JP3086983B2 - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JP3086983B2 JP04101165A JP10116592A JP3086983B2 JP 3086983 B2 JP3086983 B2 JP 3086983B2 JP 04101165 A JP04101165 A JP 04101165A JP 10116592 A JP10116592 A JP 10116592A JP 3086983 B2 JP3086983 B2 JP 3086983B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくはスキャナー用感光材料としての適性
を有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】赤色波長範囲に対するスペクトル増感
は、広い種々異なる応用分野で使用するためのハロゲン
化銀写真感光材料、例えばカメラ露光のための写真感光
材料、接触紙又は拡大紙に対するポジ写真感光材料、印
刷製版用感光材料、例えばダイオード光、レーザー光、
陰極線管(CRT)のような赤色波長範囲で放射する光
源により記録するための写真感光材料に所望の赤感度を
与えるために要望されている。特に近年、レーザー光源
を備えた電子色分解スキャナーが印刷分野に広く用いら
れるようになっており、特に632.8nmの出力波長を有す
るヘリウム−ネオンレーザーや670nm付近に出力波長を
有する発光ダイオード(LED)を光源とし、ドットを形成
する方式にスキャナーが広く用いられている。
【0003】また、600〜690nmの赤色波長範囲に対し、
ハロゲン化銀写真乳剤をスペクトル増感するために知ら
れている色素の多くは水中で低溶解度であるという欠点
を有している。従ってこれらは通常乳剤中に分散されな
ければならないか又はアルコール性溶液の形で加えなけ
ればならない。したがってこれらは処理中の除去が困難
であり、結果として処理後もかなりのマゼンタ−青色の
いわゆる残色が残る。
【0004】このような残色は、写真性能上あるいは商
品価値上好ましくなく、特に白色支持体例えば紙等では
問題となる。
【0005】そのためハロゲン化銀乳剤において、600
〜690nmに充分なスペクトル感度を有し、しかも色素が
処理により溶出し残色がないハロゲン化銀写真感光材料
に対する要望は極めて強いものがある。
【0006】このため例えば米国特許第2,493,747号、
同第2,526,632号に記載されている方法が知られている
が充分ではなく、また近年では特願平2-143242号、同3-17
1135号、特開平3-283005号記載の色素を用いる方法があ
るが、水溶性基が数個ついた増感色素は水溶性が良い
分、塗布液中あるいは感光材料の経時変化において増感
色素の吸着の変化が起き易く経時での感度変動、カブリ
の増加が大きい等の問題があった。
【0007】
【発明の目的】上記のような問題に対し、本発明の目的
は、経時での感度変動及びカブリ増加が少なく、さらに
残色も少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供すること
にある。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上の感光性
ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層に、上記一般式
[1](化1)及び一般式[2](化2)で表される化
合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有する
ハロゲン化銀写真感光材料において、該乳剤側の膜面p
Hが6.0以下であることを特徴とするハロゲン化銀写真
感光材料により達成される。
【0009】尚、本発明においては上記一般式[1]に
おけるR1、R2、R3、R4、R5及び一般式[2]にお
けるZ1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6の置換基のうち、少
なくとも3つ以上が水溶性を有する有機基であることが
好ましい態様である。
【0010】以下、本発明について具体的に説明する。
【0011】まず一般式[1]及び[2]について説明
する。
【0012】一般式[1]においてR1〜R5及び一般式
[2]におけるZ1〜Z5のうち少なくとも2つが水溶性
基を担持する有機基を表すが、ここでいう「水溶性基」
とは、化合物の構造と生理活性との関係をとらえた所謂
構造活性相関にて用いられるHansch法のπ値が負の値を
有するものを指す。なおHansch法に関してはJ.Med.Che
m,16,1207(1973)、同20,304(1979)に詳細に記載さ
れている。
【0013】これらの水溶性基のうち、水溶液中でイオ
ン化し、かつそのpKaが4以上11以下のものを2つ以
上有する色素が好ましい。特にこのましくは2つ以上が
4〜11で、かつ1つ以上が4以下のpKaを有する有機
基が分光感度が優れ、かつ残色汚染性が少ない特長を有
する。
【0014】好ましいpKaを示す具体的な官能基の1例
を下記に示すが、本発明はこれらのみに限定されるもの
ではない。
【0015】pKaが4〜11のもの -(CH2)nCOOM、-C6H4COOM、-CH2C6H4COOM、-CH2-CH=CH-C
H2COOM、-(CH2)2SO2NHC6H4、−CH2CH2CONH2 pKaが4以下のもの -(CH2)nSO3M、-C6H4SO3M、-CH2C6H4SO3M、−CH2CH=CH-CH
2SO3M、CH2CH(SO3M)CH3 上記の式中、nは2〜4を表し、Mは水素原子、アルカ
リ金属原子又はアンモニウム基、有機アミン基を表す。
【0016】水溶性基を有する有機基を表わさないR1
〜R5及びZ1〜Z6の基は、水素、アルキル基例えばメ
チル及びエチル基、置換アルキル基、アルケニル基例え
ばアリール基、置換アルケニル基、アリール基例えばフ
ェニル基、又は置換アリール基例えばp-トリル基から選
択される。
【0017】一般式[1]におけるR6及びR7、及び一
般式[2]におけるZ7及びZ8は同じか又は異なり、そ
れぞれ水素、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基
例えばメチル、エチル及びプロピル基、置換アルキル基
例えばトリフルオロメチル基及び2,2,2-トリフルオロエ
チル基、アルケニル基例えばアリル基、置換アルケニル
基、アルコキシ基例えばメトキシ及びエトキシ基、アル
キルチオ基、例えばエチルチオ基、置換アルキルチオ
基、アリールチオ基例えばフェニルチオ基、置換アリー
ルチオ基、アリール基例えばフェニル基、置換アリール
基例えばp-トリル基、アシル基例えばアセチル及びプロ
ピオニル基、アシロキシ基例えばアセトキシ及びプロピ
オニルオキシ基、アルコキシカルボニル基例えばメトキ
シカルボニル及びエトキシカルボニル基、アルキルスル
ホニル基例えばメチルスルホニル基、カルバモイル基、
置換カルバモイル、アミド基、置換アミド基、スルファ
モイル基、置換スルファモイル基、スルホンアミド基、
置換スルホンアミド基、カルボキシ基及びシアノ基を表
わす。又はR6とR7が一緒になり、そしてZ7とZ8が一
緒になって炭素環式環系例えばベンゼン又はナフタレン
環系を完結するのに必要な原子を表わし、これらは同じ
か又は異なるそしてR6及びR7及びZ7及びZについ
てそれぞれ示した前記置換基から選択した置換基の一つ
以上を担持していてもよい。
【0018】以下、一般式[1]及び[2]で表わされ
る化合物の具体例を挙げる。
【0019】
【化3】
【0020】
【化4】
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】これら一般式[1]及び[2]で表わされ
る増感色素をハロゲン化銀乳剤に使用するには、塗布液
中に添加溶解するか、水あるいはメタノール、エタノー
ル、アセトン等の有機溶媒の単独もしくはそれらの混合
溶媒に溶解して添加すれば良い。ただし必要に応じて写
真性能上影響のない範囲でハロゲン化銀乳剤層に隣接す
る層、例えば保護層、中間層にも添加することができ
る。
【0025】また本発明で用いる増感色素をハロゲン化
銀乳剤に添加する場合の使用量については、ハロゲン化
銀乳剤の種類、増感色素の種類によっても異なるが、通
常ハロゲン化銀1モル当たり5×10−6〜2×10-1
ルの範囲がよい。
【0026】本発明の増感色素をハロゲン化銀乳剤に添
加する時期は任意の時期でよいが、通常は熟成中の任意
の時期又は熟成終了後の塗布直前までの任意の時期に添
加するのが好ましい。
【0027】また本発明で用いる増感色素は単独でも2
種類以上併用してもよい。
【0028】尚、本発明のハロゲン化銀写真感光材料に
使用される増感色素類は米国特許第2503776号、英国特許
第742112号、仏国特許第2065662号、特公昭40-2346号を参
照すれば容易に合成することができる。本発明におい
て、乳剤層が塗設されている側の表面の膜面pHは6.0以
下であることが必要であり、好ましくはpH5.6以下であ
る。pH6.0を超えるpHでは経時及び経時代用サーモ試
験での増感及びカブリが大幅に劣化する。
【0029】ここで本発明における膜面pHとは、1cm2
の写真感光材料の上に水0.05mlを添加し、90%RH以上の
雰囲気下で10分間放置後、塩化銀平型電極を用いて測定
した値である。平型電極の具体例としては、東亜電波工
業[株]製の平型電極GST-5313Fなどがある。pHの調整
は、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウムのようなアルカ
リ剤及び/又はクエン酸、酢酸や硫酸のような酸を各層
の塗布液中に添加する方法で行う。又は塗布中に酸ある
いはアルカリ溶液を塗布液中に添加しながら塗布する方
法や塗布中あるいは終了後に前記のアルカリ溶液及び/
又は酸溶液をさらに上から塗布してpHの調整をするこ
ともできる。
【0030】支持体に対して、ハロゲン化銀乳剤層を有
する側に2層以上の層を有する場合、膜面pHが6.0以下
になるようにして各層の塗布液のpHを適宜えらぶこと
ができる。例えば一般式[1]、[2]で表される増感
色素を含むハロゲン化銀乳剤を含有する層の塗布液は塗
布液調製後、実際に塗布するまでの停滞時間における感
度変動を小さくするといった観点からはpH5.2以上が好
ましい。
【0031】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤(以
下ハロゲン化銀乳剤乃至単に乳剤などと称する。)に
は、ハロゲン化銀として例えば塩化銀を50モル%以上、
好ましくは55〜90モル%含有する塩臭化銀乳剤又は塩沃
臭化銀乳剤を用いられるが、好ましくは単分散度20以下
の単分散乳剤であって、粒径は3μm以下で特に0.1〜1
μmが好ましい。単分散度の定義は、特開昭62-32444に
記載された定義を用いた。
【0032】本発明の乳剤には粒子形成終了までにハロ
ゲン化銀1モル当り10-5〜10-10モル、好ましくは10-6
〜10-9モルのロジウム塩(を含む錯塩)を含有させるこ
とが必要である。このようなロジウム塩としては、従来
知られているものが任意に用いられ、代表的には〔Na3R
hCl6〕、〔K3RhBr6〕、塩化ロジウムアンミン錯体、ロ
ジウムトリクライド等が用いられる。
【0033】また本発明の乳剤は、ロジウム塩の他に粒
子形成終了までに、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリ
ウム塩、イリジウム塩(を含む錯塩)および鉄塩(を含
む錯塩)から選ばれる少なくとも1種を含有することが
できる。
【0034】ハロゲン化銀乳剤は、一般的に物理熟成
後、不要の塩類を除去するため脱塩する。脱塩の方法と
しては、ゲル化、透析による方法、あるいは水溶性硫酸
塩等による塩析法があるが、特に限定はしないが、セー
フライト性の観点からは、変成ゼラチンを用いたゲル化
法を用いることが好ましい。
【0035】ハロゲン化銀写真乳剤は、通常用いられて
いる化学増感法、例えば金増感(米国特許第2,540,085
号、同第2,597,876号、同第2,597,915号、同第2,399,08
3号など)、第VII族金属イオンによる増感、(米国特許
第2,448,060号、同第2,540,086号、同第2,566,245号、
同第2,566,263号、同第2,598,079号など)、硫黄増感
(米国特許第1,574,944号、同第2,278,947号、同第2,44
0,206号、同第2,521,926号、同第3,021,215号、同第3,0
38,805号、同第2,410,689号、同第3,189,458号、同第3,
415,649号、同第3,635,717号など)、環元増感(米国特
許第2,518,698号、同第2,419,974号、同第2,983,610
号、Research Disclosure Vol.176(1978.12)RD
−17643、第III項、など)、チオエーテル,化合物によ
る増感(例えば米国特許第2,521,926号、同第3,021,215
号、同第3,038,005号、同第3,046,129号、同第3,046,13
2号、同第3,046,133号、同第3,046,134号、同第3,046,1
35号、同第3,057,724号、同第3,062,646号、同第3,165,
552号、同第3,189,458号、同第3,192,046号、同第3,50
6,443号、同第3,671,260号、同第3,574,709号、同第3,6
25,697号、同第3,635,717号、同第4,198,240号など)、
またはその複合された各種増感法が適用される。
【0036】更に具体的な化学増感剤としては、アリル
チオカルバミド(Allyl thiocarbamide)、チオ尿素、
チオサルフェート、チオエーテルやシスチンおよびイオ
ウ粉などの硫黄増感剤;ポタシウムクロロオーレイト、
オーラス、チオキサルフェートやポタシウムクロロパラ
デート(Potassim chloropalladate)などの貴金属増感
剤;塩化スズ、フェニルヒドラジンやレダクトンなどの
環元増感剤などを挙げることができる。本発明のハロゲ
ン化銀乳剤は金・硫黄増感法により増感されることが好
ましい。
【0037】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、少
なくとも1層のハロゲン化銀乳剤層の他に親水性コロイ
ド層を有することができる。また支持体に対してハロゲ
ン化銀乳剤層の反対側に少なくとも1層の親水性コロイ
ド層を有することができる。ハロゲン化銀乳剤層及び親
水性コロイド層に含まれる親水性コロイドとしては、ゼ
ラチン(石炭処理または酸処理いずれでもよい)、ゼラ
チン誘導体、ゼラチンの高分子グラフト化合物、合成親
水性高分子化合物などが挙げられるが、本発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料ではゼラチンが好ましい。
【0038】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、硬
調化剤として知られている特開昭56-106244等に記載さ
れているようなヒドラジン化合物や特開昭57-132137等
に記載されているテトラゾリウム化合物を用いることが
できる。
【0039】本発明のハロゲン化銀乳剤には当業界公知
の各種技術、添加剤等を用いることができる。
【0040】例えば、本発明で用いるハロゲン化銀写真
乳剤および他の親水性コロイド層には、必要に応じて各
種の化学増感剤、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘
剤、可塑剤、スベリ剤、現像抑制剤、紫外線吸収剤、イ
ラジェーション防止剤染料、重金属マット剤等を各種の
方法で更に含有させることができる。また、本発明ハロ
ゲン化銀写真乳剤および他の親水性コロイド層中にはポ
リマーラテックスを含有させることができる。
【0041】これらの添加剤は、より詳しくは、リサー
チディスクロジャー第176巻Item17643(1978年12月)お
よび同187巻Item18716巻(1979年11月)に記載されてお
り、その該当個所を次にまとめて示した。
【0042】 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強度増感剤 649頁右欄〜650欄 4.増白剤 24頁 5.カブリ防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄 6.光吸収剤 フィルター染料紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄〜 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬膜剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650右欄 12.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 13.スタチック防止剤 27頁 同上 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いることができ
る支持体としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポ
リエチレンのようなポリオレフィン、ポリエチレン、バ
ライタ紙、ポリオレフィンを塗布した紙、ガラス、金属
等を挙げることができる。これらの支持体は必要に応じ
て下地加工が施される。
【0043】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
露光後種々の方法、例えば通常用いられる方法により現
像処理することができる。
【0044】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
る。尚、当然のことではあるが、本発明は以下述べる実
施例に限定されるものではない。
【0045】実施例1 (ハロゲン化銀乳剤の調製)同時混合法を用いて塩沃臭
化銀(塩化銀62モル%、沃化銀0.5モル%他は臭化銀)乳
剤を調製した。
【0046】なお、最終到達平均粒径の5%が形成され
てから最終到達平均粒径に至るまでの混合工程時にヘキ
サクロロロジウム酸カリウム塩とヘキサクロロイリジウ
ム酸カリウムを、それぞれ銀1モル当たり8×10-8モル
と8×10-7モル添加した。
【0047】得られた乳剤をフェニルイソシアナートで
処理した変性ゼラチンを用いて通常のフロキュレーショ
ン法で脱塩してからゼラチン中に分散し、防ばい剤とし
て別記の(A)、(B)及び(C)を加え平均粒径0.30μmの
立方体単分散粒子(変動係数10%)からなる乳剤を得た。
【0048】この乳剤にクエン酸と塩化ナトリウムpH
を5.8、pAgを7.0に調整した後、塩化金酸を加えて60
℃で化学熟成し最高感度に達してから、1-フェニル-5-
メルカプトテトラゾールと4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,
3a,7-テトラザインデンをそれぞれ銀1モル当たり60mg
と600mg添加して熟成を停止した。
【0049】このようにして得られた乳剤に前記一般式
[1]、[2]で示される増感色素及び比較化合物をそ
れぞれハロゲン化銀1モル当たり2×10-4モル添加し、
ハイドロキノンを4g、6-ベンジルアミノプリンを150m
g、臭化カリウムを2g、下記構造のポリマーラテックス
P−1を10g、スチレン−マレイン酸共重合体を2g、1
Nの水酸化ナトリウム溶液あるいはクエン酸で表1のよ
うにpHを調節し、延展剤としてドデシルベンゼンスル
ホン酸ソーダと硬膜剤として2,4-ジクロロ-6-ヒドロキ
シアジンのナトリウム塩を添加し、液温40℃で撹拌して
おいた。
【0050】(乳剤保護膜層塗布液の調製)1m2当た
り、ゼラチン1.1gを含む水溶液に1-フエニル-4-ヒドロ
キシメチル-3-ピラゾリドンを5.5mg、平均粒径3μmの単
分散シリカ25mg、塗布助剤として1-デシル-2-(3-イソペ
ンチル)サクシネート-2-スルホン酸ソーダ水溶液と4-ペ
ルフルオロノネニルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウ
ム及びクエン酸で表1のようにpH調節し、さらに硬膜剤
としてホルマリンを添加した。
【0051】
【化8】
【0052】(バッキング層塗布液の調製)1m2当た
り、ゼラチン2.0gを含む水溶液に、後記水溶性染料化合物
H−1を100mg、同H−2を40mg、同H−3を100mg、ポリ
マーラテックスP−1を300mg、スチレン-マレイン酸共
重合体を60mg、塗布助剤としてドデシルベンゼンスルホ
ン酸ソーダ、グリオキザール及びE−2を55mg添加し、
撹拌した。
【0053】
【化9】
【0054】(バッキング層保護膜層塗布液の調製)1
m2当たりゼラチン1.0gを含む水溶液に1-デシル-2-(3-イ
ソペンチル)サクシネート-2-スルホン酸ソーダ12mg、平
均粒径5.5μmの単分散ポリメチルメタアクリレートの分
散物を添加し、撹拌し、さらに硬膜剤としてグリオキザー
ル及び2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシアジンのナトリウム
塩を添加した。 (試料の作成)帯電防止層を有する支持体を用いて、支
持体上の片側に15W/(m2・min)のエネルギーでコロナ放電
した後、以上のようにして調製したバッキング層塗布液
及びバッキング層保護膜層塗布液を塗布した。また支持
体上の片側に15W/(m2・min)のエネルギーでコロナ放電し
た後、乳剤層及び乳剤保護膜層を塗布した。尚乳剤層は
銀量4.0g/m2、ゼラチン量は1.7g/m2になるように塗布、乾
燥した。上記のようにして得られた試料を表1に示した。
得られた試料をそれぞれ2分し、一半はそのまま他の一
半は高温下での安定性の評価をするため、該試料を20%
RH、50℃の環境下に3日間放置して強制劣化させた。
【0055】(試料の評価)このようにして得た試料フ
ィルムをそれぞれヘリウム−ネオンレーザーで露光し、
下記条件で処理した。
【0056】常法にしたがってカブリ、感度の測定を行
った。感度はカブリ+3.0での露光量の逆数の相対値で
表した。カブリ濃度0.08以上は大きな欠点とされるレベ
ルである。残色は未露光フィルムを現像処理し、5枚重
ねした時の残色を目視で5段階評価した。5は全く残色
がないレベル、1は強い残色を示し、3を下廻る残色は
欠点とされるレベルである。
【0057】〈処理条件〉処理条件は以下の通りであ
る。
【0058】 〔現像液処方〕 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55% W/V水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5-メチルベンゾトリアゾール 200ml 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 30mg 水酸化カリウム 使用液のpHを10.5にする量 臭化カリウム 4.5g (組成B) 純水(イオン交換水) 3ml ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸(90%水溶液) 0.3ml 5-ニトロインダゾール 110mg 1-フェニル-3-ピラゾリドン 500mg 現像液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。
【0059】 〔定着液処方〕 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5% W/V水溶液) 230ml 亜硫酸ナトリウム 9.5g 酢酸ナトリウム・3水塩 15.9g 硼酸 6.7g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90%W/W 水溶液) 8.1ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50% W/W水溶液) 5.8g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1% W/W水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは約
4.3であった。
【0060】〔現像処理条件〕 工程 温度 時間 現像 28℃ 30秒 定着 28℃ 30秒 水洗 常温 20秒 乾燥 40℃ 20秒 各工程時間は次工程までのいわゆるワタリ搬送時間も含
む。
【0061】結果を表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】表1から明らかなように本発明の試料は、
即日、経時(代用サーモ)ともに感度、カブリも遜色な
く、かつ残色性が比較試料に対して優れることが分か
る。
【0064】
【発明の効果】本発明により経時しても感度の変動、カ
ブリの増加もなく、しかも残色の少ないハロゲン化銀写
真感光材料を提供することができた。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−171135(JP,A) 特開 昭62−25745(JP,A) 特開 昭60−177338(JP,A) 特公 昭49−33785(JP,B1)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の感光性ハロゲン化銀乳剤層の
    少なくとも1層に、下記一般式[1]及び一般式[2]
    で表される化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合
    物を含有するハロゲン化銀写真感光材料において、該乳
    剤側の膜面pHが6.0以下であることを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、Xは-S-又は-Se-であり、R1、R2、R3、R4
    びR5の少なくとも2つは水溶性基を有する有機基を表
    す。ただしR3とR4が共にこれを表すことはない。水溶
    性基を有する前記有機基を表さないR1、R2、R3、R4
    及びR5は、水素、アルキル基、置換アルキル基、アル
    ケニル基、置換アルケニル基、アリール基又は置換アリ
    ール基を表す。R6又はR7は同じか又は異なり、それぞ
    れ水素、ヒドロキシ基、ハロゲン原子、アルキル基、置
    換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アル
    キニル基、置換アルキニル基、アルコキシ基、置換アル
    コキシ基、アルキルチオ基、置換アルキルチオ基、アリ
    ールチオ基、置換アリールチオ基、アリール基、置換ア
    リール基、アシル基、置換アシル基、アシロキシ基、置
    換アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、置換アルコ
    キシカルボニル基、アルキルスルホニル基、置換アルキ
    ルスルホニル基、カルバモイル基、置換カルバモイル
    基、スルファモイル基、置換スルファモイル基、カルボ
    キシ基又はシアノ基を表し、又はR6と共にR7は一緒に
    なって炭素環式環系を完結するのに必要な原子を表し、
    前記環系はそれぞれR6、R7について示した前記置換基
    から選択された同じか又は異なる1つ以上の置換基を担
    持できる。〕 【化2】 〔式中、Yは、-S-または-S2-でありZ1、Z2、Z3、Z
    4、Z5及びZ6の少なくとも2つは水溶性基を有する有
    機基を表し、(ただしZ4、Z5は共にこれを表すことは
    ない。)水溶性基を有する前記有機基を表さないZ1
    6は水素、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル
    基、置換アルケニル基、アリール基、または置換アリー
    ル基を表しZ7及びZ8は同じかまたは異なり一般式
    [1]のR6及びR7について定義したのと同じであ
    る。〕
  2. 【請求項2】 請求項1記載の一般式[1]におけるR
    1、R2、R3、R4、R5及び一般式[2]におけるZ1
    23456の置換基のうち、少なくとも3つ以上が
    水溶性を有する有機基であることを特徴とする請求項1
    記載のハロゲン化銀写真感光材料。
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