JP2021130449A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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栄士 山口
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Abstract

【課題】 乗り心地性能を維持しつつ低燃費性能を向上する。【解決手段】 少なくとも1枚のベルトプライ8を含むベルト層7が埋設された空気入りタイヤ1である。ベルトプライ8は、単線かつ偏平のベルトコード9と、ベルトコード9を被覆するトッピングゴム10とを含んでいる。ベルトコード9は、長径A/短径B比が1.05〜1.50、かつ、長径がA0.30〜0.50mmである。トッピングゴム10の複素弾性率E*は、14.0〜20.0MPaである。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
下記特許文献1には、トレッド部にベルト層を備えた空気入りタイヤが記載されている。前記ベルト層は、断面偏平形状のスチール単線よりなるベルトコードをゴムに埋設して構成されている。そして、下記特許文献1では、前記ベルトコードを螺旋状に波付けしており、これにより、乗心地が改善されるとされている。
特開2001−80313号公報
近年、空気入りタイヤでは、低燃費性能の向上が強く求められているところ、特許文献1の空気入りタイヤは、低燃費性能の向上について改善の余地があった。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、乗り心地性能を維持しつつ、低燃費性能を向上することができる空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を含む空気入りタイヤであって、前記トレッド部の内部には、少なくとも1枚のベルトプライを含むベルト層が埋設され、前記ベルトプライは、単線かつ偏平のベルトコードと、前記ベルトコードを被覆するトッピングゴムとを含み、前記ベルトコードは、長径/短径比が1.05〜1.50、かつ、長径が0.30〜0.50mmであり、前記トッピングゴムの複素弾性率は、14.0〜20.0MPaである。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトコードが、長径方向及び短径方向にそれぞれ波付けされており、さらに、それぞれの波付けピッチが3.0〜10.0mm、かつ、波付け高さが0.05〜0.15mmである、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記トッピングゴムの損失正接が、0.04〜0.16である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記トッピングゴムの損失正接が、0.04〜0.11である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記トッピングゴムの損失正接が、0.04〜0.08である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記トッピングゴムが、その損失正接を複素弾性率(MPa)で除した値が0.002〜0.010(MPa−1)である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトプライが、第1ベルトプライと、前記第1ベルトプライとタイヤ半径方向に隣接する第2ベルトプライとを含み、前記第1ベルトプライの前記ベルトコードと前記第2ベルトプライの前記ベルトコードとの間のタイヤ半径方向のコード間距離は、0.10〜0.45mmである、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトコードが、スチールコードである、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトコードが、タイヤ周方向に対して15〜45度の角度で傾斜する、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトプライが、50mm幅当たりの前記ベルトコードの打ち込み本数が32〜40本である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトコードの長径が、前記ベルトプライの幅方向に配される、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記ベルトプライが、第1ベルトプライと、前記第1ベルトプライとタイヤ半径方向に隣接する第2ベルトプライとを含み、前記ベルトプライのタイヤ半径方向外側に補強コードを備えたベルト補強層を有し、前記第1ベルトプライと前記第2ベルトプライとの間のコード間平均距離をG1(mm)、前記第2ベルトプライと前記ベルト補強層との間のコード間平均距離をG2(mm)、及び、前記第2ベルトプライの前記ベルトコードの短径をB(mm)としたとき、以下の関係を満たす、のが望ましい。
0.175≦(G1+G2)/2≦0.425…(1)
0.27≦{(G1+G2)/2}/{(G1+G2)/2+B}≦0.68…(2)
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第1ベルトプライのタイヤ軸方向の幅が、トレッド幅の70%〜100%である、のが望ましい。
本発明に係る空気入りタイヤは、前記第2ベルトプライのタイヤ軸方向の幅が、トレッド幅の65%〜90%である、のが望ましい。
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を採用することで、乗り心地性能を維持しつつ低燃費性能を向上することができる。
本発明の空気入りタイヤの断面図である。 図1のベルト層の拡大図である。 (a)は、ベルトコードの平面図、(b)は、ベルトコードの側面図である。 (a)は、他の実施形態のタイヤの断面図、(b)は、(a)のトレッド部の拡大図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の正規状態におけるタイヤ回転軸(図示省略)を含む右半分のタイヤ子午線断面図である。図1には、例えば、乗用車用のタイヤ1が示されている。但し、本発明は、自動二輪車用や重荷重用等のタイヤ1にも適用され得る。
前記「正規状態」は、タイヤ1が正規リム(図示省略)にリム組みされ、かつ、正規内圧が充填され、しかも無負荷の状態である。本明細書では特に断りがない限り、タイヤ1の各部の寸法は、正規状態で測定された値である。
前記「正規リム」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
前記「正規内圧」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
本実施形態のタイヤ1は、トレッド部2の内部に埋設されるベルト層7を具えている。ベルト層7は、少なくとも1枚のベルトプライ8を含んでいる。また、タイヤ1は、例えば、ベルト層7のタイヤ半径方向の内側に配され、両側のビード部4間に架け渡される周知構造のカーカス6を含んでいる。
図2は、ベルトプライ8の拡大図である。図2に示されるように、ベルトプライ8は、単線かつ偏平のベルトコード9と、ベルトコード9を被覆するトッピングゴム10とを含んでいる。単線かつ偏平であるベルトコード9は、高い圧縮剛性を有するので、ベルトプライ8の大きな変形を抑制して、低燃費性能を向上する。また、このようなベルトコード9は、トッピングゴム10との高い付着性を有し、錆び抑制するので、優れた耐久性能を発揮する。ベルトコード9は、本実施形態では、横断面が楕円形である。なお、ベルトコード9は、横断面が楕円形のものに限定されるものではなく、例えば多角形状のものでも良い。
ベルトコード9は、長径Aと短径Bとの比である長径/短経比(A/B)が1.05〜1.50とされている。長径/短経比(A/B)が1.05以上であるので、振動収束性が高められ、乗り心地性能が維持される。長径/短経比が1.50以下であるので、ベルトコード9の強度が高く維持され、ベルトプライ8の変形が抑制される。また、割れ等による破断が抑制されるので、耐久性能が向上する。
ベルトコード9の長径Aは、0.30〜0.50mmとされている。長径Aが0.30mm以上であるので、ベルトコード9の強度が高く維持される。長径Aが0.50mm以下であるので、乗り心地性能が高く維持される。
図3(a)は、ベルトコード9をタイヤ半径方向の外側から見た平面図、図3(b)は、ベルトコード9をタイヤ側面側から見た側面図である。図3(a)、(b)に示されるように、ベルトコード9は、本実施形態では、長径方向F1及び短径方向F2にそれぞれ波付けされている。ベルトコード9は、本実施形態では、螺旋状に波付けされている。なお、ベルトコード9は波付けされていなくても良いが、転動時の振動収束性と強度の観点から、長径方向、短径方向のいずれかに波付けされていることが好ましく、螺旋状に長径方向、短径方向の双方に波付けされていることがより好ましい。
図3(a)、(b)の実施形態では、それぞれの波付けピッチPが3.0〜10.0mmとされている。波付けピッチPが3.0mm以上であるので、波付け加工度が小さくなり、ベルトコード9の強度を高く維持できる。波付けピッチPが10.0mm以下であるので、振動収束性を発揮できる。波付けピッチPは、本明細書では、ベルトコード9の長手方向の1ピッチの長さである。各波付けピッチPは、同じ長さ(大きさ)であるのが望ましいが、上記波付けピッチPの範囲において、異なっていてもよい。
また、ベルトコード9の波付け高さHが0.05〜0.15mmとされている。波付け高さHが0.05mm以上であるので、振動収束性が維持される。波付け高さHが0.15mm以下であるので、ベルトコード9の強度が高く維持される。波付け高さHは、本明細書では、ベルトプライ8の厚さ方向のベルトコード9の移動距離である。各波付け高さHは、同じ長さであるのが望ましいが、上記波付け高さHの範囲において、異なっていてもよい。
トッピングゴム10の複素弾性率E*は、14.0〜20.0MPaとされている。トッピングゴム10の複素弾性率E*が14.0MPa以上であるので、ベルトプライ8の変形が抑制されるため、低燃費性能が大きく向上する。トッピングゴム10の複素弾性率E*が20.0MPa以下であるので、タイヤ1の振動収束性の低下を抑制することができる。このように、本実施形態では、タイヤ1の転動による変形が大きいベルト層7のベルトコード9とトッピングゴム10とを規定することにより、乗り心地性能を維持しつつ低燃費性能を向上することができる。また、このようなベルトコード9及びトッピングゴム10は、タイヤ1の耐久性能を向上する。トッピングゴム10の複素弾性率E*は、16.0MPa以上が望ましく、18.0MPa以下が望ましい。
本明細書では、複素弾性率及び後述する損失正接は、JIS K6394「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−動的性質の求め方−一般指針」の規定に準拠し、粘弾性スペクトロメーターを用いて下記の条件にて測定される。
初期歪み:10%
振幅:±1%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:70℃
粘弾性スペクトロメーター:株式会社岩本製作所
図2に示されるように、ベルトプライ8は、第1ベルトプライ8Aと、第1ベルトプライ8Aとタイヤ半径方向に隣接する第2ベルトプライ8Bとを含んでいる。第2ベルトプライ8Bは、例えば、第1ベルトプライ8Aのタイヤ半径方向の外側に位置している。
第1ベルトプライ8Aのタイヤ軸方向の幅W1は、例えば、トレッド幅TWの70%〜100%である。第2ベルトプライ8Bのタイヤ軸方向の幅W2は、例えば、トレッド幅TWの65%〜90%である。
トレッド幅TWは、前記正規状態におけるタイヤ軸方向の両側に位置するトレッド端Te間のタイヤ軸方向の距離である。トレッド端Teは、前記正規状態のタイヤ1に正規荷重が負荷されキャンバー角0°で平面に接地したときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置である。
前記「正規荷重」は、タイヤ1が基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
第1ベルトプライ8Aのベルトコード9と第2ベルトプライ8Bのベルトコード9との間のタイヤ半径方向の平均距離であるコード間平均距離G1は、0.10〜0.45mmであるのが望ましい。コード間平均距離G1が0.10mm以上であるので、乗り心地性能が、一層維持される。また、第1ベルトプライ8Aのベルトコード9と第2ベルトプライ8Bのベルトコード9との接触が抑制されるので、タイヤ1の耐久性能や各ベルトコード9の折れ曲がりが抑制される。コード間平均距離G1が0.45mm以下であるので、タイヤ1の質量の増加やトッピングゴム10の変形が抑えられるので、低燃費性能が向上する。このような観点より、コード間平均距離G1は、0.15mm以上がさらに望ましく、0.20mm以上が一層望ましい。また、コード間平均距離G1は、0.40mm以下がさらに望ましく、0.35mm以下が一層望ましい。
ベルトコード9は、本実施形態では、スチールコードで形成されている。このようなベルトコード9は、ベルトプライ8の走行中での変形を抑制する。なお、ベルトコード9は、例えば、アラミド等の有機繊維コードで形成されてもよい。このようなベルトコード9は、タイヤ1の質量を低減して、低燃費性能をさらに向上する。第1ベルトプライ8Aのベルトコード9、及び、第2ベルトプライ8Bのベルトコード9は、同じ材料及び同じ形状である。
ベルトコード9は、例えば、タイヤ周方向に対して15〜45度の角度で傾斜している。このようなベルトコード9は、カーカス6に対する大きな箍効果を発揮する。
特に限定されるものではないが、第1ベルトプライ8Aのベルトコード9と、第2ベルトプライ8Bのベルトコード9とは、互いに交差するように、タイヤ周方向に対する傾斜が逆向きに配されているのが望ましい。
ベルトコード9の長径Aは、ベルトプライ8の幅方向に配されている。換言すると、ベルトコード9の短径Bは、ベルトプライ8の厚さ方向に配されている。このようなベルトコード9は、トッピングゴム10の厚さt1を小さくして、タイヤ1の質量を低減するので、低燃費性能を高める。
トッピングゴム10の損失正接tanδは、0.04〜0.16であるのが望ましい。トッピングゴム10の損失正接tanδが0.04以上であるので、振動収束性の低下を抑制することができる。トッピングゴム10の損失正接tanδが0.16以下であるので、発熱性が小さく、低燃費性能を高めることができる。このような観点より、トッピングゴム10の損失正接tanδは、0.11以下がさらに望ましく、0.08以下が一層望ましい。
複素弾性率は、周期的な歪に対する応力を示すものである。損失正接は、歪が与えれられる過程で消費されたエネルギーの大きさを表すものである。このような損失正接を複素弾性率で除した値は、トッピングゴム10の剛性及び発熱性をバランスよく高めることができることを、発明者が突き止めた。トッピングゴム10は、その損失正接を複素弾性率で除した値(tanδ/E*)が0.002〜0.010(MPa−1)であるのが望ましい。値(tanδ/E*)が、0.002(MPa−1)以上であるので、乗り心地性能の悪化が抑制されるとともに、操縦安定性能が向上する。値(tanδ/E*)が、0.010(MPa−1)以下であるので、低燃費性能を向上することができる。値(tanδ/E*)は、0.004(MPa−1)以上が望ましく、0.009(MPa−1)以下が望ましい。
このようなトッピングゴム10としては、周知のゴム材料に加えて、例えば、耐久性能を向上させるために、ゴムの破壊特性を向上させて、ゴムの破壊強度や伸びを改善することを目的として、フェノールレジンやシリカ充填剤などを含有しているのが望ましい。
ベルトプライ8は、50mm幅当たりのベルトコード9の打ち込み本数(エンズ)が32〜40本であるのが望ましい。エンズが32本以上であるので、強度が確保されて、タイヤ1の転動による変形が抑制されるので、低燃費性能が向上する。エンズが40本以下であるので、乗り心地性能を一層高く維持することができる。また、タイヤ1は、その質量の過度の増加を抑制することができる。
図4(a)は、他の実施形態のタイヤ1のタイヤ子午線断面図である。図4(b)は、図4(a)のトレッド部2の拡大図である。図4に示されるように、この実施形態では、ベルト層7のタイヤ半径方向外側に補強コード16を備えたベルト補強層15が設けられている。ベルト補強層15は、各ベルトプライ8A、8Bの拘束性を高め、タイヤ強度及び耐久性能を高めることが可能である。ベルト補強層15は、補強コード16と、補強コード16を被覆する補強ゴム17とを含んでいる。
補強ゴム17は、例えば、トッピングゴム10と異なるゴム組成物でも良く同じゴム組成物でも良い。補強ゴム17は、トッピングゴム10と異なるゴム組成物の場合、その複素弾性率E*2は、トッピングゴム10の複素弾性率E*1よりも小さいことが望ましい。トッピングゴム10よりも補強ゴム17を柔らかくすることにより、補強ゴム17内で路面からの振動を吸収し、ベルトプライ8へ路面からの振動が伝わることを抑制することができると考えられる。
補強ゴム17の複素弾性率E*2とトッピングゴム10の複素弾性率E*1との差は、5MPa以上が望ましく、8MPa以上がさらに望ましい。一方、上限としては特に限定されないが、18MPa以下が望ましく、15MPa以下がさらに望ましい。18MPaを超えると、ベルトプライ8及びベルト補強層15間での力の伝達が悪くなり、操縦安定性が低下することが懸念される。
補強コード16は、特に限定されるものではないが、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維などのテキスタイル繊維、又は、スチールなどの金属が挙げられる。これらは単一で用いても良く、2種以上を併用しても良い。併用の方法は特に限定されないが、各フィラメントを撚り合わせて1本のコードとすることや、ベルト補強層15内にそれぞれの繊維を配列させる方法などが挙げられる。補強コード16は、路面への追従性を高め、乗り心地性能を良化させつつ、タイヤの外径成長を抑制し、低燃費性を向上させる観点からは剛性の異なる2種類の繊維を撚り合わせたハイブリッドコードを用いることが好ましい。
前記ハイブリッドコードとしては、ポリエステル繊維とナイロン繊維とのハイブリッドコード、アラミド繊維とポリエステル繊維とのハイブリッドコード、及び、アラミド繊維とナイロン繊維とのハイブリッドコードなどが挙げられる。前記ハイブリッドコードは、乗り心地性能と低燃費性能の観点から、アラミド繊維とポリエステル繊維とを撚り合わせたハイブリッドコードが好ましく、ナイロン繊維とアラミド繊維とのハイブリッドコードを用いることがより好ましい。
補強コード16は、例えば、タイヤ周方向に対して±10°以内の角度で配列していることが好ましい。これによりタイヤの周方向での拘束性を高め、耐久性能を向上させることが可能である。補強コード16の横断面は、例えば、円形である。
また、補強コード16は、タイヤ軸方向に35本/5cm(エンズ:35本)以上、55本/cm以下の密度で配列していることが好ましい。これによりタイヤ周方向での拘束性を高め、耐久性能を向上させることが可能となる。
また、コード間平均距離G1、コード間平均距離G2、及び、短径B(mm)とするとき、以下の関係を満たすことが望ましい。
0.175≦(G1+G2)/2≦0.425 ・・・ (1)
0.27≦{(G1+G2)/2}/{(G1+G2)/2+B}≦0.68…(2)
コード間平均距離G1は、上述のとおり、第1ベルトプライ8Aのベルトコード9と第2ベルトプライ8Bのベルトコード9との間のタイヤ半径方向の平均距離である。コード間平均距離G2は、第2ベルトプライ8Bのベルトコード9とベルト補強層15の補強コード16との間のタイヤ半径方向の平均距離である。短径Bは、第2ベルトプライ8Bのベルトコード9の短径方向の長さである。(G1+G2)/2は、0.20以上がさらに望ましく、0.30以下がさらに望ましい。{(G1+G2)/2}/{(G1+G2)/2+B}は、0.40以上がさらに望ましく、0.50以下がさらに望ましい。
上記式(1)式及び(2)式を満たすことにより、第2ベルトプライ8B中のゴムゲージとベルトコード9の径とが最適化されて、タイヤ半径方向内側に隣接した第1ベルトプライ8A及びベルト補強層15の全体の剛性が高められる。これにより、転動時の変形が抑制されて、低燃費性能が向上すると考えられる。
コード間平均距離G1、G2は、タイヤ赤道Cを中心としてタイヤ軸方向の両側へトレッド幅TWの50%の領域をタイヤ1から取り出して計測される。コード間平均距離G2は、0.10以上が望ましく、0.20以上がさらに望ましく、0.70以下が望ましく、0.60以下がさらに望ましい。
以上、本発明の特に好ましい実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく、種々の態様に変形して実施され得る。
図1又は図4(a)の基本構造を有するサイズ195/65R15の乗用車用の空気入りタイヤが、表1及び表2の仕様に基づき試作された。そして、各試供タイヤの乗り心地性能、低燃費性能、折れ率、タイヤ強度及び耐久性能についてテストが行われた。各試供タイヤの共通仕様、及び、テスト方法は、以下の通りである。
ベルトプライ:2枚
ベルトコードのタイヤ周方向に対する角度:20度(交差)
ベルトコード:単線
ベルトコードのエンズ:36本
A/B:1.07(表1及び表2)
A:0.32mm
補強コード:アラミド1100dtex/ナイロン940dtexの
ハイブリッドコード (繊維径 0.57mm)
補強コードのタイヤ幅方向の打ち込み本数:49本/5cm
補強コードのタイヤ周方向に対する角度:0度
<乗り心地性能・低燃費性能・折れ率>
各試供タイヤが、下記の条件で、排気量2000ccの乗用車の全輪に装着された。そして、テストドライバーが、上記テスト車両をドライアスファルト路面の周回コースを走行させ、このときの剛性感に関する乗り心地性能がテストドライバーの官能により評価された。また、乗り心地性能のテスト後の燃料消費量が計測され、燃費が算出された。さらに、試供タイヤが解体され、ベルトコードの折れた箇所が確認された。乗り心地性能の結果は、比較例1を100とする評点で表された。また、低燃費性能の結果は、比較例1を100とする指数で表された。さらに、試供タイヤ1本のベルトコードの全数と折れたベルトコードの本数との比が折れ率として算出された。乗り心地性能は、95以上が合格である。低燃費性能は、数値が大きいほど良好である。折れ率は数値が小さいほど良好である。
リム:15×6JJ
内圧:230kPa
<タイヤ強度>
JIS-D4230に準じたプランジャー破壊試験が行なわれ、そのときの破壊エネルギーが計測された。結果は、比較例1を100とする指数で表された。数値が大きいほど良好である。
<耐久性能>
上記リムを組み付けた試供タイヤが、下記試験条件下でドラム試験機上にて走行されて、試供タイヤが破壊するまでの走行距離が測定された。結果は、比較例1を100とする指数で表された。数値が大きいほど良好である。テストの結果が表1ないし表3に示される。なお、表3の総合性能は、乗り心地性能+低燃費性能+タイヤ強度+耐久性能-折れ線率である。
内圧:230kPa
荷重:8.15kN
速度:150km/h
Figure 2021130449
Figure 2021130449
Figure 2021130449
テストの結果、実施例のテストタイヤは、比較例のテストタイヤに比して、乗り心地性能が維持されつつ低燃費性能が向上していることが理解できる。また、実施例のテストタイヤは、タイヤ強度や耐久性能において優れていることが理解される。
1 空気入りタイヤ
7 ベルト層
8 ベルトプライ
9 ベルトコード
10 トッピングゴム
A 長径
B 短径

Claims (14)

  1. トレッド部を含む空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部の内部には、少なくとも1枚のベルトプライを含むベルト層が埋設され、
    前記ベルトプライは、単線かつ偏平のベルトコードと、前記ベルトコードを被覆するトッピングゴムとを含み、
    前記ベルトコードは、長径/短径比が1.05〜1.50、かつ、長径が0.30〜0.50mmであり、
    前記トッピングゴムの複素弾性率は、14.0〜20.0MPaである、
    空気入りタイヤ。
  2. 前記ベルトコードは、長径方向及び短径方向にそれぞれ波付けされており、
    それぞれの波付けピッチが3.0〜10.0mm、かつ、波付け高さが0.05〜0.15mmである、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記トッピングゴムの損失正接は、0.04〜0.16である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記トッピングゴムの損失正接は、0.04〜0.11である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トッピングゴムの損失正接は、0.04〜0.08である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記トッピングゴムは、その損失正接を複素弾性率(MPa)で除した値が0.002〜0.010(MPa−1)である、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記ベルトプライは、第1ベルトプライと、前記第1ベルトプライとタイヤ半径方向に隣接する第2ベルトプライとを含み、
    前記第1ベルトプライの前記ベルトコードと前記第2ベルトプライの前記ベルトコードとの間のタイヤ半径方向のコード間距離は、0.10〜0.45mmである、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記ベルトコードは、スチールコードである、請求項1ないし7のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記ベルトコードは、タイヤ周方向に対して15〜45度の角度で傾斜する、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記ベルトプライは、50mm幅当たりの前記ベルトコードの打ち込み本数が32〜40本である、請求項1ないし9のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記ベルトコードの長径は、前記ベルトプライの幅方向に配される、請求項1ないし10のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記ベルトプライは、第1ベルトプライと、前記第1ベルトプライとタイヤ半径方向に隣接する第2ベルトプライとを含み、
    前記ベルトプライのタイヤ半径方向外側に補強コードを備えたベルト補強層を有し、
    前記第1ベルトプライと前記第2ベルトプライとの間のコード間平均距離をG1(mm)、前記第2ベルトプライと前記ベルト補強層との間のコード間平均距離をG2(mm)、及び、前記第2ベルトプライの前記ベルトコードの短径をB(mm)としたとき、以下の関係を満たす、請求項1ないし11のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
    0.175≦(G1+G2)/2≦0.425…(1)
    0.27≦{(G1+G2)/2}/{(G1+G2)/2+B}≦0.68…(2)
  13. 前記第1ベルトプライのタイヤ軸方向の幅は、トレッド幅の70%〜100%である、請求項12に記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記第2ベルトプライのタイヤ軸方向の幅は、トレッド幅の65%〜90%である、請求項12又は13に記載の空気入りタイヤ。
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