JP2001132177A - 防水シート及びその防水シートを用いた塗膜防水工法 - Google Patents

防水シート及びその防水シートを用いた塗膜防水工法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工事期間を短縮し、地層の亀裂から発生す
る防水層の瑕疵要因を完全に一掃し、硬質シートの前後
処理工程による多数個の層とともに復層構造をなすこと
によって、断熱性を優秀にすると同時に外観が美麗な高
品質の防水層の提供。 【解決手段】地層の表面に防湿布を敷設し、その上層に
金属材硬質シートを敷設して各硬質シートの継ぎ部が対
面するようにし、継ぎ部の表面に不織布を敷設してその
表面にテープをテーピングした後、硬質シートとテープ
の表面に通常の塗膜防水材を塗布・硬化させて塗膜防水
層を有する防水シートが形成される防水工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物のコンクリ
ート地層表面に水分の浸透を遮断するために施工される
防水シート及びその防水シートを用いた塗膜防水工法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】通常、降水量や温・湿度及び風などの気
象条件の変化が激しい地域に築造された建築物は、気象
条件によって水分が室外から室内へ浸透するおそれがあ
るので、水分の浸透を遮断することが尤もの課題であ
り、この解決策として、次のような多様な方法の防水工
法を開発されている。先ず一番目に、建築物の地層表面
に溶融アスファルトを塗布する工法があるが、これは、
高い温度で加熱・溶融されるので、安全事故の危険とと
もに不快な臭い及び有毒性物質によって作業者が害を受
けるおそれがあり、施工後に残りの廃資材が環境汚染を
誘発し、条件に応じて溶融アスファルトの温度を異にす
べきであるにも係わらず、温度管理が難しくて施工状態
が平らにならないだけでなく、雨期には、施工が不可能
であって工事期間が長期化され、断熱機能を殆ど期待し
難く、特に可燃性材質である関係で、全く無防備な状態
になるなどの問題点がある。
【0003】二番目に、建築物の地層表面にウレタンを
塗布する工法があるが、これは、化学的に正確な配合比
を維持しなければならないため、必ず施工を熟練工に依
存しなければならず、施工中、硬化が進行されることに
よって粘度が高くなれば、持続的に希釈剤を混加するた
めに物性を低下させるとともに、希釈剤による引火及び
爆発の危険と有毒性被害を甘受しなければならず、地層
の平滑度が落ちる場合、塗膜の厚さを均一に維持するこ
とが難しいだけでなく、自体物性上、通気性がないため
に水蒸気圧による塗膜剥離など、地層のコンクリート
(モルタル)自体の含水によって接着が難しくてピッタ
リ付かないことによって、破断の原因になるなどの問題
点がある。
【0004】三番目に、建築物の地層表面に軟質シート
を接着剤にて接着施工する工法があるが、これは、継ぎ
目部分の密封が難しくて漏水のおそれが内在されるとと
もに施工が喧しく、接着されたシートの表面に押さえ層
を施工することにより、施工が複雑になるとともに、押
さえ層の亀裂によってシートが容易に破裂されて漏水の
原因になるなどの問題点があるのみならず、断熱性及び
耐火性が全く期待できず、補修の際、工事規模が大きく
なって経済的損失が大きく、発生される廃資材の廃棄処
理による環境汚染の問題点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の防
水工法は、施工の際と防水の際ともに、地層を平らにす
る平坦作業を前処理工程で行なうのみならず、現場で直
接施工しなければならないので、本発明は、このような
従来の防水工法の難題を解消すべく、耐亀裂抵抗性と引
張強度及び耐火性などの材質的な特性の優れた硬質シー
トを素材にした防水シートを用いて現場で直接施工がで
きるようにするのみならず、硬質シートを素材にして単
位規格化した防水シートを予め用意した後、これを現場
で簡単に施工できるようにすることによって、工事期間
を短縮し、地層の亀裂から発生する防水層の瑕疵要因を
完全に一掃し、硬質シートの前後処理工程による多数個
の層とともに復層構造をなすことによって、断熱性を優
秀にすると同時に外観が美麗な高品質の防水層を得よう
とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明による防
水工程図であり、図3〜図8は、本発明による工法で施
工された防水層の各部断面図であって、建物の地層(1)
表面に合成樹脂または合成ビニルなどの材質からなる防
湿布(2) を敷設するが、地層(1) の表面が過大に不均一
である場合、層均し工程が先行されなければならず、必
要の場合、地層(1) 表面に水傾斜句配処理工程を行なっ
た後、その表面に防湿布(2) を敷設する。防湿布(2) の
上層に地層(1) の規格及び形態を勘案して切断した金属
材硬質シート(3) を敷設するが、各硬質シート(3) の継
ぎ部が対面するようにするか、重なるようにし、必要に
応じて選択的に固定釘(7) を用いて地層(1) に貫通・打
釘した後、継ぎ部に不織布(6')を敷設してその表面にテ
ープ(6) をテーピングする。
【0007】この際、地層(1) の縁部に引上げ部(1')が
発生する端部(図7参照)すなわち、内向端部(1a') に
は、硬質シート(3) を角度45°となるよう内向折り曲
げ、上部すなわち、外向端部(1b') には、余裕間隙(8)
を有するよう外向端部(1b') と離隔させて外向折り曲
げ、引上げ部(1')と近接される位置の硬質シート(3) を
屈曲させてループ形態の伸縮部(9) が形成されるように
する。次に、各硬質シート(3) 及びテープ(6) の表面に
通常の塗膜防水材を塗布硬化させ、塗膜防水層(4) を有
する防水シート(5) を形成して防水層の施工を完了す
る。一方、図10に図示しているように、塗膜防水層
(4) の表面には、必要に応じてコーティング材を塗布し
てコーティング層(10)を形成することもできる。さら
に、防水層を施工しようとする建物の機能及び用途を勘
案して断熱性を増大させようとする場合、図9に図示し
ているように、防湿布を敷設する代わりに断熱材(11)を
積層し、その上層に硬質シート(3) を敷設することもで
きる。
【0008】以上のような防水工法は、主に気候条件が
よい場合や、工事期間が十分な場合に適用できる工法で
あり、気候条件が悪い場合や、工事期間が十分ではない
場合には、図11〜図14に図示しているように、施工
しようとする建物の地層(1)の規格及び形態を勘案して
切断した硬質シート(3) の表面に塗膜防水材を塗布して
塗膜防水層(4) を形成し、地層(1) 表面に防湿布(2) を
敷設し、その上層に防水シート(5) を敷設した後、テー
プ(6) をテーピングし、その表面に水硬化性シリコンゴ
ムでシーリングしてシリコンゴム層(6'') を形成した
後、不織布(6')を敷設してその表面に塗膜防水材を塗布
・硬化させることによって速やかに防水層の施工が完了
できる。
【0009】このような本発明は、前述のように施工し
ようとする現場の条件に応じ、全工程を現場で直接行な
う一般工法、工場などで硬質シート(3) に塗膜防水層
(4) を予め形成させ、単位規格化した防水シート(5) を
現場へ運搬して後続工程のみで施工を行なうようにした
乾式工法、及び一般工法と乾式工法を混合した半乾式工
法で防水層の施工ができるようになり、いかなる工法で
施工しても硬質シート(3)は、防湿布(2) や断熱材(11)
上に単に積層された状態であるため、地層(1) より水分
が蒸発する場合、これらの間の微細な間隙を通じて防水
層の縁部から排出されるので、建物自体が発生する水分
は、外部へ無理なく放出させるだけでなく、硬質シート
(3) の弾性が平滑度を維持するようになるので、地層
(1) の表面が不均一であっても、地層均し工程が省略で
きるとともに、塗膜防水層(4) の毀損を防止して寿命の
長期化ができるとともに塗膜または接着式工法を採択し
た従来の防水層とは異なって簡便・容易な補修作業をも
提供するようになる。
【0010】一方、各硬質シート(3) の縁部が対面する
継ぎ部は、図4〜図6に図示しているように、対面継ぎ
と重なり継ぎ法を選択して施工することができるが、温
度変化が激しいところや、防水層表面を活用しなければ
ならない用途を有するところでは、固定釘(7) を用いて
硬質シート(3) の縁部を地層(1) に貫通固定することに
よって、伸縮及び流動による防水層の毀損を防止するよ
うになり、図7に図示しているように、建物の縁部など
に発生する引上げ部(1')のような端部の内向端部(1a')
には、硬質シート(3) を角度45°程度になるよう面接機
処理を行なうとともに、外向端部(1b') との間に余裕間
隙(8) を形成することにより、気候条件によって硬質シ
ート(3) が柔軟に伸縮されるようにして毀損を防止する
ようにし、引上げ部(1')と近接される平滑面側には、ル
ープ形態の伸縮部(9) を形成することによって、温度変
化の際、硬質シート(3) が伸縮されても、伸縮部(9) が
その長さを補正するようにして防水層に皺や亀裂などの
欠陥が発生されるのを防止することができる。
【0011】さらに、施工が完了された後には、図10
に図示しているように、塗膜防水層(4) の表面に美麗な
色相を有する防水性コーティング材を塗布することによ
って、コーティング材(10)を形成することができ、この
場合、防水層の性能を一層強化することができるのみな
らず、建物の外観を美麗にする効果を提供するようにな
る。このような本発明は、同じ条件下で従来の工法で施
工された防水層と比較した結果、次の表1及び表2のよ
うな比較結果が得られた。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【発明の効果】以上のように本発明は、気候条件に関わ
らず、短期間内に防水層の施工ができるのみならず、防
水性能と断熱性及び耐火性が優れて瑕疵発生を防止し、
補修もたま、簡便・容易にするとともに、外観が美麗な
高品質の防水層を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、本発明による防水工法の工程図である。
【図2】は、本発明による防水工法の他の実施例の工程
図である。
【図3】は、本発明による工法で施工された防水層の断
面図である。
【図4】は、本発明による工法で施工された防水層の継
ぎ部断面図である。
【図5】は、本発明による工法で施工された防水層の継
ぎ部断面図である。
【図6】は、本発明による工法で施工された防水層の継
ぎ部断面図である。
【図7】は、本発明による工法で施工された端部断面図
である。
【図8】は、本発明による工法で施工された伸縮部断面
図である。
【図9】は、本発明による工法で施工された他の実施例
の防水層断面図である。
【図10】は、本発明による工法で施工されたさらに異
なる実施例の防水層断面図である。
【図11】は、本発明による防水シートの平面図であ
る。
【図12】は、図11のA−A線断面図である。
【図13】は、本発明による防水シートを用いて施工さ
れた防水層の継ぎ部断面図である。
【図14】は、本発明による防水シートを用いて施工さ
れた防水層の継ぎ部断面図である。
【符号の説明】
1 :地部 1':引上げ部 1a' :内向端部 1b' :外向端部 2 :防湿布 3 :硬質シート 4 :塗膜防水層 5 :防水シート 6 :テープ 6':不織布 7 :固定釘 8 :余裕間隙 9 :伸縮部 10:コーティング
層 11:断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 599155338 12−3, MyungDuk−Ri, W haHyun−Myun, Pochun −Kun, KyungGi−Do, K orea (71)出願人 599155349 サンホ スペシャリティ コンストラクシ ョン カンパニー リミテッド SamHo Speciality Co nstruction Co., LT D. コーリア、ソウル、ヤンチョン−ク、モク −ドング、917−1、シービ−エスビルデ ィング 7階 CBS B/G. 7F, 917−1, Mok−Dong, YangChun− Ku, Seoul, Korea (71)出願人 599155350 Sung−Joo Chang ソング−ジョー チャング コーリア、ソウル、ヤンチョン−ク、シン ジョン−ドング 311、モクドング アパ ート 1008−304 1008−304 MokDong APT, 311 ShinJung−Dong, Y angChun−Ku, Seoul,K orea (72)発明者 ソング−ジョー チャング コーリア、ソウル、ヤンチョン−ク、シン ジョン−ドング 311、モクドング アパ ート 1008−304

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属材硬質シートの一側表面に通常の塗
    膜防水材を塗布硬化させて塗膜防水層が形成された防水
    シート。
  2. 【請求項2】 建物の地層及び引上げ部が発生する端部
    表面に塗膜防水材を塗布するか、軟質シートを接着する
    ようにした防水工法において、地層の表面に防湿布を敷
    設し、その上層に金属材硬質シートを敷設して各硬質シ
    ートの継ぎ部が対面するようにし、継ぎ部の表面に不織
    布を敷設してその表面にテープをテーピングした後、硬
    質シートとテープの表面に通常の塗膜防水材を塗布・硬
    化させて塗膜防水層を有する防水シートが形成されるこ
    とを特徴とする防水シートを用いた塗膜防水工法。
  3. 【請求項3】 引上げ部の内向端部に位置する硬質シー
    トは、角度45°程度の面接機処理し、外向端部に位置す
    る硬質シートが外向端部と所定の余裕間隙を有するよう
    離隔させて外向折り曲げた防水シートを用いることを特
    徴とする請求項2に記載の塗膜防水工法。
  4. 【請求項4】 引上げ部と近接する位置の硬質シートに
    ループ形態の伸縮部を屈曲形成させた防水シートを用い
    ることを特徴とする請求項2又は3に記載の塗膜防水工
    法。
  5. 【請求項5】 硬質シートの継ぎ部が重なるようにした
    防水シートを用いることを特徴とする請求項2乃至4の
    いずれかに記載の塗膜防水工法。
  6. 【請求項6】 硬質シートの継ぎ部を固定釘で地層に貫
    通固定した防水シートを用いることを特徴とする請求項
    2乃至5のいずれかに記載の塗膜防水工法。
  7. 【請求項7】 防湿布と硬質シートの間に断熱材を積層
    させた防水シートを用いることを特徴とする請求項2乃
    至6のいずれかに記載の塗膜防水工法。
  8. 【請求項8】 塗膜防水層表面に通常のコーティング材
    を塗布し、コーティング層を形成させた防水シートを用
    いることを特徴とする請求項2乃至7のいずれかに記載
    の塗膜防水工法。
  9. 【請求項9】 建物の地層及び引上げ部が発生する端部
    表面に塗膜防水材を塗布するか、軟質シートを接着する
    ようにした防水工法において、金属材硬質シートの塗膜
    防水層を形成して地層の表面に防湿布を敷設し、その上
    層に防水シートを敷設し、各防水シートの連結重なり部
    にテープをテーピングし、その表面に水硬化性のシリコ
    ンゴム層を形成した後、不織布を敷設してその表面に通
    常の塗膜防水材を塗布・硬化させた防水シートを用いる
    ことを特徴とする塗膜防水工法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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