JP2876348B2 - フロートガラス支持体を有するハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

フロートガラス支持体を有するハロゲン化銀写真感光材料

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JP2876348B2 JP1492491A JP1492491A JP2876348B2 JP 2876348 B2 JP2876348 B2 JP 2876348B2 JP 1492491 A JP1492491 A JP 1492491A JP 1492491 A JP1492491 A JP 1492491A JP 2876348 B2 JP2876348 B2 JP 2876348B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真感光
材料に関し、詳しくはフロートガラスの表面を弗化物処
理した支持体上にハロゲン化銀乳剤層とハレーション防
止層を設けることにより、これらの層とガラス支持体と
の接着性を改良したハロゲン化銀写真感光材料に関する
ものである。
【0002】
【発明の背景】ガラス支持体を有するハロゲン化銀写真
感光材料は度安定性に優れているため、精密度が要求
されるICの製造用フォトマスク材料や写真計測、植
字、ディスプレー関係のフォトマスクとして用いられて
いる。特にディスプレー関係のフォトマスクについて
は、高精細化と同時に大型化が進んでおり、フォトマス
ク用感光材料も当然大型サイズが要求されている。この
ようなガラス支持体は、高度の平面度が要求されること
からフロート方式で製造することが有利である。
【0003】このフロート方式で製造されるガラス支持
体は溶融しているガラスを、溶融錫槽の上で徐冷させな
がら引くことで所望の板厚及び平面性を得ることができ
る方法であり、この方式で製造されるガラス支持体は錫
槽を通過の際片面は必ず溶融錫と接触するのでガラス表
面へ錫が付着しているガラスとなる(この面を錫面と称
し、反対面をエアー面又はエア面と称す。)
【0004】このようなフロートガラスの支持体のエア
ー面上にハロゲン化銀乳剤を塗布する方法として、特願
昭61−53453号明細書が知られている。この方法
は、ディスプレー用マスクを作製すると、非画像部にお
いて、クレーター状の黒色異物がガラス表面に顕在化さ
れる。(この異物は溶融錫が錫槽中で蒸発し酸化され酸
化錫となり凝集して、溶融ガラスのエアー面に落下しク
レーター状黒色異物となる)。この異物は、針等でも除
去不可能なことから黒色異物が発生すると不良マスクと
なり大きな問題となる。
【0005】この問題を回避するために、フロートガラ
ス支持体の錫面上にハロゲン化銀乳剤を塗布する方法が
特開昭1−255855号公報に開示されている。この
方法は、前記のクレーター状異物の問題はないが、金属
錫がガラス表面に薄く存在するため、従来知られている
特公昭48−3565号公報開示の有機シランカップリ
ング剤を用いても接着性は不十分で、現像処理後に表面
に付着した異物を除去するため、粘着テープで表面を剥
離すると、親水性コロイド層が剥がれるという欠点を有
していた。
【0006】一方エアー面側のハレーション防止層も、
表面異物を粘着テープ等で除去する時に膜が剥がれてし
まいハレーション防止機能を失ってしまう欠点を有して
いた。このような欠点を解決すべく鋭意研究した結果フ
ロートガラス支持体の表面を弗化物で表面処理した後、
錫面上に、ハロゲン化銀乳剤層を塗布しかつ、エアー面
上にハレーション防止層を塗布することで、これらの層
とガラスとの接着性が良好となることを見出した。
【0007】
【発明の目的】従って、本発明の目的は、フロートガラ
ス支持体上のハロゲン化銀乳剤層が現像処理後にテープ
剥離で剥がれずかつ、ハレーション防止層もテープ剥離
しないハロゲン化銀写真感光材料を提供することにあ
る。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、弗化物で表面処理
されたフロートガラス基板の錫面に、ハロゲン化銀乳剤
層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤
層を構成する層中にシランカップリング剤を含有し、か
つ、該フロートガラス支持体のエアー面側に光吸収染料
を含有したハレーション防止層を有するハロゲン化銀写
真感光材料によって達成される。
【0009】本発明においてガラス基板の表面処理に用
いる弗化物は水素、アンモニウム、アルカリ金属、アル
カリ土類金属との化合物であって特に好ましいものはH
F、NaF、KF、NH4 F、BeF2 、MgF2 、B
aF2 である。前記弗化物は単独で用いてもよく、また
任意に混合して用いてもよい。弗化物の濃度は任意であ
るが、0.001%から30%までの濃度が好ましい。
【0010】弗化物は水、メタノール、エタノール、硫
酸、塩酸、硝酸等の任意の溶媒によって希釈することが
できる。その表面処理方法はガラス基板を上記弗化物に
浸漬する事によって行われる。その際にスポンジやブラ
シ等により表面を洗浄する事はかまわない。表面処理時
間は用いる溶液濃度との関係で任意の時間でよい。本発
明に用いるシランカップリング剤は好ましくは下記の式
1で表される化合物である。
【0011】
【式1】
【0012】式中、Xは酸素原子または−O−CO−を
表す。R11、R12、R13及びR14は各々、ハロゲン原子
または炭化水素基(置換された炭化水素基も含む)を表
し、R11〜R14の少なくとも1つは二重結合、ハロゲン
原子、エポキシ基、酸無水物残基、アルコキシカルボニ
ル基またはアミノ基を含む。n、n′およびn″は各々
0または1を表し、n+n′+n″は少なくとも1であ
る。
【0013】上記式1において、R11〜R14で表される
炭化水素基(置換された炭化水素基も含む)は、それぞ
れ飽和、不飽和の鎖状及び環状のものを含み、例えばア
ルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル等の各
基)、アルケニル基(例えばビニル、アリル等の各
基)、アリール基(例えばフェニル、トリル等の各基)
等が挙げられる。
【0014】R11〜R14の少なくとも1つが有する二重
結合はC=C結合で、例えばアルケニル基、アクリロイ
ル基、メタクリロイル基、ビニルカルボニルアミノ基、
イソプロペニルカルボニルアミノ基等として導入され、
酸無水物残基としては例えばメチルカルボニルオキシカ
ルボニルエチル基のような基が挙げられ、ハロゲン原子
は例えばハロアシルアミノ基のような形で導入されても
よい。以下に式1で表される化合物の好ましい具体例を
示すが、これらに限定されるものではない。
【0015】
【化1】
【0016】
【化2】
【0017】
【化3】
【0018】式1で表される化合物は特公昭48−35
65号公報に記載されている方法で合成することがで
き、また東レシリコン(株)やチッソ(株)から市販品
として入手する事もできる。シランカップリング剤は、
ハロゲン化銀乳剤層、下引層、保護層等のいずれの親水
性コロイド層に添加してもよく、またガラス表面を該化
合物で処理してもよい。
【0019】好ましいのはシランカップリング剤をハロ
ゲン化銀乳剤に含有させて塗布するか、シランカップリ
ング剤でガラス支持体の表面を処理する態様であり、よ
り好ましいのはシランカップリング剤をハロゲン化銀乳
剤に含有させて塗布する態様である。後者の態様は感光
材料の製造工程が簡易である利点がある。
【0020】該酸化物をハロゲン化銀乳剤層等の親水性
コロイド層へ添加する場合は、水、低級アルコール、ア
セトン等に溶解して添加することが好ましい。添加量は
親水性コロイド1g当たり2×10-5〜8×10-4モル
の範囲が好ましい。
【0021】該化合物でガラス表面を処理する場合も上
記と同様に溶剤に溶解した溶液を浸漬、シャワーリング
等でガラス表面に付与すればよい。ガラス表面への付量
は6×10-5〜2×10-3モル/m2 の範囲が好まし
い。
【0022】本発明の感光材料における支持体の錫面側
に設けるハロゲン化銀乳剤層等の親水性コロイド層に用
いられる親水性コロイドとしては、ゼラチン、アルブミ
ン、ゼイン、カゼイン、アルギン酸、セルロース誘導体
(例えばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロース等)、合成親水性コロイド(例えばポリビ
ニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン等)等が
挙げられる。
【0023】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤層の
ハロゲン化銀乳剤には、ハロゲン化銀として臭化銀、沃
臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、及び塩化銀等の通常のハ
ロゲン化銀乳剤に使用される任意のものを用いることが
でき、また、ハロゲン化銀粒子の粒径および粒径分布に
制限はなく、ハロゲン化銀組成が塩化銀50モル%以
上、沃化銀10モル%以下の塩臭化銀または塩沃臭化銀
で、粒径が0.1〜1.0μmの乳剤、および沃化銀が
8モル%以下の沃臭化銀で粒径が0.1μm以下のリッ
プマン型乳剤および還元カブリ剤の存在下でカブリを付
与した直接ポジ用乳剤に少なくとも本発明を適用でき
る。
【0024】本発明に用いるフロートガラス支持体は、
ガラス組成において特に制限はないが、ソーダ石灰ガラ
スやソーダ石灰アルミガラス等が好ましい。該支持体
は、前記弗化物で表面処理する前に予め表面が脱グリー
スされ、親水性を改善する前処理が成されていることが
好ましい。また、支持体の端面は研磨されたものが取扱
い上好ましい。
【0025】本発明の感光材料は、弗化物により表面処
理されたフロートガラス支持体の錫面側に少なくとも1
層のハロゲン化銀乳剤層を有し、かつフロートガラス支
持体のエアー面側に光吸収染料を含有したハレーション
防止層を有するものであり、該層の他に必要に応じて乳
剤層の上部に保護層、乳剤層の下に下引層等を設けるこ
とができる。また、光吸収染料をハロゲン化銀乳剤層へ
含有させることもできる。
【0026】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤層に用い
られるハロゲン化銀粒子は、粒子を形成する過程及び/
または成長させる過程で、カドミウム塩、亜塩鉛、鉛
塩、タリウム塩、イリジウム塩(錯塩を含む)、ロジウ
ム塩(錯塩を含む)及び鉄塩(錯塩を含む)から選ばれ
る少なくとも1種を用いて金属イオンを添加し、粒子内
部に及び/または粒子表面にこれらの金属元素を含有さ
せることができ、また適当な還元的雰囲気におくことに
より、粒子内部及び/または粒子表面に還元増感核を付
与できる。
【0027】本発明に係わるハロゲン化銀乳剤層のハロ
ゲン化銀乳剤は、ハロゲン化銀粒子の成長の終了後に不
要な可溶性塩類を除去してもよいし、あるいは含有させ
たままでもよい。該塩類を除去する場合には、リサーチ
・ディスクロジャー(Research Disclo
sure)17643号記載の方法に基づいて行うこと
ができる。
【0028】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、
常法により化学増感することができる。即ち硫黄増感
法、セレン増感法、還元増感法、金その他の貴金属化合
物を用いる貴金属増感法などを単独で又は組み合わせて
用いることができる。本発明に用いられるハロゲン化銀
乳剤は、写真業界において増感色素として知られている
色素を用いて、所望の波長域に光学的に増感することが
できる。増感色素は、単独で用いてもよいが、2種以上
を組み合わせて用いてもよい。増感色素と共に強色増感
剤を乳剤中に含有させてもよい。
【0029】本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤に
は、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中の
カブリの防止、又は写真性能を安定に保つことを目的と
して化学熟成中、化学熟成の終了時、及び/又は化学熟
成の終了後、ハロゲン化銀乳剤を塗布するまでに写真業
界においてカブリ防止剤又は安定剤として知られている
化合物を加えることができる。
【0030】本発明の感光材料の写真乳剤層、その他の
親水性コロイド層は、バインダー(又は保護コロイド)
分子を架橋させ、膜強度を高める硬膜剤を1種又は2種
以上用いることにより硬膜することができる。硬膜剤
は、処理液中に硬膜剤を加える必要がない程度に感光材
料を硬膜できる量添加することができるが、処理液中に
硬膜剤を加えることも可能である。
【0031】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及
び/又は他の親水性コロイド層には柔軟性を高める目的
で可塑剤を添加することができる。本発明の感光材料の
写真乳剤層その他の親水性コロイド層には、寸法安定性
の改良などを目的として、水不溶性又は難溶性合成ポリ
マーの分散物(ラテックス)を含有させることができ
る。
【0032】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層
は、感度上昇、コントラスト上昇、又は現像促進の目的
でポリアルキレンオキシド又はそのエーテル、エステ
ル、アミン等の誘導体、チオエーテル化合物、チオモル
ホリン類、4級アンモニウム化合物、ウレタン誘導体、
尿素誘導体、イミダゾール誘導体等を含んでもよい。
【0033】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及
び/又は他の親水性コロイド層に感光材料の光沢の低
減、加筆性の改良、乾板同士の真空密着性の改良等を目
的としてマット剤を添加することができる。好ましくは
特願昭63−207588号明細書記載のアルカリ可溶
性マット剤が用いられる。
【0034】本発明の感光材料に、帯電防止剤を添加す
ることができる。帯電防止剤は、支持体の乳剤を積層し
ていない側の帯電防止層に用いてもよく、乳剤層及び/
又は支持体に対して乳剤層が積層されている側の乳剤層
以外の保護コロイドに用いられてもよい。
【0035】本発明の感光材料のハロゲン化銀乳剤層及
び/又は他の親水性コロイド層には、塗布性改良、帯電
防止、スベリ性改良、乳化分散、接着防止、写真特性
(現像促進、硬膜化、増感等)改良等を目的として、種
々の界面活性剤を用いることができる。
【0036】本発明の感光材料の塗布に際して、塗布性
を向上させるために増粘剤を用いてもよい。又例えば硬
膜剤の如く反応性が早いために予め塗布液中に添加する
と塗布する前にゲル化を起こすようなものについては、
スタチックミキサー等を用いて塗布直前に混合すること
が好ましい。
【0037】本発明の感光材料の現像処理には、現像主
薬としてハイドロキノンを用い、亜硫酸イオン濃度の低
いリス現像液(伝染現像液)による現像を含めて公知の
いづれをも用いることができる。
【0038】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。 実施例1
【0039】〔ハロゲン化銀乳剤の調製〕 沃化銀4モル%、臭化銀96モル%から成る平均粒径
0.05μmのリップマン型ハロゲン化銀乳剤にチオ硫
酸ナトリウムを加え化学増感した後、増感色素として下
記構造の化合物Aを加え、抑制剤として下記構造の化合
物Bを加え、現像促進剤として下記構造の化合物Cを加
え、硬膜剤として下記構造の化合物Dを加えた後、本発
明に使用するシランカップリング剤を表1に示すように
添加した。
【0040】〔バッキング塗布液の調製〕 メタノールとエタノールの混合溶媒に、バインダーとし
て下記構造の化合物Eを370mg、光吸収染料として
下記構造の化合物Fを60mg、化合物Gを30mg、
化合物Hを42mgおよびメチルセロソルブ1ミリリッ
トルをそれぞれ1m2 当たり添加した。
【0041】〔試料の作製〕 上記の各塗布液を表1に示す組合せでフロートガラス支
持体の両面に塗設し、感光材料の試料1〜6を作製し
た。その際、乳剤層は、ゼラチン量5.9g/m2 、銀
量2.8g/m2 になるように塗布した。
【0042】 表1 試料No 乳剤層 バッキング層 弗化物 シランカップリング剤 塗布面 弗化物 塗布面 処理*1 種類 添加量*2 処理 1(比較例) なし − − エア面 なし スズ面 2(比較例) なし (4) 9.1 エア面 なし スズ面 3(比較例) 有 (4) 9.1 エア面 有 スズ面 4(比較例) なし (4) 9.1 スズ面 有 エア面 5(本発明) 有 (4) 9.1 スズ面 有 エア面 6(本発明) 有 (9) 9.1 スズ面 有 エア面 *1 HF−0.05%、2分間浸漬を行う。 *2 g/銀モルを示す。 *3 3段階評価 〇:問題なし △:やや剥れる ×:剥れる *4 評価面積:20″×24″
【0043】
【化4】
【0044】
【化5】
【0045】このようにして得られた試料1〜6を、下
記の現像液−1を用い、20℃、5分間現像を行った
後、定着、水洗、乾燥後、粘着テープによる乳剤層の剥
離性を評価した。
【0046】 〔現像液−1〕 ハイドロキノン 5g モノメチル−p−アミノフェノールサルフェート 1g 無水亜硫酸ナトリウム 50g 水酸化カリウム 20g 臭化カリウム 0.5g 水で1000ミリリットルとした。
【0047】次に試料1〜6を未露光状態で上記と同様
に現像処理した後、×40倍の実体顕微鏡を用いてガラ
ス表面のクレーター状の黒色異物の発生の有無を調べ
た。更に試料1〜6のバッキング層のテープ剥離性も調
べた。これらの結果を表2に示した。
【0048】 表2 試料No 乳剤層テープ ガラスの黒色 バッキング層テープ 剥離性*3 異物*4 剥離性*3 1(比較例) × 10ケ × 2(比較例) △ 18ケ × 3(比較例) 〇 13ケ △ 4(比較例) △ 0 〇 5(本発明) 〇 0 〇 6(本発明) 〇 0 〇
【0049】表2から明らかなように、本発明に係る試
料5及び6は現像処理後のテープ剥離性、クレーター状
黒色異物及びバッキング層のテープ剥離性が共に問題な
く良好であった。
【0050】実施例2 実施例1の試料−5の乳剤中へメタクリル酸エチルとメ
タクリル酸メチルとメタクリル酸が3:3:4から成る
共重合体ポリマーを添加し、実施例1の試料−5と同様
に弗化物処理したガラス支持体へ塗布し、試料−7を作
製した。(ポリマー付量60mg/m2 )この試料を実
施例1と同様の評価を行ったところ、乳剤層及びバッキ
ング層の接着性は良好であった。
【0051】実施例3 〔乳剤の調製〕 溶液A 水 9.7リットル 塩化ナトリウム 20g ゼラチン 105g
【0052】 溶液B 水 3.8リットル ゼラチン 94g 塩化ナトリウム 385g 臭化カリウム 450g ヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 28ミリリットル ヘキサブロモロジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 1.0ミリリットル
【0053】 溶液C 水 3.8リットル 0.1N硝酸水溶液 90ミリリットル 硝酸銀 1700g
【0054】40℃に保温された溶液A中に特開昭57
−92523号公報と同57−92524号公報記載の
均一な粒子晶癖をつくる混合攪拌機を用いて攪拌しなが
らpH3、pAg7.7に保ちながら溶液B及び溶液C
を同時に関数的に70分間に渡って加え、更に10分間
攪拌し続けた後、炭酸ナトリウム水溶液でpHを6.0
に調製し、20%の硫酸マグネシウム2リットル及びポ
リナフタレンスルホン酸の5%水溶液2.55リットル
を加え、乳剤を40℃にてフロキュレート化し、デカン
テーションを行い、水洗して過剰の水溶液の塩を除去す
る。
【0055】次いで、3.7リットルの水を加えて分散
させ再び20%の硫酸マグネシウム水溶液0.9リット
ルを加えて、同様に過剰の水溶液の塩を除去する。それ
に3.7リットルの水と141gのゼラチンを加えて5
0℃で30分間分散させる。これによって臭化銀35モ
ル%、塩化銀65モル%、平均粒径0.27μmの粒子
が得られる。
【0056】この乳剤にクエン酸1%の水溶液を110
ミリリットル加え、5%臭化カリウム水溶液140ミリ
リットルを加え、20分間熟成した後、チオ硫酸ナトリ
ウム0.2%の水溶液を110ミリリットル及び0.2
%の塩化金酸水溶液140ミリリットルを加えて60℃
で熟成して最高感度にする。増感色素として、次に示す
化合物Sを1.8g添加し、分光増感した。
【0057】
【化6】化合物S
【0058】更にカブリ防止剤として1−フェニル−5
−メルカプトテトラゾールの0.5%水溶液を140ミ
リリットル、安定剤として4−ヒドロキシ−6−メチル
−1,3,3a,7−テトラザインデンの1%溶液を2
リットル添加した。
【0059】この乳剤に増感色素として下記化合物Iを
1.1g、カブリ防止剤としてハイドロキノンの10%
溶液を2リットル、臭化カリウムの5%水溶液を170
ミリリットル、延展剤として20%のサポニン370ミ
リリットル、クエン酸1%水溶液110ミリリットル、
下記に示す化合物Jを140g、硬膜剤として化合物D
を加えた後、本発明に係るシランカップリング剤を表3
に示すように添加した。
【0060】
【化7】
【0061】〔バッキング塗布液の調製〕実施例1と同
様のバッキング塗布液を調製した。 (試料の作製)前記各塗布液を表3に示す組合せで、フ
ロートガラス支持体の両面に塗設し、表3に示す試料8
及び9を作製した。その際、乳剤層はゼラチン量6.0
g/m2 、銀量4.1g/m2 になるように塗布した。
【0062】このようにして得られた試料を現像処理液
として下記の現像液−2を用いて、20℃、3.5分間
処理する以外は実施例1と全く同じ方法で評価した。そ
の結果を表4に示す。
【0063】 (現像液−2) ハイドロキノン 20g 亜硫酸カリウム 5g エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 1g 炭酸カリウム 35g 炭酸ナトリウム 15g 臭化カリウム 3g
【0064】 5−ニトロインダゾール 4mg トリエチレングリコール 30g ジエタノールアミン 20g ホルマリン重亜硫酸ナトリウム付加物 50g ポリエチレングリコール(平均分子量1500) 0.2g 水で1リットルとし、pHを水酸化ナトリウムで10.2に調製した。
【0065】 表3 試料No 乳剤層 バッキング層 弗化物 シランカップリング剤 塗布面 弗化物 塗布面 処理*1 種類 添加量*2 処理 8(比較例) なし (4) 6.2 スズ面 なし エア面 9(本発明) 有 (4) 6.2 スズ面 有 エア面
【0066】
【0067】表4から明らかなように、本発明の試料9
は、乳剤層及びバッキング層とも膜剥がれが発生せず、
ガラス支持体との接着性が良好であることがわかる。
【0068】実施例4 実施例2と同じポリマーを実施例3の試料9の乳剤中へ
添加し、試料9と同様に塗布し、試料10を作製した。
(ポリマー付量90mg/m2 )この試料を実施例3と
同様に評価を行ったところ、乳剤層及びバッキング層と
もガラス支持体との接着性は良好であった。
【0069】実施例5 〔乳剤塗布液の調製〕粒子形成時に塩化ロジウム2.0
×10-4モル/銀1モルを含むように臭化銀31モル%
の塩臭化銀ゼラチン乳剤を逆混合法で調製し、39℃、
20分間物理熟成を行った。このようにして調製した乳
剤を常法によって脱塩し、ゼラチンを加えて平均粒径
0.2μmの立方体乳剤を得た。
【0070】上記乳剤をpH=6.0に調節し、ハロゲ
ン化銀1モル当たり850mgの沃化カリウム及び28
0mgの臭化カリウムを加えた後、ハロゲン化銀1モル
当たり150mgのホルマリンを加えて60℃、60分
間熟成し、次にハロゲン化銀1モル当たり850mgの
沃化カリウム及び460mgの水酸化カリウムを加え、
60℃、110分間熟成することにより還元カブリを生
じさせた。熟成後、クエン酸でpH6.5に調節する。
【0071】カブリを付与された乳剤に添加剤として下
記に示す化合物〔K〕、〔L〕、〔M〕、〔N〕、
〔O〕、〔P〕、〔Q〕及び臭化カリウム、トリエチル
テトラミン、サポニン、更に硬膜剤として下記に示す化
合物〔R〕及び本発明に係るシランカップリング剤
(4)を添加した。
【0072】
【化8】
【0073】
【化9】
【0074】バッキング液の調製は、実施例1と同様に
行った。 〔感光材料試料の作製〕弗化水素0.05%と硫酸を2
%含む水溶液中にフロートガラス支持体を2分間浸漬し
た後、水洗しスズ面へ上記乳剤塗布液を塗布し、更にエ
ア面へバッキング液を塗布することにより試料11を作
製した。(銀付量3.6g/m2 、ゼラチン付量4.7
g/m2
【0075】この様にして得られた試料を実施例3と同
様に評価したところ、乳剤層及びバッキング層ともガラ
ス支持体との接着性は良好であった。
【0076】
【発明の効果】本発明は、弗化物で表面処理したフロー
トガラス支持体のスズ面側にシランカップリング剤を含
むハロゲン化銀乳剤層を塗布することにより乳剤層との
接着性を良好にし、また弗化物で表面処理したフロート
ガラス支持体のエア面にハレーション防止層を設けるこ
とによりこのエア面とハレーション防止層との接着性を
良好にする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03C 1/795 G03C 1/825 G03C 1/91

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弗化物で表面処理されたフロートガラス
    基板のスズ面側にハロゲン化銀乳剤層を有するハロゲン
    化銀写真感光材料において該乳剤層を構成する層中にシ
    ランカップリング剤を含有し、かつ該フロートガラス支
    持体のエアー面側に光吸収染料を含有したハレーション
    防止層を有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
    材料。
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