JP3136852B2 - タッチパネル画面作成方法およびその装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、タッチパネルの画面デ
ータを作成するタッチセンサパネル画面作成装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】タッチパネルは、コンピュータなどへの
入力を行うためのマンマシンインターフェース端末の一
つで、入力のための選択メニューやグラフィックキーボ
ードなどが表示されているディスプレイ画面上に、透明
のタッチセンサパネルが取り付けられ、タッチセンサパ
ネルは、パネル上の任意の位置に触れると、その部分の
位置をＸ，Ｙ座標として検出することにより、その部分
のディスプレイ上に表示されている選択メニューの実行
命令やグラフィックキーボードの文字を入力するもので
ある。

【０００３】従来、このタッチパネルのディスプレイ上
に表示する画面を作成するためには、タッチパネルに接
続された開発用キーボードにより、画面上に必要な罫線
や文字などを入力することにより行われている。

【０００４】この従来の画面作成方法を図面を参照しな
がら説明すると、まず、図５ａに示すように、ディスプ
レイ上に表示されている“＋”等のグラフィックカーソ
ルを移動させて、文字領域やデータ表示に必要な領域を
設定する罫線を作成する。

【０００５】次に、図５ｂに示すように、固定文字（デ
ータに左右されない埋め込み文字）を入力する。これに
は、“■”等のカーソルを入力位置に移動し、必要な文
字をキーボードから入力する。

【０００６】次に、図５ｃに示すように、可変データの
入力を行う。ここで可変データとは、メモリ内のデータ
を表示するものである。可変データの入力には、入力位
置にカーソルを移動して、可変データ入力であることを
指定した後、表示させたいデータのあるメモリ内のアド
レスやデータのラベル名などをパラメータとして入力す
る。

【０００７】また、実行命令入力などの部分は、タッチ
センサパネルに触れたときに命令が入力されることを識
別する領域をカーソルを移動して指定し、命令入力であ
る指定を行った後、実行命令のパラメータを入力する。
この場合、例えば、画面切換命令の場合には、切換先の
画面の名称やラベル名等をパラメータとして入力し、ま
た、何等かの実行命令の場合には、その実行命令を入力
し、また、文字列の入力の場合には、その文字列が表示
されるように、その文字列を入力する。

【０００８】このような従来のタッチパネル画面作成方
法にあっては、全てキーボードからの入力で、パラメー
タの設定なども１づつカーソルを移動させ、位置を決め
てから行っていたため、設定方法やその操作方法を憶え
る必要があり、タッチパネル画面の作成を行うことがで
きない。また、１画面を作成するために何段階ものステ
ップをふむため、作成工数が多く、時間がかかるといっ
た問題点があった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、タ
ッチパネル画面の作成に、１画面に何段階もの工数を必
要とせず容易に作成することが可能なタッチパネル画面
作成方法およびその装置を提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、タッチパネル画面における各処理を、該各
処理毎に異なる線種または異なる彩色により紙面上にタ
ッチパネル画面構成図面として作成し、該タッチパネル
画面構成図面を、スキャナによりタッチパネル画面構成
データとして読み取り、該タッチパネル画面構成データ
より、前記各処理毎に異なる線種または彩色された色か
らタッチパネル画面での処理内容とその部分の座標位置
とを判断することを特徴とするタッチパネル画面作成方
法である。

【００１１】また、上記目的を達成するための本発明
は、タッチパネル画面における各処理を、該各処理毎に
異なる線種または異なる彩色により紙面上に作成したタ
ッチパネル画面構成図面をスキャナにより読み取ったタ
ッチパネル画面構成データを受信する画面データ受信手
段と、該画面データ受信手段により受信した前記タッチ
パネル画面構成データの前記各処理毎に異なる線種ある
いは彩色された色からタッチパネル画面での処理内容を
判断し、固定表示データと処理データに分割し、ファイ
ルに格納する画面データ処理手段と、処理に必要なパラ
メータの入出力を制御するパラメータ入出力処理手段と
を有することを特徴とするタッチパネル画面作成装置で
ある。

【００１２】である。

【００１３】

【作用】上述のように構成された本発明のタッチパネル
画面作成方法は、タッチパネルのディスプレイ上に表示
する画面を紙面上で図面として作成し、この図面をスキ
ャナにより読み取って、図面上に描かれている線種ある
いは彩色された領域の色からその領域の処理内容を判断
して、パラメータの入力が必要な部分にのみそのパラメ
ータを入力することによりタッチパネル画面の作成を行
うものである。

【００１４】また、本発明のタッチパネル画面作成装置
は、タッチパネル画面における各処理を、該処理毎に異
なる線種あるいは異なる彩色により紙面上に作成したタ
ッチパネル画面構成図面をスキャナによりタッチパネル
画面構成データとして読み取り、該タッチパネル画面構
成データを画面データ受信手段により受信し、受信した
タッチパネル画面構成データの各処理毎に異なる線種あ
るいは彩色された色から画面データ処理手段によって処
理内容を判断し、固定表示データと処理データに分割し
て、ファイルに格納する。そして、パラメータ入出力処
理手段によって、処理に必要なパラメータの入出力を行
い、タッチパネル画面を作成する。

【００１５】

【実施例】以下、本発明を添付した図面を参照して説明
する。

【００１６】まず、本発明のタッチパネル画面作成装置
について説明する。図１は、本発明のタッチパネル画面
作成装置のブロック図である。

【００１７】このタッチパネル画面作成装置１は、画面
データ受信手段である画面データ受信処理部２、画面デ
ータ処理手段である画面データ分析処理部３、パラメー
タ入出力処理手段であるパラメータ入出力処理部４、画
面表示処理部５、固定表示データファイル６、処理内容
データファイル７、入出力用メッセージファイル８およ
び画面データファイル９により構成されおり、このタッ
チパネル画面作成装置１には、スキャナ１０およびディ
スプレイとキーボードよりなる入出力端末１１が取り付
けられている。

【００１８】以下、このタッチパネル画面作成装置１を
構成している各部の機能について説明する。画面データ
受信処理部２は、スキャナにより読み取ったタッチパネ
ル画面構成データを受信して、画面データ分析処理部３
へ送るものである。

【００１９】画面データ分析処理部３は、タッチパネル
画面データを分析して、線と文字を分離し、画面上にそ
のまま表示する罫線と固定文字をその座標と共に固定表
示データとし、処理毎に異なる処理内容を表す線種また
は彩色された領域の色からどの様な処理を行うものかを
判断し、その判断結果を座標と共に処理内容データとし
て分離し、固定表示データは固定表示データファイル６
に格納し、処理内容データは処理内容データファイル７
にそれぞれ格納するものである。なお、各処理内容に付
いては後述するが、処理内容データは、各処理内容毎に
処理コードを付与しておく。

【００２０】パラメータ入出力処理部４は、処理内容デ
ータファイル７に格納された処理内容データから処理に
パラメータ入力の必要なものを選択して、入力用メッセ
ージファイル８にあるパラメータ入力に必要なメッセー
ジを選び出して、端末１１のディスプレイに表示し、端
末１１からパラメータの入力を受けとって、固定表示デ
ータファイル６の固定表示データと合成し、画面データ
ファイル９に格納するものである。

【００２１】画面表示処理部５は、端末１１のディスプ
レイにタッチパネル画面として構成される画面の表示お
よびタッチパネル画面作成中のパラメータ入力画面など
を表示するものである。

【００２２】固定表示データファイル６は、罫線や固定
文字を表示する固定表示データを保存するファイルであ
る。

【００２３】処理内容データファイル７は、処理内容に
対応させた処理コードとその処理を画面上に表示する位
置である座標を処理内容データとして保存するファイル
である。

【００２４】入力用メッセージファイル８は、パラメー
タ入力時に必要なディスプレイに表示する対話メッセー
ジが保存されているファイルである。

【００２５】画面データファイル９は、タッチパネル画
面として完成した画面データを保存するファイルであ
る。

【００２６】次に、上述したタッチパネル画面作成装置
を用いた本発明によるタッチパネル画面作成方法につい
て説明する。

【００２７】本発明のタッチパネル画面作成方法では、
まず、紙面上に後述するようなタッチパネル画面におけ
る各処理を、各処理毎に異なる線種あるいは異なる彩色
によりタッチパネル画面構成図面として作成し、これを
タッチパネル画面作成装置１に取り付けられたスキャナ
１０によりタッチパネル画面構成データとして読み取
り、前記各処理毎に異なる線種あるいは彩色された色か
らタッチパネル画面での処理内容とその部分の座標位置
とを判断して、タッチパネル画面の作成を行うものであ
る。

【００２８】以下、このタッチパネル画面作成方法の詳
細について説明する。まず、紙面上に作成するタッチパ
ネル画面の構成図面は、従来より画面構成の設計図とし
て作成していたものである。本発明においては、この紙
面上の構成図面を作図する際に、固定文字および罫線
は、文字および実線で描き、各処理に関わる部分の領域
のところに、任意に規定した各処理毎に異なる線種また
は彩色を施すことにより処理が必要な部分が判別できる
ように作成する。

【００２９】この紙面上でのタッチパネル画面の構成図
面の一例を図２に示す。この構成図面は、固定文字であ
る、タイトルとしての「生産管理」、各項目の「計画
数」、「実績数」、「在庫数」、「ＺＶ２０］、「ＺＶ
２５］、「ＺＶ３０］と、罫線が描かれており、さら
に、可変データ領域を示す点線と、実行命令を示す一点
鎖線の領域が描かれている。点線および一点鎖線は処理
内容を表すために任意に規定した線種であり、この例で
は、点線はメモリよりデータを呼び出して、この点線で
描かれた領域内に呼び出したデータを表示する可変デー
タであることを規定するものであり、一点鎖線は実行命
令であることを規定し、タッチパネル上のタッチセンサ
パネルのスイッチとして働く部分がこの一点鎖線により
囲まれた領域となり、ここではメニュー切り換えを行わ
せるもので、一点鎖線内にその表示として「メニュー」
が描かれている。

【００３０】なお、図示する場合には、処理内容を規定
するために、点線や一点鎖線などの線種を違えることに
より構成図面を作図したが、前述したタッチパネル画面
作成装置に取り付けられているスキャナがカラー読み取
りのできるものの場合には、線種による領域指定の代わ
りに、その領域内を彩色することによって作図してもよ
い。例えば、点線の部分を青色とし、一点鎖線の部分を
赤色などとして各処理内容を任意に規程することにより
線種による場合とまったく同様に行うことができる。ま
た、上述した構成図面の例では処理内容としては可変デ
ータの表示と実行命令の２種類であったが、さらに多く
のものを規定することも可能である。

【００３１】この任意に規定した処理内容に対応する線
種または彩色の色は、タッチパネル画面作成装置１内に
それぞれの処理内容を処理コードとして、それに対応す
る線種または色をあらかじめ登録しておく。本実施例に
おいては可変データ表示を処理コード１とし、実行命令
である画面切り換えを処理コード２とした。

【００３２】以上のように作図した図２に示したタッチ
パネル画面構成図面をタッチパネル画面作成装置１に取
り付けられたスキャナ１０によりタッチパネル画面構成
データとして読み取り、このタッチパネル画面構成デー
タをタッチパネル画面作成装置１の画面データ受信処理
部２で受信して、画面データ分析処理部３へ送り、画面
データ分析処理部３において、タッチパネル画面データ
を分析して、罫線や固定文字など処理を行わない固定表
示データと、処理毎に異なる処理内容を表す処理内容デ
ータとに分離する。

【００３３】分離した固定表示データは固定表示データ
ファイル６に格納し、処理内容データは処理毎に異なる
処理内容を表す線種または彩色された領域の座標および
その線種または彩色された領域の色からどの様な処理を
行うものかを判断し、その判断結果により、各処理内容
毎に分けられた処理コードと座標を処理内容データファ
イル７に格納する。

【００３４】次いで、パラメータ入出力処理部４が、処
理内容データファイル７に格納された処理内容データか
ら処理にパラメータ入力の必要なものを選択して、入力
用メッセージファイル８にあるパラメータ入力に必要な
メッセージを選び出して、端末１１のディスプレイに表
示し、端末１１からパラメータの入力を待つ。この時、
例えば、可変データとして表示したいデータが保存され
ているメモリ内のアドレスまたはラベル名入力待ちの場
合には、可変データを表示する領域が点線で囲まれてい
るか、または彩色されていて、その画面上の位置は座標
として与えられているので、図３ａに示すように、固定
表示データファイル６の固定表示データである固定文字
や罫線と合成して、作成中のタッチパネル画面として、
端末１１のディスプレイに表示し、入力してもらいたい
部分をカーソルで示し（図３中の斜線部分）、その下に
入力内容のメッセージを表示する。入力が終わると、入
力されたパラメータとその座標を画面データファイル９
に格納する。そして、次の入力にカーソルが移り、順次
繰り返して全てのパラメータの入力を終了する。

【００３５】また、実行命令の場合には、図３ｂに示す
ように、その領域が一点鎖線または彩色された領域にカ
ーソルが移動し、入力待ちとなる。図示する場合には、
メニュー切り換え命令であるので、画面切り換えの実行
命令であり、切り換え先の画面の名称またはラベル名の
入力待ちとなり、入力が終了したら、画面データファイ
ル９に格納する。

【００３６】これらのパラメータの入力がすべて終了し
たら、固定表示データを画面データファイル９に格納し
て画面作成を終了する。

【００３７】次に、上述したタッチパネル画面作成装置
を用いたタッチパネル画面作成動作を図４に示すフロー
チャートを参照して説明する。

【００３８】まず、紙面上に作図したタッチパネル画面
構成図面をスキャナにより読み取ったタッチパネル画面
構成データを受信し（Ｓ１）、この画面データのなかか
ら文字データと線データの分離を行い（Ｓ２）、文字デ
ータの場合はその文字のある座標と共に固定表示データ
ファイル６に格納する（Ｓ３）。

【００３９】文字データ以外の線データは、線種を識別
し（Ｓ４）、実線の場合には、罫線であると判断し、そ
の線データと座標を固定表示データファイル６に格納し
（Ｓ５）、点線の場合には、処理コード１の処理内容で
あると判断し、処理コード１とその座標を処理内容ファ
イル７へ格納し（Ｓ６）、一点鎖線は画面切り換え処理
と判断し、処理コード２とその座標を処理内容ファイル
７へ格納する（Ｓ７）。なお、図示する場合には、線デ
ータにより点線または一点鎖線による判断としている
が、これは彩色された場合には、実線以外は色による判
断となる。

【００４０】全てのタッチパネル構成画面データの分析
処理の終了が検知されたならば（Ｓ８）、固定表示デー
タファイルより罫線および文字のデータを画面表示処理
部５が読み込み（Ｓ９）、端末１１のディスプレイに表
示する（Ｓ１０）。

【００４１】次いで、パラメータ入出力処理部４が処理
内容データファイル７から１件づつ処理コードとその座
標を読み込み（Ｓ１１）、端末１１のディスプレイにそ
の座標位置にカーソルを移動して表示する。そして、処
理コードにあった入力用メッセージを入力用メッセージ
ファイル８から読み込んで端末１１のディスプレイに表
示する。

【００４２】パラメータの入力が行われたことが検知さ
れたならば（Ｓ１４）、入力されたパラメータと座標を
画面データファイル９に格納する（Ｓ１５）。入力が必
要な全てのパラメータの入力が終了したかを判断して
（Ｓ１６）、パラメータの入力が未了のときは、ステッ
プＳ１１へ戻りステップＳ１１からステップＳ１５まで
の処理を繰り返して、全てのパラメータの入力を行う。

【００４３】全てのパラメータの入力が行われたことが
検知されたならば（Ｓ１５）、固定表示データファイル
の罫線および文字データを画面データファイル９に格納
して（Ｓ１７）、タッチパネル画面作成を終了する。

【００４４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明は、タッチ
パネル画面の作成を、タッチパネルのディスプレイ上に
表示する画面を紙面上で構成図面として作成し、この図
面をスキャナにより読み取って、図面上に描かれている
線種あるいは彩色された領域の色からその領域の処理内
容を判断して、パラメータの入力が必要な部分にのみそ
のパラメータを入力することによりタッチパネル画面の
作成を行うこととしたため、タッチパネル画面作成の際
の操作が容易で、誰でも画面の作成ができ、作成工数を
削減することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明のタッチパネル画面作成装置のブロッ
ク図である。

【図２】 本発明のタッチパネル画面作成に用いた紙面
上に作図したタッチパネル画面構成図面の一例を示す図
面である。

【図３】 本発明のタッチパネル画面作成方法を説明す
るための作成中の端末ディスプレイ表示を示す図面であ
る。

【図４】 本発明のタッチパネル画面作成動作を説明す
るためのフローチャートである。

【図５】 従来のタッチパネル画面作成を説明するため
図面である。

【符号の説明】

１…タッチパネル画面作成装置、 ２…画面デ
ータ分析処理部、３…画面データ分析処理部、
４…パラメータ入出力処理部、５…画面表示処理
部、 ６…固定表示データファイ
ル、７…処理内容データファイル、 ８…入
力用メッセージファイル、９…画面データファイル、
１０…スキャナ、１１…端末。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 3/033 - 3/037 G06F 3/00 601 - 680 G06F 13/14 - 3/153 G06F 9/06 G06F 17/50 G06K 9/00 - 9/82 G06T 1/00 - 17/50

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 タッチパネル画面における各処理を、該
   各処理毎に異なる線種または異なる彩色により紙面上に
   タッチパネル画面構成図面として作成し、 該タッチパネル画面構成図面を、スキャナによりタッチ
   パネル画面構成データとして読み取り、 該タッチパネル画面構成データより、前記各処理毎に異
   なる線種または彩色された色からタッチパネル画面での
   処理内容とその部分の座標位置とを判断することを特徴
   とするタッチパネル画面作成方法。
2. 【請求項２】 タッチパネル画面における各処理を、該
   各処理毎に異なる線種または異なる彩色により紙面上に
   作成したタッチパネル画面構成図面をスキャナにより読
   み取ったタッチパネル画面構成データを受信する画面デ
   ータ受信手段と、 該画面データ受信手段により受信した前記タッチパネル
   画面構成データの前記各処理毎に異なる線種あるいは彩
   色された色からタッチパネル画面での処理内容を判断
   し、固定表示データと処理データに分割し、ファイルに
   格納する画面データ処理手段と、 処理に必要なパラメータの入出力を制御するパラメータ
   入出力処理手段とを有することを特徴とするタッチパネ
   ル画面作成装置。