状態は極めて良好にできる。
【0030】
請求項4の発明は、請求項1,2又は3において、前記建築用板Aは金属薄板部m1の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする合成樹脂フィルムm2を被覆してなる建設用外囲体としたことにより、その樹脂溶接材8と合成樹脂フィルムm2との融着が良好に行われ、その仕上がりが極めてきれいで、良好であり、且つ防水シールとして耐久性のあるものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (A)は本発明の第1実施形態の斜視図
(B)は隣接する建築用板同士の連結箇所の拡大断面図
(C)は第1実施形態における建築用板の略示正面図及び金属薄板部と合成樹脂フィルムとの層状態の拡大断面図
【図2】 (A)は走行式樹脂溶接機の斜視図
(B)は走行式樹脂溶接機による樹脂溶接の作業状態を示す要部拡大図
【図3】 (A)は第1実施形態の連結構造を示す拡大縦断正面図
(B)は第1実施形態の角部と屈曲端縁における樹脂溶接の仕上がり状態を示す拡大縦断正面図
【図4】 (A)は本発明の第2実施形態の斜視図
(B)は(A)の馳締連結箇所の拡大縦断正面図
【図5】 (A)は第2実施形態における連結箇所を手持式熱融着機にて樹脂溶接を施している状態の斜視図
(B)は第2実施形態における連結箇所を手持式熱融着機にて樹脂溶接を施している状態の縦断正面図
(C)は第2実施形態における建築用板の略示正面図及び金属薄板部と合成樹脂フィルムとの層状態の拡大断面図
【図6】 (A)は第2実施形態の連結構造を示す拡大縦断正面図
(B)は第2実施形態の角部と端縁における樹脂溶接の仕上がり状態を示す拡大縦断正面図
【図7】 (A)は第3実施形態の連結構造を示す拡大縦断正面図
(B)は第3実施形態の角部と屈曲端縁における樹脂溶接の仕上がり状態を示す拡大縦断正面図
(C)は第3実施形態における建築用板の略示正面図及び金属薄板部と合成樹脂フィルムとの層状態の拡大断面図
【図8】 (A)は第4実施形態における建築用板の略示図及び金属薄板部と合成樹脂フィルムとの層状態の拡大断面図
(B)は第4実施形態における建築用板同士の連結箇所にキャップ材を被せた状態の略示図
(C)は第4実施形態の連結構造を示す拡大縦断正面図
(D)は第4実施形態の角部と屈曲端縁における樹脂溶接の仕上がり状態を示す拡大縦断正面図
【符号の説明】
A…建築用板、m1 …金属薄板部、m2 …合成樹脂フィルム、K…角部、
T…屈曲端縁、t…平坦状端縁、1…主板、2…立上り側部、3…連結部、
3a…下馳部、3b…上馳部、3c…被嵌合部、3d…キャップ材
3d1 …嵌合部。
Claims (4)
- 金属薄板部と,該金属薄板部の表面の合成樹脂フィルムとが層状に構成された建設用材からなり,主板の幅方向両側に立上り側部が形成され,該立上り側部の少なくとも一方の外方に連結部が連続形成された建築用板を幅方向に並設し、その隣接する前記建築用板において、一方側の建築用板の立上り側部が,他方側の建築用板の立上り側部と連結部にて挟持され、その一方側の建築用板の主板と立上り側部との角部箇所と他方側の建築用板の連結部の略U字形状の屈曲端縁箇所に亘り前記角部及び屈曲端縁に当たるように樹脂溶接材が充填して配置され前記合成樹脂フィルムと融着させてなることを特徴とする建設用外囲体。
- 金属薄板部と,該金属薄板部の表面の合成樹脂フィルムとが層状に構成された建設用材からなり、該建築用板の一方の立上り側部の外端には下馳部が形成され、他方の立上り側部の外端には上馳部が形成され、前記下馳部に上馳部が馳締され、前記立上り側部と下馳部との角部箇所と,該角部に近接する上馳部の平坦状端縁箇所に亘り樹脂溶接材が充填して配置され前記合成樹脂フィルムと融着させてなることを特徴とする建設用外囲体。
- 金属薄板部と,該金属薄板部の表面の合成樹脂フィルムとが層状に構成された建設用材からなり、前記建築用板の両連結部は、嵌合部が形成されたキャップ材が具備され、隣接する建築用板の対向する被嵌合部に前記キャップ材が嵌合され、前記立上り側部の上端の角部と前記嵌合部の屈曲端縁箇所に亘り樹脂溶接材が充填して配置され前記合成樹脂フィルムと融着させてなることを特徴とする建設用外囲体。
- 請求項1,2又は3において、前記建築用板は金属薄板部の表面に熱可塑性樹脂を主成分とする合成樹脂フィルムを被覆してなることを特徴とする建設用外囲体。
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