JP2889962B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP2889962B2 JP1290564A JP29056489A JP2889962B2 JP 2889962 B2 JP2889962 B2 JP 2889962B2 JP 1290564 A JP1290564 A JP 1290564A JP 29056489 A JP29056489 A JP 29056489A JP 2889962 B2 JP2889962 B2 JP 2889962B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はハロゲン化銀写真感光材料及びそれを用いた
超硬調ネガ画像形成方法に関するものであり、特に写真
製版工程に用いられるハロゲン化銀写真感光材料に適し
た超硬調ネガ型写真感光材料に関するものである。
(従来技術) 写真製版の分野においては、印刷物の多様性、複雑性
に対処するために、オリジナル再現性の良好な写真感光
材料、安定な処理液あるいは、補充の簡易化などの要望
がある。
特に線画撮影工程における、原稿は写植文字、手書き
の文字、イラスト、網点化された写真などが貼り込まれ
て作られる。したがって原稿には、濃度や、線巾の異な
る画像が混在し、これらの原稿を再現よく仕上げる製版
カメラ、写真感光材料あるいは、画像形成方法が強く望
まれている。一方、カタログや、大型ポスターの製版に
は、網写真の拡大(目伸し)あるいは縮小(目縮め)が
広く行なわれ、網点を拡大して用いる製版では、線数が
粗くなりボケた点の撮影となる。縮小では原稿よりさら
に線数/インチが大きく細い点の撮影になる。従って網
段調の再現性を維持するためより一層広いラチチュード
を有する画像形成方法が要求されている。
製版用カメラの光源としては、ハロゲンランプあるい
は、キセノンランプが用いられている。これらの光源に
対して撮影感度を得るために、写真感光材料は通常オル
ソ増感が施される。ところがオルソ増感した写真感光材
料はレンズの色収差の影響をより強く受け、そのために
画質が劣化しやすいことが判明した。またこの劣化はキ
セノンランプ光源に対してより顕著となる。
広いラチチュードの要望に応えるシステムとして塩臭
化銀(すくなくとも塩化銀含有率が50%以上)から成る
リス型ハロゲン化銀感光材料を、亜硫酸イオンの有効濃
度をきわめて低くした(通常0.1モル/以下)ハイド
ロキノン現像液で処理することにより、画像部と非画像
部が明瞭に区別された、高いコントラストと高い黒化濃
度をもつ線画あるいは網点画像を得る方法が知られてい
る。しかしこの方法では現像液中の亜硫酸濃度が低いた
め、現像は空気酸化に対して極めて不安定であり、液活
性を安定に保つためにさまざまな努力と工夫がなされて
使用されていたり、処理スピードが著しく遅い、作業効
率を低下させているのが現状であった。
このため、上記のような現像方法(リス現像システ
ム)による画像形成の不安定さを解消し、良好な保存安
定性を有する処理液で現像し、超硬調を写真特性が得ら
れる画像形成システムが要望され、その1つとして米国
特許4,166,742号、同4,168,977号、同4,221,857号、同
4,224,401号、同4,243,739号、同4,272,606号、同4,31
1,781号にみられるように、特定のアシルヒドラジン化
合物を添加した表面潜像型ハロゲン化銀写真感光材料
を、pH11.0〜12.3で亜硫酸保恒剤を0.15モル/以上含
み、良好な保存安定性を有する現像液で処理して、γが
10を超える超硬調のネガ画像を形成するシステムが提案
された。この新しい画像形成システムには、従来の超硬
調画像形成では塩化銀含有率の高い塩臭化銀を使用でき
なかったのに対して、沃臭化銀や塩沃臭化銀でも使用で
きるという特徴がある。
上記画像システムはシャープな網点品質、処理安定
性、迅速性およびオリジナルの再現性という点ですぐれ
た性能を示すが、近年の印刷物の多様性に対処するため
にさらにオリジナル再現性の改良されたシステムが望ま
れている。
特開昭61−213847号およびUS4,684,604に酸化により
写真有用基を放出するレドックス化合物を含む感光材料
か示され、階調再現域を広げる試みが示されている。し
かしながら、ヒトラジン誘導体を用いた超硬調処理シス
テムではこれらのレドックス化合物は硬調化を阻害する
弊害があり、その特性を活かすことができなかった。
(発明の目的) 従って本発明の目的は、第1に安定性の高い現像液を
用いて硬調な画像が得られる製版用感光材料を提供する
ことにある。
第2に網階調の広い製版用感光材料を提供することに
ある。第3に、ヒドラジン造核剤を用いた硬調感材で網
階調の広い製版用感光材料を提供することにある。
(発明の構成) 本発明のこれらの目的は、ヒドラジン誘導体を含む少
なくとも1つの感光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳
剤層とは異なる感光性ハロゲン化銀乳剤層に、酸化され
ることにより現像抑制剤を放出しうるレドックス化合物
及びアスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする
ハロゲン化銀写真感光材料によって達成された。
酸化されることにより現像抑制剤を放出するレドック
ス化合物について説明する。
本発明のレドックス化合物は、レドックス基としてハ
イドロキノン類、カテコール類、ナフトハイドロキノン
類、アミノフェノール類、ピラゾリドン類、ヒドラジン
類、ヒドロキシルアミン類、レダクトン類を有する。
好ましい前記レドックス化合物はレドックス基として
ヒドラジン類を有することを特徴とする。
さらに好ましい前記レドックス化合物は下記一般式
(I)で表わされる。
一般式(I) (式中、A1、A2はともに水素原子又は一方が水素原子で
他方はスルフィン酸残基もしくは (式中、R0はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
アルコキシ基またはアリールオキシ基を表わし、kは1
または2を表わす。)を表わす。Timeは二価の連結基を
表わし、tは0または1を表わす。PUGは現像抑制剤を
表わす。Vはカルボニル基、 スルホニル基、スルホキシ基、 (R1はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わ
す。)イミノメチレン基、またはチオカルボニル基を表
わす。Rは脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表わ
す。) 以下一般式(I)について説明する。
一般式(I)においてA1、A2は水素原子、炭素数20以
下のアルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基
(好ましくはフエニルスルホニル基又はハメットの置換
基定数の和が−0.5以上となるように置換されたフエニ
ルスルホニル基)、 (R0として好ましくは炭素数30以下の直鎖、分岐状また
は環状のアルキル基、アルケニル基、アリール基(好ま
しくはフエニル基、又はハメットの置換基定数の和が−
0.5以上となるように置換されたフエニル基)、アルコ
キシ基(例えばエトキシ基など)、アリールオキシ基
(好ましくは単環のもの)などであり、これらの基は置
換基を有していてもよく置換基としては、例えば以下の
ものがあげられる。これらの基は更に置換されていても
よい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基やカルボキシル基、ア
リールオキキカルボニル基、アシル基、アルコキシカル
ボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミド基、スルホ
ンアミド基、ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、などである。)であり、A1、A2で表わされるスルフ
ィン酸残基は具体的には米国特許第4,478,928号に記載
されているものを表わす。
又、A1は後述のTimeと連結して環を形成しても
よい。
A1、A2としては水素原子が最も好ましい。
Timeは二価の連結基を表わし、タイミング調節機能を
有していてもよい。tは0または1を表わし、t=0の
場合はPUGが直接Vに結合していることを意味する。
Timeで表わされる二価の連結基を酸化還元母核の酸化
体から放出されるTime−PUGから一段階あるいは、それ
以上の段階の反応を経てPUGを放出せしめる基を表わ
す。
Timeで表わされる二価の連結基としては、例えば米国
特許第4,248,962号(特開昭54−145,135号)等に記載の
p−にとろフエノキシ誘導体の分子内閉環反応によって
写真的有用基(PUG)を放出するもの;米国特許第4,31
0,612号(特開昭55−53,330号)および同4,358,252号等
に記載の環開裂後の分子内閉環反応によってPUGを放出
するもの;米国特許第4,330,617号、同4,446,216号、同
4,483,919号、特開昭59−121,328号等に記載のコハク酸
モノエステルまたはその類縁体のカルボキシル基の分子
内閉環反応による酸無水物の生成を伴って、PUGを放出
するもの;米国特許第4,409,323号、同4,421,845号、リ
サーチ・ディスクロージャー誌No.21,228(1981年12
月)、米国特許第4,416,977号(特開昭57−135,944
号)、特開昭58−209,736号、同58−209,738号等に記載
のアリールオキシ基またはヘテロ環オキシ基が共役した
二重結合を介して電子移動によりキノモノメタン、また
はその類縁体を生成してPUGを放出するもの;米国特許
第4,420,554号(特開昭57−136,640号)、特開昭57−13
5,945号、同57−188,035号、同58−98,728号および同58
−209,737号等に記載の含窒素ヘテロ環のエナミン構造
を有する部分の電子移動によりエナミンのγ位よりPUG
を放出するもの;特開昭57−56,837号に記載の含窒素ヘ
テロ環の窒素原子を共役したカルボニル基への電子移動
により生成したオキシ基の分子内閉環反応によりPUGを
放出するもの;米国特許第4,146,396号(特開昭52−909
32号)、特開昭59−93,442号、特開昭59−75475号等に
記載のアルデヒド類の生成を伴ってPUGを放出するも
の;特開昭51−146,828号、同57−179,842号、同59−10
4,641号に記載のカルボキシル基の脱炭素を伴ってPUGを
放出するもの;−O−COOCR2Rb−PUGの構造を有し、脱
炭酸と引き続くアルデヒド類の生成を伴ってPUGを放出
するもの;特開昭60−7,429号に記載のイソシアナート
の生成を伴ってPUGを放出するもの;米国特許第4,438,1
93号等に記載のカラー現像薬の酸化体とのカップリング
反応によりPUGを放出するものなどを挙げることができ
る。
これら、Timeで表わされる二価の連結基の具体例につ
いては特開昭61−236,549号、特願昭63−98,803号等に
も詳細に記載されているが、好ましい具体例は以下に示
すものである。
ここで(*)は一般式(I)において TimetPUGがVに結合する部位を表わし、(*)
(*)にPUGが結合する部位を表わす。
PUGは(TimetPUGまたはPUGとして現像抑制効果を有
する基を表わす。
PUGまたは(TimetPUGで表わされる現像抑制剤はヘ
テロ原子を有し、ヘテロ原子を介して結合している公知
の現像抑制剤であり、これらはたとえばシー・イー・ケ
ー・ミース(C.E.K.Mees)及びテー・エッチ・ジェーム
ズ(T.H.James)著「ザ・セオリー・オブ・ザ・フォト
グラフィック・プロセス(The Theory of Photographic
Processes)」第3版、1966マクミラン(Macmillan)
社刊、344頁〜346頁などに記載されている。具体的には
メルカプトテトラゾール類、メルカプトトリアゾール
類、メルカプトイミダゾール類、メルカプトピリミジン
類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプトベン
ズチアゾール類、メルカプトベンズオキサゾール類、メ
ルカプトチアジアゾール類、ベンズトリアゾール類、ベ
ンズイミダゾール類、インダゾール類、アデニン類、グ
アニン類、テトラゾール類、テトラアザインデン類、ト
リアザインデン類、メルカプトアリール類等を挙げるこ
とができる。
PUGで表わされる現像抑制剤は置換されていてもよ
い。置換基としては、例えば以下のものが挙げられる
が、これらの基はさらに置換されていてもよい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホニル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基、アルキルオキシカル
バニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボシアミ
ド基、スルホンアミド基やカルボキシル基、スルホオキ
シ基、ホスホノ基、ホスフィニコ基、リン酸アミド基な
どである。
好ましい置換基としてはニトロ基、スルホ基、カルボ
キシル基、スルファモイル基、ホスホノ基、ホスフィニ
コ基、スルホンアミド基である。
主な現像抑制剤を以下に示す。
1 メルカプトテトラゾール誘導体 (1) 1−フエニル−5−メルカプトテトラゾール (2) 1−(4−ヒドロキシフエニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (3) 1−(4−アミノフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (4) 1−(4−カルボキシフエニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (5) 1−(4−クロロフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (6) 1−(4−メチルフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (7) 1−(2,4−ジヒドロキシフエニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (8) 1−(4−スルファモイルフエニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (9) 1−(3−カルボキシフエニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (10) 1−(3,5−ジカルボキシフエニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (11) 1−(4−メトキシフエニル)−5−メルカプ
トテトラゾール (12) 1−(2−メトキシフエニル)−5−メルカプ
トテトラゾール (13) 1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フエニ
ル〕−5−メルカプトテトラゾール (14) 1−(2,4−ジクロロフエニル)−5−メルカ
プトテトラゾール (15) 1−(4−ジメチルアミノフエニル)−5−メ
ルカプトテトラゾール (16) 1−(4−ニトロフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (17) 1,4−ビス(5−メルカプト−1−テトラゾリ
ル)ベンゼン (18) 1−(α−ナフチル)−5−メルカプトテトラ
ゾール (19) 1−(4−スルホフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (20) 1−(3−スルホフエニル)−5−メルカプト
テトラゾール (21) 1−(β−ナフチル)−5−メルカプトテトラ
ゾール (22) 1−メチル−5−メルカプトテトラゾール (23) 1−エチル−5−メルカプトテトラゾール (24) 1−プロピル−5−メルカプトテトラゾール (25) 1−オクチル−5−メルカプトテトラゾール (26) 1−ドデシル−5−メルカプトテトラゾール (27) 1−シクロヘキシル−5−メルカプトテトラゾ
ール (28) 1−パルミチル−5−メルカプトテトラゾール (29) 1−カルボキシエチル−5−メルカプトテトラ
ゾール (30) 1−(2,2−ジエトキシエチル)−5−メルカ
プトテトラゾール (31) 1−(2−アミノエチル)−5−メルカプトテ
トラゾールハイドロクロライド (32) 1−(2−ジエチルアミノエチル)−5−メル
カプトテトラゾール (33) 2−(5−メルカプト−1−テトラゾール)エ
チルトリメチルアンモニウムクロリド (34) 1−(3−フエノキシカルボニルフエニル)−
5−メルカプトテトラゾール (35) 1−(3−マレインイミドフエニル)−6−メ
ルカプトテトラゾール 2 メルカプトトリアゾール誘導体 (1) 4−フエニル−3−メルカプトトリアゾール (2) 4−フエニル−5−メチル−3−メルカプトト
リアゾール (3) 4,5−ジフエニル−3−メルカプトトリアゾー
ル (4) 4−(4−カルボキシフエニル)−3−メルカ
プトトリアゾール (5) 4−メチル−3−メルカプトトリアゾール (6) 4−(2−ジメチルアミノエチル)−3−メル
カプトトリアゾール (7) 4−(α−ナフチル)−3−メルカプトトリア
ゾール (8) 4−(4−スルホフエニル)−3−メルカプト
トリアゾール (9) 4−(3−ニトロフエニル)−3−メルカプト
トリアゾール 3 メルカプトイミダゾール誘導体 (1) 1−フエニル−2−メルカプトイミダゾール (2) 1,5−ジフエニル−2−メルカプトイミダゾー
ル (3) 1−(4−カルボキシフエニル)−2−メルカ
プトイミダゾール (4) 1−(4−ヘキシルカルバモイル)−2−メル
カプトイミダゾール (5) 1−(3−ニトロフエニル)−2−メルカプト
イミダゾール (6) 1−(4−スルホフエニル)−2−メルカプト
イミダゾール 4 メルカプトピリミジン誘導体 (1) チオウラシル (2) メチルチオウラシル (3) エチルチオウラシル (4) プロピルチオウラシル (5) ノニルチオウラシル (6) アミノチオウラシル (7) ヒドロキシチオウラシル 5 メルカプトベンズイミダゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンツイミダゾール (2) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンツイミダ
ゾール (3) 5−アミノ−2−メルカプトベンツイミダゾー
ル (4) 5−ニトロ−2−メルカプトベンツイミダゾー
ル (5) 5−クロロ−2−メルカプトベンツイミダゾー
ル (6) 5−メトキシ−2−メルカプトベンツイミダゾ
ール (7) 2−メルカプトナフトイミダゾール (8) 2−メルカプト−5−スルホベンツイミダゾー
ル (9) 1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メルカプ
トベンツイミダゾール (10) 5−カプロアミド−2−メルカプトベンズイミ
ダゾール (11) 5−(2−エチルヘキサノイルアミノ)−2−
メルカプトベンズイミダゾール 6 メルカプトチアジアゾール誘導体 (1) 5−メチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チ
オジアゾール (2) 5−エチルチオ−2−メルカプト−1,3,4−チ
アジアゾール (3) 5−(2−ジメチルアミノエチルチオ)−2−
メルカプト−1,3,4−チアジアゾール (4) 5−(2−カルボキシプロピルチオ)−2−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール (5) 2−フエノキシカルボニルメチルチオ−5−メ
ルカプト−1,3,4−チアジアゾール 7 メルカプトベンズチアゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンズチアゾール (2) 5−ニトロ−2−メルカプトベンズチアゾール (3) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンズチアゾ
ール (4) 5−スルホ−2−メルカプトベンズチアゾール 8 メルカプトベンズオキサゾール誘導体 (1) 2−メルカプトベンズオキサゾール (2) 5−ニトロ−2−メルカプトベンズオキサゾー
ル (3) 5−カルボキシ−2−メルカプトベンズオキサ
ゾール (4) 5−スルホ−2−メルカプトベンズオキサゾー
ル 9 ベンズトリアゾール誘導体 (1) 5,6−ジメチルベンゾトリアゾール (2) 5−ブチルベンゾトリアゾール (3) 5−メチルベンゾトリアゾール (4) 5−クロロベンゾトリアゾール (5) 5−ブロモベンゾトリアゾール (6) 5,6−ジクロロベンゾトリアゾール (7) 4,6−ジクロロベンゾトリアゾール (8) 5−ニトロベンゾトリアゾール (9) 4−ニトロ−6−クロロ−ベンゾトリアゾール (10) 4,5,6−トリクロロベンゾトリアゾール (11) 5−カルボキシベンゾトリアゾール (12) 5−スルホベンゾトリアゾール Na塩 (13) 5−メトキシカルボニルベンゾトリアゾール (14) 5−アミノベンゾトリアゾール (15) 5−ブトキシベンゾトリアゾール (16) 5−ウレイドベンゾトリアゾール (17) ベンゾトリアゾール (18) 5−フエノキシカルボニルベンゾトリアゾール (19) 5−(2,3−ジクロロプロピルオキシカルボニ
ル)ベンゾトリアゾール 10 ベンズイミダゾール誘導体 (1) ベンツイミダゾール (2) 5−クロロベンツイミダゾール (3) 5−ニトロベンツイミダゾール (4) 5−n−ブチルベンツイミダゾール (5) 5−メチルベンツイミダゾール (6) 4−クロロベンツイミダゾール (7) 5,6−ジメチルベンツイミダゾール (8) 5−ニトロ−2−(トリフルオロメチル)ベン
ツイミダゾール 11 インダゾール誘導体 (1) 5−ニトロインダゾール (2) 6−ニトロインダゾール (3) 5−アミノインダゾール (4) 6−アミノインダゾール (5) インダゾール (6) 3−ニトロインダゾール (7) 5−ニトロ−3−クロロインダゾール (8) 3−クロロ−5−ニトロインダゾール (9) 3−カルボキシ−5−ニトロインダゾール 12 テトラゾール誘導体 (1) 5−(4−ニトロフエニル)テトラゾール (2) 5−フエニルテトラゾール (3) 5−(3−カルボキシフエニル)−テトラゾー
ル 13 テトラザインデン誘導体 (1) 4−ヒドロキシ−6−メチル−5−ニトロ−1,
3,3a,7−テトラアザインデン (2) 4−メルカプト−6−メチル−5−ニトロ−1,
3,3a,7−テトラアザインデン 14 メルカプトアリール誘導体 (1) 4−ニトロチオフエノール (2) チオフエノール (3) 2−カルボキシチオフエノール Vはカルボニル基、 スルホニル基 スルホキシ基、 (R1はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わ
す。)、イミノメチレン基、チオカルボニル基を表わ
し、Vとしてはカルボニル基が好ましい。
Rで表わされる脂肪族基は直鎖、分岐または環状のア
ルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基であり、
好ましい炭素数は1〜30のものであって、特に炭素数1
〜20のものである。ここで分岐アルキル基はその中に1
つまたはそれ以上のヘテロ原子を含んだ飽和のヘテロ環
を形成するように環化されていてもよい。
例えばメチル基、t−ブチル基、n−オクチル基、t
−オクチル基、シクロヘキシル基、ヘキセニル基、ピロ
リジル基、テトラヒドロフリル基、n−ドデシル基など
が挙げられる。
芳香族基は単環または2環のアリール基であり、例え
ばフエニル基、ナフチル基などが挙げられる。
ヘテロ環基は、N、OまたはS原子のうち少なくとも
ひとつを含む3〜10員の飽和もしくは不飽和のヘテロ環
であり、これらは単環でもよいし、さらに他の芳香環も
しくはヘテロ環と縮合環を形成してもよい。ヘテロ環と
して好ましいものは、5ないし6員環の芳香族ヘテロ環
であり、例えば、ピリジン環、イミダゾリル基、キノリ
ニル基、ベンズイミダゾリル基、ピリミジニル基、ピラ
ゾリル基、イソキノリル基、ベンズチアゾリル基、チア
ゾリル基などが挙げられる。
Rは置換基で置換されていてもよい。置換基として
は、例えば以下のものが挙げられる。これらの基はさら
に置換されていてもよい。
例えばアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基、アルコキシ基、アリール基、置換アミノ
基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、ウレイド
基、ウレタン基、アリールオキシ基、スルファモイル
基、カルバモイル基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、スルホチル基、スルフィニル基、ヒドロキシ基、ハ
ロゲン原子、シアノ基、スルホ基、アルキルオキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボンアミ
ド基、スルホンアミド基やカルボキシ基、リン酸アミド
基などである。
また一般式(I)において、R、またはTimetPUG
は、その中にカプラー等の不動性写真用添加剤において
常用されているバラスト基や一般式(I)で表わされる
化合物がハロゲン化銀に吸着することを促進する基が組
み込まれていてもよい。
バラスト基は一般式(I)で表わされる化合物が実質
的に他層または処理液中へ拡散できないようにするのに
十分な分子量を与える有機基であり、アルキル基、アリ
ール基、ヘテロ環基、エーテル基、チオエーテル基、ア
ミド基、ウレイド基、ウレタン基、スルホンアミド基な
どの一以上の組合せからなるものである。バラスト基と
して好ましくは置換ベンゼン環を有するバラスト基であ
り、特に分岐状アルキル基で置換されたベンゼン環を有
するバラスト基が好ましい。
ハロゲン化銀への吸着促進基としては、具体的には4
−チアゾリン−2−チオン、4−イミダゾリン−2−チ
オン、2−チオヒダントイン、ローダニン、チオバルビ
ツール酸、テトラゾリン−5−チオン、1,2,4−トリア
ゾリン−3−チオン、1,3,4−オキサゾリン−2−チオ
ン、ベンズイミダゾリン−2−チオン、ベンズオキサゾ
リン−2−チオン、ベンゾチアゾリン−2−チオン、チ
オトリアジン、1,3−イミダゾリン−2−チオンのよう
な環状チオアミド基、鎖状チオアミド基、脂肪族メルカ
プト基、芳香族メルカプト基、ヘテロ環メルカプト基
(−SH基が結合した炭素原子の隣が窒素原子の場合はこ
れと互変異性体の関係にある環状チオアミド基と同義で
あり、この基の具体例は上に列挙したものと同じであ
る。)、ジスルフィド結合を有する基、ベンゾトリアゾ
ール、トリアゾール、テトラゾール、インダゾール、ベ
ンズイミダゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、
チアゾール、チアゾリン、ベンゾオキサゾール、オキサ
ゾール、オキサゾリン、チアジアゾール、オキサチアゾ
ール、トリアジン、アザインデンのような窒素、酸素、
硫黄及び炭素の組合せからなる5員ないし6員の含窒素
ヘテロ環基、及びベンズイミダゾリウムのような複素環
四級塩などが挙げられる。
これらはさらに適当な置換基で置換されていてもよ
い。
置換基としては、例えばRの置換基として述べたもの
が挙げられる。
以下に本発明に用いられる化合物の具体例を列記する
が本発明はこれに限定されるものではない。
本発明のレドックス化合物は、1.0〜10-7〜1.0×10-3
mol/m2好ましくは1.0×10-6〜1.0×10-4mol/m2の範囲内
で用いられる。
本発明に用いられるレドックス化合物の合成法は例え
ば特開昭61−213,847号、同62−260,153号、米国特許第
4,684,604号、特願昭63−98803号、米国特許第3,379,52
9号、同3,620,746号、同4,377,634号、同4,332,878号、
特願昭49−129,536号、同56−153,336号、同56−153,34
2号などに記載されている。
本発明に用いられるアスコルビン酸誘導体は、下記の
様な化合物などが上げられる。
化合物例 II−1)アスコルビルステアレート II−2)アスコルビルパルミテート II−3)アスコルビル2,6−ジパルミテート II−4)アスコルビン酸 II−5)アスコルビン酸ナトリウム II−6)l−エリスロアスコルビン酸 II−7)d−グルコアスコルビン酸 II−8)6−デオキシ−l−アスコルビン酸 II−9)l−ラムノ−アスコルビン酸 II−10)l−フコアスコルビン酸 II−11)d−グルコヘプトスアスコルビン酸 本発明におけるアスコルビン酸誘導体の添加量に特に
制限はないが1×10-6〜2×10-4mol/m2、より好ましく
は6×10-6〜1×10-4mol/m2である。
その添加方法としては必要に応じ、水又はメタノール
などの低沸点有機溶媒に溶かして、添加できる。又レド
ックス化合物をポリマーと共に乳化分散して添加する場
合、分散時に水溶性コロイド液中に添加してもよいし、
レドックス化合物及びポリマーと共に低沸点有機溶媒に
溶かして乳化分散物中に含有させて、用いてもよい。
本発明に用いられる造核剤としてのヒドラジン誘導体
は、下記一般式(III)によって表わされる化合物が好
ましい。
一般式(III) 式中、R1は脂肪族基または芳香族基を表わし、R2は水
素原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリ
ールオキシ基、アミノ基、ヒドラジノ基、カルバモイル
基又はオキシカルボニル基を表わし、G1はカルボニル
基、スルホニル基、スルホキシ基、 チオカルボニル基又はイミノメチレン基を表わし、 A1、A2はともに水素原子あるいは一方が水素原子で他方
が置換もしくは無置換のアルキルスルホニル基、又は置
換もしくは無置換のアリールスルホニル基、又は置換も
しくは無置換のアシル基を表わす。
一般式(III)において、R1で表される脂肪族基は好
ましくは炭素数1〜30のものであって、特に炭素数1〜
20の直鎖、分岐または環状のアルキル基である。ここで
分岐アルキル基はその中に1つまたはそれ以上のヘテロ
原子を含んだ飽和のヘテロ環を形成するように環化され
ていてもよい。またこのアルキル基は、アリール基、ア
ルコキシ基、スルホキシ基、スルホンアミド基、カルボ
ンアミド基等の置換基を有していてもよい。
一般式(III)においてR1で表される芳香族基は単環
または2環のアリール基または不飽和ヘテロ環基であ
る。ここで不飽和ヘテロ環基は単環または2環のアリー
ル基と縮合してヘテロアリール基を形成してもよい。
例えばベンゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピリ
ミジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、キノリン
環、イソキノリン環、ベンズイミダゾール環、チアゾー
ル環、ベンゾチアゾール環等があるがなかでもベンゼン
環を含むものが好ましい。
R1として特に好ましいものはアリール基である。
R1のアリール基または不飽和ヘテロ環基は置換されて
いてもよく、代表的な置換基としては例えばアルキル
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アル
コキシ基、アリール基、置換アミノ基、アシルアミノ
基、スルホニルアミノ基、ウレイド基、ウレタン基、ア
リールオキシ基、スルファモイル基、カルバモイル基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホニル基、スル
フィニル基、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、
スルホ基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキ
シカルボニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、
アシルオキシ基、カルボンアミド基、スルホンアミド基
やカルボキシル基、リン酸アミド基、ジアシルアミノ
基、イミド基、 などが挙げられ、好ましい置換基としては直鎖、分岐ま
たは環状のアルキル基(好ましくは炭素数1〜20のも
の)、アラルキル基(好ましくはアルキル部分の炭素数
が1〜3の単環または2環のもの)、アルコキシ基(好
ましくは炭素数1〜20のもの)、置換アミノ基(好まし
くは炭素数1〜20のアルキル基で置換されたアミノ
基)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30を持つ
もの)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜30を
持つもの)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30の持
つもの)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30の
もの)などである。
一般式(III)においてR2で表わされるアルキル基と
しては、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基であっ
て、例えばハロゲン原子、シアノ基、カルボキシ基、ス
ルホ基、アルコキシ基、フェニル基、アシル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カル
バモイル基、アルキルスルホ基、アリールスルホ基、ス
ルファモイル基、ニトロ基、複素芳香環基、 などの置換基を有してもよく、更にこれらの基が置換さ
れていてもよい。
アリール基としては単環または2環のアリール基が好
ましく、例えばベンゼン環を含むものである。このアリ
ール基は置換されていてもよく、置換基の例としてはア
ルキル基の場合と同様である。
アルコキシ基としては炭素数1〜8のアルコキシ基の
ものが好ましく、ハロゲン原子、アリール基などで置換
されていてもよい。
アリールオキシ基としては単環のものが好ましく、ま
た置換基としてはハロゲン原子などがある。
アミノ基としては無置換アミノ基及び、炭素数1〜10
のアルキルアミノ基、アリールアミノ基が好ましく、ア
ルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、カルボ
キシ基などで置換されていてもよい。
カルバモイル基としては、無置換カルバモイル基及び
炭素数1〜10のアルキルカルバモイル基、アリールカル
バモイル基が好ましく、アルキル基、ハロゲン原子、シ
アノ基、カルボキシ基などで置換されていてもよい。
オキシカルボニル基としては、炭素数1〜10のアルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基が好ま
しく、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基
などで置換されていてもよい。
R2で表わされる基のうち好ましいものは、G1がカルボ
ニル基の場合には、水素原子、アルキル基(例えば、メ
チル基、トリフルオロメチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−メタンスルホンアミドプロピル基、フェニル
スルホニルメチル基など)、アラルキル基(例えば、o
−ヒドロキシベンジル基など)、アリール基(例えば、
フェニル基、3,5−ジクロロフェニル基、o−メタンス
ルホンアミドフェニル基、4−メタンスルホニルフェニ
ル基など)などであり、特に水素原子が好ましい。
またG1がスルホニル基の場合には、R2はアルキル基
(例えば、メチル基など)、アラルキル基(例えば、o
−ヒドロキシフェニルメチル基など)、アリール基(例
えば、フェニル基など)または置換アミノ基(例えば、
ジメチルアミノ基など)などが好ましい。
G1がスルホキシ基の場合、好ましいR2はシアノベンジ
ル基、メチルチオベンジル基などがあり、G1の場合には、R2としてはメトキシ基、エトキシ基、ブト
キシ基、フェノキシ基、フェニル基が好ましく、特に、
フェノキシ基が好適である。
G1がN−置換または無置換イミノメチレン基の場合、
好ましいR2がメチル基、エチル基、置換または無置換の
フェニル基である。
R2の置換基としては、R1に関して列挙した置換基が適
用できる。
一般式(III)のGとしてはカルボニル基が最も好ま
しい。
又、R2はG1−R2の部分を残余分子から分裂させ、−G1
−R2部分の原子を含む環式構造を生成させる環化反応を
生起するようなものであってもよく、具体的には一般式
(a)で表わすことができるようなものである。
一般式(a) −R3−Z1 式中、Z1はG1に対し求核的に攻撃し、 G1−R3−Z1部分を残余分子から分裂させ得る基であり、
R3はR2から水素原子1個除いたもので、Z1がG1に対し求
核攻撃し、G1、R3、Z1で環式構造が生成可能なものであ
る。
さらに詳細には、Z1は一般式(III)ヒドラジン化合
物が酸化等により次の反応中間体を生成したときに容易
にG1と求核反応し R1−N=N−G1−R3−Z1 R1−N=N基をG1から分裂させうる基であり、具体的
にはOH、SHまたはNHR4(R4は水素原子、アルキル基、ア
リール基、−COR5、または−SO2R5であり、R5は水素原
子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基などを表
す)、COOHなどのようにG1と直接反応する官能基であっ
てもよく(ここで、OH、SH、NHR4、−COOHはアルカリ等
の加水分解によりこれらの基を生成するように一時的に
保護されていてもよい)、あるいは、 (R6、R7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリ
ール基またはヘテロ環基を表す)のように水酸イオンや
亜硫酸イオン等のような求核剤を反応することでG1と反
応することが可能になる官能基であってもよい。
また、G1、R3、Z1で形成される環としては5員または
6員のものが好ましい。
一般式(a)で表されるもののうち、好ましいものと
しては一般式(b)及び(c)で表されるものを挙げる
ことができる。
一般式(b) 式中、R1 b〜R4 bは水素原子、アルキル基(好ましくは
炭素数1〜12のもの)、アルケニル基(好ましくは炭素
数2〜12のもの)、アリール基(好ましくは炭素数6〜
12のもの)なとを表し、同じでも異なってもよい。Bは
置換基を有してもよい5員環または6員環を完成するの
に必要な原子であり、m、nは0または1であり、(n
+m)は1または2である。
Bで形成される5員または6員環としては、例えば、
シクロヘキセン環、シクロヘプテン環、ベンゼン環、ナ
フタレン環、ピリジン環、キノリン環などである。
Z1は一般式(a)と同義である。
一般式(c) 式中、Rc 1、Rc 2は水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アリール基またはハロゲン原子などを表し、同じで
も異なってもよい。
Rc 3は水素原子、アルキル基、アルケニル基、または
アリール基を表す。
pは0または1を表し、qは1〜4を表す。
Rc 1、Rc 2およびRc 3はZ1がC1へ分子内求核攻撃し得る
構造の限りにおいて互いに結合して環を形成してもよ
い。
Rc 1、Rc 2は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、また
はアルキル基であり、Rc 3は好ましくはアルキル基また
はアリール基である。
qは好ましくは1〜3を表し、qが1のときpは0ま
たは1を、qが2のときpは0または1を、qが3のと
きpは0または1を表し、qが2または3のときRc 1、R
c 2は同一でも異なってもよい。Z1は一般式(a)と同義
である。
A1、A2は水素原子、炭素数20以下のアルキルスルホニ
ル基およびアリールスルホニル基(好ましくはフェニル
スルホニル基又はハメットの置換基定数の和が−0.5以
上となるように置換されたフェニルスルホニル基)、炭
素数20以下のアシル基(好ましくはベンゾイル基、又は
ハメットの置換基定数の和が−0.5以上となるように置
換されたベンゾイル基、あるいは直鎖又は分岐状又は環
状の無置換及び置換脂肪族アシル基(置換基としては例
えばハロゲン原子、エーテル基、スルホンアミド基、カ
ルボンアミド基、水酸基、カルボキシ基、スルホン酸基
が挙げられる。)) A1、A2としては水素原子が最も好ましい。
一般式(III)のR1またはR2はその中にカプラー等の
不動性写真用添加剤において常用されているバラスト基
またはポリマーが組み込まれているものでもよい。バラ
スト基は8以上の炭素数を有する写真性に対して比較的
不活性な基であり、例えばアルキル基、アルコキシ基、
フェニル基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、アル
キルフェノキシ基などの中から選ぶことができる。また
ポリマーとしては例えば特開平1−100530号に記載のも
のが挙げられる。
一般式(III)のR1またはR2はその中にハロゲン化銀
粒子表面に対する吸着を強める基が組み込まれているも
のでもよい。かかる吸着基としては、チオ尿素基、複素
環チオアミド基、メルカプト複素環基、トリアゾール基
などの英国特許第4,385,108号、同4,459,347号、特開昭
59−195,233号、同59−200,231号、同59−201,045号、
同59−201,046号、同59−201,047号、同59−201,048
号、同59−201,049号、特開昭61−170,733号、同61−27
0,744号、同62−948号、特願昭62−67,508号、同62−6
7,501号、同62−67,510号に記載された基があげられ
る。
一般式(III)で示される化合物の具体例を以下に示
す。但し本発明は以下の化合物に限定されるものではな
い。
本発明に用いられるヒドラジン誘導体としては、上記
のものの他に、RESEARCH DISCLOSURE Item 23516(1983
年11月号、P.346)およびそこに引用された文献の他、
米国特許4,080,207号、同4,269,929号、同4,276,364
号、同4,278,748号、同4,385,108号、同4,459,347号、
同4,560,638号、同4,478,928号、英国特許2,011,391B、
特開昭60−179734号、同62−270,948号、同63−29,751
号、同61−170,733号、同61−270,744号、同62−948
号、EP217,310号、またはUS4,686,167号、特開昭62−17
8,246号、同63−32,538号、同63−104,047号、同63−12
1,838号、同63−129,337号、同63−223,744号、同63−2
34,244号、同63−234,245号、同63−234,246号、同63−
294,552号、同63−306,438号、特開平1−100,530号、
同1−105,941号、同1−105,943号、特開昭64−10,233
号、特開平1−90,439号、特願昭63−105,682号、同63
−114,118号、同63−110,051号、同63−114,119号、同6
3−116,239号、同63−147,339号、同63−179,760号、同
63−229,163号、特願平1−18,377号、同1−18,378
号、同1−18,379号、同1−15,755号、同1−16,814
号、同1−40,792号、同1−42,615号、同1−41,616
号、同1−123,693号、同1−126,284号に記載されたも
のを用いることができる。
本発明のヒドラジン誘導体の含有量はハロゲン化銀乳
剤の粒子径、ハロゲン組成、化学増感の方法と程度、該
化合物を含有させる層とハロゲン化銀乳剤層の関係、カ
ブリ防止化合物の種類などに応じて最適の量を選択する
ことが望ましく、その選択のための試験の方法は当業者
のよく知るところである。通常は好ましくはハロゲン化
銀1モル当り10-6モルないし1×10-1モル、特に10-5
いし4×10-2モルの範囲で用いられる。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は塩化銀、塩臭
化銀、沃臭化銀、沃塩臭化銀等どの組成でもかまわな
い。
本発明に用いられるハロゲン化銀の平均粒子サイズは
微粒子(例えば0.7μ以下)の方が好ましく、特に0.5μ
以下が好ましい。粒子サイズ分布は基本的には制限はな
いが、単分散である方が好ましい。ここでいう単分散と
は重量もしくは粒子数で少なくともその95%が平均粒子
サイズの±40%以内の大きさを持つ粒子群から構成され
ていることをいう。
写真乳剤中のハロゲン化銀粒子は立方体、八面体のよ
うな規則的(regular)な結晶体を有するものでもよ
く、また球状、板状などのような変則的(irregular)
な結晶を持つもの、あるいはこれらの結晶形の複合形を
持つものであってもよい。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が均一な相から成って
いても、異なる相からなっていてもよい。別々に形成し
た2種以上のハロゲン化銀乳剤を混合して使用してもよ
い。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤にはハロゲン化銀粒
子の形成または物理熟成の過程においてカドミウム塩、
亜硫酸塩、鉛塩、タリウム塩、ロジウム塩もしくはその
錯塩、イリジウム塩もしくはその錯塩などを共存させて
もよい。
本発明の乳剤層又は、その他の親水性コロイド層に、
フイルター染料として、あるいはイラジエーシヨン防止
その他、種々の目的で、水溶性染料を含有してもよい。
フイルター染料としては、写真感度をさらに低めるため
の染料、好ましくは、ハロゲン化銀の固有感度域に分光
吸収極大を有する紫外線吸収剤や、明室感光材料として
取り扱われる際のセーフライト光に対する安全性を高め
るための、主として350nm〜600nmの領域に実質的な光吸
収をもつ染料が用いられる。
これらの染料は、目的に応じて乳剤層に添加するか、
あるいはハロゲン化銀乳剤層の上部、即ち、支持体に関
してハロゲン化銀乳剤層より遠くの非感光性親水性コロ
イド層に媒染剤とともに添加して固定して用いるのが好
ましい。
染料のモル吸光係数により異なるが、通常10-3g/m2
1g/m2の範囲で添加される。好ましくは50mg〜500mg/m2
である。
染料の具体例は特願昭61−209169号に詳しく記載され
ているが、いくつかを次にあげる。
上記染料は適当な溶媒〔例えば水、アルコール(例え
ばメタノール、エタノール、プロパノールなど)、アセ
トン、メチルセロソルブ、など、あるいはこれらの混合
溶媒〕に溶解して本発明の感光性および/または、非感
光性の親水性コロイド層用塗布液中に添加される。
これらの染料は2種以上組合せて用いることもでき
る。
写真乳剤の結合剤または保護コロイドとしては、ゼラ
チンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水性コロ
イドも用いることができる。たとえばゼラチン誘導体、
ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アルブミ
ン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エス
テル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ソーダ、
澱粉誘導体などの糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−ビニル
ピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ
アクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポリビニル
ピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多種の合成
親水性高分子物質を用いることができる。
ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンのほか、酸処理ゼ
ラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、ゼラチン
酵素分解物も用いることができる。
本発明の方法で用いるハロゲン化銀乳剤は化学増感さ
れていなくてもよいが、化学増感されていてもよい。ハ
ロゲン化銀乳剤の化学増感の方法として、硫黄増感、還
元増感及び貴金属増感法が知られており、これらのいず
れをも単独で用いても、又併用して化学増感してもよ
い。
貴金属増感法のうち金増感法はその代表的なもので金
化合物、主として金錯塩を用いる。金以外の貴金属、た
とえば白金、パラジウム、イリジウム等の錯塩を含有し
ても差支えない。その具体例は米国特許第2,448,060
号、英国特許618,061号などに記載されている。
硫黄増感剤としては、ゼラチン中に含まれる硫黄化合
物のほか、種々の硫黄化合物、たとえばチオ硫酸塩、チ
オ尿素類、チアゾール類、ローダニン類等を用いること
ができる。
還元増感剤としては第一すず塩、アミン類、ホルムア
ミジンスルフイン酸、シラン化合物などを用いることが
できる。
本発明で用いられるハロゲン化銀乳剤層には、公知の
分光増感色素を添加してもよい。
本発明の感光材料には、感光材料の製造工程、保存中
あるいは写真処理中のカブリを防止しあるいは写真性能
を安定化させる目的で、種々の化合物を含有させること
ができる。すなわちアゾール類たとえばベンゾチアゾリ
ウム塩、ニトロインダゾール類、クロロベンズイミダゾ
ール類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチア
ゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプト
チアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾチア
ゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、など;メルカ
プトピリミジン類;メルカプトトリアジン類;たとえば
オキサゾリンチオンのようなチオケト化合物;アザイン
デン類、たとえばトリアザインデン類、テトラアザイン
デン類(特に4−ヒドロキシ置換(1,3,3a,7)テトラザ
インデン類)、ペンタアザインデン類など;ベンゼンチ
オスルフオン酸、ベンゼンスルフイン酸、ベンゼンスル
フオン酸アミド等のようなカブリ防止剤または安定剤と
して知られた多くの化合物を加えることができる。これ
らのものの中で、好ましいのはベンゾトリアゾール類
(例えば、5−メチル−ベンゾトリアゾール)及びニト
ロインダゾール類(例えば5−ニトロインダゾール)で
ある。また、これらの化合物の処理液に含有させてもよ
い。
本発明の写真感光材料には、写真乳剤層その他の親水
性コロイド層に無機または有機の硬膜剤を含有してよ
い。例えばクロム塩(クロムミヨウバン、など)、アル
デヒド類、グルタールアルデヒドなど)、N−メチロー
ル化合物(ジメチロール尿素、など)、ジオキサン誘導
体、活性ビニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘ
キサヒドロ−s−トリアジン、1,3−ビニルスルホニル
−2−プロパノールなど)、活性ハロゲン化合物(2,4
−ジクロル−6−ヒドロキシ−s−トリアジンなど)、
ムコハロゲン酸類、などを単独または組み合わせて用い
ることができる。
本発明を用いて作られる感光材料の写真乳剤層または
他の親水性コロイド層には塗布助剤、帯電防止、スベリ
性改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良(例え
ば、現像促進、硬調化、増感)等種々の目的で、種々の
界面活性剤を含んでよい。
例えばサポニン(ステロイド系)、アルキレンオキサ
イド誘導体(例えばポリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール/ポリプロピレングリコール縮合物、ポ
リエチレングリコールアルキルエーテル類又はポリエチ
レングリコールアルキルアリールエーテル類、ポリエチ
レングリコールエステル類、ポリエチレングリコールソ
ルビタンエステル類、ポリアルキレングリコールアルキ
ルアミン又はアミド類、シリコーンのポリエチレンオキ
サイド付加物類)、グリシドール誘導体(例えばアルケ
ニルコハク酸ポリグリセリド、アルキルフエノールポリ
グリセリド)、多価アルコールの脂肪酸エステル類、糖
のアルキルエステル類などの非イオン性界面活性剤;ア
ルキルカルボン酸塩、アルキルスルフオン酸塩、アルキ
ルベンゼンスルフオン酸塩、アルキルナフタレンスルフ
オン酸塩、アルキル硫酸エステル類、アルキルリン酸エ
ステル類、N−アシル−N−アルキルタウリン類、スル
ホコハク酸エステル類、スルホアルキルポリオキシエチ
レンアルキルフエニルエーテル類、ポリオキシエチレン
アルキルリン酸エステル類などのような、カルボキシ
基、スルホ基、ホスホ基、硫酸エステル基、リン酸エス
テル基等の酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸
類、アミノアルキルスルホン酸類、アミノアルキル硫酸
又はリン酸エステル類、アルキルベタイン類、アミンオ
キシド類などの両性界面活性剤;アルキルアミン塩類、
脂肪族あるいは芳香族第4級アンモニウム塩類、ピリジ
ニウム、イミダゾリウムなどの複素環第4級アンモニウ
ム塩類、及び脂肪族又は複素環を含むホスホニウム又は
スルホニウム塩類などのカチオン界面活性剤を用いるこ
とができる。
特に本発明において好ましく用いられる界面活性剤は
特公昭58−9412号公報に記載された分子量600以上のポ
リアルキレンオキサイド類である。又、寸度安定性の為
にポリアルキルアクリレートの如きポリマーラテツクス
を含有せしめることができる。
本発明に用いるのに適した現像促進剤あるいは造核伝
染現像の促進剤としては、特開昭53−77616、同54−377
32、同53−137,133、同60−140,340、同60−14959、な
どに開示されている化合物の他、N又はS原子を含む各
種の化合物が有効である。
次に具体例を列挙する。
これらの促進剤は、化合物の種類によつて最適添加量
が異なるが1.0×10-3〜0.5g/m2、好ましくは5.0×10-3
〜0.1g/m2の範囲で用いるのが望ましい。これらの促進
剤は適当な溶媒(H2O、メタノールやエタノールなどの
アルコール類、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチ
ルセルソルブなど)に溶解して塗布液に添加される。
これらの添加剤を複数の種類を併用してもよい。
本発明のハロゲン化銀感光材料を用いて超硬調の写真
特性を得るには、従来の伝染現像液や米国特許第2,419,
975号に記載されたpH13に近い高アルカリ現像液を用い
る必要はなく、安定な現像液を用いることができる。
すなわち、本発明のハロゲン化銀感光材料は、保恒剤
としての亜硫酸イオンを0.15モル/以上含み、pH10.5
〜12.3、特にpH11.0〜12.0の現像液によつて充分に超硬
調のネガ画像を得ることができる。
本発明の方法において用いうる現像主薬には特別な制
限はなく、例えばジヒドロキシベンゼン類(例えばハイ
ドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フエニ
ル−3−ピラゾリドン、4,4−ジメチル−1−フエニル
−3−ピラゾリドン)、アミノフエノール類(例えばN
−メチル−p−アミノフエノール)などを単独あるいは
組み合わせてもちいることができる。
本発明のハロゲン化銀感光材料は特に、主現像主薬と
してジヒドロキシベンゼン類を、補助現像主薬として3
−ピラゾリドン類またはアミノフエノール類を含む現像
液で処理されるのに適している。好ましくはこの現像液
においてジヒドロキシベンゼン類は0.05〜0.5モル/
、3−ピラゾリドン類またはアミノフエノール類は0.
06モル/以下の範囲で併用される。
また米国特許4269929号に記載されているように、ア
ミン類を現像液に添加することによつて現像速度を高
め、現像時間の短縮化を実現することもできる。
現像液にはその他、アルカリ金属の亜硫酸塩、炭酸
塩、ホウ酸塩、及びリン酸塩の如きpH緩衝剤、臭化物、
沃化物、及び有機カブリ防止剤(特に好ましくはニトロ
インダゾール類またはベンゾトリアゾール類)の如き現
像抑制剤ないし、カブリ防止剤などを含むことができ
る。又必要に応じて、硬水軟化剤、溶解助剤、色調剤、
現像促進剤、界面活性剤(とくに好ましくは前述のポリ
アルキレンオキサイド類)、消泡剤、硬膜剤、フイルム
の銀汚れ防止剤(例えば2−メルカプトベンズイミダゾ
ールスルホン酸類など)を含んでもよい。
定着液としては一般に用いられる組成のものを用いる
ことができる。定着剤としてはチオ硫酸塩、チオシアン
酸塩のほか、定着剤としての効果が知られている有機硫
黄化合物を用いることができる。定着液には硬膜剤とし
て水溶性アルミニウム塩などを含んでもよい。
本発明の方法における処理温度は普通18℃から50℃の
間に選ばれる。
写真処理には自動現像機を用いるのが好ましいが、本
発明の方法により、感光材料を自動現像機に入れてから
出てくるまでのトータルの処理時間を90秒〜120秒に設
定しても、充分に超硬調のネガ階調の写真特性が得られ
る。
本発明の現像液には銀汚れ防止剤として特開昭56−2
4,347号に記載の化合物を用いることができる。現像液
中に添加する溶解助剤として特願昭60−109,743号に記
載の化合物を用いることができる。さらに現像液に用い
るpH緩衝剤として特開昭60−93,433号に記載の化合物あ
るいは特願昭61−28708に記載の化合物を用いることが
できる。
以下実施例により、本発明を詳しく説明する。
(感光性乳剤の調製) 乳剤−A 50℃に保ったゼラチン水溶液に銀1モル当り4×10-7
モルの6塩化イリジウム(III)カリおよびアンモニア
の存在下で、硝酸銀水溶液と沃化カリウム、臭化カリウ
ムの水溶液を同時に60分間で加えその間のpAgを7.8に保
つことにより、平均粒子サイズ0.28μで、平均ヨウ化銀
含有量0.3モル%の立方体単分散乳剤を調製した。この
乳剤をフロキュレーション法により、脱塩を行いその後
に、銀1モル当り40gの不活性ゼラチンを加えた後に50
℃に保ち増感色素として5,5′ジクロロ−9−エチル−
3,3′−ビス(3−スルフォプロピル)オキサカルボシ
アニンと、銀1モル当り10-3モルのKI溶液に加え、15分
間経時させた後降温した。
乳剤−B 乳剤−Aの5,5′−ジクロロ−9−エチル3,3′−ビス
(3−スルフオプロピル)オキサカルボシアニンを添加
しなかった他は、乳剤−Aと同様にして調製した。
乳剤−C 乳剤−Aの5,5′−ジクロロ−9−エチル−3,3′−ビ
ス(3、スルフオプロピル)オキサカルボシアニンを下
記化合物−S−1にかえ、更にS−1′を加えた他は、
乳剤−Aと同様にして調製した。
化合物 S−1 (乳剤−D) 50℃に保ったpH=4.0のゼラチン水溶液中に硝酸銀水
溶液と銀1モルあたり、2.7×10-7モルの6塩化ロジウ
ム(III)酸アンモニウムと4×10-7モルの6塩化イリ
ジウム(III)酸カリを含む、塩化ナトリウムおよび臭
化カリウムの混合水溶液を同時に一定の速度で30分間添
加して平均粒子サイズ0.23μの塩臭化銀単分散乳剤(Cl
組成70モル%)を調製した。
この乳剤を常法に従って水洗して可溶性塩類を除去し
たあと、チオ硫酸ナトリウムとカリウムクロロオーレー
トを加えて化学増感を施した。さらに銀1モルあたり0.
1モル%に相当する沃化カリウム溶液を添加し粒子表面
のコンバージョンを行なった。
更に、この後に、50℃に保ち増感色素として下記化合
物S−2を2.7×10-4モル/Agモル加え、15分間経時させ
た後に、降温収納した。
化合物S−2 実施例−1 (塗布試料の作成) 支持体;塩化ビニリデン共重合体からなる下塗層(0.
5μ)を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(1
50μ) 支持体上に、支持体側から順次UL、ML、OL、PCの層構
成になる様に塗布した。以下に各層の調製法及び塗布量
を示す。
(UL) 前記、乳剤−Aをゼラチンと共に40℃で溶解した後、
5−メチルベンズトリアゾール3mg/m2、4−ヒドロキシ
−1,3,3a,7−テトラザインデン1.3mg/m2、下記化合物
(イ)、(ロ)、(ハ)及びゼラチンに対して30wt%の
ポリエチルアクリレート及びゼラチン硬化剤として下記
化合物(ニ)を添加し、Ag0.4g/m2、レドックス化合物
6.4×10-5mol/m2、ゼラチン0.5g/m2となるように塗布し
た。
(ML) ゼラチン10g、前記化合物(ニ)ゼラチンに対して4.0
wt%を含む水溶液、完成量250mlになる様に調製し、ゼ
ラチン1.5g/m2になる様に塗布した。
(OL) 前記、乳剤−Aを40℃にて溶解し、5−メチルベンズ
トリアゾール85mg/m2、4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テ
トラザインデン、ヒドラジン誘導体III−5(6.7×10-5
mol/m2)、化合物(イ)3mg/m2、(ロ)15mg/m2
(ハ)(50mg/m2)及びゼラチンに対して30wt%のポリ
エチルアクリレート及びゼラチン硬化剤として化合物
(ニ)ゼラチンに対して4wt%を添加し調製した。Ag3.4
g/m2となる様に塗布した。
(PC) ゼラチン溶液にポリメチルメタクリレート分散物(平
均粒径2.5μ)、更に次の界面活性剤を添加し、ゼラチ
ン1.5g/m2、ポリメチルメタクリレートとして0.3g/m2
なる様に塗布した。
界面活性剤 この様にして作成したものを試料I−1とした。
この塗布試料処方のULに、レドックス化合物及びアス
コルビン酸誘導体を添加した他は、試料I−1と同様に
して試料I−2〜I−8を作成した。レドックス化合
物、及び、アスコルビン酸誘導体の種類及び添加量は、
表−1に示した通りである。
(性能の評価) これらの試料を、3200゜Kのタングステン光で光学ク
サビおよびコンタクトスクリーン(富士フイルム、150L
チェーンドット型)を通して露光後、次の現像液で34℃
30秒間現像し、定着、水洗、乾燥した。
定着液としては、富士フイルム(株)社製、GR−F1を
用いた。
得られたサンプルの網点品質および網階調の測定結果
を表1に示した。網階調は、次式で表わした。
;特性曲線で濃度0.3の点と3.0の点を結ぶ直線の傾き
である。値が大きいほど硬調であることを表わす。
網階調; 95%の網面積率を与える露光量(logE95%) −5%の網点面積率を与える露光量(logE5%) 網点品質は、視覚的に5段階評価した。5段階評価
は、「5」が最も良く、「1」が最も悪い品質を示す。
製版用網点原版としては、「5」、「4」が実用可能
で、「3」が実用可能な限界レベルであり、「2」、
「1」は実用不可能な品質である。3〜5の中間性能の
ものについては、0.5きざみで性能差を評価した。
結果を表1に示した。
本発明のサンプルは、が高く、著しく硬調であるこ
と、また網階調が著しく広く網点品質の良いことがわか
る。
実施例−2 (塗布試料の作成) 支持体;塩化ビニリデン共重合体からなる下塗層(0.
5μ)を有するポリエチレンテレフタレートフィルム(1
50μ) 支持体上に、支持体側から順次UL、ML、OL、PCの層構
成になる様に塗布した。以下に各層の調製法及び塗布量
を示す。
(UL) 前記、乳剤−Aを40℃にして溶解し、5−メチルベン
ズトリアゾール90mg/m2、4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−
テトラザインデン、ヒドラジン誘導体III−5(8.1×10
-5mol/m2)、化合物(イ)3mg/m2、(ロ)16mg/m2
(ハ)50mg/m2及びゼラチンに対して30wt%のポリエチ
ルアクリレート及びゼラチン硬化剤として化合物(ニ)
ゼラチンに対してwt%を添加し調製した。Ag3.8g/m2
なる様に塗布した。
(OL) 前記、乳剤−Bをゼラチンと共に40℃で溶解した後、
5−メチルベンズトリアゾール3mg/m2、4−ヒドロキシ
−1,3,3a,7−テトラザインデン、下記化合物(イ)0.4m
g/m2、(ロ)1.5mg/m2、(ハ)15mg/m2及びゼラチンに
対して30wt%のポリエチルアクリレート及びゼラチン硬
化剤として下記化合物(ニ)ゼラチンに対して4wt%を
添加し、Ag0.4g/m2、ゼラチン0.5g/m2となるように塗布
した。
化合物(イ)〜(ニ)は、実施例−1と同じ物を意味
する。(ML)は、実施例−1と同様にして調製し、ゼラ
チン2.0g/m2となるように塗布した。
(PC)は、実施例−1と全く同様にして調整し、ゼラ
チン0.5g/m2、ポリメチルメタクリレートして0.3g/m2
なる様にして塗布した。この様にして作成した塗布試料
を試料II−1とした。試料II−1のOLにレドックス化合
物及びアスコルビン酸誘導体を添加した他は、試料II−
1と同様にして、試料II−2〜II−8を作成した。レド
ックス化合物及びアスコルビン酸誘導体の種類、添加量
は表−2の通りである。
これらの試料を、実施例−1と同様にして露光、処
理、評価した。結果を表−2に示した。
本発明の試料は、が高く、著しく硬調であること、
また、網階調が著しく広く網点品質が良いことが分か
る。
実施例−3 (塗布試料の作成) 実施例−2(II−1)のULの乳剤−Aを乳剤−Dに入
れ替え、OLの乳剤−Bを乳剤−Cに入れ替えた他は、実
施例−2の塗布試料の作成と同様にして、調整塗布し
た。これを試料III−1とした。試料III−1のULのヒド
ラジン誘導体をIII−5 5.0×10-5mol/m2、及びIII−1
9 1.0×10-5mol/m2となる様に変更し、更にOLにレドッ
クス化合物及びアスコルビン酸誘導体を添加した他は、
上記処方と同様にして、試料III−2〜III−9を作成し
た。
上記添加の各化合物の種類及び添加量は表−3に示し
た通りである。
これらの試料を実施例−1と同様にして露光、処理、
評価した。結果を表−3に示した。
本発明の試料は、が高く硬調であること、また網階
調が著しく広く、網点品質が良いことが分かる。
実施例−3のULの増感色素S−1を下記S−3に、
又、OLの増感色素S−2を下記S−4にかえた他は、実
施例−3と同様にして、作成した試料について、実施例
−3と同様の露光、処理、評価を行ったが、実施例−3
と同様、本発明試料は、良好な性能を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−213847(JP,A) 特開 昭62−25746(JP,A) 特開 昭63−296032(JP,A) 特開 昭61−236549(JP,A) 特開 昭62−260153(JP,A) 特開 昭64−72140(JP,A) 特開 昭55−149936(JP,A) 特開 平3−110543(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】造核剤としてのヒドラジン誘導体を含む少
    なくとも1つの感光性ハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳
    剤層とは異なる感光性ハロゲン化銀乳剤層に、酸化され
    ることにより現像抑制剤を放出しうるレドックス化合物
    及びアスコルビン酸誘導体を含有することを特徴とする
    ハロゲン化銀写真感光材料。
  2. 【請求項2】レドックス化合物が下記一般式(I)で表
    わされることを特徴とする請求項(1)記載のハロゲン
    化銀写真感光材料。 一般式(I) (式中、A1、A2はともに水素原子又は一方が水素原子で
    他方はスルフィン酸残基もしくは (式中、R0はアルキル基、アルケニル基、アリール基、
    アルコキシ基またはアリールオキシ基を表わし、kは1
    または2を表わす)を表わす。Timeは二価の連結基を表
    わし、tは0または1を表わす。PUGは現像抑制剤を表
    わす。Vはカルボニル基、 スルホニル基、スルホキシ基、 (R1はアルコキシ基またはアリールオキシ基を表わ
    す)、イミノメチレン基、またはチオカルボニル基を表
    わす。Rは脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表わ
    す。)
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