JPH0114695Y2 - - Google Patents

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JPH0114695Y2
JPH0114695Y2 JP1984071770U JP7177084U JPH0114695Y2 JP H0114695 Y2 JPH0114695 Y2 JP H0114695Y2 JP 1984071770 U JP1984071770 U JP 1984071770U JP 7177084 U JP7177084 U JP 7177084U JP H0114695 Y2 JPH0114695 Y2 JP H0114695Y2
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JP
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yarn
shrinkage
length
mixed
hot water
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案はマルチフイラメント糸を用いたシルク
ウール調の外観と風合を有する新規な織物に関す
るものである。
〈従来技術と問題点〉 従来よりシルクウール調の織物として経糸又は
緯糸の一方に熱収縮率の異なるフイラメント束か
らなる混繊糸を用い、他方に仮撚加工糸、あるい
は単糸デニールが1d以下のマルチフイラメント
糸を用いたもの等が数多く提案されている。しか
し、これらはいずれもフイラメント特有の均斉
で、平板な冷たい感触と単調な外観を免がれず、
その改良が要望されてきた。
〈考案の目的〉 本考案はかかる要望にこたえてなされたもので
あり、シルク感覚を損なうことなく、ふくらみ、
柔軟性、温緩味などを巧みに表現し得る所謂シル
クウール調の従来にない新規な外観と風合を有す
る交織織物を得ることを目的とするものである。
〈考案の構成〉 即ち、本考案は、経糸又は緯糸の一方に、マル
チフイラメント糸よりなる芯糸に該芯糸より糸長
の長い熱可塑性マルチフイラメント捲縮糸が実質
的に無撚状に捲回された複合糸を、他方に熱水収
縮差率Xが次式(1)を満足するフイラメントが混在
する異収縮混繊糸を用いてなることを特徴とする
シルクウール調交織織物である。
X=≧5 (1) ただし、X=LD−LC/LD×100(%) LC;98℃の熱水で30分間自由収縮させた後の
異収縮混繊糸の単位長当たりの高収縮フイラメン
ト束の糸長 LD;98℃の熱水で30分間自由収縮させた後の
異収縮混繊糸の単位長当たりの低収縮フイラメン
ト束の糸長 以下、本考案を更に詳細に説明する。
まず本考案においては経糸又は緯糸の一方にマ
ルチフイラメント糸からなる芯糸に該芯糸より糸
長の長い熱可塑性マルチフイラメント捲縮糸が実
質的に無撚状に捲回された複合糸が用いられる。
ここで実質的に無撚状に捲回されるとは、捲回
糸が芯糸に完全捲回されることなく、S,Z方向
に交互反転状に捲付いていることを云う。このよ
うに複合糸は基本的には反転部を有しているため
捲付状態がルーズであり、捲回糸が外層部に配置
されてアーチ状のループを形成しているので、ふ
くらみ、柔軟性、ウール様のヌメリ感を強調する
ことができる。
第3図は、かかる複合糸の一例を示し、複合糸
は芯糸Aの回りに芯糸より糸長の長い熱可塑性マ
ルチフイラメント捲縮糸Bが交互反転状に捲付い
て構成されている。
このような複合糸を得るには例えばフイード率
を変えて同時仮撚加工する方法等により得られ
る。
なお、複合糸に芯糸Aと熱可塑性マルチフイラ
メント捲縮糸Bとを空気処理により交絡させた複
合糸を用いると、撚糸工程および製織工程等にお
ける摩擦に対し、熱可塑性マルチフイラメント捲
縮糸Bのズレを防止する効果と空気処理で発生す
るループおよび交絡部と非交絡部により織物表面
により一層のナチユラルな表面効果を付与するこ
とができる。この場合、前記空気処理はシルクウ
ール調の風合、外観を損わない程度に処理条件を
設定することは云うまでもない。
次に本考案では経糸または緯糸の他方には、異
収縮混繊糸が用いられる。該糸条の熱水収縮差率
Xは X=LD−LC/LD×100(%) であり、LCは98℃の熱水で30分間自由収縮させ
た後の異収縮混繊糸の単位長当りの高収縮フイラ
メント束の糸長、LDは98℃の熱水で30分間自由
収縮させた後の異収縮混繊糸の単位長当りの低収
縮フイラメント束の糸長である。
この場合、熱水収縮差率Xが5%未満では、経
緯糸共に異収縮混繊糸を用いる場合はともかく、
本考案においては一方に芯糸と熱可塑性マルチフ
イラメント捲縮糸との糸長差によるふくらみを有
する芯鞘2層構造の複合糸を用いるため精練、リ
ラツクス工程等において異収縮混繊糸の収縮が阻
害される結果、異収縮の効果が発揮されず、目的
とする風合と外観が得られないので好ましくな
い。第2図はかかる異収縮混繊糸の一例を熱水処
理後の状態で示したものであり、高収縮フイラメ
ント束を芯部とし、その周りに低収縮フイラメン
ト束が捲付いて構成されている。このような異収
縮混繊糸を得るには、組成、粘度あるいは熱履歴
等の異なる2種のフイラメントを紡糸混繊する方
法または延伸混繊する方法等によつて得られる。
上記複合糸と異収縮混繊糸とからなる本考案織
物がシルクウール調の外観と風合を発現するには
上述の如く複合糸の芯糸と熱可塑性マルチフイラ
メント捲縮糸間に糸長差を有し、かつ異収縮混繊
糸が5%以上の熱水収縮差率Xを有することが必
要であるが、複合糸の糸長差率Yと異収縮混繊糸
の熱水収縮差率Xとが次式X−5<X+5を満足
することが効果上好ましい。ただし糸長差率Yは Y=LB−LA/LB×100(%) であり、LAは複合糸単位長当たりの芯糸の糸長、
LBは複合糸単位長当りの熱可塑性マルチフイラ
メント捲縮糸の糸長である。
この場合、X−5>Yではシルク調が強調され
る。即ち、精練、リラツクスなどの染色工程で異
収縮混繊糸は異収縮差の発現が大となり、ふくら
みは大きくなつて外観斑も強調されるが他方に用
いる複合糸が異収縮混繊糸の収縮に阻害されウー
ル調のヌメリ感及びナチユラルな外観斑がうすれ
シルク風合に近い織物となる。一方、Y>X+5
となると複合糸のふくらみが大きくウール調のヌ
メリ感が強調されるためさらさらしたシルクの感
触がうすれウールに近い織物となる。
上記の複合糸と異収縮混繊糸はこれらを公知の
手法に従つて製織し、精練した後、染色仕上加工
を行つて本考案織物とする。
製織に際しては経糸または緯糸全部に複合糸ま
たは異収縮混繊糸を用いることが好ましいが、本
考案の目的を逸脱しない範囲で一部に他の糸を用
いることもできる。第1図は本考案織物の1実施
態様を示し、同図においては経糸Hに異収縮混繊
糸を緯糸Iに複合糸を用いた態様を示している。
本考案で用いられるマルチフイラメント糸とし
ては、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリアク
リルニトリル系、ポリビニルアルコール系等の合
成繊維、レーヨン、キユプラ等のセルロース系再
生繊維等が挙げられる。
〈実施例〉 以下、本考案を実施例により具体的に説明する
実施例 熱水収縮率が14%のポリエステルマルチフイラ
メント糸50d/18fと熱水収縮率が5%のポリエス
テルマルチフイラメント糸50d/18fとを延伸工程
で混繊した異収縮混繊糸(熱水収縮差率9.5%)
を経糸に用い、他方仮撚加工時のフイード送り量
をポリエステルマルチフイラメント糸75d/36fの
1に対しポリエステルマルチフイラメント糸
75d/24fを1.06として同時仮撚加工した後、流体
噴射撹乱ノズルによりエアージエツト加工を施し
て表面にループ、たるみを有する複合糸を緯糸に
用い、経密度92本/in,緯密度82本/inで平組織
に織成し、精練した後、染色仕上加工を行い本考
案織物を得た。得られた織物はウールの如きヌメ
リ感とさらさらしたシルクの感触に加え、あたか
もシルクテープルとウールが混紡された如き外観
斑を有するざん新なシルクウール調の織物であつ
た。
〈考案の効果〉 以上述べた如く本考案織物は経糸又は緯糸の一
方に糸長差を有する芯鞘2層構造の複合糸を用
い、他方に熱水収縮差率が5%以上の異収縮混繊
糸を用いて両糸を織物上で交差せしめたものであ
るから、染色加工段階で経糸、緯糸両糸の有する
特性を織物布帛上に有効に具現することができ
る。即ち本考案織物は複合糸の有する糸長差と異
収縮混繊糸の異収縮特性とが相俟つて糸条構造が
複雑微妙に変化し、相乗的にふくらみが増大する
と共にウール特有のヌメリが強調されるのみなら
ず、複合糸の熱可塑性マルチフイラメント捲縮糸
の捲縮と異収縮混繊糸の低収縮フイラメント束の
たるみが複合されて絹特有のさらさらした触感が
付与され、更に複合糸の糸長差と異収縮混繊糸の
異収縮差が融合し、縦方向、横方向にナチユラル
な外観を与え、あたかもシルクステープルとウー
ルが混紡された如き外観を呈する新規なシルクウ
ール調の織物である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案織物の一部拡大概略図、第2図
は本考案における異収縮混繊糸の熱水処理後の側
面概略図、第3図は本考案における複合糸の側面
慨略図である。 A……芯糸、B……熱可塑性マルチフイラメン
ト捲縮糸、C……高収縮フイラメント束、D……
低収縮フイラメント束、H……経糸、I……緯
糸。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 経糸又は緯糸の一方にマルチフイラメント糸
    からなる芯糸に該芯糸より糸長の長い熱可塑性
    マルチフイラメント捲縮糸が実質的に無撚状に
    捲回された複合糸を、他方に熱水収縮差率Xが
    次式(1)を満足するフイラメントが混在する異収
    縮混繊糸を用いてなることを特徴とするシルク
    ウール調交織織物。 X≧5 (1) ただし、X=LD−LC/LD×100(%) LC;98℃の熱水で30分間自由収縮させた後
    の異収縮混繊糸の単位長当たりの高収縮フイラ
    ラメント束の糸長 LD;98℃の熱水で30分間自由収縮させた後
    の異収縮混繊糸の単位長当たりの低収縮フイラ
    ラメント束の糸長 (2) 複合糸の芯糸と熱可塑性マルチフイラメント
    捲縮糸との糸長差率Yと異収縮混繊糸の熱水収
    縮差率Xとが次式(2)を満足するものである実用
    新案登録請求の範囲第1項記載のシルクウール
    調交織織物。 X−5<Y<X+5 (2) ただし、Y=LB−LA/LB×100(%) LA;複合糸単位長当たりの芯糸の糸長 LB;複合糸単位長当たりの熱可塑性マルチ
    フイラメント捲縮糸の糸長 (3) 複合糸の芯糸と熱可塑性マルチフイラメント
    捲縮糸が流体処理により交絡されたものである
    実用新案登録請求の範囲第1項または第2項記
    載のシルクウール調交織織物。
JP1984071770U 1984-05-15 1984-05-15 シルクウ−ル調交織織物 Granted JPS60185674U (ja)

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JPS60185674U JPS60185674U (ja) 1985-12-09
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