JP2877821B2 - 安定化赤リンおよびその製造法 - Google Patents

安定化赤リンおよびその製造法

Info

Publication number
JP2877821B2
JP2877821B2 JP25808288A JP25808288A JP2877821B2 JP 2877821 B2 JP2877821 B2 JP 2877821B2 JP 25808288 A JP25808288 A JP 25808288A JP 25808288 A JP25808288 A JP 25808288A JP 2877821 B2 JP2877821 B2 JP 2877821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
red phosphorus
coating
resin
particles
stabilized red
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP25808288A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02107512A (ja
Inventor
清吉 田部井
伸夫 高木
栄治 三好
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Original Assignee
NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17315269&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2877821(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by NIPPON KAGAKU KOGYO KK filed Critical NIPPON KAGAKU KOGYO KK
Priority to JP25808288A priority Critical patent/JP2877821B2/ja
Publication of JPH02107512A publication Critical patent/JPH02107512A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2877821B2 publication Critical patent/JP2877821B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、とくに合成樹脂の難燃剤として有用であ
り、樹脂、燃料あるいは接着剤の分野に利用することが
できる安定化赤リンとその製造法に関する。
〔従来の技術〕
赤リンが合成樹脂に対しすぐれた難撚効果を付与する
ことは周知のことであり、実際にも難撚剤として利用さ
れている。
しかしながら、赤リンは、そのまま使用する場合、水
分と反応してホスフィンガスの発生を伴う加水分解反応
を起こすため、従来からその粒子表面を有機又は無機の
材料により被覆し改質赤リンとして使用されている。こ
のような実情から、これまで赤リンの改質に関する多様
の提案がなされている。
例えば、硫酸アルミニウムと炭酸水素ナトリウムを用
いて赤リン表面上に水酸化アルミニウムを沈積させる方
法〔グメリン著「ハンドブック デル アノルガニシェ
ン ケミエ」8版(1964年)“ホスホラス"B部、83頁
(Gmelin.「Handbuch der anorganischen Chemie」8th
Edtion (1964),vol Phosphorus,Parts B.Page 8
3)〕が報告されている。
しかしながら、この赤リンの改質方法は、赤リンの完
全な安定化を図るには大量の水酸化アルミニウムを被覆
しなければならないため、赤リン難燃剤としての効果を
低めるばかりか、用途によっては悪影響を与える欠点が
ある。
また、他の改質例として、水酸化アルミニウムと亜鉛
又はマグネシウムの水酸化物を複合して被覆する方法
(米国特許第 2635953号明細書)、熱硬化性樹脂で被
覆した改質赤リン(特開昭51−105996号公報)、赤リン
表面を金属リン化物化した後に熱硬化性樹脂で被覆した
改質赤リン(特開昭52−125489号公報)、赤リン表面を
チタンの水和酸化物により被覆した改質赤リン(米国特
許第4421782号明細書)、あるいは赤リン表面をチタン
の水和酸化物により被覆した上、更に熱硬化性樹脂で被
覆した改質赤リン等が提案されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、上昇した従来技術による赤リンの改質安定
手段にはいずれも一長一短があり、尚いくつかの重要な
問題が残されている。特に、赤リンは水分の存在下で加
水分解され易く、ホスフィンガスの発生を伴い、該ホス
フィガスは極く少量であっても有臭有毒であるため、極
力発生を防止することが望ましいが、このガスの発生を
完全に抑制することは極めて困難であった。
また、赤リン含有難燃化樹脂において、赤リンの加水
分解によって生じるリン酸化物は樹脂の膨潤を引き起こ
し、電気抵抗の減少、機械的強度の低下等を招く事があ
る。
従来、かかる樹脂を電線等の被覆材として用いる場
合、このリン参加物はマグネシウム化合物、アルミニウ
ム化合物と反応し、不溶性のリン酸塩として影響を除く
方策がとられて来たが、電線被覆等で長期にわたり多量
の水分と接触する場合には完全とは言えなかった。
本発明は、多量の水分の存在下においても、安定に加
水分解を抑制しうる赤リン表面の被覆方法を探索して、
鋭意研究を重ねた結果、従来行われていたアルミ水和物
又はマグネシウム水和物沈積被覆時にコバルト化合物又
は/及びポリ塩化アルミニウム塩を併用すると被覆層に
著しく優れた特性を付与することができる事実を知見し
て本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段〕
すなわち、本発明により提供される安定化赤リンは、
粒子表面にアルミニウム又は/及びマグネシウムとコバ
ルト又は/及びポリ塩化アルミニウムとからなる水和酸
化物の複合被覆を形成してなるものである。
したがって、本発明に係る複合被覆の水和物組合せと
しては、Al−Co、Al−ポリ塩化Al、Al−Co−ボリ塩化A
l、Mg−Co、Mg−ポリ塩化Al、Mg−Co−ボリ塩化Al、Al
−Mg−Co、Al−Mg−ポリ塩化AlあるいはAl−Mg−Co−ポ
リ塩化A1などの成分系が含まれる。
また、上記水和酸化物の複合被覆に有機樹脂を混在さ
せるか、複合被覆上に更に有機樹脂の被覆を層状に形成
すると一層難燃料効果を向上させることができる。
これら本発明の安定化赤リンは、以下の方法によって
製造される。
まず、基材となる赤リンの粒子は、大きくとも粒子径
100μm以下にあり、また赤リンの微粉末は、粒子の表
面積を大きく、又不安定になり易いので約1μm以下の
粒子径のものは出来るだけカットしたものがよい。好適
な粒子性状は平均粒子径として5〜30μm、好ましくは
10〜20μmの範囲にあり、多くの場合、粒子径1μm以
下および100μm以上のものの含有量が5重量%以下の
ものが望ましい。なお、本発明において用いる粒子径お
よび平均粒子径は、コルターカウンター法により測定さ
れた値を示す。
被覆成分となるアルミニウム、マグネシウム、コバル
トおよびポリ塩化アルミニウム等は水溶性の塩として用
いられ、次のようにして赤リン粒子との水性懸濁体とす
る。
重量比で、赤リンの少なくとも2倍量以上、好ましく
は5〜110倍量の水に所定量の塩を溶解した混合塩水溶
液に、攪拌下で赤リン粒子を添加して水性懸濁体を調製
する。この場合、混合塩水溶液の水量が赤リンの2倍量
未満では、赤リン濃度が高くなり過ぎるために攪拌が不
可能となる。
また、水性懸濁体の他の調製手段として、前記とは反
対に、あらかじめ赤リンを水に分散して調製した赤リン
スラリーに、混合塩水溶液を添加するか、或いは所定の
塩の結晶を添加して溶解する方法を探ることもできる。
混合塩水溶液の調製に用いられる塩は、可溶性の塩であ
れば特に限定することなく使用することができるが、そ
れ等の中で特に硫酸塩、塩酸又は硝酸塩から選ばれた少
なくとも1種以上が好ましい。
各種の塩およびポリ塩化アルミニウム塩の混合塩水溶
液の濃度は、各塩の室温における溶解度以下であれば特
に限定されない。
赤リンの水性懸濁体の調製に使用する装置としては、
赤リン粒子を均質に分散させるものであれば如何なるも
のでも用いることができるが、具体的には適宜所望の手
段、例えば、通常攪拌から高速攪拌、あるいはコロイド
ミルまたはホモジナイザーの如きセン断分散装置等を用
い、赤リンの粒子のアグロメレートをできるだけ除去し
た一次粒子に近い分散状態の懸濁体を調製することが望
ましい。
また、赤リン粒子を分散させるに際し、例えば界面活
性剤やヘキサメタリン酸ソーダ等の分散剤を、必要に応
じて、被覆条件を損なわない程度に少量用いることがで
きる。
上記により得られた赤リン水性懸濁体は攪拌しながら
アルカリ剤を添加し、加水分解を完全にするためにpH6.
5〜8.5に中和する。中和後、さらに攪拌しながら加熱
し、生成する水和酸化物の微細な沈澱を赤リンの粒子表
面に沈積処理した後、分離、回収する。
また、この水性懸濁体中の赤リンの粒子を沈積被覆す
るに当り、沈積処理を効果的に実施するために昇温する
が、水性懸濁体の温度を沈積処理前に予め調節してお
き、その後にアルカリ剤を添加して沈積処理を行っても
差し支えはない。
アルカリ剤としてはNH3ガス、NH4OH水、NaOH、KOH、N
aHCO3、Na2CO3、K2CO3、KHCO3、Ca(OH)2等の無機アルカ
リ剤、またはエタノールアミン等の有機アルカリ剤から
選ばれた少なくとも1種以上のものが用いられる。しか
し、これらの中では副生物の洗浄除去が容易なNH3
ス、NH4OH水を用いることが好ましい。
中和の終点には、沈積処理終了時に夜中に未反応イオ
ンの残存の少ないpH域を設定する必要がある。このpH域
は、使用する塩の組み合わせにより異なるが、沈積処理
終了後の液性として、pH6〜8、好ましくはpH7.0±0.5
の範囲に入ることが被覆を完全に行うために望ましい。
また、加熱によりpHは1〜1.5程度低下するので、加熱
前にpHを調製する場合には6.5〜8.5、好ましくは8.0±
0.5の液性とする。
この際、赤ルンはアルカリ性において加水分解しやす
いためにpHは9をこえない方がよい。
赤リンの水性懸濁体にアルカリ剤を添加すると、速や
かに沈積反応が始まるが、その際濃度と共に添加速度が
反応に影響し、また、これらの要素は赤リンの物性、特
に表面特性にも著しく関係するのでこれらの要素を十分
に考慮した上で、沈積被膜のむらの生じないようアルカ
リ剤の添加速度を設定して、制御して添加することが必
要である。多くの場合徐々に定量的に添加する方がよ
い。
この様な攪拌下における中和にともなって常温或いは
加熱のいずれの場合でも、各金属イオンの沈積開始pHは
多少異なるけれども複合水和酸化物の微細な共沈澱が赤
リンの粒子表面に沈積し、均一かつ強固な沈積被膜が形
成されてゆく。この際、液中の塩の存在量に応じて沈積
被膜の膜厚が変わるので、これを調節することにより各
種の用途に適応した被覆を設定することができる。
なお、沈積又は熟成する際のスラリー温度は、好まし
くは60℃以上で、さらに好ましくは80〜90℃の範囲とす
ることが望ましい。
沈積処理の終了後は、常法により母液を分離して、複
合水和酸化物を沈積被覆した赤リンを過し、更に要す
れば水洗、分離及び乾燥して回収する。
複合水和酸化物の赤リン粒子への沈積被覆量は、安定
化赤リンの用途等により異なるけれども、多くの場合赤
リン粒子に対しアルミニウム又はマグネシウムの水和酸
化物がAl又はMgとして0.1〜20重量%、コバルト又は/
及びポリ塩化アルミニウムの水和酸化物がCo又はAlとし
て0.05〜5重量%の範囲とすることが望ましい。この理
由は上記範囲の下限値を下廻ると被覆効果が不十分とな
り、又上限値を越えると効果が飽和し、それ以上加えて
もより高い被覆効果が望めるばかりでなく、かえって逆
効果を示す場合があり、経済的にも不利なためである。
又多量の被覆は過性を悪化させるので作業上の面でも
好ましくない。したがって上記範囲が品質及び作業効率
から見て好適であるためである。この様にして得られた
複合水和酸化物被覆の赤リンは樹脂への難燃性付与剤と
して好適なものであるが、この上に更に有機樹脂被覆を
行うと更に物性が改善され、より優れた難燃剤とする事
が出来る。
樹脂被覆処理としては、水溶性又は水乳化性樹脂を前
述した水性懸念濁液中に添加して、Al、Mg、Coなどのイ
オン中和の際、同時に沈積被覆するか又は、後処理とし
て、中和後に樹脂を添加して行うかの二通りの方法があ
る。前者は有機無機の混合被膜が沈積するのに対し、後
者は無機被膜上に樹脂被膜がのった二重構造膜となる。
これらの方法は、所要被覆量や沈降、水洗などの作業の
有無、対象となる樹脂種などにより適宜選択される。有
機樹脂としてはフェノール樹脂、メラミン−ホルムアル
デヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、珪素樹脂、エ
ポキシ樹脂などが用いられるが特にフェノール樹脂が品
質、作業性などの面で優れている。樹脂添加後の水性懸
濁液は加熱して重合硬化させる。加熱温度は樹脂硬化温
度以上であればよく、通常は60℃以上、より適切には85
〜95℃の範囲とすることが望ましい。
樹脂被覆処理終了後は、常法により母液を分離し、要
すれば水洗後、過、乾燥して回収する。
〔作用〕
本発明によれば、赤リン粒子の表面がアルミニウム又
は/及びマグネシウムとコバルト又は/及びポリ塩化ア
ルミニウムとからなる水和酸化物の複合被膜で均一に被
覆されるから、その複合作用により配合樹脂に優れた難
燃性が付与され、同時に水分との接触による加水分解を
効果的に抑制する機能が付与された高度に安定改質化し
た赤リンに転化する。
〔実施例〕
以下、本発明に基づいて説明する。
実施例1〜8、比較例1〜2 表1に示すアルミニウム塩、マグネシウム塩、コバル
ト塩を秤量し、100gの水に溶解した。これに予め水洗い
し乾燥した粒径3〜44μm、平均粒子径15μmの赤リン
粉末を10g添加し、攪拌して水性懸濁体とした。この水
性懸濁体に5wt%アンモニア水溶液を添加しpHを8に調
製した。
次いで攪拌しながら加熱し温度を90℃とし2時間加熱
攪拌を続けた。冷却後別し、滓を脱イオン水で液
の電気伝導度が100μs/cm以下を示すまで洗浄し、120℃
の真空乾燥器中で3時間乾燥して安定化赤リンを得た。
このようにして得られた安定化赤リンの性能試験結果
を表3に示した。
実施例9〜16、比較例3〜4 実施例1〜8、比較例1〜2の実施態様に従い、赤リ
ン表面に複合被膜を形成する操作を中途段階(pH8に中
和する所)まで行った。次に攪拌しながら液状フェノー
ル樹脂(群栄化学製“レヂトップ−2771")を表2に示
す量でそれぞれ添加し、攪拌しながら加熱し温度95%で
1時間加熱した。冷却後別し、滓を脱イオン水で
液の電導度が100μs/cm以下となるまで洗浄し120℃の真
空乾燥器中で3時間乾燥して安定化赤リンを得た。
このようにして得られた安定化赤リンの性能試験結果
を表3に示した。
実施例17 実施例5と同様に操作して赤リン表面に複合被覆を形
成する操作を中間段階(pH8に中和する所)まで行いス
ラリーを得た。(以下中和スラリーと呼ぶ) このスラリーにエポキシ樹脂(シエル油化ポキシ製、
エピコート801)1.2g、硬化剤(ヘンケル白水製、バー
サミド−150)0.02g及び界面活性剤(三洋化成製、イオ
ネットS−20)1.2gを加え5wt%リン酸でpH5とした。
60℃に加熱して、2時間経過後別し、水洗後、110
℃の減圧乾燥を16時間行い安定化赤リンを得た。得られ
た安定化赤リンの性能試験結果は表3に示す通りであっ
た。
実施例18 実施例5と同様に操作して中和スラリーを得た。この
スラリーにメラミン樹脂エマルジョン(大日本インキ化
学製、ウォータ・ゾルS−695)0.3gを加え、攪拌しな
がら95℃に加熱し1時間反応させた。
反応終了後、別し、水洗後、100℃の減圧乾燥を16
時間行い安定化赤リンを得た。得られた安定化赤リンの
性能試験結果は表3に示す通りであった。
実施例19 実施例5と同様に操作して中和スラリーを得た。この
スラリーに尿素−ホルムアルデヒド樹脂エマルジョン
(昭和高分子製、ポリファックスUC−30M)0.3gを加
え、攪拌しながら95℃に加熱し1時間反応させた。
反応終了後、別し、水洗後、100℃の減圧乾燥を16
時間行い安定化赤リンを得た。得られた安定化赤リンの
性能試験結果は表3に示す通りであった。
比較例5 予め水洗した赤リン(粒径3〜44μm、平均粒子径15
μm)5gを水50gに懸濁させ赤リンスラリーを調製し
た。これに、フェノール樹脂(群栄化学製、レヂトップ
PL−2771)1gを加え、95℃で1時間加熱攪拌後、過、
水洗し、減圧乾燥(130℃、5時間)し安定化赤リンを
得た。得られた安定化赤リンの性能試験結果は表3に示
す通りであった。
なお、表3に示したホスフィン発生量の測定および被
膜の耐熱水試験は下記によった。
(1)ホスフィン発生量の測定 温度30℃、相対湿度83%の恒温恒湿器中に48時間保存
した試料を0.5g採取し、N2ガス中で加熱(15℃、3時
間)する。
発生したPH3量をガスクロマトグラフにより測定し、
サンプル1g当たりの発生PH3量(μg)に換算した。
(2)安定化赤リンの被覆の耐熱水試験 還流冷却器付の三角フラスコに、上記の各実施例およ
び比較例で得られた安定化赤リンのサンプル1gと水180m
lを入れ、90℃で500時間加熱した。その上澄液の加熱
前、および加熱後の電気伝導度(μs/cm)を測定した。
〔発明の効果〕
以上発明した様に、本発明の安定化赤リンは従来考え
られなかった耐熱分解性、耐加水分解性を示すことが見
出された。この無機複合被覆および有機樹脂の被覆によ
り赤リンの水分の存在下及び温度下での加水分解反応は
ほぼ完全に抑制されるので、各種合成樹脂の難燃剤とし
て極めて有用なものとすることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−252912(JP,A) 特開 昭54−133496(JP,A) 特開 昭61−86407(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 25/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子表面に、アルミニウム又は/及びマグ
    ネシウムとコバルト又は/及びポリ塩化アルミニウムと
    からなる水和酸化物の複合被膜を形成してなることを特
    徴とする安定化赤リン。
  2. 【請求項2】水和酸化物の複合皮膜に有機樹脂を混在さ
    せるか、前記複合被膜上に有機樹脂の被膜を層形成して
    なる請求項1記載の安定化赤リン。
  3. 【請求項3】赤リン粒子、アルミニウム塩又は/及びマ
    グネシウム塩、コバルト塩又は/及びポリ塩化アルミニ
    ウムを水に攪拌混合して調製した水性懸濁体にアルカリ
    剤を添加して沈積処理することを特徴とする安定化赤リ
    ンの製造法。
  4. 【請求項4】赤リン粒子が、平均粒子径5〜30μmで、
    かつ粒子径1μm以下および100μm以上の粒子含有量
    が5重量%以下である請求項3記載の安定化赤リンの製
    造法。
  5. 【請求項5】赤リン粒子に対する沈積被覆量を、アルミ
    ニウム又はマグネシウムの水和酸化物がA1又はMgとして
    0.1〜20重量%、コバルト又は/及びポリ塩化アルミニ
    ウムの水和酸化物がCo又はA1として0.05〜5重量%とす
    る請求項3記載の安定化赤リンの製造法。
JP25808288A 1988-10-13 1988-10-13 安定化赤リンおよびその製造法 Expired - Fee Related JP2877821B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25808288A JP2877821B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 安定化赤リンおよびその製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25808288A JP2877821B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 安定化赤リンおよびその製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02107512A JPH02107512A (ja) 1990-04-19
JP2877821B2 true JP2877821B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=17315269

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25808288A Expired - Fee Related JP2877821B2 (ja) 1988-10-13 1988-10-13 安定化赤リンおよびその製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2877821B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012113146A1 (en) * 2011-02-24 2012-08-30 Rhodia (China) Co., Ltd. Flame retardant polymer compositions comprising stabilized hypophosphite salts

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2813151A1 (de) * 1978-03-25 1979-09-27 Hoechst Ag Stabilisierter roter phosphor
DE3436159A1 (de) * 1984-10-03 1986-04-10 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Stabilisierter und phlegmatisierter rieselfaehiger roter phosphor
DE3710170A1 (de) * 1987-03-27 1988-10-13 Hoechst Ag Stabilisierter roter phosphor sowie verfahren zu seiner herstellung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02107512A (ja) 1990-04-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100526090B1 (ko) 에폭시 수지용 적린계 난연제, 에폭시 수지용 적린계난연제 조성물, 이들의 제조 방법, 반도체 밀봉재용에폭시 수지 조성물, 밀봉재 및 반도체 장치
JP2598742B2 (ja) メラミン被覆ポリリン酸アンモニウム及びその製造法
CN109400959B (zh) 一种金属有机框架包裹的氢氧化镁阻燃剂及其制备方法
JP5128882B2 (ja) 水酸化マグネシウム微粒子及びその製造方法
TWI593787B (zh) 難燃劑、難燃性組成物及成形體
US4979985A (en) Process for making finely divided particles of silver metal
JP3073732B1 (ja) ニッケル微粉末及びその製造方法
CN111687429A (zh) 一种片式电子元器件端浆银粉及其制备方法
CA1081879A (en) Aqueous resole resin solutions having dispersed inert salts
JP2877821B2 (ja) 安定化赤リンおよびその製造法
JP2855331B2 (ja) 安定化赤リンおよびその製造方法
JPH0250992B2 (ja)
JP2835955B2 (ja) 安定化赤リンおよびその製造方法
JP2696232B2 (ja) 安定化赤リンおよびその製造方法
JPH0456772B2 (ja)
JP3244690B2 (ja) 安定化赤リンおよび難燃性樹脂組成物
JPH0516366B2 (ja)
US4341655A (en) Method of preparing colloidal sol of pentavalent antimony
TW201338893A (zh) 銀粉
JPS6034496B2 (ja) アルミナゾルの製造法
JPH0647449B2 (ja) 安定化赤リンの製造法
KR100236610B1 (ko) 오산화안티몬의 제조방법
JP4014135B2 (ja) エポキシ樹脂用赤燐系難燃剤およびその製造方法
JPS6367521B2 (ja)
JP2514027B2 (ja) 安定化赤リンおよびその製造法

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees