JP2882499B2

JP2882499B2 - プリンタ

Info

Publication number: JP2882499B2
Application number: JP34288291A
Authority: JP
Inventors: 英明西田; 強真田; 肇山本
Original assignee: Toshiba TEC Corp
Current assignee: Toshiba TEC Corp
Priority date: 1991-12-25
Filing date: 1991-12-25
Publication date: 1999-04-12
Anticipated expiration: 2014-04-12
Also published as: JPH05169761A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印字ヘッドを行方向に
移動させながら印字を行うプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】図５および図６に従来のプリンタの概略
構成を示す。これらの図において、２はプラテン，３は
キャリアである。キャリア３は、プラテン２の長手方向
（印字行方向である矢印Ｘ方向）に移動可能に設けられ
ている。このキャリア３には、印字ヘッド５がプラテン
２と対向するように装着されている。また、キャリア３
は、キャリアモータ（図示省略）等を有するキャリア送
り手段によって移動される構成とされている。

【０００３】また、６は、印字媒体送り手段で，主動ロ
ーラ６Ａおよび従動ローラ６Ｂとの協働により印字媒体
送り方向（矢印Ｙ方向）に印字媒体を送る構成とされて
いる。

【０００４】また、通常、プリンタには、印字ヘッド５
とプラテン２に送られてきた印字媒体とのギャップを調
整するギャップ調整手段（図示省略）が設けられてい
る。ギャップ調整手段は、印字ヘッド５とプラテン２と
の間隔を狭めて印字ヘッド５をプラテン２上の印字媒体
Ｐと接触させた後所定距離だけ当該ヘッド５を印字媒体
Ｐより離隔させることにより適正なギャップを得る構成
とされているのが一般的である。

【０００５】ところで、印字行方向に厚さが変化する印
字媒体Ｐ（例えば、開けられた通帳や並列された厚さの
異なる用紙）を取り扱うプリンタにおいては、当該厚さ
の変化に対応して印字媒体Ｐと印字ヘッド５とのギャッ
プを一定に保持するギャップ保持手段が設けられてい
る。

【０００６】このギャップ保持手段は、図６に示す如
く、印字媒体Ｐの厚さ変化に対応して高さが変化するガ
イドレール９と，このガイドレール９上を走行し得るよ
うに印字ヘッド５に回転支持されたローラ８とを含み構
成されている（なお、印字ヘッド５は、キャリア３に対
して上下動可能に装着されている。）。

【０００７】しかして、キャリア３をキャリア送り手段
を駆動させて印字行方向（Ｘ方向）に移動させると，印
字ヘッド５はローラ８とガイドレール９との協働により
印字媒体Ｐをなぞりつつキャリア３と同期移動して印字
を行う。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したプ
リンタにおいては、キャリア３の移動中に印字媒体Ｐの
厚さが急激に変化する位置（印字媒体の厚み変化位置）
で印字ヘッド５が印字媒体Ｐと引っ掛かって当該印字媒
体Ｐが破損したり位置ズレしたり，あるいはキャリアモ
ータが脱調したりして印字品質が極端に低下することが
ある。

【０００９】そこで、かかる印字品質の低下を防止する
ために、図７に示す如く，印字ヘッド５を印字媒体Ｐの
厚み変化位置を通過する際に当該印字媒体Ｐより離隔す
る方向（図中上方向）に退避させ，当該印字ヘッド５が
厚み変化位置を通過後キャリア３を停止してギャップ調
整し直すプリンタが開発されている。しかし、このよう
な構成では、印字ヘッド５を印字媒体Ｐに引っ掛けるこ
となく厚み変化位置を通過させることはできるが，厚み
変化位置を通過するごとにギャップ調整をし直さなけれ
ばならないために印字が遅くなり，現今の印字高速化に
対応できない。

【００１０】本発明の目的は、上記事情に鑑み、印字媒
体の破損等の印字品質の低下を引き起こすことなく高速
印字することができるプリンタを提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明に係るプリンタ
は、プラテンに対して印字媒体を送る印字媒体送り手段
と，前記プラテンに沿って印字行方向に移動可能に設け
られたキャリアと，このキャリアを往復移動させるため
のキャリア送り手段と，前記キャリアに前記プラテンと
対向するように装着された印字ヘッドと，この印字ヘッ
ドと前記プラテンとの間隔を増減して当該プラテンに送
られてきた印字媒体と前記印字ヘッドとのギャップを調
整するギャップ調整手段とを備えたプリンタにおいて、
印字行方向に厚みの差がある印字媒体の厚み変化位置を
認識する厚み変化位置認識手段と、前記プラテンより印
字媒体送り方向上流において印字媒体の厚みの相対的な
差を検出する相対厚差検出手段と、前記印字ヘッドが前
記印字媒体の厚み変化位置より印字行方向に所定距離だ
け離れた初期ギャップ調整位置に位置決めされるように
前記キャリア送り手段を駆動制御するギャップ調整用位
置決め手段と、前記印字ヘッドが前記印字媒体の厚み変
化位置を通過する際に前記初期ギャップ調整位置におい
て前記ギャップ調整手段によって設定されたギャップを
前記相対厚差検出手段により検出された相対厚差分だけ
増減されるように当該ギャップ調整手段を制御するギャ
ップ増減手段と、を備えたことを特徴とする。

【００１２】

【作用】本発明では、印字行方向に厚みの差がある印字
媒体を印字する場合には、厚み変化位置認識手段によっ
て印字媒体の厚み変化位置が認識される。次に、相対厚
差検出手段によって、プラテンより印字媒体送り方向上
流において印字媒体の厚みの相対的な差（相対厚差）が
検出される。また、ギャップ調整用位置決め手段とキャ
リア送り手段との協働によりキャリアが移動されて、印
字ヘッドが印字媒体の厚み変化位置より印字行方向に所
定距離だけ離れた初期ギャップ調整位置に位置決めされ
る。その状態で、ギャップ調整手段によって印字ヘッド
と印字媒体とのギャップが調整される。こうして、ギャ
ップ調整がされたところで、キャリアが印字行方向に移
動され印字ヘッドによってプラテン上の印字媒体に印字
がなされる。

【００１３】このキャリア移動中，印字ヘッドが印字媒
体の厚み変化位置を通過する際には、ギャップ増減手段
は、初期ギャップ調整位置においてギャップ調整手段に
よって設定されたギャップを相対厚差検出手段により検
出された相対厚差分だけ増減されるように当該ギャップ
調整手段を制御する。

【００１４】これにより、印字ヘッドが印字媒体の厚み
変化位置を通過する都度キャリアの移動を停止して一々
ギャップ調整をし直す必要はなくなり，高速印字が可能
となる。また、印字ヘッドが印字媒体の厚み変化位置を
通過する際は相対厚さだけギャップが増減されるので，
厚みが大である印字媒体部分から厚みが小さい印字媒体
部分へ移動する場合はもとより，逆の場合でも印字ヘッ
ドと印字媒体とが接触して当該媒体の破損等が生じるよ
うなことはない。

【００１５】したがって、印字媒体の破損等の印字品質
の低下を引き起こすことなく高速印字することができ
る。

【００１６】

【実施例】本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
本実施例に係るプリンタは、図１および図２に示す如
く，プラテン２，キャリア３，印字ヘッド５，ギャップ
調整手段，制御装置１０，厚み変化位置認識手段，相対
厚差検出手段３１，ギャップ調整用位置決め手段および
ギャップ増減手段を含み構成されている。なお、図５に
示した構成要素と同一のものについては同一の符号を付
し、その説明を省略もしくは簡略化する。

【００１７】ここで、ギャップ調整手段は、印字ヘッド
５とプラテン２との間隔を狭めて印字ヘッド５をプラテ
ン２上の印字媒体Ｐと接触させた後所定距離だけ当該ヘ
ッド５を印字媒体Ｐより離隔させることにより適正なギ
ャップを得る構成とされている。具体的には、ギャップ
調整手段は、印字ヘッド５をプラテン２に対して上下動
させるためのギャップモータ２９と，印字ヘッド５が印
字媒体Ｐと接触したことを検出するギャップセンサ２３
と，後述する制御装置１０のＣＰＵ１１等から構成され
ている。

【００１８】制御装置１０は、図２に示す如く，ＣＰＵ
１１，ＲＯＭ１２，ＲＡＭ１３，操作パネル１４，ホス
トプロセッサ２５の通信用インターフェース１５等から
形成されており、ＣＰＵ１１には印字ヘッド５駆動用の
ヘッドドライバ１６，主動ローラ６Ａ用モータ（ＬＦモ
ータ２７）を駆動するためのＬＦドライバ１７，キャリ
アモータ２８を駆動するためのＣＡドライバ１８，ギャ
ップモータ２９を駆動するためのギャップドライバ１
９，キャリア３のホームポジションを検出するホームポ
ジションセンサ２１，ギャップセンサ２３，後述する相
対厚差検出センサ３２等が接続されている。

【００１９】また、厚み変化位置認識手段は、印字行方
向に厚みの差がある印字媒体の厚み変化位置を認識する
手段である。本実施例においては、厚み変化位置認識手
段は、ＣＰＵ１１から構成されており，当該ＣＰＵ１１
はホストプロセッサ２５や操作パネル１４により設定さ
れた印字媒体の厚み変化位置（本実施例では位置Ｓ１）
を認識する（ＲＡＭ１３に記憶する。）。

【００２０】また、相対厚差検出手段は、プラテン２よ
り印字媒体送り方向（Ｙ方向）上流において印字媒体Ｐ
の厚みの相対的な差を検出する手段である。本実施例で
は、相対厚差検出手段は、相対厚差検出センサ３２，ス
リット３３，ローラアーム３４Ｌ，３４Ｒおよび従動ロ
ーラ３５Ｌ，３５Ｒを含み構成されている。

【００２１】ここで、ローラアーム３４Ｌ，３４Ｒは、
それぞれ支軸３９を介して別個独立して回動可能に設け
られており，各一端部には従動ローラ３５Ｌ，３５Ｒが
回転自在に取り付けられている。また、ローラアーム３
４Ｌの他端部には、相対厚差検出センサ（本実施例では
フォトセンサ）３２が装着されており，ローラアーム３
４Ｒの他端部には、相対厚差検出センサ３２用の被検知
体であるスリット３３が相対厚差検出センサ３２と相対
変位可能に装着されている。

【００２２】なお、ローラアーム３４Ｌ，３４Ｒは、従
動ローラ３５Ｌ，３５Ｒが主動ローラ６Ａに押圧される
ように図示しない付勢手段によって付勢されている。

【００２３】しかして、印字媒体Ｐが主動ローラ６Ａと
従動ローラ３５Ｌ，３５Ｒとの間に差し込まれると，当
該従動ローラ３５Ｌ，３５Ｒはそれぞれ対応する当該印
字媒体Ｐの厚み相当分だけ支軸３９を中心として別個独
立に回動する。そのため、相対厚差検出手段センサ３２
とスリット３３とは相対変位し，当該相対厚差検出セン
サ３２はスリット３３の相対位置を検出して検出信号を
出力する。ＣＰＵ１１は、これを受けてＲＯＭ１２内の
特定のプログラムに基づき印字媒体Ｐの厚みの相対的な
差を検出し，検出した相対厚差をＲＡＭ１３に記憶させ
る。

【００２４】さらに、ギャップ調整用位置決め手段は、
印字ヘッド５が印字媒体Ｐの厚み変化位置（Ｓ１）より
印字行方向に所定距離だけ離れた初期ギャップ調整位置
に位置決めされるようにキャリア送り手段（２８）を駆
動制御する手段である。本実施例では、ギャップ調整用
位置決め手段は、ＣＰＵ１１から構成されている。ま
た、初期ギャップ調整位置として、印字開始位置が選定
されている。

【００２５】さらにまた、ギャップ増減手段は、印字ヘ
ッド５が印字媒体Ｐの厚み変化位置（Ｓ１）を通過する
際に初期ギャップ調整位置においてギャップ調整手段に
よって設定されたギャップを相対厚差検出手段３１によ
り検出された相対厚差分だけ増減されるように当該ギャ
ップ調整手段を制御する手段である。本実施例では、Ｃ
ＰＵ１１から構成されており，当該ＣＰＵ１１は厚みが
小さい印字媒体部分から大きい部分へ移動する場合には
ギャップを相対厚差分だけ増大し，逆の場合には相対厚
差分だけ減少させる構成とされている。

【００２６】次に、本実施例の作用を図３に示すフロー
チャートに基づき説明する。ステップＳ１０において、
印字媒体Ｐの厚さ（印字媒体厚）が印字行方向（矢印Ｘ
方向）に変化があるか判定する。ＣＰＵ１１は、印字媒
体厚変化有りとする信号がホストプロセッサ２５から出
力されたり操作パネル１４から出力された場合には印字
媒体厚変化ありと判定してフラグを１とする（Ｘ＝
１）。なお、印字媒体厚変化なしの場合には、Ｘ＝０と
しステップＳＴ１８に進む（ＳＴ２２）。

【００２７】次に、ステップＳＴ１４において、ＣＰＵ
１１は、操作パネル１４またはホストプロセッサ２５を
介して設定された印字媒体Ｐの厚み変化位置（Ｓ１）を
認識する。また、プラテン２より印字媒体送り方向（Ｙ
方向）上流において印字媒体Ｐの厚みの相対的な差が相
対厚差検出手段３１によって検出される（ＳＴ１６）。
また、ＣＰＵ１１は、印字ヘッド５が印字媒体Ｐの厚み
変化位置（Ｓ１）より印字行方向に所定距離だけ離れた
初期ギャップ調整位置（印字開始位置）に位置決めされ
るようにキャリア送り手段のＣＡモータ２８を駆動制御
する（ＳＴ１８）。これにより、印字ヘッド５は、初期
ギャップ調整位置に位置決めされる。

【００２８】次に、その状態で，ギャップ調整手段によ
って、印字ヘッド５がギャップセンサ２３がＯＮするま
で（つまり印字ヘッド５が印字媒体と接触するまで）下
降された後，当該印字ヘッド５が印字媒体Ｐより設定距
離だけ離隔されるように上昇される。これにより、印字
ヘッド５のギャップ調整が終了される（ＳＴ２０）。引
続き、ＣＰＵ１１は、印字媒体送り手段のＬＦモータ２
７およびキャリア送り手段のＣＡモータ２８を駆動制御
して印字を行う（ＳＴ２４）。ここで、印字が印字媒体
Ｐの厚み変化位置（Ｓ１）の両側に亙るような場合に
は，Ｘ＝１であることを確認して印字ヘッド５が印字媒
体Ｐの厚み変化位置（Ｓ１）を通過する際にはギャップ
はギャップ増減手段によって当該印字媒体Ｐの相対厚差
分だけ増減される（ＳＴ２６，２８，３０）。

【００２９】しかして、この実施例によれば、印字行方
向（Ｘ方向）に厚みの差がある印字媒体Ｐの厚み変化位
置（Ｓ１）を認識する厚み変化位置認識手段（１１）
と、プラテン２より印字媒体送り方向上流において印字
媒体Ｐの厚みの相対的な差を検出する相対厚差検出手段
３１と、印字ヘッド５が印字媒体Ｐの厚み変化位置より
印字行方向に所定距離だけ離れた初期ギャップ調整位置
に位置決めされるようにキャリア送り手段（２８）を駆
動制御するギャップ調整用位置決め手段と、印字ヘッド
５が印字媒体Ｐの厚み変化位置を通過する際に初期ギャ
ップ調整位置においてギャップ調整手段によって設定さ
れたギャップを相対厚差検出手段３１により検出された
相対厚差分だけ増減されるように当該ギャップ調整手段
を制御するギャップ増減手段とを備えた構成としたの
で、印字媒体Ｐの破損等を引き起こすことなく高速印字
することができる。

【００３０】なお、上記実施例では、相対厚差検出手段
３１を相対厚差検出センサ３２，スリット３３等から構
成したが、印字媒体Ｐの相対厚差を検出することができ
れば，どのように構成してもよい。

【００３１】

【発明の効果】本発明によれば、印字行方向に厚みの差
がある印字媒体の厚み変化位置を認識する厚み変化位置
認識手段と、プラテンより印字媒体送り方向上流におい
て印字媒体の厚みの相対的な差を検出する相対厚差検出
手段と、印字ヘッドが印字媒体の厚み変化位置より印字
行方向に所定距離だけ離れた初期ギャップ調整位置に位
置決めされるようにキャリア送り手段を駆動制御するギ
ャップ調整用位置決め手段と、印字ヘッドが印字媒体の
厚み変化位置を通過する際に初期ギャップ調整位置にお
いてギャップ調整手段によって設定されたギャップを相
対厚差検出手段により検出された相対厚差分だけ増減さ
れるように当該ギャップ調整手段を制御するギャップ増
減手段とを備えた構成としたので、印字媒体の破損等の
印字品質の低下を引き起こすことなく高速印字すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の主に機械的構成を示す斜視
図である。

【図２】一実施例の電気・電子的構成を示す図である。

【図３】一実施例の動作を説明するためのフローチャー
トである。

【図４】印字ヘッドによる印字動作を説明するための図
である。

【図５】従来のプリンタの概略構成を示す斜視図であ
る。

【図６】従来のプリンタの印字動作を説明するための図
である。

【図７】従来の別のプリンタの印字動作を説明するため
の図である。

【符号の説明】

２プラテン３キャリア５印字ヘッド１１ＣＰＵ（厚み変化位置認識手段，ギャップ調整用
位置決め手段，ギャップ増減手段）３１相対厚差検出手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B41J 25/308 B41J 13/00 B41J 13/26

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】プラテンに対して印字媒体を送る印字媒
体送り手段と，前記プラテンに沿って印字行方向に移動
可能に設けられたキャリアと，このキャリアを往復移動
させるためのキャリア送り手段と，前記キャリアに前記
プラテンと対向するように装着された印字ヘッドと，こ
の印字ヘッドと前記プラテンとの間隔を増減して当該プ
ラテンに送られてきた印字媒体と前記印字ヘッドとのギ
ャップを調整するギャップ調整手段とを備えたプリンタ
において、印字行方向に厚みの差がある印字媒体の厚み変化位置を
認識する厚み変化位置認識手段と、前記プラテンより印字媒体送り方向上流において印字媒
体の厚みの相対的な差を検出する相対厚差検出手段と、前記印字ヘッドが前記印字媒体の厚み変化位置より印字
行方向に所定距離だけ離れた初期ギャップ調整位置に位
置決めされるように前記キャリア送り手段を駆動制御す
るギャップ調整用位置決め手段と、前記印字ヘッドが前記印字媒体の厚み変化位置を通過す
る際に前記初期ギャップ調整位置において前記ギャップ
調整手段によって設定されたギャップを前記相対厚差検
出手段により検出された相対厚差分だけ増減されるよう
に当該ギャップ調整手段を制御するギャップ増減手段
と、を備えたことを特徴とするプリンタ。