JPH11184614A - データ入力装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、座標検出タブレットを用い
たデータ入力装置において、ユーザが所望する座標検出
タブレット上の任意の位置に、所望する入力シートを配
置して、データ入力の効率化を図ることができるように
することである。 【解決手段】 図７に例示する入力帳票２０のように、
既存の見積書の書式である既存フィールド３０の右下方
（但し、配置位置は任意）に電卓ファンクション入力シ
ート４０が追加される等の設定が行われ、見積書の書式
を印刷する帳票上に、電卓ファンクション入力シート４
０のキーをも印刷することにより、入力帳票２０上で電
卓機能が使用可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、座標検出タブレッ
トに対する指示操作を検出し、この指示操作に基づいた
データを入力するデータ入力装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近時、パソコン、電子手帳などの、デー
タ入力に対応した電子機器が急速に普及しており、その
データ入力の方法は様々である。例えば、パソコンにお
いては、最も一般的であるキーボードによる方法や、モ
ニター上に表示された各ファンクションを座標指示して
入力するマウスやタブレット等により入力する方法等が
あり、また、これらの方法を併用して入力することもで
きる。

【０００３】電子手帳等の携帯情報端末装置において
は、通常、メニュー等の選択により各ファンクションを
指定し表示を切り替えて、指定したファンクションに対
応したキー表示を行い、表示部にセットされたタッチパ
ネル等により該キー表示を指示して入力する方法や専用
のキーボードから入力する方法等がある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た入力方法を利用する装置の内、電子手帳等の表示部が
タッチパネル機能を有する装置の場合においては、通
常、メニュー等の選択により各ファンクションを指定し
表示を切り替えて、指定したファンクションに対応した
キー表示を行うので、例えば、メモを記入しているとき
に計算が必要になった場合には、電卓ファンクション表
示に切り替えて操作しなければならず、メモ記入の操作
が中断されてしまう。

【０００５】また上記のような装置において、アプリケ
ーションの表示、ファンクション表示等は本体プログラ
ムにて規定の位置に表示されるため、入力位置が限定さ
れてしまう。このことは、使用する状況によっては不便
を生じ、データ入力の能率を下げるひとつの要因でもあ
った。同様に、専用キーボードから入力する装置の場合
においても、専用キーボードのレイアウトは物理的に固
定されているため、入力は専用キーボードに合わせなけ
ればならないという制約が、同様の問題を生じさせてい
た。

【０００６】本発明の課題は、座標検出タブレットを用
いたデータ入力装置において、ユーザが所望する座標検
出タブレット上の任意の位置に、所望する入力シートを
配置して、データ入力の効率化を図ることができるよう
にすることである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
座標検出タブレットに対する指示操作を検出し、この指
示操作に基づいたデータを入力するデータ入力装置にお
いて、複数の指示領域を有する入力シートに対応して、
各指示領域の領域範囲を夫々表わす複数の領域情報と、
各指示領域に対する指示操作により入力されるキーコー
ドとからなる入力シート情報を入力シート毎に複数種類
記憶するシート情報記憶手段と、前記シート情報記憶手
段に記憶された前記複数種類の入力シート情報から所望
の入力シート情報を指定すると共に、この指定された入
力シート情報に対応する入力シートを前記座標検出タブ
レット上の所望位置に設定することを定義する入力シー
ト定義手段と、前記座標検出タブレットに対する指示操
作がなされた際に、その操作位置を検出し、その検出位
置が前記入力シート定義手段により定義された入力シー
トにおける各指示領域のいずれかに対応する場合は、そ
の指示領域に対応するキーコードを前記シート情報記憶
手段から読み出し、そのキーコードを入力する入力手段
と、を備えたことを特徴とする。

【０００８】請求項１記載のデータ入力装置によれば、
前記座標検出タブレットに対する指示操作がなされた際
に、その操作位置を検出し、その検出位置が前記入力シ
ート定義手段により定義された入力シートにおける各指
示領域のいずれかに対応する場合は、その指示領域に対
応するキーコードを前記シート情報記憶手段から読み出
し、そのキーコードを入力することができる。

【０００９】したがって、座標検出タブレットを用いた
データ入力装置において、ユーザが所望する座標検出タ
ブレット上の任意の位置に、所望する入力シートを配置
して、データ入力の効率化を図ることができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図９を参照して本発
明に係るデータ入力装置の実施の形態を詳細に説明す
る。

【００１１】図１〜図９を参照して本発明の実施の形態
である帳票記入と同時に記入座標データを取り込むデー
タ入力装置を詳細に説明する。

【００１２】まず、本実施の形態の構成を説明する。図
１は、本実施の形態のデータ入力装置１の外観を表した
概略斜視図である。図２は、本実施の形態のデータ入力
装置１の要部構成を示すブロック図である。図２におい
て、データ入力装置１は、ＣＰＵ２、座標検出タブレッ
ト３、ＲＡＭ４、通信部５、表示部６、記憶装置７、及
び記憶媒体８により構成され、各部はバス９により接続
されている。なお、図１においては、座標検出タブレッ
ト３及び表示部６以外の各部は、外観できない内部に配
置されているため図示されておらず、また、図１はデー
タ入力の様子を示す参考例として、ペン１０によるデー
タ入力の様子を示している。

【００１３】ＣＰＵ（Central Processing Unit ）２
は、記憶装置７に記憶されているデータ入力装置１に対
応する各種アプリケーションプログラムの中から指定さ
れたアプリケーションプログラム、座標検出タブレット
３から入力される座標信号に応じた各種指示あるいはデ
ータをＲＡＭ４内のワークメモリ４ａに格納し、この入
力指示及び入力データに応じてＲＡＭ４内に格納したア
プリケーションプログラムに従って各種処理を実行し、
その処理結果をＲＡＭ４内のワークメモリ４ａに格納す
るとともに、表示部６に表示する。そして、ワークメモ
リ４ａに格納した処理結果を座標検出タブレット３から
入力指示される記憶装置７内の保存先に保存する。

【００１４】座標検出タブレット３は、図１に示すよう
な一定の面積を持った平面状の入力盤を備えたデータ入
力装置１における入力部であり、この入力盤上に所定の
用紙を置いて該用紙にペン１０等の筆記具でデータを記
入されると、同時に、ペン１０等の座標指示器を兼ねた
筆記具で指示された入力盤上の座標を検出してＣＰＵ２
に座標信号を出力するもので、例えば電磁誘導式タブレ
ット，感圧抵抗式タブレット等の座標検出タブレットに
より構成されている。

【００１５】ＲＡＭ（Random Access Memory）４は、指
定されたアプリケーションプログラム、入力指示、入力
データ及び処理結果等を格納するワークメモリ４ａと、
各種記入シートの定義、各種ファンクションの定義等を
格納する定義メモリ４ｂとを有する。この定義メモリ４
ｂ内の記入シート定義メモリには、図３に示すような情
報が格納されている。また、定義メモリ４ｂ内の入力シ
ート定義情報には、図４に示すような情報が格納されて
いる。

【００１６】図３において、記入シート定義メモリは、
既に定義されている記入シートの名称を示す「記入シー
ト名称」と、ペン１０等の筆記具によりデータを記入す
るフィールドを設定するための「既存フィールド情報」
と、選択的に追加される入力シートの情報を設定するた
めの「追加入力シート情報」とを格納している。更に詳
細には、前記「既存フィールド情報」は、データを入力
する矩形領域の左上の座標、及び、右下の座標を指定す
る「領域座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」、該領
域の名称を表す「領域名称」、及び、該領域に入力され
るデータの属性（文字、数値等）を表す「領域属性」の
情報により構成され、前記「追加入力シート情報」は、
追加する入力シートの座標指定部の左上の座標、及び、
右下の座標を指定する「領域座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ
２，Ｙ２）」、及び、該追加する入力シートの種類を表
す「入力シート種別」により構成されている。

【００１７】図３に示す記入シート定義メモリに記憶す
る内容と、実際の帳票の例とを図７に示す。図７におい
て、入力帳票２０は、既存フィールド３０、及び追加さ
れた入力シートとして電卓ファンクション入力シート４
０の領域が設定されている。

【００１８】この場合、入力帳票２０は「見積書」であ
るので、前記記入シート定義メモリの「記入シート名
称」には、”見積書”という情報が記憶されている。

【００１９】図７において既存フィールド３０は、名
称、単価、個数、金額のそれぞれの列に対して、複数の
行を有した表の形式で入力帳票２０に印刷されており、
この表の各欄に対しては通常の帳票記入と同様に筆記具
を用いてデータを記入する。このとき、名称の列に記入
されたデータは、座標検出タブレット３によって座標信
号がＣＰＵ２に出力され、ＣＰＵ２での所定の演算によ
り文字データとして文字コードに変換されるべきである
から、この領域の属性は文字であると指定する。

【００２０】すなわち、図７の既存フィールド３０の名
称列第１行の矩形領域に対して、前記記入シート定義メ
モリの「既存フィールド情報」として、該矩形領域の左
上の頂点の座標（Ｘ１，Ｙ１）、及び、右下の頂点の座
標（Ｘ２，Ｙ２）によって、「領域座標（Ｘ１，Ｙ
１）、（Ｘ２，Ｙ２）」が指定され、「領域名称」に
は、”名称”という情報が、「領域属性」には、”文
字”という情報が対応づけられて記憶されている。単
価、個数、金額の列についても同様であるが、これらの
列の「領域属性」としては、”数値”と設定されている
ことにより、これらの列に記入されたデータは、座標検
出タブレット３によって座標信号がＣＰＵ２に出力さ
れ、ＣＰＵ２での所定の演算により数値データとして数
字コードに変換される。

【００２１】図７において、入力帳票２０に印刷された
追加入力シートは電卓ファンクション入力シート４０の
みであり、前記記入シート定義メモリの「追加入力シー
ト情報」として、左上座標指定部４０ＬＴの座標（Ｘ
１，Ｙ１）、及び、右下座標指定部４０ＲＢの座標（Ｘ
２，Ｙ２）が、この電卓ファンクション入力シート４０
の「領域座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」として
指定され、「入力シート種別」には、”電卓ファンクシ
ョン入力シート”という情報が対応づけられて記憶され
ている。その他の入力シートが追加される場合において
は、「追加入力シート情報」に「領域座標（Ｘ１，Ｙ
１）、（Ｘ２，Ｙ２）」、及び「入力シート種別」が対
応づけられて設定され、入力帳票２０上に印刷されて当
該入力帳票２０において使用可能となる。

【００２２】図４において、入力シート定義情報は、複
数種類の入力シートに対応する入力シート情報をからな
り、前記記入シート定義メモリの「追加入力シート情
報」における「入力シート種別」によって指定された入
力シートを識別するための各ファンクションの名称毎
に、各ファンクションに設定されたキーの位置を指定す
るための「キー座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ
２）」、及び「キーコード」を対応づけて複数設定する
ことにより構成されている。

【００２３】図４に示す入力シート定義情報に記憶する
内容と、実際の入力シートの例とを図７及び図８に示
す。

【００２４】図７において、電卓ファンクション入力シ
ート４０は、電卓機能に必要なテンキー（０〜９）、四
則演算子（＋、−、×、÷）等のキーを有しており、前
記入力シート定義情報には、例えば”７”のキーは、電
卓ファンクション入力シート４０の左上座標指定部４０
ＬＴに対する、当該キーの矩形領域の左上の頂点の相対
座標（Ｘ１，Ｙ１）、及び、右下の頂点の相対座標（Ｘ
２，Ｙ２）が「キー座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ
２）」として指定され、「キーコード」に”７”の数字
コードが対応づけられて設定されており、”＋”のキー
は、当該キーの矩形領域の左上の頂点の相対座標（Ｘ
１，Ｙ１）、及び、右下の頂点の相対座標（Ｘ２，Ｙ
２）が「キー座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」と
して指定され、「キーコード」に”＋”が示す和の演算
プログラムが対応づけられて設定されており、その他の
キーについても同様に、「キーコード」には当該数字の
キーコード、あるいは、当該演算子の演算プログラム等
が設定されている。なお、電卓ファンクション入力シー
ト４０のキー配列は、例示的に図示したものであって適
宜自由に配列可能であり、例えば、関数電卓として更に
複雑な演算子のキーを登録することも可能である。

【００２５】図８において、入力帳票２１上には、キー
ボードファンクション入力シート４１、表示部相対タブ
レットファンクション入力シート４２、数値選択ファン
クション入力シート４３が印刷されており、この入力帳
票２１において使用可能である。

【００２６】図８において、キーボードファンクション
入力シート４１は、例えばＪＩＳキーボードの配列のキ
ーを有しており、前記入力シート定義情報には、例え
ば”Ｑ／た”のキーは、キーボードファンクション入力
シート４１の左上座標指定部４１ＬＴに対する、当該キ
ーの矩形領域の左上の頂点の相対座標（Ｘ１，Ｙ１）、
及び、右下の頂点の相対座標（Ｘ２，Ｙ２）が「キー座
標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」として指定され、
「キーコード」に”Ｑ／た”のＪＩＳコードが対応づけ
られて設定されており、”Ｍ／も”のキーは、当該キー
の矩形領域の左上の頂点の相対座標（Ｘ１，Ｙ１）、及
び、右下の頂点の相対座標（Ｘ２，Ｙ２）が「キー座標
（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」として指定され、
「キーコード」に”Ｍ／も”のＪＩＳコードが対応づけ
られて設定されており、その他のキーについても同様
に、「キーコード」には当該キートップ文字の示すＪＩ
Ｓキーコードが設定されている。なお、キーボードファ
ンクション入力シート４１のキー配列は、ＪＩＳキーを
例として示したものであって適宜自由に選択可能であ
る。

【００２７】図８において、表示部相対タブレットファ
ンクション入力シート４２は、カーソル移動用タブレッ
ト部、選択（Ｓ）キー、及び、実行（Ｅ）キーを有して
おり、前記入力シート定義情報には、カーソル移動タブ
レット部は、表示部相対タブレットファンクション入力
シート４２の左上座標指定部４２ＬＴに対する、当該矩
形領域の左上の頂点の相対座標（Ｘ１，Ｙ１）、及び、
右下の頂点の相対座標（Ｘ２，Ｙ２）が「キー座標（Ｘ
１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」として指定され、「キー
コード」にカーソル移動処理をさせるためのプログラム
が対応づけられて設定されており、”選択（Ｓ）”のキ
ーは、当該キーの矩形領域の左上の頂点の相対座標（Ｘ
１，Ｙ１）、及び、右下の頂点の相対座標（Ｘ２，Ｙ
２）が「キー座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」と
して指定され、「キーコード」に選択処理をさせるため
のプログラムが対応づけられて設定されており、”実行
（Ｅ）”のキーは、当該キーの矩形領域の左上の頂点の
相対座標（Ｘ１，Ｙ１）、及び、右下の頂点の相対座標
（Ｘ２，Ｙ２）が「キー座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，
Ｙ２）」として指定され、「キーコード」に実行処理を
させるためのプログラムが対応づけられて設定されてい
る。なお、表示部相対タブレットファンクション入力シ
ート４２のキー配列は、例示的に図示したものであって
適宜自由に配列可能である。

【００２８】図８において、数値選択ファンクション入
力シート４３も同様に、前記入力シート定義情報におい
て各キーの設定がされている。

【００２９】図２に戻って、通信部５は、データ入力装
置１と外部の機器とを通信回線を介して接続するための
ターミナルであり、データ入力装置１内部の記憶装置７
に蓄積されたデータを通信回線等を通して外部のパソコ
ン等に送信し、あるいは外部のパソコン内部のハードデ
ィスク等に蓄積されたデータを受信して取り込み、デー
タ入力装置１内の記憶装置７に格納する。

【００３０】表示部６は、液晶表示パネル等により構成
され、ＣＰＵ２から入力される表示データを表示する。

【００３１】記憶装置７は、プログラムやデータ等が予
め記憶されている記憶媒体８を有しており、この記憶媒
体８は磁気的、光学的記録媒体、若しくは半導体メモリ
で構成されている。この記憶媒体８は記憶装置７に固定
的に設けたもの、若しくは着脱自在に装着するものであ
り、この記憶媒体には当該データ入力装置１に対応する
各種アプリケーションプログラム、メニュー表示プログ
ラム、及び各処理プログラムで処理されたデータ等を記
憶する。

【００３２】また、この記憶媒体８に記憶するプログラ
ム、データ等は、通信回線等を介して接続された他の機
器から通信部５により受信して記憶する構成にしてもよ
く、更に、通信回線等を介して接続された他の機器側に
上記記憶媒体８を備えた記憶装置を設け、この記憶媒体
８に記憶されているプログラム、データ等を通信部５に
よって通信回線を介して使用する構成にしてもよい。

【００３３】次に、本実施の形態の動作を説明する。ま
ず、見積書等の既存の帳票に対して、帳票記入時に必要
な機能を備えた入力シートを座標検出タブレット上の任
意の位置に設定するための入力シート設定処理につい
て、図５に示すフローチャート及び図７，図８に示す本
実施の形態の入力帳票の例を参照して説明する。

【００３４】ＣＰＵ２が所定のプログラムを記憶装置７
から読み込むことにより、入力シート設定処理が開始さ
れると、ＣＰＵ２からの表示命令信号を受けて、表示部
６はＲＡＭ４の定義メモリ４ｂ内の図４に示した入力シ
ート定義情報に設定されている複数の入力シートに対応
する複数の入力シート名を列記した入力シート選択メッ
セージを表示部６に表示し（ステップＳ１）、ユーザー
から座標検出タブレット３を用いた選択指示を座標信号
として取り込む（ステップＳ２）。

【００３５】ＣＰＵ２の所定の演算処理によってステッ
プＳ２において取り込んだ選択指示を解析して（ステッ
プＳ３）、ユーザーから選択指示がないと判断された場
合には、ステップＳ１に戻り、再度、表示部６で入力シ
ート選択メッセージを表示し、ユーザーから選択指示が
されたと判断された場合には、選択指示された入力シー
トの種別（図３における電卓ファンクション入力シート
等の「入力シート種別」）をＲＡＭ４の定義メモリ４ｂ
内の図３に示した記入シート定義メモリの所定のアドレ
スに記憶する（ステップＳ４）。

【００３６】次いで、ＣＰＵ２からの表示命令信号を受
けて、表示部６は入力シート位置指定メッセージを表示
し（ステップＳ５）、ユーザーから座標検出タブレット
３に入力される指定位置座標を座標信号として取り込む
（ステップＳ６）。

【００３７】ＣＰＵ２の所定の演算処理によってステッ
プＳ６において取り込んだ指定位置座標を解析して（ス
テップＳ７）、ユーザーから位置指定がないと判断され
た場合には、ステップＳ５に戻り再度表示部６は入力シ
ート位置指定メッセージを表示し、ユーザーから位置指
定がされたと判断された場合には、位置指定された入力
シートの位置座標（図３における「領域座標（Ｘ１，Ｙ
１）、（Ｘ２，Ｙ２）」）を前記記入シート定義メモリ
の所定のアドレスに記憶する（ステップＳ８）と同時に
ＣＰＵ２からの表示命令信号を受けて、表示部６は入力
シート登録終了メッセージを表示し（ステップＳ９）、
ユーザーから座標検出タブレット３に入力される指示を
受けて、登録処理を終了する指示であるか否かを判別し
（ステップＳ１０）、登録終了の指示であれば一連の登
録処理を終了し、登録終了の指示でなければステップＳ
１に戻り、一連の登録処理を続行する。

【００３８】上記処理によって、図７に例示する入力帳
票２０のように、既存の見積書の書式である既存フィー
ルド３０の右下方（但し、配置位置は任意）に電卓ファ
ンクション入力シート４０が追加される等の設定が行わ
れ、見積書の書式を印刷する帳票上に、電卓ファンクシ
ョン入力シート４０のキーをも印刷することにより、入
力帳票２０上で電卓機能が使用可能となる。

【００３９】また、図８に例示する入力帳票２１のよう
に、必要な機能を備えた入力シートをユーザーが使用し
やすいように帳票の上部に配置した部分と、本来の入力
帳票部分とをミシン目５０によって切り分け可能とする
ような工夫をすることにより、最終的に出来上がる帳票
には不要な入力シートの印刷が現れないようにすること
もできる。その他、ユーザーの使用しやすいような入力
帳票は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において任意に
レイアウトできる。

【００４０】次に、前記図５に示したフローチャートに
従って追加された入力シートを備えた帳票に対する筆記
データの入力を行なうための筆記データ入力処理につい
て、図６に示すフローチャート及び図７に示す本実施の
形態の入力帳票の例を参照して説明する。

【００４１】座標検出タブレット３上の所定の位置に置
かれた帳票に対して、ユーザーが筆記具を用いてデータ
を書き込むと、帳票を通して座標検出タブレット３に加
えられる筆圧の検知等の手段により、座標検出タブレッ
ト３は筆記位置座標を検出して（ステップＳ２０）ＣＰ
Ｕ２に対して出力し、ＣＰＵ２の所定の演算処理により
この検出された座標が既存の帳票のフィールドであるか
否かを、ＲＡＭ４の定義メモリ４ｂ内の図３に示した記
入シート定義メモリの「既存フィールド情報」の内容を
参照して判別する（ステップＳ２１）。

【００４２】このステップＳ２１における判別の結果、
例えば図７の既存フィールド３０のような既存フィール
ドに対するデータの入力であると判別された場合には、
前記記入シート定義メモリに記憶された「既存フィール
ド情報」の「領域属性」に基づいてＣＰＵ２の所定の演
算処理により筆記データを認識し（ステップＳ２２）、
この認識された結果をＲＡＭ４内のワークメモリ４ａに
記憶した後、当該フィールドに対するデータの入力を終
了する。

【００４３】前記ステップＳ２１における判別の結果、
既存フィールドに対するデータの入力でないと判別され
た場合には、前記検出された座標が追加入力シートのフ
ィールドであるか否かを、前記記入シート定義メモリの
「追加入力シート情報」の内容を参照して判別する（ス
テップＳ２３）。

【００４４】このステップＳ２３における判別の結果、
追加入力シートに対するデータの入力であると判別され
た場合には、前記記入シート定義メモリに記憶された
「追加入力シート情報」に基づいて、前記検出された座
標に対応する「入力シート種別」を特定し、該「入力シ
ート種別」に対応する入力シート定義情報をＲＡＭ４の
定義メモリ４ｂ内から読み出す（ステップＳ２４）。

【００４５】更に、この読み出された入力シート定義情
報に応じて、前記検出された座標に対応した各種キーコ
ード入力処理、各種プログラム処理を実行し（ステップ
Ｓ２５）、この処理結果をＲＡＭ４内のワークメモリ４
ａに記憶した後、当該フィールドに対するデータの入力
を終了する。

【００４６】上記処理によって、図７に例示する入力帳
票２０のような、既存の見積書の書式である既存フィー
ルド３０の右下方（但し、配置位置は任意）に電卓ファ
ンクション入力シート４０が追加された帳票にデータを
入力する際、既存フィールド３０へのデータ入力は従来
通り行うことができ、更に、入力処理を中断することな
く電卓ファンクション入力シートによって提供される電
卓機能による検算等の操作をもペンタッチ入力感覚で行
うことができる。

【００４７】以上のように、本実施の形態のデータ入力
装置１では、図３において、記入シート定義メモリは、
該記入シートを他の記入シートと区別するための「記入
シート名称」、ペン１０等の筆記具によりデータを記入
するフィールドを設定するための「既存フィールド情
報」、及び、選択的に追加する入力シートを設定するた
めの「追加入力シート情報」を格納し、更に詳細には、
前記「既存フィールド情報」は、データを入力する矩形
領域の左上の座標、及び、右下の座標を指定する「領域
座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ２）」、該領域の名称
を表す「領域名称」、及び、該領域に入力されるデータ
の属性（文字、数値等）を表す「領域属性」の情報によ
り構成され、前記「追加入力シート情報」は、追加する
入力シートの座標指定部の左上の座標、及び、右下の座
標を指定する「領域座標（Ｘ１，Ｙ１）、（Ｘ２，Ｙ
２）」、及び、該追加する入力シートの種類を表す「入
力シート種別」により構成されるようにし、図４におい
て、入力シート定義情報は、前記記入シート定義メモリ
の「追加入力シート情報」における「入力シート種別」
によって指定された入力シートを識別するための各ファ
ンクションの名称毎に、各ファンクションに設定された
キーの位置を指定するための「キー座標（Ｘ１，Ｙ
１）、（Ｘ２，Ｙ２）」、及び、「キーコード」を対応
づけて複数設定することにより構成されるようにした。

【００４８】したがって、本実施の形態のデータ入力装
置１では、入力帳票上に必要な機能を備えた追加シート
を自由に配置することが可能であるため、各入力帳票に
応じたファンクションや入力手段を提供でき、予めユー
ザーが使いやすい配置を設定することにより、操作を中
断することがなくなり作業効率が向上する。

【００４９】また、電子手帳のように表示部が小さい装
置でパネルタッチ入力を採用しているような装置に適用
すれば、表示部の大きさによる制限がなくなり、操作
性、一覧性が向上する。

【００５０】なお、本実施の形態では、データ入力装置
１に本発明を適用した場合について説明したが、本発明
の適用はこれに限ることはなく、座標検出によるデータ
入力装置としてのタブレットやディジタイザを用いた他
の形態に係る電子機器においても適用可能である。

【００５１】図９は、座標検出タブレット１１に様々な
入力シートを配置する様子を説明するための図である。
図９において、座標検出タブレット１１は、前記実施の
形態における座標検出タブレット３と同様の働きをする
ものであるが、パソコン等の機器に対するひとつの入力
装置として独立しており、図９に示すような一定の面積
を持った平面状の入力盤１２を備え、座標指示器で指示
された入力盤１２上の座標を検出して、ケーブル１３を
介して外部のパソコン等の機器に対して座標信号を出力
する。

【００５２】図９において、座標検出タブレット１１に
対しても、図５に示したフローチャートによる入力シー
ト設定処理に従って、電卓ファンクション入力シート４
０、キーボードファンクション入力シート４１、表示部
相対タブレットファンクション入力シート４２、数値選
択ファンクション入力シート４３等の様々な機能を備え
た追加シートを適宜自由に選択的に配置可能であり、本
発明を座標検出タブレット１１に適用したことにより生
じる効果も、前記データ入力装置１に対して本発明を適
用したときに発揮されるものと同様である。

【００５３】

【発明の効果】請求項１記載のデータ入力装置によれ
ば、座標検出タブレットを用いたデータ入力装置におい
て、ユーザが所望する座標検出タブレット上の任意の位
置に、所望する入力シートを配置して、データ入力の効
率化を図ることができる。

【００５４】請求項２記載のデータ入力装置によれば、
請求項１記載の発明の効果に加えて入力シートを任意の
数選択して前記座標入力タブレット上の既に定義されて
いる他の入力領域以外の所望の位置に配置して使用可能
であり、ユーザーの使用しやすいレイアウトで必要な機
能を使用しながらデータ入力が可能となるため、効率の
良い操作ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用したデータ入力装置１の外観を表
した概略斜視図。

【図２】本発明を適用したデータ入力装置１の要部構成
を示すブロック図。

【図３】ＲＡＭ４の定義メモリ４ｂ内の記入シート定義
メモリに記憶する設定内容を表す図。

【図４】ＲＡＭ４の定義メモリ４ｂ内の入力シート定義
情報に記憶する設定内容を表す図。

【図５】既存の帳票に対して、帳票記入時に必要な機能
を備えた入力シートを設定する入力シート設定処理につ
いて示すフローチャート。

【図６】図５に示したフローチャートに従って追加され
た入力シートを備えた帳票への筆記データ入力処理につ
いて示すフローチャート。

【図７】本実施の形態の入力帳票の第１の例を示す図。

【図８】本実施の形態の入力帳票の第２の例を示す図。

【図９】座標検出タブレット１１に様々な入力シートを
配置する様子を説明するための図。

【符号の説明】

１ データ入力装置 ２ ＣＰＵ ３ 座標検出タブレット ４ ＲＡＭ ５ 通信部 ６ 表示部 ７ 記憶装置 ８ 記憶媒体 ９ バス １０ ペン １１ 座標検出タブレット

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】座標検出タブレットに対する指示操作を検
   出し、この指示操作に基づいたデータを入力するデータ
   入力装置において、 複数の指示領域を有する入力シートに対応して、各指示
   領域の領域範囲を夫々表わす複数の領域情報と、各指示
   領域に対する指示操作により入力されるキーコードとか
   らなる入力シート情報を入力シート毎に複数種類記憶す
   るシート情報記憶手段と、 前記シート情報記憶手段に記憶された前記複数種類の入
   力シート情報から所望の入力シート情報を指定すると共
   に、この指定された入力シート情報に対応する入力シー
   トを前記座標検出タブレット上の所望位置に設定するこ
   とを定義する入力シート定義手段と、 前記座標検出タブレットに対する指示操作がなされた際
   に、その操作位置を検出し、その検出位置が前記入力シ
   ート定義手段により定義された入力シートにおける各指
   示領域のいずれかに対応する場合は、その指示領域に対
   応するキーコードを前記シート情報記憶手段から読み出
   し、そのキーコードを入力する入力手段と、 を備えたことを特徴とするデータ入力装置。
2. 【請求項２】前記座標検出タブレットに対するに指示操
   作に基づいて文字認識を行なう文字認識領域を予め定義
   し、前記入力シート定義手段は、前記座標検出タブレッ
   ト上の前記文字認識領域以外の位置に前記入力シートを
   定義し、前記入力手段は、前記座標検出タブレットに対
   する指示操作がなされた際に、この操作位置が前記文字
   認識領域である場合は指示操作に基づいて文字認識を行
   ない、前記入力シートの指示領域である場合はその指示
   領域に対応するキーコードを入力することを特徴とする
   請求項１記載のデータ入力装置。