JP4336430B2 - 瓦棒屋根等の改修工法及び瓦棒屋根の構造 - Google Patents

瓦棒屋根等の改修工法及び瓦棒屋根の構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、瓦棒の意匠を損なうことなく、優れた長期耐久性を備えた瓦棒屋根改修工法および瓦棒屋根の構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、瓦棒屋根等において塗装金属板が用いられているが、数年毎に腐食防止の目的で再塗装や漏水防止などの改修・補修を行っていた。
【0003】
長期に耐久性を持たせる改修方法として、ゴム系防水シートや塩化ビニル樹脂系防水シートを下地(既設の瓦棒屋根)に接着する方法がある。しかしながらこの方法は、接着剤の塗布および、瓦棒の形状に沿って該防水シートを貼る際に既存の瓦棒に沿って防水シートの側縁を折り曲げながら貼着するが、直線性、直角性をだしずらく、シワが入りやすい等作業性が悪く、更に非常に工数がかかるなど問題があった。
【0004】
また、瓦棒はその防水性能を維持するため金属板の両側を立ち上げ瓦棒部の頭で巻き込み端末処理をするのが通常であり、瓦棒部の上面は平坦ではなく、その接合力、たるみ、へこみ等の意匠上の仕上りにも欠点があった。
【0005】
さらに、樹脂製のシート構造物での改修として特開昭60−30752号公報には樹脂キャップを瓦棒部にはめ込む方法が、特開平4−269251号公報にはキャップを瓦棒部にかぶせ底板のシートと接着する方法が開示されている。
しかしながら、これらの方法ではキャップ部が物理的にその弾性力で保持されており、底板部についてもその固定手段が明示されておらず弾性力の劣化による不具合の発生が危惧される。
【0006】
その他、瓦棒部の間に断熱材等を埋め込み平坦にする方法や瓦棒部上に平板を固定しシート防水で改修する方法も提案されている。しかしながら、これらの方法では瓦棒の持つ意匠が喪失してしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は既設の瓦棒屋根における瓦棒の意匠及び瓦棒の形状を保持し、施工上の簡略化にもつながり、さらに長期にわたり安定した防水機能を有する瓦棒屋根の改修工法及び改修した瓦棒屋根の構造を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、一つには、予め使用する防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定し、これらの樹脂被覆鋼板と前記防水シートの一側に形成した立上接合部とを接合し、さらに同瓦棒部において隣接する別の防水シートの他側に形成した前記立上接合部を前記樹脂被覆鋼板に接合された前記防水シートの一側に形成した立上接合部に接合し、かつ、各防水シートの前記底板部を瓦棒屋根の下地に固定することである。
【0009】
又一つには、予め使用する防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定すると共にこれらの樹脂被覆鋼板の上面で隣接する前記防水シートの立上接合部を突き合わせて該樹脂被覆鋼板に接合し、その突き合わせ上面をさらに接合用帯シートで接合し、各防水シートの前記底板部を瓦棒屋根の下地に固定することである。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に好ましい実施の形態を図面に基づいて本発明を更に詳しく説明する。改修方法としては、はじめに使用する防水シートAの両側を予め折り曲げ加工を施して瓦棒屋根の隣接する瓦棒部B間に敷設する底板部1の両側に立上接合部2、3を形成する。次に、略門型に形成した樹脂被覆鋼板Cを既設の瓦棒屋根の各瓦棒部Bに被覆せしめてビスを用いて下地Eに強固に固定し、これらの樹脂被覆鋼板Cの上に前記防水シートAの一側に形成した立上接合部2を載置被覆して該被覆鋼板Cと接合すると共に他側に形成した立上接合部3を隣接する別の防水シートA'の一側に形成した立上接合部2に載置被覆又は当接して該立上接合部2に接合する。さらに同様に各瓦棒部B間に防水シートAを敷設して一側に形成した立上接合部2と隣接する別の防水シートA'の他側に形成した立上接合部3とを被覆又は当接せしめて相互に接合する(図1、図2)か、若しくは前記樹脂被覆鋼板Cの上面に防水シートAの一側に形成した立上接合部2と隣接する別の防水シートA'の他側に形成した立上接合部3を突き合わせて載置し該被覆鋼板Cと接合し、その上をさらに接合用帯シートDで接合する(図3)ことを繰り返す。然る後に、各防水シートAの底板部1を下地Eに機械的固定法又は接着剤により固定する。
【0011】
防水シートAの底板部1を下地Eに機械的固定法により実施する場合、この底板部1における機械的固定個所(固定必要数)は防水シートAに要求される耐風圧性とビスの固定強度などから算出され、底板部1において一般に用いられている円盤状の鋼板の先付け、後づけ及びフラットバーによる先付方法などがあり、補強防水カバーシートを被覆接合することも同様な効果が得られる。
【0012】
本発明に用いる防水シートAは熱可塑性樹脂系又はゴム系からなり、既設の瓦棒屋根における隣接する瓦棒部B間の幅よりもやや広幅状のもので、該隣接する瓦棒部B間に敷設される底板部1とその両側に立上接合部2、3を形成する。
底板部1の一側に形成する立上接合部2は各樹脂被覆鋼板Cの上面に載置して被覆する立上片21と水平片22からなる形状(図1)、又は樹脂被覆鋼板Cを全面的に被覆する立上片21と水平片22と垂下片23からなる形状(図2)、若しくは樹脂被覆鋼板Cの上面に突き合わせ状に載置する立上片21と水平片22からなる形状(図3)であり、他側の立上接合部3は立上接合部2の水平片22の上面に載置して被覆する立上片31と水平片32からなる形状(図1)、又は立上接合部2の垂下片23に当接する立上片31からなる形状(図2)、若しくは樹脂被覆鋼板Cの上面に突き合わせ状に載置する立上片31と水平片32からなる形状(図3)に折り曲げ加工する。
この防水シートAに寸法安定性付与層を設けることにより耐久性、安定性が保持できるようになる。
【0013】
本発明に用いる略門型に形成した樹脂被覆鋼板Cは、改修する瓦棒の寸法に合わせて成形するが、鋼板に樹脂を被覆してから略門型に成形してもよく、鋼板を略門型に成形してから樹脂を被覆してもよい。鋼板に被覆する樹脂には特に限定はないが、使用する防水シートAとの接合を溶剤溶着または熱風融着で行う場合は、接合性を考慮すると防水シートAと同様に以下に示す熱可塑性樹脂及びゴムが好ましく、使用する防水シートAと同組成の熱可塑性樹脂およびゴムが特に好ましい。この樹脂被覆鋼板Cを既設の各瓦棒部Bに被覆せしめてビスなどを用いて下地Eに固定し、防水シートAの両側に設けた立上接合部2、3を接合せしめる。
【0014】
樹脂被覆鋼板Cと防水シートAの立上接合部2、3との接合、防水シートAの立上接合部2、3同士の接合、及び防水シートAの立上接合部2、3と接合用帯シートDとの接合には熱融着、溶剤溶着、接着剤による方法などがあり、何れの方法でもよいが、施工性の面からは熱融着および溶剤溶着が好ましい。
【0015】
防水シートAの熱可塑性樹脂系及びゴム系は目的の製品に応じて適宜選択されるものであり、熱可塑性樹脂としては、例えば塩化ビニル系樹脂、エチレンと酢酸ビニルとの共重合体、エチレンとアクリルモノマーとの共重合体、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、熱可塑性エラストマー(オレフィン系、ポリエステル系、ウレタン系など)などが挙げられる。一方ゴムとしては合成ゴム及び天然ゴムがあり、SBR、NBR、クロルスルフォン化ポリエチレン、EPR、EPDM、クロロプレン、ネオプレン、ブタジェン系、天然ゴムなどが挙げられる。これらの熱可塑性樹脂及びゴムは単独で使用してもよく、2種類以上混合して使用してもよい。
【0016】
防水シートAに積層する寸法安定性付与層は織布、不織布、金属箔、フィルム、シートなどがあり、織布、不織布としては麻、綿、パルプ等の天然繊維、合成繊維(ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリビニルアルコール等)、炭素繊維及びガラス繊維を単独または混紡したものが挙げられ、フィルム、シートとしては寸法安定性の良い合成樹脂例えば、ポリエステル、ポリアミド等のフィルム、シートが挙げられ、金属箔の材質としてはアルミニウム、チタン、銅、鋼等が挙げられる。これら織布、不織布、金属箔、フィルム、シートは単独で使用しても良く、2種以上複合して使用してもよい。寸法安定性付与層として取り扱い性、加工性を考慮すると織布又は不織布が好ましい。
【0017】
寸法安定付与層は防水シートAの表面、中間、裏面のいずれの位置に設けても良いが、中間位置が望ましく、そうすることにより熱可塑性樹脂又はゴムから成る防水シートを熱融着、溶剤溶着による接合が容易となり、より高い水密性を確保することができる。
また、寸法安定付与層は一層に限らず二層以上であってもよく、厚さは通常1μm〜1.0mm程度のものが使用される。防水シート総厚としては0.5mm〜5.0mm程度であり、一般的には1.0mm〜2mmである。
【0018】
防水シートAの寸法安定性は瓦棒の長期にわたる形状維持、特に底板部1から瓦棒部Bへの入り隅部での突っ張り現象或いは底板部1でのしわ発生に関する重要な性能で、代替物性として80℃168時間における伸縮率が目安となる。伸び率は1.0%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましい。収縮率は0.2%以下が好ましく、0.15%以下がより好ましい。すなわち防水シートAの伸び率が1.0%を越えると機械的固定法による場合は固定部分があるためしわが発生し、美観上の欠点となる。また収縮率が0.2%を越える場合は底板部1から瓦棒部Bへの入り隅での突っ張り現象や瓦棒固定部の樹脂被覆鋼板Cとの剥離の拡大につながり耐風圧性の低下やシートの破断につながる。
寸法安定付与層の構成により防水シートの寸法安定性に及ぼす影響は異なり、例えば織布の場合、その単位面積あたりの打ち込み本数及び糸の太さ、不織布ではその坪量、金属箔、シート、フィルムではその材質や厚さの影響が大きい。そのため一概にそれぞれの数値の限定は難しく、総合的に判断する必要がある。
【0019】
折り曲げについては上記寸法安定付与層がある場合にはローラー等の加圧若しくは加熱押圧により容易に折り曲げ加工でき、底板部1及び瓦棒部Bの寸法に合わせて設計できるため、底板部及び瓦棒部の形状に合わせた押出成形等の金型を用いて対応する必要が無くなる。
【0020】
既設の瓦棒屋根の底板部にはビスの頭部が出ている場合があり、このような瓦棒屋根の改修では1〜5mm程度のフォームを瓦棒屋根の底板部に敷設するか予め防水シート裏面の底板部相当部分に前記フォームを貼り合わせてから施工することが好ましい。
【0021】
接合用帯シートDは樹脂被覆鋼板Cの上面で突き合わせて接合した立上接合部2と立上接合部3の上に接合せしめるもので、使用する防水シートAと似た組成が好ましく、耐候性、収縮率、機械的強度など同程度の性能を有することが好ましく、防水シートAと同様に寸法安定付与層を設けることは任意である。
【0022】
防水シートAの底板部1と立上接合部2又は3、及び接合用帯シートDを別の色調とすることにより、2色或いは3色の瓦棒屋根となり、意匠性を更に向上することもできる。防水シートAの底板部1と立上接合部2又は3とを別色にするには底板部又は立上接合部のいずれかの部分に別色のフィルム或いはシートを積層するか、又は別色の塗料をコーティングすればよい。
【0023】
下地Eとしては金属板、樹脂板、スレート板やコンクリートなどがあり、この下地には既設の瓦棒屋根が改修前の状態であり、該瓦棒屋根の他に折板等の凹凸を持つ意匠形状の屋根構造にも適応でき、瓦棒以外の折り板屋根の場合も屋根の構造に合わせた樹脂被覆鋼板を使用して瓦棒屋根と同様に改修できる。
これらの方法によれば瓦棒の意匠を損なうこと無く、施工性が簡略化された改修ができる。また、直接その接合状態を確認できるため、確実な防水性能が得られる。
【0024】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0025】
防水シートA−1の作成
塩化ビニル樹脂(平均重合度1,000)100重量部に対し可塑剤(DOP)を50重量部および安定剤(Ba−Zn系)を3重量部添加して成る配合物をヘンシェルミキサーにて混合分散した後、通常のカレンダー成形装置を用い、厚さ0.65mmの塩化ビニル樹脂製シートを寸法安定付与層(ガラスクロス)にラミネートし、この寸法安定付与層の反対面に厚さ0.65mmの塩化ビニル樹脂製シートを更にラミネートして平均総厚1.3mmの塩化ビニル樹脂製防水シートを作製した。この防水シートを80℃に加熱したロールに通して中央に360mmの底板部を、その両側に100mmの立上接合部となる立上片と水平片を設ける形状に折り曲げて、長さ10mの巻き物を得た。
Figure 0004336430
【0026】
防水シートA−2の作成
オレフィン系樹脂(モンテルジャパン製 キャタロイ)100重量部に対し滑剤1重量部添加して成る配合物と寸法安定付与層としてポリエステルクロスを用いて、前記防水シートA−1と同様に加工し、360mmの底板部の一側に150mmの立上接合部となる立上片と水平片と垂下片を、他側に50mmの立上接合部となる立上片を設ける形状に折り曲げて、長さ10mの巻物を得た。
Figure 0004336430
【0027】
防水シートA−3の作成
底板部と立上接合部の色を別色にすること、立上接合部の水平片の寸法を瓦棒頂部の半分までとすること以外は防水シートA−1と同様に作成した。
【0028】
【実施例1】
図1に示す如く、既設の各瓦棒部Bに略門型の塩化ビニル樹脂被覆鋼板Cをビスで留めつけた。次に防水シートA−1の一側に形成した立上接合部2の立上片21と水平片22を該樹脂被覆鋼板Cに溶剤(THF)を用いて接合した。次いで同瓦棒部Bにおいて隣接する防水シートA'−1の他側に形成した立上接合部3の立上片31を前記樹脂被覆鋼板Cに、水平片32の先端が立上片21の上端と面一状になるように水平片32を前記立上接合部2の水平片22の上面に接合した。隣接する各瓦棒部Bにおいても同様に施工し、各防水シートの底板部1を下地Eにビスで固定した。
【0029】
【実施例2】
図2に示す如く、既設の各瓦棒部Bに略門型のオレフィン被覆鋼板Cをビスで留めつけた。次に防水シートA−2の一側に形成した立上接合部2の立上片21と水平片22と垂下片23を該樹脂被覆鋼板Cに熱風融着により接合した。次いで各防水シートの底板部1を下地Eに接着剤で固定しながら、同瓦棒部Bにおいて隣接する防水シートA'−2の他側に形成した立上接合部3の立上片31の先端が水平片22と面一状になるように立上片31を前記立上接合部2の垂下片23に熱風融着接合した。隣接する各瓦棒部Bにおいても同様に施工した。
【0030】
【実施例3】
図3に示す如く、既設の各瓦棒部Bに略門型の塩化ビニル樹脂被覆鋼板Cをビスで留めつけた。次に防水シートA−3の一側に形成した立上接合部2の水平片22と隣接する防水シートA'−3の他側に形成した立上接合部3の水平片32とを該樹脂被覆鋼板Cの上面で突き合わせ、両水平片22及び32を該立上接合部2の立上片21と該立上接合部3の立上片31と共に樹脂被覆鋼板Cに溶剤(THF)を用いて接合し、これら水平片22及び32の両片を全面的に覆う幅の接合用帯シートDをこれらの上にさらに接合した。隣接する各瓦棒部Bにおいても同様に施工し、各防水シートの底板部1を下地Eに接着剤で固定した。
【0031】
【比較例1】
図4に示す如く、防水シートA−1に折り曲げ加工を施さない以外は実施例1と同様に施工する。
【0032】
【比較例2】
図5に示す如く、樹脂被覆鋼板を使用しない以外は実施例1と同様に施工する。
【0033】
実施例1〜3及び比較例1、2について作業性及び仕上がりについて評価した結果を表に示す。実施例1〜3は作業性、仕上りとも良好であった。
【0034】
【表1】
Figure 0004336430
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、防水シートを用いて瓦棒屋根を改修する工法において、予め該防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定し、これらの樹脂被覆鋼板と前記防水シートの一側に形成した立上接合部とを接合し、さらに同瓦棒部において隣接する別の防水シートの他側に形成した立上接合部を接合し、かつ、各防水シートの底板部を下地に固定することにより、既設の瓦棒の意匠を損なうこと無く、隣接する防水シート同士を各瓦棒部で接合し得て、その接合の良否を確認しやすく水密性が確保でき、施工性が大幅に改善される。
【0036】
また、予め該防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定すると共にこれらの樹脂被覆鋼板の上面で隣接する防水シートの立上接合部を突き合わせて該樹脂被覆鋼板に接合し、その突き合わせ上面をさらに接合用帯シートを接合することにより、前記と同様に既設の瓦棒の意匠を損なうこと無く、隣接する防水シート同士を各瓦棒部で接合し得て、その接合の良否を確認しやすく水密性が確保でき、施工性が大幅に改善されると共に突き合わせ部が接合用帯シートで覆われているので仮に突き合わせ部に隙間が生じても漏水の心配はなく外観的にも優れたものである。
【0037】
前記防水シートが熱可塑性樹脂又はゴムからなり、寸法安定性付与層を設けることにより、耐風圧性を含めた耐久性を保持出来る。さらに、伸び率が1.0%以下であって、かつ収縮率が0.2%以下である防水シートを用いることにより耐久性がさらに向上する。
【0038】
加えて、防水シートの立上接合部と底板部及び接合用帯シートを2色乃至3色の別色にすることにより意匠性が優れた瓦棒屋根となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 改修した瓦棒屋根の一部の断面図。
【図2】 他の実施例の断面図。
【図3】 他の実施例の断面図。
【図4】 比較例の断面図。
【図5】 他の比較例の断面図。
【符号の説明】
A:防水シート、B:瓦棒部、C:脂被覆鋼板、D:接合用帯シート、E:下地、1:底板部、2:一側の立上接合部、21:立上片、22:水平片、23:垂下片、3:他側の立上接合部、31:立上片、32:水平片

Claims (7)

  1. 防水シートを用いて瓦棒屋根を改修する工法において、
    予め該防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、
    略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定し、
    これらの樹脂被覆鋼板と前記防水シートの一側に形成した立上接合部とを接合し、さらに同瓦棒部において隣接する別の防水シートの他側に形成した前記立上接合部を前記樹脂被覆鋼板に接合された前記防水シートの一側に形成した立上接合部に接合し、かつ、各防水シートの前記底板部を瓦棒屋根の下地に固定することを特徴とする瓦棒屋根改修工法。
  2. 防水シートを用いて瓦棒屋根を改修する工法において、
    予め該防水シートの両側を折り曲げ加工を施して隣接する瓦棒屋根の瓦棒部間に敷設する底板部とその両側に立上接合部を形成しておき、
    略門型に形成した樹脂被覆鋼板を瓦棒屋根の各瓦棒部に被覆せしめて固定すると共にこれらの樹脂被覆鋼板の上面で隣接する前記防水シートの立上接合部を突き合わせて該樹脂被覆鋼板に接合し、その突き合わせ上面をさらに接合用帯シート接合し、各防水シートの前記底板部を瓦棒屋根の下地に固定することを特徴とする瓦棒屋根改修工法。
  3. 前記防水シートが熱可塑性樹脂又はゴムからなり、該防水シートに寸法安定付与層を積層したことを特徴とする請求項1又は2に記載の瓦棒屋根の改修工法。
  4. 前記防水シートが加熱による寸法変化において、伸び率が1.0%以下であって、かつ収縮率が0.2%以下である請求項1〜3のいずれかに記載の瓦棒屋根の改修工法。
  5. 前記防水シートの立上接合部と底板部が別色から成ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の瓦棒屋根の改修工法。
  6. 前記防水シートの立上接合部と底板部及び前記接合用帯シートが2色乃至3色の別色から成ることを特徴とする請求項2に記載の瓦棒屋根の改修工法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の改修工法により改修した瓦棒屋根の構造。
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