JP2883232B2 - 水田作業車輌における制御装置 - Google Patents

水田作業車輌における制御装置

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JP2883232B2
JP2883232B2 JP27718091A JP27718091A JP2883232B2 JP 2883232 B2 JP2883232 B2 JP 2883232B2 JP 27718091 A JP27718091 A JP 27718091A JP 27718091 A JP27718091 A JP 27718091A JP 2883232 B2 JP2883232 B2 JP 2883232B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用田植機等の水田作
業車輌に係り、詳しくは植付部等の作業部を昇降制御す
ると共に作業クラッチを断接制御する制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、乗用田植機は、手動操作位置及
び自動位置に操作し得る操作レバーを備えており、該操
作レバーの手動操作位置での操作にて植付部を昇降制御
し、また該操作レバーの自動位置にて、植付(作業)ク
ラッチを接続して植付部を作動すると共に、該植付部
を、フロートに作用する土圧を感知して適正植付位置に
なるように自動昇降制御する。
【0003】そして、従来、例えば実開昭62−178
818号公報に示すように、本出願人は、規制面及びク
ラッチ操作面を有するカム板からなる制御部材に上記操
作レバーを連結し、更に該制御部を、連牽ロッド及びア
ーム等からなる連牽部材を介して植付部昇降用の油圧制
御バルブに連結した乗用田植機における制御装置を提案
した。該制御装置は、操作レバーを自動位置に操作した
状態にあっては、制御部材のクラッチ操作面が植付クラ
ッチを接続位置に操作すると共に、規制面に、スプリン
グにより付勢されているローラが嵌入することに基づき
該位置に保持され、更に連牽ロッドに形成した長孔から
なる融通機構に基づき、油圧制御バルブの移動を許容し
て、フロートの上下動により該油圧制御バルブを操作す
る。また、操作レバーを上げ及び固定の手動操作位置に
操作すると、制御部材のクラッチ操作面が植付クラッチ
を切断位置に操作すると共に、規制面にて該位置に保持
し、更に連牽部材を介して油圧制御バルブをそれぞれ上
げ位置及び固定位置に操作する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した制御
装置は、制御部材(カム板)と油圧制御バルブの操作部
分とが離れて配置され、その間をロッド及びアーム等か
らなる連牽部材を介して連結しているので、使用により
該連牽部材のガタが増加して、例えば操作レバーの固定
位置と油圧制御バルブの固定位置との間にズレを生じる
等により植付部の昇降作動不良を生ずることがある。
【0005】また、自動昇降制御時において、油圧制御
バルブの自動移動を許容する融通機構が、連牽ロッドに
形成した長孔からなるため、充分に長く形成することが
できず、フロート上下による自動昇降制御範囲が規制さ
れて、自動昇降制御の応答性を高く設定することの妨げ
となっている。
【0006】更に、油圧制御バルブと制御部材とが上下
に所定量離れて配置されているため、省スペース性に欠
き、特に小型の田植機に適用する場合に支障をきたす虞
れがある。
【0007】そこで、本発明は、制御部材を油圧制御バ
ルブとラップして配置すると共に、制御部材から油圧制
御バルブを直接操作し得るように構成し、もって上述課
題を解消した作業車輌における制御装置を提供すること
を目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述事情に鑑
みなされたものであって、走行機体(5)に作業部(1
0)を油圧シリンダ装置(16)にて昇降支持すると共
に、該作業部を作業クラッチ(36)を介して駆動し、
更に前記油圧シリンダ装置を制御する油圧制御バルブ
(23)及び前記作業クラッチを1本の操作レバー(2
0)にて操作してなる作業車輌(1)において、前記走
行機体(5)に、平板状の制御部材(22)を前記油圧
制御バルブ(23)と側面視にてラップする位置にて枢
支し、前記油圧制御バルブの操作部材(25)に、係合
部材(25a)を突出して固設し、前記制御部材(2
5)が、前記操作レバー(20)を連結する連結部(2
2a)と、前記作業クラッチに連係して該クラッチを断
・接操作するクラッチ操作部(22b)と、前記係合部
材(25a)に対して当接及び離間して前記油圧制御バ
ルブ(23)を操作すると共に該油圧制御バルブの所定
移動を許容する油圧操作部(22c)と、を備え、前記
クラッチ操作部(22b)が前記作業クラッチ(36)
を接続する位置にては、前記油圧操作部(22c)が前
記油圧制御バルブの所定移動を許容し、かつ前記クラッ
チ操作部(22b)が前記作業クラッチ(36)を切断
した所定位置にて、前記油圧操作部(22b)が前記係
合部材(25a)に当接するように構成してなる、こと
を特徴とする。
【0009】
【作用】以上構成に基づき、操作レバー(22)を上げ
(U)、固定(N)、(自動)下げ(D)及び自動
(A)の各位置に操作すると、制御部材(22)が操作
レバー(20)の各位置に応じて回動する。制御部材
(22)の自動位置(A)にあっては、クラッチ操作部
(22b)が作業クラッチ(36)を接続するように操
作すると共に、バルブ操作部材(25)に固設された係
合部材(25a)が油圧操作部(22c,f1 )から離
間した位置となる。従って、バルブ操作部材(25)
は、フロート(14)等の上下動に基づき自動操作さ
れ、作業部(10)は自動的に昇降制御される。
【0010】また、制御部材(22)の上げ(U)及び
固定位置(N)にあっては、クラッチ操作部(22b)
が作業クラッチ(36)を切断するように操作すると共
に、係合部材(25a)が油圧操作部(22c,f1
に当接して、バルブ操作部材(25)はそれぞれ対応す
る位置に直接操作される。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
油圧制御バルブ(23)は、バルブ操作部材(25)に
固設された係合部材(25a)が制御部材(22)の油
圧操作部(22b,f1 )に当接することにより直接制
御されるので、ガタを生ずることがなく、作業部(1
0)を素早く昇降制御できると共に、長期間の使用によ
っても操作レバー(20)と油圧制御バルブ(23)の
操作位置がズレることはなく、常に安定した確実な昇降
作動を行うことができる。
【0012】また、平板状の制御部材(22)に、バル
ブ操作部材(25)の係合部材(25a)を当接又は離
間する油圧操作部(22b,f1 )を形成したので、油
圧制御バルブ(23)の移動を許容する融通部分(f)
を大きくとることができ、油圧制御バルブ(23)の自
動制御範囲を大きく設定することが可能となって、素早
くかつ確実な自動昇降制御を行うことができる。
【0013】更に、制御部材(22)は、油圧制御バル
ブ(23)に側面視ラップして配置されるので、省スペ
ース性特に上下方向の省スペース性が向上し、小型の作
業車輌(1)にも容易に適用することが可能となる。
【0014】なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照
するためのものであるが、何等本発明の構成を限定する
ものではない。
【0015】
【実施例】以下、図面に沿って、本発明の実施例につい
て説明する。
【0016】乗用田植機1は、図1に示すように、前輪
2及び後輪3により支持されている走行機体5を有して
おり、該走行機体5にはその前端部分にエンジン6が搭
載されていると共に、後部分にシート7を有する運転席
9が配設されている。更に、走行機体5の後方にはリン
ク8a,8bを介して植付部10が昇降自在に支持され
ており、該植付部10には多数のプランタ11…、フロ
ート14及び苗のせ台12が備えられている。また、走
行機体5における後端部分と上リンク8aに固設された
ブラケット15との間には油圧シリンダ装置16が配設
されており、後述する油圧制御バルブによる油圧シリン
ダ装置16の伸縮に基づき、植付部10が昇降作動す
る。また、植付部10の左右には線引きマーカ171
172 が起倒自在に配設されている(図13、図14参
照)。
【0017】そして、図2ないし図4に詳示するよう
に、運転席9にはそのシート7側方に植付部昇降操作レ
バー20が配設されており、該操作レバーはシート側方
のガイドプレート19に形成されたガイド溝19aに案
内されている。また、前記機体5を構成するフレーム5
aに立設されたシート支柱5bにはブラケットを介して
正面視L字形のプレート21が固定されており、該プレ
ート21の上板の下方で側板の内方、即ち該プレート2
1のL字内方には油圧制御バルブ23が配置されてお
り、該バルブ23の操作軸23aはプレート21の側板
外方に延び、そこでバルブ操作板25が固定されてい
る。一方、プレート21の側板には支軸26にて制御部
材を構成するカム板22が回転自在に支持されており、
該カム板22の本体に直角方向に折曲されたラグ22a
にピン27を介して前記操作レバー20が回転自在に支
持されている。従って、操作レバー20は、支軸26に
よりカム板22と一体に機体前後方向に回動自在に支持
されると共に、ピン27にて左右方向に揺動自在に支持
される。また、カム板22と油圧制御バルブ23及びバ
ルブ操作板25とは側面視においてラップするように配
置されている。
【0018】そして、図4及び図5に示すように、平板
状のカム板22は、前記ラグ22aからなる操作レバー
連結部、植付クラッチ操作部22b、油圧制御部22c
及び支軸26を中心とする円弧状の長孔22dからなる
オートリターン操作部を備えている。植付クラッチ操作
部22bは、カムアーム30先端に回転自在に支持され
ているローラ31に当接するカム面からなり、該ローラ
が嵌入する大凹部a、該大凹部から小凸部bを経てラン
ド部cに形成された小凹部c1 及び該ランド部cの端に
形成された凹部c2 を有する。また、油圧制御部22c
は、バルブ操作板25に植設されたピン25aを受け入
れる凹部fからなり、該凹部内にてピン25aの移動を
許容して融通機構(自動範囲)を構成すると共に、凹部
の1側面f1 にピン25aを当接して一体に移動する
(手動範囲)。
【0019】なお、油圧制御バルブ23の操作軸23a
に固設されているバルブ操作板25は、該操作板に植設
されたピン25aがカム板22の油圧制御部22cによ
り直接操作され、従ってカム板22により直接的に油圧
制御バルブ23が制御されて、応答性の高い植付部10
の昇降制御が行え得ると共に、融通機構を構成する凹部
fは、カム板22に直接形成されて、その融通幅を必要
に応じて大きく設定することができ、油圧制御バルブ2
3の自動範囲を大きく設定して、素早い昇降自動制御が
可能となる。
【0020】一方、前記プレート21の側板には支軸3
2により前記アーム30が回転自在に支持されており、
該アーム30の他端は、長孔33aを有するロッド33
及びスプリング35を介して植付クラッチアーム36に
連結しており、該アーム36は植付クラッチを操作す
る。更に、前記スプリング35は、クラッチの内蔵スプ
リングに抗して植付クラッチを操作すると共に、その反
作用がロッド33及びアーム30を介してローラ31か
らカム板22のクラッチ操作部22bに作用する。従っ
て、該クラッチ操作部22bは、植付クラッチ36の操
作を行うと共に、スプリング35にて付勢されているロ
ーラ31が圧接することにより該カム板22を所定位置
に保持する位置決め機構を兼用している。また、カム板
22は、クラッチ操作部22bがクラッチの操作カム面
の外、位置保持用の規制面をも兼用しているので、コン
パクトに構成できると共に、規制面部分を他の機能に割
り当てることができ、油圧制御等の機能を充実すること
ができる。
【0021】また、前記バルブ操作軸23aには側面視
逆L字状のフロート連動用アーム36が回転自在に支持
されており、該アーム36の先端は、図2及び図3に示
すように、プレート37及びアーム39更に感知ロッド
40及びリンク41を介してフロート14の先端部分に
連結している。一方、カム板25にはその内方に突出し
て連係ピン25bが植設されており、該ピン25bは前
記アーム36に当接・連動し得る。また、該ピンはカム
板25の外方に貫通して突出しており、該ピン25b′
と前記アーム39に植設されたピン42との間にスプリ
ング43が張設されて、前記ピン25bをアーム36に
当接・連動するように付勢している。また、プレート2
1とピン42との間に他のスプリング45が張設されて
おり、該スプリング45はフロート14を田面に向けて
押圧・付勢する。一方、プレート21には油圧感度調節
レバー46が機体前後方向に回動自在に支持されてお
り、該レバー46はガイドプレート19の感度調節用ガ
イド溝19bに案内されてシート側方に延びている。該
感度調節レバー46はボーデンワイヤ47を介してリン
ク41に設けられたリンク長さ調節装置49に連結して
おり(図2参照)、該調節レバー46を操作することに
より、フロート14の前傾角度を操作して、フロートに
作用する土圧の感知感度を調節し得る。なお、図4にお
ける48,48はピン42に当接して、フロート14の
移動量を規制するストッパである。
【0022】また、プレート21には斜め後下方に突出
してプレート50が固設されており、該プレート50の
先端は折曲されて、該折曲部50aにボルト51が摺動
自在に嵌挿している。該ボルト51の頭部と折曲部50
aとの間にはスプリング52が縮設されており、かつボ
ルト51の折曲部内側にはオートリターン用ロッド52
が固定されていると共にナット51cが螺合されて、ボ
ルト51の突出量が調節自在に規制されている。更に、
ロッド52の他端に固定されているピン53が前記オー
トリターン用長孔22dに嵌挿しており、カム板22の
所定回動を許容すると共に、ロッド52の移動によりカ
ム板22を所定位置即ち上昇位置から固定位置に強制移
動し得る。また、植付部10を支持している昇降リンク
の下リンク8bにはラグ8cが固設されており(図3、
図8参照)、植付部10の所定上昇位置にて該ラグ8c
がオートリターン用のボルト51に当接して植付部10
の上昇に伴いロッド52を移動する。また、図4に示す
ように、操作レバー20とプレート21に固定されてい
るピン54との間にスプリング55が張設されており、
前記オートリターンに際して、操作レバー20がガイド
溝19aの斜め側面hに沿って上昇位置から固定位置に
案内されるように構成されている。なお、図中56は、
バルブ操作板25を固定位置に保持するためのフックレ
バーである。
【0023】一方、図9及び図10に示すように、前記
操作レバー20は枢支ピン27より更に横方向(機体内
方向)に延びており、該延長部20aの先端には縦方向
に延びる短かいピン20bが固定されている。また、プ
レート21の上板上にはマーカー切換え装置を構成する
マーカ切換えレバー57がピン59を中心に水平面にて
揺動自在に支持されている。該マーカ切換えレバー57
はピン59を挟んだ左右に該ピン59を中心とする円弧
からなる長孔59a,59bが形成されており、更に調
整ボルト60,60にて固定されているキャップ57′
との間で係合孔57cが形成されている。該係合孔57
cには前記操作レバーがガイド溝19aの自動(作業)
位置Aにある状態にて、前記縦ピン20bが係合するよ
うに設定されている。
【0024】そして、プレート21の上板に切起された
ラグ21cには支軸61が水平横方向に支持されてお
り、該支軸61には左右マーカ保持手段を構成するマー
カストッパ621 ,622 が前後方向に平行にて回動自
在に支持されている。これら左右マーカストッパ62
1 ,622 は同じ形状からなり、かつ上方向を向いて並
んで配置されていると共に、それぞれ支軸61を中心と
する半円状のストッパカム面63aを有する突起部材6
3がボルトにより固定され、かつつる巻スプリング65
により図10の反時計方向に付勢されている。そして、
これらマーカストッパ621 ,622 にはそれぞれ連結
ロッド661 ,662 が連結されており、これら連結ロ
ッドの先端66a,66aは折曲されて、前記マーカ切
換えレバーの左右長孔59a,59bに嵌挿している。
なお、連結ロッド661 ,662 の中間部にはそれぞれ
ストッパカラー66b,66bが固定されており、左右
マーカストッパ621 ,622 を所定起立位置に保持す
ると共に、マーカ切換えレバー57の中立位置において
ロッド先端66aを長孔59a,59bの一端部に位置
する。更に、前記つる巻スプリング65,65に基づく
付勢力は、ロッド661,662 及び切換えレバー57
を介して操作レバー20に作用し、該レバーを中立位置
nに付勢している。
【0025】また、シート支柱5bの上端部には水平方
向に延びる支軸67が設けられており、該支軸にて2枚
のマーカ駆動アーム691 ,692 が前後方向に平行に
て回動自在に支持されている。これらマーカ駆動アーム
は板状の同じ形状からなり、その先端に前記カム面63
aに係合し得るローラ70がピン69aにて回転自在に
支持されており、かつその突出部にそれぞれマーカ連結
用ワイヤ711 ,712 が連結され、更に基部に当接部
69bが構成されている。また、植付部昇降用リンク8
aの基部にはマーカ復帰アーム72が一体に固設されて
おり、該アーム72先端部に設けられたローラ72aは
左右マーカ駆動アーム691 ,692 の当接部69bに
当接して、これらアームを一体に回動し得る。そして、
図13及び図14に示すように、左右マーカ連結用ワイ
ヤ711 ,712はそれぞれ左右マーカ171 ,172
に連結しており、かつこれらマーカはスプリングにて左
右に倒伏する作業位置に付勢されていると共に、ワイヤ
711 ,712 の引張り作用により起立する非作業位置
に切換えられる。
【0026】ついで、本実施例の作用について説明す
る。
【0027】乗用田植機1を植付け作業するには、オペ
レータはシート7に座った状態で操作レバー20を自動
(作業)位置Aに操作する。この状態では、図5に示す
ように、カム板22は操作レバー20と一体に回動し
て、大凹部aにカムアーム30のローラ31が嵌入する
と共に、融通機構を構成する凹部f内にバルブ操作板2
5のピン25aが位置する。すると、カムアーム30は
ロッド33を介してスプリング35を緩める方向に回動
し、これにより植付クラッチアーム36が回動して植付
クラッチがその内蔵スプリングにより接続する。また、
ピン25aが凹部fの両側面に当接しない融通位置にあ
って、バルブ操作板25はカム板22に拘束されること
なく自由に回動し得る。この状態にあっては、フロート
14の土圧感知に基づく上下動が、リンク41、感知ロ
ッド40、アーム39及びプレート37を介してフロー
ト連動アーム36に伝動され、更にスプリング43に基
づき該アーム36の一側に当接しているピン25bを介
してバルブ操作板25に伝達される。
【0028】従って、走行機体5が沈下してフロート1
4に作用する土圧が高まり、フロート14の前部がスプ
リング45に抗して上方に移動すると、バルブ操作板2
5は油圧制御バルブ23を自動範囲のアンダーラップそ
して上昇位置に操作し、油圧シリンダ装置16に油圧を
供給して植付部10を上昇する。また反対に、フロート
14の前部が下方に移動すると、バルブ操作板25はバ
ルブ23を自動範囲のアンダーラップそして手動範囲と
共通の下降位置に操作し、油圧シリンダ装置16の油圧
をドレーンして植付部10を下降する。そして、フロー
ト14が所定中立状態になると、バルブ23は自動範囲
の中立位置になり、植付部10をその位置に保持する。
従って、乗用田植機1は、植付部10が田面上に下降
し、かつフロート14に作用する土圧に基づき所定作業
位置に自動制御される状態において、植付クラッチが接
続して植付部10が駆動し、即ち苗のせ台12が左右往
復動すると共にプランタ11が回動して、苗が一定深さ
にて田面に植えられる。
【0029】なおこの際、カム板22は、ローラ31が
大凹部aに嵌入していることにより、該自動位置Aに保
持されており、従って該カム板22と一体の操作レバー
20も自動位置に保持される。また、操作レバー20
を、中立位置方向から該自動位置Aに操作する際、ロー
ラ31は、ランド部cから小凸部bを経て大凹部aに嵌
入するが、この際、小凸部bに基づきスプリング35が
一旦引き伸ばされ、ついでスプリング35が一気に縮む
ため、植付クラッチの操作が勢いづけられて確実に接続
作動させる。特に、カムレバー30から植付クラッチア
ーム36にワイヤを介して連結すると、該ワイヤの摩擦
に拘りなく、植付クラッチを確実に作動することができ
る。
【0030】ついで、図6に示すように、操作レバー2
0を下げ位置Dに操作すると、カム板22も一体に回動
する。この状態では、カムアーム30のローラ31はラ
ンド部cの小凹部c1 に位置し、またバルブ操作板25
のピン25aは依然として融通凹部f内に位置してい
る。すると、カムアーム30は時計方向に回転して、ロ
ッド33を介してスプリング35を伸長し、かつ該スプ
リングの付勢力は植付クラッチ内蔵スプリングに打勝っ
て植付クラッチアーム36を回動し、該クラッチを切作
動する。また、バルブ操作板25は、自動(作業)位置
Aと同様に、自由に動き得る位置にあり、植付部10は
フロート14が田面に着地している下降位置にある。
【0031】またこの際、前記スプリング35の付勢力
は、反作用としてカムアーム30に作用し、ローラ31
を小凹部c1 に押付ける。これにより、カム板22は該
下降位置に保持され、また該カム板と一体に、操作レバ
ー20及びバルブ操作板25も該位置に保持される。ま
た、ローラ31がランド部cの小凹部c1 に乗り上げる
際、小凸部bを越えるが、この際、カムアーム30のオ
ーバストロークによりスプリング35が一旦大きく伸長
し、これによるスプリング35の大きな荷重により植付
クラッチを確実に切作動することができる。従って、こ
の状態(下げ位置D)にあっては、植付部10は所定下
降(自動)状態にあるが、植付クラッチは切断されてい
る。
【0032】また、図7に示すように、操作レバー20
を固定(中立)位置Nに操作すると、カム板22も一体
に回動する。この状態にあっては、カムアーム30のロ
ーラ31はカム板22のランド部cの上にあって、植付
クラッチ(アーム)36は切状態にあり、かつ凹部fの
一側面f1 がバルブ操作板25のピン25aに当接し
て、該操作板25を一体に回動し、バルブ操作軸23a
を介して油圧制御バルブ23を手動操作範囲の中立位置
に回動する。すると、該バルブ23は油圧の給排を停止
して油圧シリンダ装置16を停止する。一般に、該固定
位置Nは植付部10の上昇状態にて操作され、従って植
付部のフロート14は垂れ下がった状態にあるが、感知
ロッド40及びアーム39を介して伝達される該フロー
トの垂れ下り量は、アーム39に固定されたピン42
が、シート支柱5bに固定されたストッパ48に当接す
ることにより規制されている。
【0033】また、乗用田植機1を路上走行する等で、
確実に中立位置Nに保持する場合は、操作レバー20の
中立状態で、フックレバー56を図7の実線位置から鎖
線位置に倒す。すると、該フック56と一体にプレート
56aが回動し、バルブ操作板25の一側面に当接す
る。この状態にあっては、バルブ操作板25はその時計
方向の回転はピン25aがカム板22の側面f1 に当接
して規制され、かつ反時計方向の回転はプレート56a
により規制され、バルブ操作板25は中立位置Nに確実
に保持される。
【0034】また、図8に示すように、操作レバー20
を上昇位置Uに操作すると、カム板22も一体に回動す
る。この状態にあっては、カム板の凹部c2 にローラ3
1が嵌入すると共に、スプリング43に基づき凹部fの
一側面f1 にピン25aが当接した状態にあって、カム
板22と一体にカム操作板25を回動して、油圧制御バ
ルブ23を手動範囲の上昇位置に回動・操作する。従っ
て、油圧制御バルブ23は油圧を油圧シリンダ装置16
に供給して植付部10を上昇する。またこの際、カムア
ーム30はローラ31が凹部c2 に嵌入しても、該凹部
2 は支軸26から遠い位置にあって、スプリング35
を伸長状態に保持しており、植付クラッチ(アーム)3
6を切位置に維持すると共に、該スプリング35の反作
用力に基づくローラ31の押付力が凹部c2 に作用し
て、カム板22、従ってそれと一体の油圧制御バルブ2
3及び操作レバー20を該上昇位置に保持する。なおこ
の際、フロート14は植付部10の上昇に伴い垂れ下が
るが、該垂れ下り量はスプリング45に基づきピン42
がストッパ48に当接することにより規制され、かつプ
レート37を介してアーム36が所定位置に残置された
状態で、ピン25bが該アーム36から離れてカム板2
2により連動される。
【0035】そして、植付部10の上昇に伴いリンク8
bが所定量上方向に回動すると、ラグ8cがオートリタ
ーン用ボルト51に当接する。更に、リンク8bの回動
に伴い、ボルト51はスプリング52に抗して移動し、
ロッド52を介してその先端のピン53が長孔22dの
端に当接してカム板22を時計方向に回動する。する
と、前述したローラ31が凹部c2 に嵌入することによ
る位置決め保持が外れ、リンク8bの上昇回動によりカ
ム板22が回動し、これと一体に操作レバー20が回動
する。この際、操作レバー20がピン27により横方向
に回動自在に支持されていること及びスプリング55の
付勢力により、レバー20はガイド溝19aの斜め側面
h(図4参照)に沿って移動し、上げ位置Uから係合段
部となっている中立位置Nに移動し、該中立位置Nにて
停止する。これにより、乗用田植機1が枕地に至り、オ
ペレータが操作レバー20を上げ位置Uに操作して、植
付部10を上昇すると、植付部10が所定量上昇した状
態で、上述したオートリターン装置が機能して、中立位
置Nに自動的に戻され、植付部10は所定上昇位置に保
持される。
【0036】ついで、左右の線引きマーカ171 ,17
2 の切換え操作について説明する。乗用田植機の作業状
態にあっては、左右マーカ171 ,172 のいずれか一
方が倒伏状態の作業位置にあって、未植付け側の田面に
線を引く。この状態にあっては、倒伏側のマーカに連結
しているマーカ駆動アーム691 又は692 は、図10
に示すように、実線位置にあり、また起立状態にあるマ
ーカに連結しているマーカ駆動アーム692 又は691
は、そのローラ70がマーカストッパ622 又は621
の突起部材63のカム面63aに当接して鎖線状態に保
持されている。
【0037】そして、枕地に至り、図11に示すよう
に、操作レバー20を上げ位置Uに操作すると、前述し
たように植付部10が上昇して、リンク8aが実線で示
すように上方向に回動し、それと一体に回動するマーカ
復帰アーム72の先端に支持されたローラ72aが倒伏
側のマーカに連結している駆動アーム692 又は691
の当接部69bに当接して、該駆動アームを鎖線位置か
ら実線位置に回動し、その際、ローラ70がカムストッ
パ622 又は621 の突起部材63に当接して該カムス
トッパをつる巻ばね65に抗して回動し、該突起部材6
3を越えた時点でカムストッパがつる巻ばねにより所定
起立位置に復帰して、ストッパカム面63aがローラ7
0に係合することにより、マーカ駆動アーム692 又は
691 は実線位置に保持される。これにより、駆動アー
ム69はワイヤ712 又は711 を介してマーカ172
又は171 をその倒伏位置から起立位置に移動する。
【0038】そして、植付部10が所定上昇位置に至る
と、前述したオートリターン装置により操作レバー20
は上げ位置Uから固定位置Nに戻される。図12に示す
ように、固定位置N及び下げ位置Dにあって、植付部1
0が下降しても、操作レバー20先端の縦ピン20b
が、マーカ切換えレバー57の係合孔57cに係合する
ことはなく、左右マーカストッパ621 及び622は起
立位置にあって、かつ左右マーカ駆動アーム691 及び
692 はそのローラ70がストッパカム面63aに当接
した位置にあって、左右マーカ171 及び172 を起立
状態に保持している。
【0039】乗用田植機1が枕地での回行が終了して、
再び作業を開始する際、操作レバー20は、カム板22
の支軸26を中心に垂直平面にて回動されて自動位置A
に操作され、前述したように植付部10は田面上に下降
する。該操作レバー20の自動位置Aにあっては、図1
0に示すように、レバー先端の縦ピン20bがマーカ切
換えレバー57の係合孔57cに係合する。そしてこの
状態において、図9に示すように、操作レバー20を、
ガイド溝19aの自動位置Aにおいて左右方向に拡がる
横溝iに沿って、ピン27を中心に左右方向に回動する
と、略々直角に屈曲しているレバー20先端部分20a
に設けられた縦ピン20bは前後方向に揺動し、該縦ピ
ン20bに係合している切換えレバー57は、ピン59
を中心として水平面にて揺動する。
【0040】例えば、操作レバー20を図9において右
方向Rに回動すると、マーカ切換えレバー57は反時計
方向に回動し、長孔59aに係合しているロッド661
を介して右マーカストッパ621 をつる巻スプリング6
5に抗して回動し、ローラ70のストッパカム面63a
による掣肘を解除して右駆動アーム691 の回動を許容
する。すると、スプリングにより倒伏位置に付勢されて
いる右マーカ171 は倒伏して作業位置になる。なお、
切換えレバー57の反時計方向の回動によっては、ロッ
ド662のピン66aは長孔59bが遊動するだけで何
等作動せず、従って左マーカストッパ622 は起立位置
にあって、左駆動アーム692 はストッパ係合位置にあ
り、左マーカ172 は起立位置に保持されている。
【0041】また反対に、操作レバー20を図9におい
て左方向Lに回動すると、マーカ切換えレバー57はピ
ン59を中心に時計方向に回動し、ロッド622 が長孔
59bの端に当接して移動し、左マーカストッパ622
を回動する。これにより、左マーカ駆動アーム692
ストッパカム面63aによる掣肘が解除されて自由回動
し、左マーカ172 が作業位置になるように倒れる。そ
して、枕地に至って操作レバー20を上げ位置Uに操作
すると、前述したように、作業位置にあるマーカは起立
位置に復帰される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した乗用田植機を示す全体側面
図。
【図2】その操作装置全体部を示す側面図。
【図3】その平面図。
【図4】昇降用油圧及びクラッチの操作部分を示す平面
図。
【図5】その側面図で、植付作業状態を示す。
【図6】その側面図で、植付部下げ状態を示す。
【図7】その側面図で、植付部固定状態を示す。
【図8】その側面図で、植付部上げ状態を示す。
【図9】左右マーカの切換え操作部分を示す平面図。
【図10】その側面図で、植付作業状態を示す。
【図11】その側面図で、植付部上げ状態を示す。
【図12】その側面図で、植付部固定状態及び下げ状態
を示す。
【図13】マーカ操作装置の全体部を示す平面図。
【図14】その側面図。
【符号の説明】
1 作業車輌(乗用田植機) 5 走行機体 10 作業部(植付部) 14 フロート 16 油圧シリンダ装置 20 操作レバー 22 制御部材(カム板) 22a 連結部(ラグ) 22b クラッチ操作部 22c 油圧操作部 f 融通機構 f1 当接面(側面) 23 油圧制御バルブ 25 操作部材(バルブ操作板) 25a 係合部材(ピン) 36 作業(植付)クラッチ(アーム)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に作業部を油圧シリンダ装置に
    て昇降支持すると共に、該作業部を作業クラッチを介し
    て駆動し、更に前記油圧シリンダ装置を制御する油圧制
    御バルブ及び前記作業クラッチを1本の操作レバーにて
    操作してなる作業車輌において、 前記走行機体に、平板状の制御部材を前記油圧制御バル
    ブと側面視にてラップする位置にて枢支し、 前記油圧制御バルブの操作部材に、係合部材を突出して
    固設し、 前記制御部材が、前記操作レバーを連結する連結部と、
    前記作業クラッチに連係して該クラッチを断・接操作す
    るクラッチ操作部と、前記係合部材に対して当接及び離
    間して前記油圧制御バルブを操作すると共に該油圧制御
    バルブの所定移動を許容する油圧操作部と、を備え、 前記クラッチ操作部が前記作業クラッチを接続する位置
    にては、前記油圧操作部が前記油圧制御バルブの所定移
    動を許容し、かつ前記クラッチ操作部が前記作業クラッ
    チを切断した所定位置にて、前記油圧操作部が前記係合
    部材に当接するように構成してなる、 水田作業車輌における制御装置。
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