JP2884773B2 - 高ドレープ性織物 - Google Patents

高ドレープ性織物

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JP2884773B2
JP2884773B2 JP2341237A JP34123790A JP2884773B2 JP 2884773 B2 JP2884773 B2 JP 2884773B2 JP 2341237 A JP2341237 A JP 2341237A JP 34123790 A JP34123790 A JP 34123790A JP 2884773 B2 JP2884773 B2 JP 2884773B2
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完次 十河
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、合成繊維フィラメント糸からなる織物で
あって、高ドレープ性を有し、かつふくらみのあるソフ
トの風合いな織物に関するものである。
(従来の技術) ポリエステル繊維のマルチフィラメント糸を経糸およ
び緯糸に使用した織物に絹織物風のドレープ性に優れた
風合いを与えるため、上記のポリエステル織物にアルカ
リ減量処理を施し、あたかも絹織物において絹繊維のセ
リシンを溶解したときのように、経糸および緯糸の交錯
点における繊維間圧力を低下させることが知られてい
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、一般的にソフトな風合いを得るために
は、アルカリ減量率を大きくして経糸および緯糸の交錯
点における繊維間圧力を低下させる必要があり、このア
ルアリ減量率を大きくすると、織物を構成する経糸およ
び緯糸の「やせ」が大きくなるため、織物組織がルーズ
になって縦方向および横方向に伸び易く、肉薄になり、
目寄りが発生し易く、温かみの少ない風合いになるとい
う問題があった。
そして、経糸および緯糸の「やせ」を補うため、経糸
および緯糸の配列密度を大きくしても、この配列密度の
増大には限界があり、かつ密度を大きくした場合は、経
糸および緯糸の交錯点における繊維間圧力も増大し、そ
のためドレープ性およびふくらみが低下していた。
この発明は、高ドレープ性を有し、かつふくらみに優
れた合成繊維のフィラメント織物を提供するものであ
る。
(課題を解決するための手段) この発明の織物は、合成繊維のマルチフィラメント糸
を経糸および緯糸に使用した織物において、この織物を
構成する経糸および緯糸の少なくとも一方が緊張度の異
なる2種以上のフィラメントによって複層構造を形成し
ており、次式 で定義される織物のふくらみ度(ただし、xは経糸およ
び緯糸の繊度から算出された織物の厚さ、yは織物の断
面写真から測定された厚さ)が20%以上であり、次式 で定義されるカバーファクターCF(ただし、DTは経糸繊
度(デニール)、NTは経糸密度(本/cm)、DWは緯糸繊
度(デニール)、NWは緯糸密度(本/cm))が550以上で
あることを特徴とする高ドレープ性織物である。
この発明の織物は、例えば、合成繊維のマルチフィラ
メント糸を経糸および緯糸に使用して織物を製織する
際、上記の経糸および緯糸の少なくとも一方に熱収縮性
フィラメントと熱伸長性フィラメントとの複合糸を使用
し、製織後の熱処理により、上記の熱収縮性フィラメン
トを収縮させて織物組織の緩みを防止する一方、上記の
熱伸長性フィラメントを伸長させてふくらみを増大させ
ることにより製造される。
上記の熱伸長性フィラメントは、延伸されたマルチフ
ィラメント糸をオーバーフィード率20〜70%、温度160
〜240℃で熱処理することにより製造される。そして、
得られた熱伸長性マルチフィラメント糸は、通常の方法
で製造された熱収縮性マルチフィラメント糸と合糸また
混繊して加撚したり、加撚の代わりに交絡したりして複
合される。この複合糸における熱伸長性フィラメントの
含有率は、15〜85重量%が好ましい。また、加撚時の撚
数は、1000回/m以下の甘撚りが好ましい。なお、上記の
複合糸以外に使用するマルチフィラメント糸は、撚り数
が1500〜3000回/mの強撚糸が好ましいが、用途によって
必ずしも限定されるものではない。
図面は、上記の方法で製造された織物の一例を経糸に
沿って切断した際の断面図であり、経糸Tは熱収縮性フ
ィラメントTaと熱伸長性フィラメントTbとからなる複合
糸、緯糸Wは通常のマルチフィラメント糸である。この
織物は、熱収縮性フィラメントTaが収縮して緊張し、熱
伸長性フィラメントTbが伸長して大きく弛むことによ
り、大きなふくらみを生じている。この織物の厚さy
は、織物の断面写真を使用し、熱伸長性フィラメントTb
の群の最外層間で測定される。ただし、熱伸長性フィラ
メントTbの本数の10%以下の毛羽状突起ループLや切れ
端Mは除かれる。そして、ふくらみが生じる前の生地の
厚さxは、経糸の繊度(デニール)から算出される直径
の2倍と緯糸の繊度(デニール)から算出される直径と
の和で示され、ふくらみ度は、前記式(1)で示すとお
り、生地の厚さの増加率である。
なお、上記経糸の繊度(デニール)の平方根および撚
り数(回/m)の積と、緯糸の繊度(デニール)の平方根
および撚り数(回/m)の積との和を織物の撚りファクタ
ーとしたとき、この撚りファクターは、15000以上50000
以下が好ましい。
(作用) この発明の織物は、経糸および緯糸の少なくとも一方
が緊張度の異なる2種以上のフィラメントで形成される
ので、緊張度の低いフィラメントが組織的にルーズなふ
くらみを形成し、このふくらみを形成するフィラメント
が絹風の柔らかく、かつ温かい手触りを与える。そし
て、緊張度の高いフィラメントが存在するため、織物の
過度な伸びが制限され、目寄りの発生が防止される。た
だし、ふくらみ度が20%に満たない場合は、風合いが粗
硬になる。また、カバーファクターが550未満の場合
は、組織がルーズになって僅かな張力で織物が伸び、目
寄りが発生し易くなる。
なお、撚りファクターが15000未満の場合は、ピリン
グ等の問題が発生し易くなり、また反対に50000を越え
ると、上記のふくらみ度が得難くなり、暖かな風合いが
得られなくなり、いずれも好ましくない。
(実施例) 熱収縮性を有するポリエステルマルチフィラメント糸
(30デニール/18フィラメント、熱水収縮率14%、乾熱1
60℃における熱収縮率18%)と熱伸長性を有するポリエ
ステルマルチフィラメント糸(30デニール/18フィラメ
ント、熱水収縮率−1%、乾熱160℃における熱収縮率
−6%)とを合糸し、300回/mの甘撚りを加えて得られ
た複合糸(60デニール/36フィラメント)を経糸に使用
し、通常のポリエステルマルチフィラメント糸(75デニ
ール/72フィラメト、熱水収縮率6%、乾熱160℃におけ
る熱収縮率9%)に2500回/mの強撚を加えたS撚り糸お
よびZ撚り糸とを緯糸に使用し、上記の経糸を73本/cm
の密度で配列し、S撚りの緯糸およびZ撚りの緯糸を2
本交互に49本/cmの密度で打ち込み、平織物を製織し、
しかるのち通常の方法でワッシャー、リラックス、プリ
セット等の処理を加え、さらにアルカリ減量処理を施し
て実施例の織物を得た。
比較のため、経糸に低熱収縮率のポリエステルマルチ
フィラメント糸(30デニール/24フィラメント、熱水収
縮率4%、乾熱160℃における熱収縮率6%)と高熱収
縮率のポリエステルマルチフィラメント糸(30デニール
/24フィラメント、熱水収縮率14%、乾熱160℃における
熱収縮率18%)とを混繊し、300回/mの甘撚りを加えて
得られた異収縮混繊糸(60デニール/48フィラメント)
を使用する以外は、上記実施例と同様にして比較例の織
物を製造した。
上記の実施例および比較例の織物の風合いおよびふく
らみ度を比較した。その結果を下記の表に示す。なお、
表中の◎は官能テストにより良好と判断されたものを、
また○は普通と判断されたものを、また△はやや劣ると
判断されたものを、また×は劣ると判断されたものを示
す。
上記の表で明らかなように、この発明の実施例は、ふ
くらみ度が大きく、しかもカバーファクターが大きいた
め、風合いおよびドレープ性が優れているのに対し、比
較例は、カバーファクターが実施例と同程度であるにも
かかわらずふくらみ度が非常に小さく、むしろ厚みが生
地よりも減少しているため、風合いおよびドレープ性が
劣っていた。
(発明の効果) この発明は、経糸および少なくとも一方が緊張度の異
なる2種以上のフィラメントで形成され、緊張度の低い
フィラメントが組織的にルーズなふくらみを形成し、そ
のふくらみ度が20%以上であるため、柔らかく、温かい
手触りを与える。そして、緊張度の高いフィラメントが
存在し、かつカバーファクターが550以上であるため、
織物としての組織がしっかりしていて目寄りの発生がな
い。
【図面の簡単な説明】
図面は、この発明の実施例の断面図である。 T:複層構造の経糸、Ta:熱収縮性フィラメント(緊張度
の比較的大きいフィラメント)、Tb:熱伸長性フィラメ
ント(緊張度の比較的小さいフィラメト)、W:通常の緯
糸、y:織物の厚み。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維のマルチフィラメント糸を経糸お
    よび緯糸に使用した織物において、この織物を構成する
    経糸および緯糸の少なくとも一方が緊張度の異なる2種
    以上のフィラメントによって複層構造を形成しており、
    次式 で定義されるふくらみ度(ただし、xは経糸および緯糸
    の繊度から算出された織物の厚さ、yは織物の断面写真
    から測定された厚さ)が20%以上であり、次式 で定義されるカバーファクターCF(ただし、DTは経糸繊
    度(デニール)、NTは経糸密度(本/cm)、DWは緯糸繊
    度(デニール)、NWは緯糸密度(本/cm))が550以上で
    あることを特徴とする高ドレープ性織物。
JP2341237A 1990-11-30 1990-11-30 高ドレープ性織物 Expired - Lifetime JP2884773B2 (ja)

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