JP2873342B2 - 位相差膜状物 - Google Patents

位相差膜状物

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JP2873342B2 JP29391789A JP29391789A JP2873342B2 JP 2873342 B2 JP2873342 B2 JP 2873342B2 JP 29391789 A JP29391789 A JP 29391789A JP 29391789 A JP29391789 A JP 29391789A JP 2873342 B2 JP2873342 B2 JP 2873342B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、位相差膜状物に関し、さらに詳しくは、均
一に調製された位相差膜状物に関する。
[従来の技術] 従来、ワードプロセッサーやパーソナルコンピュータ
ーのCRTの大画面化の要請に対して、液晶分子のねじれ
角を180〜270度に広角化したSTN液晶ディスプレイが使
用されてきている。しかし、STN方式は液晶部分の複屈
折効果を利用しているため、イエローモードあるいはブ
ルーモードという着色条件の表示を余儀なくされてい
た。そのため、コントラストや視認性に不十分なところ
があるとともに、任意のカラー表示も困難であった。こ
れらの課題を解消するため、STNセルを二枚重ね、一つ
は色補償セルとして用いる方式(D−STN,NTN)が開発
され、白黒表示および任意のカラー表示が可能となっ
た。しかし、このNTN方式は、STN方式に比べて厚くて重
いという欠点を有する。そこで色補償セルのかわりに、
それと同等の機能を有する高分子フィルムを色補償フィ
ルムとして用いることによって、薄くて軽いという液晶
ディスプレイの特徴を生かしたままで白黒表示となるFT
N液晶ディスプレイ等に近年特に使用されてきている。
これら位相差性を有する膜状物は、従来から種々提案
されているが、いずれも複屈折性、耐熱性、耐湿性及び
耐久性等において、実用性に乏しいものであった。位相
差板として、現在市販され実用に供されているものとし
て入射光線の波長λに対して1/4λの位相差を生じる機
能を有するいわゆる1/4λの板がある。この1/4λ板は、
酢酸セルロース系のフィルムを一軸方向に延伸処理した
ものである。1/4λ板は、直線偏光板の光学主軸に対し
て、45度傾けて貼り合わせる(円偏光板)と、反射光を
カットする防眩機能があるので、VDTフィルターをはじ
めとして、各種の防眩材料に使用されている。
1/4λ板を構成する高分子材料としては、上記のセル
ロース系樹脂以外にも、塩化ビニル系樹脂(特公昭45−
34477号公報、特開昭56−125702号公報等)、ポリカー
ボネート系樹脂(特公昭41−12190号公報、特開昭56−1
30703号公報等)、アクリロニトリル系樹脂(特開昭56
−130702号公報等)、スチレン系樹脂(特開昭56−1257
03号公報)、ポリオレフィン系樹脂(特開昭60−24502
号公報等)等のものが提案されているが、いずれも耐熱
性、耐湿性が劣悪であるため、例えば電子材料として
は、広汎に使用できないのが現状である。
また、オレフィン系樹脂等(特開昭63−167304号公報
等)のものが提案されているが、透明性が著しく劣るた
め、高透明性が要求される光学フィルターをはじめとす
る各種光学用途、ワードプロセッサーやパーソナルコン
ピューター等の液晶表示体用途等の新規用途には、ほと
んど使用されていない。
また、従来より芳香族ポリエステル系樹脂の一種であ
るポリアリレートと炭酸エステル系樹脂の一種であるポ
リカーボネートとのブレンド物は種々提案されている。
例えば、特開昭47−22949号公報には、ポリカーボネー
トの耐衝撃性および耐熱変形性を改良するために、ポリ
アリレートをブレンドすることが記載されており、ま
た、特開昭48−54158号公報及び特開昭58−83050号公報
には、ポリアリレートとポリカーボネートをブレンドす
ることによって、成形性を改良することが記載されてい
る。以上のようにこれらの提案は、ポリカーボネート及
びポリアリレート樹脂をブレンドすることによって、素
材としての樹脂の機械的性質および成形加工性を向上さ
せることを目的としており、光学的特性、特に位相差膜
状物に関しては全く提案はされておらず、業界からは、
均一性に優れ、かつ生産性も高いフィルム組成物の開発
が熱望されていた。
このように、従来提案された位相差膜状物は、実用性
に乏しいものであり、業界からは、実用性のある新規な
位相差膜状物の開発が待望されていた。
[発明の解決しようとする問題点] 本発明は、従来の技術が有していた前述の問題点を解
決すべくなされたものであり、従来全く知られていなか
った新規な位相差膜状物を提供することを目的とするも
のである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、下式(I)で表される芳香族ポリエステル
系樹脂と下式(IV)で表される炭酸エステル系樹脂とを
主たる樹脂成分とする位相差膜状物であって、前記芳香
族ポリエステル系樹脂の一部又は全部が、テレフタル酸
とイソフタル酸とのモル比が10/0〜7/3の酸成分と、ビ
スフェノールAと3,3′,5,5′−テトラメチルビスフェ
ノールFとからなるビスファノール成分との共重合体で
あることを特徴とする位相差膜状物を提供するものであ
る。
〔式(I)中、Xは置換基を有することある炭素数1〜
10の2価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−及び
−CO−から選ばれた2価基;R及びR′は、各独立して、
置換基を有することある炭素数1〜20のアルキル基、置
換基を有することあるアリル基、置換基を有することあ
るアライキル基、置換基を有することあるアルコキシル
基、置換基を有することあるアリロキシル基、置換基を
有することあるアリルアルコキシル基及びハロゲン原子
から選ばれた1種又は2種以上の1価基;p及びqはとも
に0又は自然数であり、p+q=0〜8;m及びnはとも
に0又は1である(但し、m=1のとき、n≠0)。〕 −〔−O−R″−O−CO−〕− (IV) 〔式(IV)中、R″は2価の脂肪族基又は芳香族基であ
る。〕 〔式(II)中、X、m及びnは前式(I)中のX、m及
びnと同義;R1〜R4は、各独立して、炭素数1〜4のア
ルキル基、アルコキシル基、フェニル基及びハロゲン原
子から選ばれた1価基である。〕 本発明において、位相差(Phase difference)とは、
単周期的な二つの運動が同じ状態にあるとき、その状態
に対応するそれぞれの運動の位相の差をいい、具体的に
は、(複屈折×膜厚)の積で示されるものである。
ここで、「複屈折(Retardation)」とは、物質に入
射した光が、互いに垂直な振動方向をもつ2つの光波に
分かれる現象である。
厚さd、複屈折n2−n1なるシート波長λなる光が入射
したとき、シート内において、速い方の光の波長を
λ、遅い方の光の波長をλとすると、遅い方の光が
シートを出て、速い方の光に遅れる量を複屈折と呼び、
次の式で表わし、この度合Reを複屈折値とする。
Re=λ(d/λ−d/λ) =d(λ/λ−λ/λ) =d(n2−n1) この複屈折値は、例えば日本光学工業(株)の偏光顕
微鏡(OPTIPHOT−POL型)を使用し、セナルモンコンペ
ンセーター法で測定することができ、本発明において、
複屈折値は、100〜1000nm、好ましくは200〜800nm、さ
らに好ましくは400〜600nmである。
また、本発明においては、膜全体が均一に調製された
複屈折であることが望ましく、その複屈折値のバラツキ
の範囲は、特定複屈折値の±10%以内、好ましくは、特
定複屈折値の±5%以内、さらに好ましくは特定複屈折
値の±3%以内である。本発明における式(I)で表さ
れる芳香族ポリエステル系樹脂は、一部又は全部が、テ
レフタル酸とイソフタル酸とのモル比が10/0〜7/3の酸
成分と、ビスフェノールAと3,3′,5,5′−テトラメチ
ルビスフェノールFとからなるビスフェノール成分との
共重合体である。ビスフェノールAと3,3′,5,5′−テ
トラメチルビスフェノールFとの好適なモル比は2/1で
ある。また本発明に使用される芳香族ポリエステル系樹
脂の分子量は、特に制限されるものではないが、一般的
には5〜15万、好ましくは6〜13万である。
また、これらの芳香族ポリエステル系樹脂は、テレフ
タル酸及び又はイソフタル酸と1種または2種以上のビ
スフェノール類あるいはビスフェノール類と少量の2価
の化合物による重合体または共重合体、さらには、これ
らの混合物によっても得ることができる。共重合体とし
ては、例えば芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸及び
イソフタル酸の単独もしくは混合成分である。
好ましいビスフェノール成分を例示すれば、2,2−ビ
ス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、2,2−ビス(3,5−ジ−sec−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)ケトン、ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)スルフイド、2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフ
ルオルプロパン、2,2−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメトキシ
−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3−
メトキシ−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
パン、ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)メタン、ビス(3,5−ジフェニル−4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,5−ジフェノ
キシ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−
フェノキシ−4−ヒドロキシ−5−メチル)メタン、4,
4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラメチルビフェ
ニル、4,4′−ジヒドロキシ−3,3′,5,5′−テトラエチ
ルビフェニル、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェ
ニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジエチ
ルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3−エ
チルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメチルフェニル)スルホン、ビス(4−ヒドロキシ
−3,5−ジメトキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジエトキシフェニル)スルホン等があ
げられる。
これらの3,5−位に置換基を有するビスフェノール成
分は、4,4′−ジヒドロキシジフェニル、ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン、ヒドロキノン、レゾルシン等と混合し
て用いることができる。また、フェノールフタレイン、
フルオレセイン、ナフトフタレイン、チモールフタレイ
ンなどのビスフェノール性色素等を使用することも可能
である。
このようにして得られた芳香族ポリエステル系樹脂の
Tgは特に制限するものではないが、望ましく300〜150
℃、さらに望ましくは300〜180℃である。
さらに、上記芳香族ポリエステル系樹脂の重合方法は
特に制限されるものではなく、従来知られている重合方
法を採用することができる。例えば、芳香族ジカルボン
酸とビスフェノールを高温溶融状態で反応させる溶融重
合法、芳香族ジカルボン酸ジクロライドとビスフェノー
ルを脱酸剤としてのアミンの存在下に有機溶剤中で反応
させる溶液重合法、芳香族ジカルボン酸ジクロライドと
ビスフェノールとを互いに相溶しない2種の溶媒に溶解
した後、アルカリの存在下で2液を混合撹拌して、その
界面で重縮合反応を行なわせる界面重合法があり、いず
れの方法でも採用することができるが、これらの中で着
色、異物、高重合度及びTgの点から界面重合法が好まし
い。
また、本発明でいう「炭酸エステル系樹脂」とは、炭
酸とグリコールまたは2価フェノールとのエステル系樹
脂であって、下記一般式(IV)、 O−R″−O−CO (IV) で示される。ここで、(IV)式において、R″は2価の
脂肪族または芳香族基を示すが、本発明においては芳香
族基が好ましい。上記グリコールとしては、特に制限さ
れるものではなくいずれのグリコールも使用されるが、
一般的には、例えば、エチレングリコール、トリメチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチ
ンレングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメ
チレングリコール、ジエチレングリコール、ρ−キシリ
レングリコール等があり、中でもエチレングリコール、
トリメチレングリコール、ρ−キシリレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチンレングリコー
ルが好ましく、さらに好ましくは、エチレングリコー
ル、トリメチレングリコールがある。
また上記2価フェノールとしては、特に制限されるも
のではなく、いずれの2価フェノールも使用され、一般
的には例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)メタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパ
ン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン等
の4,4−ジオキシジフェニルアルカン等があり、1,1−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン等が好ま
しく、さらに好ましくは2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパンである。
これら炭酸エステル系樹脂の重合方法は、従来知られ
ている重合方法が使用され、例えば、前記のグリコール
または2価のフェノールとホスゲンあるいはジフェニル
カーボネートより得られるものである。すでに公知の溶
融重合、溶液重合、界面重合など各種方法により製造さ
れる。
このようにして得られた炭酸エステル系樹脂の分子量
は、特に制限されるものではないが、一般的には5〜15
万、好ましくは6〜13万であり、そのTgは一般的には12
0〜180℃、好ましくは130〜160℃である。
本発明における芳香族ポリエステル系樹脂と炭酸エス
テル系樹脂との好ましい重量比は、99:1〜51:49であ
り、さらに好ましい重量比は、98:2〜70:30であり、特
に好ましい重量比は、96:4〜85:15である。
さらに本発明膜状物樹脂組成物として、必要に応じ少
量の樹脂、例えば、ポリエーテルスルホン(PES)、変
性ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリサルホン(PS
F)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド
(PEI)、ポリイミド(PI)等相溶性のある1種または
2種以上の樹脂をさらにブレンドすることも可能であ
る。
また本発明における膜状物は、光学的特性からして、
主として、溶剤流延法によって製造されることがしばし
ばあり、膜中に残留している僅かな溶剤を乾燥させるた
めに200〜300℃の高温雰囲気中に長時間晒されたり、ま
た、膜状物に導電性を付与する際、例えばスパッタリン
グ加工の場合には150℃、EPCとして使用する時には、少
くとも150℃の高温に晒される。
上記の加工、特に光学的用途の加工の場合、膜状物が
黄変し、この加熱工程により、膜状物は、時によって、
黄変して実用に供し得なくなる場合がある。この黄変防
止の目的のため、必要に応じ、抗酸化剤を添加すること
も可能である。この「抗酸化剤」とは、膜状物が高温に
晒される際に生じる黄変化を防止もしくは抑制する作用
を示し、かつ透明性を低下させない物質で、融点が100
℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは200℃
以上である物質であり、具体的にはフェノール系及びホ
スファイト系等の化合物であり、中でもフェノール系の
化合物が好適である。また特に上記フェノール系化合物
と上記ホスファイト系化合物とを併用すると、その効果
はさらに大となることが期待できる。
前記フェノール系化合物としては、例えば、2,5−ジ
−tert−ブチルハイドロキノン、4,4′−イソプロピリ
デンビスフェノール、4,4′−ブチルデンビス(3−メ
チル−6−tertブチルフェノール)、1,1−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4′−メチレ
ンビス(2,6−ジ−tertブチルフェノール)、2,6−ビス
(2′−ヒドロオキシ−3′−tert3ブチル−5′−メ
チルベンジル)4−メチル−フェノール、1,1,3−トリ
ス(2−メチル−4−ヒドロオキシ−5−tertブチルフ
ェニル)ブタン、1,3,5−トリス−メチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロオキシベンジ
ル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒ
ドロオキシフェニル)イソシアヌレート、4,4′−チオ
ビス(3−メチル−6−tertブチルフェノール)、2,4,
6−トリ−tertブチルフェノール、4−ヒドロオキシメ
チル−2,6−ジ−tertブチルフェノール、シクロヘキシ
ルフェノール、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6
−tertブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4
−エチル−6−tertブチルフェノール)、テトラキス
[メチレン−3(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロオ
キシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス[β−
(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロオキシフェニル)
プロピオニルオキシエチル]イソシアネート及び4,4′
−チオビス(2−メチル−6−tertブチルフェノール)
等があり、中でも1,3,5−トリス−メチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロオキシベンジ
ル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒ
ドロオキシフェニル)イソシアヌレイト、4,4′−ブチ
リデン−ビス(3−メチル−6−tertブチルフェノー
ル)、2,5−ジ−tertブチルハイドロキノン、4,4′−メ
チレンビス(2,6−ジ−tertブチルフェノール)及び4,
4′−イソプロピリデンビスフェノールが好ましい。
またホスファイト系化合物としては、トリス(2,4−
ジ−tertブチルフェニル)ホスファイト及び下記構造式
で表される化合物が好ましい。
本発明に使用される抗酸化剤の使用量は、樹脂100重
量部に対し0.01〜10重量部、より好ましくは0.1〜3重
量部である。
これら抗酸化剤を本発明膜状物樹脂に配合する方法
は、従来行われているいずれの方法によっても良く、例
えば樹脂の粒状物又は粉末とV型ブレンダー、ヘンシェ
ルミキサー、スーパーミキサー、ニーダー等で混合して
も良く、有機溶剤に溶解して樹脂の粒状物又は粉末に噴
霧する方法などでも良い。一般に界面重縮合によって芳
香族ポリエステルを製造する際、樹脂は有機溶剤の溶液
として得られるので、反応系中或いは中和水洗等の後処
理を施した後の溶液に添加するのが便利である。
さらに本発明における位相差膜状物の膜厚は、特に制
限されるものではなく、前記複屈折値の範囲内であれば
いずれでも良いが、5〜3000μ好ましくは25〜200μ、
さらに好ましくは50〜150μである。
このようにして得られた樹脂組成物から本発明位相差
膜状物を得る方法は、特に制限されるものではなく、従
来知られているいずれの方法によっても製造できるが、
一般的には、光学的に等方性を有する膜状物原反を予
熱し、次いで、均一延伸しその後冷却することによ
って得ることができる。以下製造工程について、説明す
る。
予熱工程 膜状物原反を[ガラス転移温度(以下「Tg」という)
Tg−20℃以上、好ましくは(Tg−10)℃以上さらに好ま
しくはTg以上に、予熱する工程である。
延伸工程 前記予熱工程で予熱された膜状物原反を流れ方向(以
下「MD」という)もしくはMDと直角方向(以下「TD」と
いう)いづれかに1.005〜3.00倍、好ましくは1.01〜2.0
0倍、さらに好ましくは1.02〜1.80倍の範囲内で延伸す
るものである。
その延伸温度範囲は(Tg−20)℃〜(Tg+30)℃、好
ましくは(Tg−10)℃〜(Tg+20)℃、さらに好ましく
は(Tg−5)℃〜(Tg+15)℃である。
MD延伸機としては、例えば、1段ロール延伸、好まし
くは2段ロール延伸、さらに好ましくは3段ロール以上
の多段ロール延伸等により逐次延伸することができ、TM
延伸機としては特に制限されるものではなく、いずれの
把持方式の延伸機が使用されるが例えば、クリップテン
ター方式、ピンテンター方式、ベルトテンター方式等が
あり中でもクリップテンター方式が好ましく、予熱工
程、横延伸工程、必要に応じてアニール工程/冷却工程
を経て延伸することができる。
また、第1段階として、MDもしくはTDいずれの方向に
一軸延伸し、第2段階として、第1段階の直角方向に再
延伸することにより、Reを調整することも可能である。
アニール工程/冷却工程 前工程により均一延伸を行った膜状物をアニール工程
/冷却工程において、(Tg+10)℃〜(Tg−30)℃、好
ましくは(Tg+5)℃〜(Tg−20)℃、更に好ましくは
Tg〜(Tg−10)℃にアニール/冷却するものである。
本発明において、膜全体が均一なる位相差膜状物を得
るためには、その原反の複屈折値を調製しておくことが
望ましい。以下均一な複屈折性を示す膜状物原反の調製
方法を説明する。
膜状物原反の製法としては熱溶融法および溶液延法等
いずれの方法によって得られたフィルムでも良く、中で
も溶融流延法が好適である。熱溶融法としては、例え
ば、押出法、キレンダー法およびプレス法等があり、溶
液流延法としては、例えば溶剤流延法、ゾルキャスト法
等があり、中でも溶剤流延法が好ましい。
溶液流延法で使用される溶媒としては特に制限される
ものではないが、一般的には塩化メチレン、クロロホル
ム、1,1,2−トリクロルエタン、1,1,2,2−テトラクロル
エタン、クロルベンゼン、0−ジクロルベンゼン等のハ
ロゲン化炭化水素、或いはフェノール/1,1,2,2−テトラ
クロルエタン=1/1の混合溶剤、及びテトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が
使用され、中でも塩化メチレン、1,1,2,2−テトラクロ
ルエタンが好ましい。
次いで、前述した光学的に等方性を有する膜状物原反
はさらに以下に特定する工程を経ることにより、得られ
ることもできる。すなわち、 (a)上記膜状物原反を[ガラス転移温度(以下「Tg」
という)+10]℃好ましくは(Tg+20)℃さらに好まし
くは(Tg+35)℃以上に、1分間好ましくは2分間、さ
らに好ましくは3分間以上、予熱して膜状物原反をゴム
状領域状態に保持する工程(以下この工程を「工程A」
という)と、 (b)工程Aで予熱された膜状物原反を、(1〜0.01)
℃/秒、好ましくは(0.8〜0.05)℃/秒、さらに好ま
しくは(0.5〜0.1)℃/秒の冷却速度で、(Tg−15)℃
まで、好ましくは(Tg−65)℃まで、さらに好ましくは
(Tg−100)℃まで徐冷する工程(以下この工程を「工
程B」という) との2工程を経ることにより、上記に特定した光学的に
等方性を有する膜状物原反を得ることができるのであ
る。
また、工程Bにおいて、必要に応じ一部徐冷時間を短
縮することも可能である。すなわち、工程Bにおいて、 (b′)工程Aで予熱された膜状物原反を、(Tg+20)
℃まで、好ましくは(Tg+10)℃まで、さらに好ましく
は(Tg±0)℃まで、(1〜0.01)℃/秒、好ましくは
(0.8〜0.05)℃/秒、さらに好ましくは(0.5〜0.1)
℃/秒の冷却速度で徐冷し、次いで、(Tg−15)℃ま
で、好ましくは(Tg−65)℃まで、さらに好ましくは
(Tg−100)℃まで、(50〜1)℃/秒、好ましくは(1
0〜1)℃/秒、さらに好ましくは(5〜1)℃/秒の
冷却速度で急冷する工程(以下この工程を「工程B′」
という)、とすることによっても光学的に等方性を有す
る膜状物原反を得ることができるのである。
本発明でいう「光学的に等方性を有する」とは、ポリ
マー分子鎖が不規則的な構造(配列)状態である。
すなわち、複屈折が20nm以下、好ましくは10nm以下更
に好ましくは5nm以下を有することである。
この複屈折値は、例えば日本光学工業(株)の偏光顕
微鏡(OPTIPHOT−POL型)を使用し、セナルモンコンペ
ンセーター法にて測定することができる。
以上のとおり、本発明によって得られた位相差膜状物
は目的に応じて複屈折値とその均一性に優れ、また耐熱
性、耐湿性にも優れた、実用性の極めて大なる全く新規
なものであり、業界に寄与する所多大である。
以下実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明
は、実施例に限定されるべきものではない。
実施例1 テレフタル酸ジクロライドとイソフタル酸ジクロライ
トのモル比が9:1である混合酸クロライドの塩化メチレ
ン溶液とビスフェノールAと3,3′,5,5′−テトラメチ
ルビスフェノールFのモル比が2:1のアルカリ水溶液よ
り界面重合法にてMw7.0万、Tg215℃のポリアリレート樹
脂を得た。
このポリアリレート樹脂とポリカーボネート樹脂(パ
ンライトK−1300,帝人化成(株)製)90:10の割合より
成る塩化メチレン溶液(15wt%)のドープを作成した。
この樹脂溶液に1,3,5−トリス−メチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベ
ンゼン(A−1)を樹脂100重量部当り0.15重量部及び
トリス(2,4−ジ−tertブチルフェニル)ホスファイト
(P−1)を樹脂100重量部当り0.15重量部配合し撹拌
した。
これをフィルム流延設備にて乾燥し(40℃0.5分、60
℃1分)、更にテンター設備にて、両面乾燥(150℃1
分、230℃5分)及び熱固定(250℃3分)を行い、約75
μ厚さ、1100mm幅の絶乾膜状物原反(A)を得た。
次いでこの膜状物原反を、クリップ間隔1050mmの連続
フィルム熱処理装置(クリップテンター)にて250℃3
分間予熱し、次に250℃から180℃まで連続的に4分間徐
冷した。この膜状物原反(B)の複屈折は3nmであっ
た。
この光学的に等方性を有する膜状物原反(B)を横延
伸機にて予備加熱工程として雰囲気温度215℃、20秒、
延伸工程として雰囲気温度215℃、20秒、アニール工程
/冷却工程としては、雰囲気温度202℃、10秒、横一軸
に1.010倍の延伸を行ない約75μの一軸延伸光学的に異
方性を有する位相差膜状物(偏光顕微鏡による複屈折の
測定値が約400nm)を得た。
この位相差膜状物の試験結果を第1表に示す。
実施例2 実施例2は実施例1で使用したポリアリレート樹脂と
ポリカーボネート樹脂を95:5の割合成る塩化メチレン溶
液(15wt%)のドープを使用する以外は実施例1と全く
同様にして、約75μ厚さの約1100mm幅の絶乾膜状物原反
を得た。
次いで、この膜状物原反を、クリップ間隔1050mmの連
続熱処理装置(クリップテンター)にて250℃、3分間
予熱し、次に250℃から220℃まで連続的に1.5分間徐冷
し、220℃から180℃まで連続的に15秒間急冷した。この
膜状物原反の複屈折は3nmであった。
この光学的に等方性を有する膜状物原反を横延伸機に
て雰囲気温度215℃にて、横一軸延伸を行ない75μの一
軸延伸光学的に異方性を有する位相差膜状物(偏光顕微
鏡による複屈折の測定値が約400nm)を得た。
この位相差膜状物の試験結果を第1表に示す。
実施例3,4 実施例3及び4は実施例1で使用したポリアリレート
樹脂とポリカーボネート樹脂を80:20及び60:40の割合よ
り成る塩化メチレン溶液(15wt%)のドープを使用する
以外は実施例1と全く同様にして、約75μ厚さ、約1100
mm幅の絶乾膜状物原反を得た。
次いでこのフィルムを、クリップ間隔1050mmの連続フ
ィルム熱処理装置(クリップテンター)にて250℃3分
間予熱し、次に250℃から200℃まで連続的に3分間徐冷
し、更に200℃から160℃まで15秒間急冷した。この膜状
物原反の複屈折は3nm及び6nmであった。
この光学的に等方性を有する膜状物原反を横延伸機に
てそれぞれ雰囲気温度200℃及び190℃にて横一軸延伸を
行ない75μの一軸延伸光学的に異方性を有する位相差膜
状物(偏光顕微鏡による複屈折の測定値が約400nm)を
得た。
これ等の位相差膜状物の試験結果を第1表に示す。
比較例1 比較例1は実施例1で使用したポリアリレート樹脂単
独より成る塩化メチレン溶液(15wt%)のドープを作成
した。
これを実施例1と全く同様にして、約75μ厚さの約11
00mm幅の絶乾膜状物原反を得た。
次いでこの膜状物原反をクリップ間隔1050mmの連続熱
処理装置(クリップテンター)にて250℃、3分間予熱
し、次に250℃から200℃まで連続的に3分間徐冷した。
この膜状物原反の複屈折は3nmであった。
この光学的に等方性を有する膜状物原反を横延伸機に
て雰囲気温度220℃にて横一軸延伸を行ない75μの一軸
延伸光学的に異方性を有する位相差膜状物(偏光顕微鏡
による複屈折の測定値が約400nm)を得た。
この位相差膜状物を試験結果を第1表に示す。
比較例2 実施例1で使用したポリカーボネート樹脂単独より成
る塩化メチレン溶液(15wt%)のドープを作成した。
これを実施例1と全く同様にして流延設備にて乾燥し
(40℃0.5分、60℃1分)、更にテンター設備にて(130
℃1分、170℃5分)及び熱固定(180℃3分)を行い、
約75μ厚、1100mm幅の絶乾ポリカーボネートフィルムを
得た。
次いでこのポリカーボネートフィルムを実施例と同様
にしてクリップ間隔1050mmの連続フィルム熱処理装置
(クリップテンター)にて185℃4分間予熱し、次に185
℃から135℃まで連続的に3分間徐冷した。この膜状物
原反の複屈折は6nmであった。
光学的に等方性を有するTgが149℃のポリカーボネー
トの膜状物原反を横延伸機にて雰囲気温度155℃にて横
一軸延伸を行ない約75μの一軸延伸光学的に異方性を有
する位相差膜状物(偏光顕微鏡による複屈折の測定値が
約400nm)を得た。
この位相差膜状物の試験結果を第1表に示す。
比較例3 比較例3は比較例1で使用したポリアリレート樹脂単
独より成る塩化メチレン溶液(15wt%)のドープを作成
した。抗酸化剤として1,3,5−トリス−メチル−2,4,6−
トリス(3,5−ジ−tertブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン(A−1)及びトリス(2,4−ジ−tertブ
チルフェニル)ホスファイト(P−1)を使用しない以
外は比較例1と全く同様にして行った。
この試験結果を第1表に示す。
尚ここでTgとは、ガラス転移温度であり、一次の熱力
学的導関数を温度に対してプロットしたとき、不連続が
起こる温度であり、密度、比容積、比熱、音響係数また
は屈折率の関係より求まる。
物性の測定および評価方法は、以下の方法により行っ
た値を用いた。
(1)ガラス転位温度(Tg) パーキンエルマー社製のDSC(示差走査熱量計)II型
を用いて測定した。すなわち、試料ポリマー10mgをDSC
装置セットし、この試料を室温より10℃/分で昇温し、
ガラス転移点を測定した。
(2)複屈折 日本光学工業(株)の偏光顕微鏡(OPTIPHOT−POL
型)を使用し、セナルモンコンペンセーター法にて複屈
折を測定した。
尚、複屈折バラツキについては、位相差膜状物の幅方
向に対し中央部200mm×200mm広さの部分を、位相差膜状
物の流れ方向及び幅方向に50mm間隔にて複屈折を測定
し、その最大値と最小値の差を複屈折バラツキ値とし
た。
(3)耐久性試験(耐久性の変化率) 試験片を、温度40℃、湿度95%雰囲気中で、1000時間
放置し、日本光学工業(株)の偏光顕微鏡(OPTIPHOT−
POL型)を使用し、セナルモンコンペンセーター法にて
測定し、下記式にて複屈折の変化率を求め下記の様に評
価した。
(評価) 変化率が 0%以上〜2%未満のとき ○ 変化率が 2%以上〜5%未満のとき △ 変化率が 5%以上のとき × (4)耐熱・耐湿性試験(耐熱・耐湿性の変化率) 試験片を、温度80℃、湿度90%雰囲気中で、1000時間
放置し、日本光学工業(株)の偏光顕微鏡(OPTIPHOT−
POL型)を使用し、セナルモンコンペンセーター法にて
測定し、下記式にて複屈折の変化率を求め下記の様に評
価した。
(評価) 変化率が 0%以上〜2%未満のとき ○ 変化率が 2%以上〜5%未満のとき △ 変化率が 5%以上のとき × (5)黄変性 (株)島津製作所製の分光光度計(ダブルモノクロメ
ーター自己分光光度計UV−365)にて390nmの全光線透過
率を測定した。
(評価) 全光線透過率が80%以上 ○ 〃 が70%以上〜80%未満 △ 〃 が70%未満 × (6)吹出し性 フィルム試験片を雰囲気温度150℃×30分間放置し、
抗酸化剤のフィルム表面への吹出し性を肉眼にて評価し
た。
吹出が全く認められない ○ 吹出がわずかに認められる △ 吹出が認められる × (7)透明性(光線透過率%) フィルム試験片を雰囲気温度150℃×30分間放置し、
(3)で使用した(株)島津製作所製の分光光度計にて
500nm〜750nmにおける平行光線透過率(%)を測定し、
その平均値を算出した。
(8)クラック フィルム試験片50cm×50cm内におけるクラックの数を
肉眼にて判定した。
クロックの数が見当らない ○ クラックの数が1〜3ヶ △ クラックの数が4ヶ以上 ×
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭48−54158(JP,A) 特開 昭56−130703(JP,A) 特開 昭58−83050(JP,A) 特開 平1−201607(JP,A) 特開 平1−201608(JP,A) 特開 平3−122602(JP,A) 特公 昭50−27061(JP,B2) 特公 昭59−5141(JP,B2) 特公 平5−9452(JP,B2) 特公 平7−103231(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02B 5/30

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下式(I)で表される芳香族ポリエステル
    系樹脂と下式(IV)で表される炭酸エステル系樹脂とを
    主たる樹脂成分とする位相差膜状物であって、前記芳香
    族ポリエステル系樹脂の一部又は全部が、テレフタル酸
    とイソフタル酸とのモル比が10/0〜7/3の酸成分と、ビ
    スフェノールAと3,3′,5,5′−テトラメチルビスフェ
    ノールFとからなるビスフェノール成分との共重合体で
    あることを特徴とする位相差膜状物。 〔式(I)中、Xは置換基を有することある炭素数1〜
    10の2価の炭化水素基、−O−、−S−、−SO2−及び
    −CO−から選ばれた2価基;R及びR′は、各独立して、
    置換基を有することある炭素数1〜20のアルキル基、置
    換基を有することあるアリル基、置換基を有することあ
    るアラルキル基、置換基を有することあるアルコキシル
    基、置換基を有することあるアリロキシル基、置換基を
    有することあるアリルアルコキシル基及びハロゲン原子
    から選ばれた1種又は2種以上の1価基;p及びqはとも
    に0又は自然数であり、p+q=0〜8;m及びnはとも
    に0又は1である(但し、m=1のとき、n≠0)。〕 −〔−O−R″−O−CO−〕− (IV) 〔式(IV)中、R″は2価の脂肪族基又は芳香族基であ
    る。〕 〔式(II)中、X、m及びnは前式(I)中のX、m及
    びnと同義;R1〜R4は、各独立して、炭素数1〜4のア
    ルキル基、アルコキシル基、フェニル基及びハロゲン原
    子から選ばれた1価基である。〕
  2. 【請求項2】前記炭酸エステル系樹脂が、ポリカーボネ
    ートである請求項1記載の位相差膜状物。
  3. 【請求項3】前記芳香族ポリエステル系樹脂と前記炭酸
    エステル系樹脂との重量比が、99:1〜51:49である請求
    項1又は2記載の位相差膜状物。
  4. 【請求項4】膜厚が5〜3000μである請求項1〜3のい
    ずれかに記載の位相差膜状物。
  5. 【請求項5】複屈折値が100〜1000nmである請求項1〜
    4のいずれかに記載の位相差膜状物。
  6. 【請求項6】さらに抗酸化剤を樹脂成分100重量部に対
    して0.01〜10重量部含有する請求項1〜5のいずれかに
    記載の位相差膜状物。
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