JP2892034B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

Info

Publication number
JP2892034B2
JP2892034B2 JP1096438A JP9643889A JP2892034B2 JP 2892034 B2 JP2892034 B2 JP 2892034B2 JP 1096438 A JP1096438 A JP 1096438A JP 9643889 A JP9643889 A JP 9643889A JP 2892034 B2 JP2892034 B2 JP 2892034B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
tire
belt
cord
belt ply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1096438A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02234807A (ja
Inventor
元則 文堂
澄人 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Publication of JPH02234807A publication Critical patent/JPH02234807A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2892034B2 publication Critical patent/JP2892034B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/0064Reinforcements comprising monofilaments
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • B60C9/2003Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel characterised by the materials of the belt cords
    • B60C9/2006Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel characterised by the materials of the belt cords consisting of steel cord plies only

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、エラストマーで被覆された金属製コード
をベルト層に適用した空気入りラジアルタイヤに関し、
とくにベルトプライ層のコード折れを回避することで、
転がり抵抗性および運動特性を犠牲にすることなしに耐
久性を向上しようとするものである。
(従来の技術) ラジアルタイヤにおけるベルトプライ層には、直径が
0.20mm〜0.30mm程度のフィラメントを4本または5本撚
り合わせて構成した、1×4または1×5で表わされる
撚線コード、あるいは2本のフィラメントの外側に7本
のフィラメントを撚合わせて構成した2+7で表わされ
る撚線コード等が使用され、このようなコードが使用さ
れたタイヤの運動性能、耐久性能および転がり抵抗性は
ほぼ満足できるものであった。
ところが最近は乗用車等の高性能化が進み、したがっ
て装着するタイヤもより優れた性能を具えること、すな
わち運動特性を高めることおよび、低燃費に寄与する転
がり抵抗を低くすること、が要求されている。
特開昭57−198101号公報には、ベルトプライ層のコー
ドを撚るかまたは単線のスチールワイヤコード(以下単
線コードを示す)からなる2層のベルト層間におけるコ
ードのタイヤ半径方向中心間距離が0.1mmをこえない、
さらに10cm当りの打込数が60本以上のタイヤについての
記載がある。このタイヤはベルトプライ層のコードの中
心間距離を1.0mm以下に抑えることによりコードを被覆
したゴムの体積を減少させ、ゴム質によるエネルギーロ
スをその減少分小さくすることによって良好な転がり抵
抗性を確保することをねらいとしている。
この文献には金属コードの撚り数を5本、4本、3本
と少なくする例およびコードを単線とする例が記載され
ており、発明者らの研究によれば、撚り数を少なくする
につれてコード内部に侵入したゴムによるエネルギーロ
スおよびコード間同士のエネルギーロスの両者の損失が
小さくなって極めて良好な転がり抵抗性が得られ、さら
に単線コードとした場合は撚り線コードに比べコード内
部に侵入したゴムによるエネルギーロスとコード間同士
のエネルギーロスを極めて小さくするとができ、より良
好な転がり抵抗性が得られるため、タイヤの高性能化に
適したベルト構造であることが判明している。この他に
も、単線スチールコードを多数本ゴムに埋設することに
より構成したベルトプライ層を有する乗用車用タイヤは
知られている(特開昭63−19404号公報)。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら良好な転がり抵抗性を有する単線コード
のベルト層を具えるタイヤは、コードが疲労し易く、例
えばいわゆるエイト・シェイプ・スラロームテストと呼
ばれる、急コーナリング走行によるコードの疲労テスト
を実施すると、コードの破断が多発するところに問題が
残る。
このテストによるコード破断情報は、撚り線コードの
撚り本数が少なくなるほど、又撚り線コードよりは、単
線コードの方が容易に破断にいたる為、狙いとする運動
性能および転がり抵抗性とこのコードの疲労に対する耐
久性(以下疲労性という)とは相反する特性となってい
る。このコードの耐疲労性を向上する手法としては、コ
ード間ゴムゲージおよびコード打込本数を高めることな
どが考えられるが、まずコード間ゴムゲージを高めるこ
とは、コードの破断はかなり抑制されるが、転がり抵抗
性を悪化する原因になり、また打込本数を高めることは
コードにかかる入力を低減できコード判断を抑制し得る
が、打込増加分は重量増となり転がり抵抗性は損われ
る。
あるいはまた、タイヤのカーカスとトレッドの間に高
弾性率のゴム材料から成りかつ本質的に伸びないコード
で補強してある独特のブレーカー構造物を介在させる技
術(特開昭62−289404号公報)や、ベルトの端部とトレ
ッドとの間またはベルトのベルト層間に短繊維をタイヤ
の周方向に極力配向させたゴムシート層を配置する技術
(特開昭第61−119405号、同第61−119407号公報)を適
用することも考えられるが、これらはコード破断の防止
という点に関しては尚充分なものとはいえなかった。
そこでこの発明は、運動特性や転がり抵抗性などの性
能とコードの耐疲労性とをともに向上させ得るタイヤ構
造について提案することを目的とする。
(課題を解決するための手段) エイト・シェイプ・スラロームテストでのコード破断
現象は、タイヤの負荷転動時におこるタイヤケース、ベ
ルトおよびトレッド部で構成される踏面部のバックリン
グ変形に起因して発生することが知られており、バック
リング変形が発生しはじめるベルトの臨界圧縮力Ncriti
calはトレッドの圧縮バネ定数をk、ベルト曲げ剛性を
Dとすると、次式で表わすことができる。
上式から、コード破断をおさえるべくバックリング発
生臨界圧縮力を高めるためには、トレッド圧縮バネ定数
kもしくはベルト曲げ剛性Dを大きくする必要のあるこ
とがわかるが、トレッド圧縮バネ定数kを大きくする方
向にトレッドゴム物性を変化させると、本来のトレッド
ゴムの要求特性であるウェット及びドライ路面での操安
性能、振動乗心地性能等のタイヤ運動特性が劣化してし
まう。
一方、ベルト曲げ剛性Dを大きくするには撚りのない
単線コードでは変更自由度は限られ、唯一コード径の太
糸化によってのみ達成できるが、乗用車用ラジアルタイ
ヤにおいて単線コードのフィラメント径を太くするとき
わめて振動乗心地性能が低下するため得策ではない。
そこでトレッドゴムおよび単線コードのほかに第3の
構成物を付加することにより、大入力下でのコード破断
および一定走行路でのベルトエンドセパレーションを回
避する手法について検討した。
すなわちバックリング変形が発生しコード破断がおこ
るベルト部のタイヤの半径方向外側に補強層をタイヤ全
周にわたりトレッド幅方向に配した、ベルト曲げ剛性D
を高めたタイヤに関し種々の実験を行ったとろ、コード
の耐疲労性が改善され、一般走行によるベルトエンドセ
パレーションの発生もなく、また運動特性および転がり
抵抗性も良好であることを知見し、この発明を完成する
に至った。
すなわち本発明は、ラジアルプライカーカスと、前記
カーカスのクラウン区域の半径方向外方に配設されたト
レッドと、前記トレッドと前記カーカスのクラウン区域
との間に配設されたベルトを有する空気入りラジアルタ
イヤにおいて、前記ベルトが互いに平行配列をなす径が
0.28〜0.70mmの金属製の単線コードをタイヤの赤道面に
対して15〜30°のコード角でかつ50mm当り30〜120本の
打込数にて配置した少なくとも2層のベルトプライ層よ
りなり、かつ25%モジュラスが20〜80kg/cm2で厚さ1mm
以上のゴム補強層を、前記ベルトプライ層に実質的に隣
接してその一方の端部から他方の端部に亘って配設する
ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤに関するもの
である。
以下、本発明を図面に基づき具体的に説明する。
第1〜3図に示す空気入りラジアルタイヤにおいて
は、1はカーカス、2はベルトプライ層、3はゴム補強
層、4はトレッド及び5はビードコアである。ベルトプ
ライ層2は、フィラメント径0.28〜0.70mmの単線コード
をタイヤの赤道面に対して15〜30°でかつ50mm当り30〜
120本の打込数にて配置したプライよりなり、図示の例
は第1ベルトプライ層2aと第2ベルトプライ層2bとの2
層構造をとる。ベルトプライ層の単線コードがタイヤ赤
道面に対して15°未満で配置されるとベルトの半径方向
曲げ剛性が低下し好ましくなく、一方30°を超えて配置
されるとベルトの周方向剛性が低下して好ましくない。
第1図に示す空気入りラジアルタイヤにおいては、ゴ
ム補強層3はトレッド4とベルトプライ層2の間に配設
されている。好ましくは、図示するようにゴム補強層3
をベルトプライ層2のタイヤ半径方向最外層の一方の端
部から他方の端部に亘って延在させる。
第2図に示す空気入りラジアルタイヤにおいては、ゴ
ム補強層3がベルトプライ層2間に配設されている。
尚、ベルトプライ層2が3層以上の場合には、ゴム補強
層3をベルトプライ層2のタイヤ半径方向最外層にタイ
ヤ半径方向内側で隣接させベルトプライ層2のタイヤ半
径方向方向最外層の一方の端部から他方の端部に亘って
延在させるのが好ましい。
第3図に示す空気入りラジアルタイヤにおいては、ゴ
ム補強層3がベルトプライ層2とカーカス1のクラウン
区域との間に配設されている。好ましくは、図示するよ
うにゴム補強層3をベルトプライ層2のタイヤ半径方向
最内層にタイヤ半径方向内側で隣接させ、ベルトプライ
層2のタイヤ半径方向最内層の一方の端部から他方の端
部に亘って延在するようにする。
尚、前記ゴム補強層3の25%モジュランスは、好まし
くは40〜70kg/cm2である。本発明におけるこの25%モジ
ュラスとは、タイヤの半径方向に引張試験した場合のモ
ジュラスをいう。
タイヤベルトプライ層のコードは撚り本数が少ないほ
ど破断し易くなり、単線コードでは最も破断が起こり易
くなるが、この単線コードをベルトプライ層に適用した
タイヤにおいても、ベルトプライ層に、その一方の端部
から他方の端部の端部にわたりゴム補強層を適用するこ
とによって、コードの耐疲労性を向上し得る。
とくにフィラメント径が0.35mm以下の細い単線コード
においては、ベルト曲げ剛性を通常の撚線コードより高
くすることができないためにベルト破断ならびにベルト
エンドセパレーションに対する耐性が従来の撚線コード
よりも劣るところであったが、ゴム補強層の適用によっ
てこの欠点を克服でき、フィラメント径0.28mmまで従来
以上のレベルを確保することが可能となった。そしてゴ
ム補強層を有しかつ単線コードを使用するタイヤは良好
な運動特性を示しかつ転がり抵抗も小さい。
また単線コードのフィラメント径を0.28〜0.70mmの範
囲としたのは、0.28mm未満ではベルト折れ性および耐ベ
ルトエンドセパレーション性が劣る上、打込数が多くな
って作業性が低下し、一方0.70mmをこえると振動乗心地
性が大幅に悪化するためで、さらに望ましくは0.30〜0.
40mmの範囲が適合する。
単線コードの50mm当りの打込数を30〜120本としたの
は、30本未満ではベルト剛性が充分に確保できずにベル
ト層間の剪断歪が大きくなってベルト折れやベルトエン
ドセパレーシンを引起こし、一方120本をこえると打込
数が多くて実際の製造が困難になるためで、より好まし
くは35〜80本の範囲が適合する。
なお単線コードの素材はC含有量が0.80〜0.90wt%の
組成になる高炭素鋼が有利に適合する。
さらにベルト層の隣接する2層におけるコード間隔、
すなわちコード外周間の最短距離(単線コード間のコー
ティングゴムゲージ)は、0.8mm以上、より好ましくは
1.0mm以上とすることが、耐ベルトエンドセパレーショ
ン性およびゴム補強層のコードの耐疲労性を高める点で
好ましい。
次に、ゴム補強層そのものについて具体的に説明す
る。
径方向曲げ剛性を効果的に高める手法としては、ベー
スゴムの硬ゴム質化およびその配置の最適化があり、ま
た、その他の手法としては、ベルトトレッド部を構成す
るトレッドゴム、ベルトコーティングゴム、レイヤーキ
ャップ材、プライの材質および枚数の最適化がある。し
かし、本発明者らは、運動特性および転がり抵抗への悪
影響を回避しながら耐コード破断性を満足するには、ベ
ースゴム質の高モジュラス化とその配置の最適化が有効
であることを確認することができた。レイヤーキャップ
材の改良でもベースゴムの高モジュラス化と同程度のコ
ード破断改良効果があるが、レイヤーキャップ材はジョ
イント部におけるユニフォーミティーの悪化およびコス
ト的に不利な面がある。これに対し、ベースゴムの硬ゴ
ム質化による目標とする径方向曲げ剛性の達成では、ジ
ョイント部を保有していない点、およびゴム質のロスレ
ベルをコントロールすることによりユニフォーミティー
レベルが良好でかつ転がり抵抗レベルを自由にコントロ
ールできるという点で大きな実益がある。
このベースゴムの硬ゴム質化とその配置について種々
検討したところ、次のことが判明した。
先ず、硬ゴム質化について、硬質ゴムを通常のトレッ
ド部構造(インナーライナー+カーカスプライ1枚+ベ
ルトプライ層2枚+ベースゴム+トレッドゴム)にてベ
ースゴム(ベルト補強層)として適用し、そのゴムモジ
ュラスを種々変更してみた。この結果、25%モジュラス
が20kg/cm2以上あればエイト・シェイプ・スラロームテ
ストのコード判断を抑制することができることが分かっ
た。また、このように通常のトレッド部構造に単線コー
ドを適用しかつ硬質ゴムをベースゴムとしてタイヤ半径
方向外側に配置した場合は、25%モジュラスが20kg/cm2
以上であれば耐コード破断性に問題がないばかりでな
く、運動性能および転がり抵抗性も良好に保たれること
が分かった。更に、25%モジュラスが40kg/cm2以上で
は、耐コード破断性、運動性能、転がり抵抗性が更に改
良され、より好ましく、またベースゴムの薄ゲージ化も
可能となる。
一方、80kg/cm2をこえると未加硫時のゴム組成物が極
めて硬くなり、作業性が大幅に低下し著しい生産性抵抗
をもたらすため、好ましくない。
また、本発明においてゴム補強層の厚みを1mm以上と
したのは、1mm未満では耐疲労性の改良効果が認められ
ないためであり、なお厚みの上限はタイヤの製品厚さよ
り必然的に決定され、特に上限を設ける必要はないが5m
mとすることが好ましく、5mmを超えるとタイヤの発熱性
及び高速耐久性が低下する。なお、乗用車用ラジアルタ
イヤにおいてはタイヤの製品厚さも薄いので、4mm以下
とすることが好ましい。
次に、かかる硬質ゴムのタイヤ中での配置について、
硬質ゴムの補強層をトレッドとベルトとの間、ベルトプ
ライ層間およびベルトとカーカスのクラウン区域との間
に夫々配設した場合につき種々検討を行ったところ、該
補強層をトレッドとベルトとの間に配設した場合に耐コ
ード破断性の改良効果が特に顕著となることが判明し
た。これは、曲げ入力が働いたときに存在する複合体の
中立軸の位置がコード破断を起こすタイヤ半径方向最内
層のベルトプライ層コードに近づくため、更にコード破
断が起こりにくくなったものと考えられる。
上述のように、硬質ゴムの補強層のタイヤ中での配置
としては、トレッドとベルトとの間、すなわちベルトプ
ライ層のタイヤ半径方向外側に配設するのが耐コード破
断性の面から理想的ではあるが、ベルトプライ層間およ
びベルトとカーカスとの間に配設しても、硬質ゴムのモ
ジュラスを調整すれば十分にコード破断を防止し、運動
性能および転がり抵抗を良好にすることが可能である。
これら配置の特有の利点は、ゴム補強層をトレッドとベ
ルトとの間に配設したときにはトレッド摩耗が完全に進
行したときに当該硬質ベースゴムが露出しないように配
置を考慮する必要があるが、ベルトプライ層のタイヤ半
径方向内側の配置ではこの心配がない点にある。
(実施例) 次に本発明を実施例により説明する。
タイヤサイズ165/SR13のラジアルタイヤを表1に示す
諸元においてそれぞれ試作し、各タイヤについてコード
の耐疲労性、耐ベルトエンドセパレーション性、室内操
縦性および転がり抵抗性を評価した。その結果を表1に
併記する。なお同表において、タイヤの補強層に適用し
たゴム層の配合は表2(重量部)に示すところに従っ
た。
*1…JIS K6301(引張試験法)に準じて測定した。た
だし引張速度は100mm/minとし、ダンベル状試験片によ
りタイヤ半径方向に引張試験し、タイヤ半径方向のモジ
ュラスを測定した。ダンベル状試験片の形状は入手しう
るサンプル形状の許す限り、より大きく、より厚い試験
片に調製した。
*2…エイト・シェイプ・スラロームテスト、すなわち
レム:スケート自動運転装置を用いてレム:スケート曲
線上を急旋回走行させ、これを300ラップ行った後タイ
ヤを解剖してベルト層コードの折れ本数を調べた。0は
ベルトコードが破断しなかったことを表わす。
*3…JIS D4202に準拠した条件にて、タイヤ単体を回
転ドラム上にて回転させ、コーナリングフォース、セル
フアライニングトルクおよびキャンバスラストを測定
し、これらを総合的に評価しタイヤNo.5を100としたと
きの指数で表示した。数値が大きいほど良好な結果を示
す。
*4…JIS D4202,4203および6401に準拠したドラムによ
る惰行テストの結果を、タイヤNo.5を100としたときの
指数で示した。数値が大きいほど転がり抵抗が小さいこ
とを表わす。
*5…一般走行テスト、すなわちタクシー用自動車に装
着して6万km走行させ、ベルト層の内側に発生する亀裂
長さを±0.5mmの精度で測定した平均値を示した。0は
亀裂が発生しなかったことを表わす。
表1から、この発明に従う、ベルト層に単線コードを
適用しかつゴム補強層を配置したタイヤNo.1〜3,6〜9
は、全ての項目で良好な結果を示したことがわかる。
対して1×5の撚線コードをベルト層に適用したタイ
ヤであっても低モジュラスの補強層を付加する(タイヤ
No.5)ことによってコード耐疲労性、転がり抵抗性、室
内操縦性を維持することができるが、耐ベルトエンドセ
パレーション性は本発明ラジアルタイヤの方が遥かに優
れていた。
また、ゴム補強層の25%モジュラスをタイヤNo.4のよ
うに低くすると、耐ベルトエンドセパレーション性が劣
りかつコードの耐疲労性も大幅に低下するため、耐久性
と運動特性の両立は難しいことが分かる。
(発明の効果) この発明に従う空気入りラジアルタイヤは、運動特性
と耐久性との両立を高い次元で達成し得る。また単線コ
ードをベルト層に適用できるので、コードの撚線製造工
程が不要になり、従来のタイヤに比し安価に提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一例空気入りラジアルタイヤの断面
図、 第2〜3図は夫々本発明の他の一例空気入りラジアルタ
イヤの断面図である。 1…カーカス、2,2a,2b…ベルトプライ層 3…ゴム補強層、4…トレッド 5…ビードコア
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B60C 9/20 B60C 9/20 L

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジアルプライカーカスと、前記カーカス
    のクラウン区域の半径方向外方に配設されたトレッド
    と、前記トレッドと前記カーカスのクラウン区域との間
    に配設されたベルトを有する空気入りラジアルタイヤに
    おいて、 前記ベルトが、互いに平行配列をなす径が0.28〜0.70mm
    の金属製の単線コードを、タイヤの赤道面に対して15〜
    30°のコード角でかつ50mm当り30〜120本の打込数にて
    配置した少なくとも2層のベルトプライ層よりなり、か
    つ25%モジュラスが20〜80kg/cm2で厚さ1mm以上のゴム
    補強層を、前記ベルトプライ層に実質的に隣接して、ベ
    ルトプライ層の一方の端部から他方の端部に亘って配設
    したことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】前記ゴム補強層が前記トレッドと前記ベル
    トとの間に配設されていることを特徴とする請求項1記
    載の空気入りラジアルタイヤ。
  3. 【請求項3】前記ゴム補強層が前記ベルトプライ層間に
    配設されている請求項1記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  4. 【請求項4】前記ゴム補強層が前記ベルトと前記カーカ
    スのクラウン区域との間に配設されている請求項1記載
    の空気入りラジアルタイヤ。
  5. 【請求項5】前記ゴム補強層が前記ベルトプライ層のタ
    イヤ半径方向最外層の一方の端部から他方の端部に亘っ
    て延在している請求項2記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  6. 【請求項6】前記ゴム補強層が前記ベルトプライ層のタ
    イヤ半径方向最外層にタイヤ半径方向内側で隣接し、前
    記ベルトプライ層のタイヤ半径方向最外層の一方の端部
    から他方の端部に亘って延在している請求項3記載の空
    気入りラジアルタイヤ。
  7. 【請求項7】前記ゴム補強層が前記ベルトプライ層のタ
    イヤ半径方向最内層にタイヤ半径方向内側で隣接し、前
    記ベルトプライ層のタイヤ半径方向最内層の一方の端部
    から他方の端部に亘って延在している請求項4記載の空
    気入りラジアルタイヤ。
  8. 【請求項8】前記ゴム補強層の25%モジュラスが40〜70
    kg/cm2である請求項2〜4のうちいずれか一項記載の空
    気入りラジアルタイヤ。
JP1096438A 1989-03-08 1989-04-18 空気入りラジアルタイヤ Expired - Fee Related JP2892034B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP1989/000251 WO1990010548A1 (en) 1989-03-08 1989-03-08 Pneumatic radial tire
WO89/00251 1989-03-08

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02234807A JPH02234807A (ja) 1990-09-18
JP2892034B2 true JP2892034B2 (ja) 1999-05-17

Family

ID=13958583

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1096438A Expired - Fee Related JP2892034B2 (ja) 1989-03-08 1989-04-18 空気入りラジアルタイヤ

Country Status (4)

Country Link
EP (1) EP0414892B1 (ja)
JP (1) JP2892034B2 (ja)
KR (1) KR0145520B1 (ja)
WO (1) WO1990010548A1 (ja)

Families Citing this family (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04151305A (ja) * 1990-10-11 1992-05-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd ラジアルタイヤ
JP3038049B2 (ja) * 1991-05-22 2000-05-08 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2892904B2 (ja) * 1993-04-16 1999-05-17 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
AT401369B (de) * 1994-04-28 1996-08-26 Semperit Ag Fahrzeugreifen in radialbauart
US5605589A (en) * 1995-03-06 1997-02-25 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire with specified spacing between cords of inner and outer belts
US5858137A (en) * 1996-03-06 1999-01-12 The Goodyear Tire & Rubber Company Radial tires having at least two belt plies reinforced with steel monofilaments
KR100292756B1 (ko) * 1997-12-30 2001-06-15 조충환 자동차용 타이어
US7201199B2 (en) 2000-01-27 2007-04-10 Pirelli Pneumatici S.P.A. Tire with bead core with hexagonal section
ATE471243T1 (de) * 2000-01-27 2010-07-15 Pirelli Luftreifen mit wulstkern, welcher einen hexagonalen querschnitt hat
ES2245672T3 (es) 2000-05-12 2006-01-16 Bridgestone Corporation Neumatico radial.
JP2001354007A (ja) * 2000-06-09 2001-12-25 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りラジアルタイヤ
JP2002103914A (ja) * 2000-07-25 2002-04-09 Bridgestone Corp 空気入りラジアルタイヤ
JP4046502B2 (ja) 2001-11-20 2008-02-13 株式会社ブリヂストン 空気入りラジアルタイヤ
KR100620904B1 (ko) * 2005-06-23 2006-09-06 금호타이어 주식회사 내구성이 향상된 트럭 및 버스 타이어
JP4883060B2 (ja) * 2008-08-29 2012-02-22 横浜ゴム株式会社 空気入りラジアルタイヤ
FR2986740B1 (fr) * 2012-02-09 2014-03-21 Michelin & Cie Pneumatique a structure de ceinture allegee
FR2986739B1 (fr) * 2012-02-09 2014-03-21 Michelin & Cie Pneumatique a structure de ceinture allegee
FR2987310B1 (fr) * 2012-02-29 2014-03-21 Michelin & Cie Stratifie multicouche utilisable pour le renforcement d'une ceinture de pneumatique
FR3009238B1 (fr) 2013-07-30 2016-10-28 Michelin & Cie Pneu radial a structure de ceinture allegee
WO2015014574A1 (fr) 2013-07-30 2015-02-05 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneu radial à structure de ceinture allégée
WO2018139084A1 (ja) * 2017-01-25 2018-08-02 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2019217843A (ja) * 2018-06-18 2019-12-26 株式会社ブリヂストン タイヤ

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IT1132524B (it) * 1980-07-08 1986-07-02 Pneumatici Pirelli Sa Soc Perfezionamenti alla struttura anulare di rinforzo dei pneumatici raidali
BE892858A (fr) * 1981-04-16 1982-08-02 Pirelli Pneumatique pour vehicules automobiles a basse absorption de puissance
JPS5963204A (ja) * 1982-10-04 1984-04-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りラジアルタイヤ
ZA851091B (en) * 1984-02-27 1985-09-25 Goodyear Tire & Rubber The use of flat wire as a reinforcement in the belt package and carcass of a passenger tie
JPS6116107A (ja) * 1984-07-03 1986-01-24 Bridgestone Corp 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
JPS61119405A (ja) * 1984-11-14 1986-06-06 Bridgestone Corp 耐久性の改善された空気入りタイヤ
JPH0657484B2 (ja) * 1984-11-15 1994-08-03 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
EP0248164A3 (en) * 1986-06-02 1988-08-24 The Firestone Tire & Rubber Company Breaker structure
JPS6319404U (ja) * 1986-07-24 1988-02-08

Also Published As

Publication number Publication date
WO1990010548A1 (en) 1990-09-20
EP0414892A4 (en) 1991-09-04
EP0414892B1 (en) 1993-09-01
KR920700118A (ko) 1992-02-19
JPH02234807A (ja) 1990-09-18
KR0145520B1 (ko) 1998-08-01
EP0414892A1 (en) 1991-03-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2892034B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
EP2226204B1 (en) Pneumatic tire for motor-bicycle
EP0928704B1 (en) High transverse curvature tyre for two-wheeled vehicles
EP0950546B1 (en) Tyres with high tranverse curvature coefficient, in particular for a two-wheeled vehicle
JP2007161054A (ja) 空気入りタイヤ
US6691755B2 (en) High transverse-curvature tire for two-wheeled vehicles including specified belt structure
JP2675324B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
US6397911B1 (en) High transverse-curvature motor-bike tire
JP2008143347A (ja) 空気入りタイヤ
JPH0112682B2 (ja)
JP2008195264A (ja) 空気入りタイヤ
JP2000006612A (ja) 空気入りタイヤ
US6244315B1 (en) Tyre with high transverse curvature coefficient in particular for a two-wheeled vehicle
JP3964495B2 (ja) ゴムとスチ−ル補強材との複合体、及びこれをベルト部に使用した空気入りラジアルタイヤ
EP0928703A1 (en) High transverse curvature tire for two-wheeled vehicles and method for its manufacture
JPH0376243B2 (ja)
JP2021130449A (ja) 空気入りタイヤ
JP7014580B2 (ja) 空気入りタイヤ
JPH04257704A (ja) 乗用車用空気入りラジアルタイヤ
JP4471242B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2900258B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP2000335206A (ja) 空気入りタイヤ
JP3387571B2 (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JPS6080913A (ja) 重車両用ラジアルタイヤ
JPH0376242B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees