JP4681334B2 - 積層位相差フィルム - Google Patents

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本発明は、積層位相差フィルムに関する。特に本発明は、液晶表示装置、発光素子、防眩フィルム、光記録装置、偏光ビームスプリッター等の光学素子において用いられる、位相差値が測定波長400〜700nmにおいて、短波長ほど小さく、且つ屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層を持つ積層位相差フィルム、及びそれを用いてなる光学装置等に関する。
位相差フィルムは液晶表示装置に用いられ、色補償、視野角拡大等の問題を解決するために用いられている。一般に、色補償用の位相差フィルムの材料としてはポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、アモルファスポリオレフィン等が知られ、視野角拡大用の位相差フィルム材料としては前記した材料に加えて高分子液晶、配向硬化されたディスコティック液晶等が知られている。
位相差フィルムの1種である4分の1波長板は、円偏光を直線偏光に、直線偏光を円偏光に変換することが出来る。これは、液晶表示装置特に観測者側から見て裏面側の電極を反射電極とした偏光フィルム1枚板の反射型液晶表示装置や、偏光フィルムと4分の1波長板とを組み合わせたことからなる反射防止フィルム、また、コレステリック液晶等からなる右回り左回りのどちらか一方の円偏光のみを反射する反射型偏光フィルムと組み合わされて用いられる。
上記した偏光フィルム1枚構成の反射型液晶表示装置や反射型偏光フィルムにおいて用いられる位相差フィルムは、可視光領域である測定波長400〜700nm好ましくは400〜780nmにおいて直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光に変換する作用を有する必要がある。これを位相差フィルム1枚で実現しようとすると、測定波長λ=400〜700nm好ましくは400〜780nmにおいて位相差がλ/4(nm)となることがその位相差フィルムの理想である。
近年、垂直配向(VA)方式やインプレーンスイッチング(IPS)方式の液晶が、これまでのツイストネマチックネマチック(TN)方式、スーパーツイストネマチック(STN)方式対比、視野角特性に優れている点でテレビなどの大型液晶表示装置に広く用いられている。これらは、次第に中小型液晶表示装置にも用いられはじめ、反射型、半透過反射型液晶表示装置では光学補償フィルムとして広帯域性を有するλ/4位相差フィルムと面内に垂直方向の位相差を制御した位相差フィルムの2枚が必要不可欠の材料である。
理想的な4分の1波長板のように測定波長が短いほど位相差が小さくなる(以後、逆波長分散性ともいう)フィルムを得るために、特許文献1には4分の1波長板と2分の1波長板を適当な角度で貼り合わせて用いることが開示されている。また、特許文献2には、セルロースエステルフィルムにおいて芳香族環を少なくとも2つ有し、2つの芳香族環の立体配座を立体障害しない分子構造を有する化合物を含む1枚のポリマーフィルムを用いることによって、4分の1波長板を達成する技術が記載されている。さらに、特許文献3には、逆波長分散特性を有する延伸高分子フィルムが示されており、「ピュアエース」WR(帝人化成(株))という商品名で販売されている。しかしこれらは、1軸延伸フィルム、或いは1軸延伸フィルムに類似するものであり、面内方向の位相差特性は制御されているが面内に垂直方向の位相差を併せ持ったフィルムではない。
特許文献4には、広帯域性の逆波長分散性を有し、且つ面内に垂直方向の位相差を有する位相差フィルムを得る技術として、逆波長分散性を有する位相差フィルムに、層面の法線方向に光軸を有する位相差層を設けることで得られる積層位相差層が記載されている。この文献には、逆波長分散特性を有する位相差フィルムに液晶をコーティングして、層面の法線方向に光軸を有する位相差層を設ける技術に関する記載はあるが、位相差フィルムの厚みに関しては、一切触れられておらず、広い温度範囲の環境下において表示品質を均質に保つために示される要求特性に関する検討は一切なされていない。具体的に、この文献における位相差フィルムはポリカーボネート共重合体からなる厚さ80μmのフィルムの1例のみしか示されておらず、耐環境試験を行った際に位相差フィルムに要求される物理量に関しては未検討である。実際に、位相差フィルムとしての厚みという特性は、液晶表示装置のトータルの厚みを減らすという効果ばかりでなく、温度変化に伴う線膨張係数の違いにより生じてフィルム内に発生する位相差を抑制する効果が顕著に見られる。これは、フィルムの物性である光弾性定数に起因するものであり、応力により発生する位相差は、光弾性定数に応力と厚みを乗じた値により算出されるため、厚みの項を薄く制御することは顕著な効果を示す。特に、この文献に開示されたポリカーボネートは、他のポリマーフィルムに対して、光弾性定数が格段に大きい材料となっており、位相差フィルムの厚みを制御することは、必要不可欠な命題ともなっている。
特開平10−68816号公報 特開2001−91743号公報 国際公開第2000/26705号パンフレット 特開2004−326089号公報
上記したように、位相差が広い領域でλ/4またはλ/2を達成することが出来る技術は知られている。しかしながらこれらの技術は、フィルムの面内の位相差特性は制御されているが、面内に垂直方向の位相差特性のコントロールに関しては触れられていない。さらに、逆波長分散を有する位相差フィルムに対して屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する位相差層を積層して構成される積層位相差層も提案されているが、耐候性に優れた液晶表示素子を実現するために必要な位相差フィルムに要求される特性に関しては知られていない。
本発明の目的は、1枚のポリマーフィルムを用いて、耐候性に優れた液晶表示装置を提供可能な、より位相差が広い波長領域でλ/4またはλ/2等の広帯域性を有し、且つ面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能である積層位相差フィルムを達成することにある(λ/4、λ/2に限定する必要はなく、3/4λ、2/5λ等でもよい)。
本発明者は、上記課題を解決するために位相差フィルム用の高分子材料等を鋭意検討した。そして、広帯域性の波長分散特性を有する位相差フィルムに直接、屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層を設けることで、1枚の積層フィルムとして面内、及び面内に垂直方向の位相差値をコントロールすることを可能とした。さらに、位相差フィルム自体の膜厚を薄く制御することにおいて、広い温度範囲における環境下で、画面品質を損わない液晶表示装置を実現することが可能とした。本発明では、透明性が良好で、位相差が広い波長領域でλ/4板等の広帯域性に優れ、且つ面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能となる積層位相差フィルムが得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記の〔1〕〜〔10〕により達成することが出来た。
〔1〕厚みが20μm以上70μm以下であり正の屈折率異方性を有しフィルム面内に光学軸を有する合成高分子のフィルム(A)、及び
フィルム(A)の片面上にあり、屈折率異方性の層であって、該層面の法線方向に光学軸を有する層(B)、
からなる積層位相差フィルムであって、全体として下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とする積層位相差フィルム。
0≦R(550)≦300nm (1)
R(λ1)/R(λ2)<1 (2)
10≦Rth(550)≦400nm (3)
(式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差、さらにRth(550)は波長550nmにおける面内に垂直方向位相差値を示す)
〔2〕フィルム(A)が、下記式(4)及び(5)を満足することを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
0≦R(550)≦300nm (4)
R(λ1)/R(λ2)<1 (5)
(式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差を示す)
〔3〕フィルム(A)が共重合ポリカーボネートからなることを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
〔4〕共重合ポリカーボネートを構成するモノマー成分であるヒドロキシ化合物が、下記式(I)
Figure 0004681334
(但し、RおよびRはそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である)
で表されることを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
〔5〕層(B)は、液晶からなるコーティング層からなり、かつ下記式(6)及び(7)を満足することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の積層位相差フィルム。
0≦R(550)≦10nm (6)
10≦Rth(550)≦400nm (7)
(式中、R(550)は波長550nmにおける層の面内位相差、Rth(550)は波長550nmにおける層の面内に垂直方向位相差値を示す)
〔6〕上記コーティング層に用いる液晶が負の屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する材料を用いたことを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
〔7〕上記液晶がホメオトロピック配向した重合性のディスコティック液晶を用いたことを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
〔8〕上記液晶が重合性のカイラルネマティック(コレステリック)液晶を用いたことを特徴とする上記の積層位相差フィルム。
〔9〕上記の積層位相差フィルムを用いたことを特徴とする液晶表示素子。
〔10〕垂直配向モードの液晶層を有する液晶セルと、その両側に配置された偏光板とからなる液晶表示装置等において、いずれか一方の偏光板と液晶セルの間に、上記の積層位相差フィルムが配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
本発明者は、鋭意研究の結果、広い波長領域においてλ/4またはλ/2等の広帯域性を有し、且つ屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層を特定の厚さのフィルム上に設けることで、面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能となる積層位相差フィルムを開発することに成功した。1枚のポリマーフィルムで構成される位相差フィルムの波長分散特性を、広帯域においてλ/4を実現する為には、結果としてフィルム自体の位相差発現性を抑制することとなり、面内に垂直方向の位相差を発現することが非常に困難であった。しかし、屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層を薄いフィルム上の設けることで、面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能となり、結果として1枚の積層フィルムにおいて、位相差特性において広帯域性を有し、且つ面内に垂直方向の位相差を調整した位相差フィルムを実現することができる。特に、本発明では、位相差フィルム自体の厚さを薄く制御することにより、液晶表示装置として位相差フィルムを用いた構成の場合、その液晶パネル部分の全体の厚みを薄くすることができると共に、線膨張係数の違いにより発生するフィルム内に発生する位相差の全体量を低く抑え、広い温度範囲における環境下で、画面品質を損わない液晶表示装置を提供することが可能となった。本発明の積層位相差フィルムは、1枚で広い波長領域でλ/4またはλ/2等の広帯域性を具備し、且つ、面内に垂直方向の位相差をコントロールできるものである。
本発明により、短波長ほど位相差が小さく、面内に垂直方向の位相差特性をコントロールすることができる積層位相差フィルムを容易に得ることが可能となった。さらに、位相差フィルムの厚みを薄く制御することにより、液晶表示装置として位相差フィルムを用いた場合、その液晶パネル部分の全体の厚みを薄くすることができると共に、線膨張係数の違いにより発生するフィルム内に発生する位相差の全体量を低く抑え、広い温度範囲における環境下で、画面品質を損なわない液晶表示装置を提供することを実現した。
積層フィルムにおいて、広い波長領域においてλ/4またはλ/2等の広帯域性を有する位相差フィルムに対して、屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層をフィルム上の設けることで、面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能となるものである。
そのような位相差波長分散性を有し且つ位相差を4分の1波長にし、さらに面内に垂直方向の位相差をコントロールすることが可能な位相差フィルムは、偏光フィルムと組み合わされて優れた反射防止特性を有する円偏光フィルムを提供可能であり、また、反射型液晶表示装置、反透過反射型液晶表示装置、透過型液晶表示装置等と組み合わせて画質の向上に寄与することが出来るという効果を有する。
本発明は、1枚の積層フィルムにおいて、可視領域において波長に依存しない理想的なλ/4板およびλ/2板を有し、且つ面内に垂直方向の位相差特性をコントロールすることが可能な技術を探求する過程で、逆波長分散特性を有し、面内に垂直方向の位相差を付与させることが可能となった積層位相差フィルムを提供することに成功し、上記目的を達成するとともに、従来に無い特性を持つ積層位相差フィルムを提供するに至ったものである。
はじめに、本願明細書における高分子配向フィルムの位相差(リタデーション)とは、位相差測定における位相差値のことを指し、光が厚さdのフィルムを透過したときにフィルムの配向方向とそれに垂直な方向の光の進行速度(屈折率)の差に基づく位相の差をいい、配向方向とそれに垂直な方向の屈折率の差Δnとフィルムの厚さdとの積Δn・dで表されることは知られている。また、位相差Δn・dは高分子配向フィルムが同一であれば複屈折Δnに比例するので、位相差の波長分散(波長依存性)は複屈折Δnの波長分散(波長依存性)で表すことが出来る。ここで、本発明における高分子配向フィルムの配向とは、高分子鎖が主として特定の方向に並んだ状態を示す。高分子フィルムの配向は、通常フィルムの延伸等によって生じる。
位相差フィルムは透明性が重要であり、フィルムの光散乱性を表すヘイズ3%以下であることが必要であり、好ましくは2%以下、さらに好ましくは1%以下である。ここで、ヘイズの測定は日本工業規格JIS K7105『プラスチックの光学的特性試験方法』に準じて行われる。
〔合成高分子のフィルム(A)〕
本発明の積層位相差フィルムに用いる合成高分子のフィルム(A)としては透明性に優れた配向フィルムを形成できる合成高分子を用いればよく、具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン類、ポリスチレンなどの芳香族ビニルポリマー類、ポリメチルメタクリレートなどのポリ(メタ)アクリル酸エステル類、ポリフェニレンオキサイド、ポリカーボネート類、ポリビニルクロライド、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンナフタレート、ポリメチルペンテン−1、脂環式ポリオレフィン類(例えばジシクロペンタジエン系ポリオレフィンやノルボルネン系ポリオレフィンなどの環状オレフィンの開環(共)重合体、その水素添加(共)重合体、環状オレフィンと不飽和二重結合含有化合物との飽和共重合体など)、例えばトリシクロデカニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレートなどの脂環式(メタ)アクリレートとメチルメタクリレートなどの(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、非晶質ポリアミド、ポリフェニレンエーテル、並びに環状オレフィン、シクロペンタジエン、芳香族ビニル化合物のカチオン(共)重合体の水素添加重合体等の熱可塑性ポリマーを挙げることができる。この中でも、好ましい光学特性を有するものとしては、ポリカーボネート、並びに脂環式ポリオレフィン系重合体を挙げることができる。これらはブレンド高分子からなるものでも、共重合体からなるもの、また共重合体とブレンド高分子の混合体のいずれでも構わない。
さらに詳しく述べれば、本発明における合成高分子は、モノマーの付加重合、或いは重縮合等によって合成によって得られる合成樹脂、合成繊維、合成ゴムなどの合成高分子化合物のすべてであり、天然物から得られるセルロース、デンプンなどの多糖や、ゼラチン、ケラチンなどのたんぱく質、或いは石綿、雲母などの鉱物由来物質、酵素、核酸などの天然高分子化合物、また天然高分子化合物からの誘導体は含まない。
また、合成高分子は、位相差フィルムとして加工、またフィルムとして取り扱うために、十分耐えうる機械特性を有さなければならない。したがって、重量平均分子量は8000〜500000であることが好ましく、10000〜400000がさらに好ましく、12000〜300000が最も好ましい。また、合成高分子からなるフィルムが、ある程度の耐環境性を有さなければならないため、合成高分子のガラス転移温度は100℃以上300℃以下が好ましく、110℃以上280℃以下がさらに好ましく、120℃以上260℃以下が最も好ましい。
合成高分子としては、耐熱性、機械特性、透明性等の様々な点において、特にポリカーボネートが好ましい。このポリカーボネートとは、炭酸とグリコール又は2価フェノールとのポリエステルであり、通常炭酸と2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン(通称ビスフェノール−A)とを構造単位とする芳香族ポリカーボネートが多様されているが、本発明ではこれに限定されるわけではなく、例えば1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類からなる群から選択される少なくとも1種の2価フェノールをモノマー成分とするポリカーボネートのホモポリマー、これらの2価フェノールを1成分とする共重合ポリマー、上記2価フェノールとビスフェノール−Aとをモノマー成分とする共重合ポリカーボネート、これらのポリマーの混合物が挙げられる。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンの具体例としては、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1,1−ビス(3−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5,5−ジメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−4−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−ブロモ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
1、1−ビス(3,5−置換−4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカンとしては、炭素数1〜12のアルキル基、ハロゲン基で置換された1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−アルキルシクロアルカン、例えば、1,1−ビス(3,5−ジクロロ−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3−エチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−3,3−ジメチル−5−メチルシクロペンタン等が挙げられる。
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類としては、例えば、下記式(I)
Figure 0004681334
で表される2価フェノール、例えば9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン等が挙げられる。
さらに、上記以外のビスフェノール成分として、例えば2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノール−A)、4,4’−(α−メチルベンジリデン)ビスフェノール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘブタン、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)2,5−ジメチルヘブタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メチルフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)オクタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)4−フルオロフェニルメタン、2,2’−ビス(3−フルオロー4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4ヒドロキシフェニル)メタン、2,2’−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上混合して用いることができる。
上記ビスフェノール成分の他に、酸成分のコモノマーとして少量の脂肪族、芳香族ジカルボン酸を用いたポリエステルカーボネートを含む。芳香族ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、p−キシレングリコール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1、1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、1,1’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、2、2’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−ブタン、等を挙げることができる。この中で、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましい。
用いられるポリカーボネートの分子量は、2000〜100000の粘度平均分子量を有するものであることが好ましく、濃度0.7g/dlの塩化メチレン溶液にして20℃で測定した比粘度で表して0.19以上、好ましくは、0.26〜0.45のものである。0.19未満のものでは得られるフィルムが脆くなるので適当でない。
本発明に用いるポリカーボネートとしては、特に、下記式(II)
Figure 0004681334
で表される繰り返し単位及び
及び下記式(III)
Figure 0004681334
で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートが好ましい。このポリカーボネートは共重合体であっても混合物であってもよい。
上記式(II)において、R〜R10はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜6の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Xは下記式
Figure 0004681334
であり、R19およびR20はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜3の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。
上記式(III)において、R11〜R18はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかる炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。Yは下記式群
Figure 0004681334
から選ばれる少なくとも1種の基である。ここでR21〜R23、R25及びR26はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子及び炭素数1〜22の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基であり、R24及びR27は炭素数1〜20の炭化水素基から選ばれる少なくとも1種の基である。炭素数1〜22の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基が挙げられる。炭素数1〜20の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、アリーレン基が挙げられる。
また、Ar〜Arはそれぞれ独立に炭素数6〜10のアリール基から選ばれる少なくとも1種の基である。かかるアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等があげられる。
上記式(II)及び(III)で表される繰り返し単位からなるポリカーボネートにおいては、(II)の含有量が繰り返し単位全体の50〜70モル%であることがおおよその逆分散特性を有するために必要な組成比となる。このポリカーボネートにおいて、(II)の含有量が全体の50モル%未満である場合は、位相差特性は通常の分散特性を示し、延伸方向に平行に遅相軸を有する位相差フィルムとなる。一方、(II)の含有量が70モル%を超えると、フィルムが割れ易く、脆い性質となり、さらに、延伸方向に対して垂直方向に遅相軸を有する位相差フィルムとなるが、いずれも逆波長分散特性を示さない。この中でも、上記式(III)においてビスフェノール−Aが好適に用いられ、さらに、ビスフェノール−Aと上記式(1)で表される9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類からなるポリカーボネート共重合体が耐熱性、寸法安定性、透明性において優れている。さらに、ビスフェノール−Aと9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類との共重合体においては、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン類の含有量が60〜70モル%であることが好ましく、より好ましくは60〜67.5モル%、もっとも好ましくは60〜65モル%である。
合成高分子は、位相差フィルムとして用いるため、光学的に透明でなければならず、100μmのフィルムに加工した際に、その光学特性が全光線透過率75%以上ヘイズ3%以下が好ましく、全光線透過率80%以上ヘイズ2%以下がさらに好ましく、全光線透過率85%以上ヘイズ1%以下が最も好ましい。
位相差フィルムの光弾性定数は、低い値(10ブリュースタ以下)が良いことが一般的には言われているが、光弾性定数が低すぎると位相差の発現性が抑えられるため、厚みを薄く保ちながら、λ/4位相差を実現することが困難となる。しかし、光弾性定数が大きすぎる(80ブリュースター以上)になると、外部応力に対して位相差が発生しやすくなるために、広い温度範囲で耐環境性優れた液晶表示装置を提供することが困難になる。これより、本発明で用いる合成高分子のフィルムの光弾性定数は10ブリュースタ以上80ブリュースタ以下が良く、15ブリュースタ以上70ブリュースタ以下がさらに好ましく、20ブリュースタ以上60ブリュースタがもっとも好ましい。
合成高分子のフィルム(A)の厚みに関しては、光弾性定数に応力と厚みを乗じた値が発生する位相差に対応するため、厚みが薄ければ薄いほど外部応力により発生する位相差が小さく、広い温度範囲で耐環境性の優れた液晶表示装置を提供することが可能となる。しかし、厚みが薄すぎる場合、フィルムの位相差発現性自体が高い必要があり、このとき面内均一に位相差を発生することが困難になると共に、加工時におけるフィルムのハンドリングが困難になるために効率的な部材を提供することが困難となる。このため、かかるフィルムの厚みとしては、20μm以上70μm以下が良く、25μm以上65μm以下がさらに好ましく、30μm以上60μm以下がもっとも好ましい。
また、合成高分子のフィルムとして、面内における位相差特性の波長依存性であるが、広い波長領域においてλ/4が実現されることが、偏光板自体の視野角特性を向上させるために必要となる。これは、直交ニコルに配置した偏光板を見た場合、正面方向では偏光板の吸収軸は直行しており黒表示を実現できるが、斜め方向から見た場合偏光板の見かけ上2つの吸収軸は直行状態でなくなり、光漏れやカラーシフトの原因となる。この影響の抑制方法として、λ/4の位相差を有する光学異方体を偏光板の間に挿入することがあるが、λ/4位相差の効果はその特定波長でしか作用しない。そのため、可視領域においてλ/4が実現できれば、可視光の波長においてあらゆる角度からの偏光板起因の光漏れやカラーシフトを改善することが可能となる。とりわけ、合成高分子のポリマーとしては、位相差特性として下記となることが好ましい。
0≦R(550)≦300nm (4)
R(λ1)/R(λ2)< 1 (5)
式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差を示す。
特に、可視光領域において視感度の最も強い緑色を示す550(nm)の波長を基準値として、青色を示す波長450(nm)の位相差値との比較で記載すると、本発明の積層位相差フィルムは、1枚で広帯域λ/4板として用いることができるためには、位相差波長分散が0.60<R(450)/R(550)<0.97であり、より好ましくは0.65<R(450) /R(550)<0.92、さらに好ましくは0.70<R(450)/R(550)<0.87の範囲内であることが最も好ましい。
〔合成高分子のフィルム(A)の製造法〕
本発明における合成高分子のフィルム(A)の製造方法について説明する。このフィルムの製造は、合成高分子フィルムの作成工程と、面方向に配向させる延伸工程により高分子配向フィルムを得る工程よりなる。高分子フィルムの作成方法には、既存のいずれの作成方法を用いてもよい。例えば、溶剤に溶かしキャストする溶剤キャスト法、固体状態で混練してダイなどから押し出しフィルムにする押し出し成型法、固体状態で混練した後カレンダーロールでフィルムにするカレンダー法、プレスなどでフィルムにするプレス成型法などが挙げられる。これらの中でも、溶剤キャスト法または押出成型法が好ましい。この中でも、厚み精度に優れている溶剤キャスト法がさらに好ましい。
溶剤キャスト法における溶剤としては、合成高分子と該無機化合物とを十分溶解させ、フィルム化できるものであれば制限なく用いることができるが、例えば合成高分子としてポリカーボネート類、脂環式ポリオレフィン系重合体を用いる場合には、溶媒としてはメチレンクロライド、ジオキソラン等が好適に用いられる。溶液キャストにおける特定の無機化合物の添加は、均一混合の観点から、製膜溶液の作成時に行うことが好ましい。
上記高分子配向フィルムは、ついで延伸等により高分子主鎖を配向させる。かかる延伸方法は、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、テンター延伸法、ロール間圧縮延伸法などの方法が例示される。厚み方向の屈折率の制御性及びフィルム面内レターデーションの均一性等の点で、ロール間延伸法または、テンター延伸法により1軸延伸する方法がのぞましい。
かかるフィルムの中には、延伸性を向上させる目的で、公知の可塑剤であるジメチルフタレート、ジブチルフタレート等のフタル酸エステル、トリブチルフォスフェート等のリン酸エステル、脂肪族2塩基エステル、グリセリン誘導体、グリコール誘導体等を含有しても良く、またこれらに限定するものではない。先述のフィルム製膜時に用いた有機溶剤をフィルム中に残留させ、延伸しても良い。この残留有機溶剤の量としては、ポリマー固形分対比1〜20重量%であることが好ましい。
〔屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層(B)〕
本発明の積層位相差フィルムは、上記合成高分子のフィルム(A)の片面上に、屈折率異方性の層であって、該層面の法線方向に光学軸を有する層(B)が設けられている。
この屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層としては、リタデーションが正波長分散特性の反射波長が紫外線領域にあるツイスト配向した重合性のカイラルネマチック(コレステリック)液晶層やホメオトロピック配向した重合性のディスコティック液晶層、或いは、コーティングした際に層に対して法線方向に位相差を有するとして機能する材料からなるコーティングされた層(以後、Cプレートと呼ぶことがある)を用いることができる。
本発明で用いられるCプレートとして機能する液晶層としては、三次元架橋が可能な反射波長が紫外線領域にあるツイスト配向した重合性のカイラルネマチック(コレステリック)液晶層に用いられる液晶モノマー分子(重合性液晶分子)が挙げられる。例えば特開平7―258638号公報、特表平10−508882号公報に開示されているような液晶性モノマーである。かかる液晶性モノマーはキラル化合物と混合物して用いても構わない。このような重合性液晶分子の一例としては、下記化合物(化17)に包含されるような化合物や、下記の化合物2種類以上を混合して使用することができる。なお、下記化合物(化17)で示される液晶性モノマーの場合、Xは2から5(整数)であることが好ましい。
Figure 0004681334
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また、カイラル剤としては、例えば下記式(化18〜化20)に示されるようなカイラル剤を用いることができる。なお、下記式(化18〜化20)で示されるカイラル剤の場合、Xは2〜12(整数)であることが好ましく、又、下記式(化19)で示されるカイラル剤の場合、Xが2〜5(整数)であることが望ましい。
Figure 0004681334
Figure 0004681334
Figure 0004681334
上記層(B)の厚みとしては、コーティングにおける均一制御性の観点から、1μm以上30μm以下が好ましく、より好ましくは1μm以上25μm以下、最も好ましくは1μm以上20μm以下が良い。
上記屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する層(B)は、下記式(6)及び(7)
0≦R(550)≦10nm (6)
10≦Rth(550)≦400nm (7)
を満たすことが好ましい。式中、R(550)は波長550nmにおける層の面内位相差、Rth(550)は波長550nmにおける層の面内に垂直方向位相差値を示す。
〔積層位相差フィルム、円偏光フィルム、楕円偏光フィルム、及びそれらを用いた液晶表示素子、または光学装置〕
本発明の積層位相差フィルムは、合成高分子のフィルムの片面上に屈折率異方性を有し、その法線方向に光学軸を有する層(以下屈折率異方性の層ということがある)を有する。そして積層位相差フィルムは全体として下記式(1)から(3)を満たす。
0≦R(550)≦300nm (1)
R(λ1)/R(λ2)< 1 (2)
10≦Rth(550)≦400nm (3)
式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差、さらにRth(550)は波長550nmにおける面内に垂直方向位相差値を示す。
このような4分の1波長板は、例えば、偏光フィルム1枚だけを使用し裏面電極を反射電極と兼ねた構成である反射型液晶表示装置に用いることにより、画質に優れた反射型表示装置を得ることが可能である。また、ゲストホスト型の液晶層の観測者に対して裏面側にこの位相差フィルムを用いることも可能である。これらの場合、位相差フィルムの役割は、直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光に可視光領域において変換することであるが、本発明の積層位相差フィルムはこのような目的を満足させることが可能である。
また、左右どちらか一方の円偏光のみを反射するコレステリック液晶等から構成される反射型偏光フィルムの円偏光を直線偏光に変換する素子としても、同様に使用することが出来る。
また、本発明の積層位相差フィルムは、粘着層あるいは接着層を介して偏光フィルムと貼り合わせて円偏光フィルムまたは楕円偏光フィルムとしたり、また、位相差フィルム上に何らかの材料をコーティングして湿熱耐久性を向上させたり、耐溶剤性を改良したりしても良い。
本発明の積層位相差フィルムは、波長が短いほど複屈折が小さい理想的なλ/4板やλ/2板を1枚の高分子配向フィルムで得るために特に開発されたものであるが、波長が短いほど複屈折が小さい高分子配向フィルムが新規に提供されるので、本発明の積層位相差フィルムどうしを2枚以上積層して、あるいは本発明の積層位相差フィルムと他の光学フィルム(透明フィルム、透明導電性フィルム、位相差フィルム、偏光フィルム、光学補償板等)とを積層することにより、例えばより広範囲の波長域で理想的なλ/4板やλ/2板を製作するなどより幅広く各種の用途に適合した位相差フィルムあるいは光学フィルムを得ることができるものである。
また、このような位相差フィルムを液晶表示装置特に偏光フィルム1枚型反射型液晶表示装置に用いることにより、画質に優れた表示装置を得ることが出来る。この反射型液晶表示装置とは、偏光フィルム、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、散乱反射電極付基板の順に構成されているもの、偏光フィルム、散乱板、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、鏡面反射電極付基板の順に構成されているもの、偏光フィルム、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、透明電極付基板、反射層の順に構成されているもの等である。さらに、該4分の1波長板は透過型と反射型の両方を兼ね備えた液晶表示装置においても使用し得る。該液晶表示装置の構成としては例えば、偏光フィルム、位相差フィルム、透明電極付基板、液晶層、反射透過兼用電極付基板、位相差フィルム、偏光フィルム、バックライトシステム等である。さらに、例えばコレステリック液晶よりなる左右どちらかの円偏光のみ反射する反射型偏光フィルムにおいて、円偏光を直線偏光に変換する素子として使用すれば、広帯域で良好な直線偏光が得られる。
さらにまた、本発明の積層位相差フィルムは、光記録装置の光ヘッドにおいて用いられる4分の1波長板としても用いることができる。特に、かかる位相差フィルムは、多波長に対して4分の1波長との位相差を与えることができるので、複数のレーザー光源を使う光ヘッドにおいて、位相差板の数を減らすことに寄与することができる。
また、液晶プロジェクター等に於ける光学部材として、例えば、4分の1、2分の1波長板等として偏光変換素子や偏光ビームスプリッター等に本発明の積層位相差フィルムを用いても良い。
また、発光素子である有機または無機エレクトロルミネッセンス素子は、発光層の裏側に金属電極を用いているが、この金属電極は光を反射するので、外光存在下ではコントラストが低下する等、著しく視認性が低下する。これを防ぐために、本発明の積層位相差フィルムと偏光フィルムを組み合わせて円偏光フィルムとし、これを反射防止フィルムとして用いてもよい。この円偏光フィルムは、可視光の広い波長範囲で位相差を4分の1波長とすることが可能な本発明の位相差フィルムを用いているので、広帯域の波長において反射を防止できるため、反射光に着色が少なく視認性に優れた素子を提供することが出来る。また、タッチパネルとして用いても良く、CRT、PDPに用いても良い。
さらに、本発明の位相差フィルムを、透過型液晶表示装置の色調改善や視野角拡大等の画質向上フィルムとして用いることが出来る。液晶表示装置としては例えば、ツイストネマチックモード、垂直配向モード、OCB(Optically compensated Bend)配向モード、インプレインスイッチングモード等を挙げることが出来る。
本発明の積層位相差フィルムを他の位相差フィルムや視野角拡大フィルムのような光学補償フィルムと同時に使用しても良い(例えば、ディスコティック液晶や高分子液晶層をフィルムの膜厚方向に配向させた視野角拡大フィルムなど、)。さらに、液晶表示装置として、強誘電性液晶、反強誘電性液晶を用いたものに、本発明の位相差フィルムを使用しても良い。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。また、本明細書中に記載の材料特性値等は以下の評価法によって得られたものである。
(1)R値の測定
複屈折Δnと膜厚dの積である位相差R値は、分光エリプソメータである日本分光(株)製の商品名『JASCO M−150 Polarization Modulated Spectroscopic Ellipsometer』により測定されたものである。R値は入射光線とフィルムの表面が垂直する状態で測定しており、R=Δn・d=(nx−ny)・dである。R値の単位は、nmである。nx、ny、nzは、ここでは以下のように定義される。
nx:フィルム面内における主延伸方向の屈折率
ny:フィルム面内における主延伸方向に直交する方位の屈折率
nz:フィルム表面の法線方向の屈折率
(主延伸方向とは1軸延伸の場合には延伸方向を、2軸延伸の場合には配向度が上がるように延伸した方向を意味しており、化学構造的には高分子主鎖の配向方向を指す。)
(2)フィルム厚み測定
アンリツ社製の電子マイクロで測定した。
[実施例1]
攪拌機、温度計及び還流冷却機を備えた反応装置に水酸化ナトリウム水溶液及びイオン交換水を仕込み、ビスフェノールAとビスクレゾールフルオレンを、36:64(mol%)の比率で溶解させ、少量のハイドロサルファイドを加えた。次に、これに塩化メチレンを加え、20℃でホスゲンを約60分かけて吹き込んだ。さらに、p-tert-ブチルフェノールを加えて乳化させ、トリエチルアミンを加えて30℃で約3時間攪拌して反応を終了させた。反応終了後有機相分取して、塩化メチレンを蒸発させ共重合ポリカーボネートを得た。得られた共重合ポリカーボネートの組成比はモノマー仕込み量とほぼ同等であった。また、このポリマーのガラス転移点温度(Tg)は223℃、光弾性定数は43ブリュースターであった。
この共重合ポリカーボネートを塩化メチレンに溶解させて18wt%のドープ溶液を作成した。このドープ溶液をスチールドラム上に流延し、それを連続的に剥ぎ取って乾燥させ、これをロール延伸機にて228℃で縦方向2.2倍の縦一軸延伸加工を行った。得られた縦一軸延伸フィルムの厚みは50μmであり、残留溶媒量は、0.2重量%であった。また、フィルムの光学特性は、R(550)=137nm、Rth(550)=72nm、R(450)/R(550)=0.90であった。
次に、液晶層の成膜用の溶液を調整した。両端に重合可能なアクリレート基を有すると共に、中央部のメゾゲンと上記アクリレートの間にスペーサーを有する液晶材料を68wt%、光重合開始材として「イルガキュア」Irg184(Chiba Speciality Chemicals製)を0.01wt%、溶剤としてトルエン23wt%を混合して、さらにカイラル剤として末端基に重合可能なアクリレート基を有するカイラル剤を9wt%加えて重合性液晶溶液を調整作成した。
調整した上記溶液を、バーコーティング法により上記縦1軸延伸フィルム上に均一に厚み約6μmの塗布を行った。
続いて、重合性液晶溶液を塗布したフィルムをホットプレート上で100℃、5分間加熱し、残存溶剤を除去し、ツイスト配向した液晶構造を発現させた。
さらに、塗布した液晶層に紫外線照射を行い(20mJ/cm,波長365nm)、4.0μm厚みのカイラルネマチック(コレステリック)液晶層を形成して、積層位相差フィルムを得た。
この積層位相差フィルムの光学特性を測定した結果、R(550)=139nm、Rth(550)=183nm、R(450)/R(550)=0.90であった。よって、液晶層の光学特性は、R(550)=2nm、Rth(550)=111nmであることがいえる。
ここで、液晶表示装置としては、VA液晶の一つであるオリンパス(株)デジタルカメラ「CAMEDIA」 AZ−1、2.5型(インチ)モバイルASV液晶(半透過型TFTカラー液晶)を使用した。上記により得られた積層位相差フィルムを液晶セルと貼り合せを行うが、カイラルネマチック液晶層が常に液晶セルのガラス基板側になるように配置した。液晶パネルの長軸方向を90°、短軸方向を0°と規定したとき、偏光板と積層位相差フィルム、及び液晶セルの配置は以下の通りに、粘着剤を介して順次積層させて、ノーマリーブラック(電圧無印加状態で黒表示)となる液晶パネルを作成した。
偏光板(吸収軸90°)/積層位相差フィルム(45°)/液晶セル/積層位相差フィルム(135°)/偏光板(吸収軸0°)
得られた液晶パネル(半透過反射VAモード液晶表示装置)の黒表示時の光漏れを観測したところ、方位角度45°、135°、225°、315°における光漏れが見られないことが分かった。
さらに、この半透過反射VAモード液晶表示装置をオーブンに投入して90℃DRY環境下に1日保持した後、取り出し直後点灯を行い、黒表示での表示品質を観測したところ、オーブン投入前後において、光漏れの程度に変化が見られず、耐候性(耐環境温度性)に優れた液晶表示素子であることが確認できた。
[比較例1]
スチールドラム上に流延するドープ溶液の量を変え、フィルム厚みが大きくなるように調整したこと以外は、実施例1と同様にしてビスフェノールAとビスクレゾールフルオレンが36:64(mol%)の比率からなる共重合ポリカーボネートからなる縦1軸延伸フィルムを得た。
このとき、横一軸延伸フィルムの厚みは81μmであり、フィルムの光学特性は、R(550)=139nm、Rth(550)=70nm、R(450)/R(550)=0.90であった。
次に、液晶層の成膜用の溶液を調整した。両端に重合可能なアクリレート基を有すると共に、中央部のメゾゲンと上記アクリレートの間にスペーサーを有する液晶材料を68wt%、光重合開始材として「イルガキュア」Irg184(Chiba Speciality Chemicals製)を0.01wt%、溶剤としてトルエン23wt%を混合して、さらにカイラル剤として末端基に重合可能なアクリレート基を有するカイラル剤を9wt%加えて重合性液晶溶液を作成した。
調整した上記溶液を、バーコーティング法により上記延伸フィルム上に均一に厚み約6μmの塗布を行った。
続いて、重合性液晶溶液を塗布したフィルムをホットプレート上で100℃、5分間加熱し、残存溶剤を除去し、ツイスト配向した液晶構造を発現させた。
さらに、塗布した液晶層に紫外線照射を行い(20mJ/cm,波長365nm)、4.0μm厚みのカイラルネマチック(コレステリック)液晶層を形成して積層位相差フィルムを得た。
これにより得られた積層位相差フィルムの光学特性を測定した結果、R(550)=140nm、Rth(550)=185nm、R(450)/R(550)=0.90であった。よって、液晶層の光学特性は、R(550)=1nm、Rth(550)=115nmであることがいえる。
ここで、液晶表示装置としては、VA液晶の一つであるオリンパス(株)デジタルカメラ「CAMEDIA」 AZ−1、2.5型(インチ)モバイルASV液晶(半透過型TFTカラー液晶)を使用した。上記により得られた積層位相差フィルムを液晶セルと貼り合せを行うが、カイラルネマチック液晶層が常に液晶セルのガラス基板側になるように配置した。液晶パネルの長軸方向を90°、短軸方向を0°と規定したとき、偏光板と積層位相差フィルム、及び液晶セルの配置は以下の通りに、粘着剤を介して順次積層させて、ノーマリーブラック(電圧無印加状態で黒表示)となる液晶パネルを作成した。
偏光板(吸収軸90°)/積層位相差フィルム(45°)/液晶セル/積層位相差フィルム(135°)/偏光板(吸収軸0°)
得られた半透過反射VAモード液晶表示装置の黒表示時の光漏れを観測したところ、方位角度45°、135°、225°、315°における光漏れが見られないことが分かった。
さらに、この半透過反射VAモード液晶表示装置をオーブンに投入して90℃DRY環境下に1日保持した後、取り出し直後点灯を行い、黒表示での表示品質を観測したところ、オーブン投入前後において、画面全体に白く光漏れが観測され、黒表示の品質を均一に保つことが出来ず、耐候性(耐環境温度性)の点において問題が見られた。
[比較例2]
実施例1と同様にして、ビスフェノールAとビスクレゾールフルオレン36:64(mol%)の比率からなる共重合ポリカーボネートからなる横一軸延伸フィルムを得た。このフィルムの厚みは52μmであり、残留溶媒量は、0.2重量%であった。また、このフィルムの光学特性は、R(550)=138nm、Rth(550)=72nm、R(450)/R(550)=0.90であった。
このフィルム上に、液晶層を設けず、フィルム単体で液晶表示装置へ利用した場合での表示特性を評価した。
ここで、液晶表示装置としては、VA液晶の一つであるオリンパス(株)デジタルカメラ「CAMEDIA」 AZ−1、2.5型(インチ)モバイルASV液晶(半透過型TFTカラー液晶)を使用した。上記により得られた積層位相差フィルムを液晶セルと貼り合せを行うが、カイラルネマチック液晶層が常に液晶セルのガラス基板側になるように配置した。液晶パネルの長軸方向を90°、短軸方向を0°と規定したとき、偏光板と積層位相差フィルム、及び液晶セルの配置は以下の通りに、粘着剤を介して順次積層させて、ノーマリーブラック(電圧無印加状態で黒表示)となる液晶パネルを作成した。
偏光板(吸収軸90°)/積層位相差フィルム(45°)/液晶セル/積層位相差フィルム(135°)/偏光板(吸収軸0°)
得られた半透過反射VAモード液晶表示装置の黒表示時の光漏れを観測したところ、方位角度45°、135°、225°、315°における光漏れが大きく観測され、良好な表示品質を得ることが出来なかった。
本発明の積層位相差フィルムは、例えば液晶表示装置、光記録装置の光ヘッド、液晶プロジェクターの偏光変換素子や偏光ビームスプリッター、有機または無機エレクトロルミネッセンス素子の反射防止フィルム、タッチパネル用などに好ましく用いることができる。

Claims (8)

  1. 厚みが20μm以上70μm以下であり正の屈折率異方性を有しフィルム面内に光学軸を有する合成高分子のフィルム(A)、及び
    フィルム(A)の片面上にあり、屈折率異方性の層であって、該層面の法線方向に光学軸を有する層(B)、
    からなる積層位相差フィルムであって、
    前記フィルム(A)が、下記式(II)で表される繰り返し単位及び下記式(III)で表される繰り返し単位からなる共重合ポリカーボネートからなり、該共重合ポリカーボネートにおいて下記式(II)で表される繰り返し単位の含有量が繰り返し単位全体の60〜70モル%であり、
    Figure 0004681334

    全体として下記式(1)〜(3)を満足することを特徴とする積層位相差フィルム。
    0≦R(550)≦300nm (1)
    R(λ1)/R(λ2)<1 (2)
    10≦Rth(550)≦400nm (3)
    (式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差、さらにRth(550)は波長550nmにおける面内に垂直方向位相差値を示す)
  2. フィルム(A)が、下記式(4)及び(5)を満足することを特徴とする請求項1記載の積層位相差フィルム。
    0≦R(550)≦300nm (4)
    R(λ1)/R(λ2)<1 (5)
    (式中、R(550)は波長550nmにおけるフィルムの面内位相差、R(λ1)、R(λ2)は、ぞれぞれの波長λ1(nm)、λ2(nm)(400nm<λ1<λ2<780nm)におけるフィルムの面内位相差を示す)
  3. 層(B)は、液晶からなるコーティング層からなり、かつ下記式(6)及び(7)を満足することを特徴とする、請求項1または2に記載の積層位相差フィルム。
    0≦R(550)≦10nm (6)
    10≦Rth(550)≦400nm (7)
    (式中、R(550)は波長550nmにおける層の面内位相差、Rth(550)は波長550nmにおける層の面内に垂直方向位相差値を示す)
  4. 上記コーティング層に用いる液晶が負の屈折率異方性を有し層面の法線方向に光軸を有する材料を用いたことを特徴とする請求項3に記載の積層位相差フィルム。
  5. 上記液晶がホメオトロピック配向した重合性のディスコティック液晶であることを特徴とする請求項4に記載の積層位相差フィルム。
  6. 上記液晶が重合性のカイラルネマティック(コレステリック)液晶であることを特徴とする請求項4に記載の積層位相差フィルム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の積層位相差フィルムを用いたことを特徴とする液晶表示素子。
  8. 垂直配向モードの液晶層を有する液晶セルと、その両側に配置された偏光板とからなる液晶表示装置等において、いずれか一方の偏光板と液晶セルの間に、請求項1〜6のいずれか記載の積層位相差フィルムが配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
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