JP2889444B2 - キーボード映像を切換えて使用可能な情報処理装置 - Google Patents

キーボード映像を切換えて使用可能な情報処理装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数種類のキーボー
ド映像を切換えて使用可能な情報処理装置に関し、特
に、いわゆる電子手帳と、ポータブルコンピュータと、
専用端末機とのような、複数種類のキーボード映像をソ
フトウェア的に切換えて使用する情報処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】表示画面と、その表示画面上に重ねて形
成されたタッチパネルなどとを有する情報処理装置は従
来から知られている。この従来の情報処理装置では、表
示画面にキーボードを表示し、使用者がそのキーボード
のいずれの部分を押圧したかを検知して、対応する部分
のキーが選択されたものと判断して処理を行なってい
た。このような画面上のキーボードを表示して通常のキ
ーボードと同様の処理を行なわせる方式をソフトウェア
キーボード方式と呼ぶ。
【0003】従来のソフトウェアキーボード方式を用い
た情報処理装置では、使用されるソフトウェアキーボー
ドは、予め情報処理装置に組込まれていた。そしてたと
えば、ICカードなどにアプリケーションソフトウェア
を格納して、このICカードを情報処理装置に組込んで
用いる場合には、この本体のソフトウェアキーボードが
用いられた。もしもICカードに格納されたアプリケー
ションソフトウェアにおいて専用キーボードを必要とす
る場合には、この専用キーボードに関するキーボード情
報をICカード内に予め格納し、使用するときに本体に
格納されていたソフトウェアキーボードとは別個のもの
として選択していた。すなわち、ソフトウェアキーボー
ドとして本体に格納されているものを用いるか、ICカ
ード内に格納されているものを用いるかについてまず指
定させ、指定された機器(本体またはICカード)に格
納されているソフトウェアキーボード情報を改めて読出
すことによってその中のいずれかのキーボードをさらに
選択させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の情報処理装置では、ICカードを用いる場合には、
本体と異なるキーボードを用いる際に、本体のキーボー
ドを選択するときとは異なる処理を行なう必要があっ
た。そのために、ICカードを使用する際のキーボード
の選択操作は煩わしいという問題点があった。
【0005】それゆえに請求項1および2に記載の発明
の目的は、ICカードのような着脱自在な記憶手段を用
い、本体とこうした記憶手段とのそれぞれに格納された
ソフトウェアキーボードを、区別することなく選択可能
な情報処理装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の情報処
理装置は、複数種類のキーボード映像を切換えて使用可
能な情報処理装置であって、キーボード映像と、各キー
に対応付けられた処理とを含むキーボード情報に基づ
き、キーボード映像を表示し、表示されたキーボード映
像のいずれのキーが使用者により選択されたかを特定す
るためのキー特定情報を出力するための入力手段と、そ
れぞれの1または複数個のキーボード情報と、前記キー
ボード情報により特定されるキーボード映像を使用する
処理プログラムとを格納可能な第1および第2の記憶手
段と、予め定めるキーが選択されたことに応答して、前
記第1および第2の記憶手段を検索してすべてのキーボ
ード情報を検出し抽出する手段と、前記キーボード情報
を検出し抽出する手段にて検出し抽出されたすべてのキ
ーボード情報を格納する第3の記憶手段と、前記第3の
記憶手段に格納されているキーボード情報よりキーボー
ドの一覧表示画面を作成するための手段と、前記キーボ
ード一覧表示画面を表示し、前記入力手段を用いて前記
すべてのキーボード情報の任意の1つを使用者に選択さ
せるためのキーボード情報選択手段と、前記キーボード
情報選択手段の出力に応答して、選択されたキーボード
情報を取出して前記入力手段に与えるための手段とを備
え、前記第2の記憶手段は、ICメモリカードを含み前
記情報処理装置の本体に対して着脱自在であり、前記情
報処理装置は、前記ICメモリカードを駆動するための
手段をさらに含み、前記キーボード情報を検出し抽出す
る手段は、前記第1の記憶手段に格納されているすべて
のキーボード情報を検出し抽出するとともに、前記IC
メモリカードを含む第2の記憶手段が前記情報処理装置
の本体に装着されているか否かを検出し、装着されてい
る場合にのみ第2の記憶手段に格納されているすべての
キーボード情報を検出し、前記第1の記憶手段から抽出
されたキーボード情報とは異なるキーボード情報のみを
抽出することを特徴とする。
【0007】
【0008】
【作用】請求項1に記載の情報処理装置では、ICメモ
リカードを含めた第2の記憶手段がICカード用スロッ
トを介して本情報処理装置の本体に装着された状態と装
着されていない状態のいずれかの状態が存在し、予め定
めるキーが選択されると、まずICカードが装着されて
いるか否かを確認する。その結果、(a)装着されてい
ない場合には、装置本体に備えられた第1の記憶手段内
を検索し、検出されたすべてのキーボード情報を第3の
記憶手段に格納し、(b)装着されている場合には、装
置本体に備えられた第1の記憶手段内およびICメモリ
カードに備えられた第2の記憶手段内を検索し、検出さ
れた異なるすべてのキーボード情報を第3の記憶手段に
格納し、前記(a)、(b)いずれの場合においても第
3の記憶手段に格納されているキーボード情報よりキー
ボードの一覧表示画面を作成し、表示することで任意の
1つキーボードが使用者によって選択可能となる。使用
者によって選択されたキーボード情報は入力手段に与え
られ、キーボード映像として表示され、この表示された
キーボードで選択されたキーに従って処理が実行され
る。このようにして、第1の記憶手段および第2の記憶
手段のいずれに格納されているキーボード情報も統合し
取り扱われるさらに、第2の記憶手段として使用さ
れるICメモリカードには専用アプリケーションのソフ
トウェア(プログラム)とともにそのソフトウェアで使
用するキーボード情報が組み込まれているため、そのキ
ーボード情報は情報処理装置本体の第1の記憶手段のキ
ーボード情報とともに統合して取り扱われることから、
ICカードの用途に応じてさまざまな形態でのキーボー
ドが実現でき、利用することができる。
【0009】
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の情報処理装置の
ブロック図である。図1を参照して、この情報処理装置
は、情報処理装置の動作を制御するためのCPU(中央
演算装置)32と、CPU32が接続されたバス54と
を含む。以下、接続の態様について特に説明のないブロ
ックはいずれもバス54に接続されている。
【0011】この情報処理装置はさらに、CPU32
実行される、情報処理装置の動作を制御するプログラム
を格納するためのROM(読出専用メモリ)34と、C
PU32で実行されるプログラムのためのワークエリア
や、利用者が入力したデータの格納用などとして使用さ
れるRAM(読み書き可能なメモリ)36と、I/OL
SI38とを含む。I/OLSI38には、キーボード
(ハードウェア)40が接続されている。I/OLSI
38は、キーボード40の状態をCPU32に入力する
ためのものである。
【0012】この情報処理装置にはさらに、表示用メモ
リ46と、表示用メモリ46に接続され、表示用メモリ
46に書込まれた内容に従ったデータを表示するため
の、液晶表示装置などからなる表示部44と、タッチパ
ネル制御回路50およびA/D変換器52を介してバス
54に接続されたアナログ式タッチパネル48と、IC
カード56が挿入されるICカード用スロット42とを
含む。
【0013】タッチパネル48は、表示部44の映像表
示領域上に積層して形成された透明なアナログ式タッチ
パネルであり、使用者がタッチした位置の(X、Y)座
標をアナログ値でA/D変換器52に出力する。タッチ
パネル制御回路50は、タッチパネル48のX方向の電
圧制御およびY方向の電圧制御を行なうためのものであ
る。A/D変換器52は、タッチパネル48から出力さ
れる(X、Y)座標のアナログ値を、CPU32で処理
可能なデジタル値に変換するためのものである。
【0014】ICカード56内には、専用アプリケーシ
ョンプログラムが格納されたROMや、データ格納用の
RAMなどが備えられている。
【0015】図2(a)は、ROM34のメモリマップ
の一部である。図2(a)を参照して、ROM34の所
定アドレスからキーボード情報エリア62が設けられて
いる。キーボード情報エリア62には、表示部44に表
示されるキーボード映像と、タッチパネル48の出力に
より特定されるキーの値に関連付けて予め定義された処
理などからなるキーボード情報とが格納される。キーボ
ード情報エリア62のデータ構造の詳細については後述
する。なお、ICカード56内にも、キーボード情報エ
リア62と同様のキーボード情報を格納するエリアが設
けられている。
【0016】図2(b)は、RAM36のメモリマップ
の一部である。RAM36の所定アドレスからは、一覧
表示メモリ64として用いられる。この一覧表示メモリ
64には、キーボード情報エリア62(図2(a))
と、後述するICカード56内のキーボード情報エリア
に格納されているキーボード情報によって特定されるキ
ーボードの名称などが一覧表の形式で格納される。この
一覧表示メモリ64の内容は、キーボードを切換える際
に表示部44に表示され、使用者がそのうちの1つのキ
ーボードを選択することにより、対応するキーボード情
報がROM34またはICカード56内のキーボード情
報から選択される。ICカード56がICカード用スロ
ット42に挿入されていない場合には、この一覧表示メ
モリ64に格納されているキーボード情報は、ROM3
4のキーボード情報エリア62に格納されているものの
みとなる。
【0017】図3を参照して、一覧表示メモリ64は、
利用可能なキーボードの数を格納するためのフィールド
70と、キーボードごとに準備される複数個のキーボー
ド名エリア72a、72b、72c、…とを含む。
【0018】各キーボード名エリア72a、72bなど
は、一覧表示される際の、表示順序を示す番号を格納す
るフィールドと、キーボード名を格納するフィールドと
からなる。キーボード名は本実施例の場合には漢字で6
文字までとする。キーボード名エリア72aなどは、キ
ーボード数だけ作成される。
【0019】図4は、本体のキーボード情報エリア62
の内部形式を示す。図4を参照して、キーボード情報エ
リア62の先頭には、このキーボード情報エリア62に
格納されているキーボード情報の数を表わすキーボード
数フィールド80が設けられる。キーボード情報エリア
62はさらに、キーボード情報に実際にアクセスするた
めのデータが格納されるキーボードアクセスデータエリ
ア82と、キーボード情報エリアが格納されるキーボー
ドデータエリア84とを含む。
【0020】キーボードアクセスデータエリア82は、
複数個のキーボードアクセスデータ86a、86b、…
を含む。
【0021】たとえばキーボードアクセスデータ86a
は、1番目のキーボード名の格納番地と、1番目のキー
ボード表示データの格納番地と、1番目のキーボード制
御プログラムの格納番地とを格納している。他のキーボ
ードアクセスデータ86bなども、それぞれ2番目以降
のキーボードのアクセスのためのデータを格納してい
る。
【0022】キーボードデータエリア84は、個々のキ
ーボードデータ88a、88b、…を含む。たとえば1
番目のキーボードデータ88aは、1番目のキーボード
名と、1番目のキーボード表示データと、1番目のキー
ボード制御プログラムとからなる。他のキーボードデー
タ88bなども、他のキーボードに関する同様の情報を
格納している。
【0023】図5は、ICカード56内のメモリマップ
を示す。図5を参照して、ICカード56の所定の番地
には、ICカード56が図1に示されるICカード用ス
ロット42に挿入されているかどうかをCPU32が確
認する際に用いるための確認用コード列90が予め格納
されている。この所定の番地の確認用コード列が格納さ
れているかどうかを知ることにより、ICカード用スロ
ット42にICカード56が挿入されているかどうかを
確認することができる。
【0024】さらにICカード56内の所定番地から以
後のエリアは、キーボード情報エリア92として用いら
れる。このキーボード情報エリア92は、図4を参照し
てすでに説明されたようなデータ構造と同様のデータ構
造を有する。したがってここではそれらについての詳し
い説明は繰返さない。キーボード情報エリア92に格納
されているキーボード情報は、このICカード56内に
格納されているアプリケーションプログラムによって主
として利用されるキーボードである。しかし、後述する
ようにこのキーボード情報は、必ずしもICカード56
に格納されているプログラムの実行時のみに利用される
だけではなく、情報処理装置本体のROM34(図1)
内に格納されたプログラムを実行する際にも利用され得
る。
【0025】図6は、一覧表示メモリ64に格納された
データの一例を示す。図6を参照して、キーボード数フ
ィールド70には「3」が格納されており、一覧表示メ
モリ64内にキーボード情報が3つ格納されていること
がわかる。キーボード名エリア72a〜72cには、そ
れぞれタイプライタキーボードと、数字入力キーボード
と、記号入力キーボードとのそれぞれのキーボード名称
が格納されている。タイプライタキーボードのキーボー
ド映像は図8に、数字入力キーボードの映像は図9に、
記号入力キーボードは図10にそれぞれ示されている。
この例の場合には、情報処理装置上で実行される「名刺
管理」プログラムのためのキーボード表示である。表示
部44の上半分はデータ表示部として用いられ、下半分
がソフトウェアキーボードの表示部として用いられる。
表示部44上には透明なタッチパネル48が積層して形
成されており、表示されたソフトウェアキーボード上の
ボタン(キー)をペンなどでタッチすることにより、こ
の部分の(X、Y)座標が図1に示されるA/D変換器
52によってデジタル値に変換された上CPU32に与
えられる。CPU32は、入力された座標位置から、ど
のボタンがタッチされたかを検出する。この名刺管理プ
ログラムの場合、入力された文字は画面の上半分に表示
される。
【0026】両者がこれらのキーボードを切換る場合に
は、図8〜10のキーボード表示の右側部分に配置され
た「ボード切換」キー98をタッチする。たとえば、図
8に示されるタイプライタキーボードのボード切換キー
98をタッチした場合を考える。ボード切換キー98が
タッチされたことに応答して、図11に示されるように
キーボード一覧100が表示される。このキーボード一
覧100は、図6に示されるキーボード一覧メモリ64
の内容を順に表示することにより実現される。表示され
たキーボード名のうち、所望のキーボード名をタッチす
ることにより、どのキーボード名がタッチされたかがC
PU32(図1参照)により検知され、対応するキーボ
ードへの切換が行なわれる。
【0027】なお、図11のキーボード一覧表示100
には、3種類のキーボード名が表示されているが、これ
は図1に示されるICカード56が挿入されておらず、
ROM34に格納されているキーボードのみが利用可能
な場合である。
【0028】たとえばICカード56がICカード用ス
ロット42に装着され、かつICカード56内に2つの
キーボード、たとえば「区点入力キーボード」と「ハン
ディOCR(光学的文字読取装置)」のためのキーボー
ド情報が格納されている場合を考える。「ハンディOC
R」入力はソフトウェアキーボードとは異なるが、本発
明に係る情報処理装置では、通常のキーボードとは異な
るこのような入力手段も通常のキーボードと同様に切換
えて使用することが可能になる。
【0029】この場合の一覧表示メモリ64の内容は図
7に示されるようになり、キーボード名エリア72a〜
72eには、タイプライタ、数字入力、記号入力、区点
入力、ハンディOCRの各キーボード名が格納される。
そして、図12を参照して、ボード切換キー98をタッ
チすることによりキーボード一覧表示100にこの5つ
のキーボード名が表示される。なお、一覧表示メモリ6
4に格納されるキーボードの数は、一覧表示メモリ64
の容量によって制限されるが、その他の制限を特に設け
る必要はない。しかし、格納されるキーボード数を制限
してもよく、たとえば一覧表示がキーボード一覧表示1
00のための画面からはみ出さない範囲までとする方法
が考えられる。この場合も含め、格納するキーボード数
は、主として情報処理装置の種類によって変わってくる
と考えられる。
【0030】上述のキーボード映像のうち、区点入力キ
ーボード映像の一例が図13に、ハンディOCRの入力
キーボード映像の一例が図14に、それぞれ示されてい
る。
【0031】以下、図1のCPU32で実行されるプロ
グラムのうち、たとえば図8の「ボード切換」キー98
がタッチされた場合の処理の概略を説明する。図15
は、この発明の処理の概略フローチャートを示す。図1
5を参照して、まずステップS001で、図1および図
2(a)に示されるROM34の、キーボード情報エリ
ア62を調べ、格納されているすべてのキーボード名を
図3の一覧表示メモリ64に、表示番号とともに格納す
る。
【0032】ステップS002で、図1に示されるIC
カード56がICカード用スロット42に装着されてい
るかどうかを確認する処理が行なわれる。この場合の確
認方法としてはいろいろ考えられるが、たとえばCPU
32からICカード56のROMをアクセスし、図5に
示されるように一定のアドレスに確認用コード列90が
格納されているかどうかを調べることにより判断でき
る。この確認用コード列90を読出すことができればI
Cカード56が装着されていると判断し、そうでない場
合にはICカードは挿入されていないと判断する。IC
カードが挿入されていないと判断された場合には処理は
直接ステップS005に進む。
【0033】ICカードが挿入されていると判断された
場合には、処理はステップS003に進む。ステップS
003では、装着されたICカード56内のキーボード
情報エリア92(図5参照)に、キーボード情報が存在
しているかどうかを調べる処理が行なわれる。この処理
はキーボード情報エリア92のキーボード数エリア80
(図4参照)を調べることにより行なわれる。追加キー
ボードが存在しない場合には処理は直接ステップS00
5に進む。追加キーボード情報がある場合には処理はス
テップS004に進む。ステップS004では、キーボ
ード情報エリア92から追加のキーボード情報を一覧表
示メモリ64に追加の形で格納する処理が行なわれる。
このステップS004の後処理はステップS005に進
む。
【0034】ステップS005では、ステップS00
1、S004の処理によって一覧表示メモリ64に格納
されたキーボード数を、一覧表示メモリ64内のキーボ
ード数エリア70(図6参照)に書込む処理が行なわれ
る。
【0035】続いてステップS006で、一覧表示メモ
リ64の内容を読出してキーボード一覧100上に表示
する処理が行なわれてボード切換時の一覧表示処理を終
了する。
【0036】図16は、情報処理装置本体のROM34
に格納されているキーボード基本制御プログラムによ
る、キーボード領域に対するタッチが検知された場合の
処理の概略フローチャートを示す。
【0037】まずステップS007で、タッチ入力があ
ったかどうかについての判断が行なわれる。タッチ入力
がない場合には処理は再びステップS007に戻り、タ
ッチ入力が検知されるまで入力待ちが行なわれる。タッ
チ入力が検知されると処理がステップS008に進む。
【0038】ステップS008では、タッチ入力によっ
て得られたタッチされた座標位置が、キーボード領域内
かどうかについての判断が行なわれる。キーボード領域
内ではないと判断された場合には、そのために予め用意
された処理に進む。この処理の詳細については本発明と
は直接関係ないためここでは省略する。キーボード領域
内であると判断された場合には処理はステップS009
に進む。
【0039】ステップS009では、「ボード切換」キ
ー(アイコン)98に対するタッチであったかどうかに
ついての判断が行なわれる。ボード切換キーがタッチさ
れた場合には処理は図17のステップS013以下の処
理に進む。この処理については後述する。ボード切換キ
ーに対するタッチではないと判断された場合は処理はス
テップS010に進む。
【0040】ステップS010では、いま選択されてい
るキーボードに対応する制御プログラムをコールする処
理が行なわれる。コールする制御プログラムが格納され
ている番地は、選択されているキーボードがどのキーボ
ードであるかを知ることにより、図4に示されるキーボ
ードアクセスデータのうちのキーボード制御プログラム
格納番地から知ることができる。ステップS010の
後、処理はステップS011に進む。
【0041】ステップS011では、キーボードで処理
された結果をアプリケーションに返すことが必要かどう
かについての判断が行なわれる。アプリケーションに返
す必要がなければ処理はステップS007に戻り、ステ
ップS007以下の処理が再び実行される。アプリケー
ションに戻す必要がある場合には処理はステップS01
2に進む。
【0042】ステップS012では、キーボードで処理
された結果をアプリケーションに返し、このプログラム
を終了する。
【0043】図17は、図16のステップS009で
「ボード切換」キーがタッチされたと判断された場合に
実行される、キーボード名が一覧表示された後の動作の
フローチャートの例を示す。
【0044】ステップS013において、センサパネル
に対するタッチ入力があったかどうかについての判断が
行なわれる。タッチ入力がなかった場合には処理は再び
ステップS013に戻り、タッチ入力が検出されるまで
このステップS013の処理が繰返し行なわれる。
【0045】ステップS014では、タッチされた部分
が一覧表示の中かどうかについての判断が行なわれる。
一覧表示内でない場合は処理はステップS018に、一
覧表示内である場合には処理はステップS015にそれ
ぞれ進む。
【0046】ステップS018では、一覧表示を閉じて
この処理プログラムを終了する。ステップS015に処
理が進んだ場合には、タッチされたキーボード名が一覧
表示の上から何番目の部分かを調べ、この番号を求め
る。たとえば、表示状態が図12のような場合で、「区
点入力」の部分がタッチされた場合には、ステップS0
15で得られる番号が「4」となる。
【0047】続いてステップS016で、ステップS0
15によって得られた番号に相当するキーボード名と同
じ名前を有するキーボードに切換えるために、本体のR
OM34およびICカード56内のキーボード情報エリ
ア62、92から、同じキーボード名を有するキーボー
ド情報を検索する処理が行なわれる。
【0048】さらにステップS017では、表示されて
いる一覧表示を消去し、ステップS016の検索処理に
より取出されたキーボード情報に含まれるキーボード表
示データに従ったキーボードを表示する。以上でこの処
理プログラムは終了する。
【0049】以上のように情報処理装置本体と、ICカ
ードのような着脱可能な内部メモリとの双方にキーボー
ド情報をそれぞれ格納し、キーボード切換ボタンがタッ
チされた場合にはその双方を検索してすべてのキーボー
ド名を表示する。そして、使用者にいずれか1つのキー
ボードを選択させ、そのキーボードに対応するキーボー
ド情報を本体のROM34またはICメモリ56から読
出してキーボードを表示し、対応する処理を実行する。
【0050】このようにすることにより、ICメモリカ
ードにキーボード情報が本体と別個に格納されていたと
しても、使用者から見た場合には本体に格納されたキー
ボード情報の一部として見ることができ、本体のキーボ
ード情報とICメモリカードのキーボード情報とを統一
的に扱うことができる。また、いずれのキーボードも使
用者によって任意に選択することができるために、本体
に格納されたプログラムを実行する際に、適したキーボ
ードがICメモリカードに格納されている場合にはその
キーボードを使用すること、およびその逆を行なうこと
も可能である。そのため、このようにソフトウェアキー
ボードを各ICメモリごとに別個に格納させておく場合
にも、情報処理装置全体としてのキーボードの選択の際
の操作が容易になる。
【0051】なお、上述の実施例ではICメモリカード
に格納されているキーボード情報は、本体のメモリ内に
転送することをせずそのまま利用した。しかし本発明は
これには限定されず、たとえばICメモリに格納されて
いるキーボード情報を本体メモリに転送してそこに一旦
格納し、そのメモリに格納されたキーボードを一覧表示
することによってすでに本体に格納されていたキーボー
ドとICメモリカードに格納されている追加キーボード
とを統一的に扱うことも可能である。
【0052】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載の発明によ
れば、情報処理装置本体の第1の記憶手段と、情報処理
装置本体に対して着脱自在なICメモリカードを含めた
第2の記憶手段とには各々使用されるキーボード情報が
格納されており、情報処理装置の形態としてはICメモ
リカードを含めた第2の記憶手段がICカード用スロッ
トを介して本情報処理装置の本体に装着された状態と装
着されていない状態のいずれかの状態が存在している。
そのため、予め定めるキーが選択されると、まずICカ
ードが装着されているか否かを確認し、その結果、
(a)装着されていない場合には、装置本体に備えられ
た第1の記憶手段内を検索し、検出されたすべてのキー
ボード情報を第3の記憶手段に格納し、(b)装着され
ている場合には、装置本体に備えられた第1の記憶手段
内およびICメモリカードに備えられた第2の記憶手段
内を検索し、検出された異なるすべてのキーボード情報
を第3の記憶手段に格納し、前記(a)、(b)いずれ
の場合においても第3の記憶手段に格納されているキー
ボード情報よりキーボードの一覧表示画面を作成し、表
示することで任意の1つキーボードが使用者によって選
択可能となる。その後、使用者によって選択されたキー
ボード情報は入力手段に与えられ、キーボード映像とし
て表示され、この表示されたキーボードで選択されたキ
ーはそのキー自体の目的に従って処理が実行される。こ
のようにして、第1の記憶手段および第2の記憶手段の
いずれに格納されているキーボード情報も統合して取り
扱われることから、選択されたキーボード情報に従った
入力を行うことができる。以上のことから、第1の記憶
手段に格納されているキーボード情報も、第2の記憶手
段に記憶されているキーボード情報も同様のものとして
取り扱われるため、使用者にとってはいずれの記憶手段
に格納されているキーボード情報であるかを意識する必
要がなく、キーボードの選択が容易になる。また、第1
および第2の記憶手段に格納されているキーボード情報
の任意の1つを自由に選択することが可能になるため
に、入力時のキーボードの選択が容易で柔軟になるとい
う効果がある。さらに、第2の記憶手段として使用され
るICメモリカードには専用アプリケ ーションのソフト
ウェア(プログラム)とともにそのソフトウェアで使用
するキーボード情報が組み込まれているため、そのキー
ボード情報は情報処理装置本体の第1の記憶手段のキー
ボード情報とともに統合して取り扱われることから、I
Cカードの用途に応じてさまざまな形態でのキーボード
が実現でき、利用することができる効果がある。
【0053】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の情報処理装置のブロック図
である。
【図2】実施例の記憶領域のメモリマップを示す模式図
である。
【図3】一覧表示メモリのデータ構造を示す模式図であ
る。
【図4】キーボード情報エリアのデータ構造を示す模式
図である。
【図5】ICメモリカードのメモリマップを示す模式図
である。
【図6】一覧表示メモリのデータ構造を示す模式図であ
る。
【図7】一覧表示メモリのデータ構造を示す模式図であ
る。
【図8】タイプライタキーボードの表示例を示す模式図
である。
【図9】数字入力キーボードの表示例を示す模式図であ
る。
【図10】記号入力キーボードの表示例を示す模式図で
ある。
【図11】キーボード一覧表示を示す模式図である。
【図12】キーボード一覧表示を示す模式図である。
【図13】区点コード入力キーボードを示す模式図であ
る。
【図14】ハンディOCRキーボードの表示例を示す模
式図である。
【図15】「ボード切換」キー押圧時の処理のプログラ
ムのフローチャートである。
【図16】キーボード入力処理のフローチャートであ
る。
【図17】キーボード一覧表示からのキーボード選択処
理のフローチャートである。
【符号の説明】
32 CPU 34 ROM 36 RAM 42 ICカード用スロット 44 表示部 48 タッチパネル 56 ICカード 62、92 キーボード情報エリア 64 一覧表示メモリエリア

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数種類のキーボード映像を切換えて使
    用可能な情報処理装置であって、 キーボード映像と、各キーに対応付けられた処理とを含
    むキーボード情報に基づき、キーボード映像を表示し、
    表示されたキーボード映像のいずれのキーが使用者によ
    り選択されたかを特定するためのキー特定情報を出力す
    るための入力手段と、 それぞれの1または複数個のキーボード情報と、前記キ
    ーボード情報により特定されるキーボード映像を使用す
    る処理プログラムとを格納可能な第1および第2の記憶
    手段と、 予め定めるキーが選択されたことに応答して、前記第1
    および第2の記憶手段を検索してすべてのキーボード情
    報を検出し抽出する手段と、 前記キーボード情報を検出し抽出する手段にて検出し抽
    されたすべてのキーボード情報を格納する第3の記憶
    手段と、 前記第3の記憶手段に格納されているキーボード情報よ
    りキーボードの一覧表示画面を作成するための手段と、 前記キーボード一覧表示画面を表示し、前記入力手段を
    用いて前記すべてのキーボード情報の任意の1つを使用
    者に選択させるためのキーボード情報選択手段と、 前記キーボード情報選択手段の出力に応答して、選択さ
    れたキーボード情報を取出して前記入力手段に与えるた
    めの手段とを備え、 前記第2の記憶手段は、ICメモリカードを含み前記情
    報処理装置の本体に対して着脱自在であり、 前記情報処理装置は、前記ICメモリカードを駆動する
    ための手段をさらに含み、 前記キーボード情報を検出し抽出する手段は、前記第1
    の記憶手段に格納されているすべてのキーボード情報を
    検出し抽出するとともに、前記ICメモリカードを含む
    第2の記憶手段が前記情報処理装置の本体に装着されて
    いるか否かを検出し、装着されている場合にのみ第2の
    記憶手段に格納されているすべてのキーボード情報を検
    し、前記第1の記憶手段から抽出されたキーボード情
    報とは異なるキーボード情報のみを抽出することを特徴
    とする情報処理装置。
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