JP3543225B2 - ハロゲン化銀写真乾板 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明はハロゲン化銀写真乾板に関し、詳しくは露光時のバキューム時間を短縮し、かつピンホールの発生及び皮膜の接着性を改良したハロゲン化銀写真乾板に関するものである。
【0002】
【発明の背景】
ガラス板を支持体としたハロゲン化銀写真乾板は、他の支持体に比し寸度安定性が優れるため、精度を要求されるリードフレーム、プリント回路基盤のフォトマスク或はCRTのシャドウマスク等に広く用いられている。
【0003】
しかしながら、ガラス乾板はプラスチックフィルムに比べて寸度安定性に優れることが最大の特長である反面、フォトレジストとの密着露光を行う際にバキューム時間が長時間かかり、そのために精密用製品の生産性が極めて悪いという問題を有していた。
このような現状のなかで、例えば特開昭62−260150号では、ポリメチルメタクリレートのようなポリマービーズを用いて、感光材料の表面粗さを±0.3〜3μmにすることにより、バキューム密着性を改良することが開示されている。
【0004】
従来より写真感光材料の帯電防止や、くっつき防止などの目的でポリマービーズや無機ビーズをマット剤として用いることはよく知られている。
【0005】
しかしながら、これらマット剤の粒径分布は、小粒子(約1μm程度)から大粒子(約15μm程度)まで広く混在しているのが普通である。そのため例えば粒径8μm以上の大粒子が粒径分布上にて1%以上混在したマット剤を用いた場合には、現像処理後の線画部分に白ヌケ状のピンホール(マットピンとも言う)が著しく発生し、墨塗りなどして修正しなければ使用できないという重大な障害を招くことである。
【0006】
さらにこれらマット剤の使用は、ガラス支持体と乳剤層との接着性が低下し、膜剥がれや擦傷が起き易くなることである。
【0007】
ピンホール発生がなく、かつ、膜付きを劣化しないで密着性のよい新たな技術が望まれていた。
【0008】
【発明の目的】
従って本発明の第1の目的は、バキュウム密着露光する際のバキュウム時間を短くして作業効率を挙げられるハロゲン化銀写乾板を提供することである。
【0009】
本発明の第2の目的は、現像処理後の線画像にピンホールの発生がなく、かつ膜付きのよいハロゲン化銀写真乾板を提供することである。その他の目的は以下の明細から明らかとなる。
【0010】
【発明の構成】
本発明の上記の目的は、以下により達成されることを見い出し、本発明を成した。即ち、ガラス板上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層と親水性コロイド層とを有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層と同じ側に平均粒径が1μm〜4μmで、かつ粒径が8μm以上の大粒子を粒径分布上で0.5%以下含有したマット剤の少なくとも一つと、シランカプリング剤の少なくとも一つを含有することを特徴とするハロゲン化銀写真乾板によって達成される。
【0011】
以下、本発明を詳述する。
本発明に係るマット剤とは、有機または無機のビーズを指し、具体的には有機化合物として例えばポリメチルメタクリレートのような水分散性ビニル重合体、セルロースアセテートプロピオネート、ポリスチレン或は澱粉などが挙げられる。
【0012】
特にメチルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートのようなアクリル酸エステルの単独重合体、又はこれらアクリル酸エステルと他のビニルモノマーと共重合した水分散性ビニル重合体の球形マット剤、或は四フッ化エチレン樹脂の球形マット剤などを挙げることができる。
【0013】
無機ビーズとしては、例えばシリカ(二酸化ケイ素)、中空シリカ(日本フィライト社製)、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、硫酸ストロンチウムバリウム、ハロゲン化銀、窒化ホウ素、酸化チタンなどが挙げられる。
【0014】
本発明に好ましく用いられるマット剤としては、平均粒子径が1μm〜4μmの範囲にある有機ビーズとして例えばポリメチルメタクリレート、無機ビーズとして例えばシリカ或は窒化ホウ素などが挙げられる。シリカはコロイド状シリカであってもよい。これらの化合物は公知であって、市販品として容易に入手することができる。
【0015】
本発明においてこれらのマット剤は、感光性ハロゲン化銀乳剤層側のハロゲン化銀乳剤層及び/又は親水性コロイド層に添加される。ハロゲン化銀乳剤層側であればいずれの層でもよいが、好ましくはハロゲン化銀乳剤層及び/又はハロゲン化銀乳剤層上の保護層である。添加量は1m当たり1mg〜1000mgで、好ましくは2mg〜500mgより好ましくは2mg〜300mgである。
マット剤の平均粒径は1μm〜4μmの範囲でよく、平均粒径が8μm以上の大粒子は、ピンホールに基づく線欠け(線のエッジ部がピンホールによって白ヌケがおこり欠けること)の原因となるため混在しないことが好ましい。そのため8μm以上の大粒子は、分布上で全体の0.5%以下でなければならず、好ましくは0.1%以下にすることが本発明の効果を良好に奏する。
【0016】
ハロゲン化銀乳剤層に用いる場合、乳剤の製造工程中であればいずれの時期に添加してもよいが、好ましくは化学熟成終了時から塗布工程までの任意の時期に添加してもよい。
【0017】
次に本発明に係るシランカプリング剤について述べる。
【0018】
本発明に用いるシランカップリング剤は好ましくは下記一般式で表される化合物である。
【0019】
【化1】
Figure 0003543225
【0020】
式中、Xは酸素原子または−O−CO−を表す。R、R、RおよびRは各々、ハロゲン原子または置換されていてもよい炭化水素基を表し、R〜Rの少なくとも1つは二重結合、ハロゲン原子、エポキシ基、酸無水物残基、アルコキシカルボニル基またはアミノ基を含む。n、n及びnは各々0または1を表し、n+n+nは少なくとも1である。
【0021】
上記一般式〔S〕において、R〜Rで表されるハロゲン原子としては例えば弗素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等が挙げられ、置換されていてもよい炭化水素基は、それぞれ飽和、不飽和の鎖状および環状を含み、例えばアルキル基(例えばメチル、エチル、プロピル等)、アルケニル基(例えばビニル、アリル等)、アリール基(例えばフェニル、トリル基)等が挙げられる。
【0022】
〜Rの少なくとも1つが有する二重結合はC=C結合で、例えばアルケニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニルカルボニルアミノ基、イソプロペニルカルボニルアミノ基等として導入され、酸無水物残基としては例えばメチルカルボニルオキシカルボニルエチル基のような基が挙げられ、ハロゲン原子は例えばハロアシルアミノ基のような形で導入されてもよい。
【0023】
以下に一般式〔S〕で表される化合物の好ましい具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
【0024】
【化2】
Figure 0003543225
【0025】
【化3】
Figure 0003543225
【0026】
上記の一般式〔S〕で表される化合物は特公昭48−3565号に記載されている方法で合成することができ、また東レシリコン(株)やチッソ(株)から市販品として入手することもできる。
【0027】
本発明に係るシランカプリング剤は、ハロゲン化銀乳剤層及びハロゲン化銀乳剤層に隣接する親水性コロイド層に添加してよく、好ましくは感光性ハロゲン化銀乳剤層に含有させる態様である。
【0028】
シランカプリング剤を添加する場合は水、メタノール、エタノールなどの親水性溶媒に溶解して添加するのが好ましい。添加量は化合物の種類や条件によって一様ではないが、ハロゲン化銀乳剤層及び他の親水性コロイド層に添加する場合、1m当たり1mg〜10gでよく、より好ましくは100mg〜1gである。
【0029】
シランカプリング剤は、前述のマット剤と組み合わせて同一層に同時に添加してもよい。ハロゲン化銀乳剤層に添加する場合の添加時期は、乳剤製造工程のいずれの時期でもよいが、好ましくはハロゲン化銀乳剤の化学熟成終了後から塗布工程までの任意の時期でよい。
【0030】
本発明でいう親水性コロイド層とは、ハロゲン化銀乳剤層をはじめとして、例えば乳剤層の保護層、中間層、フィルター層、帯電防止層、下引き層などが挙げられる。
【0031】
これらの親水性コロイド層に用いられるバインダーとしては、ゼラチンが最も有利であるが、それ以外に例えばヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、澱粉などの糖誘導体、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミドなどの単一又は共重合の合成高分子化合物などを用いてもよい。又、ゼラチンは石灰処理ゼラチンの他に酸処理ゼラチン、ゼラチンを試薬で処理改質した例えばフタル化ゼラチンなどのいわゆるゼラチン誘導体などを用いることができる。
【0032】
本発明のハロゲン化銀写真乾板に用いられるガラス支持体は、ガラス組成に特に制限はないが、ソーダ石灰ガラスやソーダ石灰アルミガラスが好ましい。又、平滑性を考慮するとフロートガラスを用いるのが好ましい。ガラス支持体は前記のシランカプリング剤で表面処理されていてもよく、予め表面を脱グリースして親水性を改善した前処理がなされていてもよい。尚、ガラス支持体の端面部は研磨されたものが取り扱い上好ましい。
【0033】
本発明のハロゲン化銀写真乾板に用いられるハロゲン化銀組成としては、塩化銀、臭化銀、沃臭化銀及び塩沃臭化銀等を用いることができる。
【0034】
好ましいハロゲン化銀組成としては、塩化銀が50モル%以上、沃化銀が10モル%以下の塩臭化銀または塩沃臭化銀で平均粒径が0.1〜1.0μmの乳剤、或は沃化銀が8モル%以下の沃臭化銀で平均粒径が0.1μm以下のリップマン型乳剤を挙げることができる。
【0035】
本発明のハロゲン化銀写真乾板は、ガラス支持体の錫面側に本発明に係る少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層及び親水性コロイド層を有し、そのハロゲン化銀乳剤層と反対側のガラス支持体上には、バッキング層として光吸収染料を含有するハレーション防止層を有するのが好ましい。
【0036】
乳剤は可溶性塩類を除去するためにヌーデル水洗法、フロキュレーション沈降法などを用いてよく、好ましい水洗法としては例えば、特公昭35−16086号記載のスルホ基を含む芳香族炭化水素系アルデヒド樹脂を用いる方法、又は特開昭63−158644号記載の高分子凝集剤である例示G−3、G−8などを用いる脱塩法を挙げることができる。
【0037】
本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いられる乳剤は、物理熟成又は化学熟成前後の工程で、各種の写真用添加剤を用いることができる。このような工程で使用される化合物としては例えば、前述の(RD)No.17643、(RD)No.18716及び(RD)No.308119(1989年12月)に記載されている各種の化合物を用いることができる。これら3つの(RD)リサーチ・ディスクロージャーに記載されている化合物種類と記載箇所を下記に掲載した。
【0038】
Figure 0003543225
本発明の感光材料の写真処理は例えば、前記のRD−17643のXX〜XXI、29〜30頁或は同308119のXX〜XXI、1011〜1012頁に記載されているような、処理液による処理がなされてよい。処理は銀画像を形成する白黒写真処理で例えば18℃から50℃の温度範囲で処理される。
【0039】
白黒写真処理での現像剤としては、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロキノン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−ピラゾリドン)、アミノフェノール類(例えばN−メチル−P−アミノフエノール)などを単独もしくは組合せて用いることができる。なお、現像液には公知の例えば保恒剤、アルカリ剤、pH緩衡剤、カブリ防止剤、硬膜剤、現像促進剤、界面活性剤、消泡剤、色調剤、硬水軟化剤、溶解助剤、粘性付与剤などを必要に応じて用いてもよい。
【0040】
定着液にはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩などの定着剤が用いられ、さらに硬膜剤として水溶性のアルミニウム塩例えば硫酸アルミニウム或はカリ明ばんなどを含んでいてもよい。その他保恒剤、pH調整剤、硬水軟化剤などを含有していてもよい。
【0041】
本発明の感光材料の現像処理は、現像主薬としてハイドロキノンを用い、亜硫酸イオン濃度の低いリス現像液(伝染現像液)による現像がなされてもよい。
【0042】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0043】
実施例1
(乳剤層塗布液の調製)
沃化銀4モル%、臭化銀96モル%から成る平均粒径0.05μmのリップマン型ハロゲン化銀乳剤にチオ硫酸ナトリウムを加え化学増感したのち、増感色素として下記構造の化合物Aを加え、抑制剤として下記構造の化合物Bを加え、現像促進剤として下記構造の化合物Cを加え、硬膜剤として下記構造の化合物Dを加えた後、本発明のシランカップリング剤を表1に示すように添加した。
【0044】
(乳剤保護層塗布液の調製)
%ゼラチン水溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの適量を加え、マット剤を表1に示すとおり添加した。
【0045】
(バッキング塗布液の調製)
メタノールとエタノールの混合溶媒に、バインダーとして下記構造の化合物Eを370mg、光吸収染料として下記構造の化合物Fを60mgおよびGを30mg、Hを45mgメチルセロソルブ1mlを、それぞれ1m当り添加して塗布液とした。
【0046】
【化4】
Figure 0003543225
【0047】
【化5】
Figure 0003543225
【0048】
得られた塗布液を表1に示す組合わせで塗布した。即ち乳剤層と保護層はフロートガラスの錫面に塗布し、バッキング層は乳剤層と反対側のフロートガラスのエア面に塗布した。
【0049】
乳剤層はゼラチン量が5.9g/m、銀量が2.8g/mになるよう塗布した。乳剤保護層とバッキング層はゼラチン量が1.1g/mであった。
【0050】
得られた試料を温度50℃、相対湿度80%の中で6時間シーズニングしてから下記の現像液1で20℃、5分間浸漬し、濡れた状態の乳剤膜をピンセットの先端を用いて引掻いたのち、指で表面を摩擦し、ガラス支持体との接着性を評価した。
【0051】
また、マット剤の粒径分布については実体顕微鏡(×500)を使い塗布試料0.01mm×10視野を観察することにより、塗布試料上のマット剤粒径を測定し分布を算出した。
【0052】
表中の○は接着性が優れ問題なし
△は傷が付く
×は膜剥がれを起こすことを表す。
【0053】
(現像液1)
ハイドロキノン 5g
モノメチル−p−アミノフェノールサルフェート 1g
無水亜硫酸ナトリウム 50g
水酸化カリウム 20g
臭化カリウム 0.5g
水で1000mlとした。
【0054】
又、温度50℃で相対湿度80%下で6時間シーズニングした試料をテストパターンと合わせて密着露光した。
【0055】
このとき要したバキューム時間を表1に示した。
【0056】
露光した試料は上記の現像液にて20℃、5分の現像後、定着水洗処理してから乾燥し、試料10cm内に於けるマットピン(ピンホール)の個数を数えた。値が少ないほどピンホール数の発生がなく優れることを表す。
【0057】
【表1】
Figure 0003543225
【0058】
上記の結果から明らかなように、本発明の試料はマットピン(ピンホール)の発生が極めて少なく、かつバキューム完了時間が速いことがわかる。又、乳剤膜のガラス支持体に対する接着性(膜付き)が良好で、膜剥がれや擦傷の発生が認められなかった。
【0059】
実施例2
(乳剤の調製)
溶液A
水 9.7l
塩化ナトリウム 20g
ゼラチン 105g
溶液B
水 3.8l
ゼラチン 94g
塩化ナトリウム 385g
臭化カリウム 450g
ヘキサクロロイリジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 28ml
ヘキサブロモロジウム酸カリウム塩の0.01%水溶液 1.0ml
溶液C
水 3.8l
0.1N硝酸水溶液 90ml
硝酸銀 1700g
40℃に保温された溶液A中に、特開昭57−92523号と同57−92524号記載の均一な粒子晶癖をつくる混合撹拌機を用いて撹拌しながらpH3、pAg7.7に保ちながら溶液B及び溶液Cを同時に関数的に70分間に亘って加え、更に10分間撹拌し続けた後、炭酸ナトリウム水溶液でpHを6.0に調製し、20%の硫酸マグネシウム水溶液2l及びポリナフタレンスルホン酸の5%水溶液2.55lを加え、乳剤を40℃にてフロキュレート化し、デカンテーションを行い水洗して過剰の水溶液の塩を除去した。
【0060】
次いで、3.7lの水を加えて分散させ再び20%の硫酸マグネシウム水溶液0.9lを加えて、同様に過剰の水溶液の塩を除去する。それに3.7lの水と141gのゼラチンを加えて50℃で30分間分散させた。これによって臭化銀35モル%、塩化銀65モル%、平均粒径0.24μmの粒子が得られた。
【0061】
この乳剤に1%のクエン酸水溶液を110mlと、5%臭化カリウム水溶液140ml加え、20分間熟成した後0.2%のチオ硫酸ナトリウム水溶液を110mlおよび0.2%の塩化金酸水溶液140mlを加え、60℃で熟成して最高感度にした。次いで増感色素として後掲の化合物のIとJをそれぞれ2gづつ添加して分光増感した。
【0062】
更にカブリ防止剤として0.5%の1−フェニル−5−メルカプトテトラゾールを140ml、安定剤として1%の4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを2l添加した。
【0063】
さらにカブリ防止剤として10%のハイドロキノン水溶液を2l、5%の臭化カリウム水溶液を170ml、光吸収染料として化合物Fの1%水溶液を140ml、延展剤として20%のサポニン370ml及び下記に示す化合物Kを140g、硬膜剤として化合物Dを加えた後、本発明に係るシランカップリング剤とマット剤を表2に示すように添加した。
【0064】
【化6】
Figure 0003543225
【0065】
なお、バッキング塗布液としては実施例1と同様のものを調製し、乳剤保護層塗布液としては、8%ゼラチン水溶液にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの適量を含むゼラチン溶液を調製した。
【0066】
得られた塗布液を実施例1と同様にガラス支持体に塗布した。乳剤層のゼラチン塗布量は6.0g/m、銀量は4.15g/m、乳剤保護層とバッキング層は実施例1と同様の塗布量とした。
【0067】
このようにして得られた試料を現像処理液を下記の現像液2を用いて20℃、2分の現像を行った。得られた試料の評価法は実施例1と全く同じ方法で評価した。その結果を表2に示す。
【0068】
(現像液2)
ハイドロキノン 20g
亜硫酸カリウム 5g
エチレンジアミン四酢酸ナトリウム 1g
炭酸カリウム 35g
炭酸ナトリウム 15g
臭化カリウム 3g
5−ニトロインダゾール 4mg
トリエチレングリコール 30g
ジ−エタノールアミン 20g
ホルマリン重亜硫酸ナトリウム付加物 50g
ポリエチレングリコール(平均分子量1500) 0.2g
水で1lとし、pHを水酸化ナトリウムで10.2に調製した。
【0069】
得られた結果を下記の表2に示す。
【0070】
【表2】
Figure 0003543225
【0071】
上記の表2からも分かるように、本発明に係る試料のいずれもが比較試料に較べてマットピンの発生が著しく少なく、線画像の修正を最小限にすることができる。又、膜付きも優れ、かつ密着露光作業時のバキューム完了時間が短縮されることが分かる。
【0072】
【発明の効果】
本発明により、密着露光作業時のバキューム完了時間が短縮され、かつピンホールの発生が少ないハロゲン化銀写真乾板を得られた。さらに、本発明により膜付きも改良された。

Claims (1)

  1. ガラス板上に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層と親水性コロイド層とを有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層と同じ側に平均粒径が1μm〜4μmで、かつ粒径が8μm以上の大粒子を粒径分布上で0.5%以下含有したマット剤の少なくとも一つと、シランカプリング剤の少なくとも一つを含有することを特徴とするハロゲン化銀写真乾板。
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